クローゼットのカバン収納|自立するかどうかで置き方が分かれる

カバンの置き場所は、大きさでも素材でも決まりません。分かれ目は1つです。
置いたときに、自立するかどうか。
自立するものは立てて並べられます。自立しないものを立てて並べると、隣に寄りかかり、最終的に全部が倒れます。倒れた状態が続くと形の癖がつき、戻らないことがあります。
判定は10秒で終わります。棚に置くか吊るすかの前に、まずこれを確かめます。棚そのものの間隔はクローゼットの棚|段の間隔は「いちばん高い一山」で決まるにあります。
自立の判定|空にして、10秒置く
手順は3つです。
- 中身を全部出す|入っているものが支えになっていると判定を誤ります
- 平らな場所に置く|柔らかい場所ではなく、床か棚板の上
- 10秒待つ
10秒そのまま立っていれば自立します。傾く、口が閉じるように潰れる、片側へ倒れる。このどれかが起きたら自立しません。
素材でも値段でもなく、置いたときの状態そのものが基準です。同じ形でも、使い込んだものは自立しなくなっていることがあります。
自立するもの|立てて並べる
自立するカバンは、本を並べるように立てて並べます。棚の面積あたりで最も多く置け、しかも全部の背が見えます。
仕切りを入れると安定します。仕切りの幅は、カバンの厚みプラス2cmが目安です。広すぎると中で傾き、狭すぎると出し入れのたびに擦れます。
並べる順番は、大きさ順でも色順でもありません。使う頻度順です。いちばん手前が、いちばん使うもの。頻度が同じなら、大きいものを奥にしてください。大きいものが手前にあると、奥が見えなくなります。
自立しないもの|吊るすか、寝かせる
自立しないカバンには2つの置き方があります。
吊るす|持ち手が幅広で短いものに限ります。幅が広いほど力が分散し、短いほど揺れが小さくなります。細くて長い持ち手を長期間吊ると、持ち手の付け根に力が集まり続けます。付け根は縫い留めや金具で留まっている部分なので、そこだけに荷重がかかる状態は避けたほうがよいです。
寝かせる|細いひものものは、たたんで棚に置くか、箱の中で寝かせます。ただし重ねません。上に載せた時点で潰れます。
吊るす場所をパイプに作る場合、その幅は掛ける服と引き換えになります。計算はクローゼットの吊り下げ収納|奪うパイプ幅に見合うかで決めるにあります。
詰めものは、形が保てる最小量まで
詰めものは入れますが、量に上限があります。
判定は口で分かります。**詰めた状態で、口が自然に閉じるか。**押さえないと閉じないなら入れすぎです。入れすぎると内側から縫い目が張り、外側に丸みの癖がつきます。
もう1つの決まりは重さです。**重いものを詰めものに使わない。**重さがかかると底が落ち、形が変わります。軽くて、かさのあるものを使ってください。
重ねていい数は2つまで
| 状態 | 重ねてよい数 | 理由 |
|---|---|---|
| 自立する | 2つまで | 3つ目から下に全重量が集中する |
| 自立しない | 0 | 載せた時点で潰れる |
重ねたカバンは、下のものを取るときに上を全部どけることになります。つまり下は使わないカバンになります。重ねる代わりに、立てて仕切りを入れるほうが、同じ面積でより多く置けて全部が見えます。重ねるのは最後の手段です。
仕舞う前に、必ず空にする
中身を出さずにしまうと、3つ起きます。
- 形の変化|入れたものの角が内側から当たり続けると、その形の癖がつきます
- 湿気|紙類や布は湿気を含みやすく、閉じたカバンの中は乾きにくい場所です
- 次に使う日の作業|出かける直前に中身を入れ替えると、必ず何かを入れ忘れます
空にする作業は1分ほどで終わります。**使い終わった日に、その場でやる。**翌日に回すと、たいてい翌日も回します。
どちらとも取れるとき①|毎日使うカバン
毎日使うカバンは、収納の対象になりません。定位置は、クローゼットの中ではなく玄関に近い場所です。
理由は動線です。毎日クローゼットまで戻しに行く動作は、たいてい続きません。続かない場所を定位置にすると、床か椅子が実質の定位置になります。
ただし条件が1つあります。**その定位置が、床ではないこと。**床に置くと形が崩れ、掃除のときに毎回動かすことになります。玄関に近い棚か、フックが1つあれば足ります。玄関側の配り方はシューズクローク収納|靴以外を入れるかは「濡れて帰るか」で決めるにまとめました。
どちらとも取れるとき②|季節でしか使わないカバン
季節ものは、その季節が終わったら空にして、詰めものを入れて、通気のある袋か箱へ入れます。密閉した袋は湿気が抜けないので、長期間には向きません。
置き場所は、頻度で決めます。年に数回しか出さないなら上の棚でも構いませんが、重さの上限があります。片手で下ろせるかを確かめてください。判定はクローゼットの上の収納|年に何回出すかと、落ちたら痛いかで決めるにあります。
どちらとも取れるとき③|自立するのに、置き場所が足りない
自立するカバンが多くて棚に入りきらないとき、選択肢は3つです。
- 仕切りを狭くする|厚みプラス2cmを、プラス1cmまで詰める。それ以上は擦れます
- 奥行きを二列にする|後ろ列は年に数回しか使わないものに限る
- 数を見直す|同じ役割のカバンが3つ以上あるなら、直近3か月で使った回数を数える
3つ目まで来たら、収納ではなく総量の話です。数え方の考え方は洋服の断捨離|減らす枚数は、パイプの有効幅から逆算すると同じで、使った回数を今日から数えるのが確実です。
立てて並べる場所を、どこに取るか
立てて並べるには、高さのある空間が要ります。棚の段のうち、間隔が広い段が向いています。
目安は、カバンの高さプラス5cm。5cmは、上から手を入れて持ち手をつかむための余白です。持ち手を上に出したまま並べるなら、持ち手の分も足してください。ここが足りないと、斜めに傾けて出し入れすることになり、隣に当たります。
奥行きは、カバンの厚みではなく幅が入る必要があります。立てて並べるとき、カバンの幅が奥行き方向に来るからです。棚の有効奥行きが40cmなら、幅40cmを超えるカバンは立てて並べられません。その場合は、寝かせるか、別の場所を使います。
置く段の高さも関係します。上から見下ろせる高さ、つまり目の高さより下の段が向いています。目より上の段に立てて並べると、背は見えても中が見えず、どれがどれか分からなくなります。棚の段の決め方はクローゼットの棚|段の間隔は「いちばん高い一山」で決まるにあります。
形が変わってしまったときに戻せる範囲
倒れたまま置いていたカバンや、詰め込みすぎたカバンは、形が変わることがあります。戻せる範囲には線があります。
- 一時的なへこみ|詰めものを入れて、形を保った状態で数日置くと戻ることがあります
- 折れた線|内側から押し出しても、線そのものは残ることが多いです
- 縫い目の張り|張って伸びた部分は、元の寸法には戻りません
つまり、戻せるのは形が保たれている段階だけです。線が入ってからでは遅い。だから判定を早くします。棚を開けたときに倒れているのを見つけたら、その日のうちに置き方を変える。「あとで」にすると、次に気づくのは線が入ってからです。
自分で判断できない状態になったら、無理に力を加えないでください。押したり伸ばしたりして戻そうとすると、別の場所に負担が移ります。
数が増えたときに、最初に見る場所
カバンの数が増えると、置き場所より先に役割の重なりが起きます。同じ場面で使うものが3つ以上あるなら、実際に使っているのはそのうち1つか2つです。
数え方は服と同じです。**直近3か月で、実際に持って出た回数。**思い出そうとせず、今日から数えます。数え方は1つで、使ったカバンを戻すとき、置く向きを逆にする。向きが変わっているものが、使ったものです。
3か月後に見ると、同じ役割の中で回数の差がはっきり出ます。差が出たら、置き場所を入れ替えます。**回数の多いものを手前へ、少ないものを奥か上へ。**手放すかどうかは、この時点では決めなくて構いません。置き場所を変えるだけで、次の3か月の回数がまた変わります。
2度の3か月で一度も使わなかったものが、初めて判定の対象になります。
袋に入れるかどうか
長く使わないカバンを袋に入れるかどうかは、通気があるかどうかだけで決めます。
通気のある袋は、ほこりを防ぎながら湿気を逃がします。密閉した袋は、ほこりは防ぎますが、中の湿気が抜けません。入れた時点で少しでも湿っていれば、その湿気は袋の中に残り続けます。
だから順番があります。**乾かしてから、通気のある袋へ。**乾いているかどうかの判定は、手で触って冷たく感じないこと。冷たさが残っているうちは、まだ水分があります。
袋に入れる期間にも目安があります。3か月以上使わないものだけ。それより短い期間なら、袋に入れる手間のほうが上回ります。取り出す動作が1つ増えるので、月に何度も使うものを袋に入れると、戻さなくなります。
袋に入れたものには、外から中身が分かる工夫が要ります。中身が見えない袋を並べると、探すときに全部を開けることになります。次に使う季節を書いておくだけで、開ける袋が1つに絞れます。
使う頻度で、置く高さを分ける
カバンは棚の中でも、置く高さで使われ方が変わります。
- 目の高さの前後|週に何度も使うもの。開けた瞬間に見えます
- その下|月に数回。見下ろせば分かります
- 目の高さより上|年に数回。背が見えても、中身は見えません
目より上に置くときは、**重さを確かめてください。**中身が入ったままのカバンは思ったより重く、頭より上から下ろすときに支えきれないことがあります。上に置くなら空にしてから、が原則です。上の段の扱い方はクローゼットの上の収納|年に何回出すかと、落ちたら痛いかで決めるにあります。
いちばん下の段には、重くて大きいものが向きます。下ろす動作がないので、重さが問題になりません。ただし床に近い段では、掃除のときに動かすことになるので、床に直接置かず、棚板の上に置いてください。
2週間で確かめること
配り終えたら測ります。見るのは倒れていた回数です。
2週間、棚を開けたときに倒れているカバンがあったら印を1つ付けます。
- 印が0〜2|自立の判定が合っています
- 印が3以上|自立しないものが立てて並べられています。判定をやり直す
- 同じ1つだけが倒れる|そのカバンだけ、寝かせるか吊るす側へ移す
同時に、この2週間で一度も動かなかったカバンを見てください。手前にあるのに動いていないなら、置く順番が頻度と合っていません。
まとめ
- 分かれ目は空にして10秒置いたときに立つかどうか。素材でも大きさでもない
- 自立するものは立てて並べる。仕切りは厚みプラス2cm、並べる順は頻度順
- 吊るしていいのは持ち手が幅広で短いもの。細くて長いものは寝かせる
- 詰めものは口が自然に閉じる量まで。重いものを詰めない
- 重ねるのは自立するもので2つまで。自立しないものは重ねない
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. カバンは立てて並べるのと、吊るすのと、どちらがいいですか
- 自立するかどうかで決まります。中身を全部出した空の状態で、平らな場所に置いてください。10秒そのまま立っていれば、立てて並べる側です。傾いたり、口が閉じるように潰れたりするものは、立てて並べると隣に寄りかかり、最終的に全部が倒れます。倒れた状態が続くと形の癖がつき、戻らないことがあります。自立しないものは、吊るすか、寝かせて重ねない置き方にしてください。判定は素材でも値段でもなく、置いたときの状態そのものです。
- Q. 吊るして保管してもいいカバンはどれですか
- 持ち手が幅広で、長さの短いものです。持ち手の幅が広いほど力が分散し、短いほど揺れが小さくなります。逆に、細くて長い持ち手を長期間吊ると、持ち手の付け根に力が集まり続けます。付け根は縫い留めや金具で留まっている部分なので、そこだけに荷重がかかる状態は避けたほうがよいです。ひもが細いものは、吊るすのではなく、たたんで棚に置くか、箱の中で寝かせてください。吊るす場合も、中身は空にして、詰めものは軽いものにします。
- Q. 中に詰めものを入れたほうがいいですか
- 入れますが、量は形が保てる最小量までです。詰めすぎると内側から縫い目が張り、外側に丸みの癖がつきます。目安は、詰めた状態で口が自然に閉じるかどうか。口を押さえないと閉じないなら入れすぎです。詰めものは重いものを使わないでください。重さがかかると底が落ち、形が変わります。ただし、まったく入れないと自立していたものが潰れることがあるので、自立するかどうかを確かめてから量を決めるのが順番です。
- Q. カバンは重ねてもいいですか
- 自立するものなら2つまでです。3つ以上重ねると、いちばん下に全部の重さがかかり続けます。しかも重ねたカバンは、下のものを取るときに上を全部どけることになるので、下は使わないカバンになります。自立しないものは重ねないでください。上に載せた時点で潰れます。重ねる代わりに、立てて並べて仕切りを入れるほうが、同じ面積でより多く置けて、しかも全部が見えます。重ねるのは、置き場所が足りないときの最後の手段です。
- Q. 中身を出さずにしまうと、何が起きますか
- 3つ起きます。1つ目は形の変化で、入れたものの角が内側から当たり続けると、その形の癖がつきます。2つ目は湿気で、中に入っていた紙類や布は湿気を含みやすく、閉じたカバンの中は乾きにくい場所です。3つ目は、次に使う日に中身を出す作業が発生することで、出かける直前にそれをやると必ず何かを入れ忘れます。仕舞う前に空にする作業は1分ほどで終わるので、使い終わった日にその場でやってしまうのが確実です。
— メグラシ編集部





