ミディアムのヘアアレンジ、不器用なら工程は2つまで|秋冬の結び方

ミディアムのヘアアレンジがうまくいかないとき、原因を自分の手先に置きがちです。でも崩れ方を見ていくと、手先より先に工程の数が多すぎることがほとんどです。
不器用だと感じている人が崩さずに済む上限は、2工程です。結ぶ。そこに、くずすか、ねじるかを1つだけ足す。3つ目の手順から先は、後ろが見えない状態で手を動かす時間が急に増え、1つのずれが次の手順に持ち越されていきます。
この記事では、工程の数え方、1工程と2工程でできること、ゴムの巻き数とピンの向きを、自分で測れる基準に置き換えます。秋冬に増える襟とマフラーのこすれにも、どの結び方なら負けないかを整理しました。
不器用なら、まず工程を2つまでに絞る
先に答えを置きます。ミディアムで不器用だと感じているなら、工程は2つまでにしてください。
1工程目は結ぶ。2工程目は、くずすか、ねじるか、どちらか1つ。これで作れる形は、ひとつ結び、ハーフアップ、結び目をゆるませたまとめ髪、毛束をねじって留めた形の4つです。数は少なく見えますが、結ぶ位置と量を変えれば、同じ4つでも印象はかなり動きます。
3工程以上の形が決まらないのは、手が遅いからではありません。工程が1つ増えるごとに、その前の工程のずれが次へ持ち越されます。1工程目で結び目が5mmずれていれば、2工程目でくずす量が左右で変わり、3工程目で留める位置がさらにずれる。不器用だと感じる人ほど、このずれを途中で直そうとして、さらに手順を重ねます。
2工程に絞ると、ずれが持ち越される回数は1回だけになります。失敗しても、どこで崩れたかがすぐに分かります。
不器用かどうかは3つの動作で分かる
自分が「工程を減らしたほうがいい側」かどうかは、3つの動作で確かめられます。
1つめは、鏡を見ずに、頭の後ろで左右の手を合わせられるか。両手の指先が、えり足の中央で触れれば十分です。指先が中央から2cm以上ずれるなら、後ろの作業は1つまでにしたほうが安定します。
2つめは、ゴムを片手で持ったまま、もう片方の手で毛束を1周させられるか。ここで毛束を落とすなら、ゴムを巻く動作そのものが1工程として重い状態です。
3つめは、結んだあと、結び目を見ずに指で触って、中央にあるか右か左かを言えるか。触って分からないなら、仕上げの工程を足しても位置を確かめる手段がありません。
3つのうち2つ以上が難しいなら、2工程を上限にしてください。1つだけなら3工程まで試せますが、まず2工程で手を慣らしてからのほうが近道です。
工程の数え方|手を髪から離したら1工程
工程の数え方を決めておきます。この記事では、手を髪から離した回数を工程と呼びます。
髪を手ぐしでまとめ、ゴムで結び、手を離す。ここまでが1工程です。ゴムを巻く回数が2回でも3回でも、手を離していなければ1工程に数えます。
結んだあと、結び目の上をつまんで引き出す。これは一度手を離してから始めるので2工程目です。ピンを1本刺すのも、手を離してから持ち替えるので1工程に数えます。
この数え方にすると、自分がいつも何工程の形を作っているかが分かります。手順の名前で数えると「結んでくずすだけ」と思っていたものが、実際には結ぶ、くずす、後れ毛を出す、ピンで留めるの4工程だった、ということがよく起きます。不器用だと感じている人は、自分で思っているより工程が多い形を選んでいることが少なくありません。
1工程|結ぶ位置と量だけで変える
1工程でも、変えられるものは2つあります。結ぶ位置と、結ぶ量です。
位置は、耳の高さを基準にします。耳の上端より上で結ぶと、結び目が頭の丸みの上に乗り、正面から見て結び目の存在が分かります。耳の下端より下で結ぶと、結び目はえり足に収まり、正面からはほとんど見えません。その中間なら、横から見たときだけ結び目が見えます。
量は、全部を取るか、耳から上だけを取るかで分けます。全部を取ればまとめ髪、耳から上の3分の1だけならハーフアップです。
位置3つと量2つで、1工程でも6通りの形になります。いつも同じ結び方をしているなら、工程を足す前に、この6通りのうちまだ試していないものを1つ選んでください。工程を増やして崩れるより、位置を変えて1工程で決めるほうが、朝の失敗はずっと少なくなります。
ゴムの巻き数は指2本が入るかで決める
1工程目の出来は、ほぼゴムの締まりで決まります。ここが緩いと、2工程目に何を足しても結び目から崩れます。
目安は、結んだあとの結び目とゴムのあいだに、指が何本入るかです。指2本が入るなら、もう1回巻いてください。指1本がやっと入る程度なら、そこで止めます。指が1本も入らないほど締めると、結び目の周りが引っ張られて、根元がつれて見えます。
ミディアムの毛量だと、細めのゴムで3回、太めのゴムで2回が出発点になることが多いですが、髪の太さで変わるので、回数ではなく指の本数で決めてください。
巻くときに毛束を落とす人は、ゴムを先に手首に通しておき、まとめた毛束を片手で持ったまま、手首からゴムを毛束に移すやり方にすると、持ち替えが1回減ります。持ち替えが減ると、そのぶん結び目の位置がずれにくくなります。
2工程目は「くずす」から覚える
2工程目に足すものは、くずすか、ねじるかのどちらかです。先に覚えるのは、くずすほうです。
くずす動作は、結び目のすぐ上の髪を、指先で少しずつつまんで引き出すだけです。1か所につき引き出す長さは5mmまで。左右と頭頂の3か所から始めて、足りなければ同じ3か所をもう5mmずつ引き出します。
くずすほうを先に覚える理由は、戻せるからです。引き出しすぎたと思ったら、その部分を手のひらで押さえて結び目のほうへ戻せば、ほぼ1工程の状態に戻ります。後ろが見えない状態で手を動かすなら、戻せる動作だけで2工程目を組むのがいちばん安全です。
引き出す場所を毎回同じ3か所に固定すると、手が場所を覚えます。慣れるまでは、引き出す前に指先でその場所を一度軽く押して、位置を確かめてから引いてください。
2工程目の「ねじる」は鏡なしでできる形だけ
ねじる動作も2工程目に使えます。ただし、鏡を見ずにできる形に限ります。
いちばん手順が短いのは、ハーフアップの毛束を結ぶ前に、左右の耳の上から取った髪を1回ずつねじってから後ろでまとめる形です。ねじる回数は1回だけ。2回以上ねじると、左右でねじりの強さが揃わず、後ろで合わせたときに片側だけが浮きます。
ねじる方向は、左右とも顔から外側へ向けてください。内側へねじると、ねじった毛束が耳にかぶさり、正面から見て耳の上が膨らみます。
ねじる工程を入れる日は、くずす工程は入れません。2つを両方入れると3工程になり、上限を超えます。ねじった日は結んで終わり、くずした日はねじらない。この切り分けを守るだけで、2工程の範囲でも変化の幅が広がります。
編み込みが入る形は後回しにする
編み込みや三つ編みが入る形は、2工程の範囲に収まりません。編む動作の中で手を何度も持ち替えるので、この記事の数え方では、それだけで2工程から3工程分の負担になります。
編む形を作りたいなら、順番を逆にしてください。まず結ぶとくずすの2工程を、鏡を見ずに3日続けて同じ仕上がりにできるようになる。そのあとで、くずす代わりに編む工程を1つ入れる。結ぶ、くずす、編むを一度に足すと、どこで崩れたかが分からなくなります。
どうしても編んだ印象がほしい日は、ねじる工程で代用できます。ねじった毛束は遠目には編んだ線に近く見え、手順はずっと短く済みます。
ピンは刺す向きを1つに決める
ピンを使う形は、刺し方が決まっていないと何本刺しても留まりません。不器用だと感じている人の多くは、留まらないピンを留めようとして本数を増やしています。
向きは1つだけです。毛流れに逆らう向きに刺し、地肌に沿わせて2cm進めてから止める。たとえば上から下へ流れている毛束なら、ピンは下から上へ刺します。
刺す前に、ピンの開いた側を一度だけ軽く広げておくと、毛束を挟みやすくなります。1本で留まらないときは、2本目を1本目と交差させて刺します。並べて刺しても留まる力はほとんど変わりません。
ピンは1工程として数えるので、ピンを使う日は、結ぶ工程とピンの工程で2工程が埋まります。その日はくずす工程も、ねじる工程も足しません。
後れ毛は工程に数えずに済ませる
仕上げに後れ毛を出す手順は、不器用だと感じている人ほど時間がかかる部分です。左右の量を揃えようとして何度も引き出し直し、そのたびに結び目のまわりを触ってしまいます。
後れ毛は、結んだあとに出すのではなく、結ぶ前に残しておくものと考えてください。手ぐしで髪をまとめる前に、耳の前の髪を指1本ぶんの幅だけ、左右それぞれ残しておく。そのまま結べば、残した毛が後れ毛になります。結ぶ前の準備なので、手を髪から離さず、工程の数は増えません。
残す幅は、左右とも指1本ぶんで揃えます。指2本ぶん残すと量が多くなり、顔まわりが重く見えます。
結んだあとに後れ毛が足りないと感じても、引き出して足すことはしないでください。足りない日は、翌朝に残す幅を少しだけ広げて調整します。その場で直そうとすると、結び目まで手が伸びて、1工程目が崩れます。
秋冬は、残した後れ毛がマフラーや襟に入り込んで、外したときに乱れて見えることがあります。首まわりに布が多い日は、残す位置を耳の前ではなく、こめかみの少し下に上げておくと、布に触れにくくなります。
1工程と2工程で何が変わるか
ここまでの内容を比較の軸だけ並べます。
| 工程数 | 作れる形 | 失敗したときの戻し方 | 不器用な人の上限か |
|---|---|---|---|
| 1工程 | 結ぶ位置3つ×量2つで6通り | ほどいて結び直す | 上限内 |
| 2工程 | 1工程に「くずす」か「ねじる」かピン1本 | 押し戻せば1工程に戻る | 上限 |
| 3工程以上 | 編み込み、複数のピン、後れ毛の調整 | 結び目からやり直し | 2工程に慣れてから |
どの行を選ぶかは、その日に使える時間ではなく、後ろで手を合わせられるかどうかで決めてください。
毛先が肩に当たる長さの扱い
ミディアムの中でも、毛先がちょうど肩に当たる長さは扱いが難しくなります。肩に当たった毛先は外へ跳ね、その跳ねる力が結び目を引っ張ります。
ひとつ結びにする日は、結び目を耳の下端より上に置いてください。結び目の位置が上がると、毛先も上がり、肩から離れます。毛先と肩のあいだに指1本ぶんの隙間ができれば、跳ねは結び目まで伝わりません。
ハーフアップの日は、下ろしている毛先がそのまま肩に当たります。この場合は、結ぶ前に毛先を内側へ軽く入れるように手ぐしでとかしておくと、跳ねる向きが内側に揃います。
それでも1か所だけ外へ跳ねる部分があれば、そこだけをピン1本で内側に留めます。これを2工程目として使い、他の工程は足しません。
短めのミディアムで後ろに届かないとき
あごから肩までのあいだの、短めのミディアムでは、えり足の毛が短くて結び目に届かないことがあります。届かない毛を無理にゴムに入れようとすると、結び目の下から何本も落ちてきます。
この長さなら、全部を取る形をやめて、耳から上だけを取るハーフアップを1工程の基本にしてください。取る量を減らせば、届かない毛は最初から下ろしたままになり、落ちてくる毛がなくなります。
全部を取りたい日は、結び目を耳の下端の高さまで下げます。結び目が低いほど、短いえり足の毛も届きやすくなります。それでも届かない毛は、ピンを毛流れに逆らって下から上へ1本刺して留めます。ここで2工程が埋まるので、くずす工程は入れません。
40代で前より決まらなくなったと感じるとき
40代になってから、同じ結び方なのに前より決まらない、と感じることがあります。このとき、手が不器用になったと考える前に、髪の側を見てください。
髪の量や手ざわり、根元の立ち上がり方が、以前と変わったと感じる人は多くいます。髪が細くやわらかくなったと感じるなら、同じ回数ゴムを巻いても締まりが弱くなります。ゴムの巻き数を指の本数で決め直してください。
根元が立ち上がりにくくなったと感じるなら、くずす工程の効き方が変わります。引き出しても根元が寝ているので、頭頂に高さが出ません。この場合は、引き出す場所を頭頂から結び目のすぐ上へ下げ、5mmずつではなく3mmずつ引き出すと、自然な量でまとまります。
どちらの場合も、工程を増やして補おうとしないことが大事です。1工程目の締まりを確かめ直すだけで、決まり方はかなり戻ります。
秋冬は襟が当たる高さを避ける
秋冬になると、髪に触れるものが増えます。シャツの襟、ニットの首元、コートの襟。結び目がこれらに当たる高さにあると、動くたびにこすれて崩れていきます。
目安は耳の下端です。耳の下端より低い結び目は、多くの襟の高さと重なります。とくに襟の立ったコートやハイネックのニットを着る日は、結び目がちょうど襟の上端にぶつかり、首を回すたびに片側へ押されます。
襟の高い服を着る日は、結び目を耳の下端より上に上げてください。指2本ぶん上げれば、多くの襟から離れます。低い位置で結びたい日は、襟の低い服を選ぶか、襟を外へ折り返して結び目との距離を作ります。
結び目の高さを変えるのは1工程の中でできることなので、工程を足さずに秋冬の崩れを防げます。
マフラーを巻く日はえり足を空ける
マフラーやストールを巻く日は、えり足から首の後ろまでが布で覆われます。この範囲に結び目があると、巻くときと外すときに2回ずつ押され、1日で何度も形が変わります。
マフラーの日に向くのは、結び目を耳の上端より上に置くハーフアップか、高めのひとつ結びです。結び目が布の上に出ていれば、巻いても外しても結び目自体には触れません。
ハーフアップで下ろした毛先は、マフラーの中に入れるか外に出すかで迷います。外に出すなら、巻いたあとに手ぐしで毛先を一度だけ外へ引き出してください。中に入れたまま一日過ごすと、外したときに毛先が一方向に寝ています。
くずす工程を入れた日は、マフラーを巻くときに引き出した毛束が布に引っかかって戻ることがあります。マフラーの日は、くずす量を半分にしておくと、外したときの形が残ります。
ニットを脱ぎ着する日の結び目
首まわりの詰まったニットを1日に何度か脱ぎ着する日は、頭を通すたびに結び目がこすられます。
この日は、結び目を高くしすぎないことが大切です。耳の上端より高い結び目は、ニットの首元を通すときに引っかかり、ゴムごとずれます。耳の高さか、その少し下が、引っかかりにくい高さです。
前開きの羽織りものを重ねる日なら、この制限はありません。頭からかぶるかどうかで、結び目の高さを決めてください。
くずす工程は、脱ぎ着する日は入れないか、量を半分にします。引き出した毛束はニットに引っかかって戻されるので、脱ぎ着のたびに形が変わります。ねじる工程は、ねじった毛束がゴムで押さえられているので、脱ぎ着してもほとんど崩れません。この日の2工程目は、ねじるほうが向いています。
乾燥して表面が広がる日の1工程目
空気が乾く季節は、髪の表面が広がって、結んでも表面がふわふわと浮くことがあります。この浮きを工程で抑えようとすると、手順が増えて崩れやすくなります。
浮きを抑えるのは、結ぶ前の手ぐしです。結ぶ前に、手のひらで頭の表面を上から下へ3回なでてから結んでください。なでる方向は、結び目に向かう方向に揃えます。耳の上で結ぶなら、額から耳の上へ。えり足で結ぶなら、頭頂からえり足へ。
ヘアミルクやオイルなど、普段使っているものがあれば、手のひらに少量なじませてからなでると、浮きはさらに収まります。量は手のひら全体がうっすら湿る程度までにしてください。多すぎると結び目が滑ります。
ここまでは結ぶ前の準備で、手を髪から離さないので1工程目に含めて数えます。
どちらとも取れるとき|2工程にしたのに崩れる日
2工程に絞ったのに崩れる日があります。このとき、原因はたいてい2つのどちらかです。
1つめは、1工程目の締まりが足りていないこと。結び目に指2本が入る状態のまま2工程目に進むと、くずすときの引っ張りで結び目が下がります。崩れた日は、まず結び目に指が何本入るかを確かめてください。2本入るなら、2工程目ではなく1工程目の問題です。
2つめは、2工程目が1工程目と同じ場所を触っていること。結び目のすぐ上をくずすときに、結び目そのものを指で押していると、ゴムが緩みます。くずす指は、結び目から指1本ぶん離れた場所に置いてください。
どちらにも当てはまらないのに崩れるなら、その日の服の襟やマフラーを見ます。秋冬は、結び方ではなく、服とのこすれで崩れていることが多くなります。結び方を疑う前に、首まわりに何が当たっているかを確かめてください。
どちらとも取れるとき|1工程では物足りない日
1工程で決まっているのに、物足りなく感じる日もあります。ここで工程を足すか、足さないかは、何が物足りないかで分けます。
物足りなさが「正面から見て変化がない」ことなら、工程を足す必要はありません。結ぶ位置を変えるだけで解決します。耳の下端で結んでいるなら耳の上端へ、耳の上端で結んでいるなら耳の下端へ。位置を変えるほうが、くずす工程を足すより正面の印象は大きく変わります。
物足りなさが「近くで見たときに整いすぎている」ことなら、くずす工程を1つ足してください。この場合は、正面ではなく、結び目のまわりの質感が問題なので、くずす動作がそのまま効きます。
迷ったら、正面の写真と横からの写真を1枚ずつ撮ってみてください。正面で物足りなければ位置を、横で物足りなければくずす工程を変えます。どちらの写真でも問題がなければ、物足りなさは髪ではなく服の側にあることが多いので、工程はそのままにしておきます。
失敗したら1工程に戻す
2工程目で失敗したら、2工程目だけをやり直そうとしないでください。1工程目の状態に戻してから、もう一度2工程目に入ります。
くずす工程で失敗したなら、手のひらで引き出した部分を結び目に向かって押し戻します。これで1工程の状態に近くなります。押し戻しても形が戻らないなら、ゴムを外して結び直してください。結び直しは1工程なので、時間は思っているより短く済みます。
ねじる工程で失敗したなら、ねじった毛束をゴムから外し、ねじらずにそのまま結び直します。ねじった形にこだわらず、その日は1工程で終える判断も含めてください。
失敗を2工程目の中で直そうとすると、実質3工程、4工程になり、上限を超えます。戻してからやり直すほうが、結果的に短く済みます。
朝に使える時間で選ぶ
工程の上限は2つですが、朝に使える時間によって、その中のどれを選ぶかは変わります。
1分しかない日は、1工程だけにしてください。結ぶ位置と量を決めて、ゴムを指2本が入らなくなるまで巻く。それで終わりです。
3分ある日は、2工程目まで入れられます。くずすかねじるかは、その日の服で決めます。首まわりが詰まった服を脱ぎ着する日はねじる、それ以外はくずす。
5分以上ある日でも、不器用だと感じている間は2工程を超えないでください。時間がある日に3工程を試したくなりますが、時間がある日にしかできない形は、時間がない日に崩れたときに直せません。余った時間は、1工程目の結び目の位置を鏡で確かめることに使うほうが、仕上がりは安定します。
職場・休日・式典で上限は変わるか
場面によって、工程の上限を変える必要はありません。変えるのは、2工程目に何を選ぶかです。
職場の日は、くずす量を控えめにします。5mmずつ3か所で止め、追加しません。結び目は耳の高さかそれより下に置くと、きちんとした印象に寄ります。
休日は、くずす量を増やしてかまいません。同じ3か所から、5mmずつ2回引き出します。結び目を耳の上端より上に置けば、動きのある形になります。
式典や改まった集まりの日は、自分で作るなら1工程の低いまとめ髪がいちばん崩れにくい形です。結び目を耳の下端に置き、ゴムをしっかり巻いて、くずさずに終えます。それ以上の形がほしい日は、自分で工程を増やすより、その日だけ人に頼むほうが確実です。
美容室で頼める「結びやすい下地」
アレンジの工程を減らすために、美容室で頼めることもあります。形を作ってもらうのではなく、自分で結びやすい下地を作ってもらう、という頼み方です。
伝えるのは2つです。1つめは「えり足の短い毛が、耳の下端の高さで結んだときに届く長さにしてほしい」。短すぎるえり足は結び目から落ちてくるので、結ぶ人にとっていちばん手間がかかる部分です。
2つめは「表面だけ軽くしすぎないでほしい」。表面の毛が短く軽くなると、結んだときに表面から毛が飛び出しやすくなります。くずす工程の前に、すでに崩れた状態になってしまいます。
この2つを伝えておくと、1工程目の結び目が安定し、2工程目を足したときの崩れ方が変わります。
1週間で手に覚えさせる順番
2工程を手に覚えさせるなら、毎日少しずつ順番を進めるほうが早く身につきます。
最初の2日は、1工程だけを繰り返します。結ぶ位置を毎回同じにして、結び目に指が何本入るかを確かめる。ここで指1本の締まりを手が覚えます。
3日目と4日目は、くずす工程を足します。同じ3か所から5mmずつ。鏡を見ずに引き出してから、最後に鏡で左右が揃っているかだけを確かめます。
5日目と6日目は、くずす代わりにねじる工程を試します。左右1回ずつ、外向きにねじる。
7日目は、その日の服を見て、くずすかねじるかを自分で選びます。選べるようになったら、2工程の範囲はほぼ手に入っています。3工程目を考えるのは、この選び方に迷わなくなってからで十分です。
前の晩にできること
朝の工程を増やさずに仕上がりを安定させるなら、前の晩の乾かし方を1つだけ変えてください。
髪を乾かすとき、根元から先に乾かし、毛先は最後にします。根元に湿りが残ったまま寝ると、朝に根元が寝て、結んだときに結び目の上の髪がたるみます。たるんだ髪は、くずす工程で引き出しても形が出ません。
乾かし終えたら、翌朝に結ぶ方向へ手ぐしで一度とかしておきます。耳の下で結ぶならえり足へ、ハーフアップなら後ろへ。寝ているあいだにその方向へ軽く癖がつき、朝の1工程目がまとまりやすくなります。
ここで使う時間は数十秒です。朝に工程を1つ足すより、前の晩に数十秒かけるほうが、不器用だと感じている人にとっては負担が小さく、効き方は大きくなります。
今日決めること
最後に、今朝決めることだけを並べます。
- 工程は2つまで。手を髪から離した回数で数える
- 1工程目は結ぶ位置と量。耳の上端・耳の高さ・耳の下端のどれかを選ぶ
- ゴムは結び目に指2本が入らなくなるまで巻く
- 2工程目は、くずすかねじるかピン1本のどれか1つ
- 襟の高い服とマフラーの日は、結び目を耳の下端より上へ
- 頭からかぶるニットを脱ぎ着する日は、くずさずにねじる
不器用だと感じている間は、上手な人の手順をそのまま真似るより、工程の数を先に決めるほうが早く決まります。2つで足りる日は、思っているより多いはずです。
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よくある問い
- Q. 不器用でも1工程だけで変化を出す方法はありますか?
- あります。結ぶ位置を1か所変えるだけです。いつも耳の高さで結んでいるなら、耳の上端から指2本ぶん上に変える。それだけで頭の形に沿う量が変わり、印象が変わります。結ぶ量も1工程の中で選べます。全体を取ればまとめ髪に、耳から上の3分の1だけならハーフアップになります。手順を増やさずに、位置と量の2つの中で選ぶという考え方です。
- Q. 2工程目は「くずす」と「編む」、どちらを先に覚えるべきですか?
- くずすほうが先です。理由は失敗したときの戻しやすさで、くずす動作は結び目の上からつまんで引き出すだけなので、引き出しすぎても押し戻せば1工程の状態に戻ります。編む動作は途中で崩れると結び目からやり直しになります。後ろが見えない状態で手を動かすなら、戻せる動作から始めるほうが失敗が積み重なりません。
- Q. 40代になって前より結びにくくなりました。不器用になったのでしょうか?
- 手の問題とは限りません。髪の量や手ざわり、根元の立ち上がりが以前と変わったと感じる人は多く、同じ結び方でも結び目の締まり方が変わります。まず結ぶ前に、手ぐしで3回とかしてから結ぶ位置を決めてください。それでも滑るなら、ゴムを1回多く巻くことから試します。工程を増やすより、1工程目の締まりを確かめるほうが先です。
- Q. 肩に毛先が当たると、結んでもすぐ崩れます。工程を増やせば直りますか?
- 工程ではなく、毛先が当たる位置の問題です。肩に触れる長さは、跳ねる力がそのまま結び目の負担になります。結び目を耳の下端より上に置き、毛先が肩から離れる高さにしてください。それでも外に跳ねる部分があれば、その部分だけをピンで内側に留めます。全体の結び方を変える必要はありません。
- Q. マフラーを巻く日はどの結び方が合いますか?
- 結び目を耳の上端より上に置くハーフアップか、高めのひとつ結びです。マフラーはえり足から首の後ろを覆うので、低い結び目は布に押されて片側へずれます。結び目が布の上に出ていれば、巻いても外しても形が残ります。低い位置で結びたい日は、マフラーを前で結ぶ巻き方にして、後ろの布を薄くしてください。
— メグラシ編集部





