クローゼットのズボン収納|折り目と生地で、掛けるか畳むか決める

あなたのズボンの置き場所は、折り目があるかどうかと、生地の重さで決まります。
折り目(センタープレス)があるズボンは掛けてください。折り目のないズボンは畳んでください。どちらとも言えないときは、そのズボンを片手で持って10秒、手首が疲れるかどうかで決めます。重いものは掛け、軽いものは畳みます。
ズボンの収納で困っている方の多くは、手持ちのズボンを全部同じ扱いにしています。全部をハンガーに掛けてパイプがいっぱいになっているか、全部を畳んで引き出しに入れて、折り目のあるズボンまで潰れているか。どちらの場合も、1本ずつ見て分けるだけで、場所の足りなさと形の崩れが同時に減ります。
この記事では、手持ちのズボンを3つの山に分け、掛けるズボンにはハンガーの種類と高さを、畳むズボンには引き出しの深さに合わせた畳み方を決めていきます。コートなど上着の掛け方はコートの収納|厚みと肩幅で、掛ける場所とハンガーを決める、クローゼット全体で吊る服と畳む服の割り振りは衣類収納クローゼットにまとめています。ここではズボンだけを扱います。
結論:折り目で分けて、迷ったら重さで分ける
ズボンの置き場所を決める順番は、次の2段です。
1段目は折り目です。ズボンの前を見て、膝の真ん中を縦に通る線がアイロンでつけてあるかどうかを見てください。この線があるズボンは、畳むと線が二重になったり、横に新しい折りじわが入ったりして、元の線がぼやけてしまいます。だから掛けます。
2段目は重さです。折り目のないズボンのうち、片手で持って10秒ほどで手首が疲れるくらい重いものは、畳んで重ねると下のズボンを押し潰します。重いズボンは掛けるほうに回します。軽いものは畳みます。
| 折り目 | 生地の重さ | 置き場所 |
|---|---|---|
| ある | 重い・軽いどちらも | 掛ける |
| ない | 重い(片手で10秒持つと疲れる) | 掛ける |
| ない | 軽い | 畳む |
この表で、折り目のあるズボンは重さを問わず掛ける側に入れています。軽い生地でも、折り目は畳むと崩れるからです。反対に、折り目のないズボンで軽いものは、掛けるより畳むほうが場所を取りません。
この分け方で、たいていのズボンは迷わず行き先が決まります。決まらないのは、伸びる生地のズボンや、太いズボン、裏に起毛のあるズボンのような、どちらの性格も持っているものです。それは後の「どちらとも取れるとき」で扱います。
最初に、手持ちのズボンを3つの山に分ける
収納の場所を決める前に、ズボンを全部クローゼットから出してください。ベッドや床の上に広げて、3つの山を作ります。
1つめの山は、折り目のあるズボンです。仕事で履くきれいめのズボン、ウールのズボン、センタープレスの入ったワイドなズボンがここに入ります。
2つめの山は、折り目がなく、重いズボンです。厚手のデニム、コーデュロイ、厚手のチノ、裏に起毛のあるズボンなどです。
3つめの山は、折り目がなく、軽いズボンです。薄手のコットン、とろみのある化繊、ジャージー素材、部屋着に近いゆるいズボンなどです。
山を作るときに、もう1つだけ見てください。この秋に入ってから一度でも履いたかどうかです。履いていないズボンは、山の中で少し横にずらして置いておきます。後で置き場の広さが足りないときに、まずこのズボンを奥に移すことになります。
山を作るのにかかる時間は、10本なら15分ほどです。1本ずつ悩まないで、折り目と重さだけを見て、さっさと分けてください。好きかどうか、似合うかどうかは、この段階では考えません。
測るもの1|折り目は、膝の真ん中を指でなぞって確かめる
折り目があるかどうかは、見ただけでは分かりにくいことがあります。生地の色が濃いと線が目立たず、何度か洗ったコットンのズボンだと、薄く残った線があるのかないのか、判断に迷います。
確かめ方は、ズボンを床に置いて、膝の真ん中を指で上から下になぞることです。指に、はっきりした稜線が当たるなら、折り目があると考えてください。当たらない、もしくはふくらみがあるだけなら、折り目はないものとして扱います。
指でなぞって線が当たるのに、見た目には目立たないズボンもあります。たとえば、洗えるタイプのきれいめのズボンで、線が加工でつけてあるものです。このタイプは、洗ったあとも線が戻るように作られていますが、畳んで重ねると、横に新しい線がついてしまいます。横の線は、縦の線より戻りにくいことが多いので、指で線が当たるなら掛ける側に入れてください。
線が片脚だけに残っている、前だけで後ろにはない、というズボンもあります。これは以前に誰かがアイロンをかけたときの跡で、もともとの折り目ではないことが多いです。こうしたズボンは、折り目なしとして扱って構いません。
測るもの2|生地の重さは、片手で持って10秒
折り目のないズボンを、掛けるか畳むかで分けるときに使うのが、重さです。量りを使っても構いませんが、もっと簡単なのは、ウエストの部分を片手で持って、腕を前に伸ばしたまま10秒数えることです。
10秒たつ前に手首が下がってくるズボンは、重いほうに入れてください。厚手のデニムや、目の詰まったコーデュロイ、厚手のウールが混ざったズボンは、たいていここに入ります。10秒持っても手首が楽なズボンは、軽いほうです。
重いズボンを畳んで重ねると、下になったズボンに、上のズボンの重さがかかり続けます。3本、4本と重ねると、いちばん下のズボンは、膝の位置に深い折りじわがつきます。また、重いズボンは取り出すときに上のズボンをどけるのも大変で、そのうちに上の1本だけを履いて、下のズボンは忘れられていきます。
軽いズボンは、反対に、掛けると場所を取るわりに、ハンガーからすべり落ちやすいものが多いです。とろみのある化繊や、ジャージー素材は、ハンガーにかけると数日で床に落ちていることがあります。こうしたズボンは、畳んで引き出しに入れたほうが、形も保ちやすく、取り出しやすくなります。
測るもの3|ウエストの作りと、伸びる生地かどうか
折り目と重さに加えて、もう1つ見ておくとよいのが、ウエストの作りと生地の伸びです。
ウエストがゴムのズボンは、掛けるときに裾を挟むと、ウエスト側が下になって、ゴムの部分が伸びたまま吊られます。ゴムは重さがかかり続けると戻りにくくなるので、ゴムのウエストのズボンを掛けるなら、二つ折りにしてハンガーのバーに渡すか、畳むほうに回してください。
伸びる生地のズボン、たとえばニットに近い素材や、伸縮性の高いレギンスに近いズボンも、掛けると縦に伸びていきます。裾を挟んで吊るすと、自分の重さで少しずつ下に伸びて、膝の位置が下がったように見えることがあります。こうしたズボンは、重さに関係なく畳む側に入れます。
反対に、ウエストにボタンとファスナーのあるズボンは、裾を挟んで吊ってもウエストの形がほとんど変わりません。折り目のあるきれいめのズボンが掛けるのに向いているのは、折り目のためだけでなく、ウエストがしっかりしているからでもあります。
掛けるズボン|ハンガーは「裾を挟む」か「二つ折りで掛ける」か
掛ける山に入ったズボンには、次にハンガーの種類を決めます。ズボン用のハンガーは、大きく分けて2つです。1つは裾をクリップで挟んで逆さに吊るもの、もう1つはズボンを二つ折りにしてバーに掛けるものです。
**裾を挟むハンガーは、折り目をまっすぐ保つのに向いています。**ズボンが自分の重さで下に引っ張られるので、折り目が伸びたまま保たれ、膝のしわも取れやすくなります。長いズボンでも、裾を挟めばウエスト側が下になるだけなので、床に付きにくいのも利点です。
ただし、挟んだところに跡がつきやすい生地には向きません。薄手で目の細かい生地や、光沢のある生地は、クリップの跡が裾に残ることがあります。クリップの内側にフェルトやゴムがついているハンガーを使うか、クリップと生地のあいだに薄い紙を1枚はさむと、跡がつきにくくなります。
二つ折りで掛けるハンガーは、挟む跡がつかないかわりに、膝のあたりに横の折りじわがつきやすくなります。バーが細いほど、しわは深くなります。二つ折りで掛けるなら、バーが太いものか、バーの表面に生地がすべらない加工がしてあるものを選んでください。
どちらを使うかの決め方は、生地のすべりです。ズボンの生地を指でこすって、つるっとすべるなら、二つ折りで掛けると落ちやすいので、裾を挟むほうにします。ざらっと指に引っかかるなら、二つ折りでも落ちにくいので、跡のつかない二つ折りのほうが向いています。
掛ける高さ|パイプの下に、ズボンの丈ぶんの空きがあるか
掛けるズボンが決まったら、どこに掛けるかを決めます。ここで測るのは、パイプの高さと、その下にある空きの高さです。
裾を挟んで逆さに吊ると、ズボンはその丈のまま下に垂れます。股下がふつうのズボンでも、ハンガーを含めると、パイプから下に1メートル前後の空きが必要になります。パイプの下に引き出しや収納ケースを置いていると、裾ではなくウエスト側がケースの上に当たって、ズボンの形が崩れることがあります。
パイプの下の空きを、メジャーで床やケースの上まで測ってください。手持ちのいちばん長いズボンの丈に、ハンガーの高さを足して、それより空きが短いなら、逆さに吊るのはそこではできません。
空きが足りない場合は、2つの方法があります。1つは、二つ折りで掛けるハンガーに変えることです。二つ折りにすれば、必要な空きは半分ほどになります。もう1つは、パイプの端の、下に何も置いていない場所を、長いズボン専用にすることです。クローゼットの端の幅20〜30cmほどを、長いズボンとロングスカートの場所に決めておくと、他の場所の下にケースを置けるようになります。
掛けるズボン1本あたりに必要なパイプの幅は、薄手なら3cm、厚手なら4cmほどです。10本掛けるなら、30〜40cmの幅が必要になります。いまの幅と比べて足りないなら、掛ける山の中から、重さが中くらいのものを畳むほうに移してください。
掛ける場所の順番|よく履く1本を、手前の利き手側に置く
パイプのどこに、どのズボンを掛けるかも決めておくと、戻すときに迷いません。
いちばんよく履く1本は、クローゼットの扉を開けたときに、利き手側のいちばん手前にくる場所に掛けます。右利きなら、扉を開けて右手が自然に伸びる位置です。2番目によく履くズボンは、その隣です。
秋冬に入ると、ウールやコーデュロイのように重いズボンが手前に増えます。重いズボンは、パイプの中央に寄せるより、壁際や柱に近い側に寄せたほうが、パイプのたわみが少なくなります。クローゼットのパイプは、中央がいちばんたわみやすいからです。
並べる順番を決めたら、ハンガーの向きも揃えてください。フックの口が全部同じ方向を向いていると、取るときも戻すときも、片手で済みます。向きが混ざっていると、戻すたびにハンガーを回すことになり、それが面倒で、ベッドの上にズボンが置きっぱなしになっていきます。
畳むズボン|引き出しの深さが15cm未満なら立てる
畳む山に入ったズボンには、引き出しの深さに合わせて畳み方を決めます。深さは、引き出しの内側の底から、上の縁までをメジャーで測ってください。
深さが15cm未満の引き出しは、立てて入れるのが向いています。浅い引き出しにズボンを寝かせて重ねると、2本か3本で上がいっぱいになり、下のズボンが見えなくなります。立てて入れれば、引き出しを開けたときに全部のズボンが上から見えて、どれでも1本だけ抜き出せます。
立てるための畳み方は、まずズボンを縦に半分に折り、片脚の上にもう片脚を重ねます。次に、股の出っ張りを内側に折り込んで、全体を長方形にします。そこから、引き出しの深さに合わせて、三つ折りか四つ折りにしてください。畳んだ高さが、引き出しの深さより2cmほど低くなるのがちょうどよい大きさです。それより高いと、引き出しを閉めるときに上がこすれます。
深さが15cm以上の引き出しなら、寝かせて重ねても構いません。ただし、重ねるのは3本までにしてください。4本以上重ねると、下のズボンが潰れるだけでなく、取り出すときに上のズボンが崩れます。重ねる順番は、重いズボンを下、軽いズボンを上にします。
畳むズボン|1本あたりの幅は25cmで見積もる
畳んで立てたズボンは、1本あたり、引き出しの中で幅4〜6cmほどを取ります。三つ折りにした長さは、25cm前後になることが多いです。
引き出しの内側の幅と奥行きを測って、そこに25cm×5cmの長方形がいくつ入るかを数えてください。幅40cm、奥行き40cmの引き出しなら、奥行き方向に1列、幅方向に8本ほどが入ります。奥行きが50cm以上あれば、2列にできますが、奥の列は取り出しにくくなるので、奥にはあまり履かないズボンを入れます。
この見積もりで、畳む山のズボンが引き出しに入りきらないとわかったら、次の順番で減らしていきます。最初は、最初に横にずらしておいた「この秋に履いていないズボン」を、別の箱に移します。それでも入らないなら、畳む山の中で重さが中くらいのものを、掛けるほうに移します。
どちらとも取れるときの決め方
ここからは、表だけでは決まらないズボンの扱いです。この記事でいちばん長く書いているのは、収納の相談でつまずくのがほとんどこの部分だからです。
どちらとも取れるとき1|折り目はないが、太くて生地の量が多い
まず、折り目はないけれど、裾幅が広く、生地の量が多いズボンです。ワイドなコットンのズボンや、ゆったりしたリネン混のズボンがこれにあたります。重さは中くらいで、10秒持って手首が疲れるかどうか、微妙なところです。
この場合は、畳んだときの厚みで決めてください。立てる畳み方で畳んでみて、厚みが6cmを超えるなら、引き出しの中で場所を取りすぎるので、掛けるほうに回します。6cm以下に収まるなら、畳むほうで構いません。
掛ける場合は、二つ折りではなく、裾を挟むハンガーを使います。生地の量が多いズボンを二つ折りにすると、バーの上で生地が団子になり、膝のあたりに大きなしわが入ります。裾を挟んで吊れば、生地の重さで自然に下に落ちて、しわが伸びます。
どちらとも取れるとき2|折り目はあるが、伸びる生地や薄い生地
次に、折り目はあるけれど、伸びる生地や、とても薄い生地のズボンです。折り目があるから掛けたいけれど、掛けると伸びる、跡がつく、すべり落ちる、という悩みが出てきます。
伸びる生地で折り目のあるズボンは、二つ折りで掛けてください。裾を挟んで吊ると、縦に伸びて折り目ごと下に下がってしまいます。二つ折りにすれば、ズボンの重さがバーの左右に分かれるので、伸びが少なくなります。バーの上に薄手のタオルを1枚巻いておくと、すべりにくく、膝の横じわもつきにくくなります。
とても薄い生地で、裾に挟み跡がつきやすいズボンは、クリップの内側にやわらかい素材がついたハンガーを選ぶか、二つ折りにします。二つ折りで落ちる場合は、バーにすべり止めのついたハンガーにしてください。
それでも折り目が保てない、または掛ける場所がどうしても足りない場合は、折り目に沿って畳む方法もあります。ズボンの折り目を合わせて縦半分にし、その状態で、膝を避けた位置で二つ折りにします。膝の位置で折ると、膝に横じわが入って、折り目より目立ってしまうからです。股下の半分より少し上、太ももの位置で折ってください。
どちらとも取れるとき3|裏起毛やキルティングのような厚い防寒のズボン
秋の終わりから冬にかけて出てくるのが、裏に起毛のあるズボンや、中わたの入った防寒のズボンです。重さは重い側に入ることが多いですが、掛けると起毛が押されて寝てしまうことがあり、畳むと厚みで場所を取ります。
この場合は、着る頻度で分けます。週に2回以上履くズボンは、掛けて手前に置いてください。毎回畳む手間がかかると、そのうちベッドや椅子に置きっぱなしになります。週に1回以下のズボンは、畳んで引き出しの奥か、寝かせて上段の箱に入れます。
掛けるときは、裾を挟むハンガーで、裾の起毛のない部分を挟んでください。起毛のある部分をクリップで挟むと、跡がそのまま残ります。畳むときは、起毛が内側になるように畳んで、上に重ねるのは軽いものだけにします。
どちらとも取れるとき4|デニムは畳むか、掛けるか
デニムは、多くの方が迷うズボンです。折り目はなく、重さは中くらいから重い側。畳んでも掛けても、形が大きく崩れることは少ない素材です。
決め方は2つあります。1つは、洗う頻度です。数回履いてから洗う方は、履いたあとに湿気を抜くために、掛けておくほうが向いています。履いたらすぐ洗う方は、乾いたあとに畳んで引き出しに入れれば十分です。
もう1つは、手持ちのデニムの本数です。3本以上あるなら、全部を掛けると、パイプの幅を12cm以上使います。デニムは掛ける場所に残す1本だけを決めて、残りは畳む、と分けると、パイプの幅が空きます。残す1本は、この秋にいちばん履いているものにしてください。
手持ちのデニムの役割の分け方は、ジーンズの流行は3本の役割分けで受け止めるにも書いています。収納のときにも、その役割分けをそのまま使えます。土台の1本は手前に掛け、他の2本は畳む、という分け方です。
どちらとも取れるとき5|掛ける場所も畳む場所も、どちらも足りない
最後に、ズボンを分けてみたら、掛ける場所も畳む場所も、どちらも足りないという場合です。収納の広さに対して、ズボンの本数が多すぎる状態です。
この場合は、**置き場ではなく、本数を先に決めます。**掛けるズボンを何本、畳むズボンを何本まで、と上限を決めて、それに入る分だけを手前に残してください。上限の決め方は、1週間で履くズボンの本数を数えることです。週5日で仕事に履くズボンが3本、休日に履くズボンが2本なら、手前に置くのは5本で足ります。その2倍、10本を上限にしてください。
上限を超えた分は、捨てる必要はありません。別の箱にまとめて、上の段や、押し入れの奥に移します。箱の外側に、中に入れたズボンの本数と、入れた日付を書いておいてください。3か月たって箱を一度も開けなかったら、その中のズボンは、手放すかどうかを考えるときです。
どちらとも取れるとき6|上着と揃いのズボン
最後にもう1つ、上着と同じ生地で揃えたズボンです。仕事用のセットアップや、式のための上下揃いの服がこれにあたります。ズボンだけを見れば折り目があって掛ける側ですが、上着と一緒に掛けるか、ズボンだけ別に掛けるかで迷います。
決め方は、上下を別々に着る日があるかどうかです。上下を必ず一緒に着るなら、上着のハンガーにズボンを二つ折りで掛けて、1本のハンガーにまとめてください。パイプの幅を1本ぶん節約でき、片方だけ見当たらないということもなくなります。
ズボンだけを他の上と合わせて履く日があるなら、ズボンは裾を挟むハンガーで別に掛けます。そのかわり、上着のすぐ隣に掛けて、組で並べておいてください。離して掛けると、色の褪せ方や毛羽立ち方が上下で変わっていくのに気づきにくくなります。上下を同じ回数だけ洗う、または同じ回数だけ休ませることも、隣に並べておくと忘れにくくなります。
秋冬に入れ替えるズボンの順番
季節の変わり目には、薄手のズボンと厚手のズボンを入れ替えます。このときに、全部を一度に入れ替えようとすると、ベッドの上が服でいっぱいになって、途中で疲れてしまいます。
入れ替えるのは、2回に分けてください。1回目は、朝晩が冷えてきた頃です。このときは、厚手のズボンを2本だけ出して、薄手のズボンの中で、もう履かないと思うものを2本だけしまいます。全部を入れ替えないで、手前の2本だけを入れ替えます。
2回目は、日中も上着がほしくなった頃です。このときに、残りの薄手のズボンをしまい、厚手のズボンを全部出します。しまう薄手のズボンは、洗ってからしまってください。汗や皮脂が残ったまましまうと、次に出したときに黄ばみやにおいが出ることがあります。
しまう場所は、上段の箱か、引き出しの奥です。薄手のズボンは軽いので、畳んで重ねても潰れにくく、上段に上げても重さで困ることはありません。上段の箱の使い方はクローゼットの上段収納を参考にしてください。
しまう前に、ポケットと裾と膝を確かめる
掛けるか畳むかが決まっても、しまう前のひと手間を飛ばすと、収納した場所で形が崩れていきます。ズボンをしまう前に確かめてほしいのは、ポケット、裾、膝の3か所です。
ポケットは、中に何も入っていないかを確かめます。鍵やハンカチ、レシートが入ったまま掛けると、その重さでポケットの口が下に引っ張られ、腰まわりの形が崩れます。畳んで重ねた場合は、中に入ったものの形が、上から押されて生地に写ります。脱いだら、まずポケットを空にしてください。
裾は、ほつれや、泥はねがないかを見ます。秋冬は雨の日や落ち葉の多い道を歩くことが増え、裾の内側に泥がついていることがあります。そのまましまうと、乾いた泥が周りのズボンにもつきます。ブラシで落としてからしまってください。
膝は、履いたあとの膨らみが残っていないかを見ます。座っている時間が長かった日は、膝の部分が前に出て、ズボンの形が変わっています。この膨らみは、裾を挟んで逆さに吊れば、ひと晩でたいてい戻ります。畳む側のズボンでも、膨らみが目立つ日は、ひと晩だけ逆さに吊ってから畳むと、引き出しの中で膨らみが固まらずに済みます。
この3か所を見るのにかかる時間は、1本あたり30秒もかかりません。脱いだあとのこの30秒が、1か月後のズボンの形を左右します。
ズボンを戻すときに崩れない仕組み
分けて、掛けて、畳んでも、1週間たつと元に戻ってしまう、という方は少なくありません。崩れるのは、多くの場合、戻すときの手間が、出すときの手間より多いからです。
掛けるズボンは、ハンガーを掛けたまま、パイプに戻すだけにしておいてください。脱いだらハンガーを取り出して、クリップを開いて、裾を挟んで、パイプに掛ける。この4つの動きのうち、どれか1つでも面倒だと感じたら、そこが崩れる場所です。たとえば、クリップが固くて開きにくいなら、ハンガーを替えてください。
畳むズボンは、脱いだその日に畳まなくても構いません。1日履いたズボンは、湿気を含んでいるので、すぐ畳んで引き出しに入れるより、椅子の背やドアのフックに一晩掛けておいたほうが、生地にとってもよいくらいです。そのかわり、翌朝の着替えのときに、前の日のズボンを畳んで引き出しに戻すところまでを、着替えの一部にしてください。
戻すときに迷わないように、引き出しの中のズボンを、色の濃い順や、よく履く順に並べておくと、空いている場所がそのまま戻す場所になります。
1か月後に見直す3つのこと
ズボンを分けて置き場を決めたら、1か月後にもう一度だけ見直してください。見るのは3つです。
1つめは、掛けたズボンに、裾の挟み跡や、膝の横じわが出ていないかです。出ているなら、そのズボンはハンガーの種類が合っていません。裾を挟んでいるなら二つ折りに、二つ折りなら挟むほうに替えてみてください。
2つめは、畳んだズボンに、折り目のような線が入っていないかです。立てて入れているのに線が入るなら、畳んだ高さが引き出しの深さに合っていない可能性があります。畳む回数を1回減らすか、増やして、高さを合わせてください。
3つめは、この1か月で一度も触っていないズボンがあるかです。あるなら、そのズボンは手前にある必要がありません。奥か、別の箱に移してください。手前に残るのは、実際に履いているズボンだけになります。
これを1回やると、ズボンの置き場所は、自分の履き方に合った形に落ち着きます。2回目以降は、季節の入れ替えのときに、同じ3つを見るだけで十分です。
まとめ:1本ずつ見て、分けてから場所を決める
ズボンの収納は、全部を同じ扱いにするのをやめるところから始まります。折り目のあるズボンは掛ける。折り目がなくて重いズボンも掛ける。折り目がなくて軽いズボンは畳む。迷ったら、片手で持って10秒です。
掛けるズボンは、生地のすべりで、裾を挟むか二つ折りかを決めます。畳むズボンは、引き出しの深さで、立てるか寝かせるかを決めます。どちらにも入りきらないときは、置き場ではなく本数を先に決めてください。
最初の仕分けにかかる時間は、10本で15分ほどです。そのあとの1か月で、自分の履き方に合わなかった置き場所だけを直せば、それ以降、ズボンの置き場で迷うことはほとんどなくなります。引き出しの中の分け方をもっと細かく考えたい方は、クローゼットの引き出し|立てるか重ねるかも参考にしてください。
よくある問い
- Q. ズボンはハンガーに掛けるのと畳むのと、どちらがいいですか
- 全部をどちらかに寄せる必要はありません。折り目のあるズボンと、ウールのように重くてしわが戻りにくいズボンは掛けて、デニムやコットンのように折り目のないズボン、伸びる素材のズボンは畳むのが基本です。迷ったときは、そのズボンを片手で持って、10秒ほど持ち続けて手首が疲れるかどうかで決めてください。疲れるほど重いものは掛け、軽いものは畳むと、どちらも形が崩れにくくなります。
- Q. ズボン用のハンガーは、挟むタイプと掛けるタイプのどちらがいいですか
- 裾を挟むタイプは、折り目をまっすぐに保ちやすく、長いズボンでも床に付きません。ただし、挟んだ跡がつきやすい薄手の生地には向きません。二つ折りで掛けるタイプは跡がつきにくいかわりに、すべりやすい生地だと落ちやすく、膝の位置に折りじわが出ることがあります。手持ちのズボンの生地を指でこすって、すべるなら挟む、ざらつくなら掛ける、と分けると選びやすいです。
- Q. ズボンの本数が多くて、クローゼットに入りきりません
- 最初に、この秋から一度でも履いたかどうかで分けてください。履いていないズボンを引き出しの奥や上の段にまとめて移すだけで、手前に残るのは実際に回している本数になります。そのうえで、掛けるズボンは1本あたり3〜4cm、畳むズボンは1本あたり幅25cmほどを目安に、置き場の広さと照らし合わせると、入る本数が見えてきます。
- Q. ウールのズボンを畳んでしまったら、膝にしわがつきました
- ウールは時間をかければしわが戻りやすい素材です。ハンガーに裾を挟んで逆さに吊り、ひと晩おいてください。湿気のある浴室の近くに半日ほど吊るすと戻りが早くなります。それでも残るしわは、当て布をしてスチームを浮かせながら当て、手で軽く伸ばしてください。次からは、折り目のあるウールのズボンは掛ける側に入れると、同じしわはつきにくくなります。
— メグラシ編集部





