ワードローブ カバー付き|ほこりか湿気かで布と裾の選び方を分ける

**ほこりが気になる部屋なら、目の詰んだ布で裾を床まで下ろしたカバーを選んでください。**湿気が気になる部屋なら逆で、空気を通す布を選び、裾を床から5cmほど浮かせて、壁からも5cm離して置きます。
カバー付きのワードローブで失敗する理由のほとんどは、布の選び方を部屋に合わせていないことです。目の詰んだ布はほこりを止めますが、中の空気が動きません。通気する布は湿気を逃がしますが、細かいほこりを少し通します。**同じ1台で両方をいちばん良くすることはできません。**だから、先に部屋がどちら側かを決めます。
決め方は2つだけです。黒い面を指でなぞって線が残るか、朝の湿度が60%を超える日が週に何日あるか。両方当てはまる寝室のような部屋では、布は湿気側に寄せて、ほこりは裾と上面で受けます。パイプに何着掛けられるかはワードローブ収納|秋冬の厚手はパイプの長さを服の厚みで割って決めるで数えているので、この記事ではカバーの側だけを扱います。
結論:部屋の側で、布と裾と置き場所が逆になる
| 比べるところ | ほこり側の部屋 | 湿気側の部屋 |
|---|---|---|
| 布 | 目の詰んだ織りの布 | 空気を通す不織布や粗めの織り |
| 裾 | 床まで下ろす | 床から5cm浮かせる |
| 上面 | 布で覆う | 覆ってよいが、通気する布で |
| 壁との距離 | 2〜3cmで足りる | 5cm以上離す |
| 前の開け方 | 全面が開くもの | 全面が開くもの(開けて風を通す) |
表は比べる場所を並べただけです。あなたの部屋がどちら側かは、次の2つで決めてください。
最初に確かめる|部屋がほこり側か湿気側か
ほこり側かどうかは、ワードローブを置く予定の場所に近い、黒っぽい家具の天板やテレビの縁で見ます。掃除してから3日目に、人さし指で10cmほどなぞってください。指の跡がはっきり線として残り、指先が灰色になるなら、ほこり側です。
湿気側かどうかは、湿度計を置く予定の場所の床から30cmの高さに置いて、起きてすぐの数字を1週間見ます。60%を超える朝が週に3日以上あれば、湿気側です。湿度計が無ければ、その場所の壁際に段ボールを1枚置いて、1週間後に床側の面がやわらかくなっていないかを触ってください。
両方とも当てはまらない部屋は、ほこり側の選び方で構いません。目の詰んだ布のほうが、服の肩に積もるものを確実に減らせるからです。
ほこり側の部屋|布の目・裾の長さ・上面の覆い
ほこり側の部屋で大事なのは、ほこりが入る道を3つふさぐことです。布の目、裾、上面です。
布は、光にかざしたときに向こうの景色の形が見えないくらいの目の詰み方を選びます。売り場で触れるなら、布を手のひらに当てて息を吹きかけてみてください。手のひらにほとんど風を感じないものが、ほこり側に向く布です。
裾は床まで届くものにします。ほこりは床から10cmくらいの高さを漂うことが多く、裾が浮いているとそこから入ります。上面は布で覆われているものを選んでください。天板のないパイプだけの形だと、天井から落ちてくる綿ぼこりがいちばん上に掛けた服の肩に積もります。
布団を上げ下ろしする寝室、ペットのいる部屋、床がカーペットの部屋は、ほとんどがこの側です。
湿気側の部屋|通気する布・壁との距離・床からの高さ
湿気側の部屋では、空気が中を通り抜ける道を作ることが先です。
布は、手のひらに当てて息を吹きかけたとき、風がはっきり抜けるものを選びます。不織布や粗めの織りがこちらです。目の詰んだ布を湿気側の部屋に置くと、中の空気が入れ替わらず、外より湿度が高い箱ができてしまいます。
裾は床から5cm浮かせてください。湿気は床に近いほど多く、裾が床に触れていると、そこから布が水分を吸い上げます。脚の付いた形を選ぶか、裾をひと折りして留めます。
壁からは5cm以上離します。北側の外壁や、窓のそばの壁は、冬に外の冷たさで表面が冷えて、そこに湿気が集まります。壁にぴったり付けると、壁側の布とその内側に掛けた服の背中だけが湿ります。
どちらとも取れる部屋①|寝室で、窓も結露する
いちばん多いのがこの部屋です。布団の綿ぼこりも出るし、冬の朝には窓が結露する。
この場合は、布は湿気側に寄せます。湿気でできるカビ臭さや白い斑点は、一度ついたら洗っても取れにくいのに対して、ほこりは払えば取れるからです。
そのうえで、ほこりが入る道のうち2つを別のもので閉じます。上面には、手ぬぐいくらいの薄い綿の布を1枚かぶせて、前後に5cmずつ垂らします。裾は床から5cm浮かせたまま、ワードローブの前の床だけ毎日拭くか、前に細長い敷物を置いて、ほこりの溜まる場所をそこに移します。
窓からは1m以上離してください。結露した窓のすぐ横は、部屋の中でいちばん湿気が多い場所です。
どちらとも取れる部屋②|ほこりは少ないが、部屋干しをする
指でなぞっても線は残らない。でも冬は部屋干しをする。そういう部屋は、干す日だけ湿気側になる部屋です。
布はほこり側の目の詰んだものを選んで構いません。そのかわり、干す日は前の布を開けておきます。全面が開くファスナーか、上に巻き上げて留められる形を選んでください。片側だけ開く形だと、奥の服の周りの空気が動きません。
干す場所とワードローブは、同じ部屋でもできるだけ対角に離します。干している服から出た湿気は、近い場所から先に溜まります。
どちらとも取れる部屋③|秋は乾き、冬だけ湿る
秋の終わりまでは乾いているのに、冬になると朝の湿度が上がる部屋もあります。暖房で部屋を暖め、夜に止めると、冷えた壁や床に湿気が戻ってくるからです。
こういう部屋では、秋のうちにほこり側の置き方で置いておき、冬に湿度が60%を超える朝が続いたら、置き方だけ湿気側に移します。布は買い替えなくて構いません。壁から5cm離し、裾をひと折りして床から浮かせ、週に一度、晴れた日の昼に前を開けて1時間風を通します。
扉の開き方|全面が開くか、片側だけか
前の開き方は、ほこり側でも湿気側でも、全面が開くものを選んでください。
| 開き方 | 向いている使い方 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 前面がファスナーで全部開く | 風を通す日がある・服が多い | ファスナーを閉める手間が毎日かかる |
| 上に巻き上げて留める | 毎朝開ける・湿気側の部屋 | 巻いた布の下側にほこりが溜まる |
| 片側だけ開く | 服が少なく、出し入れが少ない | 奥の服に風が届かない |
毎朝着替えに開けるなら、巻き上げる形が手間の少ない側です。ファスナーで全部開く形は、閉めたときの隙間が少ないので、ほこり側の部屋で、出し入れが週に数回の人に向きます。
中に入る服の丈|コートの丈とカバーの内寸
カバー付きを選ぶときにいちばん見落とされるのが、カバーの内側の高さです。パイプの高さではなく、カバーの裾が床に届くまでの内側の長さを見てください。
測るのは、持っている中でいちばん長いコートです。ふだん使うハンガーに掛けて、フックの上から裾までを測ります。そこに5cm足した長さが、カバーの内側に必要な高さです。足りないと、コートの裾がカバーの底に当たって折れ、ひと冬で裾に癖がつきます。
ロング丈のコートが1着だけなら、その1着だけ片側に寄せて、反対側の下にケースを置く使い方もできます。丈の分け方はワードローブ収納の記事にまとめてあります。
奥行き|秋冬の厚手で前の布がふくらむとき
奥行きは、コートの肩の幅に5cm足した数字を目安にします。肩の幅は、ハンガーに掛けた状態で、肩の端から端までを測ってください。
奥行きが足りないと、コートの肩が前の布を押して、布がふくらみます。ふくらんだ布はファスナーが閉めにくくなるだけでなく、押されている部分の布が引っ張られて目が開き、ほこり側の部屋でもそこからほこりが入ります。
すでに持っている1台で奥行きが足りないときは、コートだけを斜めに掛けるのではなく、肩幅の広いコートを2着までにして、残りは別の場所に移してください。斜めに掛けると、隣の服の肩を押してしまい、全体がゆがみます。
透明の窓が付いたカバーは、どちらの部屋に向くか
前に透明のビニールの窓があるカバーは、中が見えるので服を探す時間が減ります。ただし、ビニールの部分は空気も湿気も通しません。
ほこり側の部屋なら、窓の大きさはあまり気にしなくて構いません。湿気側の部屋なら、窓が前面の3分の1までのものにしてください。前面がほとんどビニールだと、湿気が抜ける場所が両横と後ろの布だけになり、壁側に集まります。その場合は壁から10cm離します。
カバーの洗い方と替えどき
布が取り外せるなら、表示に従って衣替えのたび、年に2回洗うのが目安です。
洗う前に、汚れている場所を見てください。上面の布が灰色になっていればほこり側、壁側の下の角に黒い点があれば湿気側の汚れです。汚れの場所は、置き方が合っているかの答えです。ほこり側のつもりで置いて壁側の角が黒ければ、次の季節は湿気側の置き方に移してください。
布にさわってパリパリと音がする、日に当たっていた面の色が抜けて薄くなっている。この2つのどちらかが出たら、布を替える時期です。
よくある行き違い
**湿気が心配だから、除湿剤を中に入れておけば大丈夫。**除湿剤は湿気を取りますが、空気を動かしはしません。目の詰んだ布の中に入れると、すぐにいっぱいになります。湿気側の部屋では、布を通気するものにするほうが先です。
**ほこりが嫌だから、ビニールのカバーを上から重ねる。**ほこり側の部屋で短い間ならよいのですが、冬に入る前には外してください。暖房と結露の季節にビニールで閉じると、湿気の逃げ場がなくなります。
**防虫剤を入れたから、布はどれでもいい。**防虫剤の成分は閉じた空間に溜まって効くので、通気する布だと薄まります。湿気側の部屋で防虫剤を使うなら、個数を表示より少し多めにして、早めに替えてください。容積からの数え方は防虫剤 クローゼットにあります。
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よくある問い
- Q. カバー付きのワードローブは、ほこり対策と湿気対策のどちらに向いていますか
- どちらにも向きますが、同じ1台で両方を最大にはできません。目の詰んだ布はほこりを止めるかわりに中の空気が動きにくく、通気する布は湿気を逃がすかわりに細かいほこりを少し通します。先に部屋がどちら側かを決めてから布を選ぶと、買ったあとに困りません。黒い面を指でなぞって線が残るならほこり側、朝の湿度が60%を超える日が週に3日以上あるなら湿気側です。
- Q. 透明なビニールの窓が付いたカバーはどうですか
- 中が見えるので服を探す手間は減りますが、ビニールの部分は空気も湿気も通しません。ほこり側の部屋なら問題は少なく、窓の面積が前面の3分の1までなら湿気側の部屋でも使えます。前面がほとんどビニールのものを湿気側の部屋に置くと、壁側の布にだけ湿気が集まるので、壁から10cm離して置いてください。
- Q. 冬のコートが入るか心配です。何を測ればいいですか
- いちばん長いコートを、ふだん使うハンガーに掛けた状態で、ハンガーのフックの上から裾までを測ってください。その長さに5cm足した数字が、カバーの内側の高さで必要な分です。次に肩の幅を測り、それに5cm足した数字が奥行きの目安です。奥行きが足りないと、前の布がコートの肩に押されてふくらみ、ファスナーが閉めにくくなります。
- Q. カバーは洗えますか。どのくらいで洗えばいいですか
- 取り外せる布なら、表示に従って洗えるものが多いです。目安は衣替えのたび、年に2回です。ほこり側の部屋では上面の布に、湿気側の部屋では壁側の下の角に汚れがたまるので、洗う前にそこを見ておくと、置き方を見直すきっかけになります。
— メグラシ編集部





