面長に似合う帽子は山の高さとつばの角度で決まる|秋冬の選び方

面長に似合う帽子は、山が低め、かぶりが眉から指2本の位置、つばが水平に出るものです。この3つがそろえば、型の名前は何でもかまいません。
秋冬の帽子はフェルトやウールのように張りのある素材が多く、つばの角度が崩れにくいので、夏よりも結果が読みやすい季節です。この記事では、3か所の測り方と、秋冬の型ごとの当てはめ方、マフラーや襟と重なる日の決め方まで、鏡の前で判定できる形にしています。
面長という言葉は、輪郭の縦の比率を指すだけのものです。直す対象ではありません。帽子でするのは、顔の上に線と面をどう足すかの設計だけです。
先に結論|3か所の基準
まず基準だけを置きます。理由はこのあと1つずつ説明します。
山の高さは、頭頂から指2本ぶん(約4cm)まで。 これを超えると、頭の上に縦の面積が積み上がります。
かぶりの深さは、眉から指2本ぶん上まで。 額の見える縦の長さを短くする位置です。
つばは、水平に出るもの。 顔の上に横の線が1本入り、縦の流れが一度止まります。
3つのうち2つが基準に入っていれば、残る1つが外れていても大きくは崩れません。3つとも外れている帽子だけは、縦の流れがそのまま伸びるので、別の候補を探したほうが早いです。
測るのは3か所。鏡の前で1分
帽子は、顔の上に面積を足す小物です。足す方向は縦か横のどちらかで、それを決めているのが次の3つです。
1つ目は山の高さ。頭の上に何cm積み上がるか。2つ目はかぶりの深さ。額のどこまで下りてくるか。3つ目はつばの角度。水平に出るか、下がるか。
測るのに道具は要りません。指1本の幅がおよそ2cmなので、指を当てれば店頭でもその場で測れます。
鏡は正面だけでなく、斜め45度からも見てください。正面では山の高さが分かりにくく、斜めから見たほうが頭頂からの積み上がりがはっきり見えます。
判定①|山の高さは頭頂から指2本まで
山が高いほど、頭の上に縦の面積が積み上がります。顔の縦の長さに、そのぶんが続く形です。
測り方は、帽子をかぶった状態で、頭頂の髪の位置と、帽子のいちばん高い位置の差を見ます。指を横に寝かせて差し込み、何本ぶん入るかを数えてください。指2本ぶん(約4cm)までなら、縦に足される量は気になりにくい範囲です。指3本を超えると、帽子の高さが顔の縦の長さに加わって見えはじめます。
ただし、高い山が使えないわけではありません。高い山でも深くかぶれば、額の見える範囲が短くなり、足された分と相殺されます。高さ単独ではなく、次のかぶりの深さと組み合わせで決まります。
山の形も見てください。上に向かって細くなる山は縦の線を強め、上まで同じ太さの山や、てっぺんがへこんだ山は、高さの割に縦が出にくくなります。
判定②|かぶりの深さは眉から指2本
いちばん動かせるのがここです。同じ帽子でも、1cm動かせば結果が変わります。
目安は眉から指2本ぶん上。 ここより浅いと、額の縦がそのまま残ります。深いと目元が影に入り、表情が読みにくくなります。
前髪がある日は、髪の分だけ浅くしても同じ効果になります。髪が額を横切っているぶん、縦がすでに一度切れているからです。
かぶりの深さは、帽子の内側の寸法で決まります。頭まわりより1〜2cm大きいサイズだと深く下り、ちょうどのサイズだと浅めに止まります。秋冬の帽子は内側にリボンやテープで調整できるものが多いので、深さを決めてから調整するほうが、サイズで迷うより確実です。
鏡の前で1cmずつ動かしてみてください。変わる位置は、人によって違います。 眉からの距離、髪の量、額の形で変わるので、自分の位置を一度見つけておくと次からは迷いません。
判定③|つばは水平か、下がるか
つばは、顔の上に線を1本引く場所です。
水平に出るつばは、横の線がはっきり入ります。この線が縦の流れを一度止めるので、横に広がる方向へ働きます。面長の輪郭に合わせやすいのは、この向きです。
下がるつばは、線が弱くなり、縦の流れが続きます。日除けの面積は同じでも、見え方は逆方向です。
角度の測り方は、横から鏡を見て、つばの端が眉の高さより上にあるか下にあるかで判断します。つばの端が眉と同じ高さか、それより上にあれば水平に近い側。目の高さまで下がっていれば、下がる側です。
前だけが下がり、横と後ろは水平という帽子もあります。この場合、正面から見たときの線は弱くなりますが、斜めから見ると横の線が残ります。人と向き合う時間が長い日は正面、歩く時間が長い日は斜めの見え方を優先してください。
つばの幅は肩幅と比べる
幅は、角度を決めたあとで選びます。目安は肩幅です。
正面から鏡を見て、つばの左右の端が肩の端より内側にあれば、帽子は顔まわりの小物として収まります。肩の外へ出ると、上半身より頭のほうが広くなり、全身のなかで頭が主役になります。
秋冬はコートで肩まわりに厚みが出るので、夏と同じつば幅でも、相対的に小さく見えます。夏に広すぎると感じたつば幅が、コートの季節にはちょうどよくなることもあります。
つばの幅は、顔の横幅に対しても見ておきます。つばの片側が顔の端から指3本ぶん(約6cm)ほど外に出ていれば、横の線として十分に働きます。それより狭いと線が短くなり、水平でも効きが弱まります。
秋冬は素材で線の強さが変わる
同じ形でも、素材で線の出方が変わります。秋冬はとくにこの差が大きい季節です。
張りのある素材は、つばの角度が保たれるので、引いた線がはっきり出ます。フェルトや目の詰まったウールがこちら側です。水平に出したい日は、この素材が向きます。
やわらかい素材は、つばが自重で下がり、線がぼやけます。ニットや薄手の起毛素材がこちら側で、顔まわりを静かにしたい日に向きます。かぶるたびに角度が変わるので、その日ごとに手で整えてください。
表面の質感も効きます。起毛した素材は光を吸うので、帽子の輪郭がやわらかく見え、線の強さが一段弱まります。表面がなめらかな素材は光を返すので、輪郭がくっきり出ます。同じ水平のつばでも、なめらかな素材のほうが線ははっきりします。
フェルトのつば付きハット
秋冬の帽子で、面長の輪郭に合わせたときにいちばん結果が読みやすい型です。
理由は、つばの角度が素材の張りで保たれるからです。店頭で見た角度が、一日中ほぼそのまま続きます。
選ぶときは、山の高さを先に見てください。つば付きハットは山が高めに作られていることが多く、指3本ぶんを超えるものも珍しくありません。山がへこんだ形のものは、高さの数字の割に縦が出にくくなります。
つば幅は、顔の端から指3本ぶん外に出る程度が目安です。それより広いと横の線は強くなりますが、肩幅を超えやすくなります。つばの縁が少し上に反っている形は、水平よりさらに横の線が強く出ます。
ベレー帽はかぶる角度で横に広げる
ベレー帽は山もつばもほとんど無い型なので、かぶる角度で結果が決まります。
まっすぐ上に乗せると、頭頂に丸い面が足され、縦の方向に働きます。後ろへ深く引くと、額が広く出て縦が残ります。面長の輪郭に合わせやすいのは、片側に寄せて、生地を横に流すかぶり方です。頭の横に面積が足され、輪郭の横幅が増えて見えます。
前側の縁は、眉から指2本の位置まで下ろしてください。ここはつば付きの帽子と同じ基準です。
生地の量でも変わります。直径の大きいベレーは横に流したときの面積が広く、小さいものは頭に沿います。横に面積を足したい日は大きめ、静かにまとめたい日は小さめを選びます。
ニット帽は折り返しの幅で高さを決める
ニット帽は、折り返しの幅で山の高さを自分で決められる型です。
折り返しを広くすると、帽子の高さが下がり、額にかかる部分が厚くなります。折り返しが厚いぶん、額を横切る横の線もはっきりします。折り返しを狭くするか無くすと、頭頂に生地が余り、上に伸びます。
面長の輪郭に合わせるなら、頭頂の余りを指2本ぶん以内にとどめ、折り返しを眉から指2本の位置に置くのが基準です。頭頂の生地を後ろに倒すと、正面から見たときの高さがさらに下がります。
編み目の向きも効きます。縦に畝の入った編み地は縦の線が強く出て、平らな編み地や横に模様の入った編み地は横の線が残ります。
ニット帽の流行りの形については、ニット帽の流行りの形にまとめています。似合う髪型との組み合わせはニット帽が似合う髪型が参考になります。
キャスケットはふくらみを横に置く
キャスケットは、頭頂のふくらみと短い前つばを持つ型です。
ふくらみが上に立つと縦に働き、横や後ろに倒れると横に働きます。かぶったあと、ふくらみを両手で横に広げるように整えると、頭の横幅が増えて見えます。
前つばは短く、角度は下がり気味のものが多いので、横の線としての効きは弱めです。この型では、つばよりふくらみの向きを優先して見てください。
前つばが目の上に影を作りやすいので、深くかぶりすぎないことも大切です。眉から指2本の基準より少し浅めでも、ふくらみが横に出ていれば縦の印象は抑えられます。
キャップは秋冬の素材で重さを足す
キャップは山が低く、前つばが下がる型です。縦への積み上がりは少ないものの、前つばが下がるぶん、横の線は弱くなります。
秋冬は、ウールや起毛した素材のキャップが増えます。これらは素材そのものに厚みがあるので、同じ形でも頭まわりの横幅が少し増えて見えます。夏の薄い素材のキャップより、輪郭との釣り合いが取りやすくなります。
前つばは、かぶったあと指で少し持ち上げて、水平に近づけてください。曲がりの強いつばより、平らに近いつばのほうが横の線が残ります。
キャップのかぶりの深さとつばの角度については、キャップが似合わないと感じるときで詳しく扱っています。
バケットハットの下がるつばの使い方
バケットハットは、つばが全周で下がる型です。横の線は弱く、縦の流れが続きやすい側にあります。
それでも使える場面はあります。つばの短いものを選び、深くかぶりすぎず、つばの下から額が指1本ぶん見える位置に止めます。こうすると、つばの下がりで弱まった横の線を、額の見える帯が補います。
秋冬向けの厚手の素材なら、つばが下がる角度そのものがゆるくなり、水平に近づきます。夏のやわらかい素材とは、同じ型でも別物として見てください。
型ごとの読み替え表
型の名前は、3か所の組み合わせを言い換えたものです。
| 型 | 山 | つば | 秋冬の素材 | 向いている日 |
|---|---|---|---|---|
| つば付きハット | 高め | 水平に近い | フェルト | 横に線を足したい日 |
| ベレー | ほぼ無し | 無し | ウール | 横に面を置きたい日 |
| ニット帽 | 折り返しで可変 | 無し | ニット | 高さを自分で決めたい日 |
| キャスケット | ふくらみ | 短く下がる | ツイード系 | 横にふくらみを置きたい日 |
| キャップ | 低め | 前に下がる | 起毛ウール | 縦の流れを続けたい日 |
| バケット | 低め | 下がる | 厚手の綿 | 顔まわりを静かにしたい日 |
同じ名前でも高さは商品ごとに違うので、表は出発点として使ってください。最後は必ず、指で測ります。
髪の横の量と合わせる
帽子は髪の上にかぶるので、その日の髪で結果が変わります。
横に量のある髪の日は、すでに横が足りているので、帽子で横を足す必要はありません。低い山と下がるつばで、静かにまとまります。
後ろでまとめた日は、横の量が減ります。ここに水平のつばを足すと、失った横が戻ります。まとめる位置も効きます。低い位置でまとめると帽子の後ろに髪が見え、首まわりに量が残ります。高い位置でまとめると帽子が浮いて、山が高くなったのと同じ見え方になります。
同じ帽子が日によって違って見えるのは、髪が変わっているからです。帽子のせいだと決めつける前に、髪を見てください。
帽子をかぶったときの髪のアレンジは、帽子に合わせる髪のアレンジにまとめています。輪郭に合わせた髪型そのものは、面長に似合う髪型が参考になります。
前髪がある日、ない日
前髪がある日は、額を横切る線がすでに1本あります。帽子のかぶりを浅めにしても、縦は切れています。むしろ深くかぶりすぎると、前髪がつぶれて目にかかり、表情が読みにくくなります。眉から指2本より少し上、前髪の上半分が見える位置が目安です。
前髪がない日は、額が縦に続いています。かぶりの深さを基準どおりに下ろすか、つばを水平にして横の線を入れるか、どちらかで縦を切ってください。両方を同時にする必要はありません。
前髪を横に流している日は、その流れの向きにベレーを寄せると、髪と帽子が1つの横の面としてつながります。
前髪の長さでも変わります。眉の上で止まる短い前髪は、額の上半分だけを横切るので、帽子の縁と前髪の間に額の帯が残ります。この帯が指1本ぶん以内なら、帽子と前髪が1つの横の線としてまとまります。眉にかかる長さの前髪は、かぶりを浅めにしても額がほとんど見えないので、帽子の縁の位置は自由に選べます。前髪を伸ばしている途中の日は、横に流してピンで留め、留めた位置を帽子の縁で隠すと、髪の長さが中途半端に見えません。
マフラーと襟で首元が詰まる季節の釣り合い
秋冬は、帽子と同時に首元にも面が増えます。マフラー、ストール、タートルネック、コートの襟。ここが夏と最も違うところです。
首元に厚い横の面が入ると、顔の下にも横の線が1本足されます。帽子のつばで上にも横の線を入れると、上下に線が2本並び、顔がその間に挟まれた形になります。挟まれた顔は、縦の長さが逆に強調されることがあります。
マフラーを厚く巻く日は、帽子の横の線を1段弱めてください。 つばを狭くする、つばの無いニット帽やベレーにする、どちらでもかまいません。首元が開いている日は、つばの水平の線をそのまま使えます。
目安は、帽子のつばの下から首元の面の上までの距離です。この距離が、眉から顎までの長さとほぼ同じなら釣り合っています。極端に短いと詰まって見え、長いと縦が残ります。
コートの丈と帽子の大きさ
全身で見たときの釣り合いもあります。
膝下まで届く長い丈のコートは、全身の縦の線を強めます。ここに小さな帽子を合わせると、縦の流れの頂点に小さな点が乗る形になり、全体がさらに縦長に見えます。長い丈の日は、つばのある帽子やベレーで頭まわりに面積を足すと、上下の釣り合いが取れます。
腰までの短い丈の上着は、上半身に横の区切りが入ります。帽子は小さめでも収まります。
迷ったら、全身が映る鏡で、頭の横幅と肩の横幅を比べてください。頭の横幅が肩の半分くらいなら釣り合いの取れる範囲です。
ボトムの形も一緒に見ておきます。裾に向かって広がるスカートやワイドパンツの日は、下半身に横の面積が出ています。帽子でも頭に面積を足すと、上下の両端が広がり、真ん中の胴が細く締まって見えます。細身のパンツや細いスカートの日は、下半身が縦にまとまるので、帽子で頭まわりに面積を足しても上下が競合しません。
ブーツを合わせる日は、足元にも面積が増えます。厚みのあるブーツと、つばの広い帽子を同じ日に合わせると、上と下の両端に重さが集まります。どちらかを軽くしたい日は、帽子を先に軽くするほうが、着替えの手間が少なくて済みます。
色は髪との差、コートとの差で決まる
色は、髪との差で決まります。髪と近い色なら帽子と頭が続いて見え、離れた色なら帽子だけが独立した面になります。縦を伸ばしたくない日は、髪から離れた色のほうが上へ続きません。
秋冬はコートの色とも比べます。帽子とコートが同じ色だと、頭から裾まで1本の縦の線になります。帽子だけ色を変えると、頭のところで線が一度区切られます。
いちばん扱いやすいのは、帽子と靴、または帽子とマフラーの色をそろえる組み方です。上下に同じ色が散らばるので、縦の1本線になりにくく、全体が落ち着きます。
どちらとも取れる日①|山は低いのに、つばが下がっている
山の基準は満たしているのに、つばが下がっている帽子。3か所のうち1つが外れている状態です。
この場合は、かぶりの深さで調整します。つばが下がると横の線が弱まるので、かぶりを基準より少し浅くし、額の見える帯を指1本ぶん残してください。額の帯が横の線の代わりになります。
それでも縦が残ると感じたら、首元に横の面を足します。マフラーを短めに巻く、襟の広い上着にする。帽子で足りない横の線を、首元で補う考え方です。
つばの下がり方が気になるときは、素材も確かめてください。やわらかい素材なら、つばの縁を指でつまんで少し上に反らせると、その日のあいだは水平に近い角度が保てます。張りのある素材で最初から下がっている形は、手で直すと型が崩れるので、首元で補う側を選びます。
もう1つの方法は、髪を顔の横に残すことです。耳の前に髪をひと束ずつ下ろすと、顔の横に縦の髪の面が加わり、輪郭の横幅が増えて見えます。つばで足りなくなった横の情報を、髪で足す形です。
どちらとも取れる日②|山は高いが、その帽子を使いたい
山が指3本を超えているけれど、色や素材が気に入っている帽子。これもよくある場面です。
まず、かぶりを深くしてください。眉から指1本半まで下ろすと、額の見える範囲が短くなり、山で足された縦を打ち消します。目元に影が入りすぎないよう、つばがある帽子ならつばを少し持ち上げます。
次に、山の形を変えられるか見ます。フェルトのつば付きハットなら、山のてっぺんを指で押してへこみを深くすると、高さが1〜2cm下がります。ニット帽なら折り返しを広げます。
それでも高さが気になる日は、髪を横に広げて、頭まわりの横幅を増やしてください。髪で横を足せば、帽子の縦との釣り合いが取れます。
どちらとも取れる日③|眼鏡をかける日
眼鏡のフレームは、目の高さに横の線を1本入れます。帽子のつばと合わせると、顔の上半分に横の線が2本入ることになります。
線が2本近い距離で並ぶと、その間の額が強調されます。つばと眼鏡の上辺の距離が指2本以内なら、線は1つのまとまりに見えます。指3本以上離れると、別々の線として読まれ、間の額が目立ちます。
眼鏡の日は、かぶりを少し深くして、つばと眼鏡の距離を縮めてください。眼鏡と帽子の組み合わせ全体については、眼鏡と帽子で動かせるところで扱っています。
秋の立ち上がりと真冬で変えるところ
同じ秋冬でも、季節の入り口と真冬では、首元と上着の厚みが違います。帽子の選び方もそれに合わせて少しずつ動かします。
秋の立ち上がりは、首元がまだ開いていて、上着も薄手です。顔の下に横の面が少ないので、帽子のつばで横の線を足す効果がそのまま出ます。フェルトのつば付きハットを水平にかぶるのが、いちばん結果の出やすい時期です。つば幅も、顔の端から指3本ぶん外に出る標準の幅で使えます。
真冬は、マフラーや厚手のコートで首元と肩に横の面が増えます。帽子でも横を足すと、上下に線が並びすぎます。この時期はつばを指1本ぶん狭くするか、ニット帽やベレーに切り替えると釣り合います。
切り替えの目安は、マフラーを毎日巻くようになったかどうかです。巻きはじめたら、帽子の横の線を1段弱める側へ動かしてください。季節の名前ではなく、首元の状態で判断すると迷いません。
耳を出すか隠すかで、帽子の縁の位置が変わる
秋冬の帽子は、耳の上までかぶる型が増えます。耳を出すか隠すかでも、顔の見え方は変わります。
耳を出してかぶると、帽子の縁が耳の上で一度止まり、顔の横に縦の輪郭がそのまま見えます。耳の横に髪を残しておくと、縦の輪郭が髪でやわらぎます。
耳を隠してかぶると、帽子の縁が顔の横まで下りてきて、顔の横幅に帽子の面が加わります。面長の輪郭では、横に面積が足される方向に働くので、ニット帽を耳まで深くかぶるのは理にかなったかぶり方です。
ただし、耳まで隠すと前側も深くなりがちです。前は眉から指2本、横は耳の上半分が隠れる位置という、前後で深さの違うかぶり方を試してください。前を少し持ち上げ、後ろと横を下げるように整えます。
耳元にアクセサリーをつける日は、耳を出すかぶり方のほうが、耳元の小さな点が横の情報として働きます。大ぶりのものより、耳たぶに沿う小さなものが帽子と競合しません。
襟の形ごとの合わせ方
秋冬の上着は、襟の形で首元の横の面の大きさが決まります。帽子は、その面と上下で釣り合うように選びます。
襟の大きく開いたコートは、首元に縦の空間ができます。顔から胸元まで縦が続くので、帽子では水平のつばで横の線をはっきり入れると、全体の釣り合いが取れます。
襟の立った上着やタートルネックは、首元に横の面が1つ入ります。帽子のつばは標準より狭めにし、横の線が上下で同じ強さにならないようにしてください。上と下のどちらか一方を強め、もう一方を弱めると、顔がその間に挟まれた形になりません。
フードのついた上着は、背中側に面積が集まります。フードを下ろしているときは首の後ろに厚みが出るので、帽子は山の低いものが合います。山が高いと、頭の上とフードの両方に面積が集まり、上半身が重く見えます。
どの襟でも、帽子のつばと襟の上端の距離を見てください。この距離が眉から顎までとほぼ同じなら、上下の釣り合いは取れています。
店頭で試す順番
3か所を同時に変えると、どれが効いたか分からなくなります。動かすのは1つずつです。
最初に、かぶりの深さを眉から指2本の位置に合わせます。次に、横から鏡を見て、つばの端が眉より上にあるかを確かめます。最後に、斜めから見て、山の高さが頭頂から指2本以内かを測ります。
この順番にするのは、かぶりの深さがいちばん動かしやすく、その場で戻せるからです。深さを合わせてから見れば、残りの2つは帽子そのものの性質として判断できます。
試着のときは、普段着ている上着の襟の形を思い出してください。店頭では首元が開いていることが多く、マフラーや襟の詰まった上着と合わせたときの見え方とは違います。可能なら、首元にストールを軽く巻いた状態で一度見てください。
帽子そのものが合わないと感じる理由を全身から見直したいときは、帽子が似合わないと感じるときが参考になります。頭まわりのサイズから見直す場合は頭まわりのサイズで変わる帽子の見え方も合わせて読んでください。
まとめ|面長に似合う帽子は3か所で決まる
面長の輪郭に似合う帽子を選ぶときに見るのは、山の高さ、かぶりの深さ、つばの角度の3つです。
山は頭頂から指2本まで。かぶりは眉から指2本の位置。つばは水平に出るもの。つばの端は肩幅の内側。髪をまとめた日は、つばで横を戻す。マフラーを厚く巻く日は、帽子の横の線を1段弱める。
秋冬はフェルトやウールの張りでつばの角度が保たれやすく、1年でいちばん結果が読みやすい季節です。
帽子は顔を変える道具ではなく、顔の上に線を1本足す道具です。どこに足すかを決めれば、型の名前は要りません。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 面長に似合う帽子の型はどれですか。
- 型の名前では決まりません。同じ名前でも、山の高さとつばの角度は商品ごとに違うからです。見るのは3つです。山が頭頂から指2本ぶんを超えるか、かぶりが眉から指2本の位置まで下りるか、つばが水平に出るか下がるか。この3つを店頭で確かめれば、型の名前を覚えなくても判断できます。
- Q. 秋冬の帽子で、面長に合わせやすいのはどれですか。
- 結果がいちばん読みやすいのは、張りのあるフェルトのつば付きハットです。つばの角度が保たれるので、水平の線が崩れません。ベレー帽は横にかぶれば横の面積が足され、ニット帽は折り返しの幅で山の高さを決められます。どれも、3か所の測り方は同じです。
- Q. 山の高い帽子は避けたほうがよいですか。
- 縦に面積が足されるので、縦の長さをそのまま伸ばしたくない日は低いほうが合います。ただし高い山でも、深くかぶって額の見える範囲を短くすれば、足される分は相殺されます。高さそのものではなく、高さとかぶりの深さの組み合わせで決まります。
- Q. どれくらい深くかぶればよいですか。
- 眉から指2本ぶん上を目安にしてください。ここより浅いと額の縦がそのまま残り、深いと目元が影に入って表情が読みにくくなります。前髪がある日は、髪の分だけ浅くしても同じ効果になります。
- Q. マフラーを巻く日は、帽子の選び方が変わりますか。
- 変わります。首元に横の面が1つ増えるので、帽子で横を足しすぎると上下に横の線が2本並び、顔が挟まれた形になります。マフラーを厚く巻く日は、つばを狭めにするか、ニット帽やベレーのようにつばの無い型を選ぶと釣り合います。
— メグラシ編集部





