簡単ヘアアレンジ|不器用でも崩れない3つの型を長さと時間で選ぶ

簡単ヘアアレンジは、髪の長さと使える時間で決まる
簡単なヘアアレンジは、手先の器用さよりも先に、髪の長さと朝に使える時間で選べる形が決まります。同じ手順でも、毛先がゴムに届かなければ形は成立せず、3分しかない朝に5分の手順を選べば途中で崩れます。だから最初にするのは、手順を覚えることではなく、自分の長さと今日の時間を当てはめることです。
不器用でも崩れにくい型は3つに絞れます。くるりんぱ、ねじりハーフアップ、低いまとめ髪。この3つはどれも、手を持ち替える回数が2回以内で、鏡を見なくても手の感覚で作れます。ショートなら前髪やサイドにだけ使い、ボブからはハーフアップ、ミディアムとロングでは3つ全部が使えます。
1分ならゴム1本のくるりんぱ、3分ならねじりを1回足したハーフアップ、5分あれば低いまとめ髪まで届きます。この記事は、長さ4つ×時間3つを入口にして、場面・髪質・道具・仕上げの順に、あなたが今日できる形を選ぶための地図です。より細かい話は、各見出しからメグラシの個別の記事へ1本ずつ案内します。
不器用でも崩れない3つの型
ここで選んだ3つの型には、共通する条件があります。
- 手を持ち替える回数が2回以内
- 鏡で後ろを見なくても、指先の感覚で位置が分かる
- 少し崩れても、崩れたこと自体が形の一部に見える
細い編み込みや、毛束を何本にも分ける形は、見た目が整っている分、ずれたときにすぐ分かります。反対に、この3つは結び目やねじり目をあとから指で引き出して整える形なので、手順の正確さより最後のひと手間で仕上がりが決まります。
| 型 | 使う道具 | 持ち替え回数 | 向く長さ | 所要の目安 |
|---|---|---|---|---|
| くるりんぱ | ゴム1本 | 1回 | ボブ〜ロング | 1分 |
| ねじりハーフアップ | ゴム1本・ピン2本 | 2回 | ボブ〜ロング | 3分 |
| 低いまとめ髪 | ゴム1本・ピン4本 | 2回 | ミディアム〜ロング | 5分 |
3つとも、結ぶ位置は耳の高さより下を基本にします。後ろ手で腕を高く上げずに済むので疲れにくく、手が震えにくい分だけ仕上がりが安定します。
型1:くるりんぱ
くるりんぱは、結んだ毛束を結び目の上にあけた穴へ通すだけの型です。動きが3つしかないので、最初に覚えるならこれです。
- 耳の上から後ろへ、両サイドの髪を手ぐしで集める
- 後頭部の中央、耳の高さより少し上でゴムで結ぶ
- ゴムの少し上を指2本で左右に割り、穴をあける
- 毛束を下から上へ穴に通し、下に引き抜く
- 毛束を左右に分けて軽く引き、結び目を締める
最後にねじれた部分を指先で少しずつつまみ出すと、ふくらみが出て手作業の跡が目立たなくなります。穴は指2本が入る幅で十分です。広げすぎると結び目が下がります。
ゴム1本で作る形の幅は、ゴム1本で作るヘアアレンジの記事で、結ぶ高さごとに詳しく扱っています。
型2:ねじりハーフアップ
ねじりハーフアップは、両サイドの髪をそれぞれねじってから後ろで1つにまとめる型です。くるりんぱに1手間足すだけで、横から見たときの立体感が出ます。
- こめかみから耳の上までの毛束を、左右それぞれ指3本分の幅で取る
- 片側の毛束を、顔の外側へ向けて2回ねじる
- ねじったまま後ろへ持っていき、反対の手に預ける
- もう片側も同じ向きにねじり、後頭部の中央で2本を合わせて結ぶ
- ねじり目を上から順に指でつまみ出し、ゴムの上をピンで2本留める
ねじる向きは「顔の外側へ」が基本です。内向きにねじると、ねじり目が顔に向かってほどけやすくなります。ねじる回数は2回で止め、それ以上は増やしません。回数を増やすと毛束が細くなり、ほどけたときに目立ちます。
ねじった毛束をどのくらい引き出すとふくらみが出るかは、ロングヘアのねじりと引き出しの記事に量の目安があります。
型3:低いまとめ髪
低いまとめ髪は、首の付け根より少し上で1つに結び、毛先をゴムに巻きつけてピンで留める型です。3つの中ではいちばん時間がかかりますが、一日を通して最も崩れにくい形です。
- 全体を手ぐしで後ろへ集め、耳たぶの高さで結ぶ
- 結んだ毛束を2回ねじり、ゴムのまわりに巻きつける
- 毛先を巻いた束の下に入れ込む
- ピンを上下左右から1本ずつ、合計4本差して固定する
- 頭頂と結び目の間の髪を指でつまみ、少しふくらませる
結ぶ高さを耳たぶに合わせるのがポイントです。それより上だと横顔で結び目が目立ち、首の付け根まで下げると、襟や上着に当たって形が崩れやすくなります。
低い位置で結んだ毛束の土台の作り方は、ポニーテールをねじり・編みの土台にする記事で、毛束を分ける前の結び方から確かめられます。
まず長さを測る:肩と鎖骨の2点
3つの型のうち、どれが使えるかは長さで決まります。鏡の前でまっすぐ立ち、次の2つを確かめてください。所要は30秒です。
- 横の毛先が肩に触れるかどうか
- 毛先が鎖骨のくぼみを越えるかどうか
| 肩の判定 | 鎖骨の判定 | あなたの区分 | 使える型 |
|---|---|---|---|
| 襟足も結べない | — | ショート | 前髪・サイドのねじり |
| 肩に触れない | — | ボブ | くるりんぱ・ねじりハーフアップ |
| 肩に触れる | 越えない | ミディアム | 3つすべて |
| 肩に触れる | 越える | ロング | 3つすべて+毛先の扱い |
肩で毛先が外に跳ねる人は、跳ねた状態のまま測ります。伸ばして測ると区分が1つ長く出て、作れない型を選ぶことになるからです。前と後ろで長さが違う場合は、後ろの長さで区分を決め、顔まわりは前の長さで選んでください。
長さ別×所要時間別の早見表
区分が決まったら、今朝使える時間と掛け合わせます。表は「この組み合わせで、まず試す1つ」を置いたものです。
| 長さ | 1分 | 3分 | 5分 |
|---|---|---|---|
| ショート | 分け目を変えてバーム | サイドを1回ねじってピン | 前髪とサイドをねじり2か所 |
| ボブ | 耳かけ+ピン1本 | ハーフのくるりんぱ | ねじりハーフアップ |
| ミディアム | 低い位置のくるりんぱ | ねじりハーフアップ | 低いまとめ髪 |
| ロング | 低い1つ結び+毛先巻き | ねじりハーフアップ | 低いまとめ髪+引き出し |
時間は、髪を乾かし終えてからの時間で数えます。乾かす時間を含めると、どの区分でも1段ずつ足りなくなります。
表の中で迷ったら、左の列に1つずらしてください。時間が余れば、仕上げの引き出しに使えます。足りなくなって途中でやめるより、短い型を丁寧に仕上げたほうが崩れません。
長さと時間の組み合わせをもう少し細かく見たい人は、ヘアアレンジを髪の長さ4つと時間で選ぶ記事で、区分ごとの手順を比べられます。
ショートの簡単アレンジ
ショートは結ぶ型が使えない分、前髪とサイドの2か所に手を入れるだけで印象が変わります。くるりんぱとハーフアップは使えませんが、ねじりの動きはそのまま使えます。
- 前髪を斜めに流し、こめかみの上でピンを1本差す
- 耳の上のサイドを1回ねじり、耳の後ろでピン2本を交差させる
- 分け目を普段と反対側に変え、バームで根元を立てる
ショートでいちばん効くのは、分け目の位置を1cmずらすことです。根元が立ち上がり、トップに高さが出ます。時間のない朝はこれだけで十分です。
耳と襟足の2点でショートをさらに3つに分け、それぞれの形を選ぶ方法は、10/26にできたショートヘアのアレンジを耳と襟足で選ぶ記事にまとめています。
ボブの簡単アレンジ
ボブは、毛先がゴムに届くかどうかが境目です。後頭部の中央で上半分の髪を結んだとき、ゴムから毛先が3cm以上出れば、くるりんぱとねじりハーフアップが使えます。
- 毛先が3cm未満なら、耳かけとピンで横の形を作る
- 3cm以上なら、上半分だけのくるりんぱ
- 5cm以上なら、ねじりハーフアップまで届く
ボブで崩れやすいのは、結んだ下の髪が外にはねることです。下ろした髪の毛先にだけバームをつけ、内側へ軽く握るとまとまります。ハーフアップの上半分を取るときは、耳の上端の線で分けると左右の量がそろいます。
毛先の長さごとに作れる形の違いは、ボブのヘアアレンジを毛先の長さで選ぶ記事で詳しく扱っています。
ミディアムの簡単アレンジ
ミディアムは、3つの型すべてが使える最初の長さです。肩に触れる毛先が、結んでも下ろしても形を作りやすい長さだからです。
- 1分の朝は、耳たぶの高さでくるりんぱ
- 3分の朝は、ねじりハーフアップ
- 5分の朝は、低いまとめ髪
ミディアムで気をつけたいのは、肩に当たって毛先が跳ねることです。下ろす部分がある型では、毛先を内側に1回だけねじってから下ろすと、肩に当たっても跳ねにくくなります。
ミディアムで工程を何段に分けると朝に収まるかは、ミディアムのヘアアレンジを工程数で選ぶ記事が参考になります。
ロングの簡単アレンジ
ロングは選べる型がいちばん多い分、毛先の扱いで時間を取られます。長い毛先をどう収めるかを先に決めておくと、朝の迷いが減ります。
- くるりんぱは、通したあとの毛先を前に流すか、もう1回くるりんぱする
- ねじりハーフアップは、下ろした毛先を1回ねじって背中に沿わせる
- 低いまとめ髪は、毛先をゴムに2周巻いてから入れ込む
ロングの人がつまずくのは、毛量が多くて1本のゴムでは結び目が緩むことです。結ぶときにゴムを3周巻き、最後の1周だけ少しきつめにすると、一日中下がりません。
結び目を低く置くと楽になる理由と、その高さの決め方は、ロングヘアの簡単アレンジを結び目の低さで選ぶ記事にあります。
1分しかない朝
1分で作れるのは、ゴム1本で終わる形だけです。ここでは手順を増やさないことを優先します。
- 手ぐしで後ろへまとめる(15秒)
- 耳の高さより下で結ぶ(20秒)
- くるりんぱをするか、そのまま毛先を整える(15秒)
- 結び目をつまんで締め直す(10秒)
1分の朝にピンを使う型を選ぶと、ピンを探す時間で終わります。前の晩に、ゴムを手首に1本かけておくだけで、朝の1分が確保できます。
ショートの人は、1分を分け目の変更とバームだけに使ってください。それで十分に違いが出ます。
朝の30秒・2分・5分で、どこまでの形が届くかを細かく分けた話は、時短ヘアアレンジを使える時間で選ぶ記事で読めます。
3分ある朝
3分あれば、ねじりを1回足せます。くるりんぱかねじりハーフアップが、この時間に収まる形です。
- 上半分の髪を取る(30秒)
- 両サイドをねじって後ろへ集める(60秒)
- 結んでピンを2本差す(45秒)
- ねじり目を引き出して整える(45秒)
3分の朝で時間を失いやすいのは、左右の量をそろえ直すことです。量は多少ずれていても、最後の引き出しで目立たなくなります。そろえ直しは1回だけにしてください。
手を持ち替える回数が2回を超えると、3分に収まらなくなります。その数え方と、回数を減らす手の置き方は、簡単ヘアアレンジを持ち替え回数で選ぶ記事が詳しいです。
5分ある朝
5分あれば、低いまとめ髪までが届きます。時間の半分を結ぶまでに、残りの半分を固定と仕上げに使う配分です。
- 全体を後ろへまとめて結ぶ(60秒)
- 毛束をねじって巻きつける(60秒)
- ピンを4本差して固定する(60秒)
- 頭頂をつまんでふくらませる(60秒)
- 表面にバームを薄くのせる(60秒)
5分の型は、仕上げを省くとかえって崩れやすくなります。時間が押したら、ふくらませる工程を短くし、固定の工程は削らないでください。
鎖骨前後の長さで、所要時間ごとにどの形を選ぶかは、セミロングのヘアアレンジを所要時間で選ぶ記事で比べられます。
場面で選ぶ:仕事の日
仕事の日は、一日中手を入れなくても保つことと、うつむいたときに顔に髪がかからないことが条件です。
| 長さ | 仕事の日の型 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| ショート | 耳かけ+ピン | ピンは髪色に近いもの |
| ボブ | ねじりハーフアップ | 下ろした毛先にバーム |
| ミディアム | 低いまとめ髪 | 結び目は耳たぶの高さ |
| ロング | 低いまとめ髪 | ピンを4本 |
パソコンに向かう時間が長い日は、顔まわりの髪が視界に入らない形を選びます。うつむいて前髪やサイドが落ちてくるなら、こめかみの上でピンを1本差しておくだけで、午後まで気にならなくなります。
手早く留めたい日は、まとめた毛束をヘアクリップで挟む方法もあります。留まるかどうかは束の太さと挟む幅の比で決まり、その測り方はヘアクリップを束の直径で選ぶ記事で扱っています。
場面で選ぶ:休日
休日は、多少崩れても気にならない日です。仕事の日より結ぶ位置を上げても、引き出す量を増やしてもかまいません。
- くるりんぱを耳より上で作り、ねじり目を大きめに引き出す
- ねじりハーフアップの結び目にバレッタを重ねる
- 低いまとめ髪の毛先を少し外に出して、ほどいたような形にする
休日に試した型は、仕事の日の練習にもなります。休日に3回作った型なら、平日の朝に慌てずに作れます。
ねじった毛束とバレッタを組み合わせる場合、ねじる回数と留める高さで形が変わります。その組み合わせ方はバレッタとねじりを組み合わせる記事にあります。
場面で選ぶ:式典・お呼ばれ
式典の日は、正面から見たときに整って見えることと、座ったり立ったりを繰り返しても崩れないことが条件です。3つの型の中では、低いまとめ髪がいちばん向いています。
- 結び目は耳たぶの高さか、それより少し上
- ピンは4本から6本に増やす
- 引き出す量は普段の半分にして、表面を整える
お呼ばれの日に普段のアレンジをそのまま使うと、引き出しすぎて崩れた印象になることがあります。反対に、きっちりまとめすぎると、服とのつり合いが取れないこともあります。引き出す量を半分にするのが、その間の目安です。
地味に見えるのか、やりすぎに見えるのかの境目は、お呼ばれのヘアアレンジの地味とやりすぎの境目の記事で見分け方を扱っています。式の長さに合わせてどこまで手をかけるかは、結婚式のヘアアレンジを式の長さで選ぶ記事が参考になります。
場面で選ぶ:子育て中
子育て中の朝は、使える時間が読めないうえに、子どもに髪を引っぱられることも前提になります。この場面では、型を1つに決めておくのがいちばんの近道です。
- 抱っこする日は、低いまとめ髪
- 公園などで動き回る日は、低い位置のくるりんぱ
- 送り迎えだけの日は、ゴム1本の1つ結び
飾りのついたピンやバレッタは、子どもが手を伸ばしやすいので避けます。表に見えない位置に差すピンだけで留めてください。抱っこ紐の肩ベルトが当たる位置より上、耳たぶより下に結び目を置くと、引っかかりにくくなります。
子どもの行事で自分の髪もまとめる日の手順は、七五三のママの髪を自分でまとめる記事にあります。
髪質で選ぶ:すべる髪・うねる髪・細い髪
同じ型でも、髪質で崩れ方が違います。型を変えるより、道具の使い方を変えるほうが早く解決します。
| 髪質 | 崩れ方 | 合う型 | 足す一手 |
|---|---|---|---|
| すべる髪 | ゴムが下がる・ピンが抜ける | 低いまとめ髪 | 結ぶ前に手のひらでバームを薄く |
| うねる髪 | 表面が広がる | ねじりハーフアップ | うねりを生かして引き出しを少なめに |
| 細い髪 | ねじり目が平たくなる | くるりんぱ | 引き出しを細かく多めに |
すべる髪の人は、結ぶ前に手のひらに薄く伸ばしたバームを髪の中間に通すと、ゴムやピンが止まるようになります。うねる髪の人は、うねりを無理に伸ばさずに、ねじる方向をうねりの向きに合わせると形が早く決まります。細い髪の人は、引き出すときに大きくつまむより、細かく何か所もつまむほうがふくらみが出ます。
髪質ごとにどの型を選ぶかの詳しい分け方は、簡単髪アレンジを髪質で選ぶ記事で扱っています。
道具はゴム・ピン・バームの3つ
簡単なアレンジに必要な道具は、ゴム・ピン・バームの3つで足ります。道具が増えるほど、朝に探す時間が増えるからです。
| 道具 | 役割 | 用意する数 | 選ぶ目安 |
|---|---|---|---|
| ゴム | 毛束をまとめる | 3本 | 髪色に近い細めのもの |
| ピン | 毛束を固定する | 10本 | 波打った面のあるアメピン |
| バーム | 表面を整え、すべりを止める | 1つ | 手のひらで溶けるやわらかさ |
ゴムは太いものより細いもののほうが、くるりんぱの穴をあけやすく、結び目も小さくまとまります。ピンは波打った面のあるものを選ぶと、髪をつかむ力が強くなります。バームは、指先に米粒1つ分から始めてください。
この3つを置く場所を決めておくと、朝の時間がさらに減ります。洗面台の鏡の横に小さな入れ物を1つ置き、ゴム3本とピン10本をまとめておくのがおすすめです。
道具の数と作れる形の関係は、かわいい簡単髪型を道具で選ぶ記事で詳しく比べています。
ピンの差し方で保ちが変わる
アレンジが崩れる原因のうち、いちばん多いのがピンの差し方です。1本だけ差したピンは、頭を動かすたびに少しずつ抜けていきます。
- ピンの波打った面を地肌側に向ける
- 留めたい毛束を5mmほどすくう
- 地肌に沿わせて奥まで差し込む
- 2本目を1本目と逆向きに、30〜45度の角度で交差させて差す
交差させた2本は、互いを押さえ合うので抜けにくくなります。3つの型すべてで、ピンを使う場所は「2本1組」と覚えてください。低いまとめ髪で4本差すのは、2組を上下に置くためです。
ピンの向きと交差の角度をもう少し詳しく確かめたい人は、ヘアピンの向きと交差の角度の記事を参照してください。
崩れにくくする仕上げ
崩れにくさは、最後の30秒で決まります。3つの型に共通する仕上げは次の3つです。
- 結び目をつまんで、ゴムを根元へ押し上げる
- ピンを2本1組で交差させて差す
- 指先に米粒1つ分のバームを伸ばし、表面だけをなでる
引き出しは、ピンを差す前に済ませます。ピンを差したあとに引き出すと、ピンが一緒に動いて抜けやすくなります。順番は「結ぶ→引き出す→ピン→バーム」です。
バームは毛束の中まで入れないでください。表面だけにのせると、飛び出した短い毛が収まり、手作業の跡が目立たなくなります。中までつけると、引き出したふくらみがつぶれます。
手をかけずに形を保つ仕上げの細かな工夫は、ミディアムの簡単アレンジで崩れにくくする記事にまとめています。
どちらの長さか迷ったときの決め方
肩の上で毛先が跳ねている、前は長いのに後ろは短い、といった場合は、区分の判定が揺れます。迷ったときは、次の順で決めてください。
- 毛先がゴムに届くかを実際に結んで確かめる
- 届かなければ、短いほうの区分の型で始める
- 届いた日には、1つ長い区分の型を試す
伸ばしかけの時期は、毎週のように区分が変わります。週の初めに一度だけ結んでみて、その週の区分を決めてしまうと、毎朝迷わずに済みます。
肩に跳ねる時期のボブでどうしのぐかは、ボブの伸ばしかけの時期の簡単アレンジの記事にあります。
不器用だと感じる人がつまずく3か所
「自分は不器用だから」と感じている人がつまずく場所は、だいたい次の3か所に集まります。
| つまずく場所 | 起きていること | 直し方 |
|---|---|---|
| 毛束を取るとき | 取る幅が毎回違う | 指3本分と決めてしまう |
| 後ろ手で結ぶとき | 腕を高く上げて手が震える | 結ぶ位置を耳より下にする |
| ピンを差すとき | 差す場所が見えない | 指で位置を押さえ、その指に沿わせて差す |
不器用さに見えるものの多くは、手順の途中で基準が毎回変わることから来ています。毛束の幅を指の本数で決め、結ぶ高さを耳で決めると、毎回同じ形に近づきます。
地肌の近くで毛束を保つ手の使い方は、編み込みの記事で丁寧に扱っています。手順の考え方は簡単な型にもそのまま使えるので、編み込みで地肌近くの毛束を保つ記事もあわせて読んでみてください。
よくある失敗と、その場での直し方
朝に作ったアレンジが、出かける前に気に入らないこともあります。ほどいて最初からやり直す前に、次の直し方を試してください。
- くるりんぱの結び目がゆるんだ:毛束を左右に分けて引き、ゴムを根元へ押し上げる
- ねじり目が平たい:上から順に、つまむ場所を1cmずつずらして引き出す
- まとめ髪から毛先が出た:出た毛先を内側に押し込み、ピンを1本足す
- 顔まわりの短い毛が落ちる:耳の後ろへ流してピンを交差させる
- 全体がぼさついて見える:指先に薄くバームをのせ、表面だけをなでる
ほどいてやり直すと、髪に結び跡がついて、2回目はかえって形が決まりにくくなります。直せる場所は、その場で直すほうが早く済みます。
前髪と顔まわりで印象を変える
型が決まったら、最後に前髪と顔まわりで印象を調整します。後ろの形は同じでも、顔まわりの扱いで正面からの見え方が変わります。
- 前髪を下ろす:やわらかい印象
- 前髪を分けて流す:すっきりした印象
- 前髪をねじって留める:きちんとした印象
顔まわりに少しだけ毛を残すと、まとめた形が硬く見えにくくなります。残す量は、こめかみから指1本分の幅を目安にしてください。多く残すと、時間がたつと顔にかかってきます。
額の縦の長さと生え際の向きで、下ろすか分けるか上げるかを決める方法は、前髪アレンジを額で選ぶ記事にあります。顔の縦の長さが気になる日の横線の置き方は、面長のヘアアレンジの記事で扱っています。
乾かし方で、アレンジの保ちが変わる
簡単なアレンジほど、土台の乾き具合に左右されます。根元が少しでも湿っていると、結んでいるうちに形が崩れ、ピンも止まりません。
- 根元から先に乾かし、毛先は最後に回す
- 全体が乾いたら、冷風を30秒当てる
- 冷風のあとに、アレンジを始める
冷風を当てるのは、温風で広がった髪を落ち着かせるためです。この30秒を挟むだけで、結んだときに表面がなめらかにまとまります。乾かし終えてすぐ結ぶより、冷風のあとに結ぶほうが崩れにくくなります。
乾かし終えてから何分後にアレンジすると形が決まりやすいかは、簡単髪型を乾かしてからの時間で選ぶ記事で詳しく扱っています。
天気と季節で変わること
同じ型でも、天気や季節で崩れ方が変わります。
| 条件 | 起きやすいこと | 選び方 |
|---|---|---|
| 雨・湿気の多い日 | 表面が広がる | 低いまとめ髪にしてバームを表面に |
| 乾燥して静電気が起きる日 | 毛先が広がる | まとめる位置を低くする |
| 風の強い日 | 顔まわりが乱れる | 顔まわりを残さずピンで留める |
| 襟の高い服の日 | 結び目が当たる | 結び目を耳たぶより上にする |
雨の日は、まとめる形を選んでおくと一日が楽です。乾燥する季節は、静電気で毛先が広がりやすいので、下ろす部分が少ない型を選んでください。タートルネックやマフラーの日は、襟に結び目が当たらない高さに上げます。
湿気の多い日の考え方は雨の日に崩れないヘアセットの記事に、乾燥と静電気の日は広がる日の簡単髪型の記事に、風の強い日は風の強い日の髪のアレンジの記事に、それぞれまとめています。
手持ちの服と合わせるときの決め方
アレンジを選ぶときは、首まわりの服の形を一緒に見てください。髪の形と襟の形が重なると、どちらも見えにくくなります。
- 襟の詰まった服:髪をまとめて首を見せる
- 首まわりが開いた服:ハーフアップで髪を少し下ろす
- フードや大きな襟の服:低いまとめ髪の結び目を少し上げる
迷ったときは、鏡の前で服を着てから髪を決めます。髪を先に作ると、襟と結び目が重なってやり直しになることがあります。服を着たあとの1分で、結ぶ高さだけを決めると無駄がありません。
写真のようにならないときに見直すこと
見本の写真と同じ手順で作っても同じ形にならないときは、手順よりも次の3つを見直してください。
- 見本の髪の長さと、自分の長さが同じ区分か
- 見本の毛量と、自分の毛量が近いか
- 見本の写真の角度が、正面か斜めか
見本の毛先が自分より5cm長いだけで、同じ手順でも形は変わります。区分が違う見本を選んでいる場合は、自分の区分の型に置き換えてください。
毛量が多い人は、取る毛束を細めにすると収まります。少ない人は、毛束を広めに取り、引き出しを多めにするとふくらみが出ます。写真は斜め後ろから撮られていることが多いので、正面の鏡では同じに見えなくても、形として成立していることもあります。手鏡を使って、斜め後ろから一度確かめてください。
次に読む記事の地図
この記事は、簡単なヘアアレンジの全体を見渡すための入口です。長さ・時間・場面・髪質のどこで迷っているかによって、次に読む記事が変わります。
| 迷っていること | 戻る見出し |
|---|---|
| 自分の長さが分からない | まず長さを測る:肩と鎖骨の2点 |
| 時間が足りない | 1分しかない朝 |
| 崩れてしまう | 崩れにくくする仕上げ |
| 髪質が合わない | 髪質で選ぶ |
| 場面に合わせたい | 場面で選ぶ |
それぞれの見出しの最後に、詳しい記事を1本ずつ置いています。気になった見出しに戻って、そこから先へ進んでください。
結ぶ高さを耳で決める理由
3つの型のどれでも、結ぶ高さは耳を基準にしています。理由は、耳が鏡を見なくても指で触れられる、いちばん確かな目印だからです。
- 耳の上端の高さ:くるりんぱ・ねじりハーフアップの結び目
- 耳たぶの高さ:低いまとめ髪の結び目
- 首の付け根:これより下には結ばない
後頭部の「ちょうど真ん中」や「少し高め」といった言い方は、人によって位置がずれます。耳に指を当ててから、その指をまっすぐ後ろへすべらせた位置で結ぶと、毎回同じ高さになります。左右の高さがそろわない人は、両手の人差し指を左右の耳に当て、そのまま後ろへ動かして指先が出会う位置を結び目にしてください。
高さが1cm変わるだけで、横顔の印象は変わります。高く結ぶほど動きが出て、低く結ぶほど落ち着いて見えます。場面で迷ったら、耳を基準に上下へ1cmずつ動かして選ぶと決めやすくなります。
ゴムの巻き数で、結び目の保ちが決まる
結び目が昼までに下がる人は、ゴムの巻き数を見直してください。毛量と髪質によって、必要な巻き数が変わります。
| 毛量 | 巻き数 | 最後の1周 |
|---|---|---|
| 少ない | 3〜4周 | 普通の強さ |
| 普通 | 3周 | 少しきつめ |
| 多い | 2〜3周 | 根元へ押し上げてから巻く |
毛量が少ない人ほど、巻き数を増やさないと緩みます。反対に毛量が多い人は、巻き数を増やすとゴムが伸びきって、かえって緩みやすくなります。最後の1周を巻く前に、結び目を根元へ押し上げておくと、毛量が多くても下がりません。
ゴムを外すときは、引っぱらずに指でゴムを広げてから抜いてください。結んだまま引くと、髪が絡んで切れる原因になります。
引き出しは、つまむ場所と量で決まる
3つの型の仕上がりを分けるのが、ねじり目や結び目を指でつまみ出す「引き出し」です。不器用だと感じる人ほど、ここで大きくつまみすぎて形を崩します。
- 親指と人差し指の先で、毛を数本だけつまむ
- 上から下へ、1cmずつ場所をずらしながらつまむ
- 左右を交互につまみ、量をそろえる
- 引き出したら、結び目を押さえて形を止める
1か所を大きく引き出すと、そこだけがふくらんで穴が開いたように見えます。少しずつ何か所もつまむほうが、全体に丸みが出て、手作業の跡も目立ちません。引き出す量に迷ったら、普段の半分から始めて足していきます。
3つの型を1週間で覚える順番
3つの型を一度に覚えようとすると、どれも中途半端になります。1週間で順に覚えると、無理なく手が慣れます。
| 日 | 練習する型 | 目標の時間 |
|---|---|---|
| 1〜2日目 | くるりんぱ | 2分以内 |
| 3〜4日目 | ねじりハーフアップ | 4分以内 |
| 5〜6日目 | 低いまとめ髪 | 6分以内 |
| 7日目 | 3つを続けて作る | 合計10分以内 |
練習は、時間に余裕のある夜にするのがおすすめです。朝に初めての型を試すと、時間が足りずに途中でやめることになります。夜に2回作った型なら、翌朝は手が順番を覚えています。最初は目標の時間を超えてもかまいません。3回目くらいから、表の時間に近づいていきます。
ほどくときと、翌朝の髪
アレンジをほどくときの扱いで、翌朝の髪の状態が変わります。ピンを先に抜き、次にゴムを外し、最後に手ぐしで根元からほぐします。ブラシで一気にとかすと、結び跡のある部分で髪が絡みます。
結び跡が気になる翌朝は、跡のある部分を少しだけ湿らせて乾かし直してください。全体を濡らす必要はありません。結び跡を生かして、前の日と同じ高さで結ぶのも一つの方法です。跡に沿って結ぶと、ゴムが下がりにくくなります。
鏡を使わずに形を確かめる方法
後ろ姿は、正面の鏡だけでは確かめられません。手鏡を探す時間がない朝は、手の感覚で確かめる方法を覚えておくと便利です。
- 結び目に手のひらを当て、左右の耳から同じ距離にあるかを指で測る
- ねじり目を上から下へなで、ふくらみが途中で途切れていないかを確かめる
- 頭を左右に軽く振り、ピンが動かないかを確かめる
指で測ったときに左右の距離が指1本分以上違えば、結び目がずれています。その場合は結び直さず、ずれた側のねじり目を少し引き出して見た目の釣り合いを取ってください。頭を振ってピンが動くなら、2本目を交差させて足します。この3つを出かける前の15秒で確かめるだけで、外出先で崩れに気づく回数が減ります。
今日の形を決める3つの問い
最後に、迷ったときに自分に問う順番をまとめます。
- 毛先は肩に触れるか、鎖骨を越えるか。これで区分を決める
- 今朝使える時間は1分・3分・5分のどれか。これで型を決める
- 今日の場面は、仕事・休日・式典・子育てのどれか。これで結ぶ高さと引き出す量を決める
この3つに答えると、今日の形はほぼ1つに絞れます。髪質で迷う日は、型を変えずに道具の使い方だけを変えてください。
簡単なヘアアレンジは、器用な人だけのものではありません。長さと時間で選べる形が先に決まっているだけです。くるりんぱ・ねじりハーフアップ・低いまとめ髪の3つを、自分の区分に合わせて選べば、朝の時間の中で崩れにくい形が作れます。
よくある問い
- Q. 不器用で、動画を見ても同じようになりません。どの型から始めればいいですか?
- くるりんぱから始めてください。結ぶ・穴をあける・通すの3つの動きだけで、鏡を見なくても手の感覚で作れます。耳の高さより下で結ぶと、後ろ手でも腕が疲れにくく、形が少し崩れても自然に見えます。3日続けて同じ型を作ると、手が順番を覚えます。
- Q. 自分の長さがボブなのかミディアムなのか、どう見分ければいいですか?
- まっすぐ立って、横の毛先が肩に触れるかを見てください。触れなければボブ、触れて鎖骨を越えなければミディアム、鎖骨を越えればロングとして選びます。肩で毛先が跳ねる長さの人は、跳ねた状態のまま測ってかまいません。迷ったら短いほうの区分の型を使うと失敗がありません。
- Q. 朝に作ったアレンジが昼までに崩れてしまいます。
- 崩れる場所を先に確かめてください。結び目が下がるならゴムの巻き数、顔まわりが落ちるならピンの向き、表面がぼさつくならバームの量が原因です。いちばん多いのはピンを1本だけで留めている場合で、2本目を逆向きに交差させるだけで保ちが大きく変わります。
- Q. 子どもを抱っこする日でも崩れないアレンジはありますか?
- 低いまとめ髪がいちばん向いています。結び目が首の付け根より上、耳たぶの高さより下にあれば、抱っこ紐の肩ベルトや子どもの手に当たりにくくなります。飾りのピンは子どもが引っぱるので、表に見えない位置に差すピンだけで留めてください。
— メグラシ編集部





