ニットを骨格とパーソナルカラーで選ぶ|編み目が色を一段動かす

**ニットは、編み目の大きさと厚みを骨格で、色をパーソナルカラーで決めてください。**そのうえで、もうひとつだけ覚えておくことがあります。ニットの編み目は、色の見え方を一段動かします。
同じ色の糸でも、太い編みにすると影で暗く濁り、つるりとした細い編みにすると明るく澄み、毛足のある起毛にすると白っぽく霞みます。だから、骨格で編みを先に決めて、その編みに乗ったときの色でパーソナルカラーを当ててください。順番を逆にすると、売り場で選んだ色が、家で着ると違って見えます。
結論:編みは骨格、色はPC。ただし編み目が色を一段動かす
| 決めるもの | どちらで決めるか | 理由 |
|---|---|---|
| 編み目の大きさ | 骨格 | 体の厚みや丸みとの釣り合いが変わる |
| 厚み・重さ | 骨格 | 体との距離が変わり、着膨れするかが決まる |
| 丈・首の形 | 骨格 | 体のどこで布が止まるかが変わる |
| 色 | PC | 顔の下に来る面の色 |
| 色の一段のずらし | 両方 | 編み目が色の見え方を動かす |
骨格で編みが決まれば、色はその編みに合わせて一段ずらすだけです。色を先に決めて編みを後から合わせる、という順番は取らないでください。
骨格で決めるもの|編み目の大きさ・厚み・丈
骨格ごとの、ニットの編みの目安です。
| 骨格 | 編み目の大きさ | 厚み | 丈と首 |
|---|---|---|---|
| ストレート | 細かい。表面がつるりとしている | 薄手から中くらい | 腰骨にかかる丈。Vネックや浅めの丸首 |
| ウェーブ | 細かいか中くらい。やわらかい起毛も合う | 薄手 | 腰骨より上の短め丈。詰まった丸首やハイネック |
| ナチュラル | 中くらいから太い。ざっくりした編み | 中くらいから厚手 | 腰骨より下の長め丈。タートルやゆったりした首 |
骨格ごとの詳しい選び方は、骨格ストレートのニットの選び方と骨格ウェーブのニットにあります。この記事では、ここで決まった編みに、どう色を乗せるかを扱います。
編み目の大きさを測る|米粒と小指の爪
売り場で「ハイゲージ」「ローゲージ」と書かれていても、店ごとに幅があります。自分の目で測るほうが確実です。
表面の編み目のひとつを、身近なものと比べてください。
- 米粒より小さい……細かい編み。表面がつるりと見える
- 米粒くらい……中くらいの編み。編み目は見えるが、影は浅い
- 小指の爪くらいか、それ以上……太い編み。編み目ごとに影ができる
もうひとつ見るのが、編み目の影の深さです。ニットを窓のそばで斜めから見て、編み目のすき間が暗く沈んで見えるなら、そのニットは糸の色より一段暗く見えます。影がほとんど見えないなら、糸の色がそのまま出ます。
パーソナルカラーで決めるもの|明るさ・濁り・鮮やかさ
色の側は、パーソナルカラーの結果どおりに選びます。
イエベ春は明るく澄んだ黄みの色、ブルベ夏は明るく灰みのある青みの色、イエベ秋は深く灰みのある黄みの色、ブルベ冬は鮮やかではっきりした青みの色、あるいは白と黒。ニットでもこの土台は変わりません。
変わるのは、その色が編み目に乗ったとき、明るさ・濁り・鮮やかさのどれかが一段動くという点だけです。次の章で、どの編みがどちらへ動かすかを見ます。
編み目が色を動かす|3つの動き方
| 編みの表面 | 色の動き方 | 合わせて選ぶ色 |
|---|---|---|
| 太い編み・影が深い | 一段暗く、濁って見える | 糸は一段明るく、鮮やかなものを |
| つるりとした細かい編み | 一段明るく、澄んで見える | 糸は一段灰みのあるものを |
| 毛足のある起毛 | 白っぽく霞む | 糸は一段濃く、はっきりしたものを |
この動きは、編みと色の組み合わせによって、得にも損にもなります。灰みのやわらかい色が得意な人にとって、太い編みの影は色をさらに落ち着かせてくれます。はっきりした色が得意な人にとっては、同じ影が色を濁らせる損になります。
ストレートの人|つるりとした面が色を澄ませる
骨格ストレートが選ぶ細かい編みは、表面が光を返すので、色が一段明るく澄んで見えます。
これが得になるのは、ブルベ冬とイエベ春です。鮮やかで澄んだ色が、さらにくっきり出ます。ブルベ冬なら黒、白、深い青みの赤、イエベ春なら明るいコーラルやアイボリー。糸の色をそのまま選んで構いません。
損になりやすいのは、ブルベ夏とイエベ秋です。灰みのやわらかい色が、つるりとした面の上で思ったより明るく、強く見えることがあります。売り場で選ぶときは、自分の得意な色より一段灰みのある糸を選ぶと、着たときにちょうどよくなります。
ウェーブの人|起毛が色を霞ませる
骨格ウェーブが得意なやわらかい起毛は、表面の毛足が光を散らすので、色が白っぽく霞んで見えます。
これが得になるのは、ブルベ夏とイエベ春です。明るくやわらかい色が、霞みでさらに軽く、やさしく見えます。
損になりやすいのは、ブルベ冬です。鮮やかで澄んだ色の輪郭が霞みでぼけ、顔の下の色がはっきりしなくなります。起毛を選ぶなら、毛足の短いものか、濃い色の糸を選んでください。イエベ秋も、深い色が霞んで明るく見えるので、一段深い糸を選ぶと秋らしさが残ります。
ナチュラルの人|太い編みの影が色を沈ませる
骨格ナチュラルが得意な太い編みは、編み目ごとに影ができるので、色が一段暗く、濁って見えます。
これが得になるのは、イエベ秋とブルベ夏です。灰みのある色や深い色が、影でさらに落ち着き、秋らしい奥行きが出ます。
損になりやすいのは、ブルベ冬とイエベ春です。はっきりした色や明るく澄んだ色が、影で濁って沈みます。糸を一段鮮やかにするか、影の影響を受けにくい白や生成りを選んでください。
当てて確かめる|1m離れて、編みより先に顔を見る
最後は、着て確かめます。昼間の窓のそばで、鏡から1m離れて見てください。
見るのは、鏡を見た最初の1秒で、顔と編み目のどちらに目が行くかです。編み目の立体に先に目が行き、そのあと顔を見るまでに一呼吸かかるなら、編みか色のどちらかが強すぎます。顔に先に目が行き、ニットは顔の下の面として見えていれば、編みと色は釣り合っています。
もうひとつ、目の下の影と頬の色を見ます。太い編みで目の下の影が濃くなるなら、色が一段暗く動きすぎています。起毛で頬が白っぽくぼやけるなら、霞みすぎています。
どちらとも取れるとき①|骨格の編みとPCの色が、お互いを打ち消す
骨格ナチュラルでブルベ冬、骨格ウェーブでブルベ冬、骨格ストレートでブルベ夏。こうした組み合わせでは、骨格が選んだ編みが、PCの得意な色を損なう方向に動かします。
このときは、**首まわりの10cmだけ色を優先して、身頃は骨格の編みを守ってください。**たとえば骨格ナチュラルでブルベ冬なら、外は太い編みのニット、中に細い編みの黒か白のタートルネックを入れます。顎のすぐ下がくっきりした色になれば、外の太い編みの色が多少沈んでも、顔は締まって見えます。
骨格ストレートでブルベ夏なら、つるりとしたニットの首元に、灰みのあるやわらかい色のストールを1周させる方法もあります。顔の下に来る面だけを、自分の得意な表面に替える考え方です。
どちらとも取れるとき②|骨格の結果が2つにまたがる
ストレートとナチュラル、ウェーブとナチュラルのように、骨格の結果が2つにまたがっている人は、編み目の大きさの選択肢が広くなります。
この場合は、**PCの色が得をする側の編みを選んでください。**ブルベ冬やイエベ春なら、細かい編みの側。ブルベ夏やイエベ秋なら、太い編みか起毛の側。骨格の側で迷うなら、色の側で決める、という順番です。骨格の結果が割れたときの考え方は、骨格診断とパーソナルカラーの違いでも扱っています。
どちらとも取れるとき③|自分の色で、自分の編みのものが売り場にない
秋の売り場は、太い編みには深い色、細い編みには定番の色、というように、編みと色がある程度組になって並んでいます。自分の骨格の編みで、自分のPCの色のものが見つからないことがあります。
このときは、顔から遠いものほど骨格を、顔に近いものほど色を優先してください。カーディガンのように前を開けて着るものは、顔の下に中のインナーが来るので、外のニットは骨格の編みを守って構いません。首まで詰まったセーターは、顔の下にそのまま色が来るので、色を優先します。
秋から冬へ|1枚目と2枚目の選び方
秋に最初の1枚を選ぶなら、骨格の編みを守り、色はPCの中でいちばん明るさが中くらいの色にしてください。中くらいの明るさの色は、編み目の影で一段暗くなっても、起毛で一段霞んでも、得意な範囲から外れにくいからです。
売り場では、同じ色の糸で編み目の違うニットが並んでいることがあります。そのときは、両方を顎の下に当てて比べてみてください。同じ色なのに、太い編みのほうが一段暗く、細い編みのほうが一段明るく見えるはずです。編み目が色を動かすことを一度自分の目で確かめておくと、次からは糸の色を見ただけで、着たときの色の見当がつくようになります。
2枚目は、1枚目と反対の明るさを選びます。1枚目が中くらいなら、2枚目はPCの中で明るい色か暗い色。冬が近づいて重ね着が増えると、ニットの上にコートやマフラーが重なるので、顔の下の色の組み合わせはマフラーの色はPC、柄と幅は顔タイプで決めるの考え方で整えてください。
よくある行き違い
**「骨格に合う編みなら、色は何でもいい」。**編みが合っていても、顔の下に来る色がずれていれば顔は沈みます。反対に、色が合っていても編みがずれていれば、着膨れや寸詰まりに見えます。ニットはどちらか一方では決まらない服です。
**「売り場で見た色が、着たときの色」。**売り場のニットはたたまれて棚に置かれ、上から照明が当たっています。この状態では、太い編みの影も、起毛の霞みも弱く出ます。着て体に沿うと編み目が開き、影と霞みがはっきり出ます。迷ったら、広げて体に当て、斜めから光が当たる場所で見てください。
**「似合う色のニットなら、骨格に関係なく何枚あってもいい」。**色が同じでも、編みの違うニットは別の色の服として働きます。同じ濃紺でも、細い編みの1枚と太い編みの1枚では、顔の下での明るさが一段違います。手持ちを数えるときは、色と編みを組にして数えると、重なりが見えてきます。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. ニットは骨格とパーソナルカラーのどちらを優先すればいいですか
- 役割を分けてください。編み目の大きさ、厚み、丈は骨格で決めます。体との距離や重さが変わるので、ここを外すと色が合っていても着膨れや寸詰まりに見えます。色はパーソナルカラーで決めます。ただ、どちらかを選ばないといけない場面では、顔に近い首まわりは色、体に沿う身頃は編みを優先すると、両方の良さが残ります。
- Q. 骨格ナチュラルでブルベ冬です。太い編みのニットだと、なぜか色がぼやけます
- 太い編みは、編み目のひとつひとつに影ができるので、同じ糸の色でも一段暗く、濁って見えます。ブルベ冬のはっきりした色は、この影で鮮やかさが落ちやすい組み合わせです。糸の色を一段鮮やかなものにするか、白や黒のように影で濁りにくい色を選んでください。もうひとつの方法は、首元だけ細い編みの黒や白のタートルネックを中に入れることです。顔の下の色がくっきりすれば、外の太い編みの色が多少沈んでも顔は締まります。
- Q. 骨格ウェーブのやわらかい起毛ニットが、ブルベ冬の色だと合いません
- 毛足のある起毛は、表面が光を散らすので、色が白っぽく霞んで見えます。ブルベ冬の鮮やかで澄んだ色は、この霞みで輪郭がぼけやすくなります。毛足の短いもの、または濃い色の起毛を選ぶと霞みが目立ちません。淡い色を着たいときは、青みのはっきりした白やアイスカラーにすると、霞んでもブルベ冬の側に残ります。
— メグラシ編集部





