ミディアムのヘアアレンジ|秋冬は7つの型を所要時間と襟で選ぶ

ミディアムで今日選ぶ型は、使える時間と襟の高さで決まる
ミディアムのヘアアレンジは、今日使える時間が3分以内ならひとつ結び・ハーフアップ・くるりんぱの3つから、5分あればねじりかお団子、8分以上とれる日は編みおろしか下ろして巻く形を選んでください。これがこの記事のいちばん短い答えです。
そのうえで、秋冬はもう1つの条件が加わります。その日の襟やマフラーが首に沿うかどうかです。首に沿う日は、毛先を襟の上端より指2本ぶん(約3cm)上で終わらせるか、襟の内側へ全部入れてください。どちらにもしない中間の位置に毛先を置くと、昼すぎに外へ跳ねます。
つまり、選ぶ順番は「服を決める→時間を見る→型を選ぶ」の3段です。髪から先に決めると、着替えたあとにやり直しになります。ここから先は、7つの型の所要時間と難しさ、場面ごとの選び方、季節の扱い、崩れにくくするコツを順に置き、くわしい判定が必要なところはミディアムの個別記事へ道案内します。
7つの型の所要時間と難しさ
まず全体の地図です。所要時間は、鏡の前に立ってからゴムやピンを留め終わるまでの目安で、慣れていない人が2回目に作ったときの数字を置いています。
| 型 | 所要時間の目安 | 難しさ | 使う道具 | 毛先の行き先 |
|---|---|---|---|---|
| ひとつ結び | 1分 | やさしい | ゴム1本 | 結び目の下に1本で落ちる |
| ハーフアップ | 1〜2分 | やさしい | ゴム1本 | 下ろした毛に重なる |
| くるりんぱ | 2〜3分 | やさしい | ゴム1本 | 穴を通って下へ |
| ねじり | 3〜5分 | ふつう | ピン2〜4本 | 耳の後ろで1点に集まる |
| お団子 | 4〜6分 | ふつう | ゴム1本・ピン3〜5本 | 団子の中へ入る |
| 編みおろし | 6〜10分 | むずかしい | ゴム1〜2本 | 片側の鎖骨の前へ |
| 下ろして巻く | 6〜10分 | ふつう | 巻く道具 | 肩の上で向きをそろえる |
難しさは、手を持ち替える回数でつけています。持ち替えが2回以内なら「やさしい」、3〜4回なら「ふつう」、5回以上なら「むずかしい」です。持ち替えの回数で朝に終わるかどうかが分かれる考え方は簡単ヘアアレンジの選び方にまとめています。
表のいちばん右の列が、この記事で何度も出てくる「毛先の行き先」です。崩れにくさも、襟との相性も、ここで決まります。
自分の毛先の位置を、まず1回だけ測る
型を選ぶ前に、自分の毛先がどこで終わるかを1回だけ確かめてください。測るのは、毛先の終点が鎖骨のくぼみより上か下か、そして何cm離れているかです。
メジャーは要りません。人差し指の幅がおよそ1.5cm、指を2本そろえた幅がおよそ3cmです。鏡の正面に立ち、いちばん長い毛先の位置に指を当てて、鎖骨のくぼみまで指何本ぶんあるかを数えます。
| 毛先の位置 | 呼び方の目安 | 向いている型 |
|---|---|---|
| 鎖骨のくぼみより指2本以上、上 | 短めのミディアム | ハーフアップ・ねじり・下ろして巻く |
| 鎖骨のくぼみから上下指2本以内 | ちょうどミディアム | 7つの型すべて |
| 鎖骨のくぼみより指2本以上、下 | 長めのミディアム | ひとつ結び・お団子・編みおろし |
短めのミディアムの人は、結んだときに毛先が結び目のすぐ下で広がりやすく、まとめる型よりも上半分だけ取る型のほうが形が整います。長めの人は毛先に余裕があるので、まとめる型が選びやすくなります。肩より上の長さで迷う場合はボブのヘアアレンジ、鎖骨より下へ伸びてきた場合はセミロングのヘアアレンジの測り方が合います。
ひとつ結び|1分で終わる基本の型
ひとつ結びは、ミディアムでいちばん短い時間で終わる型です。手順は、手ぐしで後ろへ集める、ゴムで結ぶ、の2つだけです。
成立するかどうかは、結び目から毛先までの長さで決まります。束を手で握り、結び目から毛先まで12cm以上あれば、毛先が1本の線になって落ちます。12cm未満だと、毛先が結び目のすぐ下で扇のように広がり、束の途中がいちばん太い形になります。この場合は同じ1分でハーフアップへ切り替えてください。
結ぶ高さは3段で考えます。耳たぶの下端と同じ高さなら落ち着いた印象、耳の穴と同じ高さなら中間、耳の上端より上なら軽やかな印象です。仕事の日は低め、休日は中間から上を選ぶと、場面と合いやすくなります。
結ぶ高さとゴムから出た毛先の長さの関係は、ひとつ結びの基本に図つきで置いています。ゴム1本で作れる形を広げたい日は、ゴム1本でできるヘアアレンジが次の一歩になります。
ハーフアップ|顔まわりを残して2分で整える
ハーフアップは、上半分だけを取って留める型です。毛先が下ろした毛に重なるので、短めのミディアムでも毛先が余らず、形が崩れにくいのが特長です。
取る位置の目安は、耳の上端を結んだ線より上です。この線より下まで取ると、下ろした毛の量が減って首元が寂しく見えやすくなります。線より上だけを取れば、下ろした毛が首を覆い、秋冬の襟と合わせたときにも厚みが保てます。
結び目の高さは、後頭部のいちばん高い点を基準にします。それより下なら落ち着いた形、それより上なら軽やかな形です。ゴムを隠したいときは、束から細い毛を1本取り、ゴムに2周巻いてピンで留めてください。これだけで仕事にも合う見た目になります。
不器用だと感じている人は、ハーフアップを「取る・結ぶ」の2工程で止めるのがおすすめです。工程を2つまでに絞る考え方は不器用な人のためのミディアムのヘアアレンジにくわしくまとめています。
くるりんぱ|ハーフアップからもう1手で立体感を出す
くるりんぱは、結んだ束を結び目の上にあけた穴へ通して、ねじれを作る型です。ハーフアップに1手足すだけなので、所要時間は2〜3分です。
成立の条件は、結び目の上にあける穴の縦幅です。指1本ぶん(約1.5cm)以上あけられれば、束がきれいに通ります。それより狭いと束が途中で引っかかり、ねじれが片側に寄ります。結び目をきつく締めすぎず、指が1本入るくらいの緩さで結んでから穴をあけるのがコツです。
通したあとは、ねじれた部分の毛を左右から少しずつ引き出します。引き出すのは、指でつまめる程度の細い束を左右2本ずつまで。引き出しすぎると結び目が緩み、昼には形が下がってきます。
くるりんぱは、ハーフアップでも、ひとつ結びでも、低い位置でも作れます。2回重ねて縦に並べると、ミディアムでも編み込みのような見た目になります。穴の縦幅と引き出す毛束の本数の関係はロングヘアのくるりんぱにまとめていて、ミディアムにもそのまま使えます。
ねじり|耳の後ろで毛先を1点に集める
ねじりは、顔まわりの毛を取ってねじり、耳の後ろでピンで留める型です。毛先の行き先が1点に決まるので、ミディアムの中でもいちばん持ちのよい型のひとつです。
取る毛の幅は、こめかみから耳の上端まで、指3本ぶん(約4.5cm)を目安にします。それより広く取ると、ねじった束が太くなり、ピン1本では支えきれません。ねじる回数は2〜3回で十分です。回数を増やすほど束は締まりますが、ほどけたときに癖が残ります。
留めるときは、ピンを毛束に対して斜めに差し、2本目を1本目と交差させます。交差した2本は、束を上と横の2方向から押さえるので、首を動かしても抜けにくくなります。ピンの向きと交差させる角度はヘアピンの使い方に置いています。
片側だけねじる、両側ねじって後ろで合わせる、という2通りがあります。両側を後ろで合わせると、ハーフアップに近い形になり、ピンの代わりにバレッタで留めることもできます。ねじりの回数と留める高さの組み合わせはバレッタを使ったヘアアレンジにまとめています。
お団子|毛先をすべて中へ入れて首元をあける
お団子は、ひとつ結びの束を巻き付けて丸め、ピンで留める型です。首元が完全にあくので、タートルネックや高い襟の日にいちばん合わせやすい型です。
ミディアムでお団子を作るときの分かれ目は、結び目から毛先までの長さです。15cm以上あれば、束を巻き付けて丸い形にできます。15cm未満なら、無理に丸めず、束を2つ折りにして結び目の下で留める「折り返しのお団子」にしてください。見た目はコンパクトになりますが、毛先が外へ出ないので、持ちはこちらのほうが上です。
巻き付ける前に、束を2回ねじっておきます。ねじった束は巻いたときに面がそろい、ピンが入りやすくなります。最後の毛先は、ピンで地肌側へ押し込みます。ここが外へ出たままだと、昼すぎにそこから崩れが始まります。
お団子の高さは、ひとつ結びと同じ3段で考えます。襟の高い服の日は、耳の上端より上に置くと、襟と団子の下端が重なりません。
編みおろし|片側へ流して鎖骨の前に毛先を置く
編みおろしは、髪を片側に寄せて三つ編みにし、毛先を鎖骨の前に下ろす型です。所要時間は6〜10分と長めですが、毛先が体の前に来るので、襟の高い服の日でも背中側で毛先が襟に当たりません。
成立の条件は、編み終わりの位置です。鎖骨のくぼみより下まで編めれば、三つ編みが1本の線として見えます。それより上で終わると、編み目より毛先の広がりのほうが目立ちます。短めのミディアムの人は、全部を編まずに、耳の後ろから首のつけ根までの範囲だけを編む「途中まで編みおろし」にすると形が整います。
編み目は、編み終わってから左右に少しずつ引き出して太さを出します。引き出す前に、毛先をゴムで留めておくのを忘れないでください。順番が逆だと、引き出したときに編み目がほどけます。
三つ編みをいつ使い、どこまで編むかは、三つ編みの選び方に時間と髪の状態ごとにまとめています。
下ろして巻く|結ばずに毛先の向きをそろえる
下ろして巻く形は、結ばずに毛先だけを巻いて向きをそろえる型です。道具を温める時間を入れると6〜10分かかりますが、手を持ち替える回数は少なく、難しさは「ふつう」です。
巻く方向は、その日の襟で決めます。毛先が襟に当たる日は、毛先を内側へ巻いて襟の上で丸めます。毛先が襟から離れている日は、外側へ巻いて首元に動きを出します。どちらにしても、毛先の向きをそろえることが目的で、全部の束を同じ方向に巻けば、昼すぎの乱れが目立ちにくくなります。
ミディアムの巻き下ろしは、肩に毛先が触れる長さだと、首を動かすたびに毛先が肩で押されて向きが変わります。肩に毛先が乗る長さが3cm以上あるなら肩が向きを決めるので持ちます。1〜3cmだと接触が点に近く、夕方には別の向きになっています。
秋冬に毛先と襟の距離から巻く向きを決める方法は、ミディアム巻き髪にくわしく置いています。
仕事の日に選ぶ型
仕事の日は、朝の時間が短く、日中に直す機会も少ないので、3分以内で終わり、夕方まで形が変わらない型を選びます。
| 仕事の場面 | 選ぶ型 | 結ぶ高さの目安 | 一言のコツ |
|---|---|---|---|
| デスクワーク中心 | ひとつ結び・ハーフアップ | 耳たぶの下端〜耳の穴 | ゴムを毛束で隠す |
| 人前に立つ・打ち合わせ | ねじり・低いお団子 | 耳の穴より下 | 顔まわりの毛は左右1本ずつ |
| 体を動かす・立ち仕事 | お団子・くるりんぱ | 耳の穴〜耳の上端 | ピンを2本交差させる |
デスクワークの日は、背もたれに後頭部が当たる時間が長くなります。結び目が背もたれに当たる高さにあると、何度も押されて緩みます。椅子に座って背もたれに寄りかかり、結び目が当たらない高さかどうかを1回確かめてください。
人前に立つ日は、顔まわりに残す毛の量で印象が決まります。残すなら左右1本ずつ、幅1cm以下に絞ると、まとまった印象のまま顔の輪郭にやわらかさが出ます。
休日に選ぶ型
休日は時間に余裕があるので、5〜10分かかる型も選べます。そのかわり、出かける先で帽子をかぶる、風の強い場所へ行く、といった条件が加わります。
街歩きの日は、くるりんぱを2回重ねる形や、ハーフアップの結び目をくるりんぱにする形が合います。ひとつ結びより立体感が出て、手間は3分ほどです。
帽子をかぶる日は、帽子の縁が一周する線に束が重ならないように、結び目を低く置きます。縁の線と束の中心を何cm離すかの目安は帽子の日のヘアアレンジにあります。
屋外で長く過ごす日や、海沿い・高台へ出かける日は、毛先が1点に集まっているお団子かねじりを選んでください。下ろして巻く形は、風で毛先が顔にかかりやすくなります。風の強い日に崩さない組み方は風の強い日の髪アレンジにまとめています。
式やきちんとした場に選ぶ型
結婚式や式典など、きちんとした場では、所要時間よりも「6時間ほど形が保てるか」と「着席したときに背もたれに当たらないか」を先に見ます。
ミディアムで自分で作るなら、低い位置のお団子か、両側のねじりを後ろで合わせてくるりんぱにする形が合います。どちらも毛先の行き先が1点に決まっていて、ピンを交差させて留められるからです。
自分の手で留められる範囲には限りがあります。後頭部のいちばん高い点より下は、合わせ鏡にしても手元が見えにくく、ピンの角度が安定しません。そこから下は留めずに支える形にする考え方は、結婚式の髪型をミディアムで自分でやるならにくわしくあります。毛量が多い・少ないで型を分ける場合は、束の太さで毛量を測って型を選ぶ記事が合います。
卒業式や入学式のように、背もたれのある椅子に長く座る式では、束の下端を背もたれの上端より上に置くのが目安です。卒業式の考え方は卒業式のヘアアレンジに置いています。
襟の高さで、毛先を上げるか入れるかを決める
秋冬のミディアムで、いちばん結果が割れるのが襟との関係です。同じ型でも、シャツの日とタートルの日では、毛先が落ちる場所がまったく違います。
判定は、毛先のいちばん下の点と、襟のいちばん高い点の距離です。服を着た状態で横向きの写真を1枚撮り、次の表に当てはめてください。
| 毛先と襟の距離 | 起きること | 選ぶ扱い |
|---|---|---|
| 毛先が襟より指2本以上、上 | 首元に縦の余白ができる | 結んで上げる型をそのまま |
| 毛先が襟の上端から上下指2本以内 | 毛先が襟に押されて跳ねる | 上げきるか、襟の内側へ入れる |
| 毛先が襟より指2本以上、下 | 髪が襟の上に乗って広がる | 片側へ流すか、まとめる |
いちばん避けたいのは、真ん中の帯です。毛先が襟の上端に触れる位置にあると、首を動かすたびに襟が毛先を押し上げ、昼すぎには外へ跳ねます。この帯にいる日は、結び目を指2本ぶん上げるか、下ろした毛を襟の内側へ完全に入れるか、どちらかに振り切ってください。
首もとの布の上端が上がった分だけ束を上げる考え方は、秋のヘアアレンジにまとめています。襟の形ごとの名前と高さはネックラインの種類で確かめられます。
マフラーやストールを巻く日の扱い
マフラーは襟よりも厚く、首のまわりを一周します。そのぶん、毛先との関係は襟の日よりはっきり分かれます。
マフラーの日は、選ぶ扱いが2つしかありません。毛先をマフラーの上端より指2本以上、上で終わらせるか、マフラーの内側へ全部入れるかです。毛先の一部だけがマフラーの上に出ている状態は、巻き直すたびに毛先が引っぱられ、絡まりやすくなります。
上げる場合は、耳の上端より上のお団子か、高めのひとつ結びが合います。入れる場合は、耳の後ろで1回ねじってピンで留めてから、マフラーを巻いてください。ねじっておくと、内側で毛先が散らばらず、外したときの癖も少なく済みます。
同じ考え方をポニーテールで使う方法は、可愛いポニーテールに、タートルとマフラーの日の結ぶ位置としてまとめています。
静電気と乾燥で広がる日の扱い
秋冬は空気が乾き、ニットやマフラーと髪がこすれて静電気が起きやすくなります。静電気が起きると、下ろした毛が広がり、まとめた束からも細い毛が立ち上がります。
広がりやすい日は、下ろす面積を減らす型を選んでください。ハーフアップより、お団子やねじりのほうが、空気に触れる髪の面積が小さくなります。下ろして巻く形を選ぶ日は、巻いたあとに手のひらに少量のスタイリング剤をのばし、表面をなでるように押さえます。
ニットを着る順番も効きます。髪を結ぶ前にニットを着て、首を通し終えてからアレンジを始めると、首を通すときのこすれで束が乱れることがありません。静電気で広がる日の簡単な髪型の選び方は、静電気で広がる日の簡単な髪型にまとめています。
崩れにくくするコツ|毛先の行き先を1か所に決める
夕方まで形が残るかどうかは、ゴムの強さやピンの本数より、毛先の行き先が1か所に決まっているかで変わります。
7つの型を毛先の行き先で分けると、ねじりとお団子は毛先が1点に集まる型、ひとつ結びと編みおろしは毛先が1本の線で落ちる型、ハーフアップと下ろして巻く形は毛先が広い範囲に散る型です。散る型ほど、留める点を1つ足すと持ちが変わります。
たとえばハーフアップなら、結び目の左右に1本ずつピンを足して、下ろした毛の表面を押さえます。下ろして巻く形なら、耳の後ろの毛だけを1回ねじって留め、毛先が散る範囲を半分にします。
もう1つは、結ぶ前の髪の状態です。洗い立ての髪や、寝癖を水で濡らした直後の髪は、表面がすべってゴムが下がりやすくなります。乾かしきってから結ぶだけで、昼までの下がり方が変わります。
襟とマフラーの季節に夕方まで保たせるコツは、ミディアムの簡単ヘアアレンジにくわしくまとめています。
ピンとゴムの選び方と留め方
道具は多くなくて構いません。ミディアムの7つの型は、細めのゴム2本と、アメピン4〜6本、あればバレッタかクリップ1つで全部作れます。
ゴムは、髪の色に近いものを選ぶと、結び目を毛束で隠さなくても目立ちません。太いゴムは留める力が強い反面、ミディアムの束には大きすぎて結び目が目立ちます。束の直径が指2本ぶん(約3cm)より細いときは、細いゴムを2周より3周巻くほうが安定します。
ピンは、波形の側を地肌に向けて差します。毛束に対して斜めに入れ、2本目を1本目と交差させるのが基本です。ピンを差す前に、束を軽く押さえてから入れると、ピンの先が地肌に当たらずに奥まで入ります。
クリップやバレッタで留めるときは、留める角度で見え方が変わります。水平に留めるか、斜めに留めるかの考え方はヘアクリップのアレンジに置いています。
手ぐしとブラシ、どちらで集めるか
結ぶ前に髪を集める道具で、仕上がりの印象は変わります。手ぐしで集めると、表面にわずかな凹凸が残り、やわらかく抜けた印象になります。ブラシで集めると、表面がそろって、きちんとした印象になります。
仕事や式の日はブラシ、休日は手ぐし、と分けるのが目安です。ただしミディアムは、ブラシで強くとかしすぎると表面が平らになり、まとめたときに頭の丸みが消えて見えることがあります。ブラシを使う日も、結び終わったあとに頭頂の毛を指先で少しだけ引き出すと、丸みが戻ります。
手ぐしで集める日は、指を広げて地肌に沿わせ、耳の上から後ろへ3回に分けて集めます。1回で全部をつかもうとすると、耳の上に取り残しの毛が出て、昼すぎにそこから落ちてきます。
時間がない朝に、型を1つに絞る手順
朝の数分で型を決めきれないときは、次の4つの質問に順に答えてください。答えが出たところで、その型に決めます。
1つ目は、今日の服の襟が首に沿うかどうかです。沿うなら、お団子か高めのひとつ結び、または襟の内側へ入れる形に絞ります。
2つ目は、使える時間です。1分ならひとつ結び、2分ならハーフアップ、3分ならくるりんぱ、5分ならねじりかお団子です。
3つ目は、今日の場面です。人前に立つ予定があれば低い位置、街歩きや休日なら中間から高めにします。
4つ目は、外で過ごす時間です。風や帽子の予定があれば、毛先が1点に集まる型にします。
朝の30秒・2分・5分で届く形を分ける考え方は時短ヘアアレンジにまとめています。
どちらとも取れるとき①|毛先が鎖骨のくぼみ前後にいる
毛先が鎖骨のくぼみから上下指2本以内にいる人は、7つの型すべてが選べる一方で、どの型でも「少し長い」「少し足りない」と感じやすい帯にいます。
この帯で迷ったときは、結び目から毛先までの長さを先に測ってください。低い位置で束を握り、毛先までが12cm以上ならまとめる型、12cm未満なら上半分を取る型に寄せます。どちらでもなく12cm前後なら、その日の襟で決めます。襟が高い日はまとめる型、襟が低い日は上半分を取る型です。
この帯の人は、伸びてくる途中で「先月まで作れた型がうまくいかない」と感じることがあります。それは技術が落ちたのではなく、毛先の行き先が変わっただけです。1か月に1回、毛先と鎖骨の距離を数え直すと、型の選び直しが早くなります。
どちらとも取れるとき②|結ぶと膨らむ、下ろすと重い
結ぶと結び目の上や下が膨らみ、下ろすと重く見える。この2つが同時に起きる日は、膨らんでいる場所で対処を分けます。
結び目より上が膨らむ場合は、耳の上の毛が浮いています。手ぐしで集めるときに、耳の上の毛を後ろへ押さえつけるように集め、結んだあとにピンを1本、耳の上に足してください。
結び目より下が膨らむ場合は、束の途中がいちばん太い形になっています。結び目から毛先まで12cm未満のことが多いので、ひとつ結びをやめて、くるりんぱかねじりに切り替えます。穴を通したりねじったりすると、膨らんでいた毛が結び目の側へ寄ります。
下ろすと重い日は、下ろす面積を半分にする形を選んでください。耳の後ろの毛だけを両側ねじって後ろで合わせると、首まわりに見える髪の量が減り、重さが軽くなります。
どちらとも取れるとき③|仕事のあとに予定がある日
日中は仕事、夜は食事や集まりという日は、朝作った型を夕方に変えられるかどうかで選びます。
朝はハーフアップで出かけ、夕方に結び目をくるりんぱにするのが、いちばん手間の少ない切り替えです。ゴムを外さずに穴をあけて通すだけなので、化粧室で1分あれば終わります。
朝ひとつ結びで出かけた日は、夕方に束をねじって巻き付け、お団子に変えられます。ピンを3〜4本ポーチに入れておけば十分です。夜の場が暗い照明のお店なら、結び目を少し高くするだけで、首元が明るく見えます。
逆に、朝お団子にした髪を夕方に下ろすのは避けてください。巻き付けた癖が残り、毛先の向きがそろいません。下ろす予定がある日は、朝から結ばない型か、ハーフアップを選んでおきます。
顔まわりの残し方で、同じ型の印象を変える
同じ型でも、顔まわりに残す毛の量と位置で、印象は大きく変わります。残す毛は、顔の輪郭に縦の線を1本足すものと考えてください。
残すなら、耳の前から幅1cm以下の束を1本ずつ、あご先より下まで下ろします。あご先より上で終わると、毛先が頬の横で止まり、横の線として見えます。あご先より下まで届くと、縦の線として見え、顔まわりがすっきりします。
前髪がある人は、前髪の幅を変えるだけでも印象が変わります。額の見え方で前髪の幅を決める考え方は、顔立ちごとの髪型の選び方とあわせて顔タイプ別の髪型にまとめています。
メガネをかける日は、つるが耳にかかる位置を避けて残すと、つると毛が重ならず、横から見たときに整って見えます。メガネとの合わせ方はメガネの日の髪型に置いています。
手持ちの服と型の組み合わせ早見
最後に、秋冬によく着る服と、合わせやすい型の組み合わせをまとめます。服の襟と毛先の行き先が重ならない組み合わせを選んでいます。
| 服 | 合わせやすい型 | 避けたい扱い |
|---|---|---|
| シャツ・ブラウス | ハーフアップ・ひとつ結び | 毛先を襟の折り返しに乗せる |
| タートル・ハイネック | お団子・高めのひとつ結び | 毛先を襟の上端で止める |
| クルーネックのニット | くるりんぱ・ねじり | 首を通す前に結ぶ |
| Vネック | 下ろして巻く・編みおろし | 襟の高い服と同じ高さで結ぶ |
| コート・マフラー | お団子・ねじりを内側へ | 毛先の一部だけを外へ出す |
コートを着る日は、室内に入って脱いだときの見え方も考えておきます。コートの襟に合わせて高く結んだ髪は、脱いだあとも形が変わらないので、室内でもそのまま使えます。
毛量が多い日・少ない日で、束の分け方を変える
同じ人でも、乾かし方や湿度で、その日の毛量の見え方は変わります。束ねたときの太さを、親指と人差し指で作った輪で確かめてください。
輪の中に束がちょうど収まり、指先が触れ合うくらいなら、7つの型のどれでもそのまま作れます。指先が届かないほど束が太い日は、1つにまとめる型より、上下や左右に2つへ分けてから重ねる型が合います。ハーフアップの上にもう1段くるりんぱを作る、ねじりを左右2本にして後ろで合わせる、といった形です。束を分けると1つあたりの太さが減り、ゴムやピンが確実に効きます。
輪の中で束が細く感じる日は、まとめたあとに表面の毛を指先で少しずつ引き出して、輪郭に丸みを足します。引き出すのは頭頂・後頭部・両サイドの4か所で、1か所につき指でつまめる程度にとどめます。丸みの頂点をどこに置くかで印象を変える考え方はかわいいヘアアレンジにまとめています。
雨や湿気の日は、表面を出す面積を減らす
雨の日や湿気の多い日は、髪の表面が空気中の水分を吸って、うねりや広がりが出やすくなります。この日は、表面が見える面積の少ない型を選ぶのが近道です。
下ろして巻く形やハーフアップは、表面の面積が大きく、出かけて1時間もすると巻きがゆるみます。雨の日は、低い位置のお団子か、ねじりを後ろでまとめる形に切り替えてください。どちらも毛先を内側へ入れるので、うねりが出ても目立ちにくくなります。
もう1つは、家を出る前の仕上げです。結び終わったら、手のひらに少量のスタイリング剤をのばし、表面を上から下へ1回だけなでます。何度もなでると束が割れて、かえって広がりが目立ちます。傘を差すと頭の上の空間が狭くなるので、高い位置の結び目は傘の骨に当たらないよう、耳の上端より下に置いておくと安心です。
1週間で型を回すと、朝の迷いが減る
毎朝ゼロから型を選ぶと、それだけで時間がかかります。手持ちの型を3つに絞り、1週間の予定に振り分けておくと、朝は服を見て最後の確認をするだけで済みます。
たとえば、月曜と木曜は低い位置のひとつ結び、火曜と金曜はハーフアップかくるりんぱ、水曜はねじり、休日はお団子か下ろして巻く形、という割り振りです。同じ型が2日続かないので、ゴムの跡が同じ場所に残らず、髪の根元にかかる負担も分散できます。
予定に式や人前に立つ場が入っている週は、その日だけ時間を多めに取り、前の晩にピンとゴムを鏡の前に出しておきます。朝に道具を探す時間がなくなるだけで、所要時間は1〜2分短くなります。
ゴムの跡と癖を翌日に持ち越さない
同じ位置で毎日結ぶと、ゴムの跡が折れ目として残り、翌日に下ろしたときに途中で毛先の向きが変わって見えます。
夜にほどいたら、結んでいた位置を手ぐしで3回ほどほぐし、根元から乾いた状態に戻してから休んでください。湿ったまま寝ると、折れ目がそのまま固まります。翌朝に跡が残っている日は、その位置より上で結ぶか、跡を隠せるくるりんぱやねじりを選ぶと、折れ目が目立ちません。
ゴムは、髪に巻き付けるときに強く引きすぎないことも大切です。束を握った手を離しても、ゴムが下がらない程度の締め具合で十分です。きつく結ぶほど持つように感じますが、根元が引っぱられて跡が深くなり、ほどいたあとの戻りにも時間がかかります。
よくある思い込み
ミディアムのアレンジで、よく聞く思い込みを3つ置いておきます。
1つ目は「ミディアムは中途半端で、どの型も決まらない」というものです。実際には、毛先の位置と襟の高さを確かめれば、その日に合う型は2〜3つに絞れます。決まらないのは長さのせいではなく、選ぶ順番が逆になっているためです。
2つ目は「まとめ髪にはピンがたくさん要る」というものです。ミディアムの7つの型は、多くてもピン5本で作れます。本数を増やすより、2本を交差させて差すほうが持ちます。
3つ目は「巻かないとおしゃれに見えない」というものです。巻く形は7つの型の1つにすぎません。毛先の行き先が1か所に決まっていれば、巻かない型でも十分に整った印象になります。
ミディアムのヘアアレンジ記事の地図
この記事はミディアムのアレンジ全体の入口です。くわしく知りたいことに合わせて、次の記事へ進んでください。
| 知りたいこと | 進む記事 |
|---|---|
| 不器用でも続けられる型 | 工程を2つまでに絞るミディアムのアレンジ |
| 夕方まで崩さない方法 | ミディアムの簡単ヘアアレンジ |
| 巻く向きの決め方 | ミディアム巻き髪 |
| 結婚式を自分で | 結婚式の髪型をミディアムで自分で |
| 毛量で式の型を選ぶ | 束の太さで型を選ぶ |
| 秋冬の襟との合わせ方 | 秋のヘアアレンジ |
長さが変わってきたら、ボブのヘアアレンジやセミロングのヘアアレンジへ移ってください。同じ人でも、毛先が肩を越えたり鎖骨を大きく越えたりした時点で、見る場所が変わります。
まとめ
ミディアムのヘアアレンジは、今日使える時間と、その日の襟の高さで選びます。3分以内ならひとつ結び・ハーフアップ・くるりんぱ、5分ならねじりとお団子、8分あれば編みおろしと下ろして巻く形です。
秋冬は、毛先を襟の上端より指2本ぶん上で終わらせるか、襟の内側へ全部入れるかのどちらかに振り切ってください。中間に置くと、昼すぎに毛先が跳ねます。
崩れにくさは、毛先の行き先が1か所に決まっているかで変わります。毛先が散る型を選んだ日は、留める点を1つ足すだけで夕方まで形が残ります。服を決めてから髪を決める順番にすると、朝の迷いが短くなります。
よくある問い
- Q. ミディアムで、朝いちばん時間がない日はどの型を選べばいいですか?
- 1分しかないなら、低い位置のひとつ結びです。耳たぶの下端と同じ高さで結び、結び目から毛先までが12cm以上あるか、手で束を握って確かめてください。12cm未満なら毛先が結び目のすぐ下で広がるので、同じ1分でハーフアップに切り替えます。耳の上端の高さで上半分だけを取り、ゴム1本で留める形です。どちらも鏡を見ながら手を持ち替える回数が2回以内で終わるので、慣れていなくても1分台で収まります。
- Q. マフラーを巻く日は、下ろしたままと結ぶのとどちらがいいですか?
- マフラーの上端と毛先の距離で決めます。巻いた状態で横から見て、毛先がマフラーの上端より指2本ぶん(約3cm)以上、上で終わるなら結んで上げる型を選びます。毛先がマフラーに触れるなら、外に出すより内側へ全部入れてください。触れている毛先は首を動かすたびに押し上げられ、昼には外へ跳ねます。内側に入れる日は、耳の後ろで1回ねじってピンで留めてから巻くと、外したときの癖も少なく済みます。
- Q. 仕事の日にハーフアップは子どもっぽく見えませんか?
- 束を取る位置と、残す毛の量で見え方が変わります。耳の上端より上で取り、結び目を後頭部のいちばん高い点より下に置くと、落ち着いた印象に寄ります。結び目を頭頂近くまで上げると、軽やかで休日らしい印象になります。仕事の日は、ゴムを毛束で巻いて隠し、顔まわりに残す毛を左右1本ずつ、幅1cm以下に絞ってください。それだけで同じハーフアップでも、会議の席に合う形になります。
- Q. お団子がすぐ崩れます。ミディアムでも持たせる方法はありますか?
- 毛先が全部お団子の中に入っているかを見てください。ミディアムは毛先がまとまりきらずに外へ出やすく、その出た毛先から崩れが始まります。まず結び目から毛先までを測り、15cm未満なら丸めるより2つ折りにして留める形のほうが持ちます。15cm以上なら、毛束を2回ねじってから巻き付け、最後の毛先をピンで地肌側へ押し込みます。ピンは毛束に対して斜めに差し、2本を交差させると、夕方まで形が残りやすくなります。
— メグラシ編集部





