雨の日のマフラーと手袋|冷たい雨は濡れる位置と乾く速さで選ぶ

冷たい雨の日のマフラーと手袋は、「どこが濡れるか」と「着いてから何分で乾くか」で決めてください。 外を歩くのが片道15分以内で、着いてすぐ外せない日は、薄手で乾きやすいものを、傘の内側に収まるように巻く。15分を超える日や、着いたら外して掛けておける日は、厚手のウールでも構いません。垂れた端と手袋の指先だけは、どちらの日も先に手当てします。
この記事は、その決め方を、自分の通勤や外出の条件に当てはめて選べるように書いています。
結論:濡れる位置と乾く分数の2つで、首元と手元を分ける
雨の日のマフラーや手袋で困るのは、濡れることそのものより、濡れた布が肌に当たり続けることです。乾いた布なら体温で温まっていきますが、濡れた布は体温を奪い続けます。だから、雨の日に考えることは2つだけです。
ひとつは、どこが濡れるか。マフラーなら垂れた端と、傘を持つ手と反対側の肩にかかる部分。手袋なら指先と、傘の柄を握る手のひらの付け根です。ここが濡れにくい形と素材を選べば、ほかの部分は多少濡れても困りません。
もうひとつは、着いてから何分で乾くか。職場で椅子の背に掛けておけるのか、着いてすぐ会議室に入るのか、帰りにもう一度巻くのか。乾く時間が取れない日は、厚手を避けるか、濡れない位置にまとめて運ぶ。この2つが決まれば、何を巻くか、はめるか、持たないかが自然に分かれます。
先に濡れる3か所:反対側の肩、垂れた端、手袋の指先
傘をさして歩くと、雨はまっすぐ上からではなく、少し斜めに当たります。風が無くても、歩く速さのぶんだけ前から当たる雨が増えます。そのうえ傘は片手で持つので、柄を持つ手の側に傘が寄り、反対側の肩が傘の縁から出やすくなります。
右手で傘を持つ人なら、左肩が濡れます。マフラーを左に垂らしていると、その端が傘の外に出て、着いたときには端から手のひらひとつ分くらいがしっとりしています。
手袋は、柄を握る指先と、手のひらの付け根が先に濡れます。傘の柄を伝って水が下りてくるのと、傘をたたむときに濡れた布に触れるからです。ニットの手袋は、ここから水を吸い上げて、指の腹まで湿ってきます。
この3か所を思い浮かべてから、手持ちのマフラーと手袋を見てください。どれが一番濡れやすいかは、持ち方と巻き方でかなり変わります。
傘の大きさと、風の向きで濡れる側が入れ替わる
傘の大きさでも、濡れる場所は変わります。折りたたみ傘のように直径が小さい傘は、肩の幅に対して余裕が少なく、両肩の外側が縁から出やすくなります。反対に、長傘で直径が大きいものは、肩はほぼ収まりますが、傘を前に倒して歩くぶん、背中側とマフラーの後ろに回した部分が濡れやすくなります。
風が吹く日は、風上の側が濡れます。駅を出て左から風が来れば左肩、ビルの角を曲がって向きが変われば反対側。一日の中で濡れる側が入れ替わるので、端をどちらかに寄せるより、端を内側に入れ込む巻き方のほうが確実です。
自分がどちら側を濡らしやすいかは、雨の日に着いたあと、コートの肩を手で触ってみると分かります。湿っている側が、いつも傘から出ている側です。三回ほど続けて確かめると、自分の癖がはっきりします。
自分の濡れ方を測る:外を歩く分数と、傘を持つ手
選ぶ前に、自分の雨の日の条件を2つだけ確かめます。
1つ目は、片道で外を歩く分数です。家から駅まで、駅から職場まで、乗り換えで外に出る区間。合計で15分以内か、15分を超えるかを分けます。15分以内なら、濡れは端と指先くらいで済むことが多く、体が冷え切る前に屋内に入れます。15分を超えると、肩や胸元まで湿りが広がり、寒さそのものへの備えが必要になります。
2つ目は、傘をどちらの手で持つかと、反対の手をどうしているかです。反対の手でバッグを持つ人は、その手も外に出ています。ポケットに入れる人なら、手袋は傘を持つ手のぶんだけで足りることもあります。
| 条件 | 首元で優先すること | 手元で優先すること |
|---|---|---|
| 外を歩く分数が15分以内 | 薄手で乾きやすいこと | 傘を持つ手の指先が濡れないこと |
| 外を歩く分数が15分超 | 首を覆う厚みと、端を垂らさないこと | 両手の保温と、指先の水よけ |
表は比べる軸を示すためのもので、ここで答えが決まるわけではありません。次の章から、それぞれの選び方を見ていきます。
分数を数えるときは、信号待ちやバス停で立って待つ時間も入れてください。歩いているときより、立ち止まっているときのほうが、傘の下でも雨は横から当たりやすく、体も冷えやすくなります。バスを五分待つ日は、歩く分数に五分を足して考えると、実際の冷え方に近くなります。駅の改札を出てから屋根のある通路を歩く区間は、外に出ていても雨には当たらないので、分数から外して構いません。通勤の道を一度だけ思い浮かべて、雨に当たる区間だけを足し合わせておくと、毎朝の判断がずっと早くなります。
マフラーの素材:ウール・化繊・綿で、濡れ方と乾き方が違う
同じ雨に当たっても、素材によって濡れ方と乾き方が違います。
ウールは、表面の繊維が水をはじきやすく、小雨程度なら表面に水滴が乗るだけで中まで染みにくい素材です。ただ、一度しっかり濡れると、繊維の中に水を抱え込むので、乾くまでに時間がかかります。厚手のウールのマフラーは、濡れた端が乾くまでに半日ほどかかることもあります。
化繊、たとえばアクリルやポリエステルの薄手のものは、水を吸いにくく、濡れても広げておけば早く乾きます。そのかわり、ウールほど温かさを保てないので、外にいる時間が長い日は物足りなく感じることがあります。
綿や麻が入ったストールは、水を吸いやすく、濡れると重くなります。濡れた部分が冷たく感じやすいので、冷たい雨の日には向きません。春や初秋の雨には軽くて便利ですが、秋が深まってからの雨の日は、首元から外しておくほうが無難です。
カシミヤなどの細い獣毛は、温かさは十分ですが、濡れると毛羽が寝てしまい、乾いたあとに風合いが戻りにくいことがあります。大事にしているものは、雨の日は避けておくほうが気を使わずに済みます。
手持ちのマフラーが濡れに強いか、家で確かめる
素材の表示が分からないものや、混ざっているものは、家で一度確かめておくと雨の日に迷いません。
やり方は簡単です。マフラーの端を広げて、指先に付けた水を一滴だけ落としてみてください。水滴が丸いまま表面に乗っていれば、小雨くらいならはじける素材です。すぐに染み込んで色が濃くなるなら、雨の日は濡れやすいと考えておきます。
次に、その濡れた部分を軽く絞って、平らに置いて何分で乾くかを見ます。指で触って冷たく感じなくなるまでの時間が、職場で乾かせる時間の目安になります。三十分ほどで戻るなら雨の日にも使いやすく、一時間を過ぎても冷たいなら、着いてすぐ外せない日には向きません。
この二つを確かめておくと、手持ちのマフラーを「雨の日も使える」「乾かせる日だけ使う」「雨の日は使わない」の三つに分けられます。朝、天気を見てから迷う時間がなくなります。
マフラーの巻き方:垂れた端を傘の内側に入れる
素材と同じくらい効くのが、巻き方です。雨の日は、端を垂らさないことだけ守れば、濡れる面積がぐっと減ります。
端を前に長く垂らす巻き方は、歩くたびに揺れて傘の外に出ます。反対に、首に二重に回して端を内側に入れ込む巻き方や、輪にして片方の端を通す巻き方は、端が胸元に収まり、傘の内側から出ません。
長さの目安は、巻き終わったときに端が鎖骨より下に出ないことです。鎖骨より下に垂れる長さは、傘を少し傾けただけで縁の外に出ます。長いマフラーなら、巻く回数を一回増やして端を短くしてください。
それでも傘を持つ手と反対側に端が来てしまう人は、端を傘を持つ手の側に寄せて巻くと、傘の真下に入ります。右手で傘を持つなら、端は右肩の前に寄せる。これだけで、着いたときの濡れ方が目に見えて変わります。
よくある巻き方を、雨の日の向き不向きで見る
普段している巻き方が雨の日に向いているかどうかは、端がどこに来るかで判断できます。
首にかけて両端を前に垂らすだけの巻き方は、端が二本とも胸の下まで下がるので、雨の日には一番向きません。歩くたびに揺れ、傘の縁から出ます。
首に一周回して、両端を前で軽く結ぶ巻き方は、結び目より下の端の長さ次第です。結び目から下が手のひらより短ければ、傘の内側に収まります。長ければ、結び目を一つ増やすか、端をコートの前の合わせに入れ込みます。
二つ折りにして輪をつくり、反対の端を輪に通す巻き方は、端が胸元で止まりやすく、雨の日にも向いています。通したあとの端を、さらにコートの襟の内側に差し込むと、ほとんど外に出なくなります。
大判のストールを肩から羽織る巻き方は、肩全体を覆うぶん、傘から出る部分も多くなります。雨の日は、羽織らずに細く折って首に巻く使い方に切り替えてください。
スヌードと首巻きの筒型は、雨の日に強い
端がそもそも無い筒型のスヌードやネックウォーマーは、雨の日にとても扱いやすい形です。垂れる端が無いので、傘の外に出る部分がありません。首に沿う形なので、コートの襟の内側に収めることもできます。
選ぶときは、首に一回かけて顎の下まで届く高さがあるかを見てください。低すぎるとコートの襟との間にすき間ができて、そこから冷えた空気と雨が入ります。高すぎると、顔に近い部分が傘からはみ出した雨で濡れるので、顎の下あたりで止まる高さが扱いやすいです。
二重に巻ける長さの筒型は、外にいる時間が長い日は二重に、短い日は一重にして、その日の分数に合わせられます。雨の日用に一本だけ足すなら、薄手の化繊の筒型が、乾きやすさと扱いやすさの両方で使いやすい形です。
筒型は、着いてから外すのも簡単です。頭から抜くだけなので、髪が濡れていなければ乱れも少なく、たたんでポケットに入る大きさのものなら、バッグを開けずにしまえます。濡れた面を内側にして丸めれば、ポケットの中の物も濡らしません。マフラーをほどいて巻き直す手間が無いぶん、乗り換えの多い日や、屋内と屋外を何度も行き来する日にも向いています。
手袋の素材:ニットは指先から染みる
手袋は、マフラー以上に素材の差が出ます。
ニットの手袋は、編み目のすき間から水が入り、指先から染みていきます。濡れたまま傘の柄を握り続けると、湿った編み地が指を包んだ状態になり、素手より冷たく感じることさえあります。
表が化繊で張りのある手袋や、革に近い表面の手袋は、水をはじきやすく、指先が濡れにくい素材です。ただ、表面が滑りやすいものは、濡れた傘の柄を握ると手の中で回ることがあります。手のひら側に滑り止めのある形だと、傘を持ちやすくなります。
ニットの手袋しか無い日は、上から薄い防水の手袋を重ねる方法があります。重ねると指が少し動かしにくくなるので、改札を通る、スマートフォンを触る、といった動作が多い人は、傘を持つ手だけ重ねるくらいがちょうどいいです。
傘の柄の形で、濡れる指が変わる
手袋のどこが濡れるかは、傘の柄の形でも変わります。
持ち手が曲がった長傘は、指を柄に引っかけるように握るので、人差し指から薬指の腹と、指の付け根が柄に触れます。柄を伝って下りてきた水は、この指の腹に集まります。手袋はこの部分が水を通しにくいものを選ぶと、指先の冷えが減ります。
まっすぐな柄の折りたたみ傘は、柄を手のひら全体で握るので、手のひらの中心と親指の付け根が濡れます。ここは手袋の生地が擦れやすい場所でもあるので、手のひら側が補強されている形だと長持ちします。
どちらの傘でも、たたむときに濡れた布を手袋で押さえると、そこで一気に濡れます。傘をたたむときだけ手袋を外すか、反対の手の素手でたたむ癖をつけると、手袋の濡れはかなり減ります。
手袋の長さ:袖口とのすき間をつくらない
手袋の長さも、雨の日には効いてきます。手首の骨が隠れるくらいの丈がある手袋は、コートの袖口の中に入れられるので、腕を上げて傘を持ったときに手首が出ません。
手首が出る短い手袋だと、傘を持つ腕を上げたときに袖口がずり下がり、手首の内側に雨が当たります。手首は皮膚が薄く、ここが冷えると手全体が冷たく感じます。
コートの袖が広くて手袋が入れにくいときは、手袋を袖口の外にかぶせる長さのものを選ぶと、すき間がふさがります。どちらの場合も、腕を傘の高さまで上げてみて、手首が見えないかを家を出る前に確かめてください。
着いてからの乾かし方:何分あるかで選び方が変わる
雨の日の選び方を決めるもう一つの軸が、着いてから乾かす時間です。
職場の自分の席に着いて、椅子の背やコート掛けに広げて掛けられるなら、薄手のマフラーは一時間ほどで手で触って冷たくない程度まで戻ります。厚手のウールでも、帰りまでに乾いていることが多いです。こういう日は、外での温かさを優先して、厚手を選んで構いません。
着いてすぐ会議に入る、店頭に立つ、人と会う、といった日は、広げて掛ける時間がありません。濡れたものを丸めてバッグに入れると、乾かないうえ、においが出やすくなります。こういう日は、乾きやすい薄手を選ぶか、行きは濡れないように巻き方を工夫して、着いたら外すだけで済むようにしておきます。
帰りにもう一度巻くつもりの日は、行きに濡れたものが乾くかどうかが大事です。乾く見込みが無い日は、行きはバッグにしまって運び、駅を出てから巻く、という使い方もあります。
掛けておく場所が無い職場のとき
自分の席が決まっていない職場や、コートを預けるロッカーしか無い職場では、マフラーを広げて掛ける場所がありません。
この場合、ロッカーの中でも、フックに引っかけて垂らしておくだけで、丸めて置くよりずっと早く乾きます。二つ折りにして、濡れた端が下に来るように掛けると、水分が下に集まって、首に当たる部分から先に乾きます。
ロッカーも無く、バッグに入れるしかない日は、雨の日の型を決めておくほうが確実です。濡れても気にならない薄手を選ぶか、行きは巻かずに運んで、職場の近くで初めて巻く。帰りは家に着いてから乾かせばいいので、帰り道は濡れを気にせず巻いて構いません。
手袋も同じで、乾かす場所が無い日は、指先の濡れにくいものを選んでおくと、帰りに冷たい手袋をはめる、ということがなくなります。
持たないほうがいい日:首元を空けて上着で守る
雨の日に、マフラーを持たないほうがいい日もあります。
傘を差していても横から雨が吹き込む日、風が強くて傘が煽られる日は、マフラーの端がどう巻いても外に出ます。そういう日は、首元は上着の襟を立てて守り、マフラーはバッグにしまっておくほうが、着いてから冷えません。
襟を立てられる上着や、首元まで閉まるファスナーのある上着なら、マフラー無しでも首の冷えはかなり防げます。上着の選び方は冬のレインコートの選び方で、中に着る一枚と合わせて書いています。
手袋も、雨が強い日は、ニットのものはしまって素手で傘を持ち、屋内に入ったら温めるほうが、濡れた手袋で冷やし続けるよりましなことがあります。防水の手袋が無い日は、そう割り切ってしまうのも一つの判断です。
マフラー無しでも首を冷やさない上着の使い方
マフラーをしまう日は、上着の首元の使い方で冷えを防ぎます。
襟を立てられる上着なら、立てた襟の内側に、首が直接当たらないように薄手の筒型を一枚だけ入れておくと、襟の生地が冷たくても首は冷えません。筒型は襟の内側に完全に収まるので、雨にはほとんど当たりません。
フードのある上着は、フードをかぶらなくても、首の後ろにフードの布が重なっているだけで、首の後ろからの冷えがやわらぎます。風が強い日は、傘を差しながらフードを浅くかぶると、首の横から吹き込む雨も防げます。
前を閉める位置も大事です。いちばん上のボタンやファスナーを首の付け根まで閉めると、胸元から入る冷たい空気が減ります。普段は開けて着ている人も、雨の日だけは一番上まで閉めてください。それだけで、マフラー一本分に近い違いを感じることがあります。
首元が詰まる上着が無い日は、タートルネックやハイネックの服を中に着ておくと、マフラー無しでも首が覆われます。前の晩に天気を見て、強い雨の予報なら、中に着る服の首元から決めておくと朝が楽です。
どちらとも取れるとき① 寒さも雨も強い日
雨と寒さの両方が強い日は、どちらを優先するか迷います。
決め手は、外を歩く分数です。片道で15分を超える日は、寒さを優先してください。多少端が濡れても、厚手のマフラーで首を覆っているほうが、体全体は冷えにくくなります。そのかわり、端は必ず内側に入れ込み、傘を持つ手の側に寄せて巻きます。
15分以内で、着いたらすぐ屋内に入る日は、濡れを優先します。外で寒い時間は短いので、乾きやすい薄手で十分です。厚手を濡らして職場で乾かせないまま首に巻き続けるほうが、結果的に冷えます。
その中間、ちょうど15分前後の日は、薄手の筒型を首に、厚手のマフラーをバッグに入れておく、という二段構えが使えます。外で寒さを強く感じたら厚手に替え、着いたら薄手だけにする。荷物は少し増えますが、迷う日の保険になります。
分数だけで決めにくいときは、前の雨の日を思い出してください。着いたときに首が冷えていたか、指先が冷えていたか。首が冷えていたなら、厚みが足りていません。首は温かいのにマフラーの端が湿っていて不快だったなら、厚みは足りていて、巻き方が合っていないということです。指先が冷えていたなら、手袋の素材か、傘をたたむときの手の使い方を見直します。どこが冷えたかで、次に替えるものが一つに絞れます。
どちらとも取れるとき② 雨は小降りでも、帰りに強くなる予報
行きは小雨でも、帰りに強くなる予報の日もあります。
この日は、帰りの条件で選んでください。行きは小雨で濡れが少なくても、帰りに強い雨の中を歩くなら、そのとき巻いているマフラーがしっかり濡れます。帰りに濡れたものは、家に着いてから乾かせるので、職場で乾かす心配は要りません。
つまり、帰りに強くなる日は、厚手でも構わないということです。濡れても家で広げて干せばいい。そのかわり、行きに小雨で濡れた端を職場で乾かしておくと、帰りに乾いた状態で巻けます。
逆に、行きが強く帰りが弱い日は、行きの条件で選びます。行きに濡れたものを職場で乾かせるかどうかが分かれ目になります。
どちらとも取れるとき③ 車や自転車での移動が混ざる
車で送ってもらう区間がある、駅まで自転車で行く、といった日は、条件が変わります。
車の区間が長い日は、車内で暖かいので、厚手のマフラーは暑く感じます。乗り降りの間に濡れるのは数十秒なので、薄手の筒型で十分です。
自転車の区間がある日は、傘を差さずにレインウェアを着ることが多いと思います。この場合、首元はレインウェアのフードと襟の内側に入るものだけにしてください。マフラーの端が外に出ると、走る風で濡れた端がばたついて、首にも顔にも冷たく当たります。手袋は、ハンドルを握るので、手のひら側が滑りにくく、指先が濡れにくいものを選びます。
バッグとの組み合わせ:濡れたものを入れる場所を決めておく
雨の日は、濡れたマフラーや手袋をしまう場所を、先に決めておくと慌てません。
バッグの中に、薄い袋を一枚入れておくと、濡れたものを分けてしまえます。袋の口を閉じずに開けたままにしておくと、中で蒸れにくくなります。濡れた手袋を書類やハンカチと一緒に入れると、湿りが移るので、仕切りのあるポケットか袋に分けてください。
バッグそのものの選び方は、雨の日のバッグの選び方で、濡れにくい口の形と素材をまとめています。
濡れたあとの手入れ:においと縮みを防ぐ
帰ってからの手入れで、次に使うときの状態が変わります。
マフラーは、まず広げて、平らな場所か、太めのハンガーに二つ折りで掛けて乾かします。細いハンガーに掛けると、濡れて重くなったウールが伸びて、跡が残ることがあります。暖房の吹き出し口の真正面に置くと、表面だけ急に乾いて縮むことがあるので、少し離れた場所で、自然に乾かすほうが風合いを保てます。
手袋は、指を一本ずつ整えて、平らに置いて乾かします。指先が濡れていると、内側に湿りが残りやすいので、乾いたあとに一度手を入れてみて、指先が冷たく感じないか確かめてください。冷たく感じるなら、もう少し置いておきます。
においが出たときは、乾かしたあと、風通しのいい場所に半日ほど掛けておくと和らぐことが多いです。それでも残るときは、素材の表示に合った方法で洗ってください。
雨の季節のあいだは、マフラーと手袋を二組用意して、一組を乾かしている間にもう一組を使う回し方にすると、乾ききらないまま使うことがなくなります。とくに手袋は、内側の湿りが翌朝まで残ることが多いので、雨が続く週は一組だけだと足りません。新しく買い足さなくても、手持ちのうち雨の日に向くものを二つ選んで、交互に使うだけで十分です。
乾いたあと、ウールの表面に毛玉や毛羽立ちが出ていたら、濡れた状態で擦れた跡です。傘の柄やバッグの持ち手と擦れる場所に出やすいので、次の雨の日は、その面が外側に来ないように巻き方や持ち方を変えてみてください。
手持ちで組む:雨の日の首元と手元を3つの型で考える
最後に、手持ちのものでどう組むかを、3つの型にまとめます。
一つ目は、外が短く、着いてすぐ外せない日の型です。首元は薄手の化繊の筒型、手元は傘を持つ手だけ表が張りのある手袋。濡れても乾きやすく、着いたら外してポケットに入れるだけで済みます。
二つ目は、外が長く、着いたら掛けておける日の型です。首元は厚手のウールを、端を内側に入れて傘を持つ手の側に寄せて巻き、手元は両手とも手首が隠れる丈の手袋。多少濡れても、職場で乾かせば帰りにまた使えます。
三つ目は、風が強く横から降る日の型です。首元は上着の襟を立てて守り、マフラーはバッグへ。手元は防水の手袋か、無ければ素手で傘を持ち、屋内で温めます。濡れた布を肌に当て続けないことを優先する型です。
型を決めるときは、手持ちの中で一番よく使うマフラーと手袋を、どの型に当てはめるかから始めると早いです。一番よく使う厚手のウールのマフラーは二つ目の型、薄手の化繊のものがあれば一つ目の型、という具合に、手持ちを型に振り分けます。一つ目の型に当てはまるものが一枚も無いなら、雨の日用に足すのは薄手の筒型だけで足ります。手袋も同じで、表が張りのある手袋が一組も無いなら、それだけ足せば三つの型がそろいます。
新しく何かを足すときは、色も見ておくと便利です。雨の日のコートは、濃い色か、くすんだ中間の色が多いと思います。その上に合わせる首元と手元は、コートより一段明るい色にすると、曇った日の顔まわりが沈みません。濡れると色が濃く見えるので、晴れの日に選ぶ色より、少し明るめを選ぶとちょうどよくなります。
どの型でも、迷ったら「濡れたものが、着いてから何分肌に当たるか」を考えてください。その分数が短くなるほうを選べば、首と指先は冷えません。雨の日に避けたい素材については雨の日に着ないほうがいい服の素材、マフラーがほどけやすい人はマフラーがほどける・ずれるときも合わせて見てください。
年代と体質で変わること:冷えやすい人は手首と首の後ろ
同じ雨でも、冷えの感じ方は人によって違います。冷えやすい人は、首の前より首の後ろ、指先より手首が冷えると、体全体が冷えたように感じやすいです。
首の後ろは、マフラーを前で結ぶ巻き方だと空きやすい場所です。冷えやすい人は、首の後ろに布が二重に来るように巻くか、筒型を一枚足してください。手首は、手袋と袖口の重なりを長めに取ると守れます。
年齢を重ねて、以前より雨の日の冷えがつらくなったと感じるなら、まず外を歩く分数を少しでも短くできる道を探すのも一つです。屋根のある通路を選ぶ、乗り換えで外に出ない経路にする。首元と手元の選び方は、その分数に合わせて変えれば足ります。
冷えやすい人が雨の日に気をつけたいのは、濡れたあとの数分です。屋内に入ってすぐは、体はまだ外の冷えを抱えています。そこで濡れたマフラーを巻いたままにすると、冷えが長引きます。着いたらまず首元と手元の濡れたものを外し、乾いたハンカチで首の後ろと手首を軽く押さえてから、乾いているものに替えてください。替えが無いときは、何も巻かずに首元を襟で覆っておくほうが、濡れたものを巻き続けるより早く温まります。
雨の日のための替えを、職場に一つ置いておくのも一つの方法です。薄手の筒型を一本、引き出しに入れておけば、行きに濡れた日も、帰りは乾いたものを巻いて帰れます。
よくある問い
- Q. 雨の日にウールのマフラーをしていっても大丈夫ですか
- 大丈夫です。ウールは表面で水をはじきやすく、少し濡れたくらいなら中まで染みにくい素材です。困るのは、垂れた端が傘の外に出て、そこだけがしっかり濡れる場合です。濡れた端が首やコートの胸に当たり続けると、そこから冷えます。ウールを使う日は、端を垂らさない巻き方にして、傘の内側に収まる長さにまとめてください。着いてから乾かす場所があるなら、多少濡れても困りません。乾かす場所が無い日は、薄手の化繊のスヌードに替えると安心です。
- Q. 手袋は雨の日、はめたほうがいいですか、外したほうがいいですか
- 傘を持つ手は、はめたほうが冷えません。濡れるのは指先と手のひらの付け根なので、そこが水を通しにくいものを選びます。ニットの手袋は指先から染みて、濡れたまま握り続けると素手より冷たく感じることがあります。雨の日だけは、表が化繊か革に近い張りのある手袋に替えるか、ニットの上から薄い防水の手袋を重ねる方法があります。反対の手は、ポケットに入れられるなら外していても構いません。
- Q. 濡れたマフラーを職場でどう乾かせばいいですか
- 広げて掛けられる場所があれば、椅子の背に二つ折りで掛けるだけで、薄手なら一時間ほどで手で触って冷たくない程度まで戻ります。厚手のウールは半日かかることがあるので、帰りにもう一度巻くつもりなら、行きは濡れない位置に巻くか、バッグに入れて運ぶほうが早いです。丸めてバッグに入れたままにすると、においが出やすくなります。濡れたら、とにかく広げることを先にしてください。
- Q. 雨と寒さの両方が強い日は、何を優先すればいいですか
- 外にいる時間が長い日は寒さ、短い日は濡れを優先します。目安は、片道で外を歩く分数が15分を超えるかどうかです。15分を超えるなら、多少濡れても厚手で首を覆うほうが体は冷えません。15分以内で、着いてすぐ屋内に入るなら、濡れて冷えた布が首に当たり続けるほうがつらいので、薄手で乾きやすいものを選びます。
— メグラシ編集部





