結婚式の髪型ミディアムを自分でやる|留めるのは後頭部の頂点まで

結婚式の髪型をミディアムで自分でやるとき、崩れる原因は手順の間違いではありません。
手が届かない場所に留め具を置いたからです。
両手を後ろに回した状態で、指の腹に力が入るのは後頭部のいちばん出ているところまで。そこから下は、鏡に映って見えていても、押す力が入りません。だからピンで留めるのは頂点まで、そこから下は留めずに、上の束へ3センチ差し込んで支えます。
秋冬の式では、これに崩れる場所が2つ加わります。コートやストールの衿がこすれる襟足と、乾いた空気で浮きやすい表面です。この記事では、届く範囲の測り方から、ミディアムの長さで成立する形、秋冬の式で襟足と表面を守る方法、当日その場で直せる範囲までを順に書きます。
📋 早見表|結婚式の髪型をミディアムで自分でやるときの線
この表は答えではありません。留め具を置いてよい場所を先に決めるための道具です。
| 場所 | 手の力 | やること | 崩れたとき |
|---|---|---|---|
| つむじ〜後頭部の頂点 | 入る | ピンで留める | その場で差し直せる |
| 頂点のすぐ下(3cmまで) | かろうじて入る | ゴムで束ねるまで | ゴムをずらせる |
| 頂点より3cm下 | 入らない | 留めずに差し込む | 触らない |
| 襟足 | 入らない | 下ろすか、上へ差し込む | 触らない |
線を引いてから作り始めます。作りながら決めると、届かない場所にピンを増やすことになります。秋冬の式なら、襟足の行はコートの衿が当たる場所でもあるので、ここに束の端を置かないように組みます。
測るのは1つ。所要30秒
用意するものはありません。手だけで足ります。
- 両手を後ろに回して、指を組む
- そのまま親指を立てる
- 親指の先が届く、いちばん低い位置に触れる
- その高さが、耳の穴からどれだけ下かを覚える
多くの場合、耳の穴の高さから3〜6センチ下のあたりに来ます。肩の柔らかさで人によって違うので、目安の数字ではなく自分の親指で決めてください。
測るのは、式の当日に着るものに近い服で行うのが確実です。袖の細いドレスや、肩の詰まった羽織りを着ると、腕の上がり方が変わり、届く位置が1〜2センチ上がることがあります。普段の部屋着で測った位置をそのまま当日に使うと、当日は届かない高さにピンを置くことになります。
①届く範囲の下限|親指が触れた場所
親指が触れた場所より上では、ピンを地肌に対してほぼ垂直に差し込めます。垂直に入ったピンは、地肌の近くの毛をすくって、そこで止まります。
その場所より下では、手首が返らないので、ピンは斜めにしか入りません。斜めに入ったピンは、髪の表面をすくうだけで地肌をつかみません。 その場では留まって見えますが、動くたびに表面をすべって、数時間後に浮いてきます。
見えることと、力が入ることは別です。合わせ鏡を足せば位置は見えるようになりますが、手首の角度は変わりません。ここが、自分でやるときといちばん取り違えやすいところです。
確かめ方があります。届く範囲の下限あたりにピンを1本差して、その頭を指で軽く引いてみてください。すっと抜けるなら、地肌をつかんでいません。引いたときに髪が一緒に持ち上がって、そこで止まるなら、つかんでいます。この差は、差した直後にしか確かめられません。
用意するものは、ピンとゴムと手鏡だけ
自分でやる式の髪で、道具を増やす必要はありません。用意するのは、アメピンを10本ほど、細いゴムを2本、手鏡を1枚です。
アメピンは、波のついた面を地肌側に向けて差します。波が髪をつかむので、平らな面を地肌側に向けるより抜けにくくなります。差す前に、ピンの先を指で少しだけ開いておくと、髪を多めにすくえます。
ゴムは、髪の色に近いものを選んでください。上の束を束ねるのに1本、上半分だけをまとめる形に切り替えるときの予備に1本です。太いゴムは束の根元に段差ができ、ねじって巻きつけたときに輪がいびつになります。
道具が少ないほど、当日の朝に迷う場面が減ります。ピンが足りなくなったら、それは届かない場所に差そうとしている合図です。本数を足す前に、差している場所が頂点より上かを確かめてください。
美容室の手順を、そのまま写さない理由
美容室で作ってもらった髪が持つのは、技術の差だけではありません。他人の手は、後頭部のどの高さでもまっすぐ差し込めるからです。
同じ形を自分の手で作ろうとすると、届かない高さのピンだけが再現できません。動画や写真で手順を追うと、襟足に何本もピンを差している場面が出てきますが、それは差す人が後ろに立っているから成立しています。
だから、他人がやる前提の手順をそのまま自分に当てはめると、襟足で必ずつまずきます。手順を写すのではなく、届く範囲に合わせて形のほうを選び直すのが順番です。形を選び直すといっても、見た目が大きく変わるわけではありません。変わるのは、下の束をピンで留めるか、上の束に差し込むかだけです。
②頂点より下は、留めずに差し込む
届かない場所の髪は、留め具を増やすのではなく、上の束に乗せて支えます。
やり方は1つです。下の束を手で持ち、1回ねじって上へ持ち上げ、すでに留めてある束の下側へ差し込みます。差し込んだ束は、上の束の重さで押さえられるので、留め具が要りません。
- 差し込む深さ … 3センチ
- 浅すぎる(1cm以下) … 動いたときに抜ける
- 深すぎる(5cm以上) … 上の束が押し上げられて浮く
深さは指2本ぶんと覚えてください。人差し指と中指を差し込み口に添えて、その幅ぶんだけ束を送り込むと、ちょうど3センチになります。
差し込んだあと、束を軽く下へ引いてみてください。1センチ以内の動きで止まれば成立しています。それ以上すべって出てくるなら、差し込み口が広がっているので、上の束のピンを1本足してから差し直します。
差し込む束の太さもそろえておきます。下の髪を左右2つに分け、片側ずつ差し込むのが基本です。1つにまとめて差し込むと、束が太すぎて差し込み口が広がり、上の束が持ち上がります。毛量が多い人は、左右をさらに上下に分けて4つにしても構いません。束が細いほど、差し込む深さを守りやすくなります。
差し込む向きと、左右の順番
差し込む向きにも決まりがあります。下から上へまっすぐ送るのではなく、少し斜めに、耳のほうへ向けて送ってください。
まっすぐ上へ送ると、束が上の輪を押し広げて、輪の形が変わります。斜めに送ると、上の束の内側の面に沿って入るので、外から見た形はそのままです。
左右どちらから先に差し込むかは、利き手で決めます。利き手と反対側から先に差し込むほうが、あとの動作が楽になります。先に利き手側を作ると、反対側を作るときに、すでに入っている束を押さえながら差し込むことになり、押さえる手と送る手が交差します。
先に作るのは、やりにくいほうです。順番だけで、手数が1つ減ります。手数が減ると、そのぶん腕を上げている時間が短くなり、最後のほうで腕が疲れて力が抜けることも防げます。
③上の束は、面で支える形にする
下から差し込む束を受けるので、上の束は「点」ではなく「面」で留まっている必要があります。
ゴムで一度束ねてから、その束を1回ねじって根元に巻きつけ、巻きつけた輪の中にピンを2本、交差させて入れます。交差させると、ピンが互いを押さえ合うので、片方が緩んでももう片方が残ります。
ピン1本で留めた点は、下から束を差し込んだ瞬間に回ります。回ると、差し込んだ束が抜けます。上の束を作る位置は、届く範囲の下限から指2本ぶん上が目安です。下限ぎりぎりに作ると、交差させる2本目のピンに力が入りにくくなります。上を先に固めておかないと、下の差し込みは成立しません。
交差させる角度は、90度に近いほど強くなります。浅い角度で交差させると、2本が同じ向きに引かれたときにそろって抜けます。指で触って、ピンが十字に近い形で入っていることを確かめてから、下の束に進んでください。
ミディアムの長さで、差し込みが成立するか
差し込みが成立するには、下の束が上の束まで届く必要があります。届くかどうかは、毛先の位置で分かります。
- 鎖骨より上 … 下の束をそのまま差し込める
- 鎖骨から5cm下まで … 余りを内側へ折ってから差し込む
- あごより上 … 差し込まず、上半分だけをまとめる
毛先があごの高さより上にある場合は、差し込むだけの長さがありません。無理に上げると、抜けた束が式の途中で顔の横に落ちてきます。この長さは、上半分だけをまとめて下は下ろす形にしてください。下ろした髪は、毛先を内側へ軽く入れておくと、秋冬の衿にこすられても外へはねにくくなります。
長さが足りるかどうかは、前日に一度だけ確かめておくと安心です。下の束を手で持ち、ねじって上へ持ち上げ、頂点あたりに指を当てます。指のところまで束が余った状態で届けば、当日も届きます。ぴったりだと、当日は届きません。式の朝は髪を乾かしたてで、前日より1センチほど短く感じられるためです。
秋冬の式で、崩れる場所が増える理由
ここからは、秋冬の式に特有の話です。夏の式と同じ手順で作っても、秋冬は崩れる場所が2つ増えます。
1つ目は襟足です。秋冬は会場までコートやストールを着ていきます。衿が首の後ろに当たり、歩くたび、着脱するたびに襟足の髪をこすり上げます。差し込んだ束の端が襟足にあると、この動きで押し上げられて抜けます。
2つ目は表面です。秋冬は空気が乾いていて、さらに室内は暖房でもう一段乾きます。乾いた髪は静電気を帯びやすく、ニットやストールに触れると表面の毛が持ち上がり、まとめた面に細かい毛が立ちます。
どちらも、作り方そのものではなく、作ったあとに当たるものが原因です。だから、作る手順は同じまま、当たる場所を避ける組み方と、表面を整える一手を足せば対応できます。
秋は式の多い時期でもあります。続けて何度か招かれる人は、一度決めた組み方を次の式でも使い回せます。届く範囲と差し込み口の高さは、季節が変わらないかぎり同じです。一回目の式のあとで、どこが崩れたかを1行だけ書き残しておくと、次の式ではそこだけ直せば足ります。
秋冬の式①|差し込み口を、襟足から指3本上に上げる
コートの衿が当たるのは、襟足からおよそ指2本ぶん上までです。差し込んだ束の端がこの範囲にあると、衿にこすられて押し上げられます。
秋冬の式では、下の束を差し込む口を、襟足から指3本ぶん上に置いてください。指3本を横にそろえて襟足に当て、いちばん上の指の上端より上で差し込みます。こうすると、束の端が衿の当たる範囲から外れます。
差し込み口を上げると、下の束をねじって持ち上げる距離が短くなるので、長さにも余裕が出ます。鎖骨より少し長い毛先の人は、余りを内側へ折る量を増やして調整してください。
衿の高いコートを着る日は、指4本ぶんまで上げても構いません。コートの衿の高さを鏡で一度見ておき、衿の上端より上に束の端が来るように組むのが目安です。
秋冬の式②|コートは、前から着て前から脱ぐ
襟足を守るには、組み方と同じくらい、コートの着脱の仕方が効きます。
コートを後ろから羽織ると、衿が後頭部をなで上げるように通過します。差し込んだ束の端がどこにあっても、衿がいったん髪に触れます。前から袖を通し、衿を首の前側から後ろへ回すように着ると、衿が髪に触れる時間が短くなります。
脱ぐときも同じです。肩から後ろへ落とすのではなく、前を開けて片袖ずつ抜き、衿を前へ引いて外します。会場のクロークの前で一度だけ意識しておくと、到着した時点の髪の形が保たれます。
ストールやマフラーは、首に巻かずに肩にかけるだけにしてください。巻くと首の後ろで布が重なり、襟足に直接当たります。肩にかけるだけなら、布は首から離れたところに乗ります。
フードのついた上着は、式の日には避けてください。フードは首の後ろに厚い布のかたまりをつくり、歩くたびにまとめた束の下端を押し上げます。背中が平らな上着のほうが、襟足に当たる面が少なくて済みます。
秋冬の式③|乾燥と静電気は、仕上げの一手で抑える
表面に細かい毛が立つのは、乾燥と静電気が原因です。作り終わったあとに、表面を整える一手を足します。
手のひらに保湿用の整髪剤をごく少量取り、両手のひらに薄く広げてから、まとめた髪の表面を上から下へなでるように押さえます。指を立てずに、手のひらの面で触れるのがこつです。指を立てると、まとめた束の中に入り込んで形が崩れます。
量は、手のひらがかすかにしっとりする程度で足ります。整髪剤は、乾燥した季節ほど少なめから始めてください。乾いた髪は整髪剤をよく吸うので、少量でも表面が落ち着きやすく、足りないと感じてから重ねるほうが失敗しません。多くつけると、表面が束になって固まり、写真で筋が目立ちます。少なすぎたら足せますが、多すぎたものは当日の朝には戻せません。
顔まわりに残した毛は、静電気で顔に貼りつきやすくなります。残した毛にも同じ手のひらで軽く触れておくと、ストールを外したときに顔に張りつくのを防げます。
秋冬の式④|屋外と室内の差で、形が動く
秋冬は、屋外の冷たく乾いた空気と、暖房の効いた室内の空気の差が大きくなります。この行き来で、髪は少しずつ形を変えます。
冷たい屋外では髪が締まり、暖かい室内に入ると少しゆるみます。ピンで留めた部分は、この動きで1〜2ミリずつ緩んでいきます。式場まで移動して、受付をして、披露宴の会場に入る。この流れのあいだに、屋外と室内を2〜3回行き来することになります。
だから秋冬の式では、到着してすぐと、披露宴が始まる前の2回、化粧室で頂点のピンを指で押し直してください。届く範囲に留め具を集めてあれば、この押し直しは片手で数秒で済みます。
雨や小雨の日は、湿気でさらに形が動きます。屋外を歩く時間が長い日は、会場に着いてからの1回目の押し直しを少し丁寧にしてください。ピンを抜かずに、頭の部分を地肌へ向けて押し込むだけで足ります。抜いて差し直すと、すくっていた髪が変わり、かえって緩むことがあります。
秋冬の服の衿と、まとめる高さの合わせ方
秋冬の式では、ドレスの上にボレロや厚手の羽織りを重ねることが多くなります。羽織りの衿の高さによって、まとめた髪の見え方が変わります。
衿が首に沿って立つ形なら、まとめる位置を頂点寄りに上げてください。束の下端と衿のあいだに、指2本ぶん以上の隙間ができる高さが目安です。隙間がないと、束と衿が重なって首まわりが詰まり、横から見たときにまとめた形が衿に埋もれます。
衿が大きく開いた形なら、まとめる位置は頂点のすぐ下でも構いません。首の後ろが見えるので、束の下端と衿の間に自然な隙間ができます。
どちらの形でも、束の下端が衿に触れない高さにそろえることが共通の決まりです。触れると、座ったり立ったりするたびに衿が束を押し上げ、差し込んだ部分から緩みます。
前髪と顔まわりは、最後に触る
顔まわりの毛は、後ろがすべて決まってから触ります。先に顔まわりを作ると、後ろを作るあいだに手が当たって、形が変わります。
顔まわりに残す量は、こめかみから耳の前までのあいだで、片側1センチぶんまで。それ以上残すと、写真で顔の横に縦の線が2本出て、まとめた後ろの形が読みにくくなります。
残した毛は、巻いてもそのままでも構いません。ただし、巻くなら後ろを留め終わってからにしてください。熱を当てるときに手を上げるので、留めたばかりのピンが動きます。
秋冬の式で、衿の高いドレスや羽織りを合わせる場合は、顔まわりに残す毛を少し減らしてください。衿が顔の近くまで来ると、残した毛と衿の線が重なり、首まわりが詰まって見えます。
前髪は、まとめた後ろの形とは別に考えて構いません。普段どおりの前髪のままで、後ろだけをまとめても式の装いとして成立します。前髪まで上げようとすると、額の生え際にピンが増え、届く範囲の外ではないものの、正面から見える位置に留め具が並びます。
合わせ鏡は、確認だけに使う
鏡を2枚使うのは、留めるためではなく確認のためです。使う場面は3つに絞れます。
- 留め終わったあと、ピンの頭が外に出ていないか
- 束の下端が、背中のどのあたりにあるか
- 左右で、束の張り出しがそろっているか
この3つはどれも見るだけで、手を入れる必要がありません。鏡を見ながら留めようとすると、左右が反転しているぶん手が迷い、そのぶん力が抜けます。
留めるときは鏡を見ずに、指の感覚だけで進めてください。地肌に触れているかどうかは、目より指のほうが正確に分かります。目を閉じてピンを差してみると、地肌に当たった瞬間の手応えがはっきり伝わります。
鏡を2枚置く場所も決めておくと早く終わります。正面の鏡は目の高さ、後ろの鏡は少し高い位置に置いて、上から見下ろす角度をつくってください。式の写真は自分より高い位置から撮られることが多いので、その角度で形が読めるかを先に見ておくと、当日の写り方に近い確認になります。
どちらとも取れるとき①|親指がぎりぎり届く
親指の先がかろうじて触れる高さは、ピンを差せるようで差せません。この高さには、ピンではなくゴムを置いてください。
ゴムは巻きつけるだけなので、押し込む力が要りません。届く範囲の下限ぎりぎりでも、巻く動作だけならできます。ゴムで束ねてから、その束を上へ持ち上げて、頂点の側で留めます。
留め具の種類を変えるだけで、同じ高さでも成立します。押す動作が要るものは上、巻く動作で済むものは下、と分けてください。
どちらとも取れるとき②|片手なら届くが両手だと届かない
片手を後ろに回すと届くのに、両手だと届かない。これは、片手のときに肩が回っているためです。
片手で留める作業は、式の当日には向きません。ピンを1本ずつ差すあいだ、束を押さえる手がなくなるからです。押さえないまま差すと、束の位置がずれて、そこから緩みます。
判定は両手でしてください。両手を後ろに回して届く範囲が、当日実際に使える範囲です。
肩が固くて両手の届く範囲が耳の高さ近くまでしかない場合も、作れる形はあります。上の束を頂点よりさらに上、つむじ寄りに作り、下の髪は全部その束へ差し込む形にします。束の位置が上がるぶん、差し込む下の髪の距離は長くなりますが、ミディアムの長さなら届くことがほとんどです。
どちらとも取れるとき③|作った直後は良いのに1時間で下がる
差し込んだ束が抜けかけています。深さが足りないか、上の束が点で留まっているかのどちらかです。
先に上を確かめてください。上の束のピンを指で押してみて、動くようなら交差が甘い状態です。ピンをもう1本、逆向きに足します。
上が動かないなら、差し込みの深さです。いったん引き抜いて、指2本ぶん送り込み直してください。引き抜いた束は、一度手ぐしで整えてからねじり直すと、差し込み口に素直に入ります。1時間で下がるものは、式の終わりまでには確実に落ちます。
どちらとも取れるとき④|コートを脱いだら襟足が浮いていた
会場に着いてコートを脱いだら、襟足の髪が持ち上がっていた。秋冬の式でいちばん多い崩れ方です。
浮いているのが差し込んだ束の端なら、無理に押し戻さないでください。差し込みは押さえて直すものではなく、送って直すものです。届かない場所なので、押し戻そうとすると上の束まで動きます。代わりに、浮いた束を上の束の側へもう一度送り込みます。束の端を指でつまみ、斜め上へ1センチ送るだけで、上の束の重さで押さえ直されます。
浮いているのが表面の細かい毛なら、整髪剤を手のひらに薄く広げて、上から押さえます。化粧室に行く前に、手のひらを一度こすり合わせて温めておくと、整髪剤がよくなじみます。帰りにコートを着る前にも、同じことを一度しておくと、写真が続く二次会でも形が保てます。
当日その場で直せる範囲を残しておく
式の途中で崩れたときに直せるのは、頂点より上に置いた留め具だけです。届かない場所に置いた留め具は、朝の時点では役に立っているように見えても、崩れたあとには触れない場所として残ります。
会場の鏡の前で手を後ろに回し、浮いてきたピンを差し直す。この動作でどこまで戻せるかは、朝の時点で留め具をどこに置いたかで決まっています。
頂点より下に留め具があると、その場では直せません。届かない場所を触ろうとして、留まっているほかの束まで動かしてしまいます。直せる範囲に留め具をそろえておくことが、崩れたあとの選択肢を残す方法です。
秋冬の式では、小さな袋にピン2本と整髪剤を少量入れて持っていくと、到着後と披露宴前の押し直しがその場で済みます。
二次会まで持たせる日の、組み直しの範囲
式から二次会まで続く日は、作ってから崩れずにいる時間がさらに長くなります。秋冬は日が短く、二次会の時間には屋外がかなり冷えるので、屋外と室内の行き来も増えます。
二次会の前に組み直すのは、頂点より上の留め具だけにしてください。いったんピンを抜いて、上の束を面で留め直します。下の差し込みには触りません。上を留め直すと、その重さで下の束がもう一度押さえられ、差し込みも締まります。
組み直しにかかる時間は、届く範囲の作業だけなら5分ほどです。化粧室の鏡の前で、両手を後ろに回してできる範囲に収まります。下の束までほどいて作り直そうとすると、届かない場所を触ることになり、朝と同じ形には戻りません。
前日に一度だけ通しで作る
当日の朝に初めて作ると、届く範囲の確認、長さの確認、差し込む深さの確認が全部同時に来ます。前日に一度だけ、通しで作ってください。
通しで作るときは、当日着るコートも用意して、作ったあとに一度着て脱いでみます。襟足が浮かなければ、差し込み口の高さは合っています。浮くなら、差し込み口をさらに指1本ぶん上げます。
最後に10回ほどお辞儀をして、ピンが動かないかを確かめます。式ではお辞儀や立ち座りが何度もあるので、この動きで崩れないことが確かめられれば、当日も同じように持ちます。
通しで作ったら、かかった時間も測っておいてください。当日の朝は、その時間に15分を足して始めるのが目安です。秋冬の朝は部屋が冷えていて指がかじかみ、ピンを差す手が前日より遅くなります。部屋を暖めてから始めると、指の感覚が戻り、地肌に当たった手応えも分かりやすくなります。
まとめ|届く範囲で線を引く
結婚式の髪型をミディアムで自分でやるとき、決めているのは手が届く範囲です。
両手を後ろに回して親指が触れる位置が下限。そこから上に留め具を集め、そこから下は留めずに、上の束へ3センチ差し込んで支えます。上の束はピン2本を交差させて面で留め、下から差し込む前に上を固めておきます。
秋冬の式なら、差し込み口を襟足から指3本上に上げ、コートは前から着て前から脱ぐ。表面は手のひらの整髪剤で押さえ、到着後と披露宴前に頂点のピンを押し直す。この順番だけ守れば、ミディアムの長さなら自分の手で最後まで作れます。
関連記事
- 結婚式のヘアアレンジ|6時間もつかを、前日の10回のお辞儀で先に測る
- ミディアムのヘアアレンジ|毛先が鎖骨から何cmかで、その日成立する型が変わる
- ミディアムの簡単ヘアアレンジ|夕方まで直さずに済むかで決める
- シニヨンヘア|丸の直径と横から見た奥行きで、その日成立するかが決まる
- ボブの結婚式ヘアを自分でやる
— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 自分で結婚式の髪をやるとき、どこまでなら失敗しませんか
- 後頭部のいちばん出ているところまでです。ここまでは、両手を後ろに回した状態でも指の腹に力が入り、ピンを地肌へ向けて押し込めます。そこから下は、鏡に映って見えていても、手首の角度の都合で押す力が入りません。押しきれていないピンは、その場では留まって見えて、数時間後に浮いてきます。留める場所を頂点より上に集めるだけで、崩れる回数はかなり減ります。
- Q. 届く範囲は、どうやって測るのですか
- 両手を後ろに回して指を組み、そのまま親指を立ててください。親指の先が届く最も低い位置が、力を入れられる下限です。多くの場合、耳の穴の高さから数センチ下のあたりに来ます。そこに指を当てたまま、鏡でその高さがどこかを確認しておきます。届く位置は肩の柔らかさで人によって違うので、目安の数字ではなく自分の親指で決めてください。
- Q. 届かない下のほうの髪は、どうすればいいですか
- 留めるのをやめて、上で留めた束に乗せて支えます。下の束をねじって上へ持ち上げ、すでに留めてある束の下側へ差し込むだけです。差し込んだ束は、上の束の重さで押さえられるので、留め具が要りません。差し込む深さは3センチ。それより浅いと抜け、深いと上の束が浮きます。手が届かない場所に留め具を増やすより確実です。
- Q. 合わせ鏡があれば、下のほうも留められませんか
- 見えることと、力が入ることは別です。合わせ鏡で見えるようになるのは位置だけで、手首の角度は変わりません。後頭部の頂点より下では、ピンを地肌に対して斜めにしか差せず、斜めに入ったピンは髪の表面をすくうだけで地肌をつかみません。見えているのに留まらない、という状態はここから起きます。鏡は確認に使い、留める場所を決めるのは親指のほうにしてください。
- Q. 式の途中で崩れたら、その場で直せますか
- 頂点より上に留め具を集めておけば直せます。会場の鏡の前で手を後ろに回し、浮いてきたピンを差し直すだけです。頂点より下に留め具があると、その場では直せません。届かない場所を触ろうとして、留まっているほかの束まで動かしてしまうためです。当日その場で直せる範囲に留め具をそろえておくことが、崩れたあとの選択肢を残す方法です。
- Q. 秋冬の結婚式で、自分でやった髪が崩れやすい場所はどこですか
- 襟足と表面です。襟足はコートやストールの衿が当たってこすり上げられ、表面は乾燥と静電気で細かい毛が立ちます。差し込んだ束の端を襟足から指3本ぶん上に置き、コートは前から着て前から脱いでください。表面は保湿用の整髪剤を手のひらに薄く広げて、上から押さえると落ち着きます。
— メグラシ編集部





