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オーバーサイズが似合わない・太って見える|骨格別の原因と直し方

メグラシ編集部//読了 14分
適度なゆとりのシャツとワイドパンツ、オーバーサイズが似合わない悩みの着こなし

オーバーサイズが似合わない・太って見える理由は「輪郭が消えること」

オーバーサイズが太って見えるのは、布の面積が増えたからではありません。体の輪郭がどこにも出ていないからです。

人は服を見るとき、服の外周線をその人の体の幅として読み取ります。肩先・胸の脇・ウエスト・手首のどこか一箇所でも体の線が出ていれば、そこを基準に「この人はここまで細い」と伝わります。ところが全身が布に覆われると、判断材料が外周線しか残りません。結果、外周=自分の幅として認識されます。

だから「体型を隠したいから大きい服を着る」という選択は、多くの場合逆に働きます。隠せば隠すほど、隠した外側の線が自分のサイズになるからです。

ずれている軸は次の4つのどれかです。

  • 面積:布が体より広い範囲を占め、外周が幅として読まれる
  • 重心:ボリュームが腰より下に落ち、背が低く重く見える
  • 厚み:体の厚みに厚い布が足され、前後方向にも膨らむ
  • 肩の落ち位置:縫い目が肩先から離れ、腕の付け根が消える
トップス選びの3原則:素材×シルエット×装飾

鏡で実際に起きている現象を6つに分解する

「なんとなく太って見える」の正体は、次のどれかです。鏡の前で該当するものを探してください。

鏡で見えていること体の上で起きている現象ずれている軸
肩の縫い目が二の腕の真ん中にある腕の付け根の位置が消え、上半身が横に伸びて見える肩の落ち位置
胸の一番高い位置から裾まで布がまっすぐ落ちる胸の下のくびれが消え、胸の幅が体の幅として確定する厚み
裾が腰骨より下でいちばん広がっている重心が腰より下に落ち、脚の長さが目減りする重心
袖口が手の甲の半分を覆っている手首と手が隠れ、比較対象を失って全体が大きく見える面積
襟ぐりが鎖骨よりかなり下まで開いている顔まわりの空白が広がり、顔だけが大きく浮く面積
正面から見て体の線がどこにも出ていない服の外周がそのまま体のサイズとして読まれる面積

6つのうち2つ以上当てはまるなら、サイズ選びではなく組み合わせの設計を変える段階です。

「大きい服」と「オーバーサイズ」は別物|ゆとり量で線を引く

「オーバーサイズ」という言葉はゆとり量の幅が広く、同じ言葉で全く違う服が売られています。自分のバスト実寸に対して何cm足されているかで見ると、判断がぶれません。

呼び方バスト実寸に対するゆとり肩線の落ち量体の輪郭起きやすいこと
ジャスト4〜8cm0cm(肩先)はっきり出る厚みのある人は張りが出る
ゆるめ・リラックス10〜14cm0〜1cmぼやけるが読める失敗が最も少ない帯
オーバーサイズ16〜24cm2〜4cm消え始める肩幅が狭いと落ちすぎる
ビッグシルエット25〜34cm5〜8cmほぼ消える腕の付け根が分からなくなる
ダボダボ・サイズ違い35cm以上9cm以上完全に消える布に埋もれ、身長も目減りする
中途半端な1サイズ上げ9〜12cm1〜2cm中途半端ゆるくも見えず、ただ合っていない

最後の行が落とし穴です。「オーバーサイズにしたいから1サイズ上げる」は、肩も着丈も中途半端になり、意図のない服になります。オーバーサイズを狙うなら、寸法表で身幅と着丈を確認して、狙いの帯に入るものを選んでください。

骨格タイプ別|オーバーサイズが似合う骨格・似合わない骨格

骨格3タイプ 基本リファレンス
骨格タイプ向く方向推奨のゆとり量ずれたときに起きること
ストレートゆるめまで。ハリのある素材で縦に落とす10〜16cm胸の頂点で幅が確定し、前にも横にも大きく見える
ウェーブ短丈・上半身コンパクト。ウエスト位置で留める10〜18cm体と布の間に空洞ができ、影が厚みとして読まれる
ナチュラルオーバーサイズ〜ビッグまで対応16〜30cm肩の骨が素材に埋もれると、ただ大きい人になる

部位ごとに見ると、対処すべき場所がさらに絞れます。

骨格タイプ肩まわりで起きること胸〜ウエストで起きること裾で起きること
ストレート落ち肩デザインで首が短く見える胸の下に布が落ちず、直線的に張る腰骨より下で余った布が前に出る
ウェーブ肩から布が浮き、肩が下がって見えるウエスト位置が消え、寸胴に見える裾が重く、下重心が加速する
ナチュラル骨で吊れるので布が自然に落ちる空洞ができても骨の陰影で保たれる広がりが縦の流れとして機能する

骨格ストレートがオーバーサイズで太って見える理由

骨格ストレートは鎖骨からバストにかけて前方向の立体があります。そこにゆとりの多い布をかけると、布は体の最も出ている位置から真下に落ちます。つまり胸の頂点の幅が、そのまま腰まで続く幅になります。

胸の下にあるくびれ、ウエストのくびれ、いずれも布の下に隠れて情報から消えるため、上半身が一つの箱として読まれます。

対処は3つです。

  • ゆとりを16cm以上にしない。10〜14cmの「ゆるめ」帯に留める
  • ハリのある素材を選ぶ。やわらかく落ちる素材ほど体の立体を拾って膨らむ
  • 着丈を腰骨の上で終わらせ、下半身は細身にして縦の線を残す

「骨格ストレートはオーバーサイズが似合わない」というより、ストレートは輪郭が消えたときの損失が最も大きいタイプ、と捉えるほうが正確です。詳しくは骨格ストレートに似合わない服なぜ骨格ストレートはゆるい服が難しいのかも参考にしてください。

骨格ウェーブがオーバーサイズに負ける理由

骨格ウェーブは上半身が薄く、肩から布をかけると体と布の間に空洞ができます。この空洞は光が入らないため影になり、影は厚みとして読まれます。実際には細いのに、影の分だけ体が大きく見えるという現象です。

さらに、ウェーブは重心が下にあるため、裾に布が集まると下重心が加速します。「服に着られている」という感覚は、この2つが同時に起きている状態です。

対処は「布を体に近い位置で留める」こと。

  • ウエスト位置で切り替える。ベルト、前だけイン、ドローコードのいずれか
  • 着丈をヘソ〜腰骨の間で終わらせる。長くしない
  • 上をゆるくしたら下はフィットさせる。上下ともゆるくしない
  • 肩の落ちは2cmまで。それ以上落ちると肩そのものが下がって見える

骨格ナチュラルなのにオーバーサイズが似合わないとき

骨格ナチュラルはオーバーサイズが最も得意です。それでも似合わないと感じるときは、原因が3つに絞れます。

  1. 身長に対して布量が多すぎる。ナチュラルでも155cm以下なら、着丈と袖丈は身長基準で詰める必要があります
  2. 素材が厚すぎて肩の骨が消えている。起毛、ボリュームニット、中綿は肩のフレームを埋めます。ナチュラルの武器は骨。骨が見えないオーバーサイズは、ただの大きい服です
  3. 首が詰まっている。ハイネック・タートルとオーバーサイズを同時にやると、顔と体の境目が消えて上半身が一つの塊になります

「骨格ナチュラルだから何を着ても大丈夫」ではなく、骨が見えている状態を保てているかが判定条件です。

顔タイプ別|オーバーサイズが顔まわりに与えること

オーバーサイズは「直線・大きいパーツ・カジュアル」の要素を持ちます。顔の情報量とずれると、服だけが浮きます。

顔タイプ相性ずれたときに起きること効く調整
キュートやや苦手布量に顔が負け、着せられている印象になる着丈を短く、首元を開ける
アクティブキュート得意ほぼ起きないそのままで成立する
フレッシュ得意ほぼ起きない。むしろ抜け感が出る手首と足首を出す
クールカジュアル最も得意ほぼ起きない素材で遊べる
クール相性良素材が安っぽいと顔だけ浮くハリのある素材、無彩色
フェミニン苦手顔の曲線と服の直線が別人格になる落ち感のある素材、ウエストを絞る
ソフトエレガントやや苦手顔の上品さと布のラフさが噛み合わないとろみ素材、Iラインに寄せる
エレガント苦手顔だけ格が上がり、服が浮いて見える光沢のある素材、ジャスト寄りに

苦手側の4タイプは「オーバーサイズをやめる」ではなく、素材で情報量を上げると成立します。顔タイプの整理は顔タイプ8種の比較顔タイプ診断とはにまとめています。

低身長(150〜155cm)でオーバーサイズが似合わないとき

低身長でオーバーサイズが崩れる最大の要因は着丈です。

着丈がヒップの真ん中で終わると、上半身と下半身の縦の比率が1対1に近づきます。これが最も脚が短く見える状態です。

身長着丈の目安肩幅の目安身幅の目安袖丈の扱い
150cm52〜57cm実肩幅+3〜6cmバスト÷2+8〜11cm手首の骨が出るまで折る
153cm53〜58cm実肩幅+3〜6cmバスト÷2+8〜12cm2〜3回ロールアップ
155cm54〜59cm実肩幅+4〜7cmバスト÷2+9〜12cm手首が完全に見える位置
158cm56〜61cm実肩幅+4〜7cmバスト÷2+9〜13cm手首か肘のどちらか
160cm57〜62cm実肩幅+4〜8cmバスト÷2+10〜14cmそのままでも可

計算は身長×0.35〜0.38です。この範囲を外れたら、腰骨の上で終わらせるか、股下より下まで振り切るかのどちらかにしてください。中間が最も難しい丈です。

低身長の全体設計は低身長150cmのバランス身長差を埋めるバランス調整も合わせて読めます。

高身長(165cm以上)のオーバーサイズ

高身長は布量に体が負けにくいため、オーバーサイズは基本的に有利です。ただし失敗する条件があります。

  • 着丈がヒップの真ん中で終わると、身長があるぶん中途半端さが目立つ
  • 袖丈が7分になると、腕の長さが強調されて手持ち無沙汰に見える
  • 上下ともロング+ゆるにすると、縦に伸びすぎて重心が消える

着丈は腰骨の上か、股下より下か。袖は手首まで通すか、しっかりまくるか。どちらかに振り切るのが原則です。

高身長の場合、身幅より先に縦の情報量を見てください。縦に長い分だけ、途中で一度も切れ目がないと単調になり、大きさだけが残ります。ベルト、ウエストの切り替え、丈の違う重ね着のいずれかで、縦のどこかに1本の区切りを入れると、同じサイズでも整って見えます。高身長の装いの整え方も参考になります。

痩せ型・華奢な人がオーバーサイズで太って見える理由

痩せ型がオーバーサイズで大きく見えるのは、空洞と揺れが理由です。

体が細いほど、肩から落ちた布と体の間の隙間は大きくなります。この隙間は影になり、影は厚みとして読まれます。さらに歩くと布が揺れ、揺れの最大幅が体の幅として認識されます。静止して鏡を見ると細いのに、写真や動画では大きく見える、という現象はここから来ます。

対処は肩で吊ることです。実肩幅プラス3〜5cmまでに抑えたトップスなら、布は肩の骨に支えられて落ち、身幅や裾が広くても余計に揺れません。肩さえ合っていれば、下の広がりはむしろ体の細さを引き立てます。

がっしり体型・厚みのある人のオーバーサイズ

すでに外周が大きい体型に16cm以上のゆとりを足すと、外周が拡大するだけで細見えの材料が残りません。

  • ゆとりは10〜14cmまで
  • 前を開けられるデザイン(シャツ、カーディガン)で縦の抜けを作る
  • 肩の落ちは2cmまで。落とすと上半身の横幅がそのまま増える
  • 裾は身幅と同じか、やや狭いものを選ぶ。裾が広がると台形になる

厚みが出て見える悩み着膨れの原因も同じ軸で整理しています。

オーバーサイズTシャツが似合わないときに見る場所

Tシャツはオーバーサイズの中でも失敗率が高いアイテムです。理由は生地にあります。

薄い平編みの綿は落ち感がなく、肩から横方向へ張ります。同じ寸法でも、落ちる素材と張る素材では見た目の幅が変わります。

見る場所判断基準外れたときに起きること
袖丈肘が隠れる丈か、二の腕の上3分の1で終わる丈二の腕の最も太い位置で終わると、そこが幅になる
肩の落ち量2〜4cm5cm超で腕の付け根が消える
身幅バスト÷2+9〜13cm超えると胸の位置で幅が確定する
着丈身長×0.35〜0.38長いと重心が落ちる
生地の落ち方手に持って垂らしたとき下に落ちるか横に張る生地は幅が増える
襟ぐり鎖骨が見える程度開きすぎると顔が浮く

「オーバーサイズTシャツが太って見える」の多くは、袖丈と生地の2点で解決します。

オーバーサイズシャツが似合わないときに見る場所

シャツはヨーク(肩の切り替え布)があるため、肩の落ち位置が構造で固定されています。

見る場所判断基準外れたときに起きること
ヨーク幅実肩幅+4〜6cm6cm超で腕の付け根が完全に消える
前立ての開き第2ボタンまで開けられるか詰めると首から裾まで一枚板に見える
袖のまくり方肘下まで2つ折り手首を隠すと手の小ささが伝わらない
裾のカーブ前が短く後ろが長いか直線裾は横のラインが強調される
素材のハリ立たせたとき形が残るかやわらかすぎると体の立体を拾う

シャツの利点は前を開けて縦の線を作れることです。中に細身のインナーを合わせ、前を開けたまま羽織れば、オーバーサイズでも体の輪郭が縦に2本残ります。

ダボダボが似合う人・似合わない人の分かれ目

条件似合う側似合いにくい側
肩先の骨が張っていて布を吊れるなで肩・肩幅が狭く布が落ちる
骨の見え方手首・足首・鎖骨が3つとも見える骨が埋もれて見えない
上半身の厚み薄めでフラット前方向に立体がある
身長158cm以上、または丈を調整できる155cm以下でそのまま着ている
合わせ方上下どちらかだけゆるい上下ともゆるい
素材落ちる、ドレープが出る張る、膨らむ
首元開いている詰まっている

似合う側の条件のうち4つ以上に当てはまれば、ダボダボのまま着ても崩れません。3つ以下なら、次の5操作のどれかを足してください。

それでも着るための5操作|離す・減らす・挟む・質感を変える・寸法を変える

操作具体的にやること体の上で起きる変化効きやすい人
離す首・手首・足首のうち2箇所を出す骨が基準点になり、細さが伝わる全員。最優先
減らすオーバーサイズを上下どちらか1点に絞る布の総量が減り、重心が戻る低身長・ウェーブ
挟むウエスト位置に細い線を入れる(ベルト・前だけイン)上下が分割され、寸胴が解消するウェーブ・ストレート
質感を変える張る素材から落ちる素材へ替える寸法を変えずに輪郭が細くなるストレート・痩せ型
寸法を変える着丈を詰める、袖をロールアップする縦の比率が戻り、脚が長く見える低身長・高身長

5つのうち2つを同時に行うと、ほぼ確実に変わります。1つでは足りないことが多い、というのが実務上の感覚です。

ボディバランス3原則。重心・縦比・面積の整え方を1枚に集約
ボディバランス3原則|重心・縦比・面積で整える

買うときに見る寸法|商品ページの数字だけで判断する

試着できない場面でも、寸法表があれば判断できます。自分の実寸を一度だけ測っておいてください。

見る項目自分の実寸との比較目安の差超えたときに起きること
肩幅実肩幅(肩先から肩先)+4〜8cm+9cm以上で腕の付け根が消える
身幅バスト÷2+9〜13cm+14cm以上で胸位置に幅が確定する
着丈身長×0.35〜0.38該当範囲内長いと重心が落ち、脚が短く見える
袖丈手首の骨が出る長さ骨が見える手を覆うと全体が大きく見える
裾幅身幅と同じかやや狭い±2cm裾が広いと台形に見える
袖口幅手首まわり+6〜10cm範囲内広すぎると腕が細く見えない
襟ぐりの深さ鎖骨が見える5〜9cm深すぎると顔が浮き、浅いと詰まる
生地の重さ垂らして落ちるか落ちる張る生地は横方向に幅が増える

数字が1つ2つ外れても着られます。ただし肩幅と着丈の2つが同時に外れると、他で取り返すのが難しくなります。

素材別|同じサイズでも太って見える素材・見えない素材

素材落ち方オーバーサイズ適性起きやすいこと
綿の平編み(薄手Tシャツ)横に張る低い肩から横方向へ広がる
綿の天竺(中厚)やや落ちる洗濯を重ねると張りが戻る
裏毛スウェットほぼ落ちない低い上半身が箱になる
リネン・麻混しわを含んで落ちる高い陰影が出て輪郭が読める
レーヨン混のとろみよく落ちる高い体の立体を拾いすぎることがある
ポリエステルのシャツ地落ちる高い光沢が強いと膨張して見える
ハイゲージニット体に沿う薄い人は空洞が出にくく有利
ローゲージ・起毛ニット膨らむ低い肩の骨が埋もれる

素材を変えるだけで、寸法を一切変えずに輪郭が変わります。「サイズを下げたら窮屈」という場面では、まず素材を替えるのが早い解決策です。

色と柄|膨らませない組み合わせ

組み合わせ見え方使いどころ
上下同系色でつなぐ縦に一本の線ができ、身長が伸びて見える低身長・全身ゆるめのとき
上が明るく下が暗い上半身に視線が集まり、重心は上がるが幅も出る上半身が薄い人
上が暗く下が明るい幅は抑えられるが重心が下がる高身長
全身ワントーンの淡色面積が大きいと塊に見える素材で陰影を作れるとき
黒のオーバーサイズ細見えするとは限らない。輪郭が消えるだけ首・手首を必ず出す
縦のストライプ布の落ちる方向と柄が一致し、縦が強調される幅を抑えたいとき

「黒なら痩せて見える」は、輪郭が読める範囲での話です。面積が大きくなると黒はになり、細見え効果は消えます。

合わせるボトムスの正解

ボトムス相性起きること
細身テーパードパンツ最良上のボリュームと下の細さで輪郭が復活する
ストレートデニム縦の線が残り、カジュアルの温度も合う
センタープレスのスラックスプレス線が縦の基準になる
ワイドパンツ上下ともゆるくなり、重心が消える
ロングフレアスカート布量が倍になり、身長が目減りする
タイトスカート腰から下の輪郭が出て、上のゆるさが意図に見える
ショートパンツ足首と膝が出るため、面積の総量が下がる

原則は上か下のどちらか一方だけをゆるくする。上下同時にゆるくしていいのは、骨格ナチュラルで身長が高く、首・手首・足首がすべて出ている場合だけです。

代わりに選ぶもの|「ラクに着たい」を別の形で満たす

オーバーサイズを選ぶ動機は、多くの場合「体を締め付けたくない」「気楽に着たい」「今っぽくしたい」のどれかです。動機は別の形でも満たせます。

元の動機オーバーサイズ以外の選択肢得られること
締め付けたくないゆとりのあるIラインワンピース体に触れず、縦の線は残る
二の腕を隠したい5分袖・ドルマンスリーブ腕の最も太い位置を布が越える
お腹まわりを隠したい前開きの羽織+細身インナー縦2本の線で隠しながら細く見せる
ラフに見せたいジャストトップス+ワイドパンツ抜け感は下で作り、上は輪郭を残す
今っぽくしたいゆるめ帯(+10〜14cm)の設計トレンド感は保ちつつ失敗しない
楽な着心地がほしいストレッチ入りのジャストサイズ締め付けなしで輪郭は保てる

年代別|20代・30代・40代・50代のオーバーサイズ

年代起きやすいこと寄せる方向
20代布量が多くても顔の情報量で持たせられる。素材が安いと全体が安く見える素材を1段階上げる。丈は短めで軽く
30代ラクさ優先で丈が伸び、部屋着に近づく着丈を腰骨上に固定。手首を必ず出す
40代隠す目的で大きくなり、外周が幅として読まれるゆとりを10〜14cmに戻し、質感で解決する
50代布量と素材の柔らかさが重なり、全体が下に落ちるハリのある素材へ。ウエスト位置に線を1本

季節別|同じオーバーサイズでも夏と冬で難易度が変わる

同じ1着でも、季節によって成立しやすさが変わります。理由は、露出できる部位の数と、下に重ねる衣類の厚みが季節で変わるからです。

季節難易度理由打ち手
低い袖をまくれて手首を出せる。下に重ねる厚みが少ない素足に近い足元で足首を出す
最も低い首・手首・足首の3箇所すべてを出せる薄手でも落ちる素材を選ぶ
羽織を重ねると布量が倍になるオーバーサイズは羽織か中のどちらか一方だけ
最も高いインナーの厚み+アウターで前後にも膨らむ中を薄手ハイゲージに。首元だけは開ける

冬に「急に似合わなくなった」と感じるのは、体型ではなく重ね着の総厚みが増えたからです。中に着るものを1枚薄くするだけで、外側のサイズを変えずに戻ります。

手持ちの1着を捨てずに直す|今日できる3つの手当て

買い直す前に、手持ちのオーバーサイズで試せることがあります。

  1. 袖を2回折る。手首の骨が出るまで折り上げるだけで、腕の細さが基準として伝わります。折り幅は4〜5cmを2回が最も自然です
  2. 前だけウエストに入れる。裾の中央10cm程度を軽く入れると、ウエスト位置が確定して上下が分割されます。全部入れると腰まわりに布が溜まるので、前だけに留めてください
  3. 中に細いインナーを重ねて前を開ける。前開きでない服なら、上に細身のベストやカーディガンを重ねて縦の線を足します

3つとも、寸法を変えずに輪郭を1本足す操作です。どれか2つを同時に行うと、鏡の中の印象が変わります。それでも変わらない場合は、肩幅か着丈が自分の寸法から大きく外れている可能性が高いので、次の買い替えで数値を確認してください。

よくある誤解7つ

誤解実際に起きること
大きい服を着れば体型が隠れる隠すほど服の外周が体の幅として読まれる
骨格ナチュラルなら何でも似合う肩の骨が素材に埋もれると成立しない
オーバーサイズは背が高い人だけのもの着丈を身長×0.35〜0.38に合わせれば低身長でも成立する
黒なら太って見えない面積が大きいと黒は塊になり、細見え効果は消える
ワンサイズ上げればオーバーサイズになる肩も丈も中途半端になり、ただ合っていない服になる
痩せればオーバーサイズが似合う痩せるほど体と布の空洞が広がり、影が厚みに見える
トレンドだから取り入れるべき動機が「ラクさ」なら、Iラインや羽織でも同じ効果が得られる

セルフチェック|あなたのオーバーサイズは何がずれているか

次の順で1つずつ確認してください。上から順に効果が大きい項目です。

  1. 肩の縫い目は肩先から何cm落ちているか。5cm以上なら、腕の付け根が消えている
  2. 着丈は身長×0.35〜0.38の範囲か。ヒップの真ん中で終わっていないか
  3. 首・手首・足首のうち、2箇所以上が見えているか
  4. 上下のどちらかは体の輪郭が出ているか
  5. 生地を手に持って垂らしたとき、下に落ちるか横に張るか
  6. ウエスト位置に、細い線が1本でも入っているか

1と2が両方外れていたら、その1着はサイズ選びの段階でずれています。3〜6は着方で今日から変えられます。

オーバーサイズが似合わない悩みを整理したコーディネート例

まとめ

オーバーサイズが太って見えるのは、布が多いからではなく体の輪郭がどこにも出ていないからです。

  • 判断の軸は「面積」「重心」「厚み」「肩の落ち位置」の4つ
  • 数値で見るなら、肩の落ち量は2〜4cm、身幅はバスト÷2+9〜13cm、着丈は身長×0.35〜0.38
  • 骨格ストレートは胸の頂点で幅が確定、ウェーブは空洞が影になる、ナチュラルは肩の骨が埋もれたときだけ失敗する
  • 直し方は「離す・減らす・挟む・質感を変える・寸法を変える」の5操作を2つ同時に

輪郭が1箇所でも戻れば、同じ服でも見え方は変わります。まず肩の縫い目を測るところから始めてください。

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— メグラシ編集部

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記事内容は、株式会社エアークローゼットのスタイリング知見と、プロフェッショナル・スタイリスト陣の実務に基づいてレビューされています。

よくある問い

Q. オーバーサイズが太って見えるのはなぜですか?
布の面積が増えるからではなく、体の輪郭が一箇所も見えなくなるからです。人は服の外周線を、その人の体の幅として読み取ります。肩・胸・ウエスト・手首のどこかに輪郭が出ていれば、そこを基準に体の細さが伝わりますが、全身が布に覆われると外周だけが情報になり、外周=自分の幅として認識されます。だから「隠すほど大きく見える」という逆転が起きます。首・手首・足首のうち2箇所を出す、ウエスト位置に細い線を1本入れる、どちらかだけでも印象は変わります。
Q. オーバーサイズが似合う骨格はどれですか?
最も得意なのは骨格ナチュラルです。肩や肘、手首の骨がしっかりしていて、布を骨で吊れるため、体と服の間に余計な空洞ができません。次にストレートが「ゆるめ」の範囲まで、ウェーブは上半身のボリュームを抑えた短丈であれば取り入れられます。ただしナチュラルでも、毛足の長い厚手素材で肩の骨が埋もれると武器が消え、ただ大きい人に見えます。似合う骨格かどうかより、肩の骨が見えているかどうかが実質の分かれ目です。
Q. 低身長でオーバーサイズが似合わないときはどこを直しますか?
着丈です。身長155cm前後なら着丈は54〜59cm、身長×0.35〜0.38が目安になります。着丈がヒップの真ん中に来ると、上半身と下半身の縦の比率が1対1に近づき、脚が最も短く見えます。腰骨の上で終わらせるか、逆に股下より下まで振り切るか、どちらかに寄せてください。袖は手首の骨が出る位置まで2〜3回ロールアップします。上下ともゆるくすると重心が下がるので、オーバーサイズは1点だけに絞ります。
Q. 痩せ型なのにオーバーサイズで太って見えるのはなぜですか?
体と布の間にできる空洞が原因です。痩せている人ほど肩から布が落ちたときの隙間が大きく、その隙間が影になります。影は厚みとして読まれるため、実際より体が大きく見えます。さらに歩くと布が揺れ、揺れ幅が体の幅として認識されます。対策は肩で吊ること。実肩幅プラス3〜5cmまでに抑えたトップスなら、身幅や裾が広くても布は肩から落ちて余計に揺れません。肩さえ合えば下の広がりは味方になります。
Q. 骨格ナチュラルなのにオーバーサイズが似合わないのはなぜですか?
考えられる原因は3つあります。1つ目は身長に対して布の量が多すぎるケース。ナチュラルでも155cm以下なら、着丈と袖丈を身長基準で詰める必要があります。2つ目は素材。厚手の起毛やボリュームニットは肩の骨のラインを埋め、ナチュラル最大の武器を消します。3つ目は首まわり。詰まった襟で首を隠すと、顔と体の境目が消えて上半身が塊に見えます。骨が見える状態を保てているかを先に確認してください。
Q. オーバーサイズTシャツが似合わないときは何を見ますか?
袖丈です。ドロップショルダーのTシャツで袖が二の腕の最も太い位置で終わると、そこが体の幅として確定します。肘が隠れる丈にするか、二の腕の上から3分の1で終わる短めにするか、どちらかに寄せてください。もう一つは生地。薄い平編みの綿は落ちずに横へ張るため、同じサイズでも大きく見えます。やわらかく下に落ちる素材に替えるだけで、寸法を変えずに輪郭が細くなります。

— メグラシ編集部

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ロング丈が似合わない骨格と顔タイプ|横線の位置・重心・身長比で決まる

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ロング丈が似合わない骨格と顔タイプ|横線の位置・重心・身長比で決まる

服のロング丈が似合わないと感じる理由を、裾がどこに横線を引くか・重心がどこに落ちるか・身長に対する比率の3点から解説。骨格3タイプ別の失敗の出方、顔タイプ8種で変わる布の落とし方、ロングワンピース/ロングカーディガン/ロングコートの選び分け、床からの寸法で判断する方法まで編集部が整理しました。髪のロングヘアの話は別記事にあります。

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ショート丈・ミニ丈が似合わない骨格|短丈トップスとスカートの分け方

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ショート丈・ミニ丈が似合わない骨格|短丈トップスとスカートの分け方

ショート丈が似合わない、ミニ丈が似合わない、短丈が落ち着かないという悩みを、上半身の短丈トップスと下半身のミニ丈ボトムスに分けて解説。骨格ストレート・ウェーブ・ナチュラル別に何が起きているか、ミニTやミニスカート、ショートワンピースそれぞれの分岐点、丈を数値で決める方法まで編集部が整理しました。

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"似合う"の輪郭が見えたら、
次は実際に試してみる段階かもしれません。

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