ニット・ウールの保管と防虫|仕舞う側の手順と直し方

来年の秋、引き出しを開けたときにいちばん気に入っていたニットに小さな穴が空いていた。あるいは、袖口が黄色くなっていた。肩の形が落ちていた。そのとき原因になった作業は、1年前にすでに終わっています。
この記事は、仕舞う側の技術だけを扱います。いつ衣替えをするか、何を入れ替えるかは秋の衣替えの手順にまとめてあるので、そちらを見てください。ここでは、手に取ったニットを「どう洗い、どう乾かし、何と一緒に、どこへ仕舞うか」に絞ります。
先に結論めいたことを書くと、防虫でいちばん効くのは防虫剤ではありません。洗って、乾かし切ることです。虫が食べるのは繊維そのものより、そこに残った汚れのほうだからです。
📋 ニットの保管 早見表
| 決めること | 見るもの | 目安 | 外したときに起きること |
|---|---|---|---|
| 洗うか洗わないか | 肌に触れたか | 触れたなら洗う側 | 皮脂が残り、そこが食べられる |
| 家で洗うか出すか | 洗濯表示の桶マーク | 手のマークなら家で、×なら店へ | 縮み・フェルト化・型崩れ |
| 水温 | 触ってぬるいか | 30度以下 | 高いと縮んで戻らない |
| 洗い方 | 動かす方向 | 上から押すだけ | もむ・ねじると繊維が絡む |
| 脱水 | 秒数 | 30秒〜1分 | 長いと折り線が固定される |
| 干し方 | 平らかどうか | 平干し。吊るさない | 肩と袖が伸びる |
| 乾いたか | 内側の厚い部分 | 乾いてから、さらに半日 | 湿気ごと仕舞ってニオイが出る |
| 防虫剤の位置 | 成分は上から下へ | 衣類の一番上 | 下に置くと届かない |
| 防虫剤の併用 | 成分の系統 | 混ぜない | 溶けて衣類に付着することがある |
| 除湿剤の位置 | 湿気は下に溜まる | ケースの底・押入れの下段 | 上に置いても意味が薄い |
| 収納の形 | 肩の形が作られているか | ニットはたたむ | 吊るすと自重で伸びる |
| 圧縮 | 毛足があるか | 毛足のあるものは圧縮しない | 潰れと折り線が戻らない |
| 入れ物 | 通気があるか | ビニールで密閉しない | 内側に湿気がこもる |
| 空間の状態 | 閉じているか | 閉じた空間で使う | 開けっ放しでは効きにくい |
虫がつくのはどの繊維か|動物からできているものだけ
衣類を食べる虫が消化できるのは、動物の毛や絹に含まれるたんぱく質です。だから、羊や山羊やうさぎの毛からできた繊維と、蚕からできた絹が対象になります。綿や麻は植物、ポリエステルやアクリルは石油からできているので、繊維そのものは食べられません。
| 素材 | 由来 | 繊維そのものが食べられるか | 保管での注意 |
|---|---|---|---|
| ウール(羊毛) | 動物 | 食べられる | 中心的な対象。洗って防虫する |
| メリノウール | 動物 | 食べられる | 繊維が細く、穴が目立ちやすい |
| カシミヤ | 動物 | 食べられる | 特に狙われやすいとされる |
| アンゴラ | 動物 | 食べられる | 毛が抜けやすく状態が分かりにくい |
| モヘア | 動物 | 食べられる | 毛足が長く、絡むと戻しにくい |
| アルパカ | 動物 | 食べられる | 厚みがあり乾きにくい |
| シルク(絹) | 動物 | 食べられる | 薄いので穴が広がりやすい |
| ウール混(毛50%以上) | 混合 | 食べられる | 毛の割合が高いほど対象 |
| 綿 | 植物 | 基本的に食べられない | 汚れが残れば別(次章) |
| 麻 | 植物 | 基本的に食べられない | 湿気でかびが出やすい |
| レーヨン・キュプラ | 再生繊維 | 基本的に食べられない | 水に弱く、しわが残る |
| ポリエステル | 化学繊維 | 食べられない | 皮脂のニオイが戻りやすい |
| アクリル | 化学繊維 | 食べられない | 静電気でほこりを集める |
| 羽毛(ダウン) | 動物 | 食べられる | 圧縮と湿気の両方に弱い |
| 革・スエード | 動物 | 食べられることがある | 水に濡らさない。通気を保つ |
表示のタグを見れば、何でできているかは必ず書いてあります。仕舞う前にここを一度確認するだけで、防虫剤を入れるべき箱と、入れなくてもよい箱が分かれます。全部の箱に同じだけ入れる必要はありません。
「化繊なら安全」が崩れるとき|汚れが橋渡しになる
繊維が食べられなくても、その表面に食べられるものが付いていれば、虫はそこを食べます。結果として、化繊の生地にも穴が空くことがあります。原因は繊維ではなく、残っていた汚れです。
| 残っている汚れ | どこに付くか | 起きること |
|---|---|---|
| 皮脂 | 襟の内側・袖口・脇 | 虫が寄る。数か月で黄色く変色する |
| 汗 | 背中・脇・襟 | 無色のまま残り、翌年に薄い黄色になる |
| 食べこぼし(油) | 前身頃の中心・膝 | 集中的に食べられる |
| 食べこぼし(糖分) | 裾・袖口 | 乾くと見えないが、べたつきとして残る |
| 飲み物 | 胸元・裾 | 変色と、局所的な食害 |
| 化粧品・日焼け止め | 襟元・肩 | 油分が残り、変色する |
| ほこり | 肩・たたみ目 | それ自体が虫の食べものになる |
つまり、防虫の第一歩は防虫剤ではありません。洗って、乾かすことです。防虫剤は、それをやったうえで残るリスクを下げるためのものだと考えると、順番を間違えません。
衣類につく虫の性質|暗い・動かない・食べものがある
虫が好むのは、暗くて、空気が動かず、適度に暖かく、食べものがある場所です。収納の中はこの4つが揃いやすい環境です。逆に言えば、この4つのうちどれかを崩せば、それだけでリスクは下がります。
| 条件 | 虫にとって | 崩し方 |
|---|---|---|
| 暗い | 都合がよい | 年に数回、中身を出して光と風に当てる |
| 空気が動かない | 都合がよい | 月1回、30分だけ扉を開ける |
| 湿度が高い | 都合がよい | 除湿するものを下に置く |
| 食べものがある | 必須 | 洗ってから仕舞う |
| 成分が滞留している | 都合が悪い | 閉じた空間で防虫剤を使う |
活動が活発になるのは気温が上がる時期なので、秋に仕舞ったものが被害を受けるのは、翌年の春から初夏にかけてが多くなります。仕舞う日から半年後が山場という感覚を持っておくと、季節の途中で一度開ける動機になります。
仕舞う前に洗う理由|落とすのは繊維ではなく食べもの
ここまでを1文でまとめると、洗う目的は「見た目をきれいにすること」ではなく、「虫の食べものと、翌年の黄ばみの元を取り除くこと」です。目的が違うので、判断の基準も変わります。
| よくある判断 | 実際に起きていること | 代わりの基準 |
|---|---|---|
| 見て汚れていないから洗わない | 皮脂も汗も無色 | 肌に触れたかどうかで決める |
| 1回しか着ていないから洗わない | 1回でも襟には付く | 襟の内側を明るい場所で見る |
| 洗うと縮むから洗わない | 表示に従えば多くは縮まない | 表示を先に読む |
| 高価なものだから触らない | 触らないと汚れが残る | 家で洗えないなら店に出す |
| 洗剤を多めに入れる | すすぎ切れず黄変の元になる | 規定量を守る |
洗い方そのものの基本は洗濯のやり方で服の寿命が変わるとパンツの洗濯とお手入れでも扱っています。この記事では、編み地に絞って書きます。
洗濯表示の読み方|家で洗う・店に出す・触らないの三択
手を動かす前に三択を決めます。編み物で見るのは、実質的に桶のマークと、四角(干し方)と、丸(店で扱えるか)の3つです。
| 記号 | 意味 | ニットでの読み方 |
|---|---|---|
| 桶に40・30 | その温度まで家庭洗濯可 | 表示より低い温度で洗う |
| 桶に手のマーク | 手洗いのみ | 押し洗いにする |
| 桶に× | 家庭では洗えない | 店に出す |
| 三角に× | 漂白できない | 酸素系も使わない |
| 四角に横棒1本 | 平干し | 編み物はほぼこれ |
| 四角に横棒+斜線 | 陰干しの平干し | 直射日光を避ける |
| 丸に× | 専門の洗いも不可 | 拭く・風を通すだけ |
| 丸にP・F | 溶剤での洗い方が可 | 店で扱える |
| 丸にW | 水を使う洗い方が可 | 汗を抜く相談ができる |
丸にWが付いている服は、水を使う洗い方を店に頼める、という意味です。汗が気になるニットでこの表示があれば、相談する価値があります。
家で洗う手順|押し洗いを、順番と時間つきで
編み物の家洗いは、工程そのものは短く、乾かす時間が長い作業です。全体で30分ほど手を動かし、そのあと1日から3日置くと考えてください。
| 順番 | やること | 時間 | 気をつけること |
|---|---|---|---|
| 1 | 表示を確認する | 1分 | 桶に×があれば中止する |
| 2 | 毛玉とほこりを先に取る | 5分 | 濡らす前のほうが取りやすい |
| 3 | 襟・袖口の汚れを確かめる | 2分 | 明るい場所で見る |
| 4 | 洗う前の形を写真に残す | 1分 | 干すときの寸法の手がかりになる |
| 5 | 裏返してたたむ | 2分 | 表面の摩擦を減らす |
| 6 | 30度以下の水に中性洗剤を溶かす | 3分 | 洗剤を先に溶かし切る |
| 7 | たたんだまま静かに沈める | 1分 | 広げると水中で伸びる |
| 8 | 上から20〜30回押す | 2分 | もむ・ねじる・こすらない |
| 10 | 水を替えてすすぐ(1回目) | 3分 | 同じ水温を保つ |
| 11 | 水を替えてすすぐ(2回目) | 3分 | 洗剤残りは黄変の元 |
| 12 | 必要なら柔軟仕上げ剤を少量 | 2分 | 入れすぎない |
| 13 | 押して水を切る | 2分 | 持ち上げない。持ち上げると伸びる |
| 14 | 洗濯機で30秒〜1分脱水 | 1分 | 長いと折り線が固定される |
| 15 | 平らな場所に広げて形を整える | 5分 | 次章へ |
水温の話だけ補足します。編み地が縮むのは、熱と摩擦とアルカリが重なったときです。3つ全部を避ければ、多くのウールは家で洗えます。逆に、熱い湯でもみ洗いをすると、繊維同士が絡んで戻らなくなります。
家で洗わないほうがいいサイン
表示に洗えると書いてあっても、家では避けたほうがよい状態があります。判断がつかないまま水に入れると、戻せない側に倒れます。
| 状態 | 家で洗うと | どうするか |
|---|---|---|
| 芯地や肩パッドが入っている | 形が崩れる | 店に出す |
| 裏地が付いている | 表と裏で縮み方が違う | 店に出す |
| ビーズ・スパンコールが付いている | 取れる・糸が切れる | 店に相談する |
| 皮革やファーが一部に使われている | その部分だけ硬くなる | 店に相談する |
| すでに穴や裂けがある | 洗っている間に広がる | 先に直す |
| 長年しみが残っている | 家庭洗いでは動かない | 店に相談する |
店に出すもの|伝えること、戻ってからやること
出すと決めたら、伝える情報で仕上がりが変わります。何も言わずに渡せば、店の側は通常の汚れとして扱うしかありません。
| 伝えること | 言い方の例 | なぜ効くか |
|---|---|---|
| これから長く仕舞う | 「半年ほど保管します」 | 仕上げの内容が変わることがある |
| 汗が気になる場所 | 「脇と背中の汗を抜きたい」 | 水を使う洗い方の相談ができる |
| 何がいつ付いたか | 「先月、油の跡が付きました」 | 処置の選択が変わる |
| 目立たないが心配な場所 | 「襟の内側が心配です」 | 点検してもらえる |
| 形を保ってほしい | 「肩の形を残したい」 | 仕上げ方の指定になる |
戻ってきたら、その日のうちにやることが3つあります。ひとつ、かぶせてあるビニールを外す。あれは運搬用で、そのまま仕舞うと内側に湿気が残ります。ふたつ、留めてある針やクリップを外す。金属は湿気で跡を残すことがあります。みっつ、風を通してから仕舞う。溶剤のニオイが残っていることがあります。
乾かし方|平干しと、「完全に乾いた」の見分け方
編み地は水を含むと重くなり、その重さで自分の形を引っ張ります。だから、吊るさずに平らに置きます。
| やること | 具体的に | 理由 |
|---|---|---|
| 平らな場所に広げる | 平干し用の網、または大きめのタオルの上 | 荷重を面で受ける |
| 身頃の寸法を戻す | 洗う前の写真を見ながら整える | 縮んだ分をここで戻す |
| 袖は身頃の上に置く | 折り返して胸の上に載せる | 袖の付け根が伸びない |
| 襟の形を指で整える | 引っ張らずに押し戻す | 襟は最も伸びやすい |
| 直射日光を避ける | 風の通る日陰 | 色あせと繊維の傷みを避ける |
| 途中で裏返す | 半日たったら1回 | 内側が乾きにくい |
| 厚手は立てかけない | 最後まで平らのまま | 立てると水が下へ移動する |
そして、乾いたかどうかの見分け方です。表面が乾いていても、編み地の内側はまだ湿っていることがよくあります。表面が乾いたと思ってから、さらに半日置くのが安全です。
| 確かめる場所 | 乾いていないときの感触 |
|---|---|
| 脇の下の重なり | ひんやりと冷たい |
| 襟の折り返しの内側 | しっとり重い |
| 袖口のリブ | 密度が高く、最後に乾く |
手の甲を当てて、周りの空気よりひやりとするなら、まだ水が残っています。急ぐときは、扇風機やサーキュレーターの弱い風を横から当てると早く進みます。熱を直接当てるのは、縮みの原因になるので避けてください。
防虫剤の成分|4つの系統と、それぞれの性格
商品の名前ではなく、成分の系統で覚えると選びやすくなります。大きく4つです。
| 系統 | ニオイ | 特徴 | 向く場所 |
|---|---|---|---|
| ピレスロイド系 | ほとんどない | 現在よく使われる。他系統と併用できると表示されることが多い | クローゼット全般・衣装ケース |
| ナフタリン系 | 独特のニオイがある | 効き方が穏やかで持続が長いとされる | 長期に開けない箱 |
| 樟脳(しょうのう) | 樹木系のニオイ | 古くから使われる。ニオイが衣類に残りやすい | 和装・長期保管 |
| パラジクロロベンゼン系 | 強いニオイがある | 気化が速く、効き始めが早いとされる | 短い周期で入れ替える場所 |
系統を選ぶときの基準は、実際には3つしかありません。ニオイが服に残っても構わないか、どのくらいの期間開けないか、他の系統と混ざる可能性があるか。ここを先に決めると迷いません。
ニオイの強い系統を使ったものは、着る前に風を通す時間を見込んでおいてください。着る予定の前日に出す、では間に合わないことがあります。
混ぜてはいけない組み合わせと、切り替えの手順
複数の系統を同じ空間に入れると、組み合わせによっては互いに溶け合い、液状になって衣類に付着することがあります。付いたしみは落ちにくく、色が抜けることもあります。
| 組み合わせ | 扱い |
|---|---|
| ナフタリン系 + パラジクロロベンゼン系 | 入れない |
| ナフタリン系 + 樟脳 | 入れない |
| 樟脳 + パラジクロロベンゼン系 | 入れない |
| 同じ系統どうし | 量を守れば可 |
| ピレスロイド系 + 他系統 | 表示を確認する |
| 防虫剤 + 除湿剤 | 併用してよい(置く高さが違う) |
| 防虫剤 + 香りのもの | 系統が分からなくなるので避ける |
切り替えるときの手順は決まっています。ここを省くと、前の成分が残ったまま新しいものを入れることになります。
| 順番 | やること | 時間 |
|---|---|---|
| 1 | 古いものを全部取り出す | 5分 |
| 2 | 衣類をいったん外に出す | 10分 |
| 3 | 扉と引き出しを開けて風を通す | 半日 |
| 4 | 内側を乾いた布で拭く | 10分 |
| 5 | 衣類に風を通す | 半日 |
| 6 | 新しいものを入れる | 5分 |
3番と5番は、晴れて空気の乾いた日にやってください。雨の日にやると、湿った空気を入れ替えただけになります。
置き場所と有効期間|上に置いて、閉じた空間で使う
有効成分は気化して広がりますが、多くは空気より重いため、上から下へ落ちていきます。だから置く場所は衣類の上です。
| 収納の形 | 置く場所 | やりがちな間違い |
|---|---|---|
| 引き出し | 畳んだ衣類のいちばん上 | 底に敷いてしまう |
| 衣装ケース | 上段の衣類の上 | 隅に1つだけ置く |
| クローゼット | 肩の高さより上に吊るす | 床に置く |
| 紙箱 | 薄紙を1枚挟んだ上 | 衣類に直接触れさせる |
有効期間と量については、次の点だけ押さえておけば足ります。
| 項目 | 目安 | 理由 |
|---|---|---|
| 交換の周期 | 半年〜1年(表示に従う) | 衣替えのたびに替えると忘れない |
| 使う量 | 空間の容積に対する表示どおり | 少ないと届かず、多くてもニオイが残るだけ |
| 効く範囲 | 閉じた空間の中だけ | 扉が開いていれば成分が留まらない |
| 衣類との接触 | 直接触れさせない | 変色することがある |
| 金属・樹脂との接触 | 触れさせない | ボタンや装飾が変質することがある |
そして、いちばん外しやすい前提です。防虫剤は密閉に近い空間でしか働きません。扉のないラック、すき間の多い棚、開けっ放しのクローゼットでは、量を増やしても効き方は変わりません。その場合は、衣類のほうを不織布のカバーや蓋つきのケースに入れて、小さな閉じた空間を作るほうが早く解決します。
小さな子どもやペットが同じ空間にいる場合は、手の届かない位置に置くこと、使ったあとの空間の風通しをよくすること、表示の注意書きに従うこと。この3点を守るのが一般的な扱いです。ニオイが気になるときは、換気の時間を長めに取ってください。
除湿剤・乾燥剤|湿度の目安と、置く高さ
防虫剤と除湿剤は、置く高さが逆になります。湿気は低いところに溜まるので、除湿するものは下です。
| 種類 | 置く場所 | 交換の合図 | 向く場所 |
|---|---|---|---|
| 水が溜まるタイプ | ケースの底・押入れの下段 | 容器に水が溜まったら | 押入れ・クローゼットの床 |
| シート状のもの | 衣類の下に敷く | 表示の色が変わったら | 引き出し・衣装ケース |
| 繰り返し使えるもの | 引き出しの底 | 色が変わったら乾燥させる | 開け閉めの多い場所 |
| すのこ | 押入れの床 | 消耗しない | 床から離して空気を通す |
湿度の目安と、道具がないときの見分け方も置いておきます。
| 状態 | 湿度のおおよそ | 収納として |
|---|---|---|
| 空気が乾いて紙がぱりっとする | 40%前後 | 良好 |
| 少し重い空気に感じる | 60%前後 | 上限の目安 |
| 壁や床がひやりとする | 65%以上 | 対策が要る |
| 紙箱がやわらかい・カビ臭い | 70%以上 | 中身をいったん出す |
湿度の管理でいちばん効くのは、道具ではなく行動です。仕舞う作業を晴れた日にやること。月に1回、30分だけ扉を開けること。この2つで中の状態は変わります。
たたむか吊るすか|ニットを吊るさない理由
編み地は、糸をループにして組んだ構造です。上から吊るすと、そのループが縦方向に引き延ばされ、いちばん荷重が集中する肩と袖の付け根から形が変わります。1日や2日なら戻りますが、半年吊るしたままだと戻りません。
| 種類 | たたむ | 吊るす | 理由 |
|---|---|---|---|
| 編み物全般 | ○ | × | 自重で肩と袖が伸びる |
| カシミヤ・アンゴラ | ○ | × | 繊維が細く戻りにくい |
| 薄手のハイゲージ | ○ | 短期なら可 | 数日なら吊るしても戻る |
| カーディガン | ○ | 短期なら可 | 前立てが伸びやすい |
| ウールのコート | × | ○ | 肩の形が作られている |
| ジャケット | × | ○ | 芯地が形を支えている |
| シャツ・ブラウス | × | ○ | しわが付きにくい |
| 重い飾りの付いた服 | ○ | × | 飾りの重さが生地を引く |
どうしても吊るす場所しかない場合は、身頃を二つ折りにしてハンガーの横棒に掛けると、荷重が一点に集中しません。肩の形を保つ考え方はハンガーの向きに常識はあるかにもまとめています。
たたみ方の細部|翌年に折り線を残さない
たたむと決めたら、次はどうたたむかです。ここは差が出にくいように見えて、翌年の見え方に効きます。
| やること | 具体的に | 理由 |
|---|---|---|
| 袖を後ろ側で折る | 背中側でクロスさせる | 前身頃に折り線が出ない |
| 折り目に薄紙を挟む | 巻いた薄紙を1本入れる | 深い線が残りにくい |
| 重ねるのは3〜4枚まで | 厚手は2枚まで | 下の折り線が固定される |
| 重いものを下にする | 厚手→薄手の順 | 上に置くと潰れる |
| 立てて並べる | 引き出しの中で縦に | 全部見えて取り出しやすい |
| 引き出しは7〜8割まで | すき間を残す | 空気が通る |
| 半年に一度たたみ直す | 折る位置を変える | 同じ線が固定されない |
圧縮していいもの・だめなもの
場所は空きます。ただし、素材によっては翌年に戻りません。分かれ目は「膨らみが機能そのものかどうか」です。
| 種類 | 圧縮 | 理由 |
|---|---|---|
| 綿のTシャツ・シーツ | ○ | 折り線が戻りやすい |
| タオル類 | ○ | 洗えば戻る |
| アクリルの編み物 | △ | 折り線が残ることがある |
| 薄手のウール | △ | 短期なら可。長期は避ける |
| 厚手のウール | × | 潰れが戻りにくい |
| カシミヤ | × | 風合いが戻らないことがある |
| アンゴラ・モヘア | × | 毛足が寝て起きない |
| 羽毛のもの | × | 羽が折れて膨らみが戻らない |
| ジャケット・スーツ | × | 芯地が潰れる |
| ウールのコート | × | 形が崩れる |
圧縮するときの条件はひとつです。完全に乾いてから入れること。湿気ごと閉じ込めると、開けたときにニオイが残ります。
収納場所ごとの湿気の違い
同じ家の中でも、場所によって条件はかなり違います。いちばん大切なものを、いちばん条件のよい場所に置くのが基本の考え方です。
| 場所 | 湿気 | 温度の変化 | 向くもの | 手当て |
|---|---|---|---|---|
| クローゼットの上段 | 少ない | 小さい | カシミヤ・大切なもの | 重いものを置かない |
| クローゼットの中段 | ふつう | 小さい | 日常的に着るもの | 詰めすぎない |
| クローゼットの床 | 溜まる | 小さい | 使用頻度の低いもの | 直置きせず台を挟む |
| 押入れの下段の奥 | いちばん溜まる | ふつう | 長期保管に向かない | すのこ+除湿を必ず |
| 壁に接した面 | 結露しやすい | 大きい | 何も接触させない | 5cmほど離す |
| 衣装ケースの底 | 溜まる | 小さい | 除湿するものを置く | 底にシートを敷く |
| 屋根裏・階段下 | 変動が大きい | 大きい | 動物性繊維に向かない | 化繊・綿を置く |
ウールやカシミヤは、湿気・温度変化・光の3つに弱いので、いちばん条件の安定した場所に置いてください。逆に、綿や化繊は多少条件の悪い場所でも耐えます。置き場所は素材で決めるのが合理的です。
入れ物で変わること|通気があるかどうか
同じ場所に置いても、入れ物で結果が変わります。分かれ目は通気です。
| 入れ物 | 通気 | 防虫成分の留まり | 向くもの |
|---|---|---|---|
| 不織布のケース・カバー | ある | ふつう | ウール全般・コート |
| 蓋つきの樹脂ケース | 少ない | 留まる | ニット・長期保管 |
| 引き出し式の樹脂ケース | 少ない | 留まる | 日常的に開けるもの |
| 紙箱・段ボール | ある | 抜ける | 短期。湿気を吸う点に注意 |
| ビニール袋・店のカバー | ない | 留まる | 長期保管には向かない |
| 圧縮袋 | ない | 留まる | 綿・化繊のみ |
| 桐の箱・引き出し | 調湿する | 留まる | 絹・和装 |
店から戻ってきたときのビニールを外す理由も、ここにあります。通気がないので中に湿気が残り、それが半年続きます。外して、不織布のカバーに替えてください。
段ボールは湿気を吸うので、長期の保管には向きません。短い期間の一時置きと考えて、床に直接置かないようにしてください。
手のかかる素材|カシミヤ・アンゴラ・モヘア・アルパカ
同じ「毛」でも、繊維の太さと毛足の長さで扱いが変わります。ここが分かっていると、1枚だけ別扱いにする判断ができます。
| 素材 | 繊維の性質 | 保管で起きやすいこと | 手当て |
|---|---|---|---|
| カシミヤ | 非常に細くやわらかい | 毛玉・潰れ・虫の被害 | 単独で仕舞う。上段に置く |
| アンゴラ | 毛が抜けやすい | 抜け毛が他の服に付く | 1枚ずつ包む |
| モヘア | 毛足が長く光沢がある | 毛足が絡む・寝る | 上に何も載せない |
| アルパカ | 太めで厚みがある | 乾きにくい | 乾燥に時間をかける |
| キャメル | 濃色で密度が高い | 穴が見つけにくい | 明るい場所で点検する |
| シルク混 | 光と摩擦に弱い | 黄変・すれ | 光を完全に遮る |
| 手編みのもの | 糸が太く目が粗い | 伸び・型崩れ | 平らに、上に何も載せない |
カシミヤについて、もうひとつだけ。仕舞う前に毛玉を取っておくと、翌年の状態が明らかに違います。半年置いた毛玉は繊維に絡んで固くなり、取るときに生地を傷めやすくなるからです。取るなら仕舞う前です。
素材そのものの選び方はニットの選び方やツイードの見方、素材の組み合わせ方は素材ミックスの考え方にまとめています。
やらなくていいこと
全部やる必要はありません。手間の割に効かないこと、かえって逆に働くことを挙げておきます。
| よくやること | 実際 | 代わりに |
|---|---|---|
| 一度も袖を通していない服を念のため洗う | 洗うほうが繊維を傷める | 表示を確認してそのまま仕舞う |
| 防虫剤を多めに入れる | 効きは容積で決まる。ニオイだけ残る | 表示どおりの量にする |
| 香りの強いものを一緒に入れる | ニオイが混ざって取れなくなる | 入れない |
| 全部を圧縮して場所を作る | 戻らないものが出る | 素材で分ける |
| 乾燥機で早く乾かす | 縮みとフェルト化の原因 | 平干しで時間をかける |
| アイロンを直接当てる | 編み地が潰れる | 浮かせて蒸気だけ当てる |
| 毛玉を毎回全部取る | 取りすぎると生地が薄くなる | 目立つところだけにする |
いちばん多い過剰は、防虫剤の量です。空間の容積に対して決まっているので、増やしても効きは変わりません。増えるのはニオイだけです。
来季出したときのトラブル|5つの症状と、直せる範囲
半年後に開けたときに起きることは、だいたい決まっています。まず全体像を置きます。
| 症状 | 原因 | 自分で直せるか | かかる時間 |
|---|---|---|---|
| 防虫剤のニオイ | 成分が繊維に残った | 直せる | 半日〜1日 |
| 湿気っぽいニオイ | 乾き切らずに仕舞った | 条件つきで直せる | 1日〜洗い直し |
| 折り線 | 同じ位置で長く畳んだ | 直せる | 30分〜半日 |
| 肩の型崩れ | 吊るして保管した | 軽ければ直せる | 1日 |
| 毛玉 | 摩擦と保管中の圧 | 直せる | 15〜40分 |
| 襟・袖口の黄ばみ | 皮脂が酸化した | 範囲による | 30分〜店 |
| 全体の黄ばみ | 汗と時間 | 難しい | 店に相談 |
| 小さな穴 | 虫の被害 | 目立たなくはできる | 30分〜店 |
| 複数の穴 | 虫の被害が進んだ | 難しい | 店に相談 |
トラブル別の直し方
上の表の中身を、症状ごとに具体的に書きます。
ニオイ。防虫剤のニオイは、風通しのよい日陰に半日から1日吊るすと、多くは抜けます。厚手のものは裏返して、袖の内側にも風が当たるようにしてください。それでも残るときは、着る側の生地(内側)だけでも風に当てる時間を増やします。湿気由来のニオイは、風だけでは戻らないことがあります。洗える表示なら洗い直し、洗えないなら店に相談してください。
| ニオイの種類 | 見分け方 | 手当て |
|---|---|---|
| 防虫剤 | 樟脳・薬品のような匂い | 陰干し半日〜1日 |
| 湿気・かび | 湿った土のような匂い | 洗い直すか店へ |
| 皮脂の酸化 | 酸っぱい・古い油の匂い | 洗い直す |
| 香りものの移り香 | 甘い匂い | 抜けにくい。洗い直す |
型崩れと折り線。軽い折り線なら、蒸気を当てて休ませます。アイロンを直接当てず、10cmほど浮かせて蒸気だけを通し、そのあと平らな場所で完全に冷めるまで置きます。冷めるときに形が決まるので、この待ち時間が本体です。肩の型崩れも同じで、蒸気を当てたあと平らに置いて休ませます。伸びた袖口やリブは、蒸気を当てて手で軽く縮める方向に整えると、ある程度は戻ります。
| 症状 | 手当ての順番 | 待ち時間 |
|---|---|---|
| 折り線 | 蒸気を浮かせて当てる→平らに置く | 冷めるまで30分 |
| 肩の落ち | 蒸気→平干しで休ませる | 半日 |
| 袖口の伸び | 蒸気→手で寄せる→冷ます | 30分 |
| 全体のたるみ | 洗い直して平干しで寸法を戻す | 1〜2日 |
毛玉。仕舞う前に取るのが基本ですが、出したときに出ていることもあります。取り方は、平らな台に生地を広げ、動かさずに、毛玉だけをすくうように処理します。引っ張って取ると、周りの糸まで出てきます。取りすぎると生地が薄くなるので、目立つ場所だけにしてください。
| 場所 | 毛玉の出やすさ | 扱い |
|---|---|---|
| 脇の下 | 非常に出やすい | 目立たないので放置してもよい |
| 袖の内側 | 出やすい | バッグが当たる側だけ処理する |
| 前身頃の下部 | 出やすい | 目立つので処理する |
| 襟まわり | ふつう | 髪との摩擦。慎重に |
黄ばみ。襟の内側や袖口の狭い範囲なら、洗える表示のものは部分的に洗剤をなじませてから通常どおり洗うと、薄くなることがあります。範囲が広い場合、時間が経っている場合、色柄物の場合は、こすらずに店に相談してください。こすると繊維が毛羽立ち、その部分だけ白っぽく見えるようになります。
| 状態 | 自分でやってよい範囲 |
|---|---|
| 出したばかり・狭い・洗える表示 | 部分洗い→通常の洗い |
| 出したばかり・広い | 店に相談する |
| 数年分の蓄積 | 店に相談する |
| 色柄物 | 目立たない場所で試してから |
虫食いの穴。小さな穴は、同系色の細い糸で周囲の目をすくって寄せると、遠目には分かりにくくなります。ただし、元どおりにはなりません。穴が複数ある、範囲が広い、目立つ場所にある、大切にしている服、のいずれかに当たるなら、かけつぎを扱う専門の店に相談してください。
そして、穴が見つかったときにいちばん大事なのは、その1着で終わらせないことです。同じ場所に入っていたものを全部出して、明るい場所で1枚ずつ点検してください。被害が1着だけということは、あまりありません。
| 穴を見つけたあとの手順 | 時間 |
|---|---|
| 同じ収納の中身を全部出す | 30分 |
| 1枚ずつ明るい場所で点検する | 1時間 |
| 中を空にして風を通す | 半日 |
| 被害のあったものを分けて洗う | 半日〜 |
| 防虫剤を新しくして入れ直す | 30分 |
自分でやめる線|どこからは相談したほうがよいか
手を出す前に、線を決めておくと迷いません。基準は「戻せるかどうか」です。
| こういうときは | 自分でやる | 相談する |
|---|---|---|
| ニオイが防虫剤由来 | ○ | ― |
| ニオイが湿気由来で洗えない表示 | ― | ○ |
| 折り線・軽い型崩れ | ○ | ― |
| 全体が伸びて寸法が変わった | 洗い直しまで | 戻らなければ○ |
| 毛玉が全体に広がっている | ― | 買い替えの検討も |
| 黄ばみが狭く新しい | ○ | ― |
| 黄ばみが広い・古い | ― | ○ |
| 穴が1つで小さい | ○ | ― |
| 穴が複数・目立つ場所 | ― | ○ |
| 縮んでフェルト状になった | ― | 戻らないことが多い |
直せるかどうかの全体像はお直しで直せること・直せないことにまとめてあります。手入れで戻らないものは、寸法や仕立ての問題であることもあるので、あわせて見てください。
まとめ
仕舞う側の技術を、順番にすると6つです。
素材を確認する。虫が食べるのは動物からできた繊維で、綿・麻・化繊は繊維そのものは食べられません。ただし汚れが残っていれば、その部分は食べられます。
洗う。目的は見た目ではなく、虫の食べものと翌年の黄ばみの元を取り除くことです。表示を読んで、家で洗う・店に出す・触らないの三択を先に決めます。
乾かす。編み物は平らに置き、袖は身頃の上へ。表面が乾いたと思ってから、さらに半日置いてください。
防虫剤を置く。系統は4つ。混ぜないこと、衣類より上に置くこと、閉じた空間で使うことの3つが条件です。除湿するものは逆に下です。
たたんで、入れ物を選ぶ。ニットは吊るさず、立てて並べる。毛足のあるものは圧縮しない。通気のないビニールのまま仕舞わない。
置き場所を素材で決める。条件の安定した場所に、いちばん傷みやすいものを置いてください。
そして来季。ニオイと軽い型崩れは戻せます。虫食いの穴と広い黄ばみは、触らずに相談したほうが結果がよくなります。穴が1つ見つかったら、同じ場所にあったものを全部点検してください。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. ニットは仕舞う前に必ず洗わないといけませんか
- 肌に触れたものは洗う側です。虫が寄るのは繊維そのものより、そこに残った皮脂・汗・食べこぼしのほうで、汚れのある場所は集中的に食べられます。1シーズンに1〜2回しか着ておらず、下にシャツやインナーを着ていて、襟や袖口に触れていないものは、風を通すだけで仕舞っても大きな問題にはなりにくいです。判断に迷ったら、襟の内側と袖口を明るいところで見てください。わずかな艶やくすみが出ていれば、それが皮脂です。
- Q. 防虫剤は何種類か一緒に入れてもいいですか
- 混ぜないのが基本です。成分の系統は大きく4つあり、そのうちナフタリン系・パラジクロロベンゼン系・樟脳は、組み合わせによって溶けたり液状になったりして、衣類にしみとして付着することがあります。ピレスロイド系は他と併用できるとされていることが多いのですが、表示の書き方は製品によって違うので、必ずその表示に従ってください。系統を切り替えるときは、いったん中身を空にして、扉や引き出しを開けて風を通してから入れ替えます。
- Q. 防虫剤はどこに置けば効きますか
- 衣類より上です。有効成分は気化して空気より重く下へ広がるため、引き出しなら衣類の一番上、クローゼットなら吊り下げるものを肩の高さより上に置きます。床や引き出しの底に入れても、上まで届きません。もうひとつ大事なのは、閉じた空間であることです。扉が開けっ放しだったり、すき間の多いラックだったりすると、成分が留まらず期待した効き方になりません。逆に除湿するものは下です。湿気は低いところに溜まります。
- Q. 圧縮袋にニットを入れてもいいですか
- 長期の保管には向きません。編み地は空気を含んでいることで膨らみと保温性が保たれているので、数か月押し潰したままにすると、開けたときに折り線と潰れが残ることがあります。カシミヤ・アンゴラ・モヘアのように毛足のあるものは特に戻りにくいです。綿や化繊のTシャツ、タオル、シーツは向いています。どうしても場所がない場合は、完全に空気を抜き切らず、途中で一度開けて風を通してください。
- Q. 来季に出したら独特のニオイがしました。どうすればいいですか
- まず、防虫剤のニオイと、湿気由来のニオイを分けます。防虫剤のニオイなら、風通しのよい日陰に半日から1日吊るしておけば、多くは抜けます。厚手のものは裏返して、袖の内側にも風が当たるようにしてください。湿ったような、かびに近いニオイの場合は、風を通しただけでは戻らないことがあります。洗える表示なら洗い、洗えない表示なら店に相談してください。どちらの場合も、ニオイを別のニオイで隠す方向に進めると、あとから両方が残ります。
- Q. 虫食いの穴は自分で直せますか
- 小さな穴を目立たなくすることはできますが、元どおりにはなりません。編み地の穴は、同系色の細い糸で周囲の目をすくって寄せると、遠目には分かりにくくなります。ただし、範囲が広い場合、穴が複数ある場合、目立つ場所にある場合は、かけつぎ(かけはぎ)を扱う専門の店に相談したほうが結果がよくなります。もうひとつ大事なのは、穴が見つかったら同じ場所に入っていた他の衣類も全部点検することです。1着だけで済んでいることは、あまりありません。
- Q. 湿度はどのくらいを目安にすればいいですか
- 収納の中は60%を超えない状態を目安にすると考えやすいです。数字を測る道具がなくても、扉を開けたときに空気がひやりと重く感じる、壁側に触れると冷たい、押入れの奥に置いた紙箱がやわらかくなっている、といった状態は湿気が溜まっている合図です。仕舞う作業そのものを、晴れて空気の乾いた日に行うこと。そして月に1回、30分でよいので扉を開けて空気を入れ替えること。この2つだけでも中の状態はかなり変わります。
— メグラシ編集部





