ミディアムの簡単ヘアアレンジ|襟とマフラーの季節も夕方までもつ

「簡単なヘアアレンジ」と聞くと、手順が少ない形を思い浮かべます。でもミディアムの長さでは、手順が少ないことと、簡単に済むことは一致しません。朝に1手で結んだ髪が昼に崩れれば、直す手間を足して結局2回まとめることになるからです。
この記事では、簡単なヘアアレンジを「夕方まで直さずに済む形」と決めて選びます。判定に使うのは、頭を左右に10回振って毛束が何cm落ちるか。それと、結び目の高さが耳の上端より上か下か。この2つで、その形が今日もつかどうかが出かける前に分かります。
秋冬は、コートの襟やマフラー、頭からかぶるニットが髪に触れる季節です。こすれる場所によって、選ぶべき形が変わります。手順が少なく、こすれにも負けない4つの形と、その日の服からどれを選ぶかを順に整理しました。
簡単なのは「夕方まで直さずに済む形」
先に結論を置きます。ミディアムで簡単なヘアアレンジを選ぶなら、手順の数より、夕方まで直さずに済むかどうかで選んでください。
数え方はこうです。朝にかけた手順の数と、日中に直した回数を足す。朝に1手で結んで、昼と夕方に1回ずつ直したなら合計3。朝に3手かけて、日中に一度も直さなかったなら合計3。数字は同じでも、日中に鏡を探して直す手間がない後者のほうが、体感ではずっと簡単です。
日中に直す回数が増える形には共通点があります。結び目が高すぎる、毛束が細すぎる、毛先が肩に当たっている。どれも朝の時点で測れるものです。
この記事で扱うのは、朝の手順が3手以内で、日中の直しが0回になる形だけです。結び方の名前ではなく、測れる数字で選びます。
判定は頭を左右に10回振るだけ
その形が夕方までもつかどうかは、出かける前に確かめられます。
結び終えたら、鏡の前で結び目の位置を指で一度触って覚えておきます。そのまま頭を左右に10回振ってください。首を傾けるのではなく、顔を左右に向けるように振ります。歩く、振り返る、人と話すときに髪にかかる力は、だいたいこの動きの繰り返しです。
振り終えたら、もう一度結び目を触り、最初の位置から何cm落ちたかを見ます。毛束のほうも、振る前と比べて広がっていないかを見ます。
落ちた距離が1cm未満なら、その形は夕方までもちます。2cm以上落ちたら、その日のうちに1回は直すことになります。1cmから2cmのあいだは、その日の服によって分かれます。この境目の扱いは後の節で詳しく書きます。
10回振るのにかかる時間は数秒です。朝の手順を1つ増やすより、この数秒を足すほうが、日中の手間を確実に減らせます。
2cm落ちる形は昼に1回直すことになる
2cmという数字を境目にしているのには理由があります。
1cm程度の落ち方は、正面から見てほとんど分かりません。自分で鏡を見ても、崩れたとは感じにくい範囲です。ところが2cmを超えると、結び目の上の髪がたるみ、横から見たときに結び目と頭のあいだに隙間が見えます。ここで多くの人が直したくなります。
振っただけで2cm落ちる形は、通勤や移動で同じ動きを何十回も繰り返したあと、さらに落ちています。昼の時点で直したくなる状態になっているのは、ほぼ確実です。
2cm落ちたら、その形のまま出かけないでください。結び目の高さを下げるか、毛束を太くするか、どちらかを変えてからもう一度振ります。変えるのは1か所だけにすると、何が効いたかが分かります。
結び目の高さは耳の上端が境目
落ちる距離に一番大きく効くのは、結び目の高さです。
境目は耳の上端です。耳の上端より上に結び目を置くと、頭の丸みの上に結び目が乗ります。ここは髪を下へ引く力がそのまま結び目にかかるので、振ると落ちやすい位置です。そのかわり、正面から見て結び目に動きが出ます。
耳の上端より下に置くと、結び目は頭の丸みの下側に収まります。下へ引く力の一部を頭の形が受け止めるので、振っても落ちにくくなります。そのかわり、動きは控えめになります。
夕方までもたせることを優先するなら、耳の上端より下が基本です。上に置きたい日は、次の節の毛束の太さで補います。
秋冬は、この境目にもう1つの条件が加わります。襟とマフラーが当たる高さです。こちらは後半の節でまとめます。
毛束の太さは指で作った輪で測る
結び目が同じ高さでも、毛束が細いと落ちやすくなります。ゴムが押さえる髪の量が少ないぶん、髪の重さを支える力が弱くなるからです。
太さは、親指と人差し指で作った輪で測ります。結ぶ前の毛束を輪で軽く囲み、親指と人差し指の先がちょうど触れるくらいなら十分な太さです。指先が重なるほど余るなら、毛束が細すぎます。
細すぎるときは、取る範囲を広げてください。ハーフアップなら、耳の上端から取っていたところを、こめかみまで下げて取ります。取る範囲が広がれば、そのまま毛束が太くなります。
結び目を耳の上端より上に置きたい日は、毛束を太めに取るのが前提になります。高い位置と細い毛束の組み合わせは、振ったときにいちばん落ちやすい組み合わせです。
毛先の残し方で落ち方が変わる
結び目から下に残る毛先の長さも、落ち方を左右します。
毛先が長く残ると、その重さが結び目を下へ引き続けます。ミディアムでひとつ結びにすると、毛先は結び目から下へ10cmほど残ることが多く、これが肩に当たると、跳ねる力がさらに結び目にかかります。
毛先を短く見せたいときは、結んだ毛先を結び目に巻きつけて、ゴムの下に入れ込む形にします。毛先が結び目の近くに収まれば、下へ引く力はほとんどなくなります。お団子がもちやすいのはこのためです。
毛先を残したいときは、肩から指1本ぶん離れる高さに結び目を置いてください。毛先が肩に当たらなければ、跳ねる力が結び目に伝わりません。
形1|耳の下で結ぶ低めのひとつ結び
1つめの形は、耳の下端の高さで結ぶひとつ結びです。
手順は2手です。手ぐしで全体を耳の下へ集め、ゴムで結ぶ。ゴムは、結び目とゴムのあいだに指が1本やっと入るくらいまで巻きます。
この形は、4つの中でいちばん落ちにくい形です。結び目が頭の丸みの下にあり、毛束は全体を取るので太く、振ってもほとんど動きません。
気をつけるのは、毛先が肩に当たる長さの場合です。毛先が肩に当たって跳ねるなら、結び目を指1本ぶん上げてください。それでも当たるなら、形4のお団子に切り替えます。
秋冬は、襟の高い服を着る日にこの形は向きません。結び目が襟の上端とぶつかり、首を回すたびに片側へ押されます。襟の低い服の日に選んでください。
形2|耳の上で留めるハーフアップ
2つめの形は、耳から上の髪だけを取って後ろで結ぶハーフアップです。
手順は2手です。耳の上端から上の髪を両手で後ろへ集め、ゴムで結ぶ。毛束が細くなりやすいので、取る範囲はこめかみまで下げて、指の輪で太さを確かめてください。
この形の利点は、下ろした髪が首の後ろを覆い、結び目に襟やマフラーが当たらないことです。結び目は耳の上端あたりにあり、首まわりの布からは離れています。
振ったときに落ちやすいのは、結び目が上にあるぶん仕方のないことです。落ちる距離が2cmを超えるなら、結び目を指1本ぶん下げるか、取る範囲を広げます。
下ろした毛先が肩に当たって跳ねる日は、結ぶ前に毛先を内側へ入れるように手ぐしでとかしておくと、跳ねる向きが内側に揃います。
形3|結び目に毛先をくぐらせる形
3つめの形は、ひとつ結びかハーフアップを作ったあと、結び目の上に指で穴を開け、そこに毛先を上からくぐらせる形です。
手順は3手です。結ぶ、結び目の上を左右に割って穴を作る、毛先を穴に通して下へ引く。毛先をくぐらせると、結び目の両側にねじれた線ができ、手順のわりに手をかけた印象になります。
この形は、くぐらせた毛束がゴムを上から押さえるので、ただ結んだだけの形より落ちにくくなります。振って1cmから2cmのあいだに収まっていた形が、くぐらせることで1cm未満に収まることもあります。
くぐらせる前に、ゴムを結び目から5mmほど下げておくと、穴が作りやすくなります。くぐらせたあと、ゴムを上へ押し戻して締め直してください。
形4|低い位置のお団子
4つめの形は、耳の下端あたりで作るお団子です。
手順は3手です。ひとつ結びにする、毛先を結び目のまわりに1周巻きつける、もう1本のゴムかピンで留める。ミディアムの長さだと、1周巻いたあとに毛先が少し余ることがありますが、その毛先は結び目の下に入れ込めば見えなくなります。
この形は毛先が結び目に収まるので、下へ引く力がほとんどありません。振ってもほぼ落ちず、4つの中でいちばん夕方までもちやすい形です。
秋冬は、マフラーを巻く日にお団子が襟元に当たらないかを確かめてください。低いお団子はマフラーの上端に当たることがあります。当たるなら、お団子の高さを耳の下端から耳の高さまで上げます。
4つのどれにするか|手を後ろへ運べる回数
4つの形のどれを選ぶかは、好みより先に、朝その日に手を後ろへ運べる回数で決めてください。
| 形 | 朝の手順 | 振って落ちる距離の目安 | 襟が高い日 | マフラーの日 |
|---|---|---|---|---|
| 低めのひとつ結び | 2手 | もっとも小さい | 向かない | 向かない |
| ハーフアップ | 2手 | 大きめ(太さで補う) | 向く | 向く |
| 毛先をくぐらせる形 | 3手 | 小さい | 結び目の高さ次第 | 結び目の高さ次第 |
| 低い位置のお団子 | 3手 | ほぼ落ちない | 高さを上げれば向く | 高さを上げれば向く |
2手しか余裕がない日は、ひとつ結びかハーフアップ。3手かけられる日は、くぐらせる形かお団子。そのうえで、その日の首まわりに何が当たるかで最後の1つを選びます。
手を後ろへ運べる回数は、その日の体の状態でも変わります。肩や腕を長く上げているのがつらい朝は、手順の多い形を選ばないでください。腕を上げている時間が長いほど、途中で手が下がり、結び目の位置がずれます。そういう朝は、2手で済む形のうち、振って落ちにくいひとつ結びを選び、毛束を太めに取ることで補います。
反対に、時間にも腕にも余裕がある朝でも、3手を超える形は選ばないことをすすめます。手順が増えるほど、夕方までのあいだに崩れる場所の候補が増えます。この記事の4つの形は、どれも3手以内で、崩れる場所が結び目の1か所に集まるように選んでいます。崩れる場所が1か所なら、直すときも1手で済みます。
秋冬に崩れる原因は「こすれ」
夏までと秋冬とで、同じ形の崩れ方が変わることがあります。原因の多くは、髪に触れる布が増えることです。
秋冬に髪に触れるのは、主に3つです。コートやシャツの襟、マフラーやストール、頭からかぶるニット。どれも、首まわりから後頭部の下半分にかけての範囲に触れます。
この範囲に結び目があると、歩くたび、振り返るたびにこすれます。朝の振る判定で1cm未満に収まっていた形でも、こすれが加わると昼までに2cm以上落ちていることがあります。
そこで、秋冬は振る判定のあとにもう1つ確かめてください。その日に着る服を着て、首を左右に回したとき、結び目が布に触れるかどうか。触れるなら、触れない高さへ結び目を動かします。
コートの襟が当たる高さ
コートの襟は、立てたときにえり足から耳の下端あたりまで届くものが多くあります。結び目がこの範囲にあると、襟の上端に押されます。
確かめ方は、コートを着て襟をいつもの形にし、手で結び目を触ったまま首を左右に回すことです。指先に襟が当たるなら、その結び目の高さは襟とぶつかっています。
ぶつかるなら、結び目を指2本ぶん上げてください。耳の下端より上に上がれば、多くの襟から離れます。形1の低いひとつ結びは、この日は形2のハーフアップか、高さを上げた形4のお団子に替えます。
どうしても低い位置で結びたい日は、襟を寝かせて着るか、襟の低い羽織りものを選びます。髪の形を変えるか、服の着方を変えるか、どちらか片方を動かせば足ります。
マフラーを巻く日はハーフアップか高めのお団子
マフラーやストールを巻く日は、えり足から首の後ろまでが布で覆われます。この範囲に結び目があると、巻くときと外すときの2回、結び目が押されます。室内に入るたびに外す日なら、1日に何度も押されることになります。
向くのは、結び目が布の上に出る形です。ハーフアップは、結び目が耳の上端あたりにあるので、マフラーの上に出ます。お団子なら、耳の高さまで上げれば布の上に出ます。
ハーフアップで下ろした髪は、マフラーの中に入れるか外に出すかで迷います。外に出すなら、巻いたあとに手ぐしで毛先を一度だけ外へ引き出してください。中に入れたまま長く過ごすと、外したときに毛先が一方向に寝ています。
頭からかぶるニットを脱ぎ着する日
首の詰まったニットを1日に何度か脱ぎ着する日は、頭を通すたびに結び目がこすられます。
この日は、結び目を高くしすぎないことが大切です。耳の上端より高い結び目は、ニットの首元を通すときに引っかかり、ゴムごとずれます。高いお団子は、ニットの首元に引っかかって形が崩れやすい形です。
向くのは、耳の高さかそれより少し下に結び目を置く形です。形3の毛先をくぐらせる形は、くぐらせた毛束がゴムを押さえているので、脱ぎ着しても比較的崩れません。
脱ぎ着が1日1回、朝に着て夜に脱ぐだけなら、この制限はほとんど気にしなくて大丈夫です。日中に何度か脱ぐ予定がある日だけ、結び目の高さを下げてください。
帽子をかぶる日
ニット帽やつばのある帽子をかぶる日は、帽子の縁が当たる高さを避けます。
帽子の縁は、多くの場合、額から耳の上を通って後頭部の下のほうを一周します。結び目がこの線の上にあると、帽子に押しつぶされます。
帽子の日は、結び目を帽子の縁より下に置くのが基本です。耳の下端の高さのひとつ結びか、低い位置のお団子が向いています。ハーフアップは結び目が帽子の縁と重なりやすいので、この日は避けたほうが無難です。
帽子を外す場面があるなら、外したあとに頭頂がぺたんとつぶれていることがあります。このとき、結び目は触らずに、頭頂の髪を指先で2、3か所軽く持ち上げるだけで戻ります。結び目を直そうとすると、かえって全体が崩れます。
乾燥と静電気で表面が浮く日
空気が乾く季節は、髪の表面が静電気で浮いて、結んでも表面がふわふわと広がることがあります。表面が浮くと、そのぶん結び目の周りの髪がゆるみ、振ったときの落ち方も大きくなります。
浮きは、結んだあとではなく、結ぶ前に止めてください。結ぶ前に、手のひらで頭の表面を結び目の方向へ3回なでます。耳の下で結ぶなら頭頂からえり足へ、ハーフアップなら額から後ろへ。
普段使っているヘアミルクやオイルがあれば、手のひらにうっすら湿る程度だけなじませてからなでると、浮きはさらに収まります。多すぎると結び目が滑って、かえって落ちやすくなります。
結んだあとに浮いた毛を押さえたくなっても、結び目のまわりは触らないでください。表面の浮きを押さえるつもりで結び目に触れると、ゴムが緩みます。
どちらとも取れるとき|振って1cmから2cmのあいだ
振ったあとの落ち方が、1cmより大きく2cmより小さい。この範囲は、もつ日ともたない日が分かれます。
分けるのは、その日の服です。首まわりに何も当たらない日、たとえば襟のない服で、マフラーも巻かない日なら、この範囲の形は夕方までもつ側に入ります。日中にかかる力は、振る判定とほぼ同じだからです。
襟が当たる、マフラーを巻く、ニットを脱ぎ着する。このどれか1つでもある日は、もたない側に入ります。こすれが加わると、1cmから2cmの落ち方が昼までに2cmを超えます。
もたない側に入ったら、形を変える前に、まず毛束を太くしてもう一度振ってください。取る範囲をこめかみまで広げるだけで、1cm未満に収まることがあります。それでも収まらないなら、形3か形4のように、毛束がゴムを押さえる形に替えます。
どちらとも取れるとき|朝はもったのに午後に崩れる
朝の判定では1cm未満だったのに、午後になって崩れている日があります。このとき、原因はたいてい次の3つのどれかです。
1つめは、日中に一度マフラーやコートを着脱したこと。朝の判定は服を着る前に行うことが多いので、こすれの分が入っていません。秋冬は、上着を着てからもう一度振る習慣をつけると、この食い違いがなくなります。
2つめは、髪が乾燥して表面が浮いたこと。朝はしっとりしていた表面が、乾いた室内で浮き、結び目の周りがゆるみます。結ぶ前のなでる手順を省いた日に起きやすくなります。
3つめは、ゴムが伸びていること。同じゴムを長く使っていると、巻き数は同じでも締まりが弱くなります。指を入れたときに、以前より楽に入るようになっていたら、ゴムを替えてください。
崩れたら1手で戻す
日中に崩れたとき、全部をほどいて結び直す必要はありません。崩れの大きさで、戻し方を分けます。
結び目が1cm程度下がっただけなら、結び目の上の髪を両手の指先で左右から軽くつまみ、結び目へ向かって押し上げます。これで1手です。
毛束が片側へ流れているなら、毛束の根元を持って、反対側へ一度だけ引きます。ゴムには触れません。
お団子が平たくつぶれているなら、お団子の表面を指先で2、3か所つまんで、外へ少しずつ引き出します。丸みが戻ります。
どれも鏡がなくてもできる動作です。手で触って、元の位置に戻ったかを確かめれば十分です。
結び直したくなる日の切り分け
1手で戻せない崩れもあります。そのときは迷わず結び直したほうが早く済みます。
結び直す目安は2つです。結び目が最初の位置から2cm以上下がったとき。結び目が左右どちらかに、指1本ぶん以上ずれたとき。このどちらかなら、つまんで戻しても、しばらくするとまた同じ位置まで下がります。
結び直すときは、朝と同じ形に戻すより、1段落ちにくい形に替えるほうが、その日の残りをもたせやすくなります。ハーフアップが崩れたならひとつ結びに、ひとつ結びが崩れたならお団子に。手順が1手増えても、夕方までに再び直す回数が減ります。
結び直しが1日に2回以上必要になった形は、次の日から選ぶのをやめてください。その形が悪いのではなく、その日の服や髪の状態と合っていないということです。
職場の日と休日で形を替えるか
場面によって、夕方までもたせる基準は変わりません。変わるのは、4つの形のうちどれを選ぶかと、結び目の高さの細かい位置です。
職場の日は、日中に鏡を見る機会が少なく、直す場所も限られます。この日は、振って落ちる距離がいちばん小さい形を優先してください。低めのひとつ結びか、低い位置のお団子です。襟の高い服を着るなら、お団子を耳の高さまで上げて襟から離します。
休日は、直す機会が多いぶん、動きのある形を選べます。ハーフアップの結び目を耳の上端より上に置き、毛束を太めに取る。落ちたら手ぐしで戻せばいい日なので、振る判定で1cmから2cmのあいだでも出かけて構いません。
移動の多い日は、職場の日と同じ扱いにしてください。電車やバスの背もたれに後頭部が触れると、結び目が押されます。背もたれに当たる高さは、ちょうど耳の下端あたりです。座る時間が長い日は、結び目を耳の高さまで上げるか、お団子にして毛先を収めておくと、立ち上がったときの崩れが小さく済みます。
雨と湿気で広がる日
秋は雨の日が続くことがあります。湿気の多い日は、乾燥の日とは逆に、髪が水分を含んで広がったり、うねったりします。
広がると毛束が太く見えますが、ゴムが押さえている量は変わりません。表面だけがふくらみ、結び目の周りがゆるんだように見えます。振る判定では落ちていなくても、見た目には崩れたと感じやすい日です。
この日は、毛先を外に残さない形を選んでください。お団子か、毛先をくぐらせる形です。毛先が外に出ていると、湿気で広がった毛先が全体の輪郭を大きく見せます。
結ぶ前に、表面を結び目の方向へなでる手順は、乾燥の日と同じく効きます。湿気の日は、なでたあとに手のひらで表面を軽く押さえ、5秒ほどそのまま待ってから結ぶと、表面の浮きが落ち着きます。
傘を差して歩くと、片側の髪だけが濡れることがあります。濡れた側の毛束は重くなり、結び目がそちらへ引かれます。帰ってから結び目が片側に寄っていたら、つまんで戻すより、一度ほどいて乾かしてから結び直すほうが早く済みます。
前の晩にできること
朝の形がもつかどうかは、前の晩の乾かし方でも変わります。
髪を乾かすとき、根元から乾かして、毛先は最後にします。毛先から先に乾かすと、根元に湿りが残ったまま寝ることになり、朝に根元が寝ています。根元が寝ていると、結んだときに頭頂のふくらみが出ず、結び目の上の髪がたるんで、振ったときに落ちやすくなります。
乾かし終えたら、翌朝に結ぶ方向へ手ぐしで一度とかしておきます。耳の下で結ぶ予定なら頭頂からえり足へ、ハーフアップなら額から後ろへ。寝ているあいだに、その方向へ軽く癖がつきます。
翌朝、結ぶ前のなでる手順が短く済み、表面の浮きも少なくなります。前の晩の数十秒が、朝の1手と日中の直しを減らします。
ミディアムの中でも長さで変わること
ミディアムと一口に言っても、あごから肩下までの幅があります。長さによって、選べる形が少しずつ変わります。
あごから肩までの短めの長さでは、えり足の毛が結び目に届かないことがあります。届かない毛が落ちてくると、結び目が崩れていなくても崩れて見えます。この長さでは、全部を取る形よりハーフアップのほうが向いています。
肩に毛先がちょうど当たる長さは、毛先の跳ねが結び目を引っ張ります。結び目を指1本ぶん上げて毛先を肩から離すか、お団子で毛先を収めます。
肩より下の長さでは、毛先の重さが増えるので、ひとつ結びでは落ちやすくなります。毛束を太くするか、毛先をくぐらせる形やお団子にして、毛先の重さを結び目に戻してください。
今日の形を決める順番
最後に、朝に形を決める順番だけをまとめます。
- その日に着る服を見て、首まわりに襟・マフラー・頭からかぶるニット・帽子のどれが当たるかを確かめる
- 当たるものがあれば、その高さを避ける形を選ぶ。なければ4つのどれでもよい
- 結ぶ前に、表面を結び目の方向へ3回なでる
- 指の輪で毛束の太さを確かめてから結ぶ
- 上着まで着たら頭を左右に10回振り、落ちた距離が1cm未満かを見る
判定の結果は、その日の服と一緒に覚えておくと、次の朝に迷う時間が減ります。たとえば、襟の高いコートの日は低いお団子で1cm未満だった、マフラーの日はハーフアップで1cm未満だった、という組み合わせです。同じ服を着る日は、同じ形を選べば判定をやり直さずに済みます。季節が進んで服が替わったら、その服で一度だけ振り直してください。
2cm以上落ちたら、結び目の高さか毛束の太さを1か所だけ変えて、もう一度振ります。この順番を守ると、手順の数が少ない日でも、夕方まで直さずに済む日が増えます。
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よくある問い
- Q. 手順を減らせば簡単になりますか?
- 手順を減らすだけでは簡単になりません。朝に1手で結んだ髪が昼に崩れれば、直すぶんを足して結局2回まとめることになります。判定に使うのは、朝の手順の数と日中に直した回数を足した数です。朝に3手かけて直しが0回のほうが、朝に1手で直しが2回より少なく済みます。最初に見るのは崩れ始めるまでの時間で、手順の数はそのあとです。
- Q. 崩れるかどうかを出かける前に知る方法はありますか?
- 頭を左右に10回振ってください。振ったあと、結び目や毛束が最初の位置から何cm落ちたかを鏡で見ます。落ちた距離が1cm未満なら夕方までもちます。2cm以上落ちたなら、その日のうちに1回は直すことになります。1cmから2cmのあいだは、その日の服で決まります。襟やマフラーが当たる日は直す側、当たらない日はもつ側です。
- Q. マフラーを巻く日はどの形がいちばん崩れにくいですか?
- 結び目を耳の上端より上に置く形です。マフラーはえり足から首の後ろを覆うので、低い結び目は巻くときと外すときに押されて片側へずれます。結び目が布の上に出ていれば、巻いても外しても結び目そのものには触れません。ハーフアップか高めのお団子が向いています。
- Q. 静電気で表面がふわっと浮く日はどうすればいいですか?
- 結ぶ前に手のひらで表面を結び目の方向へ3回なでてから結んでください。普段使っているヘアミルクやオイルがあれば、手のひらがうっすら湿る程度だけなじませてからなでます。結んだあとに浮いた毛を押さえようとすると、結び目まで触って緩めてしまうので、浮きは結ぶ前に止めておくのが近道です。
- Q. 途中で結び直したくなるのはどんなときですか?
- 結び目が最初の位置から2cm以上下がったときと、左右どちらかに指1本ぶん以上ずれたときです。それより小さな崩れは、毛束をつまんで戻すだけで足ります。2cm以上下がったときは、つまんで戻しても結び目がまた下がるので、一度ほどいて結び直したほうが早く済みます。
— メグラシ編集部





