帽子が似合わないと感じるときは、鏡ではなく全身の比を見る|肩幅と身長で出す2つの数字

似合わないと感じたとき、鏡に近づいて見ているなら、見ている場所が違います。
人が実際に見ているのは、1メートル以上離れた全身です。そこで効いているのは顔まわりの寸法ではなく、横と縦、2つの比です。
帽子の左右の最大幅を肩幅で割った値が0.4から0.6。かぶって増えた高さを身長で割った値が3パーセントから5パーセント。 この2つに入っていれば、全身の比としては成立しています。
2つの数字と、それぞれの範囲
| 見るところ | 測り方 | 成立する範囲 |
|---|---|---|
| 横 | 帽子の最大幅 ÷ 肩先から肩先までの幅 | 0.4〜0.6 |
| 縦 | かぶって増えた高さ ÷ 身長 | 3〜5パーセント |
この2つを選んだ理由は、離れて見たときに人が読み取っているのが、輪郭の横の広がりと、上端の位置の2つしかないからです。素材も色も形も、この2つの数字に反映されます。
顔まわりの寸法は、別に見るべきものです。かぶりの深さやつばの長さの比は、近くで向き合ったときに効きます。順番としては全身が先で、顔まわりはそのあとです。全身の比が外れている状態で顔まわりだけを直しても、写真は変わりません。
横の数字|帽子の幅 ÷ 肩幅
帽子を平らな場所に置いて、いちばん広いところの左右の幅を測ります。つばがあるものはつばの先端どうし、ないものは本体のいちばん張り出したところです。
肩幅は、肩先の骨が出っ張っているところから反対側の同じ点まで、背中側で測ります。上着を着た状態で測ってください。
帽子の幅が22センチ、肩幅が40センチなら0.55で、範囲の中です。28センチなら0.7で、範囲の外になります。
測るときに間違えやすいのが、かぶった状態で測ってしまうことです。かぶると頭の丸みでつばが少し反り上がり、実際より狭く出ます。平らな場所に置いて、上から見た輪郭のいちばん外側どうしを測ってください。差は1センチから2センチ出ることがあり、0.6の境目ではその差が判定を分けます。
つばのないものは、本体のいちばん張り出したところが分子です。多くの場合、それは縁の部分です。縁が外へ返っている形は、返っている先端までが幅になります。返りの分だけで2センチ増えることがあるので、返りのある形は思ったより数字が大きく出ます。
0.4を下回るとき、0.6を超えるとき
- 0.35未満:帽子が頭の上に乗っているだけに見え、肩から上とつながらない
- 0.4〜0.6:成立する
- 0.65超:帽子の横線が肩の線より外へ出て、肩の位置が読めなくなる
0.65を超えたときに起きているのは、線の順番が入れ替わることです。ふつうは肩がいちばん外側の横線ですが、それより外に線ができると、目はそちらを先に読みます。
この状態を「大きすぎる」と表現する方が多いのですが、大きさそのものが問題なのではありません。 肩の幅に対して外へ出ているかどうかだけが問題です。同じ帽子でも、肩の縫い目が外に落ちる上着を着れば分母が大きくなり、範囲に戻ることがあります。
下限側で起きていることは、これとは別です。0.35を下回ると、帽子の横線が肩の線から遠く離れます。離れた2本の線は関係を持たないので、目はそれぞれを別々に読みます。帽子だけが独立した点として残るのがこの状態です。
同じ0.35でも、上半身の色が濃くて肩の線がはっきり出ている日は、離れ方がより目立ちます。肩の線が淡くて溶けている日は、離れていても気になりません。下限側の判定だけは、上半身の色の濃さで少し動くと考えてください。上限側にはこの緩みがなく、0.65を超えたら色に関係なく外れます。
分母は、上着の肩の形で3〜5センチ動く
肩の縫い目が肩先の真上にある形なら、分母は素の肩幅とほぼ同じです。
縫い目が肩先より外にある形では、見た目の横線が3センチから5センチ外へ移ります。 分母が40センチから44センチになれば、幅22センチの帽子は0.55から0.5へ下がります。
つまり、帽子を替えなくても、上着を替えれば横の数字は動きます。 これが横だけをその場で直せる理由のひとつです。
分子は、髪の下ろし方で動く
髪を下ろしていると、頭の横に幅が加わります。このとき分子になるのは帽子の幅ではなく、帽子と髪を合わせた最大幅です。
帽子だけで0.35しかなくても、髪を足すと0.45に届くことがあります。下限を割っているときの、いちばん早い直し方がこれです。
逆に、上限を超えているときに髪を下ろすと、さらに外へ広がります。上限側では、髪は耳のうしろへ送ってください。
縦の数字|増えた高さ ÷ 身長
かぶる前と、かぶったあと。頭のいちばん高いところの差が、増えた高さです。壁ぎわに立って、鉛筆で2回印を付ければ1分で出ます。
身長160センチなら、範囲は4.8センチから8センチ。170センチなら5.1センチから8.5センチです。
- 2パーセント未満:帽子が装いの一部として読まれにくい
- 3〜5パーセント:成立する
- 6パーセント超:上端が遠すぎて、視線が顔まで降りてこない
6パーセントを超えたときに起きているのは、視線の出発点が遠くなることです。人は全身を見るとき、まず上端を見つけて、そこから下へ降りていきます。上端が高いほど、顔に届くまでの道のりが長くなります。
道のりが長いこと自体は問題ではありません。問題になるのは、途中に何もないときです。上端から顔までの間が帽子の本体だけで埋まっていると、目はそこを素通りします。素通りされた高さのぶんだけ、装い全体が上に間延びして見えます。
この帯を使いたいなら、上端と顔の間に読むものを1つ置いてください。帽子の縁の線、髪の輪郭、耳のあたりの小物。 どれか1つあれば、視線は段階を踏んで降りてきます。
縦は、かぶり方では1センチしか動かない
角度を後ろへ倒すと、頭頂までの高さは1センチほど下がります。範囲の外に2センチ以上出ているなら、角度では戻りません。
増える高さは本体の高さでほぼ決まるからです。ここは帽子を替える判断になります。
下限を割っているときは、逆の手があります。髪を上でまとめて、頭部の高さそのものを足す。 まとめた位置が高いほど、増える高さは2センチから4センチ足されます。
髪をまとめると、横が助からず縦が苦しくなる
同じ帽子でも、その日の髪型で判定が変わります。
- 下ろす:横に幅が加わる。縦は変わらない
- 低くまとめる:横も縦もほとんど変わらない
- 高くまとめる:横は変わらず、縦が2〜4センチ増える
上限側で縦が苦しい日は、まとめる位置を下げるだけで範囲に戻ります。判定はその日の髪型でやり直してください。前日に成立していたことは、翌日の根拠になりません。
濃さの点|帽子だけが最も濃くなっていないか
2つの数字が範囲に入っていても、落ち着かないことがあります。原因はたいてい、全身でいちばん濃い点が帽子ひとつだけになっていることです。
帽子は装いの最上部にあります。そこが唯一の濃い点だと、視線が上で止まって降りてきません。
直し方は単純です。同じくらい濃い点を、腰から下にもう1つ置く。 靴でも、鞄でも、ボトムスそのものでもかまいません。上と下に濃い点が1つずつあれば、視線は上下に往復します。
逆に、帽子が全身でいちばん淡い点になっている場合は、これをやる必要がありません。淡い点は視線を止めないので、縦の釣り合いは自動的に取れています。
中間の濃さ、つまりいちばん濃くもいちばん淡くもない場合は、何もしなくてかまいません。 この帯の帽子は装いに溶けるので、横と縦の2つの数字だけで判定が終わります。手持ちが1つしかないなら、中間の濃さを選んでおくと使える日が増えます。
濃い点を下に足すとき、置く高さにも幅があります。腰から下ならどこでも効きます。 腰の位置に置けば上下の距離が近くなって全体が締まり、足元に置けば距離が開いて縦に伸びます。どちらが良いという話ではなく、その日にどちらを選ぶかという話です。迷ったら足元にしてください。足元の点は靴で作れるので、手数がいちばん少なくて済みます。
どちらとも取れる場合①|横が0.62
上限のすぐ上です。このときは、肩の線と帽子の線が交差しているかどうかで決めます。
正面から見て、帽子の輪郭の外端から真下へ線を降ろしてください。その線が肩の内側に落ちるなら成立、肩の外へ落ちるなら範囲外です。
肩の傾きは人によって違うので、同じ0.62でも答えが分かれます。 この帯だけは、割り算ではなく目で見て決めてください。
どちらとも取れる場合②|縦がちょうど5パーセント
境目です。判断材料は、その日の靴です。
底の厚い靴を履くと身長が2センチほど増えるので、分母が大きくなって数字は下がります。逆に底の薄い靴では上がります。その日に履く靴で身長を測り直せば、境目は片側に決まります。
靴を先に決めていない日は、範囲の内側で判定してください。あとから底の薄い靴を選ぶと外へ出ますが、厚い靴なら中へ入るので、内側で構えておくほうが外れにくいからです。
どちらとも取れる場合③|横が範囲、縦が範囲、それでも落ち着かない
数字が2つとも中にあるなら、残っているのは濃さの点です。
写真を1枚撮って、目を細めて見てください。細めると細部が消えて、濃い点だけが残ります。残った点が帽子ひとつだけなら、下に1つ足す。 2つ以上残っていて、その位置が上に偏っているなら、下の点を1つ濃くします。
濃さの判定は、色の名前では決まりません。明るいか暗いかだけを見てください。
2つが同時に外れているときの順番
横から直します。 理由は3つです。
- 横は髪の下ろし方で分子が動く
- 横は上着の肩の形で分母が動く
- 縦は、その場では1センチしか動かない
横を範囲に入れてから縦を測り直すと、片方だけが残ることが多くなります。残った縦は、帽子を替える話として次に持ち越してかまいません。 その日のうちに解決しようとしないほうが、選択肢が広く残ります。
手持ちの帽子を、一度だけ並べて測る
持っているものすべてについて、幅と増える高さを測って控えておいてください。幅は帽子ごとに固定の数字なので、一度測れば二度と測る必要はありません。
肩幅と身長は自分の側の数字なので、これも一度で済みます。控えておけば、朝に必要なのは割り算だけです。
並べてみると、同じように見えて幅が5センチ違うものが混じっていることがよくあります。似合わないと感じていた一つが、幅だけ範囲の外だった、という結論になることも珍しくありません。数字が出れば、次に選ぶときの上限も決まります。
判定の順番
横 → 縦 → 濃さの点の順です。
横はその場で直せます。縦はほぼ選ぶ段階で決まります。濃さの点は、前の2つが範囲に入ってから初めて効きます。順番を逆にすると、直したことの効果が見えません。
近くで向き合ったときの見え方は、かぶりの深さやつばの長さで別に判定します。この記事が扱ったのは、離れて見たときの比です。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 顔まわりの寸法は合っているのに、写真で見ると落ち着きません
- 全身の比を見てください。顔まわりの3つの寸法は、鏡に近づいて見たときの話です。人が実際に見ているのは1メートル以上離れた全身なので、そこでは別の数字が効きます。出すのは2つ。帽子の左右の最大幅を肩先から肩先までの幅で割った値と、かぶって増えた高さを身長で割った値です。前者が0.4から0.6、後者が3パーセントから5パーセントに入っていれば、全身の比としては成立しています。鏡で近くを見て直しても変わらないときは、この2つのどちらかが外れています。
- Q. 横の数字はどうやって測るのですか
- 帽子を平らな場所に置いて、いちばん広いところの左右の幅を測ります。つばがあるものはつばの先端どうし、ないものは本体のいちばん張り出したところです。肩幅は、肩先の骨が出っ張っているところから反対側の同じ点までを、背中側で測ります。上着を着た状態で測ってください。肩の縫い目が肩先より外にある形だと、実際の分母は3センチから5センチ大きくなります。帽子の幅が28センチ、肩幅が40センチなら0.7で、範囲の外です。この場合はつばの短いものへ替えるか、髪を下ろして頭の横に幅を足します。
- Q. 縦の数字が範囲を超えていました。かぶり方で直せますか
- 少しだけ動きます。かぶる角度を後ろへ倒すと、頭頂までの高さは1センチほど下がります。ただし範囲の外に2センチ以上出ているなら、角度では戻りません。増える高さは本体の高さでほぼ決まるので、そこは帽子を替える判断になります。逆に、かぶって増えた高さが身長の2パーセントを下回るときは、帽子が装いの一部として読まれにくくなります。この場合は本体の高いものを選ぶか、髪を上でまとめて頭部の高さそのものを足してください。身長160センチなら、増える高さの下限は3センチほどです。
- Q. 髪型で判定は変わりますか
- 横の数字だけ変わります。髪を下ろしていると、頭の横に幅が加わるので、帽子と髪を合わせた最大幅が分子になります。この場合、帽子だけで0.35しかなくても、髪を足すと0.45に届くことがあります。髪を上でまとめているときは、横の幅が加わらないかわりに縦の高さが増えます。まとめた位置が高いほど、縦の数字が上限に近づきます。つまり、同じ帽子でも髪を下ろした日は横が助けられ、まとめた日は縦が苦しくなります。判定はその日の髪型で毎回やり直してください。
- Q. 2つとも範囲の外でした。どちらから直しますか
- 横からです。理由は、横だけがその場で動かせるからです。髪を下ろす、髪を耳にかけずに横へ流す、肩の縫い目が外にある上着へ替える。この3つのどれかで、分子か分母が3センチから5センチ動きます。縦は本体の高さでほぼ決まるので、その場では1センチしか動きません。横を範囲に入れてから縦を測り直すと、片方だけが残ることが多いです。そこまで来たら、残った縦は帽子を替える話として次に持ち越してかまいません。
— メグラシ編集部





