ロングヘアのくるりんぱ|穴の縦幅と引き出す毛束の本数で表情が決まる

ロングヘアのくるりんぱが決まらないとき、足りないのは技術ではありません。**結び目の下にできる穴の縦幅が何cmか、そこから何本の毛束を引き出すか。**この2つです。
ゴム一本で完結する技法なので、道具を増やす必要はありません。数字を合わせるだけで、同じ手順でも結果が揃います。
測るのは2つ。所要1分
穴の縦幅=髪を結んだあと、結び目の少し上を左右に分けて開いた穴の、縦方向の長さ。引き出す本数=毛束を通したあと、表面から軽く引き出す束の数。
結んでから通すまでの手順
数字を測る前に、動作そのものを工程に分けておくと、穴の縦幅が毎回そろいます。
- 髪をとかしてから結ぶ。 もつれがあると、結び目の位置が左右にずれて穴の形も歪みます
- ゴムは1回だけ通し、最後は毛先を軽く送り込んで止める。 強く締めすぎると穴の入り口が狭くなります
- 結び目の少し上、根元から3〜4cmの位置に指を入れて左右に分ける。 分ける位置が根元に近すぎると穴が縦に狭く、結び目に近すぎると穴が横に広がりすぎます
- 開いた穴に、結んだ毛束の先端をくぐらせる。 通す速さはゆっくりが基本で、勢いよく通すと毛束がねじれたまま固定されます
- 通した毛束を、穴の下から軽く2〜3秒引いて締める。 引く強さは、穴がわずかに縮む程度にとどめます
この5工程のうち、③の分ける位置がいちばん結果を左右します。穴の縦幅の基準を先に知ってから、この位置を調整してください。
穴の縦幅|2〜4cmが基準
| 穴の縦幅 | 見え方 | 直し方 |
|---|---|---|
| 2cm未満 | 締まりすぎて固い印象 | 結ぶ位置を1cm毛先側へ |
| 2〜4cm | ちょうどよい隙間 | そのままで成立 |
| 4cm超 | ほどけて見える | 結ぶ位置を1cm根元側へ |
穴が狭いと、毛束を通しても隙間が生まれず、こなれた印象になりません。広すぎると、通した毛束が安定せず、時間とともにほどけてきます。
測るときは、開いた穴に人差し指を縦に当てて、指の第一関節あたりまで入るかどうかを目安にすると、cmを測らなくても判断できます。第一関節の手前で止まるなら2cm前後、第一関節を越えて第二関節に近づくなら4cm前後です。
判定①|穴が狭いときの直し方
結び目の位置を、いま結んでいる場所より1cmほど毛先側にずらしてください。根元から結び目までの距離が長くなるぶん、穴の縦幅が広がります。
このとき、根元近くの髪を少しゆるめておくと、穴の広がりがさらに出やすくなります。強く締めたまま結ぶと、位置をずらしても穴が変わりません。
それでも狭いままの場合は、結び目そのものの締め方を見直してください。ゴムを2周以上通していると、根元がしっかり固定されすぎて、指を入れても分けにくくなります。ゴムは1周にとどめ、毛先だけを軽く送り込んで止める結び方に変えると、穴を作る余地が生まれます。
判定②|穴が広すぎるときの直し方
逆に、結ぶ位置を根元側へ1cm戻します。穴を締めてから毛束を通すと、通したあとの形が安定します。
通し終えたら、毛束を軽く引いて締めてください。この一手間で、ほどけるまでの時間が延びます。
引く方向にもコツがあります。毛束を真下へ引くと締まりが均一になりますが、斜めに引くと片側だけが縮んで穴が傾きます。両手で毛束の左右の端を持ち、真下へ同じ強さで引くと、穴の形が左右対称に保てます。
判定③|引き出す本数は表面の2〜3束
毛束を通したあと、表面の髪を少しずつつまんで引き出します。基準は2〜3束です。
全部の毛束を均等に引き出すと、輪郭がぼやけて、くるりんぱの形そのものが読み取りにくくなります。表面だけを少量引き出し、内側はそのまま締まった状態を残すと、輪郭に丸みが出ます。
引き出す位置は、穴の左右の縁に近い部分から選びます。中央部分を引き出すと通した毛束そのものが緩んで、せっかく作った穴が崩れます。指でつまむ量は、毛束1本分ではなく、髪の毛数本をまとめた細い房を意識してください。1回の引き出しにつき、房の幅は0.5cm前後が目安です。
引き出す順番も結果に影響します。まず穴の左右の縁を1束ずつ引き出し、そのあとで結び目に近い上側を1束だけ引き出すと、丸みが穴全体にバランスよく広がります。上側から先に引き出すと、下側の縁が締まったまま残り、丸みが偏ります。もっと動きを出したい日は3束目を穴の下側の縁から選ぶと、輪郭全体が丸くまとまります。
段を重ねるときの考え方
1段だけでも印象は十分変わります。2段、3段と重ねる場合は、上の段の穴の縦幅を下の段より小さくしてください。
同じ大きさの穴を等間隔で並べると、単調な繰り返しに見えます。上から下へ向けて少しずつ穴を大きくしていくと、視線が自然に下へ流れます。
段の間隔にも目安があります。1つ目の結び目から2つ目までの距離を、髪の長さの1/4程度にすると間延びしません。段数は2〜3段が扱いやすい範囲です。4段以上は縦幅の差が小さくなりすぎ、連なった1本の帯に見えて段を重ねた意味が薄れます。最後の段は引き出す本数を1束減らすと、毛先に向かって自然に締まります。
毛量が多い日・少ない日
毛量が多いと、通した毛束の厚みが増えて、穴がふさがりやすくなります。毛量が多い日は、通す前に毛束を半分に分けて2回に分けて通すと、厚みが分散します。
毛量が少ない日は、逆に穴がすぐに広がりすぎます。結ぶ位置を根元側に寄せて、穴を小さめに保ってください。
長さによっても調整が変わります。腰まわりに届く長いロングは、毛束の重さで穴が下に引っ張られやすいので、縦幅をやや狭め(2〜3cm)に作ると時間経過後にちょうど基準に落ち着きます。肩甲骨あたりで止まる長さは基準どおり2〜4cmで問題ありません。くせ毛で毛束がまとまりにくい人は、通す前に表面を軽くコームでなでると毛流れがそろいます。
崩れやすい場所
崩れが起きやすいのは、通した毛束の付け根です。ここが緩むと、穴全体がだらしなく見えます。通したあと、付け根を指でつまんでもう一度軽く締め直すと、この崩れを防げます。
結び直すのではなく、付け根だけをつまむ。この動作なら30秒で足ります。
崩れの度合いによって、直し方を変えてください。付け根が少し緩んだ程度なら、指でつまんで締め直すだけで戻ります。穴そのものがつぶれて毛束が下に落ちてきた場合は、毛束を一度穴から抜き、ゴムの位置を1cm毛先側にずらしてから通し直してください。上から押し込むだけでは、穴の形自体は戻りません。
段を重ねている日は、崩れがどの段から始まったかも見てください。上の段から崩れるなら、上の段の穴を1cmほど狭く作り直すと下の段への負担が減ります。下の段から崩れるなら、いちばん下のゴムだけを1段階細いものに替えると支えやすくなります。
前髪や顔まわりの毛との兼ね合い
前髪を作っている場合、くるりんぱの結び目の高さを前髪の分け目より少し後ろに置くと、前から見たときに前髪の線とくるりんぱの線が重なりません。顔まわりの毛を残す場合は、通した毛束の一部として一緒に引き出すと、髪全体の一体感が保てます。
顔まわりの毛を残すか一体化させるかは、その日の襟の開き方でも決められます。首元が詰まった服の日は別扱いにして縦の線を1本残すと境目がはっきりし、開いた服の日は一緒に引き出して面を広げるほうがバランスが取れます。
前髪を上げている日は、結び目の高さを頭頂寄りに上げると、前髪の生え際とくるりんぱの結び目の間に距離ができ、線が独立して見えます。
ゴムの選び方
穴を通すときにゴムが太すぎると、通した毛束が結び目の位置でつかえて、穴がきれいに開きません。細めのゴムを選ぶと、通したあとの形が安定しやすくなります。
逆に細すぎるゴムは、日中に緩んで穴の縦幅が変わってしまうことがあります。束の太さに対して細すぎず太すぎない、標準的な太さのものを選ぶのが基準です。
色も見え方に関わります。髪色に近い色のゴムを選ぶと、通した毛束の中にゴムが隠れて、穴の輪郭だけが見えます。髪色とはっきり差のある色のゴムだと、結び目そのものが1つの点として目立つので、くるりんぱを何段も重ねる日は、髪色に近いゴムで統一したほうが段の連なりがきれいに見えます。
どちらとも取れるとき①|締めても穴が狭いまま
原因は3つに分かれます。
(a) 根元の巻き込みが強い場合 髪を集めるときに、根元がひとひねりされた状態で結ばれていると、穴が広がりません。まっすぐ集め直すと改善します。
(b) ゴムを2周以上通している場合 締めが強すぎて、指を入れても分けにくくなっています。ゴムを1周にとどめ、毛先だけ送り込んで止める結び方に変えてください。
(c) 穴を開く位置が結び目に近すぎる場合 結び目の直上を分けようとすると、そもそも指が入る余地がありません。根元から3〜4cm離れた位置で分けてください。
3つとも試して変わらない場合は、髪質そのものが硬めで穴が閉じやすい可能性があります。この場合は、通す前に穴の縁を指で軽く押し広げてから毛束を通すと、通したあとの縦幅を保ちやすくなります。
どちらとも取れるとき②|前髪を残すかどうか
前髪を残す場合は、くるりんぱの位置を耳の高さより少し高めにすると、前髪の分量とのバランスが取りやすくなります。前髪を残さない場合は、位置を気にせず穴の縦幅だけで判断して構いません。
前髪の量が多い日は、残す前髪を細くするか、いっそ全部まとめるかの二択になります。中途半端に多い前髪を残すと、穴の縦幅を基準どおり作っても、前髪の重さで結び目の高さが下がって見えることがあります。前髪をピンで軽く固定してから結ぶと安定します。
毎朝の手順
順番はこうです。
- 髪をとかしてから、後ろで一つに結ぶ。 ゴムは1周だけ、毛先を送り込んで止める
- 根元から3〜4cmの位置に指を入れ、左右に分けて穴を作る。 結び目に近すぎず遠すぎない位置
- 穴の縦幅を目で確かめる。 2〜4cmの帯に入っているかを見る
- 毛束の先端を穴にゆっくり通す。 勢いよく通さない
- 通した毛束を真下へ2〜3秒引いて締める。 左右の端を両手で持ち、同じ強さで引く
- 表面の縁に近い部分から、房を2〜3束引き出す。 1束の幅は0.5cm前後
- 付け根をつまんで軽く締め直す。 崩れやすい場所を先に押さえておく
ここまでで迷う場所は残りません。
まとめ
- くるりんぱは技術ではなく、穴の縦幅と引き出す本数の組み合わせで決まる
- 穴の縦幅は2〜4cmが基準。狭ければ結び位置を毛先側へ、広ければ根元側へ
- 引き出す本数は表面の2〜3束。全部引き出すと輪郭がぼやける
- 段を重ねる日は、上の穴を下より小さくすると単調にならない
- 長い髪は穴をやや狭めに、くせ毛は通す前にコームでなでてから通す
- 穴が狭いままの原因は、根元の巻き込み・ゴムの周数・分ける位置の3つ
- 崩れが付け根だけか穴全体かで、直し方(締め直すか通し直すか)が変わる
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. くるりんぱがきつく締まって、こなれた感じになりません
- 結び目の下にできる穴の縦幅を測ってください。2cm未満だと締まりすぎで、毛束を通しても隙間が生まれず、こなれた印象になりません。ゴムで結ぶ位置を1cmほど毛先側にずらすと、穴の縦幅が広がります。
- Q. 逆にゆるくてほどけてきます
- 穴の縦幅が4cmを超えている可能性があります。この場合はゴムの位置を根元側に1cm戻し、穴を締めてから毛束を通してください。通したあとに毛束を軽く引いて締めると、ほどけにくくなります。
- Q. 引き出す毛束は何本くらいが基準ですか
- 表面の2〜3束が目安です。全部の毛束を均等に引き出すと、輪郭がぼやけて形そのものが読み取りにくくなります。表面だけを少量引き出し、内側はそのまま締まった状態を残すと、輪郭に丸みが出ます。
- Q. 何段も重ねてやってもいいですか
- 1段だけでも印象は十分変わります。2段以上重ねる場合は、上の段の穴の縦幅を下の段より小さくしてください。同じ大きさの穴を並べると、単調な繰り返しに見えます。
- Q. 髪が滑りやすくてうまく穴を通せません
- 毛束を通す前に、結び目のすぐ上をコームで軽くとかしてから通すと、滑りにくくなります。通したあとにゴムの位置を1cm下へずらして締め直すと、緩んだ状態のまま固定できます。
— メグラシ編集部





