秋ヘアアレンジ|タートル・マフラーの日は束の下端を布より上へ

秋のヘアアレンジが決まらないのは、首もとの布が上がってくるから
あなたの秋のヘアアレンジを決めるのは、髪の長さでも結び方でもなく、その日の服の首もとがどこまで上がっているかです。
朝、去年と同じようにまとめたのに、昼過ぎに鏡を見ると後ろが平らになっている。特別なことは何もしていないのに、秋の後半から急にこれが起きる。冬に入るとさらに頻度が上がる。
原因を髪の側に探すと、たいてい見つかりません。変わったのは、首もとに入ってきた布の上端の高さです。夏のあいだ、髪の下端は何にも触れずに下へ落ちていました。一枚増えた服は、その落ちる途中に横線を一本引きます。
この記事では、秋冬向きの結び方を並べません。今日着る服の首もとがどこまで上がってきたかを先に測って、髪の下端をその線から外すところだけを扱います。髪の色や質感の話もしません。動かすのは位置と量の2つだけです。
結論:布の上端から髪の下端までを、0以下か6cm以上にする
首もとの布でいちばん高いところに、頭を一周する線があります。この線から髪の下端までの縦の長さを、ここでは乗りしろと呼びます。下向きを正とします。
判定は3つに分かれます。
- 乗りしろが0以下(髪の下端が線より上)── 髪は布に乗らない。動いても位置が戻る
- 乗りしろが0〜6cm ── 毛先が布の上で止まる。うなずくたびに同じ場所で押し戻される
- 乗りしろが6cm以上 ── 毛先が布を越えて下へ流れる。乗っていても止まらない
避けるのは真ん中の帯だけです。 上へ出すか、下へ流しきるか。どちらが正解かは決まっていません。決めるのは、その日の服の首もとの高さです。
秋冬に急に決まらなくなるのは、この帯が勝手に近づいてくるからです。髪型を変えていなくても、首もとの布が3cm上がれば、乗りしろは3cm短くなります。去年の同じ時期に成立していた高さが、今年も成立するとはかぎりません。
測るのは2つ。鏡の前で30秒です
指の幅で換算します。人差し指の幅がおよそ1.5cm、指4本でおよそ6cmです。
| 記号 | 測るもの | 何が決まるか |
|---|---|---|
| N | 首もとの布の上端が、耳たぶの下端から何cm下か | 線の高さ。すべての基準 |
| L | その線から髪の下端までの縦の長さ | 乗りしろ。散るかどうか |
Nを先に出します。その日着る服を実際に着て、首もとでいちばん高いところを指で押さえ、耳たぶの下端からの距離を測ってください。前より後ろが高い首もともあるので、後ろ側で測ります。
Lは、まとめたあとの束の下端、下ろしている日は毛先の位置までです。まとめる前に測っても意味がありません。その日作った形で測ってください。
早見表|首もとの段階と、まとめる位置・下ろす量
秋冬は一直線に寒くなるのではなく、首もとが段階的に上がっていきます。段階ごとに成立する形が入れ替わります。
| 首もとの状態 | Nの帯 | 束の下端を置く場所 | 下ろす量 |
|---|---|---|---|
| 開いた襟・浅いV字 | 12cm以上 | どこでもよい | そのままでよい |
| シャツの襟・浅い丸首 | 8〜12cm | 線より下へ流しきる | 全部下ろしてよい |
| 深い丸首・薄手のハイネック | 4〜8cm | 線の上へ出すほうが確実 | 半分を上げる |
| タートル・折り返しのある首もと | 0〜4cm | 線より上へ出す | 4分の1まで |
| マフラーやストールを一周 | 耳たぶより上 | 耳の上端の高さへ | 顔の横だけ残す |
表のどの行にも、線と同じ高さがありません。そこが避ける帯だからです。
上の2行は乗りしろを長く取れるので、下ろしたままでも成立します。下の3行は、長さのある方でも6cmを稼ぐのが難しくなるので、上へ出す側に寄せてください。
あなたはどちらに寄せるか|Nが8cmより上か下かで決まる
早見表を一行ずつ覚える必要はありません。朝に見るのは、Nが8cmより大きいか小さいかだけです。
Nが8cmより大きい日は、首もとの線が耳から十分に離れています。毛先を線より6cm以上下へ流しきる余地があるので、下ろす髪型が選べます。鎖骨より下の長さなら、何もしなくても条件を満たしていることが多いはずです。
Nが8cmより小さい日は、線が耳に近づいています。下へ流しきるには、線から6cm以上下まで届く長さが要ります。耳たぶの下端から数えると14cm以上です。これに届かない長さなら、上へ出す側を選んでください。
自分がどちらの日かは、服を着てから決まります。髪を先に作ってから服を選ぶと、この判定が逆になります。順番は服が先、髪があとです。
境目の日はどうするか|Nが8cm前後・4cm前後のとき
いちばん迷うのは、首もとが早見表の行の境目にある日です。シャツの襟を立てるか寝かせるかで線が3cm動く、薄手のハイネックが首に沿うか少し落ちるかで2cm変わる。こういう日は、どちらの判定にも取れます。
この場合の決め方は1つです。上へ出す側を選んでください。 理由は、あとから直せる向きが違うからです。
上へ出した束は、昼に首もとが思ったより低かったと分かっても、留め具を1本外せば数センチ下げられます。手鏡もいりません。逆に、下ろした髪が昼に布の上で止まり始めたとき、外で上へまとめ直すのは手間がかかります。後ろが見えない場所で、乗りしろを6cm以上に取り直すのはほぼ無理です。
もう1つの判断材料は、その日に首を動かす回数です。人と向かい合って話す時間が長い日、画面と手元を何度も見比べる日は、うなずく回数が増えます。乗りしろの帯に入ったときの散り方は回数に比例するので、境目の日にこうした予定があるなら、迷わず上へ寄せてください。
反対に、ほとんど首を動かさない日なら、境目でも下ろしたままで夕方まで持つことがあります。ただし、それは運がよかっただけで、条件として成立したわけではありません。
ハイネックの日|布の上に乗った髪は、静かに広がります
薄手のハイネックを着始めると、首もとの上端が耳たぶの下端から4〜8cm下まで上がります。ここが一年でいちばん乗りしろの帯に入りやすい高さです。
乗った状態で起きているのは、崩れではなく反復です。うなずく、振り向く、鞄を持ち替える。そのたびに毛先が布の上で1cmほど前後し、同じ位置に戻らないぶんだけ外へ開いていきます。1回の移動は数ミリでも、半日ぶんの回数が積み上がると輪郭の線が二重になります。
対処は、量のほうが先です。後ろの髪を全部上げなくて構いません。耳の上端より上の髪だけをまとめ、残りを下ろしたままにすると、布の上に残る量が半分になります。半分になれば、開く速さも半分です。
上げる高さに迷うときは、耳たぶの下端を基準にしてください。束の下端がここより上にあれば、多くのハイネックで線を越えます。鏡で後ろを確かめられない日は、両耳の下端から同じ距離に置けば中心が出ます。
タートルネックの日|折り返しの厚みで、線がもう1cm上がる
タートルネックは、ハイネックと同じ高さに見えても、折り返しのぶんだけ線が上がります。折り返した部分は外側へ膨らむので、首に沿った線より1cmほど外、1cmほど上に、もう1本の縁ができます。
髪が止まるのは、この外側の縁です。測るときは、首に沿った内側の線ではなく、折り返しの上端に指を当ててください。内側で測ると、乗りしろを1〜2cm多く見積もってしまいます。
折り返しのある日は、Nがほぼ0〜4cmに入ります。下へ流しきるには、耳たぶの下端から10cm以上下まで毛先が届いていて、かつその毛先が折り返しの外側を通り越す必要があります。折り返しは前へ傾いた斜面になっているので、毛先が斜面に沿って止まりやすい形です。
この日は、上へ出す一択と考えてください。束の下端を耳たぶの下端より上に置けば、折り返しの縁とのあいだに2cm以上の空きが残ります。空きがあれば、首を横に向けても毛先は縁に触れません。
編み目の粗いタートルは、表面の凹凸に毛先が引っかかります。同じ乗りしろでも、目の詰まった薄手より散り始めるのが早くなります。編み目に指先が入るくらい粗い日は、乗りしろの判定を1段厳しく取ってください。
シャツの襟を重ねる日|前と後ろで線の高さが違う
秋口に多いのが、シャツやブラウスの襟をニットの上に出す重ね方です。この日は首もとの線が1本ではありません。後ろは襟が立ち上がって高く、前は襟が開いて低い。前後で3〜5cmの差があることも珍しくありません。
髪が乗るのは後ろです。前で測ると、後ろの線を低く見積もってしまいます。鏡の前で横を向き、後ろの襟の上端に指を当ててから耳たぶまでの距離を見てください。
前後の差が大きい日は、後ろだけを上げて、顔の横の髪は下ろしたままにする形が成立します。顔の横の毛先は前の低い線を基準に判定すればよいので、6cm以上の乗りしろが取りやすくなります。
襟が柔らかく寝ている日は、線が低く出ます。糊の利いた立った襟の日は、線が高く出ます。同じシャツでも洗いたてと着込んだあとで高さが変わるので、袖を通してから測るのが確実です。
コートの襟が立つ日|室内と屋外で線が2本になる
冬が近づくと、首もとの線は室内と屋外で別々になります。屋外ではコートの襟が首の後ろに立ち、室内では脱いだ下の服の首もとが線になります。
このとき合わせるのは、高いほうです。コートの襟の線に合わせて束を上へ出しておけば、室内で脱いでも束は布に触れません。反対に室内の低い線に合わせて髪を下ろしておくと、外に出るたびに毛先が襟の内側へ入り込みます。
コートの襟の内側に毛先が入ったまま歩くと、背中で押さえられた毛先が一方向に寝ます。脱いだときにその向きだけが残るので、下ろした髪の一部が折れたように見えます。
襟の高さはコートによってかなり違います。立ち襟のものは耳たぶのすぐ下まで来ますし、寝かせた襟なら首の付け根あたりです。コートを替える日は、その日のコートを羽織ってから一度だけ測ってください。
マフラーとストールの日|巻く前に決めて、巻いてから直さない
首に一周入る布は、首もとの上端を耳たぶより上まで押し上げます。この日、乗りしろを正の値で成立させるのはほぼ無理です。上へ出す一択になります。
順番が結果を分けます。巻いてから髪を引き出すと、布の内側に残った毛先と、外へ出た毛が別々の向きを持ちます。 外したときに内側の毛だけが折れた形で残るのはこの経路です。
巻く前に、髪の下端を布が一周する線より上へ出しておいてください。長さが足りない日は、無理に全部を上げずに、上半分だけをまとめて残りを顔の横から前へ落とします。前に落とした毛は布の外側にあるので、巻いても挟まれません。
外すときは、頭の上へ引き抜かずに前でほどいてください。この一点だけは、道具も時間も要らずに効きます。布を髪そのものに巻き付けて使う日の折り幅と回数はスカーフのヘアアレンジにまとめてあります。上着を何度も脱ぎ着する冬の場面はクリスマスのヘアアレンジのほうが近いです。
マフラーのヘアアレンジ|巻き方で線の高さが3段階に変わる
同じマフラーでも、巻き方で首もとの線は変わります。線の高さは、首に何周しているかと、結び目がどこにあるかで決まります。
| 巻き方 | 線の高さ(耳たぶの下端から) | 髪の寄せ先 |
|---|---|---|
| 首に一周して前で垂らす | 0〜3cm下 | 束の下端を耳たぶより上へ |
| 首に二周して詰める | 耳たぶと同じか上 | 耳の上端の高さで留める |
| 肩に掛けて前で垂らすだけ | 6〜10cm下 | 下ろしたまま流しきってよい |
二周して詰める巻き方は、線がいちばん高くなります。耳たぶより上まで布が来るので、束の下端は耳の上端あたりまで上げる必要があります。ここまで上げられない長さなら、巻き方のほうを一周に変えて線を下げてください。髪を無理に上げるより、布を1周減らすほうが早く決まります。
肩に掛けるだけの巻き方は、首の後ろに布が回りません。線は肩の上に出るので、首の後ろの髪はほとんど触れません。下ろした髪を保ちたい日は、この巻き方が向いています。
結び目を後ろに作る巻き方は避けてください。結び目の膨らみが後ろの中心に出て、そこだけ線が局所的に2〜3cm上がります。髪の下端がちょうどそこに乗ります。
帽子を出し始めた日|上下から挟まれる幅を先に見る
秋冬は、首もとが上がるのと帽子を出すのがほぼ同時に来ます。このとき束を置ける帯は、上の縁の線と下の布の上端に挟まれて狭くなります。
先に決めるのは下です。帽子の角度は朝の手元で1cm動かせますが、首もとの上端はその日の服が決めてしまいます。動かないほうを先に置いて、残った幅に束を収めてください。
挟まれて中央に置けない日は、耳の後ろあたりへ横に寄せます。中央より左右のほうが、上下の線の間隔が広く残るからです。帽子の縁と束の距離の測り方は帽子の日のヘアアレンジにあります。
ニット帽の日|上の線が耳の上まで下がる
ニット帽は、つばのある帽子より深くかぶるので、上の線が耳の上端あたりまで下がってきます。首もとの線がタートルやマフラーで上がっている日は、上下の線の間隔が耳の長さほどしか残りません。
この日は、後ろでまとめる場所がほぼなくなります。選べるのは2つです。1つは、束を作らずに全部下ろし、首もとの布より6cm以上下まで流しきる形。もう1つは、低い位置で2本に分けて、それぞれを肩の前へ出す形です。1本のまま片側の肩の前へ出すなら、サイドポニーテールの結び目の高さと後れ毛の目安がそのまま使えます。前へ出した束は首もとの線の外側を通るので、乗りしろの判定から外れます。
編み地の帽子と髪の広がりの関係はニット帽が似合う髪型、ニット帽をかぶったまま崩れにくい留め方はミディアムの簡単ヘアアレンジにまとめてあります。
空気が乾く日|位置ではなく、束の本数を動かす
秋が進むと空気の湿りが減り、表面の毛が立ちやすくなります。立つと見た目の直径が増え、朝にぴったり留めた留め具の掛かりが浅くなります。
ここだけは、位置を動かしても止まりません。動かすのは本数です。同じ量の髪でも、左右2本に分ければ1本あたりの直径が半分になり、増えたぶんの余裕が残ります。
立った毛は乗りしろも短くします。毛先が下へ流れずに浮くので、布の上で止まりやすくなるからです。朝に6cm取ったつもりでも、夕方には4cmを割ることがあります。読める日は、朝のうちに1cmか2cm多めに取っておいてください。
表面が立ったときは、上から強く押さえないでください。表面だけが寝て内側の膨らみは残ります。手のひらを軽く当てて、上から下へ一方向になでると輪郭の線が戻ります。
静電気の日|編み地と重なると、毛先が布に吸い寄せられる
冬の乾いた日は、首もとの布と髪のあいだに静電気が起きやすくなります。このとき毛先は、布の上で止まるのではなく、布のほうへ引き寄せられます。乗りしろが6cm以上あっても、毛先が上へ戻って布に貼り付くことがあります。
起きやすいのは、起毛した編み地や、表面に細かな毛羽のある布です。目の詰まった織りの布では起きにくくなります。同じ乗りしろでも、布の種類で結果が変わるのはこのためです。
この日の判定は、乗りしろを6cmではなく8cmで取ってください。8cmに届かない長さなら、上へ出す側を選びます。上へ出してしまえば、布との距離そのものが離れるので、静電気の影響を受けません。
着る前に、首もとの布の内側を軽く手で払うだけでも、毛先が引き寄せられる力は弱まります。髪の側で何かを足すより、布の側で減らすほうが簡単です。
髪の長さごとに、動かせる量が違います
同じ判定でも、選べる逃げ道の数が長さで変わります。
| 長さの目安 | 上へ出せるか | 6cm流しきれるか | 秋冬の寄せ先 |
|---|---|---|---|
| 肩より上 | 上げきれない日がある | できない | 顔の横へ前に出して、首もとから外す |
| 肩から鎖骨 | 上半分なら出せる | 首もとが低い日だけ | 半分上げて、残りを前へ |
| 鎖骨より下 | 出せる | できる | 首もとの高さで両方から選ぶ |
鎖骨より下の長さは選択肢が2つあるので、その日の首もとで決められます。Nが8cm以上あるなら下ろしきる、4cm未満なら上げる。あいだの日は、あとから指で下げられる上のほうを選んでください。
ハーフアップの日|上の束と、下ろした髪を別々に判定する
ハーフアップは、上の束と下ろした髪の2つの下端を持つ形です。秋に崩れやすいのは、この2つを1つの髪型として見てしまうからです。判定は別々に行ってください。
上の束は、下端が耳たぶの下端より上にあれば、どの首もとでも布に触れません。ここはほぼ心配がいりません。問題は下ろした髪のほうです。下ろした毛先が首もとの線から0〜6cmの帯に入っていれば、上をきれいにまとめていても、下だけが散ります。
下ろした髪が帯に入る日は、上へまとめる量を増やして下に残す量を減らすか、残した髪を顔の横から前へ出してください。前へ出した髪は首もとの線の外側を通るので、判定から外れます。
もう1つ気をつけたいのは、上の束の毛先が下ろした髪の上に重なる形です。束の毛先が下ろした髪に乗ると、そこで摩擦が増えて、下ろした髪の表面が乱れます。束の毛先は、下ろした髪の上に垂らさず、留め具の内側へ巻き込んでおくと持ちが変わります。
ボブ・肩上の長さ|後ろで解決せず、前へ出す量を増やす
肩より上の長さは、上へも下へも逃げにくい帯です。上げようとしても下の毛が届かず、下ろすと毛先がちょうど首もとの線のあたりで止まります。秋冬に入って急に毛先が外へ跳ね始めるのは、多くがこの理由です。
後ろで解決しようとしないでください。耳の後ろから前へ持ってくる量を増やします。首もとの布の上に残る髪が減れば、それだけで乗りしろの判定から外れます。
具体的には、耳の後ろの髪を顔の横へ寄せ、耳にかけずに前へ落とします。残った後ろの髪が少なくなるので、布に乗っても散る量が目立ちません。後ろの髪を左右に分けて、それぞれ耳の下で小さく留める形も使えます。
伸ばしかけで肩に当たる時期の扱いはボブの簡単ヘアアレンジ、伸びる段階ごとの留め方はショートヘアのアレンジにあります。
ミディアム〜ロング|朝の首もとで「上げる日」と「流す日」を分ける
鎖骨より下の長さは、上へ出すことも下へ流しきることもできます。そのぶん、毎朝どちらを選ぶかを決める必要があります。
決め方は、服を着てからNを見ることです。Nが8cm以上なら流す日、8cm未満なら上げる日。迷ったら上げる日にします。週の中で首もとの高さが変わるなら、髪型もそれに合わせて入れ替わるのが自然です。
流す日は、毛先が線から6cm以上下にあるかを確かめます。巻いて毛先を持ち上げると、そのぶん乗りしろは短くなります。巻く向きと毛先の位置の関係はミディアムの巻き髪で詳しく扱っています。
上げる日は、束の重さで下端が下がることを見込みます。長い髪ほど、朝に留めた位置から夕方までに1〜2cm下がります。朝のうちに、耳たぶの下端より2cm上に束の下端を置いておくと、夕方でも線を越えたままでいられます。束の重さと落ちる距離の関係はセミロングのヘアアレンジにまとめてあります。
室内と屋外を行き来する日|脱ぎ着の回数で決める
冬は、上着を脱いだり着たりする回数が増えます。そのたびに首もとの線が上下し、髪の下端は襟の内と外を行き来します。
脱ぎ着が1日に2回程度なら、室内の首もとに合わせても大きな問題は出ません。4回を超える日は、屋外の高い線に合わせて上へ出しておいてください。回数が多いほど、下ろした毛先が襟に挟まる機会が増え、そのたびに向きが乱れます。
上着を脱ぐときは、前を開けてから肩を後ろへ抜きます。頭の上を通さないことと、襟を後ろへ引かないことの2つで、髪への影響はかなり減ります。
朝の手順|服を着てから、髪を決める
ここまでの話を朝の順番にすると、次の5つです。
- その日の服を上着まで含めて決め、首もとがいちばん高くなる組み合わせで着てみる
- 後ろ側の布の上端に指を当て、耳たぶの下端から何cm下かを測る(N)
- Nが8cm以上なら流す日、8cm未満なら上げる日、境目なら上げる日
- 作った形で、線から髪の下端までを測る(L)。0〜6cmに入っていたら直す
- 乾いた日・静電気の起きやすい日は、Lをさらに1〜2cm余分に取る
出かける前の最後に、もう一度だけ横を向いて、首もとの線と髪の下端のあいだに指が1本以上入るかを見てください。指が入れば上へ出せています。入らずに毛先が布に触れているなら、留め具を1本ぶん上へ移すか、下ろす量を減らしてから出かけます。この確認は数秒で済み、昼過ぎに後ろが平らになる日をかなり減らせます。
慣れると、2と4は指を当てるだけで済みます。時間をかけるべきなのは、どの服を着るかを先に決めるところです。髪を作ったあとで服を替えると、そこで判定がやり直しになります。
乾かしてから何分後にまとめるかで持ちが変わる話は、時短ヘアアレンジで扱っています。
よくある行き違い
「秋は低めのまとめ髪が合う」と言われがちですが、首もとが上がった日には当てはまりません。 低い位置が落ち着いて見えるのは、布の上端が8cm以上下にある日、つまり襟が開いている時期の話です。同じ低めでも、秋の入り口と冬の入り口では条件が入れ替わります。
「とりあえずまとめれば崩れない」という言い方も、半分しか当たっていません。まとめても束の下端が線の0〜6cm下にあれば、下ろしているときと同じ場所で押し戻されます。まとめたかどうかではなく、下端がどこにあるかで決まります。
「留め具を増やせば止まる」も、この場面では空振りします。押される位置に置いているかぎり、本数を足しても同じところへ戻ります。位置を先に直してから、足りなければ離れた2か所に1本ずつ入れてください。
装いに活かすなら
秋冬の装いは、一枚ずつ増えていく過程そのものが特徴です。その日の首もとの高さを先に決めてから髪の位置を決めると、服を変えた日に髪だけが取り残されることがなくなります。
レンタルのサービスでも、顧客プロフィールと在庫情報を踏まえて選定されたものが届きます。届いた服の首もとがどこまで上がっているかを、袖を通す前に一度指で押さえておくと、その日の髪の判断がそこで終わります。
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よくある問い
- Q. 夏と同じまとめ方なのに、秋になってから夕方の形が残りません。
- 髪の側ではなく、首もとの布の上端が上がったことで結果が変わっています。開いた襟の時期は布の上端が耳たぶの下端から12cm以上下にあるので、束や毛先は布に触れずに下へ落ちていました。薄手のハイネックを着始めると上端が4〜8cm下まで上がり、同じ高さでまとめた束の下端がちょうど布の上に乗ります。乗ったままうなずいたり振り向いたりすると、毛先が同じ位置で止まって押し戻されます。まとめ方は変えなくて構いません。束の下端を布の上端より上へ出すか、逆に布より6cm以上下まで流しきるか、どちらかへ寄せてください。
- Q. 秋は低めのまとめ髪が合うと聞きますが、低くすると崩れます。
- 低い位置そのものが悪いのではなく、その日の首もとの高さと合っていないだけです。低い位置が安定するのは、布の上端が耳たぶの下端から8cm以上下にある日、つまり襟が開いている日です。タートルや折り返しのある首もとの日は、低い位置に置いた束の下端が必ず布の上に乗ります。同じ「低め」でも、秋の入り口と冬の入り口では成立する条件が違います。朝に首もとの上端を指で押さえてから、高さを決めてください。
- Q. マフラーやストールを巻く日は、髪をどうしておけばいいですか。
- 巻く前に、髪の下端を布が一周する線より上へ出しておいてください。巻いてから髪を引き出すと、布の内側に毛先が残ったまま外側の毛だけが上がるので、内と外で向きの違う束ができます。長さが足りずに上へ出しきれない日は、量のほうを動かします。後ろの髪を全部上げなくてよいので、上半分だけをまとめ、残りを顔の横から前へ落としてください。首に入る布の上に残る髪が減るほど、外したあとの形が戻りやすくなります。
- Q. 空気が乾いてくると表面の毛が立って広がります。まとめ直したほうがいいですか。
- まとめ直す前に、束の本数を見てください。1本にまとめた束は、表面の毛が立つと直径が増えて、留め具の掛かりが浅くなります。同じ髪の量でも左右2本に分けると、1本あたりの直径が半分になるので、増えたぶんの余裕が残ります。立った毛を上から強く押さえると表面だけが寝て内側は膨らんだままなので、手のひらを軽く当てて上から下へ一方向になでてください。
- Q. 帽子をかぶる日は、上と下のどちらを先に決めればいいですか。
- 下、つまり首もとの布の上端を先に決めてください。帽子の縁は角度を5度変えれば1cm動きますが、首もとの布の上端はその日の服が決めてしまうので動きません。動かないほうを先に置いて、そこから残った幅の中に束を収めます。首もとが高く、帽子を深くかぶる日は、上下の線に挟まれて束を置ける帯が狭くなります。この日は後ろの中央にこだわらず、耳の後ろあたりへ横に寄せてください。
- Q. 室内ではコートを脱ぐので、どちらの首もとに合わせればいいですか。
- 高いほうに合わせてください。屋外のコートの襟やマフラーの線に合わせて束を上へ出しておけば、室内で脱いだあとも束は布に触れません。逆に室内の低い首もとに合わせて下ろしておくと、外に出るたびに毛先が襟の内側へ入り、脱ぎ着の回数だけ形が崩れます。脱ぎ着が1日に4回を超える日は、とくにこの順番が効きます。
— メグラシ編集部





