防虫服は要る?|秋の山・庭仕事・草むらは、出る肌と洗濯回数で決める

**行き先の草が膝より高く、そこに30分以上いるなら、防虫服を1枚用意してください。**草が足首までで、歩くのが舗装の道なら、手持ちの長袖と長ズボンに、裾の始末を1つ足せば足ります。
秋の山歩き、栗拾いや芋掘り、庭の草むしり、お墓の掃除、子どもの外遊びの付き添い。暑さがやわらいで外に出る日が増えるこの季節は、草むらに近づく日も増えます。そこで「防虫服って買ったほうがいいの?」と迷う人が多いのですが、答えは服の性能より先に、行き先の側で出ます。
この記事では、防虫服が要るかどうかを、自分で測れる3つのもの(草の高さ、いる時間、出る肌の場所)で分けます。すでに持っている人には、洗った回数から替えどきを出す方法と、効き目を長く残す洗い方・仕舞い方をまとめます。
結論|草の高さ「膝」と、いる時間「30分」で分ける
まず、行き先を2つの数字で見てください。
| 行き先の草 | いる時間 | 服の判断 |
|---|---|---|
| 膝を越える | 30分以上 | 防虫服を上下どちらか、できれば両方 |
| 膝を越える | 30分未満 | 手持ちの長袖長ズボン+裾と袖口の始末 |
| 足首まで・舗装中心 | 長くても | 手持ちの服+足首の隙間をなくす |
境目を膝に置いているのは、膝より高い草をかき分けて歩くと、草の先が太ももから腰に触れ、パンツの表を虫がのぼってくる距離が一気に長くなるからです。足首までの草なら、触れるのは靴と裾まわりだけなので、足首を閉じれば守る場所はほとんど残りません。
時間の境目を30分にしているのは、通り抜けるだけの草むらと、そこに腰を下ろす草むらでは、服に触れる回数がまったく違うからです。草むらを歩いて通り過ぎるのに30分かかることはまずありません。30分を超えるのは、たいてい「そこで何かをしている」ときで、しゃがむ・座る・膝をつく姿勢が入ります。
表は行き先の目安を出すためのもので、答えを完結させるものではありません。いちばん迷うのは、境目のすぐ近くにいるときです。そこは後半の「どちらとも取れるとき」で順に見ていきます。
防虫服がしてくれること、してくれないこと
防虫服と呼ばれている服の多くは、虫が嫌う成分を繊維に付けた「防虫加工」の服です。虫が生地にとまったり、生地の上をのぼったりしにくくする働きを、生地そのものに持たせています。
してくれるのは、生地で覆われている場所を守ることです。シャツの胸や背中、パンツの太もも、帽子の天井。服の表に虫が寄りつきにくくなるので、草むらで服についた虫が、そのまま肌の出ている場所まで移ってくるのを減らせます。
してくれないことも、はっきりさせておきます。
- 服から出ている肌は守れません。首、手の甲、顔、足首は、服とは別に考えます
- 袖口や裾の隙間から入ってくるのは止められません。隙間をなくすのは、着方の側の仕事です
- 加工は洗うたびに少しずつ落ちます。買ったときと同じ働きが、ずっと続くわけではありません
つまり防虫服は、「着たら終わり」の服ではなく、着方と洗った回数で働きが変わる服です。だからこそ、買う前に行き先を測り、買ったあとは回数を数える、という2つの手間が効いてきます。
なお、虫に刺された・かまれたかもしれないと思ったときは、自分で無理に取ろうとせず、医療機関に相談してください。服の側でできるのは、近づけないところまでです。
普通の長袖との違いは、虫が生地の表で止まるかどうか
普通の長袖でも、生地が肌を覆っているあいだは、虫が直接肌に触れることはありません。違いが出るのは、虫が服の表についたあとです。普通の長袖では、服の表についた虫がそのまま生地をのぼり、袖口や襟元までたどり着くことがあります。防虫加工の服では、生地の表にとまりにくく、のぼる途中で離れやすくなります。
つまり、防虫服が働くのは「服についてから、肌の出ている場所に届くまで」のあいだです。この距離が長い日、つまり膝を越える草をかき分けて、太ももや腰まで草が触れる日ほど、防虫服を着る意味が大きくなります。反対に、足首までの草しか触れない日は、服の表についた虫が肌に届くまでの距離が短く、足首を閉じるほうが先に効きます。
自分の行き先を、草の高さで測る
草の高さは、行ってみないと分からないと思われがちですが、行き先の写真や、前に行ったときの記憶でおおよそ出せます。測る基準は自分の脚です。
- 足首まで:刈り込まれた芝生、公園の広場、手入れされた遊歩道の脇
- すねの中ほどまで:しばらく刈られていない空き地、畑のあぜ道、庭の隅
- 膝まで:山道の両脇、河原、果樹園の下草、墓地の裏手
- 膝を越える:やぶ、休耕地、手入れの止まった庭、沢沿いの道
迷ったら、行き先でいちばん草の高い場所を基準にしてください。山歩きなら、道そのものは踏み固められていても、すれ違いで道を譲るときに脇の草むらへ一歩入ります。栗拾いなら、栗の木の下は落ち葉と下草が厚く、拾うあいだずっと草の中にしゃがみます。
ここで見ておきたいのは、自分がその草にどう触れるかです。立って歩くだけなら、草が触れるのは脚の外側と前側です。しゃがむと、裾がずり上がり、すねとふくらはぎの裏が草に近づきます。膝をつくと、膝の表とパンツの膝裏が地面につきます。座ると、お尻と太ももの裏が地面に乗ります。
同じ「膝までの草」でも、歩いて抜けるだけなのか、そこで作業するのかで、服に触れる面積は何倍にも変わります。行き先を思い浮かべるときは、草の高さと一緒に、自分がそこでどんな姿勢になるかまで決めてください。
秋の行き先ごとの目安
秋に出かけることの多い場所を、草の高さと姿勢でおおまかに並べておきます。自分の行き先に近いものを探して、表のどの行に入るかを見てください。
栗拾いは、木の下の落ち葉と下草の中で、ずっとしゃがむ作業です。草の高さは膝までのことが多くても、しゃがむ時間が長いので、30分を超えるなら下だけでも防虫服にしておく価値があります。イガを避けるために厚手の手袋をするなら、袖口を手袋の中に入れるか、手袋を袖口の上にかぶせて、手首を閉じてください。
芋掘りは、畑の土の上で膝をつく作業です。畑の中は草が少なくても、畑のまわりのあぜ道や、車を停める空き地には草が残っています。膝をつく時間が長い日は、パンツの膝まわりが汚れても気にならない、生地の詰まったものを選びます。
紅葉の山道は、道そのものは踏み固められていますが、すれ違いのたびに脇の草むらへ入ります。歩く時間は長くても、草に近い時間は短いことが多いので、足首と手首を閉じた手持ちの服で足りる日がほとんどです。山頂や展望台で草の上に座る予定があるなら、その時間だけ数えてください。
河原でのバーベキューは、河原の石の上は草がなくても、川べりや土手の斜面には背の高い草が残っています。子どもが土手に入る、ボールを取りに草むらへ入る、といった場面があるなら、膝を越える草の行として扱います。
お墓の掃除は、墓地の裏手や区画のすきまに草が伸びていることがあります。草むしりを30分以上するなら、庭仕事と同じように考えてください。
いる時間は、座る・しゃがむ時間で数える
時間を数えるときは、家を出てから帰るまでの時間ではなく、草に近い姿勢でいる時間だけを数えます。
山歩きで5時間歩いても、草むらに入るのは道を譲るときと休憩のときだけ、というなら、草に近い時間は合わせて20分ほどかもしれません。反対に、庭の草むしりを1時間すれば、その1時間はずっとしゃがんだままです。
数えるときの目安を置いておきます。
- 歩いて通り抜ける:1回あたり数分。何回通っても、合計は短いことが多い
- 立ったまま作業する(枝を切る、実をもぐ):脚の下半分が草に触れ続ける
- しゃがんで作業する(草むしり、芋掘り、栗拾い):裾がずり上がり、すねの裏まで草に近づく
- 座って休む(シートなしで草の上):お尻と太ももの裏が地面に乗る
しゃがむ時間と、シートなしで座る時間を足して30分を超えたら、表の「30分以上」の行に入ると考えてください。レジャーシートを敷く場合は、シートの外にはみ出す脚と手だけを数えれば足ります。
出る肌を、手首・足首・首の3か所で数える
防虫服を着ても着なくても、最後に効いてくるのはこの3か所です。服の表が守られていても、袖口・裾・襟元が開いていれば、虫は服の端から肌に移ります。
出かける前に、鏡の前で次の3つの動きをして、肌が出るかどうかを見てください。
- 手首:両腕を前に伸ばして、ものを拾う姿勢をとる。袖口と手袋のあいだ、または袖口と手の甲のあいだに肌が見えるか
- 足首:しゃがむ。パンツの裾がずり上がって、靴下とのあいだに肌が見えるか
- 首:前にかがむ。襟元が開いて、首の付け根や胸元が見えるか
3か所のうち、肌が出る場所を数えます。0か所なら、防虫服でなくても服の表で守れている状態です。1〜2か所なら、その場所だけ始末を足します。3か所とも出るなら、防虫服を着ても端から入られるので、服を買う前に着方を直すほうが先です。
始末の仕方は、どれも手持ちのもので足ります。
- 手首:袖口にゴムやボタンのある長袖を選ぶ。作業するなら手袋を袖口の上にかぶせる
- 足首:パンツの裾を靴下の中に入れる。見た目が気になるなら、足首の締まったパンツか、くるぶしより上まである靴下を選ぶ
- 首:襟のあるシャツを一番上まで留めるか、薄い手ぬぐいやネックゲイターを巻く。帽子は首の後ろまで日よけ布が垂れる形が向いています
裾を靴下に入れるのは格好が悪い、と感じる人は多いのですが、秋の草むらではこれがいちばん効く始末です。駐車場から草むらに入る直前に入れて、出たらすぐ戻せば、人目に触れる時間はほとんどありません。
洗った回数を数える|表示の回数の何割まで来たか
防虫服をすでに持っている人がいちばん迷うのは、「まだ効いているのか」です。加工は見た目では分からず、においもしないことが多いので、洗った回数で判断するしかありません。
防虫服のタグや説明書きには、多くの場合「洗濯◯回まで」という書き方で、加工が持つ回数の目安が書かれています。まずそれを確かめてください。タグを切ってしまっていたら、買ったときの箱や袋、売り場の表示を思い出せる範囲で探します。
次に、自分がこれまで何回洗ったかを数えます。記憶では数えられないので、これから先は洗うたびに印をつけます。洗濯表示のタグの裏に、油性ペンで線を1本ずつ足していくのがいちばん簡単です。5本で正の字を1つ書くようにすれば、数えるときに迷いません。
回数が出たら、表示の回数に対して何割まで来たかで扱いを分けます。
- 5割まで:まだ前半です。行き先の判断どおりに使ってかまいません
- 5〜8割:後半に入っています。膝を越える草むらに長くいる日は、ほかの始末(足首・手首・首)をいつもより厳しくします
- 8割を超えた:加工はかなり落ちていると考えます。草むらの日の主役からは外し、ほかの防虫服か、新しい1枚に役目を渡します
8割を超えた防虫服は、捨てなくてかまいません。生地はまだ丈夫なので、草むら以外の外遊びや、庭の水やり程度の短い作業には十分使えます。役目を一段軽くするだけです。
買うときに見ておく3つ
これから1枚目を買うなら、売り場で次の3つを確かめてください。どれも、タグと実物を見れば分かることです。
- 洗濯の回数の表示:加工が何回の洗濯まで持つかが書かれているか。書かれていないものは、替えどきを自分で出せません
- 袖口と裾の作り:ゴム、ボタン、面ファスナーなどで締められるか。締められないと、防虫服を着ても手首と足首が開きます
- 色:明るい色か。ついた虫を見つけやすいのは、白、ベージュ、薄いグレーなどです
上下どちらから買うか迷ったら、下から選んでください。草に触れる時間が長いのは、たいてい脚のほうです。上は手持ちの長袖で袖口を閉じれば代わりがききますが、下は裾を靴下に入れても、太ももから腰に草が触れるのは止められません。
サイズは、ふだんの服と同じか、少しゆとりのあるものを選びます。ぴったりしすぎると、しゃがんだときに裾がずり上がり、足首が開きやすくなります。試着室では、しゃがんで裾がどこまで上がるかを見ておくと安心です。
どちらとも取れるとき①|舗装の紅葉狩りだが、休憩は芝生
いちばん多いのがこの形です。歩くのは舗装の道で、草の高さは足首まで。ところが、お昼は芝生の広場でお弁当を広げる予定がある。
ここは座る場所にシートを敷くかどうかで分けてください。シートを敷くなら、地面に触れるのはシートからはみ出す脚と手だけなので、手持ちの服で足ります。足首の隙間をなくし、シートから脚を出しすぎないようにすれば十分です。
シートを敷かずに芝生や落ち葉に直接座るなら、座っている時間を数えます。30分を超えるなら、下だけでも防虫服にしておく価値があります。お尻と太ももの裏が地面に乗る姿勢は、上半身より下半身のほうがずっと長く草に触れるからです。
上を防虫服にして下を普段のパンツにする人がいますが、この場面では逆です。芝生に座る日は、下を優先してください。
どちらとも取れるとき②|庭仕事を毎日15分ずつ
1回は短いけれど、毎日続く、という場合です。15分なら表では「30分未満」に入りますが、1週間で合わせれば2時間近く、しゃがんで草に触れています。
ここは、1回の時間で服を決め、毎日のことで洗い方を決めると考えてください。1回が15分なら、防虫服でなくても、手首と足首と首を閉じた作業着で足ります。そのかわり、作業着は草むしりの専用にして、家の中で着る服と分けます。毎日着る1枚を決めておけば、作業が終わったら玄関で脱いで、その日のうちに洗うか、外に干しておくだけで済みます。
それでも防虫服を使いたいなら、毎日洗うと表示の回数にすぐ届いてしまいます。毎日の短い作業なら、防虫服は上着として羽織るだけにして、作業のたびに洗うのは下に着ている肌着のほうにすると、防虫服の洗う回数を抑えられます。羽織った上着は、作業後に外ではたいてから、風通しのいい場所に掛けておきます。
庭の隅に草がたまっている、やぶになりかけている場所がある、という場合だけは別です。そこに入る日は「膝を越える草」の行に入れて、防虫服を着る日として扱ってください。
どちらとも取れるとき③|子どもの外遊びの付き添い
自分は見ているだけのつもりでも、子どもが草むらに入れば、大人もあとを追って入ります。虫を捕まえるのを手伝えばしゃがみますし、転んだ子を起こすときは膝をつきます。
付き添いの日は、子どもがいちばん長くいる場所の草の高さで判断してください。広場で走り回るだけなら足首まで、虫取りや秘密基地づくりなら膝を越えると考えます。
付き添う大人の服は、自分ひとりで行くときよりも、出入りが急になることを前提に組みます。急に草むらに入るとき、裾を靴下に入れ直す余裕はありません。最初から足首の締まったパンツを履いておくか、家を出る時点で裾を入れておきます。
子どもの服に防虫加工のものを使うかどうかは、その服の表示で対象年齢や使い方が書かれているかを確かめてください。大人用と同じに考えないことが大切です。
どちらとも取れるとき④|いつ買ったか、何回洗ったか分からない1枚
数年前に買って、何回か着て、何回か洗った。回数はもう分からない。こういう1枚は、加工が残っているかを外から確かめる方法がありません。
ここでは、残りを少なめに見積もることにしてください。表示の回数が分かるなら、そのうち8割を超えたものとして扱います。表示も分からないなら、防虫服ではなく、生地の詰まった普通の長袖として扱います。
それでも、この1枚がまったく役に立たなくなるわけではありません。防虫服は、草むらで着ることを前提に作られているので、生地が詰まっていて、袖口や裾が締まる作りになっていることが多いからです。加工が落ちても、手首と足首を閉じやすい服としての働きは残ります。
迷うなら、この1枚は膝までの草・30分未満の日に回し、膝を越える草に長くいる日だけ、回数の分かる新しい1枚を用意する、と役目を分けてください。新しい1枚には、最初の洗濯から印をつけ始めます。
防虫服と、小物の分担を決めておく
防虫服を上下で揃えなくても、小物で守る場所を分担すれば、1枚で足りる日が増えます。分担の決め方は、防虫服で覆う場所と、小物で閉じる場所を重ねないことです。
たとえば、下を防虫服にした日は、上は手持ちの長袖にして、手首は手袋で、首は手ぬぐいで閉じます。上を防虫服にした日は、下は手持ちの長ズボンにして、足首は長い靴下に裾を入れて閉じます。どちらの日も、守る場所が1か所ずつ決まっているので、出かける前に確かめるのは3か所だけで済みます。
小物は、防虫服より洗う回数を気にしなくていいぶん、汚れたらすぐ洗えます。手袋、手ぬぐい、長い靴下は、草むらの日用に1組ずつまとめて、防虫服と同じ箱に入れておくと、出かける朝に迷いません。腕まわりを覆う筒状のカバーや、足首に巻くゲイターも、手持ちの服の袖口や裾が閉じにくい日に役立ちます。
防虫服を持たない日の、手持ちの服での組み方
防虫服がなくても、手持ちの服の選び方でできることはたくさんあります。草むらに行く日の組み方を、上から順に置いておきます。
上:長袖で、袖口が締まるもの。生地は、光に透かして向こうがはっきり見えないくらい詰まったものを選びます。薄いシャツ1枚より、目の詰まったシャツの上に薄手の羽織りを重ねるほうが、草が触れたときに肌まで届きにくくなります。
下:長ズボンで、足首に向かって細くなっていくもの。裾の広いパンツは、歩くたびに裾が草を払い、そのまま裾の内側に虫が入りやすくなります。持っていなければ、裾を靴下に入れてください。
色:白やベージュ、薄いグレーなど明るい色を選びます。服についた虫を見つけやすいからです。濃い色の服は、ついていても気づかずに家まで持ち帰ってしまうことがあります。
靴:足首まで覆う靴が向いています。くるぶしが出る靴なら、靴下を厚手の長いものにして、パンツの裾をその中に入れます。
帽子:つばのあるものか、首の後ろに布が垂れる形のもの。頭の上から落ちてくるものを防ぐのと、首の後ろを覆うためです。
この組み方は、防虫服を持っている日にもそのまま使えます。防虫服は、この上にもう一段の守りを足す服だと考えると、迷いが減ります。
洗い方と干し方|効き目を長く残す扱い
防虫加工を長く残すいちばんの方法は、洗う回数そのものを減らすことです。草むらから帰ってきた服は、すぐ洗いたくなりますが、汗をあまりかいていない日は、外で軽くはたいてから風を通すだけで済ませる日をつくってください。
洗うときは、まずタグの洗濯表示と、防虫加工についての注意書きを確かめます。そのうえで、次のことを守ると、1回ごとの落ち方を穏やかにできます。
- 洗濯ネットに入れて、ほかの服とこすれ合う量を減らす
- 洗う時間を短めの設定にする。汚れがひどい場所だけ、先に手でつまみ洗いしておく
- 漂白剤、乾燥機、クリーニングに出すかどうかは、表示や説明書きに書かれている扱いに従う。避けるよう書かれていることがあります
- 干すときは、表示に陰干しの指定があればそれに従い、指定がなくても強い日差しに長く当てすぎない
防虫服をほかの服と一緒に洗ってよいかも、表示を見てください。気になる場合は、防虫服だけをまとめて洗う日をつくると、洗った回数も数えやすくなります。
洗い終えたら、タグの裏に線を1本足します。これを忘れると、さきほどの「何割まで来たか」が出せなくなります。洗濯機の近くに油性ペンを1本置いておくと続きます。
仕舞い方|冬のあいだ、どこに置くか
秋の終わりに草むらの季節が終わったら、防虫服は次の春まで仕舞います。仕舞う前に一度洗って汚れを落とし、よく乾かしてから片づけます。汚れや湿気を残したまま仕舞うと、生地のほうが傷みます。
仕舞う場所は、直射日光の当たらない、乾いたところです。ほかのアウトドア用品と同じ箱にまとめておくと、次の季節に出すときに迷いません。帽子や手袋、厚手の靴下も一緒に入れておけば、草むらの日の一式がひとつの箱で揃います。
衣類の防虫剤とは役目が違うので、防虫服を仕舞うからといって、クローゼットの防虫剤を減らしてよいわけではありません。クローゼットの防虫は、防虫剤 クローゼット|効く範囲は「閉じた容積」で決まるで別に考えてください。
仕舞う箱には、紙を1枚入れて、その防虫服の表示の回数と、これまでに洗った回数を書いておきます。タグの線と同じことですが、箱を開けた瞬間に「今年はこの1枚で足りるか」が分かります。
次の季節に出すときに確かめること
春になって防虫服を出したら、着る前に3つ確かめてください。
まず、タグの線の数と、箱に入れた紙の数字が合っているか。合っていなければ、多いほうを今の回数として扱います。次に、袖口と裾のゴムや留め具が伸びていないか。ゴムが伸びて手首や足首が締まらなくなっていたら、加工が残っていても、端から入られます。最後に、生地に穴やほつれがないか。光に透かして、薄くなった場所がないかを見ます。
3つのうちどれかが引っかかったら、その1枚は役目を一段軽くして、新しい1枚を草むらの日の主役にしてください。
帰ってきたら|玄関で済ませる3つ
草むらから帰ったら、家に入る前に次の3つを済ませてください。服に何がついているかは、外の光のほうが見つけやすいからです。
- 服をはたく:玄関の外で、上着とパンツを脱ぐか、着たまま全体を手ではたきます。とくに裾の内側、袖口、襟の裏
- 明るい色の上で見る:脱いだ服を明るい色の布や新聞紙の上で広げ、ついているものがないかを見ます
- すぐ洗わない服は外に掛ける:その日に洗わない上着は、家の中に持ち込まず、ベランダや玄関先の風通しのいい場所に掛けておきます
肌のほうも、着替えるときに手首・足首・首の3か所と、膝の裏、脇の下などを一通り見ておきます。何かがついていて自分で取れそうにないときは、無理に引き抜かず、医療機関に相談してください。
よくある行き違い
「防虫服を着たから、裾は出していても大丈夫」 服の表が守られていても、裾の内側から入れば肌に届きます。防虫服を着た日こそ、足首を閉じてください。
「1回しか着ていないから、まだ新品と同じ」 着た回数ではなく、洗った回数で落ちていきます。1回の外出で2回洗えば、2回分落ちています。
「暗い色のほうが汚れが目立たなくていい」 草むらの日は、汚れより虫が見えるほうが大切です。明るい色を選んでください。
「秋はもう虫がいないから要らない」 暑さがやわらいでも、草むらにはまだ虫がいる時期です。山や河原に出かける人が増えるぶん、むしろ草むらに近づく日は秋のほうが多くなります。
「防虫服を1枚買えば、家族全員で使い回せる」 身体の大きさが違えば、袖口や裾が余ったり足りなかったりして、手首と足首が開きます。家族で分けるなら、いちばん草むらに長くいる人に合わせた1枚を、その人専用にしてください。
スタイリストが顧客プロフィールと在庫情報を踏まえて選定するときも、秋の外出が多い方には、色が明るく袖口と裾の締まる服を寄せていきます。防虫服は、その延長にある「草むらの日の専用の1枚」です。
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よくある問い
- Q. 秋の紅葉を見に行くだけでも、防虫服は要りますか
- 舗装された道と展望台が中心で、草の上に座らないなら、手持ちの長袖と長ズボンで足ります。そのかわり、パンツの裾を靴下に入れるか、足首の締まった靴下を選んで、足首の隙間をなくしてください。休憩で芝生や落ち葉の上に30分以上座る予定があるなら、上か下のどちらか1枚を防虫服にしておくと安心です。
- Q. 防虫服は何回洗うと効かなくなりますか
- 加工の仕方によって違うので、タグや説明書きに書かれている回数を見てください。多くは「洗濯◯回まで」という書き方をしています。何回洗ったかは記憶では分からなくなるので、洗うたびに洗濯表示のタグの裏に油性ペンで線を1本ずつ足していくと、表示の回数の何割まで来たかがすぐ出ます。
- Q. 防虫服を着ていれば、虫よけのスプレーは要りませんか
- 防虫服が受け持つのは、生地で覆われている場所だけです。顔・首・手の甲など、服から出ている肌は別に守る必要があります。スプレーを使う場合は、その商品の使い方の表示に従ってください。服の上から吹きかけてよいかどうかも、商品によって書き方が違います。
- Q. 防虫服を普段着として着回してもいいですか
- 着ること自体はかまいませんが、普段着にすると洗う回数が増えて、草むらに行く日までに加工が落ちていきます。年に数回しか草むらに行かないなら、防虫服はその日のための1枚として分けておき、普段は別の服を着るほうが長く持ちます。
— メグラシ編集部





