バッグの色の選び方|1つ目・2つ目・3つ目で変わる順番

「服は決まったのに、どのバッグを持つかで止まる」 「無難な色ばかり増えて、好きな色のバッグは家に置いたままになっている」 「明るい色を買ってみたら、持てる日が思ったより少なかった」
バッグの色は、好みの前に順番で決まります。1つ目に買う色と、3つ目に買う色は、同じ人でも違っていていいものです。
この記事は、似合う色を当てにいく記事ではありません。手持ちの服と靴を材料にして、今日買う1つの色を決めるための順番をまとめました。
今日1つだけ買うなら、どの色か
先に結論の置き場所を作ります。次の表は、今の手持ちの状態から、今日選ぶ1色を決めるためのものです。
| 今の状態 | 今日選ぶ色 | この色になる理由 |
|---|---|---|
| バッグが1つもない | よく履く靴と同じくらいの濃さの、濃い茶か黒 | 足元と濃さがそろうと、服の系統を選ばない |
| 落ち着いた色を1つ持っている | グレージュ寄りのベージュ | 淡い服の日に、手元だけ重くならない |
| 濃い色と淡い色を1つずつ持っている | 好きな色、または柄 | 日常が埋まっているので、出番が少なくても困らない |
| 仕事の日だけ困っている | 黒か濃紺で、金具の主張が小さいもの | 場に合わせる日は、色より静かさが効く |
| 服がほぼ無地で色数が少ない | 服にない色を1つ | 色数が少ない日ほど、手元の色が読まれる |
表の上から順に、選べる色の自由度が上がります。いちばん上の行にいる人が、いちばん下の行の色を先に買うと、持てる日が来ないまま棚に残ります。順番の話は後半でくわしく扱うので、ここではまず、色を決めるための軸を4つに分けます。
決め方の軸は4つある
バッグの色を決めるとき、実際に効いているのは次の4つです。
| 軸 | 確かめること | 効き方 |
|---|---|---|
| 手持ちの靴 | よく履く靴の色と濃さ | 上下で視線が引っ張り合うかどうかが決まる |
| 服の色数 | ふだんの装いが何色でできているか | バッグが何色目になるかが決まる |
| 使う場面の数 | 通勤、送り迎え、休日、あらたまった場 | 何日持てるかが決まる |
| 持つ期間 | 1シーズンか、何年か | 汚れと擦れをどこまで引き受けるかが決まる |
4つのうち、最初の2つは「今日成立するかどうか」を、後の2つは「これから何回持つか」を測っています。買う前に迷いが出るのは、たいてい前半だけで判断していて、後半を数えていないときです。
この4つに、パーソナルカラーは入っていません。入れない理由は後で書きますが、先に一言だけ置くと、バッグは顔から遠いので色の縛りがゆるいからです。
軸①|手持ちの靴とどう並ぶか
バッグと靴は、全身の中で上下に離れて置かれます。離れているのに一緒に見られるので、ここがずれていると装いが落ち着きません。
見るのは色そのものではなく濃さです。靴が濃くてバッグが淡いと、視線が足元で止まり、手元が浮きます。逆にバッグが濃くて靴が淡いと、上半身に重心が寄って、脚が短く見えることがあります。
そろえるといっても、同じ色にする必要はありません。濃い茶の靴に濃紺のバッグ、黒の靴に濃いグレーのバッグ。この程度の距離なら、そろっているものとして読まれます。靴側の決め方は靴の色の選び方と合わせ方にあるので、両方を新しく買うならそちらから決めるほうが早いです。
手持ちの靴が明るい色に寄っている人は、バッグも1段明るい側へ。「バッグは黒が無難」という言い方は、靴が濃い色である前提の話です。
軸②|服の色数がいくつか
ふだんの装いが何色でできているかを数えます。トップスとボトムスと羽織で3色を使っている人と、上下同系色で2色に収まっている人では、バッグが何色目になるかが変わります。
全身の色数が2色に収まっている日は、バッグが3色目になります。ここに新しい色を入れても、全体は散らかりません。むしろ手元に色があることで、装いに理由が生まれます。
一方で、すでに3色使っている日にバッグで4色目を足すと、どこを見ればいいのか分からない状態になります。この日のバッグは、服に出ている色のどれかに寄せるか、服より濃い色にするのが安全です。色数の考え方そのものはコーデを3色でまとめる考え方と色合わせの基本に整理があります。
自分の服の色数は、思っているより少ないことが多いです。クローゼットを開けて、よく着る上下を5枚ずつ出してみると、たいてい3系統くらいに収まっています。
軸③|使う場面がいくつあるか
同じ色でも、持てる場面の数が違えば、1年間で持つ回数は何倍も変わります。
数え方は簡単です。今後1か月の予定を思い出して、そのバッグを持って出られる日が何日あるかを数える。通勤が週5日ある人にとって、通勤に持てる色は月に20回以上の出番があります。休日にしか持てない色は、多くても月に8回です。
見落とされやすいのが、送り迎えや買い物のような、装いを整えない日です。汚れが気になって持ち出せない色は、この層の日が丸ごと抜けます。出番の数は好みではなく算数の問題で、数えたうえで「それでも欲しい」と思えたなら、それは買っていい色です。
軸④|どれくらいの期間持つつもりか
最後の軸は時間です。1シーズンで役目が終わる前提なのか、何年か使う前提なのかで、選ぶ色が変わります。
長く持つつもりなら、流行の色みから少し外した色のほうが持ちます。その年に急に増えた色は、数年後に「その頃のもの」として読まれやすいからです。1シーズンで割り切るなら、そこは気にしなくて構いません。
長く持つほど効いてくるのが、退色と擦れです。濃い色は日に当たる面から少しずつ色が抜け、明るい色は角から色が変わります。物としてどこから傷むのかは服の寿命は何年かに、手入れと保管の考え方は靴の手入れと保管にまとめています。
パーソナルカラーはバッグにどこまで効くか
ここで、あえて後回しにしていた話をします。
パーソナルカラーが強く効くのは、顔のすぐ下に置く色です。襟元、首元の布、耳元。ここに置いた色は、頬の影の出方や顔まわりの明るさに直接影響します。
バッグは手元にあり、全身の中でいちばん顔から遠い場所の1つで、面積も小さい。同じ色でも、襟元に置いたときと手元に持ったときでは顔映りへの影響が違います。だから、診断で外れているとされた色でも、バッグでなら持てることが多いのです。
この「面積と距離」の考え方は「好き」と「似合う」がずれるときにくわしく整理してあります。あちらの表でも、鞄と靴は好みをそのまま通していい場所として置かれています。パーソナルカラーそのものを確かめたい場合はパーソナルカラーとは何かとイエローベースとブルーベースの違いへ。
例外は2つあります。1つは、肩にかけて胸の高さで止まる形。もう1つは、顔の横で抱えるように持つ形です。この2つは顔との距離が縮まるので、顔まわりの色として考えたほうが合います。
大きさと形のほうは、色より体との関係が出ます。骨格タイプ別のバッグの選び方と顔タイプ別のバッグ・靴の選び方、それからバッグの形と大きさに分けて書いてあります。
1つ目・2つ目・3つ目で選ぶ色は変わる
ここからが本題です。バッグの色選びでいちばん多い失敗は、色の good・bad を間違えることではなく、順番を飛ばすことです。
| 順番 | このバッグの役割 | 選ぶ色 | 順番を飛ばすと起きること |
|---|---|---|---|
| 1つ目 | いちばん出番の多い日を埋める | 靴と同じくらいの濃さの落ち着いた色 | 持てる日が限られ、毎日困る |
| 2つ目 | 1つ目が持てなかった日を埋める | 1つ目と役割が重ならない側の色 | 似た色が2つ並び、出番が割れるだけ |
| 3つ目 | 装いに理由を足す | 好きな色、または柄 | ここまで来て初めて、出番が少なくても困らない |
| 4つ目以降 | 場面を細かく埋める | 場面が要求する色 | 増やすより、持たない色を手放すほうが効く |
表の右端に、順番を飛ばしたときに起きることを書きました。飛ばしても持てなくなるわけではありません。ただ、いちばん出番の多い日に持つものが無いまま、出番の少ないバッグが増えていきます。
以下、3つを順に見ていきます。
1つ目のバッグ|出番の数だけで決める
1つ目は、好みを入れる場所ではありません。ここで決めるのは、1年でいちばん多く持つ日に持てるかどうか、それだけです。
選ぶ色は、濃い茶、黒、グレージュ寄りのベージュのどれか。よく履く靴に濃さを合わせて選びます。この3色が強いのは、色として優れているからではなく、手持ちの服の系統が変わっても組み合わせが減らないからです。
金具の色も、ここでは静かなほうを選んでください。金具が大きく光ると、色は落ち着いていても場面が限られます。仕事の日にも休日にも持てる形にしておくと、1つ目としての役目を果たします。
もし今、1つ目に当たるバッグを持っていないのに2つ目・3つ目の色で迷っているなら、その迷いは今日は保留にしてください。埋めるべき穴は別の場所にあります。
2つ目のバッグ|1つ目が埋めていない場面へ
2つ目で色から入ると、たいてい1つ目と役割が重なります。先に確かめるのは、1つ目を持てなかった日がどんな日だったかです。
荷物が入りきらなかったのなら、埋まっていないのは大きさなので、2つ目の色は1つ目と近くて構いません。あらたまった場に持てなかったのなら、埋まっていないのは静かさです。服が淡い日に手元だけ重く見えたのなら、埋まっていないのは明るさになります。
明るさが足りていない場合に選ぶのは、1つ目より1段から2段明るい側の色です。淡いベージュ、グレージュ、明るいグレー。この帯は、淡い服の日に手元だけが沈むのを防ぎ、濃い服の日には対比として働きます。
1つ目が明るい色だった人は、2つ目で濃い側を足してください。2つそろった時点で濃淡の両方があると、持てない日がほとんど無くなります。
3つ目のバッグ|ここで初めて好きな色を置ける
3つ目で、ようやく好きな色の出番です。ここまで来ると日常はすでに埋まっているので、出番が月に数回でも困りません。
好きな色を持つときの条件は2つあります。1つは、その日の全身の色数が2色以内に収まっていること。もう1つは、同じ色みがどこかに小さく出ていることです。ニットの編み込みの一色、スカーフの端、柄の中の一色。呼応するものがあると、手元の色が浮かずに理由のあるものとして読まれます。
呼応する色が何も無い日でも、服が無地で静かなら成立します。色数が少ない日ほど、手元の色は「意図して置いたもの」として見られるからです。3つ目まで来たら、そこから先は増やすよりも見直す番になります。持たなくなったバッグをどこに出すかは服の手放し方に、手持ちを最小限で回す考え方は最低限そろえたいワードローブにまとめています。
明るい色・薄い色を選ぶときの現実
明るい色と薄い色は、装いを軽くしてくれる代わりに、持ったあとに手間が増えます。避ける必要はありませんが、先に知っておくべきことがあります。
| 色の性質 | 実際に先に出ること | 持つ前に確かめること |
|---|---|---|
| 白・オフホワイト | 汚れより先に、角と底の色が変わる | 角に当て布や金具があるか |
| 淡いベージュ | 濃い色のデニムと擦れる位置で色が移る | 手で持つ形か、体に当たる形か |
| 淡いパステル | 持てる季節が限られ、寒い時期に浮く | 冬の装いの中で成立する日があるか |
| 明るいグレー | 雨に濡れた点が乾いたあとも残る | 雨の日に持ち出す予定があるか |
| 光沢のある明るい色 | 細かい傷が光を反射して目立つ | 傷が入る場所で使わずに済むか |
擦れも色移りも、洗って戻る類のものではありません。だから明るい色を選ぶときは、汚れを避ける前提ではなく、汚れたあとも持てるかどうかで考えるほうが現実に近いです。
出番の数の話もあります。明るい色は装いが軽い日に強く、重い日には浮きます。軽い日が年間に少ない人は、明るい色を1つ目や2つ目に置かないほうが持つ回数は増えます。逆に、手入れの手間を引き受けられるなら、全身が濃い色に寄りがちな時期に、手元が明るいだけで装いの重さが変わります。
合わせにくくて後悔しやすい色
正直に書きます。次に挙げる色は、持てないという意味ではなく、成立させる条件が細かいという意味で、後悔につながりやすい色です。
| 色 | なぜ合わせにくいのか | 成立させる条件 |
|---|---|---|
| 彩度の高い赤 | 茶・カーキ・紫みの服と色みが競う | 全身が無彩色に近い日に限る |
| 明るく鮮やかな青 | 黒とも茶とも中間の距離で、どちらにも寄らない | 同じ青みが服のどこかに出ている日 |
| 光沢の強い金属色 | 昼と夜、屋内と屋外で表情が変わる | 金具・アクセサリーと金属の色をそろえる |
| 複数の色が入った柄 | それ1つで色数が2つ以上増える | 服を無地の1色にそろえる |
| 黄みの強い明るい茶 | 肌や髪と近すぎて、手元がぼやける | 服に濃い色があり、対比が作れる日 |
| 濃い紫・深い緑 | 季節と場面の印象が強く出る | その季節の中で、素材感を合わせる |
見てのとおり、どの行にも成立する条件があります。だから「この色は買ってはいけない」という話ではありません。条件がそろう日が月に何回あるかを数えて、数えられないほど少なければ今回は見送る。その判断ができれば十分です。
そして、いちばん後悔しやすいのは、実はこの表に無い色です。1つ目にも2つ目にもなり得る落ち着いた色を、すでに持っているのにもう1つ買ってしまう場合。悪い色ではないのに出番が割れるので、どちらも中途半端に残ります。
手持ちのバッグで今日試す|何通り成立するか数える
最後に、買う前に今日できる確認方法を書きます。必要なのは、手持ちの服とバッグだけです。
手順は3つです。まず、よく着るトップスを5枚、ボトムスを5枚、部屋に並べます。次に、手持ちのバッグを1つずつ横に置きます。最後に、その組み合わせで出かけられるかどうかを、上下5×5の25通りについて数えます。
数えるときのコツは、頭の中で「どこへ行く日か」を1つ決めておくことです。行き先が決まっていないと判断がぶれます。通勤の日で数えたら、次は休日の日でもう一度数える。同じバッグでも通る数が変わります。
読み方の目安を置きます。25通りのうち15通り以上が成立するなら、そのバッグは日常を支えています。8通りから14通りなら、場面が限られる2つ目・3つ目の位置です。7通り以下なら、そのバッグは今の手持ちの服とは噛み合っていません。
7通り以下のバッグが複数あるのに、いちばん多い日に持つものが無い。この状態が、色を増やしても解決しない状態です。ここで次に買うべき色は、成立しなかった側の服を見れば分かります。どの色の服が余っているか。その服と並べて成立する色が、次の1つです。
数えた結果は紙に残してください。買い物の場では、その日の気分が判断に混ざります。手元に数字があると、気分と分けて考えられます。
まとめ
バッグの色は、似合う色を当てにいく場所ではありません。顔から遠く、面積も小さいので、パーソナルカラーの縛りがいちばんゆるい場所です。代わりに効くのは、手持ちの服と何通り成立するかという数のほうです。
決め方の軸は4つ。よく履く靴と濃さがそろうか、ふだんの装いが何色でできているか、持って出られる場面がいくつあるか、どれくらいの期間持つつもりか。前の2つが今日の成立を、後の2つがこれからの出番を測っています。
そして、選ぶ色は順番で変わります。1つ目は出番の数だけで決め、2つ目は1つ目が持てなかった日を埋め、3つ目でようやく好きな色を置く。順番を飛ばしても持てなくなるわけではありませんが、出番の少ないバッグが先に増えます。
明るい色と薄い色は、汚れよりも先に角の擦れと色移りが出ます。合わせにくい色は、悪い色なのではなく成立する条件が細かいだけです。迷ったら服を並べて数えてください。25通りのうち何通りが通るか。この数字は好みを否定せず、好きな色をどこに置けば持ち出せるのかを教えてくれるだけです。
よくある質問
Q. 黒のバッグが1つあれば、それで足りますか。
A. 足りる人と足りない人がいます。分かれ目は、服の濃さです。装いが濃い色に寄っている人は、黒のバッグで大半の日が埋まります。一方、淡い色の服が多い人は、黒だと手元だけが沈んで見える日が出てきます。まず1か月、黒を持って出られなかった日が何日あったかを数えてください。数えて0日なら、それで足りています。数日あったなら、その日の服がどんな色だったかを見て、2つ目の明るさを決めます。
Q. 柄のバッグは持ちにくいですか。
A. 柄そのものが持ちにくいのではなく、柄は1つで色数を2つ以上増やすので、服の側を静かにする必要があります。無地で1色にまとまった装いの日なら、柄のバッグは成立します。逆に、服にも柄がある日は、どちらかを外してください。柄の大きさの考え方は柄の選び方にまとめています。
Q. 季節ごとにバッグの色を替えるべきですか。
A. 替えなくても構いません。ただ、素材の見え方は季節で変わります。同じ濃い色でも、光沢のある表面は暑い時期に重く見え、起毛した表面は寒い時期に馴染みます。色を替えるより、素材の表情を替えるほうが季節感は出ます。手持ちが少ないうちは、色は変えずに1年通して持てるものを選ぶほうが、出番の合計は増えます。
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— メグラシ編集部
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