帽子の日のヘアアレンジ|縁が一周する線と、束の中心を何cm離すかで決まる

帽子の日に崩れるのは、留め方が弱いからではありません
朝に留めた形が、夕方には残っていない。帽子をかぶった日だけこれが起きるなら、原因は留め方の強さではありません。
帽子の内側には、頭に触れている縁が一周しています。この線の上に束の根元が乗っていると、かぶり直すたびに布が束をまたぎ、根元を前や上へ引き上げます。1回あたりの移動は数ミリですが、引き上げられた束は自分では戻りません。

だからこの記事は、崩れにくい結び方を並べません。縁が通っている線を先に見つけて、束をその線から外すための記事です。測るのは帽子ではなく、髪の側です。
帽子の話は混ざりやすいので、切り分けておきます。つばの長さや山の高さは、帽子を選ぶときの数字です。買う前に決まってしまうもので、朝の鏡の前では動きません。整理はかぶりの深さとつばの長さで判定するにあります。
この記事が扱うのは、同じ帽子をかぶったまま、髪の側だけで動かせる数字です。束をどこに置くか、毛先をどこで終わらせるか、留め具をどこに刺すか。帽子を替えなくても、今日から変えられるところだけを書きます。
留め方そのものは、ここでは扱いません。いま使っている結び方で構いません。位置が合っていれば、留め方は今までのままで足ります。 逆に位置が外れていると、どんな留め方でも同じところで崩れます。
測るのは3つ。指と鏡で1分です
指の幅で換算します。人差し指の幅がおよそ1.5cm、指3本でおよそ4.5cmです。
| 記号 | 測るもの | 何が決まるか |
|---|---|---|
| E | 内側の縁が耳の上端から何cm上を通るか | 線の高さ。すべての基準 |
| D | 束の中心から縁の線までの距離 | 押し出されるかどうか |
| T | 縁から下に出した毛先が、縁の何cm下で終わるか | 毛先が内側へ吸い込まれるかどうか |
Eを先に出します。DもTもEからの距離なので、線の位置が決まらないと残り2つが測れません。
①縁の線|耳の上端から何cm上を通るか
帽子をかぶった状態で、内側の縁に指を差し入れ、耳の上端まで前から後ろへなぞってください。耳の上端を通過する高さがEです。
多くの形で0〜4cmの範囲に入ります。深くかぶるほど数字は小さくなり、浅くかぶるほど大きくなります。
Eは1つの帽子について固定の数字ではありません。かぶる角度を5度変えれば1cmほど動きます。その日の角度で毎回測り直してください。 前日に成立していたことは、翌日の根拠になりません。
Eが負の値になる形もあります。耳の上端より下まで縁が下りてくる形で、この場合は耳そのものが線の上に乗ります。眼鏡をかけている日は、縁と眼鏡の脚がここでぶつかるので、Eが0を下回る日は先に眼鏡の脚を縁の外へ出しておいてください。
形ごとの帯を出しておきます。同じ形の名前でも商品ごとに違うので、これは出発点として使ってください。
| 形 | Eの帯 | 線の性質 |
|---|---|---|
| つばの付いた浅い形 | 2〜4cm | 水平に一周する。左右差が出にくい |
| 折り返しのある編み地の形 | −1〜1cm | 耳にかかる。折り返し幅で上下する |
| 縁のやわらかい丸い形 | 0〜2cm | かぶるたびに位置が動く |
| 斜めにかぶる平たい形 | 左右で0〜4cm | 左右で別の線になる |
| 縁が全周に張り出す形 | 1〜3cm | 水平だが、後ろが下がりやすい |
上2つは線が安定するので、一度測れば当分そのまま使えます。下2つは日ごとに動くので、朝に測り直す前提で考えてください。
②束の中心|縁の線から5cm離す
Dは、束の中心、つまり結んだ根元の中心から、いちばん近い縁の線までの距離です。後ろでまとめているなら、後頭部を通っている線までを測ります。

- 0〜3cm:交差帯。かぶり直すたびに押し出される
- 3〜5cm:境目。その日の脱ぎ着の回数で分かれる
- 5cm以上:布が束の上を通らない。成立する
指3本ぶんが4.5cmなので、指3本で足りるかどうかが現場での判定になります。
交差帯で起きていることは、緩みではありません
交差帯にある束は、緩んでいるのではなく移動しています。ここを取り違えると、対処が全部空振りします。
緩んだ束は、留め直せば戻ります。移動した束は、留め直しても同じ位置へまた押し出されます。留め直す回数が増えている日は、緩みではなく移動を疑ってください。
見分け方は1つです。朝の位置を覚えておいて、昼に根元がどこにあるかを触ります。下がっているなら緩み、上や前へ動いているなら移動です。 移動なら、留め方をどう変えても止まりません。束の位置そのものを5cm下げてください。
束を線より上へ出す日の上限
下げる以外に、線より上へ出す置き方もあります。頭頂に近い高さでまとめると、縁の線より上に根元が来るので、布は束の下を通ります。
ただしこちらには上限があります。帽子の内側の高さに、束が収まる範囲までです。収まらないと、かぶった瞬間に束が縁を押し下げて、帽子全体が浮きます。
確かめ方は、かぶってから前を向いて、後ろの縁が浮いていないかを手で触ることです。浮いているなら束が高すぎます。ひとつ下の高さでまとめ直すか、束を左右どちらかへ寄せて頭頂を空けてください。
編み地の形のように内側の高さに余裕がある形では、この置き方が使えます。浅い形では上限が低いので、下げるほうを先に試したほうが早いです。
③出す毛先|縁から8cm以上下で終わらせる
縁の下に髪を出す日は、Tを測ります。縁から毛先までの距離です。
- 3cm未満:縁に吸い込まれて内側で折れる。折れ目が残る
- 3〜8cm:毛の量で分かれる。多ければ落ち着き、少なければ縁に張り付く
- 8cm以上:縁とは別のものとして下へ流れる。かぶり直しても戻る
長さが足りない日は、中途半端に出すより全部内側へ入れてしまうほうが安定します。 内側に入れるときは、縁と頭のあいだに押し込むのではなく、縁の内側に沿って上へ逃がしてください。押し込むと厚みができて、縁の線がその一点だけ持ち上がります。
顔まわりに出す毛は、縁ではなく口角で測る
顔の横に落とす毛だけは、基準が別です。縁からの距離ではなく、毛先が口角より下に届くかどうかで見てください。
口角より下に届く毛は、話すときや下を向いたときに口元へ入ります。入れば手で払うので、触る回数が増えます。触った回数のぶんだけ、縁の内側の髪も動きます。
口角より上で終わる長さなら、払う動作が起きません。届いてしまう長さなら、耳の上で毛の流れと直角に1本留めて、落ちてくる量を減らしてください。直角に留めるのは、流れと同じ向きに留めると滑って抜けるからです。
顔の横に落とす量そのものは、縁の内側からどれだけ引き出したかで決まります。引き出すのは、縁の内側で指1本ぶん、つまり1.5cmまでにしてください。それ以上引き出すと、縁の内側の髪が全体に前へ動いて、後ろの束まで一緒に引かれます。顔まわりだけを直したつもりが、後ろが緩むのはこの経路です。
前髪を下ろしたままかぶると、縁が前髪の上を通ります。このとき潰れる量は、前髪の厚みと縁の高さで決まります。
厚みのある前髪は、縁の下で厚みが半分ほどに潰れ、脱いだあとも戻るまでに時間がかかります。薄い前髪は潰れる量が少ないかわりに、縁の線に沿って割れます。
どちらも避けたいなら、かぶる前に前髪を縁の線より上へ逃がして、縁の内側で留めておく方法があります。脱ぐときに留め具を外せば、潰れも割れも起きません。留め具は前髪の生え際側ではなく、生え際から3cm以上奥に刺してください。生え際の近くに刺すと、留め具そのものが縁の下で当たります。
脱いだあとの跡は、縁の線に付きます
跡が付く位置は決まっています。縁が一周していた線の上です。だから、その線に何を重ねたかで結果が変わります。

線に重ねると跡が残るものは2つです。分け目と、束の根元。 分け目が線と交差していると、交差した一点で割れて、脱いだあとも割れ目が見えます。根元が線に乗っていると、根元が平らに潰れます。
逆に、分け目を線と平行にするか、線から3cm以上離した位置へずらせば、跡は髪の中に入って外から見えません。脱ぐ予定がある日は、かぶる前にこの2か所を線から外してください。 かぶったあとでは直せません。
一日の中で、縁の線は下がります
朝は耳の上端の3cm上を通っていた線が、夕方には2cmになっている。これは帽子が伸びたのではなく、髪の体積が減ったためです。
朝の髪はまとまっていて厚みがあります。時間が経つと厚みが減り、そのぶん帽子が沈みます。落差は1cmから2cm。 ちょうど交差帯の幅と同じくらいです。
つまり、朝にDが5cmちょうどだった日は、夕方に4cmを割って境目へ入ります。朝は範囲の内側で構えてください。 朝に6cm取っておけば、1cm沈んでも5cmが残ります。夕方に合わせて朝を決めると、午前中ずっと束が低すぎることになるので、この順番は逆にしないでください。
どちらとも取れる①|Dが4cm
境目のまん中です。その日、帽子を脱ぎ着する回数で決めてください。
3回以上あるなら交差帯として扱い、束を下げます。1回か2回なら、そのままで保ちます。回数が読めない日は、下げておくほうが戻す手間がありません。
判定に迷ったら、朝のうちに一度かぶって脱いでみて、根元が動いたかどうかを触ってください。1回で動くなら、3回では確実に動きます。
どちらとも取れる②|縁が左右で高さの違う日
斜めにかぶる形では、Eが左右で違います。片側が耳の3cm上、反対側が耳にかかる、という状態になります。
束を後ろの中央に置くなら、低いほうの線を基準にしてください。 低いほうで5cm離れていれば、高いほうは自動的に離れます。
束を横へ寄せる日は、寄せた側の線だけを見れば足ります。反対側の線は束から遠いので、判定に入りません。
どちらとも取れる③|留め具を足すか、位置を変えるか
Dが範囲に入っているのに動く日だけ、留め具の話になります。
このときも本数ではなく、離れた箇所の数で数えてください。同じ場所に3本重ねても、押さえている点は1つのままです。束の左右など3cm以上離れた2か所に1本ずつのほうが、同じ本数でも保ちます。
留めたあとに束を軽く上下へ動かし、2か所が同時に動かないことを確かめてください。同時に動くなら、離れているつもりで同じ点を押さえています。
Dが範囲の外にあるなら、留め具をいくら足しても止まりません。 先に位置を直してください。
判定の順番
E → D → T の順です。
Eは線の位置なので、これが出ないと残り2つが測れません。DはEからの距離で、その場で動かせます。Tは髪の長さで決まるので、その日は動かせません。
朝にやるのは、Eを測って、Dを5cm以上にすること。この2つで大半が止まります。Tが足りない日は、出さずに内側へ入れる。それだけです。
帽子は髪を崩す道具ではなく、髪の上に線を1本引く道具です。 その線と束を離せば、留め方は今までのままで足ります。
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よくある問い
- Q. 帽子をかぶった日だけ、夕方に髪が崩れます。留め方が弱いのでしょうか。
- 留め方ではなく、位置の問題であることがほとんどです。帽子の内側の縁は頭を一周していて、その線の上に束の根元があると、かぶり直すたびに布が束をまたいで前や上へ引き上げます。1回あたりの移動は数ミリでも、脱ぎ着が3回4回と重なれば根元の位置が変わり、留め具が効かなくなります。確かめ方は簡単です。かぶった状態で、内側の縁が束の根元に触れているかどうかを指でなぞってください。触れているなら、束を5cm下げるか、線より上へ出してください。ピンの本数を増やすより早く止まります。
- Q. 束はどれくらい離せばいいですか。
- 縁の線から5cm以上です。指の幅がおよそ1.5cmなので、指3本ぶんが目安になります。0〜3cmは交差帯で、ここに根元があると押し出されます。3〜5cmは境目で、その日の脱ぎ着の回数で結果が変わります。5cm以上下げれば、布は束の上を通らずに済みます。逆方向、つまり縁の線より上へ出す置き方もありますが、こちらは帽子の内側の高さに収まる範囲までという上限があります。下げるほうが上限を気にしなくてよいので、迷う日は下げてください。
- Q. 縁から出す毛先は、どれくらいの長さが必要ですか。
- 縁から8cm以上下で終わる長さです。3cm未満で終わると、毛先が縁のすぐ下にあるので、かぶり直すときに縁に吸い込まれて内側で折れます。折れた毛は脱いだあとも折れ目が残ります。3〜8cmはその日の毛の量で分かれる帯で、量が多ければ落ち着き、少なければ縁に張り付きます。8cm以上あれば、縁とは別のものとして下へ流れるので、かぶり直しても位置が戻ります。長さが足りないときは、出さずに全部内側へ入れてしまうほうが安定します。
- Q. 脱いだときに跡が付くのを、どうにかできますか。
- 跡は縁の線に沿って付きます。ですから、その線に何を重ねたかで結果が変わります。分け目を縁の線と交差させている日は、交差した一点で分け目が割れて、脱いだあとも割れ目が残ります。束の根元を線に重ねている日は、根元が平らに潰れます。逆に、分け目を線と平行にするか、線から3cm以上離した位置に置くと、跡は髪の中に入って外から見えません。脱ぐ予定がある日は、かぶる前にこの2か所を線から外しておいてください。
- Q. ベレーのように縁が斜めになる形では、どう測ればいいですか。
- 左右で別々に測ってください。斜めにかぶる形は、片側の縁が耳の上端の3cm上、反対側が耳にかかる、というように高さが左右で違います。このとき交差帯も左右で違う位置に来るので、片側だけで判定すると外します。束を後ろの中央に置くなら、低いほうの縁の線を基準にしてください。低いほうで5cm離れていれば、高いほうは自動的に離れます。束を横に寄せる日は、寄せた側の縁の線だけを見れば足ります。
— メグラシ編集部





