マフラーの巻き方がかわいく見えるかは、首元の塊が顔の幅の何倍かで決まる|1.0〜1.3が中心

秋が深まる前のこの時期、そろそろ薄手の一枚を出す方が多いはずです。去年と同じように巻いたのに、鏡の中の首元がかわいく見えない。手順は合っているのに、思っていた方向へ動かない。
原因は手順ではありません。かわいいという言葉が指しているのは、巻き方の名前ではなく、巻き終わったあとに首元にできている塊の大きさだからです。
同じ手順でも、その日の一枚で塊の大きさは変わります。動かすべきなのは、手順ではなく塊のほうです。
結論:塊の横幅を顔の横幅で割って、1.0〜1.3に入れる
見るのは1つだけです。正面から見て、首元の布がいちばん左右に張り出している点から点までの幅。これを自分の顔の横幅で割ります。
1.0から1.3のあいだに入っていれば、その日の首元はかわいい側に着地します。 1.0を下回るとすっきりした方向へ、1.5を超えると塊のほうが主役になります。
巻き方の名前は関係ありません。一周でも二周でも、この数字が範囲に入っていれば結果は同じです。
早見表|割った数と、読まれ方
| 割った数 | 塊の見え方 | 読まれる方向 |
|---|---|---|
| 1.0未満 | 顔の輪郭より内側で収まる | すっきり、きちんと |
| 1.0〜1.15 | 顔の幅とほぼ同じ | 柔らかさが出はじめる |
| 1.15〜1.3 | 顔より一回り大きい | かわいいの中心 |
| 1.3〜1.5 | 顔より明らかに大きい | 甘さが強く出る |
| 1.5超 | 塊のほうが先に目に入る | 首元が主役になる |
どの行も間違いではありません。その日どちらへ寄せたいかで選ぶだけです。ただし、かわいく見せたいと思って巻いているのに1.0を下回っている日は、何度巻き直しても方向が変わりません。
測り方|定規は要らない。耳たぶの真下を基準にする
顔の横幅を毎朝測るのは現実的ではないので、体にある目印で代用します。使うのは耳たぶの真下です。
正面の鏡に向かって、耳たぶから真下へ線を下ろしたところを見てください。この左右2本の線の内側が、おおよそ顔の横幅と同じ幅にあたります。厳密には頬骨の幅より少し広く出るので、判定は指の本数で補正します。
- 塊の端が線より内側 … 1.0未満
- 線の上から、指2本ぶん外まで … 1.0〜1.3
- 指2本から4本ぶん外まで … 1.3〜1.5
- 指4本より外 … 1.5超
指1本はおよそ1.5センチです。鏡から2歩下がって、塊の左右の端がどこにあるかだけを見てください。 近づくと布の重なりのほうが目に入って、端の位置が分からなくなります。
なぜ顔の幅で割るのか
首元の塊は、顔のすぐ下にあります。正面から見るとき、顔と塊は必ず同じ視野に入るので、塊の大きさは単独ではなく、比べられた結果として読まれます。
だから「この一枚はかわいく巻ける」という言い方は成立しません。成立するのは、その人の顔の幅に対して、その塊がどれくらいかという言い方だけです。
肩幅で割る数字もありますが、あれは首元の厚みをどこまで許せるかを決める数字で、マフラーの巻き方は襟の形で決まるのほうで扱っています。かわいいかどうかを決めているのは、肩ではなく顔との比です。
2つめの軸|塊の下端が鎖骨より上か、下か
比率が範囲に入っていても、そこから方向が2つに分かれます。分けているのは、塊の下端の高さです。
- 鎖骨より上で終わっている … 塊が顔の近くにまとまり、甘さが出る
- 鎖骨より下へ広がっている … 縦に伸びて、落ち着いた方向へ動く
同じ1.2の塊でも、下端が鎖骨の上にあるか下にあるかで、読まれる方向が入れ替わります。かわいい側へ寄せたい日は、比率を上げるより先に、塊を上へ持ち上げるほうが早く着きます。
持ち上げ方は難しくありません。巻いた塊の下側を両手ですくって、2センチだけ上へ押し上げる。首の後ろの布が支点になるので、上げた位置でしばらく止まります。
逆に、比率が1.3を超えてしまって減らす手がない日は、塊を鎖骨より下へ下ろすと甘さだけが落ちます。大きさはそのままで、方向だけ変えられる手です。
3つめの軸|左右対称か、非対称か
3つめは、量ではなく方向を決める軸です。
- 左右を対称に作る … 整った方向。まっすぐで静かな見え方になる
- 左右を非対称に作る … 動きが出る。歩いたときの表情が増える
どちらもかわいいの中に収まります。決めるのは、その日どちらの見え方をしたいかだけです。人と会う予定のある日は対称、ひとりで歩く時間が長い日は非対称、という決め方でも構いません。
塊の左右を非対称にする操作は1つで足ります。片側だけ、布を1か所つまんで外へ2センチ引き出す。 引き出した側が大きくなり、塊の中心が顔の正中線からずれます。
ここで気をつけたいのは、垂らした端のほうの左右差です。塊を非対称にしたのに端をきっちりそろえると、上と下で言っていることが食い違います。端を何センチずらすかはマフラーがおしゃれに見えるのは、垂らした端の位置と左右差で決まるに寸法があるので、非対称で作る日はそちらの数字に合わせてください。この記事で扱うのは、塊そのものの左右だけです。
毛足が、同じ巻き方の塊を一回り大きくする
ここが見落とされやすいところです。同じ手順で同じ回数巻いても、素材によって塊の横幅は変わります。変えているのは毛足の長さです。
毛足は布の外側へ立つので、塊の輪郭は布そのものの外径より外に来ます。左右両方に出るため、幅は毛足の長さの2倍ぶん増えます。
| 毛足の長さ | 塊の横幅への影響 | 割った数の動き |
|---|---|---|
| 5ミリ以下 | ほぼ変わらない | 動かない |
| 5ミリ〜1センチ | 左右で1〜2センチ増える | 0.1前後 |
| 1〜2センチ | 左右で2〜4センチ増える | 0.15〜0.3 |
| 2センチ超 | 巻く前からすでに塊がある | 0.3以上 |
顔の横幅がおよそ14センチなら、毛足1センチで比率は0.15ほど上がります。平らな織りの一枚で1.15だった巻き方が、毛足のある一枚では1.3に届く計算です。
だから、毛足のある一枚では巻く回数を1回減らして構いません。 減らしても比率は同じ範囲に残ります。逆に、平らな織りの一枚で同じ見え方を作りたいなら、回数を1回足すか、畳み幅を広げます。
上半身全体で毛足をどれだけ持つかという話は冬のかわいいコーデ|毛足のある面が上半身の何割かにあります。ここで見ているのは、首元の塊1つの外径だけです。
これから巻き始める時期に、比率が足りない理由
9月後半から10月にかけて出すのは、たいてい薄手の一枚です。この時期にかわいく見えないと感じる原因は、ほぼ1つに絞れます。薄手の一枚は、そのまま巻くと比率が1.0に届きません。
平らに置いて1センチに満たない一枚は、一周させても塊の直径が首の直径をあまり超えません。顔の幅に届かないので、表のいちばん上の行に落ちます。すっきりはしますが、かわいい側へは動きません。
足りない比率を増やす手は3つあります。
- 畳み幅を広げる。半分に畳んでいたものを3分の1までにとどめると、塊の直径が2〜3センチ増える
- 層を1枚足す。薄手なら2周させても厚みが出すぎない
- 塊の中に空気を入れる。巻いたあと、外側の層を1か所だけ2センチ引き出す
3つめが、この時期にはいちばん効きます。厚みを足さずに外径だけが増えるので、気温が高い日にも使えます。
10月の後半から一枚が厚くなってくると、今度は放っておいても1.3を超えます。そうなったら足す側ではなく、同じ操作を逆向きに使って減らしてください。
よくある行き違い
「顔まわりに布があると、顔が大きく見える」
比率で見ると、逆のことが起きています。塊が顔より一回り大きいとき、視線は塊の外側の輪郭で止まるので、顔はその内側にある面として読まれます。1.15から1.3の帯は、この働きがいちばん素直に出る範囲です。
当てはまらないのは1.5を超えたときです。ここまで来ると塊が先に目に入り、顔は塊の上に乗っている部分として読まれます。避けたいのは布があること自体ではなく、比率が1.5を超えることのほうです。
「かわいい巻き方は、巻き方の名前で決まっている」
名前で決まるなら、同じ名前の巻き方はいつも同じ結果になるはずです。実際には、同じ手順を薄手の一枚と毛足のある一枚で試すと、割った数が0.3以上ずれます。決めているのは名前ではなく、巻き終わったあとの外径です。
名前を覚えるより、巻いたあとに2歩下がって端の位置を見るほうが確実です。
「かわいくするには、丸いものを増やせばいい」
丸いものを増やすと、今度は置き場所の問題が出ます。首元だけでなく袖口や足元にも丸みが並ぶと、量ではなく配置のほうが効いてきます。その組み立ては冬コーデをかわいく見せる|丸みを置く高さにあります。首元の塊は、その中でいちばん顔に近い1つとして数えてください。
装いに活かすなら
首元の塊は、その日いちばん顔に近い場所にある面です。ここが顔の幅に対してどれくらいかを一度測っておくと、手持ちの一枚ごとに、どちらへ寄る一枚かが分かります。
薄手は1.0前後、中厚は1.2前後、毛足のあるものは1.35前後。こうして手持ちを並べておけば、朝は寄せたい方向から一枚を選ぶだけで済みます。巻き方を増やす必要はありません。
秋のあいだは、同じ一枚でも気温に合わせて巻く回数が変わります。回数が変われば比率も動くので、月に一度だけ鏡の前で端の位置を確かめ直しておくと、冬に入る頃には数えなくても分かるようになります。
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よくある問い
- Q. 顔の幅は毎朝どうやって測るのですか
- 測りません。耳たぶから真下へ下ろした左右2本の線を目印にしてください。この2本の内側が、おおよそ顔の横幅にあたります。正面の鏡から2歩下がって、首元の塊の左右の端がこの線より内か外か、外ならどれくらい外かを指の本数で読みます。指1本はおよそ1.5センチです。近づいて見ると布の重なりのほうが目に入って、端の位置が分からなくなります。
- Q. かわいくしたいのに、何度巻き直しても方向が変わりません
- 割った数が1.0を下回っている可能性が高いです。塊が顔の輪郭の内側で収まっているあいだは、手順をどう変えても読まれる方向はすっきり側のままです。この場合に効くのは巻き方の変更ではなく、外径を増やす操作です。畳み幅を広げる、層を1枚足す、巻いたあとに外側の層を1か所だけ2センチ引き出す。この3つのどれかで、比率は0.1から0.2動きます。
- Q. 甘さを出したくない日は、マフラーを外したほうがいいですか
- 巻いたまま方向だけ動かせます。手は2つあって、割った数を1.0前後まで下げるか、塊の下端を鎖骨より下へ伸ばすかのどちらかです。下端を下げる手は、塊の大きさをそのままにして方向だけ変えられるので、寒い日でも使えます。2つを同時にやると、すっきりを通り越して首元が空くので、どちらか一方で止めてください。
- Q. 同じ巻き方なのに、一枚ごとに仕上がりが違います
- 毛足の長さが違うためです。毛足は布の外側へ立ち、左右両方に出るので、塊の横幅は毛足の長さの2倍ぶん増えます。顔の横幅が14センチ前後なら、毛足1センチで割った数が0.15ほど上がります。平らな織りで1.15に収まっていた巻き方が、毛足のある一枚では1.3に届く計算です。毛足のある一枚では、巻く回数を1回減らしても同じ範囲に残ります。
— メグラシ編集部




