コートはいつから|最高気温と朝の気温で出す厚さを3段に分ける

コートは、最高気温が16℃以下になり、朝の気温が10℃前後まで下がった日に、裏地のない薄手の1着から出します。最高気温が13℃以下になったら中厚のウールコート、最高気温が9℃以下か朝の気温が4℃以下になったら厚手のコートに替えます。晩秋のコートは、この3段で出しどきが決まります。
厚さを決めるのは最高気温で、首元と前の閉め方を決めるのは朝の気温です。朝と昼の気温差が8℃以上ある日は、昼の最高気温に合わせた厚さのコートを選び、朝の寒さはマフラーと中のニットで足します。朝に合わせて厚手を着ると、昼に脱いだコートを腕に抱えて歩くことになるからです。
冬支度が始まるこの時期の主役は、ウール素材と、キャメル・ブラウン・ボルドー・グレーのような温かみのある色です。コートは全身でいちばん広い面になるので、1着で装いの印象と厚みが決まります。この記事では、気温での出しどきに続けて、形と丈と中に着るものの組み方、ウールの見分け方、色の合わせ方、通勤と休日の例を順に置いていきます。
気温で見るコートの出しどき早見表
まず、最高気温と朝の気温の2つを天気予報で確かめます。片方だけでは決めません。
| 最高気温 | 朝の気温 | 出すコート | 中に着るもの |
|---|---|---|---|
| 17℃以上 | 12℃以上 | まだ出さない(ジャケットかカーディガン) | 長袖1枚 |
| 14〜16℃ | 8〜11℃ | 薄手コート(裏地なし) | 薄手ニットかシャツ |
| 10〜13℃ | 4〜9℃ | 中厚のウールコート | 中厚ニット |
| 9℃以下 | 3℃以下 | 厚手のコート | 中厚ニットと保温のインナー |
この表は、日中に外を歩く時間が合計30分前後の日を基準にしています。外にいる時間が1時間を超える日は1段厚く、駅と屋内の往復だけの日は1段薄くしても困りません。最高気温が17℃前後の日に羽織るものの選び方は、ジャケット・カーディガンは何度からで羽織りの種類ごとに分けています。
最高気温で厚さを、朝の気温で首元と前を決める
コートの厚さを朝の気温で決めると、昼に暑くなります。朝の気温は1日のうちでいちばん低い値なので、それに合わせた厚さは、昼の時間の大半で厚すぎるからです。
そこで役割を分けます。最高気温でコートの厚さの段を決め、朝の気温では「前を閉めるか」「首元に何を足すか」だけを決めます。朝の気温が表の段より3℃以上低い日は前を閉め、5℃以上低い日はマフラーを足します。どちらも昼には外せるので、厚さの段を上げるより融通がききます。
朝夕と昼の差が大きい日の考え方は、明日の気温と服装|最高と最低の差で、1枚か重ねるかで、差の幅ごとに詳しく分けています。
朝と昼の差が8℃以上ある日の決め方
晩秋は、よく晴れた日ほど朝が冷え込みます。最高気温15℃・朝の気温6℃のように、差が9℃開く日も珍しくありません。
この日は、最高気温の段に従って薄手コートを選びます。そのうえで、中のニットを薄手から中厚に替え、首元に薄手のマフラーかストールを足します。朝の冷え込みを中と首元の2か所で受け止めれば、コートは昼の気温のままで足ります。
逆に、曇りや雨で朝と昼の差が4℃以内の日は、1日中同じ寒さが続きます。最高気温13℃・朝の気温10℃なら、中厚のウールコートを出し、前を閉めたまま過ごせる中の服にします。差が小さい日は小物で調整する場面が少ないので、コートそのものの厚さで合わせます。
差が5〜7℃の日は、どちらの考え方でも組めます。この日は、朝に外にいる時間と、昼に外にいる時間のどちらが長いかで決めます。朝の通勤や送り迎えで外にいる時間が長いなら、中を1段厚くして朝に寄せます。昼に外を歩く用事が多いなら、中は薄いままにして、首元の小物だけで朝をしのぎます。どちらの場合も、コートの厚さの段は最高気温のまま変えません。
どちらとも取れる日は、外にいる分数で決める
最高気温がちょうど段の境目に当たる日は、どちらの段を選んでも間違いではありません。たとえば最高気温14℃なら、薄手と中厚の両方が候補に入ります。
この日は、外にいる時間の合計で決めます。外にいる時間が合計30分以内なら薄い段、30分から1時間なら厚い段、1時間を超えるなら厚い段にマフラーを足します。屋内で長く過ごす日は、脱いだコートをどこに置くかも考えに入れてください。椅子の背にかけるなら薄手のほうが扱いやすく、預ける場所があるなら厚手でも困りません。
風が強い日も1段厚くします。気温が同じでも、風が強いと体の表面の熱が奪われやすく、薄手の生地では風が抜けてきます。風の強さで羽織りを決める考え方は、ウインドブレーカーは何度からが参考になります。
雨の日は、気温より1段厚く、表地で選ぶ
晩秋の雨の日は、気温の数字より寒く感じます。濡れた生地は体の熱を奪いやすく、日差しが無いぶん昼になっても気温が上がりにくいからです。雨の日は、表の段より1段厚いコートを選びます。
ただし、毛の割合が高いウールのコートは、強い雨に長く当てると水を含んで重くなります。駅まで傘をさして歩く程度なら問題ありませんが、雨の中を長く歩く日は、表地に撥水加工のあるコートか、化繊の割合が多いコートのほうが扱いやすくなります。表地ごとの雨への強さは、撥水加工コートの選び方で比べています。
雨のあとは、コートをハンガーにかけて、室内で形を整えてから乾かします。ウールのコートは、濡れたままたたむと、しわと型崩れが残ります。
薄手コートの段:裏地のない1枚で足りる日
最高気温14〜16℃の日は、裏地のない薄手のコートが合います。トレンチコートや、綿やポリエステルのステンカラーコート、薄手のノーカラーコートがこの段です。
この段では、中に着るものを薄手ニットかシャツまでにします。中を厚くすると、薄手のコートの身幅に余裕がなくなり、肩と腕が窮屈になるからです。トレンチコートを着始める目安は、トレンチコートは何度からで、気温の境目ごとに整理しています。
薄手コートの段は、晩秋のはじめに短い期間だけ訪れます。手持ちのコートでこの段を担う1着が無い場合、ジャケットにストールを重ねて代わりにしても、ほとんどの日は足ります。
中厚ウールコートの段:晩秋の主役になる1着
最高気温10〜13℃の日に、中厚のウールコートを出します。晩秋から冬の入口まで、いちばん長く着る段です。
この段のコートは、毛の割合が50%以上あり、表面に起毛か織りの凹凸があるものが目安です。中に中厚のニットを着て、前を開けて歩いても寒くない程度の厚みがあれば、通勤から休日までこの1着で回せます。
中厚の段を1着で担うなら、色は手持ちのボトムと靴に対して明るさの差がつくものを選びます。手持ちが暗い色に寄っているならキャメルかグレー、明るい色に寄っているならブラウンかボルドーです。色の合わせ方は後の章で詳しく扱います。
厚手コートの段:出すのは急がなくていい
最高気温が9℃以下になる日や、朝の気温が4℃以下で外に長くいる日は、厚手のコートを出します。ダッフルコートや、目の詰まった厚手のウールのロングコート、中わたの入ったコートがこの段です。
厚手の段は、出すのを急ぐ必要がありません。冬支度の時期に厚手を早く出すと、屋内の暖房で汗ばみ、脱いだコートの置き場所にも困ります。中厚のウールコートにマフラーと手袋を足せば、最高気温10℃前後までは十分に過ごせます。
厚手のコートの中に着るものは、中厚ニットまでにします。厚手ニットを入れると、袖がつかえて腕が上がりにくくなります。袖の中で腕がつかえる仕組みは、袖の形の名前|コートの下で腕がつかえるで袖の形ごとに説明しています。
コートの形×丈×中に着るものの早見表
コートの形ごとに、合う丈と、中に入れられる服の厚さが違います。手持ちのコートがどの段に入るかを、この表で確かめてください。
| 形 | 丈 | 中に着るものの厚さ | 向く最高気温 |
|---|---|---|---|
| トレンチコート | ひざ前後 | 薄手ニット・シャツ | 14〜17℃ |
| ステンカラーコート | ひざ前後 | 薄手から中厚まで | 9〜16℃ |
| ノーカラーコート | 腰からひざ | 薄手ニット・タートル | 11〜16℃ |
| チェスターコート | ひざ上からひざ下 | 薄手から中厚(襟の下が空くもの) | 10〜16℃ |
| ショート丈のウールコート | 腰 | 中厚ニット | 10〜14℃ |
| ダッフルコート | 腰からひざ上 | 薄手から中厚 | 9℃以下 |
| 厚手のウールのロング | ひざ下 | 中厚まで | 8℃以下 |
同じ形でも、生地の厚さで段が変わります。チェスターコートは薄手なら14℃前後、目の詰まったウールなら10℃前後まで使えます。コートの形の呼び分けと中の厚みの関係は、コートの形の名前|中に着る厚みでにまとめています。
中に着るニットの厚さを見分ける
表の「薄手」「中厚」「厚手」は、ニットを手に持ったときの感覚で分けます。目安は、ニットを光にかざしたときと、袖を指でつまんだときの厚みです。
薄手のニットは、光にかざすと編み目の間から光が透けます。指でつまんだ厚みは、名刺を数枚重ねた程度です。中厚のニットは、光がほとんど透けず、つまむと指の間に弾力を感じます。厚手のニットは、編み目そのものが太く、つまむと指が大きく開きます。
コートの中に入れるときは、袖の太さも見ます。袖が太いニットは、コートの袖の中でたまって腕が動かしにくくなります。迷ったら、ニットの上からコートを着て、両腕を前に伸ばしてみてください。背中が突っ張らなければ、その組み合わせで1日過ごせます。ニットを着始める気温の境目は、ニットはいつからで、薄手から中厚への切り替えとして紹介しています。
チェスターコートは中を薄く、襟の下を空ける
チェスターコートは、テーラードの襟が胸の上で開く形です。襟の下に見える三角の面が、装いの印象を決めます。
この三角の面を活かすには、中を薄手から中厚のニットにして、襟元を詰めすぎないことです。タートルネックを入れるなら、首の部分が薄手のものにします。首の厚いタートルを入れると、襟が押し上げられて浮きます。
チェスターコートは前を開けて着ることが多いので、朝の気温が表の段より低い日は、マフラーを襟の内側に入れて胸元をふさぎます。襟の形ごとのマフラーの巻き方は、コートに合うマフラーの巻き方で分けています。
ノーカラーコートは首元の重ね方で季節を伸ばす
ノーカラーコートは、襟が無いぶん首元が開きます。その開きに何を重ねるかで、使える気温の幅が広がります。
最高気温15℃前後なら、中は丸首の薄手ニットで首元を見せます。13℃前後になったら、タートルネックか、首に沿うストールを足します。首元を1枚ずつ足していけば、同じノーカラーコートで薄手の段から中厚の段のはじめまで着られます。
ノーカラーコートは、襟が無いため顔まわりの印象がすっきり出ます。襟の有無が顔の印象にどう関わるかは、顔タイプ別コートの襟で、顔タイプごとに整理しています。
ステンカラーコートは中の厚みを選ばない
ステンカラーコートは、首元が詰まった襟と、肩から袖が続くゆとりのある形です。中に入れる服の厚さを選ばないので、晩秋の気温の上下に合わせやすい形です。
薄手の生地なら薄手の段、ウールの生地なら中厚の段に入ります。中にはシャツから中厚ニットまで入り、前を閉めれば首元までふさげるので、朝の冷え込みにも対応できます。
ステンカラーコートは通勤の装いにもなじみます。スーツやジャケットの上に重ねる場合は、ジャケットの着丈よりコートの丈が長いかを確かめてください。重ね方の目安はスーツに合うコート 女性にまとめています。
ダッフルコートは厚手の中に合わせない
ダッフルコートは、厚手のウールにフードとトグルのボタンが付いた形です。生地が厚く、厚手の段に入ります。
ダッフルコートの中は、薄手から中厚のニットにします。生地そのものが暖かいので、中を厚くする必要がなく、厚くすると身幅が窮屈になります。前をトグルで留めると首元まで閉まるので、朝の気温が低い日でもマフラーなしで過ごせる日があります。
ボタンの形と留め方の違いは、コートのボタンの種類と留め方で、シングル・ダブル・トグルを比べています。
丈は中に着るものの裾との差で決める
コートの丈は、中に着るものの裾との差で選びます。中の裾がコートの裾から少しだけ出ると、線が2本並んで落ち着きません。
| 中に着るもの | 合うコートの丈 | 理由 |
|---|---|---|
| ひざ下のスカート | スカートの裾より10cm以上短いか長い | 裾の線が近いと重なって見えるため |
| ワイドパンツ | ひざ下からふくらはぎ | パンツの幅とコートの幅がそろうため |
| 細身のパンツ | 腰からひざ上 | 脚の線が出て、上の厚みとつり合うため |
| ワンピース | ワンピースと同じか長い | 中の裾がのぞかないため |
ワイドパンツとロングコートの組み方は、ロングコートにワイドパンツは合う?で、裾幅と丈の差を測る方法を紹介しています。
ウール素材の見分け方は組成表示から
ウールかどうかは、見た目ではなく、内側の組成表示で確かめます。「毛」と書かれた割合が、ウールの割合です。
| 毛の割合 | 暖かさの目安 | しわの戻り | 向く段 |
|---|---|---|---|
| 70%以上 | 高い | 戻りやすい | 中厚から厚手 |
| 50〜69% | 中くらい | 戻る | 中厚 |
| 30〜49% | 中に着る服で補う | やや残る | 薄手から中厚 |
| 30%未満 | 見た目はウール調 | 残りやすい | 薄手 |
毛の割合が高いほど暖かく、座ったあとのしわも戻りやすくなります。一方で、割合が下がるほど軽くなり、雨にも扱いやすくなります。晩秋の中厚の段を1着で担うなら、毛が50%以上あるものを選ぶと、冬の入口まで使えます。
表面の顔で見分ける:メルトン・ツイード・圧縮・ヘリンボーン
組成表示が確かめにくい場合は、生地の表面を見ます。ウールのコートには、代表的な表面の顔がいくつかあります。
メルトンは、表面を縮めて起毛させた生地で、織り目がほとんど見えず、なめらかな面になります。ツイードは、太い糸で粗く織った生地で、色の違う糸が混ざって見えます。圧縮ウールは、編んだり織ったりした生地を縮めて目を詰めたもので、切り口がほつれにくく、軽いのが特徴です。ヘリンボーンは、杉の葉のような斜めの模様が織りで出ている生地です。
表面に毛羽があるほど光をやわらかく受けて、色が深く見えます。同じキャメルでも、メルトンは落ち着いて、ツイードは明るく混ざって見えます。素材の表面で色の見え方が変わる仕組みは、秋の配色は3色で決めるでも扱っています。
手で触って確かめる3つのこと
試着や手持ちのコートの確認では、手で触って3つを確かめます。
1つめは、生地を手で握って離したときのしわの戻りです。ウールの割合が高い生地は、握ったあとのしわが数秒で目立たなくなります。2つめは、生地を光にかざしたときの透け方です。光が透ける生地は、薄手の段に入ります。3つめは、袖を持ったときの重さです。重いコートは長時間着ると肩が疲れるので、通勤で毎日着るなら、袖を持って軽く感じるものを選びます。
ウールは毛玉ができやすい素材でもあります。こすれやすい脇や袖口の毛玉の扱いは、セーターの毛玉の取り方は素材で変わるが参考になります。
温かみのある色は面積で配る
キャメル・ブラウン・ボルドー・グレーのような温かみのある色は、コートに使うと全身でいちばん広い面になります。中の服と足元の色は、この広い面に対して決めます。
決め方は1つです。中と足元は、コートより明るい色か暗い色の、どちらか一方に寄せます。コートと同じくらいの明るさの色を中にも足元にも置くと、全身が1つの面になり、どこが区切りか分からなくなります。明るさに差をつけると、コートの輪郭がはっきりします。
差し色を足すなら、靴かバッグか首元のどれか1か所にします。全身の配色を面積で配る考え方は、秋の配色は3色で決めるで、6対3対1の割合として詳しく説明しています。
キャメルのコートの合わせ方
キャメルは、晩秋のコートの色として最も合わせやすい色の1つです。明るすぎず暗すぎない中間の明るさなので、中にも足元にも差がつけやすいからです。
中に白やアイボリーを合わせると、キャメルが明るく軽く見えます。ネイビーや黒を合わせると、キャメルが引き立って締まります。足元は、濃いブラウンか黒にすると、コートの裾で区切りがつきます。
避けたいのは、ベージュやキャメルを中にも足元にも重ねることです。同じ明るさの色が続いて、全身がぼやけます。キャメルが自分に合うかの見分け方は、キャメルが似合う人で、白黒の写真で確かめる方法を紹介しています。
ブラウンのコートの合わせ方
ブラウンのコートは、キャメルより暗い色です。落ち着いた印象になる一方で、中と足元も暗いと、全身が重く見えます。
中にはオフホワイトかライトグレーを入れて、顔の下に明るい面をつくります。ボトムは、グレーかベージュのように、コートより明るい色にすると軽さが出ます。足元を暗くしたい場合は、コートより濃いブラウンにして、黒は避けると色の流れがつながります。
ブラウンとボルドーは、どちらも赤みを含むので相性がよい組み合わせです。深い茶色と赤みの色の組み方は、ボルドーとモカの配色にまとめています。
ボルドーのコートの合わせ方
ボルドーは、赤みを含んだ深い色です。コートの色にすると、晩秋の装いにいちばん温かみが出ます。
ボルドーのコートには、中と足元を落ち着いた色でまとめます。グレー、ネイビー、濃いブラウンのどれかを中心にして、ボルドーをコートの1面だけにします。ボルドーを靴やバッグにも重ねると、赤みが散って見えます。
ボルドーをいきなりコートで取り入れることに迷うなら、まずはマフラーやバッグのような小さい面で試します。小さい面で取り入れる手順は、ボルドーの先取りで紹介しています。
グレーのコートの合わせ方
グレーは、温かみのある色ではないと思われがちですが、毛羽のあるウールのグレーは、光をやわらかく受けて温かく見えます。晩秋の装いでは、キャメルやボルドーを引き立てる土台の色になります。
グレーのコートには、中にキャメルやボルドーのニットを入れると、首元から温かい色がのぞきます。足元は黒か濃いグレーにすると、全身が落ち着きます。明るいグレーのコートなら、中は白より生成りに近い色のほうが、グレーとの差がやわらかく出ます。
黒のコートを持っている場合も、考え方は同じです。黒は面積が大きくなるので、艶のある面を1つだけ置きます。黒のコートの組み方は、黒コートは艶のある面を一つだけ置くにまとめています。
2着のどちらを着るか迷った朝の決め方
手持ちに薄手と中厚の2着があり、朝の時点でどちらにするか決めきれない日があります。その場合は、次の順に3つを確かめます。
1つめは、帰りの時刻の気温です。夕方以降に帰る日は、帰りの気温が朝の気温に近くなるので、厚いほうを選びます。2つめは、屋内でコートを置く場所があるかです。置く場所が無い日は、腕にかけても重くない薄いほうが楽です。3つめは、首元に足せる小物があるかです。薄いほうを選ぶなら、マフラーかストールをバッグに入れておきます。
この3つで決まらないときは、薄いほうを選んで、中のニットを1段厚くします。コートの厚さは脱がない限り変えられませんが、首元とニットは屋内で調整できます。迷った日に厚いほうを選んで昼に持て余すより、薄いほうに小物を足すほうが、1日を通して楽に過ごせます。
コートを脱いだあとの装いも決めておく
晩秋の装いは、コートを着ている時間より、脱いでいる時間のほうが長い日がほとんどです。コートを選ぶときは、脱いだあとの中の服も同時に決めておきます。
厚手のコートの中に薄手のニット1枚だけを着ると、屋内では寒く感じることがあります。反対に、中厚のコートの中に厚手のニットを着ると、屋内の暖房で暑くなります。コートと中の服の厚さを足して、外で寒くない量にしつつ、脱いだあとに中の服だけで屋内の温度に合う量にするのが目安です。
職場で脱いだあとの装いは、冬のオフィスカジュアルで、コートを脱いだ後の見え方として整理しています。食事の席での脱ぎ方と置き場所は、レストランの服装|秋冬のディナーが参考になります。
骨格タイプ別の選び方への道案内
コートの形と丈が自分に合うかは、骨格のタイプで傾向が分かれます。骨格のタイプがまだ分からない場合は、骨格診断で先に確かめておくと、以下の記事が読みやすくなります。
骨格ストレートの人は、肩の線が合っていて、生地に張りのあるコートが合いやすい傾向があります。骨格ストレートのコートで、襟の開きと丈の選び方を紹介しています。骨格ウェーブの人は、ウエストに絞りがあるか、丈がひざ上の軽いコートが合いやすい傾向です。詳しくはウェーブ体型のコートで扱っています。
骨格ナチュラルの人は、ゆとりのある肩と、長めの丈が合いやすい傾向です。骨格ナチュラルのコートで、裾まわりと肩幅の見方をまとめています。どのタイプにも当てはまりきらない人は、骨格が混合タイプのコートを参考にしてください。
パーソナルカラー別の色の選び方への道案内
コートの色は顔の近くにも広く入るので、パーソナルカラーの影響を受けます。自分のパーソナルカラーを知らない場合は、パーソナルカラー診断で先に確かめてください。
一般に、イエローベースの人はキャメルやブラウン、ボルドーのような黄みや赤みのある温かい色がなじみやすく、ブルーベースの人はグレーやネイビー、青みのボルドーがなじみやすい傾向があります。ただし、コートは顔から少し離れた面でもあるので、首元にパーソナルカラーに合う色を置けば、コートの色の幅は広がります。
タイプ別のコートの色選びは、コートの色はパーソナルカラーで選ぶで整理しています。紺のコートを検討している人は、ネイビーのコートが似合う人も参考になります。
通勤の例:気温別に3日分
通勤の日は、駅までの道と、電車や屋内での時間の両方に合わせます。屋内の時間が長いので、厚さは1段薄めにして、小物で朝を足すのが基本です。
最高気温16℃・朝の気温9℃の日は、薄手のステンカラーコートに、薄手のニットと細身のパンツを合わせます。朝は前を閉め、昼は開けて歩きます。最高気温12℃・朝の気温6℃の日は、キャメルの中厚のウールのチェスターコートに、白の中厚ニットとグレーのパンツ、黒の靴を合わせます。朝はマフラーを襟の内側に入れます。
最高気温8℃・朝の気温2℃の日は、グレーの厚手のウールのロングコートに、ボルドーの中厚ニットと黒のパンツを合わせます。手袋とマフラーを足し、屋内に入ったらマフラーを外します。晩秋の通勤の重ね方は、晩秋の通勤コーデで3層の重ね方として詳しく紹介しています。
休日の例:公園・街歩き・夕方から
休日は外にいる時間が長くなるので、通勤より1段厚くします。座る場所や歩く距離も考えに入れます。
公園で紅葉を見る日なら、最高気温14℃でも中厚のウールコートを選びます。ブラウンのノーカラーコートに、オフホワイトのタートルネックとベージュのパンツ、歩きやすいスニーカーを合わせます。ベンチに座る時間が長いなら、コートの丈はひざが隠れるくらいが楽です。
街歩きの日は、屋内と屋外を行き来するので、脱ぎ着しやすい前開きのコートが向きます。夕方から出かける日は、帰りの気温が朝の気温に近くなるので、行きの気温より1段寒い日として選んでください。
子どもと公園で過ごす日や、屋外の行事に出る日は、外にいる時間が2時間を超えることがあります。その日は、最高気温に関わらず、表の段より1段厚いコートに、マフラーと手袋を足してください。地面からの冷えは足元に来るので、靴の中に厚手の靴下を入れておくと、帰りまで楽に過ごせます。
秋冬の休日の装いは、秋冬コーデレディースでも気温の境目ごとに紹介しています。
小物で1段分を足す:マフラー・手袋・タイツ
コートの段を上げる代わりに、小物で寒さを足す方法があります。小物はコートより軽く、屋内に入ったらすぐに外せるので、気温の上下が大きい晩秋に向いています。
目安として、マフラーは首元から逃げる熱を抑えるので、朝の気温が表の段より5℃低い日の差を埋められます。手袋は、手先の冷えで全身が寒く感じる日に効きます。タイツは、スカートの日に足元から冷える分を補います。この3つを全部足すと、コートを1段厚くしたのに近い暖かさになります。
小物を足すときは、色もコートに合わせて選びます。キャメルのコートならブラウンかボルドーのマフラー、グレーのコートならキャメルかボルドーのマフラーにすると、首元に温かみのある色が1か所入ります。タイツを履き始める気温の目安は、タイツはいつから履く?で、朝の気温と外にいる時間から分けています。
住んでいる地域で出しどきは変わる
この記事の気温の段は、日付ではなく気温で決めているので、住んでいる地域が違っても使えます。ただし、同じ気温でも、地域によって段が来る時期は大きく違います。
北の地域や内陸では、晩秋のはじめに朝の気温が5℃を下回り、中厚から厚手の段に一気に進みます。この場合は、薄手の段を飛ばして中厚のウールコートから出しても困りません。南の地域や海に近い地域では、最高気温が16℃を下回る日が少なく、薄手の段が長く続きます。厚手の段が来ないまま冬を越す年もあります。
旅行や帰省で別の地域に行く日は、行き先の最高気温と朝の気温で段を決め直します。気温の段を前もって確かめる方法は、10月後半の気温と服装で、最低気温の続き方から見る方法として紹介しています。
冬支度の順番:コートを出す前にしておくこと
コートを出すのは、冬支度の最後の段階です。その前に、中に着るものを先に入れ替えておくと、コートを出す日にすぐ組めます。
順番は、まず薄手ニットと長袖のシャツを手前に出し、次に中厚ニットを出し、最後にコートを出します。コートは出した日に、肩の型崩れと、袖口や脇の毛玉を確かめます。去年の冬にしまったままのコートは、防虫剤のにおいが残っていることがあるので、出す数日前に風を通しておきます。
衣替えの手順は、秋の衣替えの手順で、気温を目安に始める方法としてまとめています。ウールの保管の仕方は、衣類の防虫剤とニット・ウールの保管が参考になります。
手持ちのコートで足りるかの決め方
新しいコートを買う前に、手持ちのコートで3段のどれが埋まっているかを確かめます。3段すべてに1着ずつ必要なわけではありません。
薄手の段は、ジャケットとストールで代わりがききます。厚手の段は、地域によっては出番が少なく、中厚のウールコートにマフラーと手袋を足せば足りる年もあります。いちばん長く着るのは中厚の段なので、ここに1着あるかを最初に確かめてください。
中厚の段に1着も無い場合、その1着を選ぶ順番は、色、形、丈です。色は手持ちのボトムと靴との明るさの差で、形は中に着るものの厚さで、丈は中の裾との差で選びます。年代ごとのコートの選び方は、コートレディース40代や50代のコート選びでも、肩の落ち方と裾の位置から整理しています。
まとめ:厚さは最高気温、首元は朝の気温
コートの出しどきは、最高気温で厚さの段を決め、朝の気温で首元と前の閉め方を決めます。最高気温16℃以下で薄手、13℃以下で中厚のウール、9℃以下で厚手です。
迷った日は、外にいる時間の合計で段を選びます。中厚のウールコートを晩秋の主役にして、キャメル・ブラウン・ボルドー・グレーの温かみのある色を、中と足元との明るさの差で組み立てれば、冬支度の始まりから冬の入口まで、装いに厚みを出していけます。
よくある問い
- Q. コートは何度から着ればいいですか
- 最高気温が16℃以下で、朝の気温が10℃前後まで下がった日が目安です。この日は裏地のない薄手のコートから出します。最高気温が13℃以下なら中厚のウールコート、9℃以下か朝の気温が4℃以下なら厚手のコートに替えます。
- Q. 朝は寒いのに昼は暖かい日は、どのコートを着ればいいですか
- 昼の最高気温に合わせた厚さのコートを選び、朝の寒さはマフラーと中のニットで足します。朝に合わせて厚手を着ると、昼に脱いだコートを持ち歩くことになります。外にいる時間が朝だけ30分を超える日は、1段厚いほうにしてください。
- Q. ウールの割合はどれくらいあれば暖かいですか
- 組成表示で毛が70%以上あれば、中厚から厚手のコートとして冬の入口まで使えます。50%前後は軽さとのつり合いがよく、晩秋の中厚の段に向きます。30%を下回る場合は、見た目はウール調でも暖かさは中に着る服で補う前提で選んでください。
- Q. 晩秋のはじめに厚手のコートを着るのは早いですか
- 早いかどうかは日付ではなく気温で決めます。最高気温が9℃以下になる日や、朝の気温が4℃以下で外に長くいる日なら、時期が早くても厚手で問題ありません。最高気温が10℃を超える日は、中厚のウールコートにマフラーを足すほうが、屋内に入ったときに楽です。
- Q. コートの色はどれから買えばいいですか
- 手持ちのボトムと靴の色が暗い色に寄っているならキャメルかグレー、明るい色に寄っているならブラウンかボルドーが組みやすいです。コートは装いでいちばん広い面になるので、手持ちの服と明るさの差がつく色から選ぶと、中の服を替えても印象がまとまります。
— メグラシ編集部





