骨格ナチュラルに似合わない服|布が体から離れる距離で決まる

骨格ナチュラルの「似合わない服」を調べると、たいていリネン・コットン・デニムといった素材名と、その反対側に置かれたシフォンやサテンの名前が並びます。ただ、実際に売り場に立つと、そのリストは思ったほど役に立ちません。リネンのシャツで大成功した人が、同じリネンのワンピースでうまくいかない。この食い違いは、素材の軸だけでは説明がつかないためです。
結果を分けているのは、布が体から離れる距離です。骨格ナチュラルは肩・肘・手首の関節と鎖骨がはっきり出るタイプなので、布がその凹凸に触れるかどうかで見え方が変わります。素材はあくまで、距離を作りやすいかどうかの目安にすぎません。
この記事では、難しいとされる服を距離という一本の軸で並べ直します。避ける形を挙げたら、必ず「なぜそう見えるか」と「代わりに何を選ぶか」、そして「その形を成立させる条件」の3つをセットにしました。着てはいけない服のリストではなく、手持ちの一枚を測り直すための物差しとして使ってください。
この記事の役割 — 骨格ナチュラルで 何が難しいのか を、自分で測れる数字から確かめるための記事です。似合う側の全体像は骨格ナチュラルに似合う服の3原則に、ストレートの場合の同じ整理は骨格ストレート 似合わない服の一覧にまとめています。
なお、SNSでは「骨ナチュ」と略して語られることも多いですが、指している中身は骨格ナチュラルと同じです。どちらの言い方で探してこられた方にも、同じ物差しとしてお使いいただけます。
結論:決めているのは素材ではなく「布が体から離れる距離」
骨格ナチュラルは、骨と関節のフレームがそのまま体の輪郭になっているタイプです。肩先の角、肘、手首の骨、鎖骨。この4か所が、他のタイプよりも表面近くにあります。
そこに布が張り付くと、布が骨の形をなぞります。肩の角が出て、鎖骨のくぼみが影になり、手首で袖が引っかかる。似合わないと感じるとき、目に入っているのは体ではなく、骨の形を写し取った布のほうです。
逆に、布が体から少し離れていると、骨の凹凸は布の表面まで届きません。フレームは布の内側で「服を支える構造」として働き、外からは肩から裾まで通った1本の線だけが見えます。骨格ナチュラルの装いが決まったときに出るあの余裕は、この状態を指しています。
| 距離が足りないと | 距離が確保されると |
|---|---|
| 骨の凹凸が布の表面に写る | 骨は布を支える骨組みとして働く |
| 肩・鎖骨・手首が別々に目に入る | 肩から裾まで1本の線として見える |
| 生地の薄さがそのまま貧弱さに見える | 生地の落ち方が質感として見える |
だからこそ、判断は素材名の手前で止めないでください。同じリネンでも、体に張り付くほど細いなら難しくなり、少し浮くサイズなら得意になります。同じとろみ素材でも、一枚で着れば張り付き、下に厚みを足せば揺れる質感だけが残ります。

まず測る|自分の「離れていい距離」を決める5つの数字
距離の話をする前に、自分がどれだけ距離を必要とする体なのかを確かめます。骨格ナチュラルと診断された方の中でも、必要な距離はかなり幅があります。次の5つは、鏡と定規と手だけで確認できます。
| 測る場所 | 確認の仕方 | 距離を多めに取る側 |
|---|---|---|
| 肩線の位置 | 肩の角に指を当て、シャツの縫い目が何cm外にあるか | 縫い目が肩先ちょうどだと骨が浮く人 |
| 鎖骨の出方 | 正面を向いたまま、押さずに鎖骨に触れる | 段差がはっきり指に当たる人 |
| 手首の骨 | 小指側の出っ張りを親指の腹で押さえる | 腹からはみ出す人 |
| 身幅と肩幅の差 | 手持ちで一番きれいに見える服を平置きで測る | 差が8cm以上ある服が似合っている人 |
| 布が触れる面積 | 立った状態で、服が体に触れている場所を数える | 触れている場所が2か所以下で落ち着く人 |
とくに手がかりになるのが、手首の骨と身幅と肩幅の差の2つです。手首の骨は肉づきの影響をほとんど受けないので、体重が変わっても判断が揺れません。身幅と肩幅の差は、自分が実際に「これは似合う」と感じている服から逆算する数字なので、診断結果よりも実感に近くなります。
数字の読み方は単純です。手首の骨が親指の腹に収まらず、鎖骨の段差がはっきり触れ、似合う服の身幅と肩幅の差が8cm以上ある。この3つが揃うなら、距離は多めに必要な体です。逆に、どれか1つしか当てはまらないなら、距離は控えめでも成立します。
診断結果そのものに自信がない場合は、骨格診断 セルフチェック完全版と骨格タイプがわからないときも併せて確認してみてください。
距離の早見表|何cm離れると何が起きるか
ここが記事の中心です。布と体のあいだの隙間を、脇の下あたりで指を入れて測るつもりで読んでください。目安として置いた数字は厳密なものではなく、判断の順番を作るためのものです。
| 布と体の距離 | 見え方 | 骨格ナチュラルでの扱い |
|---|---|---|
| 0〜1cm(張り付く) | 肩・鎖骨・肘の凹凸がそのまま出る | 単体では難しい。距離を足す条件が要る |
| 2〜4cm(沿うが触れない) | 骨が線として整理され、輪郭が通る | もっとも安定する帯 |
| 5〜10cm(浮く・落ちる) | 布が体から独立して落ち、余裕が出る | 得意な帯。上半身で使いやすい |
| 11cm以上(泳ぐ) | 体の位置が布の下に消える | 離れすぎ。どこか1か所で体を教える |
離れれば離れるほど良い、ではないところが要点です。骨格ナチュラルの失敗として一番多いのは、実は張り付きではなく離れすぎのほうです。大きく着れば似合うと聞いて2サイズ上げた結果、肩の位置も腰の位置もわからなくなり、着られている印象になる。この状態は大きく着て野暮ったくなる原因で扱っている現象と同じものです。
離れすぎを戻す方法は決まっています。手首・足首・首のどれか1か所を出すことです。袖をまくって手首の骨を見せる、裾を上げて足首を出す、襟元を開けて鎖骨を見せる。1か所だけ体の位置がわかれば、残りがどれだけ離れていても輪郭は保たれます。3か所とも隠れているときだけ、装いは行方不明になります。
そしてもうひとつ。距離は上下で揃える必要がありません。上を5cm離すなら下は2cmでよく、下をたっぷり離すなら上は沿わせてかまいません。上下とも離すと布量が過剰になり、上下とも沿わせると骨だけが目立ちます。片方に寄せる、が実務的な答えです。
体に沿う細身が難しい理由と、成立させる条件
薄いリブニット、体に沿うニットワンピース、細いスキニー。これらが難しいとされるのは、布が骨の凹凸に直接触れるからです。肩先の角、肩甲骨、肘、膝。触れた場所すべてで布が持ち上がり、そのあいだがへこんで見えます。
ただ、細身そのものが問題なのではありません。細身のうえに生地が薄いことが問題です。生地に厚みがあれば、細くても骨の凹凸は布の表面まで届きません。
| 難しくなる細身 | なぜそう見えるか | 代わりに選ぶもの |
|---|---|---|
| 薄手のリブニット | 編み目の凹みが骨の凹凸を拾って倍にする | 目の詰まった厚手のリブ(骨の段差を布の厚みが吸う) |
| 体に沿う薄手のニットワンピース | 肩から膝まで全部の関節を1枚で写す | 落ち感のある厚手のニットワンピース |
| 細いスキニーデニム | 膝の骨の位置で布が持ち上がる | ゆとりのあるストレートデニム、テーパード |
| 薄手のタートルネック一枚 | 首と鎖骨の骨格が首元に集まって見える | 厚手のハイネック、または上に一枚重ねる |
成立させる条件は3つです。
ひとつ、生地の厚みで距離を作ること。指で生地をつまんで、親指と人差し指のあいだに厚みを感じるかを確認します。感じないほど薄いものは、細身では使いにくくなります。
ふたつ、細身を使うのを下半身だけにすること。細いパンツは、上に距離のあるトップスが乗っていれば骨格ナチュラルの得意な形になります。細身が難しいのではなく、上下とも細身が難しいのだと考えてください。
みっつ、上から距離を足すこと。張り付くトップスも、上に落ち感のあるシャツやカーディガンを羽織れば、外から見える面は距離のある布に置き換わります。中の一枚を替えなくても、外側で解決できます。タイトなスカートについては骨格ナチュラルのタイトスカートでも成立条件を扱っています。
薄くて張りのない生地が難しい理由と、成立させる条件
シフォン、とろみのある化繊、薄手のジャージー。これらが難しいのは、生地に自立する力がないからです。布が自分で形を保てないと、触れた場所を起点にしてそこから垂れます。骨格ナチュラルの場合、最初に触れる場所は肩先と鎖骨です。結果として、肩と鎖骨から布がぶら下がる形になります。
もうひとつ理由があります。薄い生地は、体との距離を目で確認しにくいという性質を持ちます。厚い生地なら布が落ちる位置で距離が見えますが、薄い生地は体の上を滑るので、実際には距離があっても張り付いて見えます。
| 難しくなる生地 | なぜそう見えるか | 代わりに選ぶもの |
|---|---|---|
| 薄手のシフォン一枚 | 肩先と鎖骨で引っかかり、そこから垂れる | 目の詰まったコットンボイル、厚手のジョーゼット |
| とろみのある薄手の化繊 | 体の上を滑って距離が見えなくなる | 落ち感がありつつ重さのあるレーヨン混 |
| 薄手の天竺ジャージー | 肩甲骨と胸の位置で布が持ち上がる | 度詰めの厚手カットソー、裏毛のスウェット |
| 薄いサテン一枚 | 光沢が骨の凹凸を陰影として強調する | マットな厚手サテン、洗いをかけたサテン |
成立させる条件は、距離を別の層で作ることです。
薄い生地は一枚で着ると難しくても、二枚重ねると別物になります。下に厚みのあるインナーを着れば、薄い生地は体ではなくインナーの表面に乗ります。骨に触れないので、揺れる質感だけが外に残ります。羽織りとして使う場合も同じで、下に厚みがあれば薄さは軽やかさとして働きます。
もうひとつは、面積を絞ることです。全身が薄い生地だと支える場所がなくなりますが、スカートだけ、袖だけ、といった使い方なら成立します。とくに下半身は、骨の凹凸が上半身ほど表面に出ないので、薄い生地の揺れが素直に出ます。レースの扱いに迷ったときはレースが似合わないと感じる理由も参考になります。
小さすぎる柄が難しい理由と、成立させる条件
細かい小花柄、細いピンストライプ、小さな水玉。これらが難しいのは、柄1つの大きさと骨の大きさが釣り合わないからです。骨格ナチュラルは手首の骨や肩先といった体のパーツが主張するタイプなので、柄が極端に細かいと、柄より骨のほうが大きく見えます。柄が背景に沈み、骨だけが前に出る。この配分が「服に負けている」のではなく「服が体に負けている」印象を作ります。
目安を1つ置いておきます。柄1つの大きさが親指の爪より小さいなら、細かい側です。この基準は生地を手に取ればその場で確認できます。
| 難しくなる柄 | なぜそう見えるか | 代わりに選ぶもの |
|---|---|---|
| 爪より小さい小花柄 | 柄が沈み、骨のほうが情報量で勝つ | 手のひらほどの大きさの花柄、ゆるい抽象柄 |
| 幅の細いピンストライプ | 線が細かすぎて生地の表面がざらついて見える | 3cm以上の間隔があるストライプ |
| 小さな水玉 | 規則性が強く、体の直線と競合する | 大小の不揃いなドット、手描き風の点 |
| 細かい幾何学の総柄 | 目が柄に集中し、シルエットが読めなくなる | 面で色が分かれる大柄、無地に近い織り柄 |
成立させる条件は2つです。
ひとつは、面積を小さくすること。小花柄のワンピースは難しくても、小花柄のスカーフやバッグなら問題ありません。顔から離れた位置に、装いのうち2割程度の面積で入れる。この配分なら、柄の細かさは繊細さとして働きます。
もうひとつは、生地の表情で補うことです。同じ小さな柄でも、平らな生地にプリントされたものと、凹凸のある織り生地に入ったものでは結果が変わります。生地そのものに表情があれば、柄の細かさが沈まずに残ります。手で触ってざらつきや厚みを感じる生地を選んでください。
短い丈が難しい理由と、成立させる条件
ショート丈のトップス、ミニ丈のスカート、五分袖。短い丈が難しいとされるのは、脚や腕の長さの問題ではありません。関節が2つ以上まとめて見えることが理由です。
骨格ナチュラルは関節そのものがはっきりしているので、見える関節が増えるほど、体が「区切られたパーツの集合」に見えます。ミニ丈のスカートに素足だと、膝と足首が同時に見えます。五分袖だと、肘と手首が同時に見えます。骨の存在が2か所に散ることで、視線が体の上をあちこち移動します。
| 難しくなる丈 | なぜそう見えるか | 代わりに選ぶもの |
|---|---|---|
| 素足に合わせるミニ丈スカート | 膝と足首が同時に見えて視線が散る | 膝下丈、またはミニ丈に厚手タイツとブーツ |
| 肘が出る五分袖 | 肘と手首が同時に見え、腕が区切られる | 手首の骨が見える七分袖、または長袖 |
| ウエストが出るショート丈トップス | 腰骨と肋骨のあいだが強調される | 腰骨が隠れる丈、または下に長いインナー |
| ふくらはぎの真ん中で切れるパンツ | 膝下の一番太い位置で線が止まる | くるぶしが見える丈、または足の甲まで届く丈 |
成立させる条件は、見える関節を1つに絞ることです。
ミニ丈を着たいなら、足首を隠します。厚みのあるタイツ、丈のあるブーツ、ロングブーツ。どれでも構いません。足首が消えれば、見える関節は膝だけになり、短さは軽さとして働きます。五分袖も同じで、手首にバングルや太めの時計を置けば、視線は手首で止まります。
もうひとつ、丈を変えられない場合は下に足す方法があります。ショート丈のトップスなら、下に長めのインナーを重ねて裾を出す。丈が2枚重なると、境目が線になって縦が通ります。丈の悩みはミニ丈が似合わないと感じるときにも別角度で整理しました。
どちらとも取れるとき①|ナチュラルとウェーブの中間
ここからが、検索結果の一覧では答えが出せない部分です。骨格タイプは3つに分けて説明されますが、実際の体は境目に立っていることのほうが多くあります。
ナチュラルとウェーブの中間でよく起きるのは、骨は出ているのに肌が柔らかく、距離を取ると布に負ける、という状態です。ナチュラルの説明どおりに大きめを着ると布に埋もれ、ウェーブの説明どおりに体に沿わせると骨が出る。どちらの記事を読んでも、書いてあるとおりにすると外れます。
この場合、全身で1つの答えを出すのをやめてください。判断は上半身と下半身で分けます。
| 確認する場所 | ナチュラルの距離を取る | ウェーブの距離を取る |
|---|---|---|
| 手首の骨 | 親指の腹からはみ出す | 親指の腹に収まる |
| 鎖骨 | 押さずに段差が触れる | 触れると平らに近い |
| 肩先 | 角がはっきりしている | 丸みがある |
| 肩甲骨 | 背中側に浮いて触れる | 背中の面に沈んでいる |
4つのうち3つ以上がナチュラル側なら、その部位は距離を取ります。2つ以下ならウェーブ寄りの距離、つまり体に沿わせる方向で合わせます。上半身と下半身で答えが割れても問題ありません。それが中間の体です。
実務上いちばん多いのが、上半身はナチュラル側・下半身はウェーブ側というパターンです。この場合、トップスにゆとりを取り、ボトムスは体に沿う細身にします。骨格タイプの中間については骨格ストレートとナチュラルの違いと骨格3タイプの比較にも判断の材料を置いています。
どちらとも取れるとき②|上半身だけナチュラル
肩と鎖骨は明らかにナチュラルなのに、手首は細く、下半身には丸みがある。この体型の方が、もっとも情報に振り回されやすい層です。
理由は単純で、骨格の説明が全身を1つの単位として書かれているためです。「ナチュラルはオーバーサイズ」という説明に従うと、下半身までゆるくなり、布量が過剰になります。かといって全身を体に沿わせると、肩と鎖骨だけが浮きます。
答えは、距離を上半身に集中させることです。
- トップスは肩線を肩先から3〜4cm外に落とし、身幅にもゆとりを取る
- ボトムスは体に沿う細身、またはハリのある生地のまっすぐな形にする
- 上下の切り替え位置を、腰骨のあたりで1本の線として見せる
- 足元は、上半身のゆとりに負けない厚みのあるものを選ぶ
この配分にすると、上半身のゆとりが「抜け感」として働き、下半身の細さが「締まり」として働きます。どちらも消し合いません。
逆にやってはいけないのが、上半身のゆとりを下半身にも同じだけ広げることです。上下とも離すと、体の位置が2か所同時に消えます。距離は片方に寄せる。この原則は、上半身だけナチュラルの場合にとくに効きます。
上半身の主張が強い方は、肩まわりの見え方を扱ったオーバーサイズが似合わないと感じる理由も併せて読むと、距離の上限がつかみやすくなります。
どちらとも取れるとき③|骨は出ているが、肉づきもある
骨格ナチュラルの説明には「フレーム感」「骨っぽい」といった言葉がよく出てきますが、骨がはっきりしていることと、体に厚みがないことは別の話です。骨が出ていて、なおかつ肉づきもある。この組み合わせは珍しくありません。
このとき起きるのが、距離を取ると全体が大きく見える、という問題です。ナチュラルの定石どおりに大きめを選ぶと、骨は隠れるかわりに体の幅が増えます。だからといって沿わせると、今度は骨と肉の両方が出ます。
解決策は、距離を取る方向を「横」ではなく「縦」にすることです。
| 横に距離を取る(避けたい) | 縦に距離を取る(効く) |
|---|---|
| 身幅の大きいトップス | 着丈の長いトップス |
| 幅のたっぷりしたワイドパンツ | 足の甲まで届く長さのまっすぐなパンツ |
| 大きく広がるフレアスカート | くるぶしまであるまっすぐなスカート |
| 肩が大きく落ちるアウター | 膝下まであるロングアウター |
丈を伸ばすと、布と体のあいだの距離は変えずに、布の面積だけが増えます。骨は布の下に収まり、体の幅は増えません。骨格ナチュラルにロング丈が向くと言われる理由は、本当はここにあります。
もうひとつ、生地の落ち方を確認してください。同じ丈でも、生地が体の脇で外に張り出すか、まっすぐ下に落ちるかで結果は逆になります。ハンガーにかけた状態で、裾が肩幅より外に出ていないもの。これが選ぶ側の目印です。体の厚みが気になる方は着ぶくれして見えるときの立て直し方も合わせてどうぞ。
手持ちの服を測り直す|手放す前の3つの置き換え
ここまでの内容は、これから買うものだけでなく、すでに持っている服にも使えます。似合わないと感じて着なくなった服の多くは、距離の条件が足りていないだけです。素材やデザインを替えなくても、距離は3つの方法で足せます。
下に着る
薄い生地、張り付く生地は、下に厚みのあるものを入れれば体から離れます。薄手のニット、シフォンのブラウス、とろみのあるカットソー。どれも下に一枚入れるだけで、外から見える面が変わります。この方法のいいところは、外側のデザインをまったく損なわないことです。
上に羽織る
肩と鎖骨が出てしまう服は、上から距離を足します。落ち感のあるシャツ、丈の長いカーディガン、ハリのあるジャケット。羽織ると、正面から見える面積の半分以上が距離のある布に置き換わります。中に何を着ていても、外側の輪郭は羽織りが決めます。
丈を変える
丈が中途半端でしっくりこない服は、切るのではなく重ねて変えます。ショート丈のトップスは下に長いインナーを、中途半端な丈のスカートはロングブーツで下端を作る。裾の位置を1つ動かすだけで、見える関節の数が変わります。
この3つを試してから手放すかどうかを決めると、後悔が減ります。骨格診断は服を捨てるための基準ではなく、手持ちを使い直すための基準として使うほうが実用的です。
試着室で使う3つの確認
最後に、店頭でその場でできる確認を置いておきます。アイテム名も素材名も覚えていなくて構いません。この3つで、距離の条件はほとんど判定できます。
- 脇の下に手を差し入れて、布と体のあいだに指が2本以上入るか。1本も入らないなら張り付き側、手のひらが余裕で入るなら離れすぎ側です
- 肩の角に指を当てて、縫い目がその外側にあるか。骨格ナチュラルなら、肩先から数cm外に落ちているあたりが安定します
- 鏡の前で正面を向いたとき、手首・足首・首のうち1か所以上が見えているか。3か所とも隠れているなら、どこか1つを出してください
オンラインで買うときは、モデルの着用写真ではなく平置き寸法を見ます。確認するのは肩幅と身幅の2つだけ。手持ちの中で一番きれいに見える一枚を測っておけば、その差が自分の必要な距離になります。丈は最後に見れば十分です。
サイズ表記そのものは判断材料になりません。同じ表記でも、肩幅の設計は作り手によってまったく違います。数字で比べる習慣をつけると、通販での失敗が一気に減ります。
まとめ
骨格ナチュラルで似合わないとされる服は、素材の名前では説明がつきません。決めているのは、布が体から離れる距離です。骨と関節が表面近くにあるタイプなので、布がそこに触れるかどうかで見え方が変わります。
難しいとされる4つの形も、条件を用意すれば成立します。細身は生地の厚みか上に羽織るもので、薄い生地は下に着る層で、小さい柄は面積を絞ることで、短い丈は見える関節を1つに絞ることで。どれも、素材を替えずに距離だけを変える方法です。
そして、離れれば離れるほど良いわけではありません。11cmを超えると体の位置が消えます。手首・足首・首のどれか1か所を出す。この一手だけ覚えておけば、大きめの服はほとんど失敗しません。
装いに活かすなら
この知識を毎日の装いに活かすには、プロのスタイリストの伴走が一番の近道。airCloset なら、あなたのタイプを伝えるだけで、それを踏まえた装いが月3着届きます。プロ選定とセルフセレクトの両方が選べる柔軟さも魅力です。
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よくある問い
- Q. 骨格ナチュラルに似合わない服を一言でいうと何ですか?
- 布が体に張り付いてしまう服です。骨格ナチュラルは肩・肘・手首の関節や鎖骨がはっきり出るタイプなので、布が体との距離を持たないと、骨の凹凸がそのまま服の表面に出ます。素材の名前ではなく、着たときに布と体のあいだにどれくらいの隙間が残るかで判断してください。
- Q. 細身の服は絶対に着られませんか?
- 着られます。条件は2つあります。ひとつは、体に沿うのを下半身だけにして、上半身で距離を確保すること。もうひとつは、細身でも生地に厚みがあるものを選ぶことです。厚みが1mm増えるだけで、骨の凹凸は布の表面まで届かなくなります。薄いリブ編みが難しく、厚手のミラノリブなら成立するのはこのためです。
- Q. シフォンやとろみ素材はどうしても無理でしょうか?
- 一枚で着ると難しい素材ですが、二枚重ねると別物になります。薄くて張りのない生地は、体に触れた場所から落ちるので鎖骨と肩の骨をなぞってしまいます。下に厚みのあるものを着る、あるいは上から羽織る。布が体に直接触れる面積を減らせば、揺れる質感だけを残せます。
- Q. 小花柄が似合わないと言われました。柄はすべて大きくすべきですか?
- いいえ。問題は柄の大きさそのものではなく、柄1つあたりの大きさと骨の大きさの差です。手首の骨や肩先が主張するタイプなので、極端に細かい柄だと骨の方が大きく見えてしまいます。目安は柄1つが親指の爪より大きいこと。それ以下でも、生地の面積を小物や差し色に絞れば問題ありません。
- Q. 骨格ナチュラルはミニ丈が似合わないのですか?
- 丈が短いこと自体ではなく、関節が2つ以上まとめて見えることが難しさの理由です。ミニ丈のスカートに素足だと、膝と足首が同時に出ます。厚みのあるタイツやブーツで足首を隠せば、見える関節は膝だけになるので成立します。丈を伸ばす以外にも道はあります。
- Q. オーバーサイズを着ているのに野暮ったく見えます。何が違いますか?
- 距離が足りないのではなく、離れすぎている可能性が高いです。布と体のあいだが10cmを超えると、骨のフレームが布の下に埋もれて、体の位置がわからなくなります。肩線が肩先から4cmほど外に落ちているあたりが目安。手首・足首・首のどこか1か所を出して、体の位置を教えてあげてください。
- Q. 骨格ナチュラルとウェーブのどちらか分かりません。どう選べばいいですか?
- 全身で1つに決めなくて構いません。手首の骨が親指の腹に収まらないほど大きければ上半身はナチュラルの距離を、収まるならウェーブ寄りの距離を取ります。上半身と下半身で違う答えになる方は珍しくないので、そのときは上下で距離を変えるほうが結果が安定します。
- Q. 上半身だけナチュラルの場合はどうすればいいですか?
- 距離を取る場所を上半身に集めてください。肩と鎖骨が主張するなら、トップスはゆとりのあるものにして、ボトムスは体に沿う細身でも成立します。上下ともゆるくすると布量が過剰になり、逆に上下とも体に沿わせると骨だけが目立ちます。片方に寄せるのが解決策です。
- Q. 似合わない服を買ってしまいました。手放すしかないですか?
- 距離を足す手段が3つあります。下に着る、上に羽織る、丈を変える。張り付く細身のトップスなら上に一枚重ねる、薄い生地なら下に厚みを足す、丈が中途半端なら裾を出して長さを変える。素材を替えなくても、距離の条件だけ変えれば残せる服は多くあります。
- Q. 骨格タイプが分かると着られる服が減る気がします。
- 減るのではなく、探す場所が絞られます。距離という1つの軸で見ると、同じアイテム名の中に着られるものと難しいものが必ず両方あるとわかります。名前で切ると選択肢が消えますが、条件で切れば、同じ売り場の中に残るものが見えてきます。
— メグラシ編集部





