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クローゼットの棚|段の間隔は「いちばん高い一山」で決まる

メグラシ編集部//読了 10分
クローゼットの棚にたたんだ服を積んで、段と段の間隔を確かめているところ

クローゼットの棚で最初に決めるのは、何を置くかではありません。段と段の間隔です。

間隔は、置きたいものの数からは出てきません。出てくるのは1つの数字からだけ、そこに積む一山の高さです。この数字を測らずに棚板を入れると、どこかの段が必ず詰まり、入らなかったものが他の段へあふれます。棚が足りないように見えていた状態は、たいてい1か所の間隔不足でした。

この記事は収納用品を選びません。測るのは4つです。

  1. たたんで積んだときの一山の高さ
  2. 棚の有効奥行き
  3. 棚板中央のたわみ
  4. 床から手が届く帯の位置

どれもメジャーと定規で測れます。掛ける服の配り方はウォークインクローゼット収納|先に測るのは奥行きにあります。

段の間隔は「一山の高さ+指2本」

たたんだ服は、1枚では高さになりません。積んで初めて高さになります。だから測るのは1枚の厚みではなく、実際に積む山の高さです。

手順は3つです。まず、その段に置く予定のものを床でたたみ、いつも積む枚数ぶん重ねます。次にその山の高さを測ります。最後に指2本ぶん、およそ3cmを足します。この3cmが、取り出すときに手の甲が入る余白です。

余白がないとどうなるか。上から2枚目を抜くとき、指が入らないので山ごと引き出すことになります。引き出せば崩れ、崩れたものを積み直すのが面倒になり、やがて積まずに突っ込むようになります。崩れる棚は、間隔が3cm足りない棚です。

間隔は3つの帯で足りる

測った数字は、細かく合わせる必要がありません。実際には3つの帯に収まります。

間隔の帯入るもの一山の目安
20cm前後薄手のたたみもの、下着や靴下の小箱5〜7枚積んで15cm台
30cm前後厚みのあるニット、スウェット、パーカ4〜5枚積んで25cm台
35〜40cmかご、引き出しケース、たたんだバッグケース高さ+出し入れの余白

1つのクローゼットで統一しなくて構いません。上を20cm、真ん中を30cm、下を40cmというように混ぜたほうが、余る空間は減ります。等間隔にすると、いちばん高いものに全部を合わせることになり、薄いものを置く段の上に毎回10cm以上の空きが出ます。

整って見せたいときに揃えるのは、高さではありません。手前の線です。棚の手前に一本の線を決め、置くものの前面をそこに合わせる。奥行きの余りは奥へ逃がします。前面が揃っていれば、段の高さがばらばらでも視線は落ち着きます。逆に、高さを均一にしても前面が凸凹なら、整って見えることはありません。

混ぜるときの順番にも決まりがあります。**間隔の狭い段を上に、広い段を下に。**理由は重さで、間隔の広い段には大きくて重いものが入るからです。重いものを上に置くと、取り出すたびに頭より上で重さを支えることになります。上の段の扱いは、この記事の後半で別に触れます。

有効奥行き40cmが、一列と二列の境目

奥行きは、公称ではなく有効を測ります。扉の内側から奥の壁までではなく、実際にものを置ける面の手前から奥までです。手前に扉の枠が出ているなら、その内側から測ります。

シャツを一般的な形にたたむと、横幅はおよそ30cm前後になります。前後に少し余白を取ると40cm。ここが分かれ目です。

  • 40cm未満|前後に重ならない一列。奥に押し込まないぶん、全部が見えます
  • 40〜55cm|一列+奥に薄い余白。奥は季節外の平たいものだけ
  • 55cm以上|前後2列が成立します。ただし条件がつきます

条件は1つだけです。後ろ列に置くのは、年に数回しか出さないものに限る。週に一度でも出すものを後ろに置くと、取るたびに前列を動かすことになります。前列は毎回崩れ、崩れた前列は定位置を失い、最終的に前後どちらも探す場所になります。

棚板のたわみは、中央で測る

棚板は端では下がりません。中央がいちばん下がります。定規や真っすぐな棒を棚の端から端へ渡し、中央との隙間を見てください。

  • 中央の下がりが5mm前後|載せ方で戻ります。重いものを中央から端へ移し、中央には軽いものだけを置く
  • 10mm以上、または板の端が受けから浮いている|載せ方では戻りません。中央に支えを1本足すか、その段の総量を半分にする

たわんだまま使い続けると、板は元の形に戻らなくなります。判断を先送りにしていい種類の変形ではありません。

たわみの出やすさは、幅でも変わります。**同じ厚みの板なら、幅が広いほど中央は下がります。**幅90cmの棚で問題が出ないものを、幅120cmの棚に同じ量だけ載せると、下がり方は目に見えて変わります。棚を新しく足すときは、幅が広いほど載せる量を減らすと考えてください。

見落としやすいのが、下がっているのに気づかない場合です。たわみは毎日少しずつ進むので、見た目では分かりません。年に2回、季節の入れ替えの日に定規を渡す、と決めておくと確実です。手間は1つの段で10秒ほどです。

手が届く帯を、床から線で引く

高さの使い分けは、体の1か所で決まります。床から80〜150cm、ここが立ったまま両手が自由に使える帯です。数字は身長で少し前後しますが、自分で決めるなら簡単です。まっすぐ立って、腕を下ろした状態から肘だけを曲げて手を前に出す。その手の高さの上下30cmが、あなたの帯です。

  • 帯の中|週に何度も出すもの。たたんだ服の主力
  • 帯より下|重いもの。落ちても危なくないもの
  • 帯より上|軽いもの。年に数回しか出さないもの

上の段の扱いはクローゼットの上の収納|年に何回出すかと、落ちたときの重さで決めるに分けて書きました。

可動棚は、どこまで動かすか

可動棚は動かせますが、動かしていい回数には上限があります。ダボや金具は抜き差しのたびに穴を広げるからです。目安として、季節ごとに動かすのはやりすぎです。

決め方を1つにします。動かすのは、置くものの種類が変わったときだけ。中身の量が増減しただけなら動かしません。量は積み方で吸収できますが、種類が変わると一山の高さが変わり、間隔そのものが合わなくなるためです。

棚を1枚足すか、ケースを積むか

空いている高さで決まります。

45cm以上空いているなら棚板を足すほうが有利です。1枚足すと手の届く面が2つに増え、下の段のものを上から見て取れるようになります。45cm未満ならケースが向きます。棚板を足すと20cm台の段が2つできて、どちらも使いにくい高さになるからです。

もう1つの軸は頻度です。週に何度も出すものは棚板の上、季節でまとめて出し入れするものはケースの中。ケースは中身を隠すぶん、開ける動作が1つ増えるからです。引き出しの深さで中身を決める話はクローゼットのチェスト|引き出しの深さで、入るものが決まるにあります。

どちらとも取れるとき①|服とそれ以外が混ざる棚

クローゼットの棚には、服以外のものが必ず入ってきます。書類、季節の道具、中身をまだ決めていない箱。ここで間隔を服に合わせるか、それ以外に合わせるかで迷います。

判断は面積の比率で出します。その段の面のうち、服が占める割合が半分を超えるかどうか。超えるなら服の一山で間隔を決め、服以外はその高さに入るものだけを選びます。超えないなら、その段は服の段ではありません。名前を変えてしまってください。「服の棚に入りきらないもの置き場」として使うと、どちらの基準でも決められなくなります。

どうしても混ざるなら、縦に分けず、横に分けるのが実務的です。同じ段の左半分を服、右半分をそれ以外にする。高さの基準が段ごとに1つで済みます。

どちらとも取れるとき②|家族と共用している棚

共用の棚では、間隔を合わせる相手が2人以上になります。ここで多いのが、いちばん背の高いものに全部を合わせてしまう決め方です。結果として、全員にとって余白の多い棚になります。

分け方は高さではなくでします。手が届く帯は人によって位置が違うので、そこを取り合わないように配ります。よく使う人の帯を優先し、その上下を分け合う。1つの段を2人で分けるより、段ごとに持ち主を決めるほうが崩れません。持ち主が決まっていない段は、必ずいちばん散らかります。

たたみ方を変えると、棚板を足さずに済むことがある

棚板を足す前に、試す価値のある手が1つあります。たたみ方を変える。

一山の高さは、たたむ回数で変わります。三つ折りを四つ折りにすれば、幅は狭くなり高さは上がる。逆に折り数を減らせば、高さは下がって幅が広がります。**間隔が足りない棚では折り数を減らし、幅が足りない棚では折り数を増やす。**どちらを削るかを、棚の形から決めます。

やり方は決まっていて構いません。ただし、**同じ棚の中では折り方をそろえてください。**折り方が混ざった山は、高さも幅もばらつき、積んだときに斜めになります。斜めになった山は、上から2枚目を抜いた瞬間に崩れます。

もう1つ、折り数を増やすときの上限があります。**四つ折りを超えると、折り線が消えにくくなります。**着る日に折り線が残っているなら、その服はたたむ側ではありません。掛ける側へ移してください。

段ごとに、役割を1つにする

1つの段に複数の役割を持たせると、間隔が決まりません。この段は何の段かを先に決めます。

役割の付け方は、種類ではなく場面が扱いやすいです。「平日の上に着るもの」「週末に着るもの」「家で着るもの」。種類で分けると、同じ厚みのものが別の段に散り、間隔がそろわなくなります。場面で分けると、同じ場面のものは厚みが近いことが多く、一山の高さが安定します。

役割を書いた紙を、その段の手前に置いてください。1か月で外して構いません。**外したあとも同じ場所に戻せるなら、その配り方は身についています。**戻せなくなるなら、役割の切り方がその家の暮らし方と合っていません。

上下の段で、同じものを分けない

同じ種類のものを、上の段と下の段に分けて置くのは避けてください。理由は2つあります。

1つ目は、探す場所が2か所になること。片方を見て見つからなければ、もう片方を見ることになります。1回の朝で2回開けるのは、片づいていない状態と体感がほとんど変わりません。

2つ目は、片方だけが減ること。取りやすいほうから先に減り、取りにくいほうが残ります。半年後、残ったほうは着ていない服の集まりになります。

どうしても入りきらないなら、分けるのは種類ではなく季節にしてください。いま着る季節のものを1か所に集め、季節外は別の場所へ。同じ季節のものを2か所に分けない、というのが基準です。

決めたあと、2週間だけ数えること

間隔を変えたら、正しかったかどうかを測ります。測るのは片づき具合ではありません。戻せなかった回数です。

2週間、取り出したものを元の段に戻せなかったときだけ、その段に印を1つ付けます。2週間後、印が3つ以上ついた段があれば、その段は間隔ではなく中身が合っていません。印が全体に散っているなら、間隔ではなく総量が多すぎます。印がどこにも付かないなら、棚の話はここで終わりです。

うまくいかないときに疑う順番

片づかない状態が続くとき、疑う順番を決めておくと早いです。

  1. 1か所の段が詰まっていないか|あふれの発生源はたいてい1段です
  2. 後ろ列に、よく使うものが入っていないか|前列が毎回崩れます
  3. 手が届く帯に、年数回のものが入っていないか|帯は最も奪い合いになります
  4. 総量が、棚の面積を超えていないか|ここまで来たら間隔の問題ではありません

4つ目に当たったときだけ、減らす話になります。総量の決め方は洋服の断捨離|減らす枚数は、パイプの有効幅から逆算するに置きました。

まとめ

  • 段の間隔は一山の高さ+指2本(約3cm)。1枚の厚みではなく、実際に積む山を測る
  • 間隔は20cm・30cm・35〜40cmの3つの帯で足りる。1つの棚で混ぜてよい
  • 有効奥行き40cmが一列と二列の境目。55cm以上でも、後ろ列は年に数回のものだけ
  • 棚板は中央で測る。5mmは載せ方で戻り、10mm以上は支えを足す
  • 空きが45cm以上なら棚板、45cm未満ならケース。頻度が高いものは棚板の上

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— メグラシ編集部

よくある問い

Q. クローゼットの棚は、何cm間隔で入れるのがよいですか
置くものによって3つに分かれます。たたんだシャツやカットソーのように薄いものを積むだけなら20cm前後、ニットやスウェットのように厚みのあるものが混ざるなら30cm前後、かごや引き出しケースを入れるなら35〜40cmです。決め方は簡単で、そこに置く予定のものを実際に積み、その一山の高さを測って、指2本ぶんおよそ3cmを足します。この余白がないと、出すときに上の棚板に手の甲が当たり、一山を崩してから取ることになります。1つのクローゼットの中で間隔を統一する必要はありません。上は20cm、下は40cmというように混ぜたほうが、余る空間が減ります。
Q. 棚の奥行きは何cmあればいいですか
たたんだ服を一列で置くなら40cmで足ります。一般的なシャツをたたむと横幅がおよそ30cm前後になるので、前後の余白を入れて40cmという計算です。55cm以上あると前後2列になり、置ける量は増えますが、後ろ列は前を動かさないと取れません。ここが判断の分かれ目です。奥行きが55cm以上ある棚では、後ろ列に置くものを年に数回しか出さないものだけに限ってください。週に一度でも出すものを後ろに置くと、前の列が毎回崩れ、やがて前列そのものが定位置を失います。
Q. 棚板を1枚足すのと、引き出しケースを積むのは、どちらがよいですか
その空間の高さで決まります。空いている高さが45cm以上あるなら棚板を足すほうが有利です。1枚足すだけで手の届く面が2つに増え、下の段のものが上から取れるようになります。45cm未満ならケースのほうが向きます。棚板を足すと残りが20cm台の二段になり、どちらも中途半端になるためです。もう1つの目安は取り出す頻度で、週に何度も出すものは棚板の上、季節でまとめて出し入れするものはケースの中が合っています。ケースは中身を隠すぶん、開ける手間が1つ増えるからです。
Q. 棚がたわんできました。どうすればいいですか
まず測ります。棚板の中央と端に定規を渡し、中央がどれだけ下がっているかを見てください。幅90cmで中央が5mm前後下がっているなら、まだ載せ方の調整で戻せます。重いものを中央から端に移し、中央には軽いものだけを置く。これで見た目のたわみは減ります。10mm以上下がっている、あるいは板の端が受けから浮いているなら、載せ方では戻りません。支えを中央に1本足すか、その段に載せる総量を半分にしてください。たわんだまま使い続けると、板が元の形に戻らなくなります。
Q. 全部の段を同じ間隔にしたほうが、見た目は整いますか
見た目は整いますが、空間はいちばん余ります。等間隔にすると、間隔はもっとも背の高いものに合わせざるを得ず、薄いものを置く段の上に毎回10cm以上の空きが生まれるためです。整って見せたいなら、間隔ではなく前面を揃えてください。棚の手前の線に、置くものの前面を合わせる。奥行きの余りは奥に逃がす。これだけで、段の高さがばらばらでも視線は落ち着きます。整うのは高さの均一さではなく、手前の線の揃い方です。

— メグラシ編集部

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