クローゼット可動棚|後付けは、パイプの服を寄せて空く幅で決める

**パイプと上の棚だけのクローゼットに可動棚を後から付けるかは、掛けている服を全部片側に寄せたとき、何cmの幅が空くかで決まります。**45cm以上空けば、その幅を縦の可動棚の区画にできます。
多くのクローゼットは、端から端までパイプが通っていて、その上に棚が1段あるだけです。パイプの幅をすべて服で使っていると思いがちですが、寄せてみると、思ったより広い幅が空いていることがよくあります。
棚板と棚板の間隔の決め方はクローゼットの棚にあります。この記事は、その手前の、可動棚を付けるかどうかと、区画をどこに作るかの話です。
結論:寄せて空く幅と、壁の下地で決める
| 測るもの | 目安 | 決まること |
|---|---|---|
| パイプの服を寄せて空く幅 | 45cm以上 | 縦の可動棚の区画を作れる |
| 棚を付ける壁の下地 | 棚柱の位置に下地がある | 壁に棚柱を付けられる |
| クローゼットの奥行き | 棚板は奥行きより10cm以上浅く | 隣の服の袖が棚に当たらない |
| 最初の棚板の枚数 | 3枚まで | 2週間使ってから足せる |
幅が足りない、下地がないといった場合も、可動棚をあきらめる必要はありません。置く形の棚や、細い棚に切り替えます。
秋に測る理由|パイプがいちばん詰まる日
寄せて空く幅は、季節によって変わります。夏のあいだは薄い服が多く、パイプに余裕があるように見えます。秋冬の服が戻ってくると、厚手の上着やコートの分だけ、パイプが詰まります。
測るのは、衣替えで秋冬の服をパイプに戻した日にしてください。夏に測って区画を作ると、冬になってから、棚の前までコートがあふれてきます。
衣替えの日は、クローゼットの中を空けることが多いので、棚を付ける作業をするのにも向いています。
寄せて空く幅|45cmあれば1区画
測り方は次のとおりです。
- 秋冬の服を、ふだんどおりパイプに全部掛ける
- 掛けた服を、片側の壁に向けてまとめて寄せる
- 服が押しつぶされない程度で止め、反対側の壁まで何cm空いたかを測る
- そこから、服を取り出すときの余裕として10cmを引く
残った幅が45cm以上なら、その幅を縦の可動棚の区画にできます。**たたんだ服を1列置く棚板は、幅40cm前後あれば足ります。**棚を支える柱や板の厚みを足すと、45cmが目安になります。
1着あたりにパイプを何cm使っているかの見方は狭いクローゼットの収納にあります。寄せても空きが出ない場合は、先にそちらで掛けている枚数を見直してください。
区画は、どちらの端に作るか
空いた幅は、クローゼットの左右どちらかの端に寄せて区画にします。真ん中に作ると、左右のパイプが分かれて、服を探すときに両側を見ることになります。
どちらの端にするかは、扉の開き方で決めてください。折れ戸なら、たたまれた扉が左右の端に残るので、その裏は手が入りにくくなります。棚は、扉を開けたときに正面から手が届く側にします。扉ごとの死角の位置はクローゼット内の収納に詳しく書いています。
端の壁を使えると、棚を支える柱を壁に付けやすくなります。区画を端に作るのは、その意味でも都合がいいのです。
可動棚のしくみ|棚柱・棚受け・棚板
後から付ける可動棚は、たいてい3つの部品でできています。
- 棚柱:壁に縦に付ける細いレール。一定の間隔で、受けを差し込む穴や溝が並んでいる
- 棚受け:棚柱の穴に差し込む金具。ここに棚板を載せる
- 棚板:服を置く板
棚受けを差し替えれば、棚板の高さを後から変えられます。これが可動棚のいちばんのよさです。棚柱は、棚板の左右それぞれに、手前と奥の2本ずつ付けると安定します。区画の端が壁なら、左右の壁に付けられます。
奥行き|棚板は、クローゼットより10cm以上浅く
クローゼットの奥行きは、多くの場合55〜60cmあります。棚板をその奥行きいっぱいにすると、隣のパイプに掛けた服の袖や肩が、棚の角に当たります。
棚板は、クローゼットの奥行きより10cm以上浅くしてください。たたんだ服を置くなら、奥行き30〜40cmで足ります。奥まで深い棚は、奥に置いたものに手が届かず、手前だけを使うことになります。手前から何cmまで手が届くかはクローゼットの奥行きで確かめられます。
壁に付けられるか|下地を先に探す
棚柱を壁に付けるときは、壁の中の下地に留めます。下地は、壁の板の裏にある木の柱や桟です。**下地のない石膏の壁だけに、服を載せる棚を付けないでください。**服は積むと重くなり、ねじが抜けることがあります。
下地の位置は、壁を指で軽くたたいて音の変わる場所を探すか、下地を探す道具を使って確かめます。棚柱を付けたい位置に下地がなければ、棚柱の位置を下地に合わせて動かすか、壁に付けずに済む方法に切り替えます。
作業に自信がない場合は、無理をせず、家の工事を頼める人に相談してください。
賃貸のとき|穴を開けずに可動棚にする
賃貸で壁に穴を開けられない場合は、床に置く形で、中の棚板の高さを変えられる棚をクローゼットに入れます。これでも、可動棚と同じように高さを後から変えられます。
置く前に、3つを測ってください。クローゼットの入口の幅と高さ、中の奥行き、上の棚の下から床までの高さです。棚が入口を通らない、上の棚に当たるといった失敗は、ここで防げます。
床と天井で突っ張る柱を使う方法もありますが、天井の強さによっては向きません。管理会社に一度確かめてから選んでください。
最初の棚板は3枚まで
可動棚を付けたら、最初に入れる棚板は3枚までにしてください。あとから高さを変えたり、枚数を足したりできるのが可動棚です。最初から細かく段を作ると、たたんだ服の山の高さに合わない段が出て、結局入れ直すことになります。
3枚で2週間使います。そのあいだに、服があふれる段と、空いたままの段が見えてきます。あふれる段があれば棚板を1枚足し、空いた段があれば高さを詰めます。段と段の間隔の目安はクローゼットの棚の「一山の高さ+指2本」がそのまま使えます。
いちばん使う段を、肘から胸の高さに
3枚のうち1枚は、肘から胸の高さに入れてください。立ったまま、かがまずに、背伸びもせずに出し入れできる高さです。毎日着るニットや、よく使う服をここに置きます。
その下の段には、週に1〜2回出すもの。上の段には、季節に数回しか出さないものを置きます。上の棚と同じ考え方で、年に何回出すかで決めてください。考え方はクローゼットの上の収納にあります。
パイプを残す側との境目
可動棚の区画と、パイプを残す側の境目では、パイプの端に掛けた服の袖が、棚の中に入り込むことがあります。棚に置いた服と袖が絡むと、出すたびに両方が崩れます。
境目には、棚板と同じ奥行きの仕切りを1枚立ててください。**仕切りがあると、パイプ側の服は仕切りの手前で止まり、棚の中に入りません。**棚柱を付けるために立てた縦の板があれば、それがそのまま仕切りになります。
どちらとも取れるとき①|空きが30〜45cmしかない
寄せても30〜45cmしか空かない場合は、たたんだ服を置く棚には狭すぎます。この幅は、鞄や小物を置く細い棚に使ってください。鞄は立てて並べるので、奥行きがあれば幅は30cmでも使えます。
もう1つの方法は、棚を付けずに、パイプから吊り下げる布の棚を使うことです。パイプの幅を少し使いますが、壁に何も付けずに済みます。どちらが見合うかはクローゼットの吊り下げ収納で決められます。
どちらとも取れるとき②|コートを別の場所に掛けられる
玄関や廊下にコートを掛ける場所がある家では、クローゼットのパイプに冬のコートが戻りません。この場合は、コートを除いた秋冬の服で寄せて空く幅を測ってください。
ただ、来客の多い時期や、家族の上着が増える時期には、コートがクローゼットに戻ってくることもあります。玄関に掛けられる数を超えたコートが、どこに行くかを先に決めておくと、区画が埋まらずに済みます。
どちらとも取れるとき③|家族と共用のクローゼット
家族と1つのクローゼットを使っている場合は、寄せる前に、パイプを誰がどこまで使うかを決めてください。全員の服を1か所に寄せて空いた幅を、共用の棚にするか、1人の棚にするか。棚の段を人ごとに分けると、誰の段かがはっきりします。
子どもと共用なら、子どもの手が届く下の段を子ども用にします。棚柱の穴があれば、子どもの成長に合わせて段の高さを上げられるのも、可動棚のよさです。
よくある行き違い
**「パイプは全部の幅を服で使っている」。**寄せてみると、45cm以上空くことは珍しくありません。空いた幅を棚にすると、たたむ服の置き場ができます。
**「棚は深いほうがたくさん入る」。**奥まで深い棚は、奥に置いたものに手が届かず、隣の服の袖も当たります。クローゼットの奥行きより10cm以上浅くしてください。
**「最初に全部の段を作っておけば楽」。**可動棚は、あとから足せることがいちばんのよさです。3枚から始めて、2週間使って足してください。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. クローゼットに可動棚を後から付けられますか
- 付けられるかは、壁の中の下地と、区画にできる幅の2つで決まります。先に、パイプに掛けている服を全部片側に寄せて、何cm空くかを測ってください。45cm以上空けば、その幅を縦の可動棚の区画にできます。次に、棚柱を付ける壁に下地があるかを確かめます。下地のない石膏の壁だけには、服を載せる棚は付けないでください。下地が見つからない、賃貸で穴を開けられないといった場合は、床に置く形の棚で可動棚にします。
- Q. 可動棚の区画は、どのくらいの幅が要りますか
- たたんだ服を1列置くなら、棚板の幅は40cm前後あれば足ります。棚柱や側板の厚みと、手を入れて取り出す余裕を足すと、クローゼットの中で45cm以上の幅が必要です。30〜45cmしか空かない場合は、服をたたんで置く棚ではなく、鞄や小物を置く細い棚にするか、パイプから吊り下げる収納にします。
- Q. 可動棚の棚板は、何枚入れればいいですか
- 最初は3枚までにしてください。可動棚のよさは、あとから高さを変えたり枚数を足したりできることです。最初から細かく段を作ると、たたんだ服の山の高さに合わない段が出て、結局入れ直すことになります。3枚で2週間使って、服があふれる段、空いたままの段を見てから、棚板を足すか高さを変えます。
- Q. 賃貸のクローゼットに可動棚を付けたいです
- 壁に穴を開けずに済む方法を選んでください。床に置く形で、中の棚板の高さを変えられる棚をクローゼットの中に入れるのがいちばん簡単です。置く前に、クローゼットの入口の幅と高さ、中の奥行きを測り、棚がパイプの服や上の棚に当たらないかを確かめます。床と天井で突っ張る柱を使う方法もありますが、天井の強さによっては向かないので、管理会社に一度確かめてから選んでください。
— メグラシ編集部





