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クローゼットハンガーパイプ|受けの間隔と太さは、掛ける服の重さで選ぶ

メグラシ編集部//読了 11分
作り付けのクローゼットで、木の棚板の下に渡したステンレスのハンガーパイプに細い糸を張り、透明な定規を縦に当ててすき間を測る女性の手。左の壁に丸い受け金具、両端にコートが掛かっている

**ハンガーパイプは、掛ける服の重さを1mあたりで出してから選びます。**シャツ中心で受けの間隔が90cm以内なら19mm、コートを含むなら25mm、冬物をまとめて掛けるなら32mm。受けのあいだが90cmを超えるか、1mあたり15kgを超えるなら、真ん中にもう1つ受けを足してください。

パイプを替えるとき、多くの人が最初に気にするのは長さです。けれど、長さはクローゼットの内側の幅で決まっていて、選ぶ余地はほとんどありません。選べるのは、受けをいくつ付けるか、太さ、材質の3つで、そのどれもが、パイプに何kgかかるかで決まります。

この記事では、まず掛ける服の重さを1mあたりで出し、いまのパイプのたわみを測ります。そこから受けの間隔、太さ、材質、取り付ける位置を順に決めます。クローゼット全体の幅や高さの割り振りは壁面クローゼットに、1着あたり何cm使っているかは狭いクローゼットの収納に分けてあります。

結論:重さ、受けの間隔、太さ、材質の順で決める

順番決めること決め手
11mあたりの重さ掛ける服とハンガーの重さを足して、パイプの長さで割る
2受けの間隔90cmまでなら両端だけ。超えたら真ん中にもう1つ
3太さ1mあたり10kgまで19mm、20kgまで25mm、それより重いなら32mm
4材質滑らせたいか、止めたいか。湿気が多いか
5取り付ける位置奥の壁から、上の棚から、床から

**順番を逆にすると、太さだけ立派で受けが足りないパイプになります。**太いパイプでも、受けのあいだが長すぎれば真ん中は下がります。反対に、細いパイプでも、受けを1つ足せば、多くの家庭の服の重さには耐えられます。

表の数字は、ねじで留める一般的な金属のパイプを前提にした目安です。製品に耐荷重が書かれているときは、そちらを優先し、その7割ほどまでで使うと余裕が残ります。

パイプまわりの部品|パイプと、両端の受けと、真ん中の受け

ハンガーパイプは、パイプそのものと、それを支える受けでできています。替えるときも足すときも、どの部品を動かすのかを先に分けておきます。

部品役目形
パイプハンガーを掛ける棒丸い断面。太さはmmで表す
端の受け(ソケット)パイプの両端を壁に留める片側は差し込む形、もう片側は上から落とし込む形が多い
真ん中の受けパイプの途中を下から支える上の棚板から吊る形と、奥の壁から出す形
吊り下げ金具天井や棚板からパイプを吊る壁に下地がないときに使う
留め具(ねじ)受けを壁や棚に留める下地の種類で選ぶ

**端の受けの片側が「落とし込み」になっているのは、パイプを外して交換できるようにするためです。**パイプを替えるだけなら、受けはそのまま使えることが多いので、まず落とし込み側からパイプを持ち上げて外してみてください。

測る①|掛ける服の重さを、1mあたりで出す

パイプにかかる重さは、服の重さとハンガーの重さを足したものです。冬物を掛けるつもりなら、冬物の数で計算します。

掛けるもの1着の重さの目安ハンガーを足すと
シャツ・ブラウス約0.2kg細いハンガーで約0.3kg
ニット(掛ける場合)約0.4kg約0.5kg
ワンピース約0.4kg約0.5kg
ジャケット約0.8kg肩の厚いハンガーで約1.1kg
ウールのコート約1.5kg木のハンガーで約2kg
ダウン約1kg約1.3kg
スーツの上下約1.2kg約1.6kg

ハンガーは、細い樹脂やアルミのものが1本0.05〜0.1kg、肩の厚い木のものは0.3〜0.5kgほどあります。**重さを出したら、パイプの長さ(m)で割ってください。**それが1mあたりの重さで、この記事の判断はすべてこの数字を使います。

例掛けるもの合計パイプ1.2mで割ると
シャツ中心シャツ20着、ジャケット3着約9kg1mあたり約7.5kg
通勤の服が中心シャツ10着、ワンピース5着、ジャケット5着、コート2着約15kg1mあたり約12.5kg
冬物を集めるコート5着、ダウン2着、ジャケット6着約19kg1mあたり約16kg
家族2人分通勤の服2人分約30kg1mあたり約25kg

測る②|いまのパイプのたわみを、糸で測る

いまのパイプが重さに耐えられているかは、目で見るより、糸を張ると分かります。

手順すること
1パイプの両端の受けの近くに、糸を巻いて結ぶ
2糸をまっすぐ張る
3真ん中で、糸とパイプの上の面のすき間を定規で測る
4服を全部外して、もう一度測る
真ん中のすき間読み方すること
2mm以下重さに耐えているそのまま使う
3〜5mm重さに対して支えがぎりぎり重い服を両端へ寄せる
5mmを超える支えが足りない真ん中に受けを足すか、太いパイプに替える
服を外しても戻らないパイプが曲がっているパイプを替える

**服を全部外しても糸とのすき間が戻らないなら、パイプそのものが曲がっています。**受けを足しても、曲がった形のまま支えることになるので、パイプを新しくしてから受けを足してください。

受けの間隔|90cmを超えたら、真ん中にもう1つ

パイプは、受けと受けのあいだが長いほど、真ん中が下がりやすくなります。受けの間隔は、パイプの太さよりも大きく効きます。

受けの間隔1mあたり10kgまで1mあたり15kgまで1mあたり15kgを超える
60cm以内両端だけ両端だけ両端だけ(太さを上げる)
60〜90cm両端だけ両端だけ(25mm以上)真ん中に1つ
90〜120cm真ん中に1つ真ん中に1つ真ん中に1つ(32mm)
120〜180cm真ん中に1つ2つ(60cmおき)2つ以上
180cmを超える2つ以上60cmおき60cmおき

**迷ったら、受けのあいだを90cm以内にしてください。**クローゼットの幅が1.8mあれば、真ん中に1つ足すだけで、受けの間隔は90cmずつになります。真ん中の受けは、ハンガーを左右に滑らせるときに引っかかる場所になるので、季節で分ける境目や、家族で分ける境目に置くと、使い勝手が落ちません。

真ん中の受けには、上の棚板から吊る形と、奥の壁から腕を出す形があります。上に棚板があるクローゼットなら、棚板から吊る形のほうが、奥の壁の下地を探さずに済みます。ただし、吊る形はパイプの上側をまたぐので、ハンガーを滑らせるときにフックが当たります。奥の壁から出す形はパイプの下側を支えるので、フックは引っかからずに通りますが、奥の壁に下地が要ります。

太さ|19mm・25mm・32mmの違い

ハンガーパイプの太さは、19mm、25mm、32mmあたりがよく使われます。太さが上がるほど曲がりにくくなりますが、受けもその太さに合ったものが要ります。

太さ向いている重さ向いている使い方気をつけること
16mm前後1mあたり5kgまで子ども服、小物を吊る大人の服には細い
19mm1mあたり10kgまでシャツ・ブラウス中心受けの間隔は90cmまで
25mm1mあたり20kgまで通勤の服・ジャケット・コートいちばん使いやすい太さ
32mm1mあたり20kgを超える冬物をまとめて掛ける、家族で使うハンガーのフックが入るか確かめる

**ひとりで使うクローゼットで、コートも掛けるなら25mmが基準です。**32mmは、冬物をまとめて掛ける場所や、家族の服を1本に掛けるパイプに向いています。太さを上げるときは、端の受けも同じ太さ用に替えてください。19mm用の受けに25mmのパイプは入りません。

いまのパイプの太さが分からないときは、パイプに紙を1周巻いて印をつけ、広げた長さを3.14で割ると、太さが出ます。6cmなら約19mm、8cmなら約25mm、10cmなら約32mmです。受けを替えずにパイプだけ替えるつもりなら、この数字と同じ太さを選んでください。

材質|滑りと、重さへの強さと、湿気

パイプの材質は、ハンガーの滑り方と、湿気への強さで選びます。

材質ハンガーの滑り重さへの強さ湿気
ステンレスよく滑る。音が出やすい強いさびにくい
めっきをした鉄よく滑る強い傷がつくとさびる
アルミよく滑る同じ太さなら鉄より弱いさびにくい
樹脂で覆った鉄ほどよく止まる。音が静か強いさびにくい
木やわらかく止まる。音が静か太ければ強い塗装のないものは反りやすい

**ハンガーを左右に滑らせて選ぶ人は、ステンレスかめっきの鉄が向いています。**掛けた服が勝手に片側へ寄っていく、ハンガーどうしがぶつかる音が気になる、という人は、樹脂で覆ったものか木のものを選んでください。湿気の多いクローゼットでは、めっきの傷からさびが出て、服に色が移ることがあります。外壁側の壁に付けるなら、ステンレスか樹脂で覆ったものを選びます。

よく滑るパイプは便利な反面、扉を開け閉めした振動や、1着を取り出したはずみで、ほかのハンガーが端へ流れていくことがあります。季節や種類ごとに区切って掛けたい人は、区切りの位置に真ん中の受けを置くか、パイプに付ける小さな仕切りを使うと、流れが止まります。

ハンガーのフックが入るか

太いパイプにしたら、手持ちのハンガーが掛からなかった、ということがあります。替える前に、ハンガーのフックを測ってください。

測ること方法掛けられる目安
フックの内側の幅フックの開いた口のいちばん狭いところパイプの太さより5mm以上広い
フックの深さフックの内側の上から下までパイプの太さより深い
フックの回り方回転するか、固定か固定のものは、パイプの向きに合うか
ハンガーの種類フックの内側の幅の傾向合わせやすい太さ
細い樹脂・アルミ狭いものが多い19〜25mm
肩の厚い樹脂中くらい25mm
木のハンガー広いものが多い25〜32mm
針金のハンガー狭い19mm

**手持ちのハンガーのうち、いちばんフックの狭いものが基準です。**それが入らない太さを選ぶと、そのハンガーだけ別の場所に掛けることになります。ハンガーごと替えるつもりがあるなら、パイプの太さを先に決めて、それに合うハンガーをそろえます。ハンガーの掛け替えはクローゼットハンガーにまとめてあります。

奥の壁からの距離|パイプの中心をどこに置くか

パイプを奥の壁に近づけすぎると、掛けた服の後ろ半分が壁に当たり、しわや擦れが出ます。離しすぎると、前の扉に服が当たります。

クローゼットの奥行き奥の壁からパイプの中心まで起きやすいこと
45cm22〜23cm(ちょうど真ん中)肩の広い服は、前後どちらかに当たる
55cm27〜28cm多くの服が前後に当たらずに掛かる
60cm以上30cm前後手前に空きができる。扉の内側に小物を掛けられる

**目安は、奥行きの真ん中か、ハンガーの肩幅の半分に3cm足した距離です。**ハンガーの肩幅が44cmなら、22cmに3cmを足して25cm以上、奥の壁から離します。奥行きが45cmしかないクローゼットで、肩幅の広いコートを掛けるなら、パイプを真ん中に置き、コートは扉に近い端にまとめます。

上の棚との隙間|フックを持ち上げて外せるか

パイプのすぐ上に棚板があるクローゼットでは、棚とパイプのあいだが狭いと、ハンガーを持ち上げて外せなくなります。

棚板の下からパイプの上の面までハンガーの出し入れ
3cm以下フックが棚に当たり、持ち上げられない
4〜5cm細いハンガーなら外せる。厚いフックは当たる
6〜8cmほとんどのハンガーが外せる
10cm以上余裕があるが、パイプの位置が下がるぶん服の下の空きが減る

**棚板の下からパイプの上の面まで、6cm前後あけてください。**フックを持ち上げて外すのに、フックの高さより少し大きいすき間が要るからです。いまのクローゼットで棚とパイプが近すぎる場合、受けを付け直すより、パイプの真ん中に受けを足すときに、少し下げた高さに付け直すほうが手間が少なく済みます。

高さ|1段か2段か

パイプの高さは、掛ける服の丈で決まります。1段にするか、上下2段にするかで、同じ幅でも掛けられる枚数が変わります。

段パイプの高さの目安向いている服
1段床から170〜180cmコート、ワンピースなど丈の長い服
2段の上床から180〜190cmジャケット、シャツ
2段の下床から90〜100cmシャツ、スカート、たたんだパンツ

**2段にするのは、丈の短い服がパイプの半分以上を占めているときです。**下の段は、床から服の裾まで5cm以上あくように高さを決めます。2段にすると、上の段は背伸びをしないと届かない高さになることがあります。上の段のパイプは、ふだん使う人が腕を伸ばして、手首が無理なくパイプの上に届く高さを上限にしてください。届かない高さに付けると、上の段だけ服が掛けっぱなしになり、季節が変わっても入れ替わらなくなります。幅と高さの割り振り全体は壁面クローゼットにくわしく置いてあります。

取り付ける壁|下地があるかを先に探す

パイプの受けは、壁の中の下地にねじで留めます。石膏ボードだけの場所にねじを打つと、重さでねじが抜けることがあります。

壁の中見つけ方留め方
木の柱や桟(下地)下地を探す道具を当てる。叩いて音が詰まる場所木ねじで留める
合板が入っている針を刺して手ごたえがある木ねじで留める
石膏ボードだけ叩くと軽く響く。針がすっと入る専用の留め具を使い、重いものは避ける
棚板の下棚板の厚みがある吊り下げ金具で棚板から吊る

**片側の壁に下地が見つからないときは、棚板から吊る受けを使うか、真ん中に受けを足して重さを分けます。**クローゼットの左右の壁には、多くの場合、パイプを付けるための下地が入っています。元の受けが付いていた高さと位置には、下地がある可能性が高いので、同じ高さに付け直すのがいちばん確かです。

賃貸で、壁に穴を開けないとき

賃貸のクローゼットで、パイプを足したり位置を変えたりしたいときは、穴を開けない方法を選びます。

方法しくみ掛けられる重さの考え方
左右の壁に突っ張るパイプの両端で壁を押す製品の耐荷重の半分ほどを目安に
床と天井に柱を2本突っ張る柱にパイプを渡す柱の耐荷重を見る。重いものは下の段へ
元のパイプから2段目を吊る元のパイプに金具を掛ける元のパイプにかかる重さが増える
棚板に挟んで留める棚板を挟む金具から吊る棚板の強さで決まる

**穴を開けない方法は、ねじで留めた元のパイプより、掛けられる重さが小さくなります。**重いコートやダウンは、元のパイプに残し、足したほうにはシャツや軽い服を掛ける、と分けてください。突っ張る面に、壁や天井の板の継ぎ目が来ないことも確かめます。

突っ張り棒で代えるとき

元のパイプが外れていたり、パイプのない場所に掛けたいときに、突っ張り棒で代えることがあります。突っ張り棒は、壁を押す力だけで止まっているので、重さの限度を先に決めておきます。

確かめること目安
掛ける重さ表示の耐荷重の半分まで
突っ張る壁両側とも硬い壁。石膏ボードは押す力でへこむことがある
長さ伸ばしきらず、伸ばせる長さの8割までで使う
位置両端が同じ高さになっているか
重い服の置き方両端に寄せる。真ん中に集めない

**突っ張り棒は、伸ばしきった長さで使うほど弱くなります。**同じ幅に使うなら、伸ばせる長さに余裕のあるものを選んでください。掛けているうちに少しずつ下がってくるので、衣替えのたびに、両端の高さがそろっているかを見直します。

伸縮するパイプ

ねじで留めるパイプのなかにも、長さを伸び縮みさせられるものがあります。太いパイプに細いパイプが差し込まれた形です。

見るところ起きやすいこと使い方
太い管と細い管の継ぎ目継ぎ目で段差ができ、ハンガーが引っかかる継ぎ目を端の受けの近くに寄せる
細い管の部分太い管より曲がりやすい重い服を細い側に集めない
伸ばした長さ伸ばすほど継ぎ目に力がかかる伸ばせる長さの8割までで使う

**伸縮するパイプは、継ぎ目を端の受けの近くに置くと、段差の引っかかりと曲がりを両方減らせます。**幅にぴったり合う長さが手に入るなら、継ぎ目のないパイプを切って使うほうが、ハンガーはなめらかに滑ります。

吊り下げて足す2段目

元のパイプに金具を掛けて、その下にもう1本パイプを吊る方法があります。穴を開けずに2段にできますが、2段目の重さはすべて元のパイプにかかります。

確かめること目安
元のパイプのたわみ2段目を吊る前に糸で測り、2mm以下か
吊る位置元のパイプの受けの近く
2段目に掛ける服シャツやスカートなど軽いもの
合計の重さ上下を足して、元のパイプの1mあたりの重さが15kgを超えない

**2段目を吊ったら、もう一度元のパイプのたわみを測ってください。**上の段に掛けていた服と、下の段の服の重さが、すべて元のパイプにかかります。5mmを超えて下がるなら、2段目の服を減らすか、元のパイプの真ん中に受けを足します。

パイプを切って長さを合わせる

新しいパイプは、クローゼットの内側の幅に合わせて切って使うことが多くあります。

手順すること
1左右の受けの、パイプが入る底から底までを測る
2そこから、落とし込み側の遊びとして5mmほど引く
3パイプに印をつけ、パイプ用の切る道具で切る
4切り口のばりを、やすりで落とす
5受けに入れて、左右に動きすぎないかを見る

**切り口のばりは、残すと服を引っかける原因になります。**受けの中に隠れる部分でも、ハンガーを端まで寄せたときに当たることがあるので、指でなでて引っかかりがなくなるまで落としてください。

交換の合図

パイプは、見た目に異常がなくても、替えたほうがいい時期があります。

合図確かめ方すること
服を外してもたわみが戻らない糸で測るパイプを替える
さびや表面のはがれ白い布でなでる服に色が移る前に替える
ハンガーが滑らなくなった空のハンガーを端から端まで動かす表面を拭くか、替える
受けがぐらつくパイプを手で上下に揺するねじを締め直すか、位置を変えて付け直す
掛ける服の重さが変わった1mあたりの重さを出し直す太さや受けの数を見直す

**受けのぐらつきは、パイプの曲がりより先に直してください。**受けが動くと、パイプの片側が下がり、ハンガーが一方へ寄っていきます。左右の受けの高さがずれていないかは、パイプの上に水平を測る道具か、水を少し入れたペットボトルを横にして置くと分かります。ねじ穴が広がって締まらない場合は、少し位置をずらして、下地のある場所に付け直します。

秋の衣替えで、コートを戻す前に

10月は、夏のあいだ別の場所にしまっていたコートやジャケットを、パイプに戻す時期です。1年でいちばんパイプに重さが加わる日なので、戻す前に確かめておきます。

確かめること方法目安
1mあたりの重さ戻す冬物を足して計算し直す15kgを超えたら受けを足す
たわみ冬物を戻す前に糸で測る2mm以下か
重い服の位置どこに掛けるか決めておく端の受けか、真ん中の受けの近く
受けのねじ指で揺すってみるぐらつかないか

**冬物を戻したら、1週間後にもう一度たわみを測ってください。**掛けた直後より、数日たってから下がってくることがあります。5mmを超えていたら、重い服を受けの近くに寄せるか、一部を別の場所へ移します。

掛け方で、重さを分ける

パイプや受けを替えなくても、掛け方で重さのかかり方は変わります。

掛け方効き方
重い服を受けの近くに掛ける真ん中のたわみが減る
真ん中には軽い服を掛ける真ん中にかかる重さが減る
重いハンガーを軽いものに替える1着あたり0.2〜0.4kg減る
季節外の重い服を別の場所へ1mあたりの重さそのものが減る

**いちばん手軽なのは、コートとダウンを端の受けの近くへ寄せることです。**左右どちらの端に寄せるかは、扉を開けたときに手の届きやすい側にすると、重い服の出し入れで奥まで手を伸ばさずに済みます。受けのすぐそばは、重さをそのまま壁に逃がせる場所です。真ん中にはシャツやスカートのような軽いものを集めると、同じパイプでもたわみが小さくなります。

どちらとも取れるとき①|受けのあいだが90cm前後

受けのあいだが85〜100cmで、真ん中に受けを足すかどうか迷う幅です。

判断の材料両端だけでいく真ん中に足す
1mあたりの重さ10kg以下10kgを超える
パイプの太さ25mm以上19mm
たわみ2mm以下3mm以上
冬物を掛けるか掛けない掛ける

**右の列が2つ以上当てはまるなら、真ん中に受けを足してください。**真ん中の受けは、ハンガーを滑らせるときに一度持ち上げる手間が増えますが、季節や家族の境目に置けば、ふだんはそこをまたがずに済みます。

どちらとも取れるとき②|下地が片側にしかない

左の壁には下地があるのに、右の壁は石膏ボードだけ、ということがあります。

手すること
右側を棚板から吊る棚板の下に吊り下げ金具を付けて、パイプの右端を支える
右側の受けを専用の留め具で石膏ボード用の留め具を使い、重い服は左に寄せる
真ん中に受けを足す右端の負担を減らす
パイプを短くする下地のある範囲だけにパイプを渡し、残りは棚にする

**右端を棚板から吊り、重い服を左の下地側に寄せる、という組み合わせがいちばん確かです。**石膏ボード用の留め具だけで右端を支える場合は、右側1/3には軽い服だけを掛けると決めておきます。

どちらとも取れるとき③|木のパイプにしたいが、ハンガーが入らない

音が静かで見た目もやわらかい木のパイプにしたいけれど、手持ちのハンガーのフックが細くて入らない場合です。

手すること向いている人
ハンガーを替えるフックの広いハンガーに少しずつ替えるハンガーをそろえたい人
細めの木のパイプにする25mm前後の木のパイプを選ぶ掛ける服が軽い人
樹脂で覆った鉄にする音の静かさは近く、25mmで選べる冬物も掛けたい人
一部だけ木にする真ん中の受けで区切り、片側だけ木にする見える側だけ木にしたい人

**冬物も掛けたいなら、樹脂で覆った鉄のパイプが、木に近い静かさと強さを両方持っています。**木の見た目にこだわる場合は、受けを1つ足して受けの間隔を短くし、細めの木のパイプでも下がらないようにします。

取り付けたあとに確かめること

パイプを替えたり足したりしたら、服を全部掛けたあとに、次の5つを確かめます。

確かめること方法目安
たわみ糸を張って真ん中を測る2mm以下
受けのぐらつきパイプを両手で上下に揺する動かない
ハンガーの滑り空のハンガーを端から端まで動かす途中で止まらない
上の棚との隙間厚いハンガーを持ち上げて外す棚に当たらない
服の下の空きいちばん長い服の裾から床まで5cm以上

1週間たったら、たわみだけもう一度測ってください。掛けた直後に2mm以下でも、1週間で増えていることがあります。

よくある行き違い

**「太いパイプにすれば、受けは両端だけでいい」。**受けのあいだが長ければ、太いパイプでも真ん中は下がります。太さより先に、受けの間隔を決めてください。

**「長さはクローゼットの幅ぴったりに切る」。**落とし込み側に遊びがないと、パイプを外せなくなります。底から底までの長さから5mmほど引いて切ります。

**「突っ張り棒でも、ねじで留めたパイプと同じだけ掛けられる」。**突っ張り棒は壁を押す力だけで止まっています。表示の耐荷重の半分ほどを目安にしてください。

**「たわみは見れば分かる」。**数mmのたわみは目では分かりません。糸を張って、すき間を定規で測ると、はっきり数字で出ます。

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— メグラシ編集部

よくある問い

Q. ハンガーパイプの太さは何mmを選べばいいですか
掛ける服の重さと、受けの間隔で決めます。シャツやブラウスが中心で、受けの間隔が90cm以内なら19mmで足ります。コートやジャケットを含めて掛けるなら25mm、冬物のコートを何着もまとめて掛ける、または受けの間隔が90cmを少し超えるなら32mmを選びます。太いほど曲がりにくくなりますが、ハンガーのフックが入るかを先に確かめてください。手持ちのハンガーのうち、いちばんフックの細いものが基準になります。
Q. パイプが真ん中でたわんでいます。替えたほうがいいですか
まず、パイプの両端に糸を張って、真ん中で糸からパイプまで何mm下がっているかを測ってください。服を全部外しても下がったままなら、パイプそのものが曲がっているので替えどきです。服を外すと戻るなら、パイプは無事で、重さに対して支えが足りていません。その場合は、真ん中に受けを足すか、重い服を両端の受けの近くへ寄せます。たわみが5mmを超えているなら、冬物を戻す前に直しておくと安心です。
Q. 賃貸でパイプを足したいのですが、壁に穴を開けられません
床から天井まで突っ張る柱を2本立てて、そのあいだにパイプを渡す方法か、クローゼットの左右の壁に突っ張る方法があります。どちらも壁に穴を開けずに済みますが、ねじで留めたパイプより掛けられる重さが小さくなります。製品に書かれている耐荷重の半分ほどを目安にして、コートのような重い服は、ねじで留めた元のパイプに残してください。突っ張る面に、天井や壁の板の継ぎ目が来ないかも確かめます。
Q. 木のパイプにしたいのですが、注意することはありますか
木のパイプは太く、表面にやわらかい摩擦があるので、ハンガーが滑りすぎず、音も静かです。気をつけるのは、太さとフックの相性です。木のパイプは30mm以上の太さのものが多く、細いフックのハンガーは入らないことがあります。手持ちのハンガーのフックの内側の幅を測り、パイプの太さより5mm以上広いかを確かめてください。また、湿気の多いクローゼットでは、塗装のある木のパイプを選ぶと、反りや汚れがつきにくくなります。

— メグラシ編集部

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壁面クローゼット|幅と奥行きは、持っている服の丈と枚数から逆算する

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壁面クローゼット|幅と奥行きは、持っている服の丈と枚数から逆算する

壁一面のクローゼットは、広さより先に、手持ちの服を丈で3つに分けて数えるところから決まります。掛ける枚数と1着あたりの厚みから出すパイプの幅、ハンガーの肩幅から出す奥行き、長い丈と短い丈で分ける高さ、枕棚と下の空きの使い方、引き戸・折れ戸・開き戸・扉なしの選び方と、扉の前に要る通路。家族で分けるときの1人あたりの幅、奥行きが足りないときの逃がし方、賃貸の内見で見る5か所、リフォームや新築の打ち合わせで伝える数字、衣替えの時期に測る理由まで。

メグラシ編集部/読了 12分
クローゼット収納ボックスの素材|中の服と置く高さで選ぶ

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クローゼット収納ボックスの素材|中の服と置く高さで選ぶ

クローゼットの収納ボックスは、布・樹脂・紙・かご・木の5つの素材で、空気の通り方、ほこりの入り方、潰れ方、重さが違います。どれがいいかは、中に入れる服と、クローゼットのどの高さに置くかの2つで決まります。床から30cmまでの段、目の高さの段、頭より上の段で選ぶ素材を分け、ウールのニット、綿や麻、ダウン、毎日使う下着、年に数回の小物まで、服ごとの向き不向きを表にしました。衣替えで入れ替えるこの時期に、箱の素材から見直す記事です。

メグラシ編集部/読了 11分
クローゼットシステムで後悔すること|組んでから困る7か所の直し方

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クローゼットシステムで後悔すること|組んでから困る7か所の直し方

壁のレールに棚板・パイプ・引き出しを組み合わせるクローゼットシステムは、組んだあとに困る場所がだいたい決まっています。長い服の裾が下の棚に当たる、2段掛けの上段に手が届かない、棚板が深くて服の肩が当たる、引き出しが扉に当たって開かない、引き出しを入れすぎて掛ける幅が減る、棚板がたわむ、衣替えで配置が合わなくなる。7つの後悔を、組み替えで直せる寸法の目安と、直す順番にまとめました。全部作り直すか一部だけ直すか迷うとき、これから組むかどうか迷うときの決め方も載せています。

メグラシ編集部/読了 12分

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