ワードローブ収納|秋冬の厚手はパイプの長さを服の厚みで割って決める

**ワードローブのパイプの長さを測って、その8割から、秋冬に吊るしたい服の厚みの合計を引いてください。**答えがマイナスなら、足りないのは収納用品ではありません。吊るす服の厚みが、パイプに入る量を超えています。
秋冬の服がワードローブに入らないとき、多くの人は収納用品を足そうとします。薄いハンガーに替える、吊り下げ式の棚を足す、扉の裏にフックを付ける。どれも少しは効きますが、根本の計算が合っていなければ、ぎゅうぎゅうの状態は変わりません。
薄手のシャツやブラウスは、1枚あたり2〜3センチの厚みで吊るせます。秋冬になると、ニットやジャケット、コートが加わって、1枚あたりの厚みが3倍から5倍に増えます。同じ枚数でも、パイプに必要な長さがまったく違うのです。
この記事では、パイプの長さと服の厚みを測って、どれを吊るし、どれを下ろすかを数字で決めます。迷いやすいニットとカーディガンの扱いは、とくに厚く書きました。服の量そのものを見直す方法は服の整理の仕方にまとめているので、ここでは収める側の計算に絞ります。
結論:秋冬のワードローブ収納は、パイプの長さを厚みで割って数える
ワードローブに吊るせる服の量は、パイプの長さで決まっています。そして、1枚の服がパイプの上で占める長さは、服の厚みで決まります。だから、吊るせる枚数は、パイプの長さを服の厚みで割れば出ます。
計算は3段です。1つ目に、パイプの内側の長さを測ります。2つ目に、その長さに0.8を掛けます。これが、服を出し入れしやすい状態で使える長さです。3つ目に、秋冬に吊るしたい服の厚みを1枚ずつ足していきます。
足した合計が、使える長さより小さければ、全部吊るせます。大きければ、超えた分を吊るさずに下ろす必要があります。
| 段 | やること | 例(幅90センチの置き型) |
|---|---|---|
| 1 | パイプの内寸を測る | 84センチ |
| 2 | 0.8を掛ける | 約67センチ |
| 3 | 吊るしたい服の厚みを足す | 79センチ |
| 判定 | 3から2を引く | 12センチ超えている |
この例なら、12センチぶんの服を吊るさずに、畳むか別の場所へ移す必要があります。12センチは、ウールのコートなら1着ほど、カーディガンなら2〜3枚です。どれを下ろすかは、後の章で順番を決めます。
この計算のよいところは、「なんとなく入らない」が「何センチ超えている」に変わることです。何センチ超えているかがわかれば、どの服を何枚動かせばいいかも、自然に決まります。
最初に測る|パイプの内側の長さと、扉から奥までの深さ
測るのは2か所です。パイプの内側の長さと、ワードローブの奥行きです。
パイプの長さは、左右の側板の内側から内側までを測ります。家具の説明に書かれている幅は外寸なので、それとは違います。置き型のワードローブなら、外寸の幅から数センチ引いた長さが内寸になることが多いですが、家具によって違うので、必ず実物を測ってください。パイプの端に取り付け金具があるなら、金具の内側から内側までが、実際に服を掛けられる長さです。
パイプの途中に仕切りや支柱がある場合は、区画ごとに分けて測ります。支柱を挟んだ両側に服を掛けても、支柱の部分は使えないからです。
奥行きは、扉の内側から背板までを測ります。扉を閉めた状態で、扉の裏に何か出っ張りがあれば、その内側から測ってください。これは後で、コートの肩が扉に当たるかどうかを確かめるために使います。
もう1つ、パイプから床、または下の棚までの高さも測っておきます。長い服がどこまで垂れ下がるかを確かめるためです。
測った数字は、紙に書いてワードローブの扉の裏に貼っておくと便利です。服を買うとき、入れ替えるとき、いつでも見返せます。とくにパイプの使える長さ、つまり内寸に0.8を掛けた数字は、大きく書いておいてください。新しいコートを1着迎えるたびに、その数字から何センチ減るかを考える癖がつきます。
服1枚が吊るされたときの厚み|目安と測り方
次に、服1枚がパイプの上で占める長さを知る必要があります。これを、ここでは吊るしたときの厚みと呼びます。
測り方は簡単です。同じ種類の服を5枚、ハンガーに掛けて、詰めすぎず、すき間も空けすぎずに並べます。両端の服の外側から外側までの長さを測って、5で割ります。これが、その種類の服1枚あたりの厚みです。
1枚だけ測ると、服の厚みが正確に出ません。ハンガーの形や、服のふくらみ方で、ばらつきが大きいからです。5枚まとめて測ると、平均が出て、計算に使いやすくなります。5枚もない種類は、ある分だけで測って、その枚数で割ってください。
目安として、よくある服の厚みは次のくらいです。
| 服の種類 | 吊るしたときの厚み(目安) |
|---|---|
| シャツ・ブラウス | 2〜3センチ |
| 薄手のニット・カットソー | 3〜4センチ |
| カーディガン・中厚ニット | 4〜6センチ |
| ジャケット | 5〜7センチ |
| ウールのコート | 8〜12センチ |
| 中綿・羽毛の上着 | 12〜18センチ |
この表の数字は、あくまで目安です。同じコートでも、生地の厚さや、裏地の有無で、厚みは大きく変わります。自分の服を5枚まとめて測った数字があれば、そちらを使ってください。
表を見ると、秋冬の服がワードローブを圧迫する理由がわかります。シャツなら1メートルのパイプに30枚以上掛けられますが、ウールのコートなら8着ほど、中綿の上着なら6着ほどしか掛けられません。秋になって同じ枚数の服を吊るそうとすると、必要な長さが3倍以上になることもあるのです。
使えるのはパイプの8割まで|残りの2割はすき間として取っておく
パイプの長さを全部使えば、たくさんの服を吊るせます。けれど、ぎっしり詰めると、服を出し入れするたびに隣の服を押しのけることになります。押しのけられた服にはしわが寄り、ハンガーから落ちる服も出てきます。
パイプの長さの8割までを使うと決めておくと、服と服の間にすき間ができて、手を入れて1枚を取り出せるようになります。すき間の目安は、服を左右に寄せたとき、手のひら1枚分の空きができる程度です。
2割のすき間は、もう1つ役に立ちます。空気が通ることです。秋冬の服は、ウールのような湿気を含みやすい素材が多いので、詰め込むと湿気がこもりやすくなります。すき間があれば、扉を開けたときに空気が入れ替わり、湿気が逃げやすくなります。
8割という数字は、自分の使い方に合わせて変えてかまいません。毎朝、何枚もの服を出し入れする人は、7割にしたほうが使いやすいかもしれません。季節の服をしまっておくだけの区画なら、9割まで詰めてもいいでしょう。
ただ、最初は8割から始めてください。実際に使ってみて、取り出しにくければ減らし、余裕があれば増やします。数字を決めておくことで、詰めすぎに気づけるようになります。
迷うのは、計算の答えが0に近いときです。使える長さを3センチだけ超えている、あるいは2センチだけ余っている。こういう場合は、服を下ろすかどうかを、朝の出し入れで確かめて決めてください。1週間そのまま使ってみて、1枚を取り出すときに隣の服が一緒に動いたり、ハンガーが引っかかったりした日が2日以上あれば、超えている側として扱い、1枚下ろします。1度もなければ、そのままでかまいません。数字の上では少し超えていても、服の素材がすべりやすく、すき間が自然にできる場合もあるからです。反対に、数字の上では余っていても、厚手のウールが多いと服どうしがこすれて動きにくくなります。答えが0の前後5センチに入ったら、数字より手の感触を優先してください。
計算してみる|幅90センチの置き型ワードローブの場合
具体的に計算してみます。幅90センチの置き型ワードローブで、パイプの内寸が84センチだとします。8割は約67センチです。
ここに、秋冬に吊るしたい服を並べます。コートが2着で、1着10センチとして20センチ。ジャケットが2着で、1着6センチとして12センチ。ワンピースが3着で、1着4センチとして12センチ。シャツとブラウスが6枚で、1枚2.5センチとして15センチ。カーディガンが4枚で、1枚5センチとして20センチ。
合計は79センチです。使える長さの67センチを、12センチ超えています。
この12センチをどうするか。いくつかの選び方があります。カーディガンを2枚畳めば、10センチ減ります。シャツを2枚減らせば5センチ減ります。コートを1着、玄関の近くなど別の場所に移せば、10センチ減ります。
どれを選ぶかは、次の章の順番で決めます。大事なのは、超えている長さが数字で出ていることです。何となく入らないと感じているときより、12センチ減らせばいいとわかっているときのほうが、判断はずっと速くなります。
計算してみると、意外な発見があることもあります。たとえば、コートを2着吊るしているだけで、使える長さの3分の1近くを使っていた、というようなことです。コートの置き場所を変えるだけで、他の服がずいぶん楽に収まることもあります。
幅が120センチ以上の大きなワードローブでも、計算の手順は同じです。ただし、大きいワードローブほど、つい詰め込んでしまいがちです。幅があっても、8割の線を超えていれば、出し入れのしにくさは変わりません。
マイナスになったら、どれを吊るさずに下ろすか
使える長さを超えたとき、どの服から下ろすかには順番があります。
最初に下ろすのは、畳んでも傷まない服です。カットソーや薄手のニットは、畳んで引き出しや棚に置いても、形が崩れにくい服です。吊るすとむしろ、肩にハンガーの跡が付いたり、重みで伸びたりすることがあります。こうした服は、吊るす必要がそもそもありません。
次に下ろすのは、出番が少ない服です。この1か月で一度も着ていない服は、パイプの上に場所を取る理由がありません。季節が進んで出番が来るまで、別の場所で待っていてもらいます。
最後まで吊るしておくのは、しわになりやすい服と、形が崩れやすい服です。シャツやブラウス、ジャケット、ワンピース、そしてコートです。これらは畳むと、しわを伸ばす手間がかかったり、肩の形が崩れたりします。
コートについては、もう1つ選択肢があります。ワードローブの外に出すことです。玄関の近くにコート掛けがあるなら、毎日着るコートはそちらに移してしまう。ワードローブには、たまにしか着ないコートだけを残す。コートは厚みが大きいので、1着移すだけで10センチ前後の余裕が生まれます。
下ろした服の行き先は、引き出しや棚です。畳んだ服を引き出しに入れるときの考え方はクローゼット収納の引き出し|立てるか重ねるかに書いています。
迷う服|ニットとカーディガンは吊るすか畳むか
ここがいちばん迷う部分です。ニットとカーディガンは、吊るしてもいいし、畳んでもいい。どちらとも取れる服です。
一般に、ニットは畳むほうがいいと言われます。重みで肩が伸びたり、ハンガーの跡が付いたりするからです。けれど、全部を畳むと引き出しがすぐにいっぱいになり、パイプにはまだ余裕があるのに、引き出しの中がぎゅうぎゅうという状態になります。
判断の基準は、ニット1枚の重さと、編み地の詰まり方です。
まず、重さを確かめます。ニットを平らに置いて、肩の部分だけを指でつまんで持ち上げてください。つまんだ部分から下に、編み地がぐっと伸びるようなら、そのニットは吊るすと伸びます。畳んでください。伸びないなら、吊るしても大丈夫です。
次に、編み目の詰まり方を見ます。ニットを光にかざして、向こう側が透けて見えるほど目が粗いものは、吊るすと伸びやすくなります。目が詰まっていて、透けないものは、吊るしても形を保ちやすい服です。
この2つを確かめても迷う場合、たとえば、少し伸びるけれど目は詰まっている、というようなニットは、どうするか。そのときは、ハンガーに二つ折りにして掛ける方法をおすすめします。ニットを縦に二つに折って、ハンガーの横棒にかけるのです。肩に重みがかからないので伸びにくく、パイプの上で占める長さも普通に吊るすのとほとんど変わりません。
カーディガンは、前を開けて着る服なので、ニットより吊るしやすい服です。前のボタンを1つか2つ留めてから吊るすと、形が崩れにくくなります。ただし、厚手で重いカーディガンは、ニットと同じく伸びやすいので、つまんで確かめてください。
もう1つの考え方として、着る頻度で決める方法もあります。週に2回以上着るニットは、出し入れがしやすいように、二つ折りでパイプに掛けておく。月に数回しか着ないニットは、畳んで引き出しにしまう。頻度で分けると、朝に取り出す動きが短くなります。
頻度と伸びやすさがぶつかる場合もあります。よく着るのに、つまむと伸びるニットです。このときは伸びやすさを優先して、畳んでください。ただし、引き出しのいちばん上、手前の位置に置きます。そうすれば、畳んでいても取り出す手間は吊るすのとあまり変わりません。
最後に、それでも迷ったら畳んでください。畳んで失敗しても、しわを伸ばすのは簡単です。吊るして伸びたニットは、元に戻すのが難しくなります。迷ったときは、戻せるほうを選ぶ。この考え方は、ニット以外の服にも使えます。
境目に入るジャケットとワンピースの扱い
ジャケットとワンピースも、吊るすか畳むかで迷うことがあります。
ジャケットは、基本的に吊るしてください。肩の形があるジャケットは、畳むと肩が潰れて、着たときの印象が変わってしまいます。ただし、ニット素材のジャケットや、肩に芯が入っていない柔らかいジャケットは、畳んでもかまいません。肩を指で軽く押してみて、張りがあって押し返してくるなら芯が入っているので吊るす、張りがなくそのまま沈むなら芯がないので畳んでも大丈夫です。
ワンピースは、素材によります。とろみのある素材や、しわになりやすい素材は吊るしてください。ニットのワンピースは、ニットと同じく伸びやすいので、畳むか二つ折りにします。
ワンピースで気をつけたいのは、丈の長さです。長いワンピースは、吊るすと下に垂れて、下の棚や床に裾が付くことがあります。次の次の章で書くように、長い服をまとめて片側に寄せると、この問題は解消しやすくなります。
奥行きが足りないワードローブ|コートの肩が扉に当たるとき
ワードローブの奥行きが足りないと、コートの肩が扉に当たります。扉を閉めるたびに肩が押されて、形が崩れたり、しわが寄ったりします。
コートをハンガーに掛けたときの肩幅は、多くの場合45〜50センチです。中綿の上着だと、さらに数センチ広くなります。パイプが奥行きの真ん中にあるとすると、奥行きが55センチ以上あれば、肩は扉に当たりにくくなります。
奥行きが50センチ以下のワードローブでは、肩が扉に当たりやすくなります。この場合の対策は3つあります。
1つ目は、肩幅の狭いハンガーに替えることです。ハンガーの幅を数センチ狭くするだけで、肩が扉から離れます。ただし、ハンガーの幅が狭すぎると、肩の形が崩れるので、肩の縫い目より少し内側に収まる幅を選んでください。
2つ目は、コートを斜めに掛けることです。パイプに対して少し角度をつけて掛けると、肩が扉に当たりにくくなります。ただし、斜めにすると、パイプの上で占める長さが増えます。厚みの計算に、1着あたり3〜5センチを足しておいてください。
3つ目は、コートだけ別の場所に移すことです。奥行きの浅いワードローブは、シャツやブラウス、ジャケットなど肩幅の狭い服に使い、コートは別の場所に掛けます。
どの方法をとるか迷ったら、扉を閉めたあとにもう一度開けて、コートの肩の縫い目を指でなぞってみてください。縫い目に沿って折り目の線が付いていたら、扉に押されています。その場合は、まず斜めに掛けて1週間様子を見て、それでも線が付くなら別の場所へ移します。ハンガーを買い替えるのは、その後で十分です。
反対に、奥行きが70センチを超えるような深いワードローブでは、パイプの手前と奥に空きが余ります。奥の空きの使い方はクローゼットの箱を同じ幅でそろえる考え方が参考になります。
丈で分ける|長い服を片側に寄せて、下の空きを作る
パイプの上で服を並べる順番も、収納の量に影響します。おすすめは、丈の長い服を片側に寄せて、短い服を反対側にまとめることです。
長い服と短い服が混ざって並んでいると、パイプの下の空間がでこぼこになって、使えなくなります。短い服の下には空きがあるのに、隣の長い服が邪魔をして、そこに何も置けないのです。
長い服を片側に寄せると、反対側の短い服の下に、まとまった空きができます。この空きに、引き出し式の収納や、箱を置けます。
寄せ方の目安は、パイプから測った服の丈です。コートやロングワンピースなど、丈が100センチを超える服を片側にまとめます。ジャケットやシャツなど、丈が70センチ以下の服を反対側にまとめます。その間に、丈が中くらいの服を並べます。
こうすると、パイプの下の空きが、長い服の側から短い服の側に向かって、階段のように広がっていきます。短い服の下には、パイプから床までの高さから、服の丈を引いた分の空きができます。たとえば、パイプの高さが170センチで、短い服の丈が70センチなら、下に100センチ近い空きができます。
丈で並べると、もう1つよいことがあります。どの服がどこにあるかを、目で探しやすくなることです。長さが揃っている場所を見れば、そこにあるのがコートなのか、シャツなのかが、扉を開けた瞬間にわかります。
下の空きに置くもの|重さと出し入れの回数で決める
短い服の下にできた空きには、何を置くか。決め方は、重さと出し入れの回数です。
出し入れの回数が多いものは、取り出しやすい高さに置きます。床から腰の高さまでの間です。下着や靴下、毎日使う小物は、この高さのうち上のほうに置くと、深くかがまずに取り出せます。
重いものは、下に置きます。秋冬のニットを畳んで入れた箱は、意外と重くなります。上の段に置くと、取り出すときに落としやすくなるので、床に近い段に置いてください。
出し入れの回数が少なく、軽いものは、上の段に置きます。季節の終わった服や、たまにしか使わない小物です。
箱を選ぶときは、パイプの下の空きの幅と、ワードローブの奥行きに合わせてください。幅は、短い服の側の区画の幅から、左右に1センチずつ余裕を見た大きさ。奥行きは、ワードローブの奥行きから、扉の厚みと、服の裾の垂れ具合を引いた大きさです。箱の大きさを先に測っておくと、買ってから入らないという失敗を避けられます。
身近な店で手に入る小さな収納用品で、奥行きと重さに合わせて買う物を分ける考え方は秋冬の小物を奥行きと重さで分ける収納に書いています。
ハンガーをそろえると、厚みが何センチ減るか
ハンガーの種類をそろえるだけで、パイプの上の長さが変わります。
太いハンガーと細いハンガーが混ざっていると、服と服の間に無駄なすき間ができます。太いハンガーは、肩の形を保つのには向いていますが、1本あたり3〜5センチの厚みがあります。細いハンガーは1センチ前後です。
シャツやブラウス、薄手の服を細いハンガーにそろえると、1枚あたり1〜2センチ減ることがあります。10枚なら10〜20センチです。これだけで、コート1〜2着分の場所が空きます。
ただし、全部を細いハンガーにすればいいわけではありません。ジャケットやコートは、肩の形を保つために、ある程度の厚みのあるハンガーが必要です。細いハンガーに掛けると、肩の部分に跡が付いたり、形が崩れたりします。
おすすめは、服の種類ごとにハンガーを分けることです。シャツ、ブラウス、薄手の服は細いハンガー。ジャケットとコートは厚みのあるハンガー。ニットを二つ折りで掛けるときは、横棒のあるハンガーです。
ハンガーを替えたら、もう一度5枚まとめて厚みを測ってください。計算の数字が変わります。細いハンガーに替えてマイナスが消えたなら、服を下ろす必要はありません。替えてもまだマイナスが残るなら、その分は下ろす服で調整します。
秋と冬の入れ替え|一度に全部ではなく、2回に分ける
秋冬の服をワードローブに入れるとき、一度に全部入れ替えようとすると、パイプがすぐにいっぱいになります。秋の服と冬の服を同時に吊るすことになるからです。
おすすめは、入れ替えを2回に分けることです。1回目は、秋の入り口です。薄手の長袖、カーディガン、ジャケットを吊るします。2回目は、冬の入り口です。厚手のニット、コート、中綿の上着を吊るし、代わりに薄手のものを下ろします。
2回に分けると、パイプの上には、その時期に着る服だけが並びます。秋の初めにコートを吊るしておく必要はありませんし、冬になってから薄手のカーディガンを手前に置いておく必要もありません。
入れ替えの目安は、最低気温です。最低気温が15度を下回り始めたら1回目。10度を下回り始めたら2回目。暦の上の季節より、実際の気温で決めるほうが、着る服とパイプの上の服がずれにくくなります。
入れ替えのたびに、パイプの長さと服の厚みの計算をやり直してください。2回目は、コートや中綿の上着が加わるので、厚みの合計が大きく増えます。超えた分を、どの服から下ろすかを、その場で決めます。
迷うのは、1回目と2回目の間の時期です。朝は冷えるのに、昼は薄手で足りる日が続きます。この時期は、コートを1着だけ先に吊るし、そのぶん薄手のシャツを2〜3枚下ろしておくと、パイプの長さを変えずに両方の季節に対応できます。
家族で1台を使うとき|区画を厚みで割り振る
1台のワードローブを家族で共有している場合は、パイプの長さを人ごとに割り振ります。
割り振り方は、人数で均等に分けるのではなく、それぞれが吊るしたい服の厚みの合計で分けます。たとえば、大人1人のコートとジャケットで40センチ、子ども1人の服で20センチなら、パイプの長さを2対1で分けます。
子どもの服は小さいので、厚みも小さくなります。大人と同じ長さを割り振ると、子どもの区画が余って、大人の区画が足りなくなります。厚みで分けると、それぞれの区画がちょうどよく埋まります。
区画の境目には、目印を付けておくと便利です。パイプにクリップを挟んだり、色の違うハンガーを使ったりすると、誰の服がどこまでかがすぐにわかります。
子どもが成長すると、服の厚みも増えます。季節の入れ替えのたびに、割り振りを見直してください。寝室のクローゼットで家族の服を共有していて、朝の暗さが気になる場合は寝室のクローゼットが暗い朝の整え方も合わせて読んでみてください。
まとめ|今日の15分でやること
秋冬のワードローブ収納で、今日やることは3つです。
1つ目は、パイプの内寸と奥行きを測ること。パイプの長さに0.8を掛けて、使える長さを出します。
2つ目は、秋冬に吊るしたい服を種類ごとに5枚ずつまとめて、厚みを測ること。全部の厚みを足して、使える長さと比べます。
3つ目は、超えた分を、畳んでも傷まない服、出番の少ない服、の順に下ろすこと。ニットで迷ったら、肩をつまんで伸びるかを確かめ、伸びるなら畳む、伸びないなら吊るす、どちらとも言えないなら二つ折りで掛けます。
この3つで、ワードローブに何が入るのか、何が入らないのかが、数字ではっきりします。入らない服を無理に詰め込むより、入る量を先に知っておくほうが、毎日の出し入れはずっと楽になります。そして、新しい服を迎えるときも、使える長さから何センチ減るかを考えるだけで、買う前に置き場所まで決められるようになります。
よくある問い
- Q. 秋冬の服がワードローブに入りきりません。収納用品を買い足すべきですか
- 先にパイプの内寸を測って、0.8を掛けた長さと、吊るしたい服の厚みの合計を比べてください。合計のほうが大きいなら、足りないのは収納用品ではなくパイプの長さです。畳んでも傷まない服、この1か月着ていない服の順に下ろすと、買い足さずに収まることが多くあります。
- Q. ニットは吊るしてもいいですか、畳むべきですか
- 肩の部分を指でつまんで持ち上げ、編み地が下に伸びるなら畳んでください。伸びず、光にかざしても透けないほど目が詰まっているなら吊るしてかまいません。どちらとも言えないニットは、縦に二つ折りにしてハンガーの横棒に掛けると、肩に重みがかからずパイプの長さも増えません。
- Q. 奥行きの浅いワードローブで、コートの肩が扉に当たります
- コートを掛けたときの肩幅は45〜50センチほどあるので、奥行きが50センチ以下だと当たりやすくなります。肩の縫い目より少し内側に収まる幅のハンガーに替える、少し斜めに掛ける、コートだけ玄関近くなど別の場所に移す、のいずれかで対処してください。斜めに掛けるときは、1着あたり3〜5センチを厚みの計算に足します。
- Q. 秋冬の服はいつワードローブに入れ替えればいいですか
- 一度に全部ではなく、2回に分けてください。最低気温が15度を下回り始めたら、長袖やカーディガン、ジャケットを吊るします。10度を下回り始めたら、コートや厚手のニットを吊るし、代わりに薄手のものを下ろします。入れ替えのたびに厚みの計算をやり直すと、詰めすぎを防げます。
— メグラシ編集部





