ウィンドブレーカーは風速5m/sから|同じ15度でも、風が弱ければ要らない

ウィンドブレーカーを着るかどうかは、気温では決まりません。
20度でも必要な日があり、13度でも要らない日があります。気温で線を引こうとすると、必ず例外が出ます。
決めているのは風速です。境目は風速5メートル毎秒。この一点だけ見てください。
判定|予報の風速が5メートルを超えるか
天気予報の時間ごとの表示に、風向きと風速が並んでいます。単位はメートル毎秒です。
- 風速5メートル超 → 風を止める一枚が効きます
- 風速3〜5メートル → 気温と合わせて判断します
- 風速2メートル以下 → 別の一枚のほうが合います
見るのは1日の代表値ではなく、自分が外にいる時間帯の数字です。朝と夕方で倍違うことがあります。
5メートルという数字が意味するもの
風速5メートルは、細い枝が絶えず揺れ、髪が横に流れる程度の風です。
この強さになると、体の表面にできていた温かい空気の層が絶えず入れ替わります。層が持たなくなるので、生地の厚みでは追いつきません。厚みより先に、風そのものを止める必要が出ます。
逆に2メートル以下では、この層は保たれます。だから同じ気温なら、風を通さない一枚より、空気を含む厚みのある一枚のほうが暖かく感じます。
風を止める一枚が薄いのは、そのためです。厚みで温めるのではなく、すでにある温かい空気を逃がさないという役目に絞られています。役目が違うので、厚みのある一枚と比べても意味がありません。
だから風のない日にこれを着ると、たいてい暑くなります。中の熱がこもるうえ、外から冷たい空気も入ってこないからです。要らない日に着ているのが暑さの原因で、選び方を間違えているわけではありません。
早見表|風速と気温の組み合わせ
| 風速 | 気温 | 外側の一枚 |
|---|---|---|
| 2メートル以下 | 15〜20度 | 薄い羽織りで足ります |
| 2メートル以下 | 10〜14度 | 厚みのある一枚のほうが暖かい |
| 3〜5メートル | 15〜20度 | 持つだけ。日陰で羽織ります |
| 3〜5メートル | 10〜14度 | 着ていきます |
| 5メートル超 | 10〜20度 | 気温にかかわらず着ます |
数字が見られないときの見当
予報を開けない場面もあります。そのときは外を見てください。
- 葉だけが動く → 2〜3メートル
- 細い枝が絶えず揺れる → 5メートル前後
- 太い枝が動き、傘が押される → 8メートル以上
細い枝が揺れ続けているかどうかが、いちばん分かりやすい目印です。ここを覚えておけば、窓から一度見るだけで判定できます。
気温の帯で変えるのは、中に着るものだけ
風を止める役目は外側の一枚が担います。だから気温で変えるのは中身だけです。
- 18〜20度 → 半袖か、薄い長袖1枚
- 14〜17度 → 長袖1枚
- 10〜13度 → 長袖に、薄手をもう1枚
外側は同じで通せます。この分け方にしておくと、朝に見る数字が風速と気温の2つだけになります。
10度を下回る日は、外側だけでは足りません。中に空気を含む一枚を入れて、風を止める一枚をその上に重ねる形に切り替えてください。
中に入れる一枚は、外側より一回り小さいものを選びます。押し込むと空気の層がつぶれて、厚みのぶんの働きがなくなります。腕を組んで肩に引きつれが出ないくらいが目安です。
もうひとつ、中の一枚は前が開けられる形にしておくと調整が楽になります。外側を閉じたまま、中だけを開ける。歩いて暑くなったとき、外側を脱がずに1段下げられます。
風が抜ける4つの口
生地を通らなくても、風は口から入ります。数えるのは4か所です。
- 首
- 袖口(左右で2か所と数えず、まとめて1か所)
- 裾
- 前立て
風速5メートルを超える日は、このうち3つを閉じてください。 ひもや面ファスナーがあるなら使います。
なければ、中に着る一枚の袖口が手首に沿うものを選ぶ、首に一本巻く、裾を絞れる形にする。どれでも構いません。生地を厚くするより、口を閉じるほうが確実に効きます。
閉じる優先順位は、首・裾・袖口・前立ての順です。首がいちばん効くのは、そこから入った空気が背中を通って全身に回るからです。裾は逆で、下から入った空気が上へ抜けていきます。
4つ全部を閉じると、今度は熱が逃げなくなります。歩いて汗ばむ予定があるなら、3つで止めておくほうが快適です。閉じる数は3つ、と覚えておけば、その日の風で足したり引いたりできます。
前立てを閉じるか、開けるか
前を開けたまま歩くと、風が入って背中側で抜けていきます。この状態では、着ていないのとほとんど変わりません。
風速5メートルを超えたら、上まで閉じてください。暑いなら中を1枚減らします。開けて調整するのではなく、中で調整するという順番にすると、風の日は失敗しません。
風が弱い日は逆で、開けたまま羽織って構いません。開けていれば体温がこもらず、日なたを歩いても暑くなりません。
雨と風が重なる日
雨の日は、風速の判定が一段下がります。濡れた生地は熱を運び出すので、風速3メートルでも5メートルぶんの体感になります。
このときは、傘より風を止める一枚が働きます。風速5メートルを超えると傘は形を保てず、結局体が濡れるからです。
足元も合わせて見てください。裾が濡れると、そこから上へ冷たさが伝わります。雨と風が重なる日は、丈を短い側に寄せると濡れる面が減ります。
中に着るものも替えます。濡れた状態で乾きにくい素材を内側に置くと、雨が上がったあとも冷たさが残ります。乾きの早い一枚を肌側に、厚みのある一枚はその外に。雨の日はこの順番にしておくと、濡れても復帰が早くなります。
帽子をかぶる場合は、つばの短いものにしてください。風速5メートルを超えると、つばの長い帽子は風を受けて動き続けます。
自転車に乗る日は、風速に4を足す
自分が動く速さは、そのまま風速に足されます。時速15キロで走れば、およそ4メートル毎秒が上乗せされます。
無風の日でも、走っているあいだは風速4メートルの中にいることになります。20分以上走る予定なら、予報の風速に4を足した数字で判定してください。
止まったときに暑く感じるのは、この上乗せが消えるからです。走る時間と止まる時間が交互に来る日は、前を開け閉めできる形が要ります。
場所で変わる|海沿い・川沿い・建物のあいだ
予報の風速は、遮るもののない場所の値です。実際の風は場所で変わります。
- 海沿い・川沿い → 予報より2〜3メートル強く出ます
- 高い建物のあいだ → 通り道で急に強くなります
- 住宅地の中・林のそば → 予報より弱く出ます
行き先が海沿いなら、予報が3メートルでも5メートルとして扱ってください。逆に建物に囲まれた場所しか歩かない日は、予報どおりでは強すぎます。
高さでも変わります。屋上、展望のきく場所、橋の上は、同じ町の中でも2メートルほど強く出ます。地上で葉が動く程度でも、上に出れば細い枝が揺れる強さになっていることがあります。
一日のうちで場所が入れ替わる日は、いちばん強く出る場所に合わせてください。強い場所で足りていれば、弱い場所では前を開ければ済みます。逆はできません。
秋から冬にかけて、風速が上がる
秋が深まるにつれて、風の強い日が増えていきます。同じ15度でも、10月と12月では風速の出方が違います。
だから同じ気温の日でも、季節が進むほどこの一枚の出番が増えます。 気温の記憶で判断すると、冬に近づくほど外します。
毎回、風速の数字を見る。それだけで、季節が変わっても同じ判定が使えます。
どちらとも取れる日|風速4メートル
3〜5メートルの帯は、気温と合わせて決めます。
15度以上なら持つだけ、14度以下なら着ていく。持つ場合は、畳んで小さくなるものを選んでください。使わない可能性が半分ある一枚なので、荷物としての重さが判断に効きます。
もうひとつの決め方が、外にいる時間です。連続して30分を超えて外にいるなら着る側、それより短いなら持つ側。風は、当たっている時間の長さで効き方が変わります。
まとめ|見るのは風速5メートル
ウィンドブレーカーの判定は、気温ではなく風速です。
5メートルを超えたら気温にかかわらず着る。2メートル以下なら別の一枚へ。中に着るものだけを気温の帯で替え、風の強い日は4つの口のうち3つを閉じる。風を止める道具は、風の数字で決める。 これで朝の迷いがなくなります。
関連記事
— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. ウィンドブレーカーは何度から着るものですか
- 気温では決まりません。決めているのは風速です。予報の風速が5メートルを超える日は、気温が20度あっても風を止める一枚が効きます。逆に風速2メートル以下の日は、15度でも別の一枚のほうが合います。気温で選ぶと、風のない寒い日に着てしまって暑くなり、風の強い暖かい日に着ないで寒くなる、という両方の外し方をします。まず風速を見てください。
- Q. 風速はどこで見ればいいですか
- 天気予報の時間ごとの表示に、風向きと風速が並んでいます。単位はメートル毎秒です。1日の代表値ではなく、自分が外にいる時間帯の数字を見てください。朝と夕方で倍違うことがあります。数字が見られないときは、街路樹の細い枝が絶えず揺れていれば5メートル前後、葉だけが動く程度なら2〜3メートルと見当がつきます。
- Q. 気温が下がったら、中に着るものだけ替えればいいですか
- そのとおりです。風を止める役目は外側の一枚が担っているので、気温の帯で変えるのは中身だけになります。18〜20度なら半袖か薄い長袖、14〜17度なら長袖1枚、10〜13度なら長袖に薄手をもう1枚。外側は同じで通せます。この分け方にしておくと、朝に見る数字が風速と気温の2つだけになります。
- Q. 風を通さない生地なのに、なぜ寒く感じる日があるのですか
- 生地ではなく、口から入っているからです。首、袖口、裾、前立ての4か所が開いていると、そこから空気が入って中で回ります。風速5メートルを超える日は、この4つのうち3つを閉じてください。ひもや面ファスナーがあるなら使い、なければ中に着る一枚の袖口が手首に沿うものを選びます。生地を厚くするより、口を閉じるほうが確実に効きます。
- Q. 自転車に乗る日は、数字を変えますか
- 変えます。自分が動く速さがそのまま風速に足されるからです。時速15キロで走ると、およそ4メートル毎秒が上乗せされます。無風の日でも、走っているあいだは風速4メートルの中にいることになります。自転車で20分以上走る予定なら、予報の風速に4を足した数字で判定してください。海沿いや川沿い、高い建物のあいだも、予報より2〜3メートル強く出ます。
— メグラシ編集部





