服の断捨離は秋冬の衣替えでやる|持てる枚数はパイプ幅から出す

服の断捨離は、秋冬の衣替えの日にやってください。最初にやるのは一枚を持ち上げることではなく、パイプにメジャーを当てることです。
途中で止まるのは、迷いが強いからではありません。どこまで減らせば終わるのかが分からないからです。この記事では、パイプの有効幅と服の厚みから持てる枚数の上限を出し、超えたぶんだけを手放す対象にします。
一枚ずつの迷いの外し方は服の断捨離|迷う一枚は「戻した回数」で決めるに分けてあります。手放したあとの行き先は服の手放し方|買取・フリマ・寄付・回収の使い分けです。
服の断捨離を、秋冬の衣替えでやる理由
理由は2つです。
1つめは、溢れる量が目で見えること。秋冬の服は夏の服より厚いので、同じパイプに入る枚数が半分近くまで落ちます。夏のあいだは収まっていた量が、厚い服が戻ってきた日に初めて溢れます。溢れて見えている日は、減らす枚数を数字にしやすい日です。
2つめは、手がすでに動いていること。衣替えでは夏服を仕舞うために一度すべてを手に取ります。断捨離のために改めて全部を出す手間がかかりません。出したついでに測って数えるだけです。
衣替えの開始日そのものは、気分ではなく最低気温の続き方で決めると迷いません。決め方は衣替えはいつ?|最低気温の続き方と生活時間で、自分の開始日を出すにあります。
持てる枚数は、パイプの有効幅から出る
計算に必要なのは3つです。
- パイプの有効幅|端から端まで、実際に掛けられる長さ
- 余白5cm|指を入れるための最小の空き
- 一着あたりの厚み|素材で変わる
式は1つだけです。
(有効幅 − 5cm)÷ 一着の厚み = その区画の上限
有効幅100cm、中厚が中心なら、95を4で割っておよそ23着。これがその区画で持てる数です。上限が出れば、減らす枚数は引き算になります。
有効幅の測り方
パイプの全長をそのまま使うと、上限が必ず多く出ます。測るのはハンガーが実際に動ける範囲です。
- パイプを支える金具の内側から測る。金具の上にはハンガーが掛からない
- 壁際は、ハンガーの肩の半分ぶん(およそ20cm)が壁に当たる。両端の壁から10cmずつ引く
- 扉の蝶番側は、扉を開けたときに手が入らない範囲がある。手のひらが縦に入らない区間は除く
パイプが2本以上ある場合は、1本ずつ別の区画として測ります。合計してから割ると、厚いものが集まった1本だけが溢れて見えなくなります。
一着の厚みは、素材で3つに分かれる
同じ枚数でも、内訳が変われば入る数は倍近く変わります。
| 厚みの帯 | あてはまるもの | 一着の目安 |
|---|---|---|
| 薄手 | シャツ、ブラウス、薄手のカットソー | 2cm |
| 中厚 | ニット、パーカ、ジャケット | 4cm |
| 厚手 | 中綿入り、丈の長いコート、ダウン | 7cm |
区画ごとに帯が違うなら、区画ごとに計算します。混ぜて平均を取ると、厚いものが多い区画で必ず溢れます。平均は現実に存在しない一着です。
夏と冬で、同じパイプの上限は半分近く変わる
有効幅100cmの1本で、中身が変わったときの上限を並べます。
| 中身の中心 | 計算 | 上限 |
|---|---|---|
| 薄手(夏) | 95 ÷ 2 | 47着 |
| 中厚(秋) | 95 ÷ 4 | 23着 |
| 厚手(冬) | 95 ÷ 7 | 13着 |
夏に40着入っていた場所へ、冬は13着しか入りません。 衣替えの日に溢れるのは、量が増えたからではなく、厚みが変わったからです。この差を知らずに「去年は入ったのに」と思うと、詰め込んで扉が閉まらない状態になります。
秋冬の衣替えでは、まず冬の中身で上限を出し直してください。夏の上限のまま数えると、超過分を見落とします。
余白5cmは、指のための空き
5cmは飾りではありません。手が入る最小の幅です。びっしり掛かった状態で一着を抜くと、両隣を巻き込みます。巻き込めば掛け直しが増え、掛け直しが面倒になれば、掛けずに椅子や床へ置くようになります。
測り方は簡単です。端に立って、ハンガーの間に手のひらを縦に差し込む。入らないなら超過、20cm以上余っているならその区画には余裕があるということです。余裕のある区画には、他の区画から移せます。
厚手のコートが並ぶ区画では、余白を10cmにしてください。厚い服は抜くときに袖が隣に引っかかりやすく、5cmでは足りないことがあります。
たたむ側は、一山の高さで同じことをする
掛けない服も同じ計算をします。使うのは幅ではなく高さです。
その段の内寸の高さから、指2本ぶんおよそ3cmを引きます。残りを、たたんだ一枚の厚みで割る。たたんだシャツはおよそ3cm、厚手のニットは6〜7cmです。
たたむ側で見落としやすいのが、折り方によって数字が変わるという点です。同じ服でも、三つ折りと四つ折りでは厚みが変わります。計算の前に、折り方を1つに決めてください。
もう1つ、たたむ側の上限には8割という条件が加わります。段の高さいっぱいまで積むと、上から2枚目を抜くときに崩れます。計算で出た数字の8割を、実際の上限としてください。段の間隔の決め方はクローゼットの棚|段の間隔は「いちばん高い一山」で決まるにあります。
仕舞う側の上限も、先に出しておく
衣替えでは、表に出す服だけでなく仕舞う服の行き場にも上限があります。衣装ケースや上段の棚に入りきらない夏服は、結局パイプの端や床に残ります。
仕舞う側の計算も同じです。ケースの内寸の高さを、たたんだ一枚の厚みで割り、横に並ぶ列の数を掛け、8割にします。内寸25cmのケースに3cmのシャツを2列で入れるなら、25を3で割って8、2列で16、8割で12枚です。
仕舞う側が溢れるなら、超過分は仕舞う服の中から出します。 表に出す服から無理に減らすと、着る服が足りなくなります。仕舞う前の手入れや、ケースへの入れ方は秋の衣替えの手順|気温で始めて、仕舞う前の手入れで終えるにまとめています。
衣替えの日の順番|出す→測る→数える→戻す
断捨離を衣替えに組み込むと、順番は次の4つになります。
- 出す:その区画の服をすべてパイプから外し、ベッドの上に置く
- 測る:空になったパイプの有効幅を測り、冬の中身で上限を出す
- 数える:ベッドの上の服を厚みの帯ごとに分け、枚数を数える
- 戻す:上限の数だけパイプに戻す。戻らなかった服が候補になる
戻す順番は、この冬に着る回数が多いと分かっている服からです。迷う服を最後に回すと、上限に届いた時点で残ったものが自然に候補として外に出ます。一枚ずつ「残すか」を判断するより、ずっと早く終わります。
出すときに、山を3つに分けておく
パイプから外した服は、ベッドの上に1つの山で置かないでください。薄手・中厚・厚手の3つの山に分けて置きます。外しながら分けるので、手間はほとんど増えません。
1つの山にしてしまうと、次の「数える」で一度崩して分け直すことになります。崩す作業は思った以上に疲れるので、そこで手が止まる人が多い場所です。外す瞬間に、手に取った厚みで迷わず振り分けてください。迷ったものは中厚に置きます。
測るときは、空のパイプで測る
有効幅は、服が掛かったままでは正確に測れません。ハンガーが金具や壁にどこまで寄れるかは、空にしてみないと分からないからです。
空のパイプにハンガーを1本だけ掛け、左端から右端まで滑らせてみてください。止まった位置と位置の間が有効幅です。この1本の動きで、壁や扉に当たる区間が分かります。数字はメモに書き、区画ごとに残しておきます。次の衣替えの日には、測らずにそのまま使えます。
数えるときは、厚みの山ごとに上限と比べる
3つの山を数えたら、それぞれの山の枚数に厚みを掛けて、必要な幅を出します。薄手12着なら24センチ、中厚10着なら40センチ、厚手6着なら42センチ。合計106センチです。
有効幅が100センチなら、余白5センチを足した111センチとの差、11センチぶんが超過です。厚手なら2着弱、中厚なら3着弱、薄手なら5〜6着にあたります。どの山から減らすかで、手放す枚数が変わります。 冬の区画で溢れているなら、厚手の山から1〜2着減らすのが、いちばん少ない枚数で収まる方法です。
戻すときは、着る順に手前から並べる
戻す順番は、この冬に着る回数が多いと分かっている服からです。そして、戻す位置も決めておきます。扉を開けたときに手が最初に届く側から、着る回数の多い順に並べてください。
この並べ方にしておくと、上限に届いた時点でパイプの奥側に残るのは、着る回数の少ない服になります。奥にある服ほど、次の衣替えの日に候補として外へ出しやすくなります。並べ方そのものが、次の断捨離の下準備になります。
区画別|秋冬の衣替えで溢れやすい場所と数え方
上限の式は1つですが、区画によって数え方に癖があります。秋冬の衣替えで溢れやすい順に、気をつける点を並べます。
コートとアウターの区画
いちばん溢れやすいのがここです。厚手は1着7センチなので、有効幅60センチの区画には8着しか入りません。夏のあいだ薄手の羽織が掛かっていた場所に、そのままコートを戻すと、ほぼ確実に超えます。
数えるときは、着る日の気温の段階ごとに1着ずつ並べてみてください。肌寒い日の羽織、冷え込む日のコート、真冬のいちばん暖かい一着。段階が同じ一着が2着以上あるなら、そこが減らせる場所です。段階ごとに1着ずつ残っていれば、冬のあいだ着るものに困ることはありません。
ニットの区画|掛けるか、たたむか
ニットはパイプに掛けると1着4センチ前後ですが、肩に跡がつきやすく、伸びやすい素材でもあります。厚手のニットはたたむ側に回すと、パイプの上限に余裕ができます。
たたむ側に回すときは、一山の高さで数えます。厚手のニットは1枚6〜7センチなので、内寸30センチの段なら、指2本ぶんの3センチを引いて27、6.5で割って4枚、8割で3枚です。思ったより入らないと感じたら、その感覚が正しい数字です。毛玉の手入れが必要なニットは、たたむ前に済ませておくと、翌日すぐに着られます。手入れの手順は毛玉を取る方法、簡単なのは|衣替えの秋冬物を、着る前夜に10分でにあります。
ボトムの区画
パンツやスカートは、二つ折りにして掛けると厚みが倍になります。薄手のパンツでも、二つ折りで掛ければ1着4センチ前後と考えてください。秋冬の厚手のパンツなら6センチ近くになります。
ボトムの区画で見落としやすいのは、下の空間です。丈の長いスカートを掛けると、その下に置いていた収納が使えなくなります。掛ける服の丈が変わると、区画の床の使い方も変わるので、衣替えの日は床の上の物もいっしょに見直してください。
ワンピースの区画
ワンピースは丈が長いぶん、下の空間をまるごと使います。厚みは薄手で2センチ、秋冬の厚手で4〜5センチです。冬の厚手のワンピースは、コートと同じ区画に掛けると下の空間を共有できて、区画の数を1つ減らせます。
丈で分けて並べると、短い丈の下にだけ空間ができます。その空間に、たたんだ服のケースを1つ置けるかどうか。置けるなら、たたむ側の上限がそのぶん増えます。
小物の区画
マフラーや手袋、帽子は、1つずつは小さくても、秋冬になると数が一気に増えます。パイプに掛けたマフラーは1本3〜4センチの幅を取るので、5本掛ければコート2着ぶんです。
小物は、パイプではなく専用の箱かフックに分けてください。数える基準は1つの箱に入る数です。箱から溢れたら、同じ役割の小物を1つ出します。小物は出番が天気に左右されるので、去年の冬に使った回数より、色と厚みが重なっていないかで選ぶほうが早く決まります。
玄関のアウター掛け
玄関に掛けるアウターは、クローゼットの上限の外に置かれがちです。けれど、玄関に掛けたまま季節を越すアウターは、実質的に仕舞われていない服です。
玄関に掛けるのは、その週に着るものだけと決めてください。数は家にいる人数と同じまで。それを超えたぶんはクローゼットの区画に戻し、戻した区画の上限で数えます。玄関に掛ける場所がなくなると、出かける前に羽織る一着が決まり、朝の迷いも1つ減ります。
超過分が出たら、候補は2倍出す
上限が23着で、いま28着。手放す対象は5着です。ここで候補をちょうど5着に絞ると、逃げ場がなくなって手が止まります。候補は超過分の2倍、10着出してください。そこから5着を選びます。
10着を選ぶときに使う物差しは、次の節の1つだけにします。物差しを2つ以上持つと、どちらを優先するかでまた止まります。
候補の並べ方は、掛け戻した回数
並べる基準は、買った日でも値段でもありません。一度手に取ってから掛け戻した回数です。掛け戻した回数が多い服は、着ようとしたのに着なかった服です。着ていない服の中でも、この種類はいちばん判定が早く出ます。
回数を思い出そうとすると当たりません。衣替えの日から数えてください。数え方は1つで、掛け戻すときだけハンガーの向きを逆にする。向きが変わっている服が、戻した服です。
4週間数えて2回以上なら候補にしてください。秋冬の衣替えの日に決めきれなかった服も、この4週間で答えが出ます。ハンガーの向きの決め方はハンガーの向きに常識はあるかにあります。
去年の冬に袖を通さなかった服
衣替えの日には、去年の冬に仕舞ったままの服が出てきます。記憶で「着たかどうか」を判断すると、たいてい「何回かは着た」と感じます。記憶ではなく、仕舞ったときの状態で見てください。
- 仕舞う前に洗った跡がない、たたみ方が買ったときのまま
- 防虫剤のにおいが、他の服より強く残っている
- 値札やタグの予備ボタン袋が付いたまま
当てはまるものは、去年の冬にほとんど出番がなかった服です。それだけで手放す理由にはなりませんが、候補10着を選ぶときの並びでは上に置くと決めておくと速く進みます。
同じ役割が2着以上あるか
候補を並べたあと、10着から5着を選ぶ段では、同じ役割が2着以上あるかどうかを先に見ます。
役割とは、その服が担当している場面のことです。職場で着る厚手のニット、休日の外出のコート、近所へ出るだけの羽織。同じ役割で2着あるなら、戻した回数の多いほうから出す。役割が1つしかない服は、回数が多くても残す候補です。
その役割が0着になると、翌週に同じものを買い足すことになります。 秋冬は特に、寒さの段階ごとに必要な一着が違います。厚手のコートを全部手放して、冷え込んだ朝に着るものがなくなる、という形の失敗がいちばん多いので、役割の数は先に確かめてください。
超過が出ないのに片づかないとき
上限を下回っているのに散らかっている場合、減らす話ではありません。順番に数えます。
- 掛かっていない服が家のどこにあるか|椅子の背、ベッドの上、かごの中、取り込んだままの分
- それを全部戻したら、上限を超えるか|超えるなら計算は合っています
- 戻しても超えないか|量ではなく、戻す動線の問題です
3つ目に当たったなら、見るのは掛けるまでの動作です。ハンガーを取りに行く、扉を開ける、他の服をどける。この数が3を超えていないか。多いなら、動作を減らすほうが減量より速く効きます。
動作を減らす手は決まっています。空のハンガーを掛ける場所に常備する。扉を開けたままにする時間帯を作る。掛ける区画の余白を10cmにする。この3つで戻らないなら、そこで初めて量の話です。
どちらとも取れるとき①|季節外の服を数に入れるか
数えるのは、いまその区画に掛かっているものだけです。別の場所へ仕舞ってある季節外の服は、その区画の上限には入りません。仕舞う側の上限で別に数えます。
迷いやすいのは、秋冬の衣替えの日に、まだ暖かい日があるからと夏の薄手を何着か表に残す場合です。残した薄手は、表の区画の枚数に入れて数えてください。表に掛かっている以上、パイプの幅を使っています。そのうえで、最低気温が10度を下回る日が3日続いたら仕舞う、と仕舞う日を先に決めておくと、表に残したまま冬を越すことがなくなります。
ただし年に2回、入れ替えの日に同じ計算をやり直してください。秋冬の衣替えで上限が下がり、春夏の衣替えで上がります。計算は1回で終わりではなく、衣替えのたびに1回です。
どちらとも取れるとき②|秋にも冬にも着る中厚の服
ニットやジャケットのように、秋にも冬にも着る服は、どちらの区画に数えるかで迷います。最低気温10度で分けてください。
最低気温が10度を下回る日にも着るなら冬の区画、着ないなら秋の区画です。どちらにも着るなら、表に掛ける区画に数え、仕舞う側には入れません。2か所に数えると、上限の計算が二重になって合わなくなります。
秋の区画と冬の区画を同じパイプで分けている場合は、境目にハンガー1本ぶんの空きを作っておくと、季節が進むにつれて境目を動かすだけで済みます。
どちらとも取れるとき③|手放せない服が超過分より多いとき
候補10着のうち、8着が手放せないと感じることがあります。ここで無理に決めても続きません。
期限を持つ場所を1つ作ってください。 上限の外に、決めないための区画を用意します。決めるのは3つです。
- 広さの上限|1区画ぶん。増えたら、増えた数だけ古いものを出す
- 期限|季節を2つまたぐ、およそ6か月後の日付。次の春夏の衣替えの日にすると忘れない
- 期限の日にやること|中を見ずに外へ出すか、もう一度掛け直すかのどちらか
先送りは、場所と期限が決まっていれば手順です。決めていない先送りだけが、部屋を狭くします。期限の日にその場で一枚ずつ判定し直すと、半年前と同じところで止まります。半年触らなかったという事実そのものが判定材料なので、開けないほうが決まります。
どちらとも取れるとき④|家族と共用しているパイプ
共用のパイプでは、上限を1つにすると必ず取り合いになります。計算は幅を分けてからします。
まず幅を分け、それぞれの区画で余白5cmを確保する。分け方は人数割りではなく、掛ける服の厚みの合計で決めます。厚いものが多い人の区画を広く取る。均等に分けると、厚い側だけが毎年冬に溢れます。
上限に達したあとの運用
上限は、減らし終わった日で終わりません。ここから運用に変わります。
一着入れたら、一着出す。 出すのは、新しく買ったものと同じ役割の服です。同じ役割が2着以上あるなら、掛け戻した回数の多いほうを出します。
役割が重ならない服を買ったときだけ、上限そのものを見直します。ただし見直す前に測ってください。余白が5cmを下回っているなら、買う前に出す順番です。
次の衣替えの日にやること
秋冬の衣替えで上限を出したら、次の春夏の衣替えの日にやることも決めておきます。やることは3つだけです。
1つめは、冬の区画をもう一度測ることです。冬のあいだに買い足した一着があれば、その幅ぶん余白が減っています。2つめは、期限を持つ場所に入れた服を、中を見ずに外へ出すか掛け直すかを決めること。3つめは、薄手の中身で上限を出し直すことです。薄手の上限は冬の倍以上あるので、春夏の衣替えでは溢れません。その代わり、入るからといって増やしやすい季節でもあります。
春夏に増やした薄手の服は、次の秋冬の衣替えの日に、仕舞う側の上限で数えることになります。仕舞う側が溢れる原因は、たいてい春夏の買い足しです。春夏の衣替えの日に、仕舞う側の上限をメモに書いておくと、夏のあいだの買い物でも思い出せます。
上限の計算は、衣替えのたびに1回。年に2回、同じ式を使うだけで、溢れる前に気づけるようになります。
一日で終わらせない、区切り方
上限が出ても、作業そのものは体力を使います。途中で止まると、床に出したまま数日が過ぎます。止まらない量に切っておくのが確実です。
切り方は区画です。パイプ1本ぶん、あるいは棚1段ぶんを1回とします。1区画の所要はおよそ30〜45分。1日に2区画までにしてください。3区画目に入ると、判断が雑になり、あとで戻したくなる決定が増えます。
順番にも向き不向きがあります。いちばん詰まっている区画から始めないでください。詰まっている区画は判断が難しい服が集まっている場所なので、最初にそこへ入ると手が止まります。始めるのは、いちばん余裕のある区画です。
そして、出したものを床に置かない。ベッドの上や椅子に置くと、寝る時間までに片づけざるを得なくなります。床は期限がないので、翌日まで残ります。
数字が出たあと、気持ちが追いつかないとき
計算では5着でも、実際に手を動かすと重く感じることがあります。この差は個人差ではなく、判断の種類が変わったからです。総量の計算は算数ですが、一枚を選ぶのは記憶を伴います。
そこで、間に1段はさみます。今日は候補を出すだけにして、決めるのを翌日にする。候補10着を選んで別の場所に掛け、24時間置きます。翌日にもう一度見ると、そのうち何着かは迷わなくなっています。一晩で変わるのは服ではなく、見ている側の状態です。
それでも決まらないなら、超過分を一度に処理しません。5着のうち2着だけを今日決め、残りは次の区画の日に回します。上限を守り切ることより、作業が続くことのほうが結果に効きます。
手放す服の行き先を、先に1つ決めておく
候補が決まっても、行き先が決まっていないと、袋に入ったまま玄関に残ります。断捨離を始める前に、行き先を1つだけ決めてください。
買取に出す、フリマに出す、寄付する、回収に出す。どれを選ぶかで、その日のうちにやることが変わります。迷うなら、その日のうちに家から出せる方法を選ぶのが確実です。家に残る日数が長いほど、袋の中から戻ってくる服が増えます。行き先ごとの違いは服の手放し方|買取・フリマ・寄付・回収の使い分けで比べています。
秋冬の買い足しの前に、上限を確かめる
上限は、片づける日だけの数字ではありません。買う前にも使えます。 秋冬は厚い服を買い足す季節なので、いちばん効く時期です。
出かける前に、余白を測ってください。5cmを下回っているなら、その日は同じ役割の服を増やさない。増やすなら、帰ってから出す一着を先に決めておきます。
厚手の一着を買うと、パイプの上では薄手3着ぶん以上の幅を取ります。コートを1着増やすなら、シャツなら3〜4着ぶんの空きが要ると考えてください。持っていない種類の服を買うときは、幅ではなく場面で見ます。その服を着る場面が、この冬に何回あるか。0回なら、いま買う理由は上限の外にあります。
2週間で確かめること
減らしたあと、正しかったかどうかを測ります。見るのは見た目ではありません。
2週間、朝に服を探した回数を数えます。探すとは、目当ての一着がすぐ見つからず、掛かっているものを2回以上動かしたことを指します。
数え方は、クローゼットの扉の内側に紙を1枚貼り、探した朝だけ線を1本引く方法がいちばん続きます。断捨離の前の2週間も同じように数えておくと、前と後を比べられます。前の記録がない場合は、最初の1週間と次の1週間を比べてください。秋冬の衣替えのあとは、気温が下がるにつれて着る服が入れ替わっていくので、2週目のほうが回数が増えることがあります。そのときは、増えた朝に探していたのがどの区画の服だったかを書き添えておくと、次に見直す区画が決まります。
- 回数が減った|上限の計算が合っています
- 変わらない|量ではなく、並べ方の問題です。並べ方は季節別ワードローブ整理術へ
- 増えた|減らしすぎではなく、役割ごと消えた可能性があります。同じ役割が0着になっていないか確認してください
まとめ
- 服の断捨離は秋冬の衣替えの日にやる。厚い服が戻る日は、溢れる量が目に見える
- 上限は**(有効幅 − 5cm)÷ 一着の厚み**。厚みは薄手2cm・中厚4cm・厚手7cm
- 同じ100cmのパイプでも、夏47着・秋23着・冬13着。衣替えのたびに計算し直す
- 手放す候補は超過分の2倍出し、掛け戻した回数の多い順に並べる。役割が0着になる一枚は残す
- 上限を下回っているのに散らかるなら、量ではなく戻す動線を見る
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 服の断捨離は、いつやるのがいいですか
- 秋冬の衣替えの日がいちばん進みます。理由は2つあります。1つめは、厚い服が戻ってくる日なので、同じパイプに入る枚数が夏の半分近くまで落ち、溢れる量が目で見えること。2つめは、夏服を仕舞うために一度すべてを手に取るので、断捨離のために改めて出す手間がかからないこと。衣替えの開始日そのものは、最低気温の続き方で決めるのが確実です。
- Q. 服は何着まで持つのが適正ですか
- 人によって違うので、枚数の正解はありません。ただし、あなたの家の適正数は計算で出ます。掛けているパイプの有効幅を測り、そこから余白5cmを引きます。残りを、掛けている服の厚みの平均で割ってください。薄手が中心なら2cm、ニットやジャケットが中心なら4cm、コートやダウンの区画は7cmが目安です。有効幅100cmで中厚が中心なら、95を4で割っておよそ23着。これがその区画の上限です。
- Q. 何から手放せばいいか分かりません
- まず超過分の枚数だけを確定させます。上限が23着で今28着なら、手放す対象は5着です。次に候補を出しますが、買った日や値段では選びません。直近で一度手に取ってから掛け戻した回数で並べてください。回数の多い順に、超過分の2倍を候補に出し、その中から決めます。候補が超過分ぴったりだと逃げ場がなくなり、手が止まります。
- Q. 上限を下回っているのに、クローゼットが片づきません
- 減らす話ではありません。掛かっていない服が家のどこにあるかを数えてください。椅子の背、ベッドの上、洗濯かごの中、取り込んだままの分。これらを全部戻したときに上限を超えるなら、計算は合っています。戻しても超えないのに散らかるなら、原因は量ではなく戻す動線です。掛けるまでの動作が3つを超えていないかを見てください。
- Q. 秋にも冬にも着るニットは、どちらの区画に数えますか
- 最低気温で分けます。最低気温が10度を下回る日に着るかどうかで決めてください。下回る日にも着るなら冬の区画、着ないなら秋の区画です。どちらにも着るなら、表に掛ける区画に数え、仕舞う側には入れません。2か所に数えると、上限の計算が二重になって合わなくなります。
— メグラシ編集部





