洗濯しやすい服は売り場で決まる|秋冬物は表示・裏・重さで見る

**売り場でその服を手に取ったら、まず裏返してみてください。**洗濯しやすいかどうかは、家で洗う前に、ここでほぼ決まっています。
秋冬物は、夏物よりも洗いにくいものが増えます。生地が厚くなり、裏地や芯が入り、ウールのように水に弱い素材が混ざるからです。買ってから「これは家では洗えない」と気づくと、着る回数そのものが減っていきます。
この記事は、売り場で3か所を見て、その服を家でどう洗うことになるかを先に読むための手順です。家に帰ってから洗い方を決める話は洗濯の仕方にまとめてあるので、あわせて見てください。
結論|表示・裏・重さの3か所で決まる
| 見るところ | 洗いやすい側 | 洗いにくい側 |
|---|---|---|
| 洗濯表示 | 桶の印(中に手がない) | 桶に×、または手の印だけ |
| 裏返した布の枚数 | 表の生地1枚だけ | 裏地・芯・中綿で2枚以上 |
| 重さと厚み | つまんで5mm未満 | つまんで5mm以上、手に持って重い |
⭐ **3つとも左なら、家の洗濯機で回せる服です。**1つでも右に入れば、手洗い、平干し、店に出すのどれかが加わります。
右が1つだけなら、洗う頻度が低い服として買う分には困りません。2つ以上右に入る服は、「洗濯しやすい服」を探している日には選ばないほうが続きます。
見るところ①|洗濯表示の桶の印
服の内側、脇の縫い目か首の後ろに、小さな布の札がついています。その中の、水の入った桶の形をした印を見ます。
- 桶だけ:家の洗濯機で洗える
- 桶の中に手:手洗い、または洗濯機の手洗い設定で洗える
- 桶に×:家では水で洗えない
桶の下に線が1本や2本引いてあるものは、弱い水流で洗うという意味です。線が増えるほど、ネットに入れる、たたんで入れる、という手間が増えます。
秋冬物で気をつけたいのは、表の素材が同じでも、表示が違うことがある点です。同じウール混のニットでも、糸の加工によって桶の印がつくものと×がつくものに分かれます。素材の名前より、表示を先に見てください。
見るところ②|裏返して、布の枚数を数える
表示の次は、服を裏返します。見るのは、表の生地の内側に何枚の布が重なっているかです。
- 表の生地だけ:1枚
- 裏地がついている:2枚
- 襟や前立てに芯が貼ってある:部分的に2枚
- 中綿やキルトが入っている:3枚以上
**布が重なるほど、洗ったあとに形が崩れやすくなります。**水を含んだときの縮み方が、布ごとに少しずつ違うからです。表と裏で縮み方が違うと、乾いたあとに裾がずれたり、表に小さなしわが寄ったりします。
芯が貼ってある場所は、指で押すと硬さでわかります。襟や前立てだけが硬い程度なら、洗っても大きく崩れることは少ないです。身頃全体が硬いものは、家で洗うと形が戻りにくくなります。スーツのように層の多い服の扱いは、スーツの洗い方で詳しく書きました。
見るところ③|重さと厚み
最後に、生地を指でつまんで厚みを見ます。
**つまんだ厚みが5mmを超えると、家で干して乾くまでに丸1日以上かかることが多くなります。**冬の部屋干しなら、さらに半日ほど延びます。乾かないあいだは次に着られないので、洗う回数が自然と減っていきます。
手に持った重さも手がかりになります。ハンガーごと持ち上げて、ずしりと重いものは、水を含むとさらに重くなります。重い服を濡れたままハンガーに掛けると、肩の部分が伸びやすくなります。そういう服は、平らに干す場所が家にあるかどうかで、洗いやすさが変わります。濡れた重さの受け止め方は洗濯物の干し方を見てください。
品目ごとに見るところ|ニット・スカート・パンツ・羽織り
秋冬によく買う4つについて、3か所のうち特に効くところをまとめました。
| 品目 | いちばん効くところ | 洗いやすい条件 |
|---|---|---|
| ニット | 表示 | 桶の印があり、つまんで5mm未満 |
| スカート | 裏の枚数 | 裏地なし、または裏地が裾で離れている |
| パンツ | 裏の枚数と表示 | 桶の印があり、腰まわりの芯が少ない |
| 羽織り | 重さ | 裏地なしで、ハンガーに掛けて肩が伸びない重さ |
ニットは、表示がすべてを決めます。桶に×がついていれば、ほかの2か所がどれだけ洗いやすくても、家では洗えません。ニットの洗い方そのものはニットの洗い方にあります。
スカートは、裏地の付き方で分かれます。裏返して、裏地が裾まで表に縫い付けられているか、裾のところで離れているかを見てください。離れているもののほうが、洗ったあとに表と裏の丈がずれても、目立ちにくく、直しやすくなります。
パンツは、腰まわりの作りを見ます。ウエストの内側に帯状の芯が入っているもの、ポケットの袋布が大きいものは、そこだけ乾くのが遅れます。裏返して、腰のまわりに布が何重になっているかを指でつまんで確かめてください。筒のまま乾かすか、面を伸ばして干すかはズボンの干し方にまとめています。
羽織りは、重さがいちばん効きます。カーディガンや薄いジャケットでも、脱水したあとは乾いているときより手に持ってはっきり分かるほど重くなり、その重さがまず肩にかかります。ハンガーに掛けたときに肩の先が下に引っぱられるものは、干すときに太めのハンガーか平干しが要ります。売り場で肩のところを片手で持ち上げてみて、重さで生地が伸びる感じがあれば、洗いにくい側に数えてください。
色で分かれるところ|濃い色は色落ちを見越す
秋冬の服は、濃い色が多くなります。濃い色の服は、洗うたびに少しずつ色が抜け、ほかの服に色が移ることもあります。
売り場では、表示の近くに「色落ちすることがあります」といった注意書きがないかを見てください。この一文があるものは、ほかの服と一緒に洗えず、単独で洗うことになります。
濃い色の服を何枚も持つなら、同じ色どうしでまとめて洗える組み合わせを作っておくと、洗う回数が増えません。色が移ったときの対処は色移りした服が戻るかに書いてあります。
形で分かれるところ|アイロンが要るかどうか
3か所とは別に、乾いたあとにアイロンが要るかどうかも、洗いやすさに効きます。
- プリーツや折り目がついている
- 前立てにボタンが多く、襟の形が決まっている
- 表面につやがあり、しわが光って見える
こうした服は、洗濯機で洗えても、乾いたあとに形を整える時間がかかります。**アイロンまで含めて「洗濯」と考えるなら、この3つに当てはまる服は洗いにくい側です。**逆に、編み地やしわが目立ちにくい起毛の生地は、干すだけで着られる状態に戻ります。
家の干す場所から逆算する|冬の部屋干しで乾くか
秋の終わりから冬にかけては、外に干せない日が増えます。洗いやすさは、洗う工程より乾く工程で決まることが多くなります。
売り場に行く前に、家で干せる場所を一度数えておいてください。
- ハンガーで吊るせる場所が、いくつあるか
- 平らに置いて干せる場所があるか(物干しネット、浴室の棚など)
- 風が通る、または送風できる場所か
平らに干せる場所が1つしかないなら、平干しが要る服は同じ日に1枚しか洗えません。ニットやウール混の服を何枚も持つと、洗う順番待ちができて、結局着る回数が減ります。
平干しが要る服は、平らに干せる場所の数までと決めておくと、買いすぎを防げます。ハンガーで吊るせる服、つまり布が1枚で薄い服は、場所の制約をあまり受けません。
洗う頻度から逆算する|何回着たら洗う服か
同じ服でも、何回着たら洗うかで、求める洗いやすさが変わります。買う前に、その服の役目を決めておいてください。
| 役目 | 洗う頻度の目安 | 求める洗いやすさ |
|---|---|---|
| 肌に直接触れる | 着るたび | 3か所とも洗いやすい側 |
| インナーの上に着る | 2〜3回に1度 | 1か所まで右に入ってよい |
| いちばん上に羽織る | 季節に数回 | 表示で家庭洗濯可なら十分 |
肌に直接触れる服ほど、3か所すべてを洗いやすい側でそろえます。いちばん上に羽織る服は、季節の終わりにまとめて手入れすることが多いので、裏地や厚みがあっても困りません。
秋冬は、下にインナーを1枚はさむだけで、上に着る服を洗う回数が減らせます。洗いにくいけれど気に入った服は、下に1枚重ねる前提で選ぶと、手間とのつり合いが取れます。
どちらとも取れるとき①|手洗いの印だけついている
桶の中に手が入っている服は、家で洗えます。ただ、洗うたびにネットに入れ、弱い水流で洗い、平らに干す手間がかかります。
この服を洗いやすい側に入れるかどうかは、その服をどのくらいの頻度で洗いたいかで決めてください。
- 週に2回以上着て、毎回洗いたい:洗いにくい側に入れる
- 月に数回着て、数回に1度洗えばよい:洗いやすい側に入れてよい
直接肌に触れるインナーやカットソーは前者、上に羽織るニットやカーディガンは後者になることが多いです。手洗いの手順そのものは手洗いのやり方を見てください。
どちらとも取れるとき②|ウール混で、桶の印がついている
ウール混で桶の印がついている服は、洗濯機で洗えます。ただし、ウールは濡れた状態でもまれると、繊維が絡んで縮みやすい性質があります。
表示どおりに洗えば大きく縮むことはありませんが、**脱水の時間だけは短くしてください。**長く回すと、編み目が詰まって、ひとまわり小さくなることがあります。
売り場で迷ったら、ウールが何割入っているかより、表示の桶の下の線の本数を見ます。線が2本あれば、弱い水流でていねいに扱う前提の服です。
どちらとも取れるとき③|表示の札が切られている、読めない
古着や、人から譲り受けた服では、表示の札が切り取られていることがあります。
この場合は、残りの2か所で判断します。裏返して布が1枚で、つまんで5mm未満なら、まず手洗いで1回試してください。縮みやすさを確かめるなら、洗う前に着丈と身幅を測っておき、乾いたあとにもう一度測ります。差が1cm以内なら、次からは洗濯機の弱い設定で洗ってよい目安になります。
1cmを超えて縮んだものは、次から店に出すか、手洗いのまま続けてください。縮んだニットを戻す方法は縮んだニットが戻るかにあります。
買ったあとに一度だけ確かめること
売り場で3か所を見て買った服も、最初の1回だけは様子を見てください。
- 洗う前に、着丈・身幅・袖丈をメジャーで測って、スマホに残す
- 表示どおりに洗って、干す
- 乾いたら同じ場所を測り、差を見る
差がどこも1cm以内なら、その服は次から迷わず洗濯機に入れられます。1か所だけ大きく縮んでいたら、そこに使われている布の縮み方が違うということです。次からは、その部分をネットの内側に向けてたたんでから入れてください。
まとめ
洗濯しやすい服は、売り場で3か所を見れば分かります。
- 洗濯表示に桶の印があるか
- 裏返したとき、布が1枚か
- つまんだ厚みが5mm未満か
3つとも当てはまれば、家の洗濯機で回せる服です。1つだけ外れる服は、洗う頻度の低い服として選び、2つ以上外れる服は「洗いやすさ」を探している日には見送ってください。
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よくある問い
- Q. 洗濯しやすい服は、何を見て選べばいいですか
- 売り場で3か所を見てください。1つめは洗濯表示で、桶の印があるか、その中に手が入っているか、桶に×がついているか。2つめは裏返したときに重なっている布の枚数で、表の生地1枚だけなら洗いやすく、裏地や芯が入って2枚以上になると難しくなります。3つめは重さと厚みで、生地を指でつまんで5mmを超えると、乾くまでに丸1日以上かかることが多くなります。3つとも洗いやすい側なら、家の洗濯機で回せます。
- Q. 手洗いの印がついている服は、洗濯しにくいですか
- 洗濯機のやさしく洗う設定や手洗いの設定があれば、家で洗えます。ただ、洗うたびにネットに入れる、たたんで入れる、平らに干す、という手間がかかります。週に何回も着て、そのたびに洗いたい服なら、桶の印に手が入っていないもののほうが続きます。月に数回しか洗わない羽織りやニットなら、手洗いの印でも負担にはなりません。
- Q. ウール混の服は家で洗えますか
- 表示に桶の印があれば洗えます。混ざっている割合より、表示を優先してください。同じウール混でも、洗っても縮みにくい加工をした糸を使っているものは桶の印がつき、そうでないものは×がつきます。表示が×なのに割合だけを見て洗うと、ひとまわり縮むことがあります。
- Q. 裏地付きのスカートは洗濯機で洗えますか
- 表示で洗えるとなっていても、表と裏で縮み方が違うと、洗ったあとに裾がずれることがあります。売り場で裏返して、裏地が裾まで縫い付けられているか、裾だけ離れているかを見てください。裾で離れているもののほうが、ずれが出ても直しやすく、家で洗いやすくなります。
— メグラシ編集部





