クローゼットシステムで後悔すること|組んでから困る7か所の直し方

**クローゼットシステムで後悔するのは、組む前に服の丈と、扉の動きを測っていなかったときです。**組んだあとでも、7か所のほとんどは、パイプと棚板の高さを掛け替えるだけで直せます。
クローゼットシステムは、壁に付けた縦のレールに、棚板やパイプ、引き出しを掛けて組む収納です。高さも組み合わせも自由に決められるので、クローゼットの中を自分の服に合わせて作れます。
ところが、自由に組めるぶん、組んでから寸法のずれに気づくことがよくあります。コートの裾が引き出しの天板に当たる、上段のパイプに手が届かない、引き出しが扉に当たって半分しか開かない。どれも、組む前に測っていれば防げたものです。
この記事では、組んでから困りやすい7か所と、それぞれを組み替えで直す寸法の目安を並べます。
可動棚を後から付ける話はクローゼット可動棚に、棚の段の間隔はクローゼットの棚にまとめてあります。
結論:困るのは、服の丈と扉の動きを測っていないとき
| 後悔 | 起きる理由 | 直す場所 | 直し方の目安 |
|---|---|---|---|
| 長い服の裾が下の棚に当たる | パイプが低い | パイプの高さ | 服の丈+床から10cm |
| 2段掛けの上段に手が届かない | 上段が高すぎる | 上段のパイプ | 背伸びせずに届く高さまで下げる |
| 棚板が深く、服の肩が当たる | 棚板の奥行き | 棚板 | クローゼットより10cm以上浅く |
| 引き出しが扉に当たる | 置き場所 | 引き出しの位置 | 扉の枠から5cm以上離す |
| 掛ける幅が減った | 引き出しの入れすぎ | 引き出しの数 | 掛ける幅を先に確保 |
| 棚板がたわむ | 載せすぎ・支えの間隔 | 載せる量 | 服の山2つまで |
| 衣替えで合わなくなった | 動かす部品を決めていない | パイプと棚板 | 2つだけ動かす |
**7つのうち5つは、高さか位置を変えるだけで直ります。**レールを付け直したり、部品を買い足したりする必要があるのは、引き出しの数を減らす場合と、棚板がたわむ場合だけです。
クローゼットシステムの部品|何が動かせて、何が動かせないか
直し方を考える前に、部品ごとに、動かせるものと動かせないものを分けておきます。
| 部品 | 役割 | 組んだあとに動かせるか | 動かすときの手間 |
|---|---|---|---|
| 縦のレール | 全部を支える柱 | 動かしにくい | 壁から外して付け直す |
| 横の受け | レールの上端をつなぐ | 動かしにくい | レールと一緒に |
| 棚受け | 棚板やパイプを掛ける金具 | 動かせる | 差し替えるだけ |
| 棚板 | 畳んだ服を置く | 動かせる | 棚受けと一緒に |
| パイプ | 服を掛ける | 動かせる | 棚受けと一緒に |
| 引き出し | 小物や下着を入れる | 動かせる | 中身を出してから |
| かご | 畳んだ服や小物を入れる | 動かせる | 中身ごと |
**レールだけは、動かしにくい部品です。**壁に付けているので、位置を変えるには外して付け直すことになり、壁に新しい穴が増えます。反対に、棚受けに掛けている部品は、差し替えるだけで高さを変えられます。直すときは、レールを動かさずに済む方法から考えてください。
後悔1|長い服の裾が、下の棚に当たる
ロングコートやワンピースを掛けるパイプの下に、棚板や引き出しを組んでいると、服の裾がその天板に当たって折れ曲がります。
裾が当たると、そこで布が折れ、しわがつきます。厚手のコートなら、裾の形が崩れて戻りにくくなります。服を取り出すたびに裾が天板に引っかかるのも、毎日のことになると手間です。
組んだ時期が夏だと、この失敗が起きやすくなります。夏は長い服が少ないので、パイプを低めにして、その下に棚板を入れたくなるからです。秋冬の服が戻ってきた日に、初めて裾が当たることに気づきます。
服の丈と、パイプの高さ
パイプの高さは、掛ける服のいちばん長いものに合わせます。ハンガーの肩からパイプに掛けるフックまでの高さも足してください。
| 掛ける服 | 服の丈の目安 | パイプの高さの下限 | その下に置けるもの |
|---|---|---|---|
| シャツ・ブラウス | 60〜70cm | 床から90cm前後 | 棚板1〜2枚 |
| 腰丈の上着 | 60〜75cm | 床から95cm前後 | 棚板1〜2枚 |
| 膝丈のコート | 90〜100cm | 床から120cm前後 | 低い引き出し1段 |
| ワンピース | 100〜120cm | 床から140cm前後 | 床に薄いかご |
| ロングコート | 110〜130cm | 床から150cm前後 | ほぼ何も置けない |
| 丈の長いスカート(吊るす) | 80〜90cm | 床から110cm前後 | 低い引き出し1段 |
目安は、服の丈に床から10cmとハンガーの高さを足した高さです。表の数字は、ハンガーの高さを10cm前後として足しています。実際には、手持ちでいちばん長い服を1着、ハンガーに掛けたまま床からの長さを測ってください。
裾が当たっている場合の直し方は、パイプを上げるか、下の棚板や引き出しを外すかです。パイプを上げると、上の棚との間が狭くなるので、上の棚に置いているものが出し入れしにくくならないかも一緒に見ます。
パイプと上の棚の間は、ハンガーのフックを持ち上げて外せるだけの高さが要ります。目安は、パイプの上に5cm以上の空きです。これより狭いと、ハンガーを斜めに傾けないと外せず、隣の服まで一緒に動きます。パイプを上げて裾の当たりを直したら、上の空きも一緒に確かめてください。
長い服が数着しかない場合は、その数着のために全体のパイプを上げる必要はありません。区画の端の1か所だけを、長い服専用の1本パイプにすると、残りの区画は低いパイプと棚板の組み合わせのまま使えます。長い服の区画の幅は、コート1着につき8〜10cmで数えます。
後悔2|2段掛けの上段に、手が届かない
パイプを上下2段にすると、掛けられる量が増えます。クローゼットシステムでよく組まれる形ですが、上段のパイプが高すぎて、手が届かないという後悔もよく起きます。
上段に手が届かないと、上段の服を取るたびに踏み台を出すことになります。そのうち、上段には手を伸ばさなくなり、掛けたまま着ない服が並びます。掛けられる量が増えたはずなのに、実際に使っているのは下段だけ、という状態です。
手が届く高さ
| 身長 | 背伸びせずにパイプに届く高さ | 上段のパイプの目安 | 下段のパイプの目安 |
|---|---|---|---|
| 150cm前後 | 床から175cm前後 | 170cm以下 | 85〜90cm |
| 155cm前後 | 床から180cm前後 | 175cm以下 | 90cm前後 |
| 160cm前後 | 床から185cm前後 | 180cm以下 | 90〜95cm |
| 165cm前後 | 床から190cm前後 | 185cm以下 | 95cm前後 |
| 170cm前後 | 床から195cm前後 | 190cm以下 | 95〜100cm |
届く高さは、腕を上に伸ばして、背伸びをせずに指がかかる高さです。ハンガーを外すには、パイプの上に指を回す必要があるので、届く高さより5cm低くすると楽に出し入れできます。表の上段の目安は、その5cmを引いています。
2段掛けでは、下段に腰丈までの服しか掛けられません。下段にワンピースや膝丈のコートを掛けると、裾が床に届きます。長い服は、2段掛けではない別の区画に1本パイプで掛けると考えて、区画を分けてください。
上下の段の間にも、必要な高さがあります。上段に掛けた服の裾が、下段のハンガーのフックより上で止まることが条件です。上段の服の裾が下段の服の肩に重なると、下段の服を取り出すたびに上段の裾が引っかかります。上段に掛ける服の丈を測り、上段のパイプの高さからその丈とハンガーの高さを引いた位置が、下段のパイプより5cm以上上になっているかを確かめてください。
上段が高すぎる場合は、上段のパイプを下げ、その分だけ下段の服を短いものに限ります。どちらも下げられない場合は、上段には季節外の服を掛けて、出し入れの回数を減らします。
後悔3|棚板が深くて、掛けた服の肩が当たる
クローゼットシステムでは、パイプの横や上に棚板を組むことがあります。棚板の奥行きがクローゼットいっぱいだと、隣のパイプに掛けた服の肩や袖が、棚板の角に当たります。
服の肩幅は、ハンガーに掛けると40〜45cmほどになります。クローゼットの奥行きが60cmなら、パイプを奥の壁から30cmの位置に付けると、服の肩は前後に20cm強ずつ広がります。そこに奥行き60cmの棚板があると、角に当たるのは当然です。
奥行きの割り振り
| クローゼットの奥行き | パイプの位置(奥の壁から) | 棚板の奥行き | 引き出しの奥行き |
|---|---|---|---|
| 45cm | 23cm前後 | 30cm以下 | 40cm以下 |
| 55cm | 28cm前後 | 40cm以下 | 45cm以下 |
| 60cm | 30cm前後 | 45cm以下 | 50cm以下 |
| 75cm以上 | 30〜35cm | 45cm以下(手前を空ける) | 50cm以下 |
| 90cm以上(奥が深い) | 30〜35cm | 奥に1列、手前に1列 | 手前に置く |
棚板は、クローゼットの奥行きより10cm以上浅くしてください。畳んだ服を置くなら、奥行き30〜40cmで足ります。深い棚は、奥に置いた服に手が届かず、結局手前しか使わなくなります。手前から何cmまで手が届くかはクローゼットの奥行きで確かめられます。
肩が当たっている場合は、棚板を浅いものに替えるか、棚板とパイプの区画の間を5cm以上空けます。空ける場合は、パイプの区画の幅が狭くなるので、掛ける枚数も一緒に見直します。
後悔4|引き出しが、扉や枠に当たって開かない
扉の付いたクローゼットに引き出しを組むと、引き出しの前面が、扉や入口の枠に当たって、半分しか開かないことがあります。
折れ戸は、開いたときにたたまれた扉が左右の端に残ります。その裏に引き出しがあると、扉が邪魔をして引き出しを引けません。入口の枠の内側に引き出しがあると、枠の厚みの分だけ開く長さが短くなります。
扉の形ごとの、引き出しの置き場
| 扉の形 | 引き出しが当たる場所 | 置いてよい場所 | 離す長さの目安 |
|---|---|---|---|
| 折れ戸 | 左右の端(たたんだ扉の裏) | 真ん中寄り | 端から扉1枚分の幅 |
| 引き戸 | 閉まっている側の扉の裏 | 開けた側の正面 | 扉の重なりから5cm |
| 開き戸 | 扉の蝶番側 | 扉の開く側の正面 | 枠から5cm以上 |
| 扉なし | 当たらない | どこでも | 枠から5cm以上 |
| 入口が本体より狭い | 左右の壁の裏 | 入口の正面 | 入口の端から5cm以上 |
引き出しは、扉を開けたときに正面から引ける位置に置いてください。扉の開き方ごとの死角はクローゼット内の収納に詳しく書いています。
引き出しが開くかどうかは、半分開けば足りるわけではありません。奥まで入れた下着や小物を取るには、引き出しの奥行きの3分の2以上が引き出せることが必要です。半分しか開かない引き出しは、奥の半分が使われないまま埋もれていきます。組んだあとに、一番奥に入れたものが取り出せるかを確かめてください。
当たっている場合は、引き出しを正面の位置へ動かします。正面にパイプの区画がある場合は、その区画の下に引き出しを入れ、パイプの服を腰丈までに限ります。動かせない場合は、引き出しを浅いものに替えて、前面を枠から5cm以上奥へ下げると、開く長さが少し戻ります。
後悔5|引き出しとかごを入れすぎて、掛ける幅が減った
クローゼットシステムを組むとき、畳む収納を多めにしたくなります。引き出しやかごがきれいに並ぶと、整って見えるからです。ところが秋冬になると、掛ける服が増えて、パイプの幅が足りなくなります。
掛ける服と畳む服の割合は、季節で変わります。夏は薄い服を畳めるので、畳む収納が多くても困りません。秋冬はコートや上着、厚手のワンピースなど、畳めない服が増えます。
掛ける幅と、畳む量の割合
| 季節 | 掛ける服の割合 | 畳む服の割合 | パイプの幅の目安 |
|---|---|---|---|
| 春夏 | 4割前後 | 6割前後 | 全体の幅の4割 |
| 初秋(9月末〜10月) | 5割前後 | 5割前後 | 全体の幅の5割 |
| 晩秋〜冬 | 6割前後 | 4割前後 | 全体の幅の6割 |
| 通年で1つに決めるなら | 6割 | 4割 | 冬に合わせる |
**組むときは、冬の割合に合わせて、パイプの幅を先に確保してください。**夏にパイプの幅が余っても、その下に棚板を足せば畳む服を置けます。反対に、冬にパイプの幅が足りなくなると、引き出しを外す以外に直す方法がありません。
1着あたりのパイプの幅は、薄手の服で3〜4cm、厚手の上着で6〜8cm、コートで8〜10cmが目安です。細かい数え方は狭いクローゼットの収納にあります。
かごも、引き出しと同じく幅を取ります。棚板の上にかごを並べると整って見えますが、かごの壁の厚みと、取り出すための手前の空きの分だけ、同じ棚板に置ける服の量は減ります。畳んだ服をかごに入れるのは、形が崩れやすい薄手や小物だけにして、厚手のニットは棚板にそのまま置くと、同じ幅でも多く置けます。
引き出しを入れすぎている場合は、使っている頻度の低い引き出しから外します。外した引き出しは、クローゼットの外に置くか、下着や小物の収納として別の場所で使います。
後悔6|棚板がたわむ・レールが傾く
畳んだ服は、積むと思ったより重くなります。厚手のニットを何枚も重ねた棚板が、真ん中で少したわむことがあります。レールを留めたねじが、壁の中の下地に効いていないと、レールごと傾くこともあります。
棚板のたわみは、横から見ると分かります。棚板の端と端を結ぶ線より、真ん中が下がっていれば、たわんでいます。定規を棚板の上に渡して、真ん中にすき間ができるかを見るのが手軽な確かめ方です。
たわみや傾きは、少しずつ進みます。気づいたときには、棚板の上の服が片側に寄っている、引き出しの動きが重くなっている、といった形で表れます。
載せる量の目安
| 棚板の幅 | 載せる量の目安 | たわみやすい載せ方 |
|---|---|---|
| 40cm前後 | 畳んだ服の山を1つ | 山を2つ横に並べる |
| 60cm前後 | 畳んだ服の山を2つ | 真ん中に重いものを集める |
| 80cm前後 | 畳んだ服の山を2つ+小物 | 厚手のニットを全部載せる |
| 90cm以上 | 支えを真ん中にも足す | 両端だけで支える |
畳んだ服の山は、1つにつき高さ30cm前後までにしてください。それ以上積むと、下の服が取り出しにくくなり、重さも一か所に集まります。重いもの、たとえば厚手のニットや、かばんは、棚板の中央ではなく、レールに近い端のほうに置くと、たわみにくくなります。
レールが傾いている場合は、ねじが下地に留まっているかを確かめます。下地から外れた位置に留めたねじは、服の重さで少しずつ抜けてきます。作業に自信がない場合は、無理をせず、家の工事を頼める人に相談してください。
後悔7|衣替えで、組んだ配置が合わなくなった
クローゼットシステムを組んだ季節と、衣替えのあとでは、服の量と形が変わります。組んだときにぴったりだった配置が、次の季節には合わなくなるのは、ほとんど避けられません。
秋の衣替えで起きやすいのは、夏に下げたパイプのまま冬物を掛けて、裾が下の棚に当たる形です。春の衣替えで起きやすいのは、冬の高さのままパイプを使い、短い服の下に使わない空間が残る形です。どちらの季節にも、パイプの高さを1段動かすだけで直るずれです。
後悔になるのは、そのときに、どの部品を動かせばいいか決めていない場合です。全部を組み直そうとすると、1日がかりの作業になります。何を動かして何を動かさないかを先に決めておけば、衣替えの日に30分ほどで済みます。
季節で動かす部品、動かさない部品
| 部品 | 季節で動かすか | 春夏にすること | 秋冬にすること |
|---|---|---|---|
| レール | 動かさない | なし | なし |
| パイプの高さ | 動かす | 下げて、下に棚板を足す | 上げて、長い服の裾を空ける |
| 棚板の間隔 | 動かす | 狭める(薄い服) | 広げる(厚い服) |
| 棚板の枚数 | 動かしてよい | 1枚足す | 1枚外す |
| 引き出しの位置 | 動かさない | なし | なし |
| かごの中身 | 入れ替える | 夏物を手前に | 冬物を手前に |
動かすのは、パイプの高さと棚板の間隔の2つだけにしてください。レールと引き出しは、組んだ位置のままにします。この2つを動かさない前提で組んでおくと、衣替えのたびに壁に穴が増えることもありません。
壁一面を埋めたら、空気が動かなくなった
クローゼットシステムで壁一面を棚板と引き出しで埋めると、服と服の間、棚板と壁の間に空気の通り道がなくなります。秋の長雨の時期や、衣替えで冬物を詰め込んだ直後は、中の湿気がこもりやすくなります。
| 詰まっている場所 | 起きやすいこと | 直し方 |
|---|---|---|
| パイプの服がすき間なく並ぶ | 服どうしが押し合い、しわと湿気 | 1着あたり指1本分のすき間 |
| 棚板が奥の壁に付いている | 壁ぎわに空気が回らない | 棚板を壁から2〜3cm離す |
| 引き出しが床まで埋まる | 床の近くに湿気がたまる | 最下段を床から5cm以上上げる |
| 扉を閉め切っている | 中の空気が入れ替わらない | 晴れた日に扉を開けておく |
| 衣替え直後に全部詰めた | 洗った服の湿り気が残る | 1日おいてから収める |
棚板を奥の壁から2〜3cm離すだけで、壁ぎわに空気の通り道ができます。レールに掛ける形の棚板なら、棚受けの位置で奥行きを少し手前にずらせることがあります。ずらせない場合は、奥行きの浅い棚板に替えると、同時に後悔3の肩の当たりも直ります。
晴れた日に扉を開けておくのは、特別な道具が要らない方法です。衣替えの日と、その後の1週間ほどは、日中に扉を開けたままにしておくと、中の空気が入れ替わります。
奥が暗くて、服が見つからない
壁一面を組むと、奥行きのある棚や、上下2段のパイプの奥に、部屋の明かりが届かなくなります。暗い色の服が多い秋冬は、奥に掛けた服の区別がつきにくく、探す時間が増えます。
| 暗くなる場所 | 困ること | 直し方 |
|---|---|---|
| 上段パイプの奥 | 紺と黒の区別がつかない | 暗い色は下段の手前に |
| 深い棚板の奥 | 奥の服を忘れる | 棚板を浅くして1列にする |
| 引き出しの中 | 中身が見えない | 立てて入れ、上から見える形に |
| 扉の裏の端 | 光が入らない | 季節外のものを置く |
暗い色の服は、明かりの届く下段の手前に掛けるのが基本です。明るい色の服は、奥や上段に掛けても見分けがつきます。色で置き場を分けておくと、同じ明るさの部屋でも探す時間が短くなります。
組み替えで直す順番
7つの後悔が同時にいくつか起きている場合は、次の順番で直すと、手戻りが少なくなります。
| 順番 | 直すこと | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | パイプの高さ | 掛ける服の丈が、ほかの全部の高さを決める |
| 2 | 2段掛けの上段 | 下段の高さとあわせて決まる |
| 3 | 引き出しの位置 | パイプの区画の下に入るかが決まってから |
| 4 | 棚板の奥行き | パイプとの間隔が決まってから |
| 5 | 棚板の間隔と枚数 | 残った高さに合わせる |
| 6 | 載せる量 | 最後に中身を戻しながら |
**掛ける場所から直すのが基本です。**掛ける服は丈を変えられませんが、畳む服は、畳み方で高さを変えられます。先に掛ける場所の高さを決めて、残った場所に畳む収納を合わせると、どちらも無理のない配置に収まります。
賃貸で組んだとき
賃貸で、床と天井で突っ張る柱にレールを付けて組んでいる場合は、壁に留める形とは別の困りごとがあります。
| 困りごと | 起きる理由 | 直し方 |
|---|---|---|
| 柱が少しずつ傾く | 天井の強さが足りない | 突っ張りを締め直し、重いものを下に |
| 棚板が揺れる | 柱と壁の間に隙間 | 柱を壁に寄せる |
| 天井に跡がつく | 突っ張りの力が一か所に集まる | 当て板を挟む |
| パイプの服が重い | 柱の支えが足りない | 掛ける量を減らす |
突っ張る形は、壁に穴を開けずに済むのが利点ですが、天井の強さによっては向かないことがあります。組む前に管理会社に確かめ、組んだあとも、季節の変わり目に突っ張りが緩んでいないかを見てください。
家族と使うクローゼットで組んだとき
家族と1つのクローゼットを使う場合、身長の違う人がそれぞれの服を出し入れします。2段掛けの上段の高さは、いちばん背の低い人に合わせるか、上段をその人が使わない区画にします。
| 使う人 | 置く場所 |
|---|---|
| 背の高い人 | 上段のパイプ・上の棚 |
| 背の低い人 | 下段のパイプ・胸の高さの棚 |
| 子ども | 床に近い引き出し・低いパイプ |
| 毎日使う人 | 扉を開けて正面の区画 |
区画を人ごとに縦に分けると、それぞれが自分の区画だけを見ればよくなります。
横に分ける、つまり上段は一人、下段はもう一人という分け方は、背の違いには合っていても、朝の支度が重なる家族では困ることがあります。2人が同時にクローゼットの前に立つと、上段を使う人の腕と、下段を使う人の頭がぶつかります。朝の支度の時間が重なる家族なら、縦に分けるほうが、並んで使えます。支度の時間がずれている家族なら、横に分けても困りません。
子どもの区画は、成長とともに高さが変わります。レールに掛ける形のパイプなら、1年に1回、誕生日や進級の時期に高さを見直すと決めておくと、子どもが自分で服を出し入れできる状態を保てます。
組み直す前に測る6か所
直す前、あるいは作り直す前に、次の5か所を測っておきます。測った数字を紙に書いて、クローゼットの扉の裏に貼っておくと、衣替えのたびに測り直さずに済みます。
| 測る場所 | 測り方 | 決まること |
|---|---|---|
| いちばん長い服の丈 | ハンガーに掛けて、フックから裾まで | 1本パイプの高さ |
| 腰丈の服の丈 | 同じくフックから裾まで | 2段掛けの下段の高さ |
| 背伸びせずに届く高さ | 腕を上げて指がかかる所 | 2段掛けの上段の高さ |
| クローゼットの奥行き | 奥の壁から扉の枠の内側まで | 棚板と引き出しの奥行き |
| 扉を開けたときの死角 | 扉を全開にして、裏に残る幅 | 引き出しを置けない場所 |
| 冬に掛ける服の量 | 全部掛けて、寄せたときの幅 | パイプの区画の幅 |
いちばん長い服の丈は、1年のうちで変わることがあります。新しくロングコートを買った年は、パイプの高さもそれに合わせて見直します。紙に書いた数字は、服を買い足したときに書き換えてください。
どちらとも取れるとき①|全部作り直すか、一部だけ直すか
後悔がいくつも重なっていると、全部を作り直したくなります。そのときは、レールの位置が合っているかどうかで決めてください。
レールの位置が合っていて、困っているのがパイプや棚板の高さ、引き出しの置き場だけなら、一部を直すだけで足ります。レールの位置そのものがずれていて、たとえば区画の幅が引き出しに合わない、パイプの区画が狭すぎるという場合は、作り直すほうが結果的に早く済みます。
迷ったときは、後悔の数を数えます。7つのうち、高さか位置を変えるだけで直るものが多ければ一部直し、レールの位置や区画の幅が原因のものが2つ以上あれば作り直しです。
作り直す場合も、秋冬の服が全部戻った衣替えのあとにしてください。服の量がいちばん多い時期に測って組めば、次の衣替えでも大きく崩れません。
どちらとも取れるとき②|扉を外すかどうか
引き出しが扉に当たる、折れ戸の裏が使えない、といった後悔が続く場合は、扉を外すという方法もあります。扉を外すと、クローゼットの幅の端から端までを正面から使えます。
ただし、扉を外すと、中が部屋から見えるようになります。来客の多い部屋や、ほこりが気になる場所では、布を1枚掛けるなど、代わりの目隠しを考えてください。扉を外すかどうかの考え方はクローゼット内の収納にもまとめています。
どちらとも取れるとき③|これから組むか、組まないで迷う
まだ組んでいない人は、この記事の7つを先に測ってから決めてください。**いちばん長い服の丈、身長で届く高さ、クローゼットの奥行き、扉の開き方、冬の掛ける服の量。**この5つが測れれば、組んでから後悔する場所はほとんどなくなります。
クローゼットシステムを組まなくても、今あるパイプと棚に、置く形の棚や吊り下げる収納を足すだけで足りることもあります。吊り下げる収納の考え方はクローゼットの吊り下げ収納にあります。
よくある行き違い
| よく言われること | 実際のところ |
|---|---|
| 2段掛けにすれば収納が2倍になる | 上段に手が届かないと、使うのは下段だけ |
| 引き出しが多いほど片づく | 秋冬に掛ける幅が足りなくなる |
| 棚板は深いほうがたくさん置ける | 奥に手が届かず、服の肩も当たる |
| 自由に組めるから後で何とでもなる | レールの位置は後から動かしにくい |
| 夏に組んでおけば秋が楽 | 長い服が少ない時期に組むと、冬に裾が当たる |
| 衣替えのたびに組み直すもの | 動かすのはパイプと棚板の2つだけ |
いちばん多いのは、組んだ季節の服の量で全体を決めてしまうことです。クローゼットシステムは、組んだ季節ではなく、服がいちばん多い季節に合わせて組むと、1年を通して崩れにくくなります。
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よくある問い
- Q. クローゼットシステムで後悔しやすいのはどこですか
- 多いのは、長い服の裾が下の棚や引き出しに当たる、2段掛けの上段に手が届かない、引き出しが扉や枠に当たって開かない、の3つです。どれも、組む前に服の丈と、扉の開き方を測っていないときに起きます。組んだあとでも、レールに棚板やパイプを掛け替える形のものなら、高さを変えるだけで直せることがほとんどです。引き出しが開かない場合は、引き出しを扉の当たらない位置へ動かすか、扉の枠から5cm以上離れる位置まで下げます。
- Q. パイプの高さはどう決めればいいですか
- そのパイプに掛けるいちばん長い服を決めて、その服の丈に床から10cmを足した高さを下限にしてください。ロングコートが120cmなら、パイプの高さは130cm以上です。ハンガーの肩からフックまでの高さも足すので、実際にはもう少し高くなります。2段掛けにする場合は、下段にいちばん長い服を掛けず、腰丈までの服だけにすると、上下とも無理のない高さに収まります。上段は、背伸びをせずにハンガーを外せる高さまでにします。
- Q. 衣替えのたびに、配置を組み替えるべきですか
- 組み替えるのは、パイプと棚板の高さだけにしてください。レールの位置や、引き出しの場所まで季節ごとに動かすと、手間がかかるうえに、壁に余計な穴が増えることがあります。秋冬は長い服と厚い服が増えるので、パイプを少し上げ、畳む棚の間隔を広げます。春夏は短い服が増えるので、パイプを下げて、その下に棚板を1枚足します。この2つだけを動かす前提で組んでおくと、衣替えの日に30分ほどで済みます。
- Q. 賃貸でもクローゼットシステムは組めますか
- 壁にレールを留める形のものは、壁に穴を開けるので、賃貸では管理会社に確かめてから選んでください。穴を開けられない場合は、床と天井で突っ張る柱にレールを付ける形や、床に置く枠の中で棚板とパイプの高さを変えられる形があります。突っ張る形は、天井の強さによっては向かないことがあります。床に置く形は、クローゼットの入口の幅と高さ、中の奥行き、上の棚の下から床までの高さを測ってから選ぶと、入らないという失敗を防げます。
— メグラシ編集部





