骨格ナチュラルのニットの選び方|編み目・肩の落ち・裾の3か所で選ぶ

**骨格ナチュラルと出た人が秋冬のニットを選ぶときは、3か所だけを見てください。**10cmの幅に並ぶ編み目が22目以下か。肩の縫い目が、肩先から外へ2〜5cm落ちているか。裾が、腰まわりより一回り広く終わっているか。
3か所のうち2か所が合っていれば、そのニットは着られます。**3か所すべてで量を足す必要はありません。**足しすぎると、こんどは服のほうが大きく見えるからです。
ナチュラルかどうかの確かめ方は骨格診断セルフチェックにあります。この記事は、ナチュラルと分かったあとのニットの選び方の話です。
結論:ナチュラルのニットは3か所の数字で決まる
ナチュラルの体は、骨の枠がしっかりしていて、関節や肩の骨が外から分かりやすいのが特徴です。ニットはその枠に負けない量があると、体と布の釣り合いが取れます。量は、編み目・肩・裾の3か所で足せます。
| 見る場所 | 測り方 | 合う範囲 | 外れたとき |
|---|---|---|---|
| 編み目の粗さ | 10cmの幅に並ぶ目の数 | 22目以下 | 23目以上なら肩か裾で量を足す |
| 肩の縫い目 | 肩先から外へ何cmか | 2〜5cm | 0cmだと肩の骨が布を押し上げる |
| 裾の終わり方 | 裾まわり÷腰まわり | 1.1〜1.3倍 | 1.0以下だと裾が体に沿って締まる |
| 3か所の合計 | 合っている数 | 2か所以上 | 1か所なら中に着る1枚に回す |
2か所合えば十分というのが、この記事のいちばん大事な数字です。3か所とも大きく振ると、上半身の量が下半身を上回ってしまいます。
ナチュラルの体で、ニットに量が要る理由
ニットは、シャツやブラウスと比べて布がやわらかく、体の上に置くと体の形をそのまま拾います。体の線がなだらかな人なら、拾った線がそのまま布の表情になります。
ナチュラルの体は、肩先・鎖骨・手首・膝のように、骨の角が外から分かる場所がいくつもあります。やわらかい布がその角をそのまま拾うと、布の上に骨の角が点々と浮かび、布の表面は平らなのに輪郭だけが角ばる、というちぐはぐな見え方になります。
ここで布に量があると、角を布が受け止めて、輪郭がなだらかにつながります。量といっても、大きいサイズを選ぶという意味ではありません。**編み目の凹凸で厚みを出す、肩の縫い目を外へ落として角をまたぐ、裾を体から離して輪郭を一回り外に置く。**この3つが、ニットで量を足せる場所です。
どれか1つでも足りていれば骨の角は布に受け止められるので、3つ全部を大きくする必要はありません。足す場所の数を2つまでにしておくと、布が体より大きく見えることもありません。
家で手持ちのニットを測る|平置きで3つの数字
売り場に行く前に、手持ちのニットで一度測っておくと、売り場で迷う時間が短くなります。床かテーブルに平らに置いて、次の3つを測ります。
| 測る数字 | 測り方 | 自分の数字と比べるもの |
|---|---|---|
| 10cmに並ぶ目 | 胸の平らなところで定規を当てて数える | 22目以下か |
| 肩幅 | 左右の肩の縫い目の間をまっすぐ測る | 自分の肩幅+4〜10cmか |
| 身幅 | 脇の下の縫い目から縫い目まで測って2倍 | 胸囲+6〜24cmか |
| 裾幅 | 裾の端から端まで測って2倍 | 腰まわりの1.1〜1.3倍か |
| 着丈 | 首の後ろの付け根から裾まで | 腰骨の上か、お尻の高い位置の下か |
自分の肩幅は、背中側で左右の肩先の骨の間を測った数です。人に頼めないときは、よく着ているシャツの肩の縫い目の間を測ると、近い数が出ます。着心地のよかったニットの数字を控えておくと、それがそのまま売り場での基準になります。
先に確かめる|どこにナチュラルの要素が出ているか
ナチュラルと出た人でも、骨の枠がはっきり出ている場所は人によって違います。ニットで量を足す場所は、骨の要素がいちばん強く出ている場所の近くにすると、体と布がそろいます。
| 見る場所 | ナチュラルの出方 | ニットで合わせる場所 |
|---|---|---|
| 肩の骨 | 肩先の骨が角ばって外に出る | 肩の縫い目を落とす |
| 鎖骨 | 太く長く、端まで見える | 首元を広めに開ける |
| 手首 | 小指側の骨がはっきり出る | 袖口をゆるく、骨にかぶせる |
| 膝 | 皿が大きく、角が分かる | 着丈を長めにして下とつなぐ |
| 腰まわり | 骨盤の幅がしっかりある | 裾を腰まわりよりゆとらせる |
| 全体 | 肉づきより骨の幅が目立つ | 編み目を粗くして表面に凹凸を出す |
いちばん強く出ている場所が肩なら、肩の縫い目から合わせます。鎖骨の見方は骨格診断の鎖骨は3か所で見るで確かめられます。
見る場所①|編み目は、10cmの幅に並ぶ目の数で見る
ニットの粗さは、ゲージという言葉で売り場に書かれていることがあります。ただ、表示が無いことも多いので、10cmの幅に縦の列がいくつ並んでいるかを数えるのがいちばん確かです。
| 10cmに並ぶ目 | 呼ばれ方の目安 | 表面の見え方 | ナチュラルとの釣り合い |
|---|---|---|---|
| 14目以下 | ローゲージ | 1目ずつが立体的に見える | 1枚で量が足りる |
| 15〜22目 | ミドルゲージ | 目の凹凸が離れても分かる | 1枚で量が足りる |
| 23〜32目 | やや細かい | 近くで見ると目が分かる | 肩か裾で量を足す |
| 33目以上 | ハイゲージ | 離れると平らな布に見える | 肩と裾の両方か、上に重ねる |
| 畦編み・リブ編み | 目数より縦の溝が目立つ | 縦の凹凸が線で出る | 目数が多くても1段階粗く見てよい |
| 毛足のある糸 | 目が毛でぼやける | ふくらんで見える | 目数が多くても1段階粗く見てよい |
22目以下が1枚で量の足りる範囲です。23目以上のニットが合わないわけではなく、量をほかの場所で足してあげれば釣り合います。
編み目の数え方|売り場で定規なしに数える
売り場で定規を出すのは難しいので、自分の指の幅を使います。人差し指から薬指までの3本をそろえた幅は、多くの人で5〜6cmです。家で一度、定規に当てて自分の3本指が何cmかを測っておいてください。
数えるのは、胸のいちばん平らなところです。脇や裾のリブの上では、目が詰まったり広がったりしているので数えません。3本指の幅に並ぶ縦の列を数えて、10cmに換算します。3本指が5cmなら、数えた目を2倍にします。
ケーブル編みのように模様があるニットは、模様の外側の平らな部分で数えてください。模様の部分は目が重なっているので、実際より細かく出ます。
見る場所②|肩の縫い目は、肩先から何cm外か
肩先は、腕を下ろして肩の外側を指で押さえたとき、骨のいちばん外に出ているところです。ニットの肩の縫い目が、そこからどれだけ外に落ちているかを見ます。
| 肩の縫い目の位置 | 見え方 | ナチュラルとの釣り合い |
|---|---|---|
| 肩先より内側 | 肩の骨が縫い目を押し上げる | 合いにくい |
| 肩先ちょうど(0cm) | 肩の角がそのまま布に出る | 編み目が粗ければ着られる |
| 外へ2〜3cm | 肩の角が縫い目でやわらぐ | 合う |
| 外へ4〜5cm | 肩から腕へなだらかにつながる | 合う |
| 外へ6〜8cm | 腕の上に布がたまる | 身幅にゆとりがあれば着られる |
| 外へ9cm以上 | 袖がひじに向かって落ちる | 重ねる日には厚みが出やすい |
2〜5cmの範囲なら、肩の骨の角を布がなだらかに受けてくれます。肩先ちょうどのニットは、編み目が粗いものを選ぶと量の釣り合いが取れます。
肩の落ちと身幅は、組で見る
肩の縫い目を外へ落としたニットは、たいてい身幅も広くなります。肩の落ちと身幅のゆとりは別々に見えて、実際には同じ量を足しているので、組で見てください。
身幅のゆとりは、ニットを平らに置いたときの胸の幅を2倍にした数と、自分の胸囲との差です。
| 身幅のゆとり | 肩の落ち 0〜1cm | 肩の落ち 2〜5cm | 肩の落ち 6cm以上 |
|---|---|---|---|
| 6cm未満 | 布が体に沿いすぎる | 肩だけ落ちて胸が詰まる | 合いにくい |
| 6〜14cm | 粗い編み目なら着られる | 合う | 合う |
| 15〜24cm | 合う | 合う | 下を細めにすれば合う |
| 25cm以上 | 肩が詰まって胸だけ広い | 下を細めにすれば合う | 上半身が大きく見えやすい |
| 測れないとき | 着て腕を前に伸ばす | 背中が突っ張らなければよい | 脇に布が10cm以上たまれば多い |
6〜24cmのゆとりで、肩が2〜5cm落ちる組み合わせが、いちばん広く合います。表の右下に入るニットは、下に合わせるものを細めにして全体の量をそろえます。
見る場所③|裾は、腰まわりより一回り広く終わらせる
ナチュラルのニットでつまずきやすいのが裾です。上半身に量を足しても、裾のリブがきゅっと締まって腰に沿うと、上は大きく下は細く、ニットの中で形が分かれて見えます。
裾まわりは、平らに置いた裾の幅を2倍にして測ります。腰まわりは、腰骨のいちばん出ている高さでぐるりと測った数です。
| 裾の終わり方 | 裾まわり÷腰まわり | 見え方 | 合わせ方 |
|---|---|---|---|
| 締まるリブ | 1.0以下 | 裾で布がふくらんで止まる | 裾を中に入れるか、リブを折り上げる |
| ゆるいリブ | 1.0〜1.1 | 裾が腰に軽く触れる | ワイドパンツと合わせる |
| リブなし・まっすぐ | 1.1〜1.3 | 裾が体から少し離れて落ちる | 合う |
| 裾にスリット | 1.1〜1.3 | 歩くと裾が左右に開く | 合う。長めの丈でも重く見えにくい |
| 裾が広がる形 | 1.4以上 | 裾が外へ張り出す | 細いパンツと合わせる |
1.1〜1.3倍が、裾が体に沿わず、張り出しもしない範囲です。
着丈は、腰骨の上か、お尻の高い位置の下か
裾の止まる高さも見ておきます。ナチュラルの体は腰まわりの骨の幅がしっかりしているので、その幅のいちばん出ている高さで裾が止まると、横の線がそこに重なります。
| 裾が止まる高さ | 見え方 | 合う下 |
|---|---|---|
| ウエストより上(短丈) | 上半身が短く区切られる | 股上の深いワイドパンツ |
| 腰骨の上2〜3cm | 腰の幅の手前で止まる | ワイドパンツ、ロングスカート |
| 腰骨のいちばん出た高さ | 横の線が骨の幅に重なる | 裾を前だけ入れる |
| お尻のいちばん高い位置 | 横の線が腰まわりに重なる | 長い羽織りで線を消す |
| お尻の下〜太ももの付け根 | 腰まわりを布が越える | まっすぐなパンツ、細めのスカート |
| 太ももの中ほど(チュニック丈) | 布が縦に長く落ちる | 細めのパンツ |
腰骨の上で止めるか、お尻の高い位置を越えるか。その間で止まる丈は、裾を前だけ入れると横の線を1か所ずらせます。
首元の形|鎖骨の見え方で選び分ける
首元は、顔のすぐ下で量を決める場所です。ナチュラルの鎖骨は太く長く出やすいので、首元を詰めるより、少し広めに開けたほうが骨と布の釣り合いが取れます。
| 首元の形 | 開きの目安 | ナチュラルとの釣り合い | 合わせ方 |
|---|---|---|---|
| 広めのクルーネック | 首の付け根から3〜5cm下 | 合う | 1枚で着る |
| ボートネック | 横に広く浅い | 合う | 肩の落ちと組む |
| タートルネック | 首を覆う | 折り返しが厚ければ合う | 編み目が粗いものを選ぶ |
| モックネック | 首の半分ほど | 合う | 編み目はミドル以上 |
| 浅いVネック | 鎖骨の間から5〜8cm下 | 合う | 中にシャツを入れてもよい |
| 詰まった細いクルー | 首にぴったり沿う | 首元だけ小さく見える | 上に開いた羽織りを重ねる |
タートルネックは、首を覆う布に厚みがあると、首まわりの骨の太さと釣り合います。薄い布のタートルは、上に開いた羽織りを重ねると量がそろいます。
袖と袖口|手首の骨にかぶせる
ナチュラルの手首は、小指側の骨がはっきり出やすい形です。袖口がきゅっと締まって骨の手前で止まると、骨の出っぱりが袖口の上に乗って見えます。
| 袖口の形 | 止まる位置 | 見え方 | ナチュラルとの釣り合い |
|---|---|---|---|
| 締まる細いリブ | 骨の手前 | 骨が袖口の上に乗る | 合いにくい |
| ゆるい幅広のリブ | 骨にかぶさる | 骨が布の下に入る | 合う |
| リブなしでまっすぐ | 骨の先まで | 袖口が手の甲へ落ちる | 合う |
| 一度折り返す | 骨の2〜3cm上 | 手首が出て骨の形が見える | 折り返しを太くすれば合う |
| たくし上げる | ひじの下 | 腕の中ほどに布がたまる | 合う |
袖口の内周と手首まわりの差の測り方は骨格の手首で選ぶ秋冬の袖口に詳しく書いています。
編み地の種類|凹凸が表に出るものから選ぶ
同じ編み目の数でも、編み方によって表面の凹凸の出方が変わります。ナチュラルの体と釣り合うのは、凹凸が離れても見える編み地です。
| 編み地 | 表面 | ナチュラルとの釣り合い | 一言 |
|---|---|---|---|
| ケーブル編み | 縄のような太い凹凸 | 合う | 模様の幅が広いほど量が出る |
| 畦編み | 縦の溝が深い | 合う | 目が細かくても量が出る |
| ワッフル編み | 四角いくぼみ | 合う | 厚手を選ぶ |
| 鹿の子編み | 細かい粒 | 目が粗ければ合う | 細かいと平らに見える |
| 平編み(天竺) | なめらかで平ら | 肩か裾で量を足す | 中に着る1枚に向く |
| 透かし編み | 穴があく | 下に色を重ねれば合う | 1枚だと薄く見える |
| 手編み風の不ぞろい | 目の大きさが揃わない | 合う | 素朴さが骨の線とそろう |
平編みのなめらかなニットは、ナチュラルの体の上では布が負けて見えやすいだけで、合わせ次第で着られます。
糸の太さと表面|毛足・節・つや
編み地と同じくらい、糸そのものの表面も見え方を変えます。
| 糸の表面 | 見え方 | ナチュラルとの釣り合い |
|---|---|---|
| 太くて乾いた手ざわり | 素朴でふくらみがある | 合う |
| 毛足が長い | 輪郭がやわらかくぼける | 合う。編み目は細かくてもよい |
| 節のある糸 | 表面に粒が散る | 合う |
| ひねりの強い糸 | 目がくっきり立つ | 合う |
| 細くてつやのある糸 | なめらかに光る | 肩か裾で量を足す |
| 薄く透ける糸 | 下が透ける | 中に色を重ねる |
乾いた手ざわりの太い糸は、ナチュラルの骨の線とそろいやすい表面です。つやのある細い糸は、合わせで量を足して着ます。
色と編み目は、互いに足し引きできる
色は、骨格より顔立ちや肌の色で決まる部分が大きいので、ここでは量との関係だけを書きます。濃い色は表面の凹凸が見えにくくなり、明るい色は凹凸がよく見えます。
つまり、黒や濃紺のニットでは、編み目を1段階粗く選ぶと、明るい色のときと同じだけの量が見えます。反対に、白やオートミールのような明るい色なら、ミドルゲージでも凹凸が十分に出ます。
杢糸のように色の混ざった糸も、凹凸を見せる助けになります。1本の糸の中で明るい色と暗い色が混ざっていると、編み目の山と谷に色の差が出て、平らな編み地でも表面に動きが出ます。濃い色のニットを選びたいけれど編み目は細かいほうが好き、というときは、無地の濃い色より杢の濃い色を選ぶと、編み目を粗くしたのと近い量が出せます。
下に合わせるもの|上の量に下をそろえる
ニットで上に量を足したら、下にも同じくらいの量を置くと、上下の釣り合いが取れます。
| 下に合わせるもの | 合うニット | 理由 |
|---|---|---|
| ワイドパンツ | ローゲージ・肩の落ち大 | 上下とも量がそろう |
| まっすぐなパンツ | ミドル・肩の落ち2〜3cm | 縦の線が上下でつながる |
| 細身のパンツ | 長め丈・裾の広がる形 | 上に量、下は細くで釣り合う |
| ロングスカート(張りのある布) | 短め丈・裾リブなし | スカートの量と上の量がそろう |
| ロングスカート(落ちる布) | ミドル・長め丈 | 縦に流れる線がつながる |
| デニム | ローゲージ・乾いた糸 | 表面の素朴さがそろう |
| 膝丈のスカート | 前だけ入れる・肩の落ち2〜3cm | 上の量を控えて丈とそろえる |
下を選ぶとき、スカート丈を膝のどこで止めるかは膝が大きい骨格はナチュラル?の皿の測り方が使えます。
上に重ねるもの|外側の厚みと内側の量を足し算する
コートやジャケットを重ねる日は、ニットの量と外側の厚みの合計で見ます。
| 外側 | 中に合うニット | 合わないニット |
|---|---|---|
| 厚手のウールコート | ミドル〜ハイゲージ・肩の落ち小 | ローゲージ・肩の落ち大 |
| 薄手のステンカラー | ローゲージでもよい | なし |
| テーラードジャケット | ハイゲージ・クルーかV | タートルの厚い折り返し |
| ダウン・中わた | ハイゲージ・薄手 | ざっくりした太い糸 |
| ショート丈のブルゾン | 長め丈・裾のゆとり | 締まるリブの短丈 |
**外が厚い日は中を細かく、外が薄い日は中を粗く。**合計の量を変えずに入れ替えると、コートを脱いだときの姿も崩れません。
10月から12月で、選び方をずらす
秋冬のあいだでも、上に何を重ねるかで、ニットに受け持たせる量は変わります。
| 時期 | 外に重ねるもの | ニットに受け持たせる量 | 選び方 |
|---|---|---|---|
| 10月 | 何も重ねない日が多い | 1枚で量を出す | ミドル〜ローゲージ、肩の落ち2〜5cm |
| 11月 | 薄手の羽織り | 中くらい | ミドルゲージ、裾のゆとり1.1〜1.2倍 |
| 12月 | 厚手のコート | 少なめ | ハイゲージでもよい、肩の落ちは小さく |
| 室内で脱ぐ日 | 脱いだあと1枚 | 1枚で量を出す | 12月でも粗い編み目を選ぶ |
10月に1枚で着るニットと、12月にコートの中に着るニットは、同じ人でも違う形が合います。1枚目は10月の形から買うと、着る回数がいちばん多くなります。
暖房の効いた室内で過ごす時間が長い人は、12月でもコートを脱いでいる時間のほうが長くなります。その場合は、コートの中に着る前提で細かい編み目を選ぶより、脱いだあとの1枚の姿を優先して、10月と同じ形を選んでください。コートの袖が窮屈になるときは、コートを一回り肩の広いものにするほうが、ニットの形を変えるより全体が整います。
カーディガンとベストは、前の開きを量に数える
前の開くカーディガンやニットのベストは、プルオーバーと同じ3か所に加えて、前の開きがどれだけあるかを見ます。前を開けて着ると、体の中心に縦の空きができて、そのぶん上半身の量が減って見えるからです。
| 形 | 前の状態 | 量の見え方 | 合わせ方 |
|---|---|---|---|
| カーディガン(前を閉じる) | 開きなし | プルオーバーと同じ | 3か所で選ぶ |
| カーディガン(前を開ける) | 中心に縦の空き | 1段階少なく見える | 編み目か肩をもう1段階足す |
| ロング丈カーディガン | 縦に長い空き | 縦の線が強く出る | 裾は太ももの中ほどより下で |
| Vネックのベスト | 胸に三角の空き | 中に着るものの量が見える | 中のシャツを張りのある布に |
| クルーネックのベスト | 空きなし | 重ねた分だけ厚い | 編み目はミドルまで |
前を開けて着るカーディガンは、プルオーバーより1段階粗い編み目を選ぶと、閉じて着るニットと同じだけの量になります。ボタンの直径も、編み目が粗いほど大きいものが釣り合います。目安は、10cmに15目前後のミドルゲージで直径18〜23mmです。
場面で選ぶ|仕事の日・休日・人と会う日
同じナチュラルの人でも、その日の場面で選ぶ量は少し変わります。仕事の日は上にジャケットを重ねることが多く、休日は1枚で着る時間が長くなります。
| 場面 | 上に重ねるもの | 編み目 | 肩の落ち | 裾 |
|---|---|---|---|---|
| 仕事(ジャケットの中) | ジャケット | 23〜32目 | 0〜2cm | 前だけ入れる |
| 仕事(1枚で着る) | なし | 15〜22目 | 2〜3cm | まっすぐ落とす |
| 休日の買い物・散歩 | 薄手の羽織り | 14目以下でもよい | 3〜5cm | まっすぐ落とす |
| 食事・人と会う日 | コートを脱ぐ | 15〜22目 | 2〜4cm | 1.1〜1.2倍 |
| 家で過ごす日 | なし | 自由 | 自由 | 自由 |
仕事の日にジャケットの中へ着るニットは、肩の落ちが大きいとジャケットの肩の中で布がたまります。ジャケットの中だけは肩の縫い目を肩先近くにして、量は編み目の凹凸で出してください。
どちらとも取れるとき①|ナチュラルとウェーブの間
上半身はやわらかく薄めで、骨だけがしっかりしている人は、ナチュラルとウェーブの間と言われることがあります。この場合は、首元と肩をウェーブ寄りに、編み目と裾をナチュラル寄りにします。
具体的には、浅いクルーネックで肩の縫い目は肩先から0〜2cm、編み目は15〜22目、裾はリブで締めずにまっすぐ落とす形です。肩を大きく落とさない代わりに、編み目で量を出す組み方になります。
鏡の前で、肩のあたりに布が余って見えたら、肩をウェーブ寄りに戻します。布が体に貼りついて見えたら、編み目を1段階粗くします。動かすのは1か所ずつにしてください。
迷ったときの目安は、ニットを着て横を向いたときの、胸から裾までの布の落ち方です。布が胸の下でいったん体に沿ってから裾へ落ちるならウェーブの要素が強く、胸から裾までまっすぐ落ちるならナチュラルの要素が強く出ています。前者なら裾を少しゆとらせる程度に、後者なら裾を1.2倍以上にゆとらせて、落ち方をそのまま生かします。
どちらとも取れるとき②|ナチュラルとストレートの間
胸の前に厚みがあって、骨の枠もしっかりしている人は、ナチュラルとストレートの間と言われることがあります。この場合は、編み目を細かめにして、肩と裾で量を足します。
ストレートの要素は、胸の前の厚みが布で増えるとふくらんで見えやすい、という形で出ます。ローゲージの太い糸で胸の前に厚みを重ねるより、23〜32目のなめらかな編み目で、肩を2〜4cm落とし、裾を1.1〜1.2倍にゆとらせるほうが、両方の要素とそろいます。首元はVネックか広めのクルーにすると、胸の前に縦の空きが入ります。
この場合も、ざっくりしたニットが着られないわけではありません。太い糸のローゲージを着たい日は、前を開けたカーディガンにして中に薄手のシャツを入れると、胸の前の厚みは中のシャツの1枚分だけになります。編み目の量は肩と背中で見せて、胸の前は縦の空きで抜く、という分け方です。
どちらとも取れるとき③|細くて、骨の枠だけがしっかりしている
肉づきは少ないのに骨の枠がしっかりしていて、ナチュラルと出る人もいます。この場合、ざっくりしたニットをそのまま着ると、布の量が体より大きく見えることがあります。
足す量を、編み目か肩のどちらか1か所にしぼってください。編み目を粗くするなら肩はほぼ落とさず、肩を落とすなら編み目はミドルにします。細い人が大きい服に着られて見えるときの置き場所の考え方は、骨格診断ナチュラルなのに華奢で詳しく扱っています。
どちらとも取れるとき④|背が低く、着丈が余る
ナチュラルの形のニットは着丈が長めに作られていることが多く、背が低いと裾が太ももの中ほどまで届くことがあります。
この場合は、着丈を短くするより、裾の前だけを入れて、後ろは出しておくと、縦の長さを残したまま腰の位置が見えます。肩の落ちは2〜3cmまでにしておくと、袖が手の甲を覆いすぎません。袖が余るときは、袖口を一度折り返して、手首の骨の上で止めます。
手持ちのニットを3か所で仕分ける
買い足す前に、手持ちのニットを3か所で数えてみてください。合っている数で、使い道が決まります。
| 合っている数 | 使い道 | 合わせ方 |
|---|---|---|
| 3か所 | 秋冬の中心の1枚 | 1枚で着る |
| 2か所(編み目と肩) | 1枚で着る | 裾を前だけ入れる |
| 2か所(編み目と裾) | 1枚で着る | 肩の上に羽織りをかける |
| 2か所(肩と裾) | 1枚で着る | 下に量のあるものを合わせる |
| 1か所 | 中に着る1枚 | 上に開いた羽織りを重ねる |
| 0か所 | 一冬様子を見る | 着なかったら手放す |
**1か所しか合わないニットも、中に着る1枚としては使えます。**仕分けたあと、足りない役割のものだけを買い足せば、増えすぎません。
試着室で2分
試着室では、次の順番で見てください。
- 着る前に、胸の平らなところで3本指の幅の目を数える
- 着て腕を下ろし、肩先を指で押さえて縫い目まで何cmあるかを見る
- 鏡から2歩下がって、裾が腰に沿って締まっていないかを見る
- 腕を前に伸ばして、背中が突っ張らないかを確かめる
- 3か所のうち合っている数を数え、2か所以上なら候補に残す
2歩下がって見るのは、近くで見ると編み目ばかりが目に入って、全体の量が分かりにくいからです。
試着室の鏡は全身が映らないことも多いので、できれば試着室を出て、売り場の大きな鏡で全身を見てください。そのとき、上にコートを着てきたなら一度羽織ってみます。コートの袖にニットの袖が通るか、コートの肩の中で布がたまらないかを見ておくと、買ったあとに10月だけしか着られなかった、ということが減ります。下に合わせたいパンツやスカートを着て行くと、上下の量の釣り合いもその場で確かめられます。
よくある行き違い
| よく聞く思い込み | 実際はこう |
|---|---|
| ナチュラルならローゲージが正解 | 編み目が細かくても、肩か裾で量を足せば着られる |
| 大きいニットほど合う | 3か所全部で量を足すと服のほうが大きく見える |
| ハイゲージは避けたほうがいい | コートの中に着る日は、細かい編み目のほうが合う |
| 肩が落ちていれば合う | 身幅のゆとりが25cmを超えると上半身が大きく見えやすい |
| 裾リブは関係ない | 締まるリブは上下の形を分ける。いちばん見落としやすい |
| 色はナチュラルとは関係ない | 濃い色は凹凸が見えにくいので、1段階粗い編み目を選ぶ |
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よくある問い
- Q. 骨格ナチュラルですが、ハイゲージの細かいニットは着られませんか
- 着られます。細かい編み目は表面が平らになるので、ナチュラルの骨の枠と比べると布が負けて見えやすい、というだけです。肩の縫い目を肩先から外へ3cm以上落とすか、裾まわりを腰まわりの1.2倍以上にゆとらせるか、どちらか1つで量を足してください。上にジャケットやコートを重ねる日の中に着る1枚なら、外側の厚みが量を受け持つので、細かい編み目のままで釣り合います。
- Q. ざっくりしたニットを着ると、上半身だけ大きく見えます
- 編み目が粗いうえに、肩も大きく落ちて、裾もリブで締まっている、という3つが重なっていることが多いです。量を足す場所は1つか2つで足ります。編み目を粗くしたなら肩の落ちは2〜3cmに抑え、裾はリブで締めずにまっすぐ落ちる形にしてください。それでも大きく見えるときは、下に合わせるパンツの幅を太ももの付け根で拳1つぶん足すと、上下の量がそろいます。
- Q. ナチュラルとウェーブの間と言われました。ニットはどちらに寄せればいいですか
- 首元と肩はウェーブ寄り、編み目と裾はナチュラル寄りにすると、どちらの要素も外しにくくなります。具体的には、浅いクルーネックで肩の縫い目は肩先から0〜2cm、編み目は15〜22目のミドル、裾はリブで締めずにまっすぐ落とす形です。鏡の前で、肩のあたりに布が余って見えたらウェーブ寄りに、布が体に貼りついて見えたらナチュラル寄りに、1か所ずつ動かして確かめてください。
- Q. 手持ちのニットが多くて、どれを残せばいいか分かりません
- 1枚ずつ、編み目・肩・裾の3か所が合っているかを数えてください。3か所とも合っているものは秋冬の中心に、2か所合っているものは合わない1か所を合わせで補えるので残す側に入れます。1か所しか合わないものは、上に羽織りを重ねる日の中着に回します。手放すかどうかは、一冬そのまま置いて、一度も着なかったときに考えれば十分です。
— メグラシ編集部





