衣類収納クローゼット|吊る服と畳む服を、パイプ1mの着数で分ける

**クローゼットのパイプを、端から端までメジャーで測ってください。**そして、いま掛かっている服を全部、片側に寄せたときの厚みを測ります。厚みがパイプの長さの8割を超えていたら、あなたのクローゼットは「吊る服が多すぎる」状態です。
衣類収納でクローゼットが片づかないとき、多くの人は収納用品を足そうとします。けれど、パイプに掛ける服が多すぎると、どんな収納用品を足しても、服どうしが押し合い、取り出すたびにしわが寄ります。先に決めるべきは、どの服を吊って、どの服をたたむかです。
この記事では、服を1着ずつ「吊る側」と「たたむ側」に分けます。物差しは2つだけです。吊ったときに1着が取る厚みと、たたんだときに折れ跡が戻るかどうか。パイプの長さから入る着数を出し、はみ出す分をたたむ側へ回します。
結論:吊るか畳むかは「吊った厚み」と「折れ跡」の2つで決める
服を吊るか畳むかは、好みや習慣で決めている人が多いと思います。けれど、決め方を2つの物差しにそろえると、迷う服がぐっと減ります。
- **折れ跡が戻らない服は、吊る。**たたむと折れ線やしわが残り、着る前にアイロンが要る服
- **吊ると形が崩れる服は、たたむ。**重さで肩が出っ張ったり、丈が伸びたりする服
この2つのどちらにも当てはまらない服、つまりたたんでも吊ってもかまわない服は、パイプの空き具合で決めます。パイプに余裕があれば吊り、足りなければたたむ。この「どちらでもいい服」を調整に使うのが、パイプを8割に収めるこつです。
吊る服とたたむ服を分けたら、吊る服の厚みを合計して、パイプに入るかを確かめます。入らなければ、どちらでもいい服からたたむ側へ移します。それでも入らないときは、吊る服そのものを見直します。順番を守れば、どの服をどこへ置くかが自然に決まっていきます。
最初にパイプの使える長さを測る
パイプの長さは、端の金具から端の金具までではありません。実際に服を掛けられるのは、そこから両端を少しずつ引いた長さです。
- 両端の金具のそばは、ハンガーのフックが掛けにくく、服の肩が壁に当たる。片側5cmずつ引く
- 扉が折れ戸や引き戸の場合、扉が重なる部分の奥は手が届きにくい。その幅を引く
- 中央に支えの金具がある場合は、その前後3cmずつ引く
たとえば、金具から金具まで120cmのパイプで、両端を5cmずつ引くと、使える長さは110cmです。さらに、この110cmをいっぱいに使わず、8割の88cmまでに収めます。残りの2割は、服を左右に寄せて取り出すための空きです。
8割で止める理由は、取り出しやすさだけではありません。服どうしが押し合うと、隣の服のボタンや金具が布に当たって跡が付き、肩の形も崩れます。片手で服を左右に寄せたとき、取り出したい服の前身頃が全部見えるくらいの空きがあれば、しわはほとんど寄りません。
パイプの高さと、下の空きも測っておく
長さと一緒に、パイプの高さも測っておきます。床からパイプまでの高さから、ハンガーのフックの分として5cmほど引いた長さが、吊った服の裾が床に着くまでの余裕です。
- 余裕が160cm以上:ロングコートやマキシ丈のワンピースも、裾を床に着けずに掛けられる
- 余裕が120cmから160cm:ひざ下丈までの服なら掛けられる。ロング丈は裾がたまる
- 余裕が120cm未満:上着やブラウスなど、腰までの丈の服を中心に掛ける
ロング丈の服が多いのに余裕が足りないと、裾が床で折れて跡が付きます。そうした服は、パイプの端にまとめて掛け、その下には何も置かないようにします。逆に、腰までの丈の服を集めた側には、下に引き出しや箱を置く空きができます。長い服と短い服を左右に分けるだけで、下の空きが使いやすくなります。
パイプが2段ある場合は、上の段に上着やブラウス、下の段にパンツやスカートを掛けるのが基本です。上の段は手を伸ばして届く高さか、実際に一度取ってみて確かめてください。背伸びをしないと取れない高さなら、そこはよく着る服の場所には向きません。
吊った厚みの目安:1着が何cmを取るか
次に、服1着がパイプの上で取る厚みを知っておきます。厚みは、同じ種類の服を5着ほど寄せて測り、5で割ると出せます。測る時間がないときは、次の目安を使ってください。
| 服の種類 | 吊った厚みの目安 | パイプ1mの着数 |
|---|---|---|
| 薄手のブラウス・シャツ | 約2.5cm | 約40着 |
| とろみ素材のワンピース | 約3cm | 約33着 |
| 薄手のカーディガン | 約3.5cm | 約28着 |
| スカート(クリップで下げる) | 約3cm | 約33着 |
| パンツ(裾を挟んで下げる) | 約3cm | 約33着 |
| ジャケット | 約5cm | 約20着 |
| トレンチ・薄手のコート | 約6cm | 約16着 |
| ウールのコート | 約8cm | 約12着 |
| 中わたの厚い上着 | 約12cm | 約8着 |
この表は、厚みを測って比べるための軸です。手持ちの服は素材や肩パッドの有無で前後するので、一番多い種類の服だけは、実際に5着寄せて測っておくと、計算がずれにくくなります。
ハンガーの形でも厚みは変わります。肩に厚みのある木のハンガーは、それだけで1本2cm以上を取ります。薄い滑りにくいハンガーにそろえると、1本1cmほどで済みます。ハンガーの話は、後の章で詳しく書きます。
パイプに何着入るかを計算する
厚みがわかったら、吊る服の合計がパイプの8割に収まるかを計算します。手順はこうです。
- 吊る服を種類ごとに数える(ブラウス何着、ジャケット何着、コート何着)
- 種類ごとの着数に、吊った厚みを掛ける
- 全部を足して、パイプの使える長さの8割と比べる
たとえば、使える長さ110cm、8割で88cmのパイプに、ブラウス12着、カーディガン4着、ジャケット3着、ワンピース3着、コート2着を掛けたいとします。
- ブラウス 12着 × 2.5cm = 30cm
- カーディガン 4着 × 3.5cm = 14cm
- ジャケット 3着 × 5cm = 15cm
- ワンピース 3着 × 3cm = 9cm
- コート 2着 × 8cm = 16cm
合計は84cmで、88cmに収まります。ここにパンツを5本足すと15cm増えて99cmになり、8割を超えます。このときは、パンツの一部か、カーディガンをたたむ側へ移すことを考えます。
計算してみると、「なんとなく全部吊っていた」服のうち、どれがパイプを圧迫しているかが見えてきます。厚い服が1着増えると、薄い服3着分の場所がなくなることも、数字にするとよくわかります。
小さめのクローゼットで計算するとどうなるか
もう1つ、使える長さが80cmの、小さめのクローゼットで考えてみます。8割は64cmです。ここに、ジャケット2着とウールのコート2着を掛けると、それだけで10cm+16cm=26cmを使います。残りは38cm。薄手のブラウスなら15着、とろみのワンピースなら12着ほどで埋まります。
小さめのクローゼットでは、コートを吊る側に入れるかどうかが、全体を大きく左右します。玄関にコートを掛ける場所があるなら、秋冬のあいだ毎日着るコートはそちらへ回し、クローゼットには予備の1着だけを残す。それだけで8cm空き、ブラウス3着分の場所ができます。
逆に、使える長さが150cmを超える大きなクローゼットでは、8割でも120cmあります。この場合は、吊る服を減らすより、吊る服をどの順に並べるかのほうが、取り出しやすさに効いてきます。並べ方は後の章で書きます。
吊る側に入れる服:たたむと折れ跡が戻らないもの
吊る側に優先して入れるのは、たたむと折れ跡やしわが残り、着る前に手入れが要る服です。
- ジャケット・コート:肩と襟の形が命の服。たたむと肩の芯が折れ、襟の返りがつぶれる
- とろみ素材のブラウス・ワンピース:薄くやわらかい布は、折れ線がそのまま残りやすい
- プリーツスカート:たたむとプリーツの線が乱れ、元に戻すのに手間がかかる
- センタープレスのパンツ:折り目以外の線が付くと、きちんと感が落ちる
- 麻や綿のシャツ:たたみじわが深く入り、アイロンなしでは着にくい
これらは、パイプが足りなくても最後までたたむ側へ回さない服です。吊る服を決めるときは、まずこのグループを全部数えて、それだけでパイプのどれくらいを使うかを確かめてください。このグループだけで8割を超えるなら、パイプが足りないのではなく、持っている量そのものが収納に対して多いということです。
たたむ側に回す服:吊ると形が崩れるもの
たたむ側に回すのは、吊ると重さで形が崩れる服です。
- 厚手のニット:重さで肩に出っ張りができ、丈も伸びやすい
- 伸びやすいカットソー:首まわりがハンガーで広がり、肩に跡が付く
- スウェット・パーカー:重さがあり、吊ると前身頃が下がる
- デニムや厚手のコットンパンツ:たたんでも折れ跡が目立ちにくく、吊る必要が少ない
厚手のニットを吊るかどうかで迷ったら、キッチンのはかりに載せてみてください。目安として、400gを超えるニットは、吊ると肩に出っ張りが出やすくなります。はかりに載らないほど大きければ、それだけで十分重いので、たたむ側へ回します。
たたむ側の服は、引き出しや棚に立てて入れると、上から見て1枚ずつ取り出せます。重ねて入れると、下の服を取るたびに上の服が崩れ、結局しわが寄ります。たたむ幅を引き出しの深さに合わせてそろえると、立てて並べやすくなります。
たたみ方で、折れ跡の付き方が変わる
たたむ側に回した服でも、たたみ方しだいで折れ跡の付き方は変わります。跡を残さないこつは、折る回数を減らすことと、折り目を服の目立たない場所に置くことです。
ニットやカットソーは、まず袖を後ろ身頃側に折り込み、身頃を縦に3つ折りにしてから、丈を2つか3つに折ります。こうすると、前身頃の真ん中に折れ線が入らず、着たときに跡が目立ちません。丈を折る位置は、ウエストより少し下にすると、ボトムスに入れたり上着を重ねたりしたときに隠れます。
折る回数が増えるほど、1つ1つの折れ線は浅くなりますが、線の数は増えます。厚手のニットは折る回数を少なく、薄手のカットソーは丸めるように細かく折ると、跡が残りにくくなります。服の厚みで、折る回数を変えてください。
どちらとも取れる服をどう決めるか
吊るか畳むかで一番迷うのは、どちらとも取れる服です。薄手のニット、とろみのないカットソーのワンピース、ハイゲージのカーディガン、ウールのスカート。吊っても大きく崩れず、たたんでも大きな跡は残らない。こうした服は、一晩ずつ試して決めます。
**一晩吊って、肩を見る。**ハンガーに掛けて一晩置き、翌朝、肩の先に出っ張りができていないかを見ます。出っ張りが指でなでても戻らないなら、その服はたたむ側です。すぐに戻るなら、吊ってもかまいません。
**一晩たたんで、折れ跡を見る。**たたんで一晩置き、翌朝広げて、折れ線が残っていないかを見ます。広げて体に当て、10秒ほどで折れ線が目立たなくなるなら、たたむ側でかまいません。線が残るなら吊る側です。
どちらの試しでも問題がなければ、その服は「どちらでもいい服」です。パイプに余裕があるうちは吊り、足りなくなったら最初にたたむ側へ移す服として、印を付けておきます。印は、ハンガーの首に色の違うクリップを付けるだけで十分です。衣替えのときに、どの服から動かせばいいかがすぐわかります。
それでも迷う服は、着る頻度で決めます。週に1回以上着る服は、取り出しやすい吊る側に。月に1回くらいしか着ない服は、たたむ側に回しても困りません。取り出す回数が多い服ほど、吊っておくほうが朝の手間が減ります。
もう1つ、迷う服の決め方として、「着る前に手を入れたくなるか」を思い出す方法もあります。たたんでいた服を出したときに、霧吹きやスチームをかけたくなった覚えがあるなら、その服は吊る側です。そのまま着て出かけた覚えがあるなら、たたむ側で問題ありません。
素材ごとに迷いやすい服の決め方
一晩の試しをする前に、素材から見当をつけておくと、試す服の数を減らせます。迷いやすい素材ごとに、どちらに寄せるかの目安を書いておきます。
ウール
ウールのジャケットやコート、スカートは、吊る側です。ウールは吊っておくと、着ているあいだに付いたしわが重さで少しずつ伸びていきます。たたむと、その折れ線が残ります。ただし、ウールのニットは別で、厚手のものは重さで伸びるのでたたむ側です。同じウールでも、織った布か編んだ布かで分かれると覚えておくと迷いません。
レーヨンやポリエステルのとろみ素材
とろみのあるブラウスやワンピースは、吊る側です。布が薄くやわらかいので、たたむと折れ線がそのまま残り、取るのに手間がかかります。吊った厚みは小さいので、パイプの場所もあまり取りません。吊るときは、肩がすべり落ちないように、表面にすべり止めのあるハンガーを使います。
麻と綿の布帛
麻や綿のシャツ、ブラウスは、吊る側に寄せます。たたみじわが深く入りやすく、アイロンをかけないと着にくくなるからです。ただし、洗いざらしの風合いを楽しむ服で、しわが気にならないなら、たたむ側でもかまいません。自分がその服にアイロンをかけるかどうかで決めてください。
編み地のワンピース
ニットやカットソーのワンピースは、迷いやすい服の代表です。丈が長いぶん重く、吊ると肩が出っ張り、丈も少しずつ伸びます。一方、たたむと場所を取ります。目安として、手で持ち上げたときに、ずしりと重さを感じるものはたたむ側、片手で軽く持てるものは吊る側で様子を見ます。吊る場合は、ウエストの位置でハンガーのバーに二つ折りに掛けると、肩に重さがかかりません。
中わたの上着
中わたの厚い上着は、吊ると12cmほどを取ります。シーズン中は吊る側に置くとしても、季節が終わったら、たたんで箱に入れる側へ回します。中わたは押しつぶしたままにすると戻りにくくなるので、箱は大きめのものを選び、上に物を重ねないようにします。
吊る側の並べ方:丈と色で並べると取り出しが早い
吊る服が8割に収まったら、次は並べ方です。並べ方を決めておくと、朝に探す時間が減り、戻すときにも迷いません。
まず、丈で左右に分けます。片側に短い丈の服、反対側に長い丈の服を集めると、短い側の下に空きができます。この空きに、引き出しやカバンを置けます。丈がばらばらに並んでいると、下の空きがでこぼこになり、何も置けなくなります。
次に、同じ丈のなかで、種類ごとに固めます。ブラウスはブラウス、カーディガンはカーディガン。そのなかを、明るい色から暗い色の順に並べます。色の順に並べると、手持ちの服で何色が多いか、何色が足りないかが、扉を開けただけでわかります。
最後に、よく着る服を、扉を開けて一番手が届きやすい場所に寄せます。折れ戸なら中央、引き戸なら開けることの多い側です。ここは毎日手を伸ばす場所なので、出し入れが多い服を置くと、ほかの服が押されずに済みます。
並べ方は、季節が変わるたびに少しずつずれていきます。衣替えのときに、丈と種類と色の順をもう一度そろえておくと、次の季節も同じように探せます。
パンツとスカートは掛け方で厚みが変わる
パンツとスカートは、掛け方によってパイプの上で取る厚みが大きく変わります。
パンツをハンガーのバーに二つ折りで掛けると、厚みは4cmほどになります。裾をクリップで挟んで逆さに下げると、3cmほどで済みます。センタープレスのパンツは、裾から下げると重さで折り目が伸びるので、形を保ちやすい掛け方です。ただし、逆さに下げると丈がそのまま下に伸びるので、パイプの下の空きが足りるかを先に確かめてください。床から裾までの空きが10cmを切るなら、二つ折りのほうが無難です。
スカートは、ウエストをクリップで挟んで下げると、厚みは3cmほどです。プリーツスカートは、プリーツの山の位置でクリップを留めると、線が乱れにくくなります。タイトスカートや台形のスカートは、たたんでもあまり跡が付かないので、パイプが足りなければたたむ側へ回せます。
パンツやスカートを吊る量が多いと、パイプの下の空きがふさがり、そこに置くはずのものが置けなくなります。下の空きの使い方は、クローゼットの下の収納で、掛けた服の裾から床までの空きで置けるものを決める方法を書いています。
ハンガーをそろえると何cm空くか
パイプの上の厚みは、服だけでなくハンガーでも決まります。ハンガーがばらばらだと、厚いハンガーが場所を取り、高さもそろわないので、服の肩がぶつかり合います。
ハンガーを薄くてすべりにくいものにそろえると、1本あたり1cmほど厚みが減ります。服が30着なら、30cm近く空く計算です。これは、ウールのコート3着から4着分の長さです。パイプが足りないと思っていたのが、ハンガーをそろえるだけで足りることもあります。
ただし、ジャケットとコートだけは、肩に厚みのあるハンガーを使ってください。薄いハンガーでは肩の形を支えきれず、肩先にくぼみができます。厚いハンガーを使う服を先に決めて、ほかの服は薄いハンガーにそろえる。この分け方なら、場所と形の両方を守れます。
ハンガーの肩幅も見ておきます。服の肩幅よりハンガーの幅が広いと、肩先に出っ張りができます。狭いと、肩が落ちて形が崩れます。服の肩幅から1cmから2cm狭いハンガーが、ちょうどよい目安です。
ハンガーを替えるときの順番
ハンガーを一度に全部替えるのは、手間もかかり、買う本数も増えます。替えるときは、パイプの場所を一番取っている服から順に替えていきます。
最初に替えるのは、薄手のブラウスやシャツを掛けている厚いハンガーです。服そのものは薄いのに、ハンガーの厚みで場所を取っているからです。次に、とろみ素材のブラウスやワンピース。すべり落ちて床に落ちやすい服なので、すべり止めのあるハンガーに替えると、形も保てます。ジャケットとコートは、肩の形に合った厚いハンガーのままにします。
替えたハンガーの本数と、空いた長さをメモしておくと、あと何本替えればコート1着分が空くかが見えてきます。全部を替えなくても、目標の長さが空いたところで止めてかまいません。
秋冬の入れ替え:コートが入る分を先に空ける
秋から冬にかけての衣替えで、クローゼットが急にあふれるのは、コートと上着が入ってくるからです。コート1着は、薄手のブラウス3着分の場所を取ります。
衣替えのときは、まずコートと上着の本数に、それぞれの厚みを掛けて、必要な長さを出します。ウールのコート2着とトレンチ1着なら、8cm×2+6cm=22cmです。この22cmが空くまで、吊る側の服をたたむ側へ移します。
移す順番は、たたんでも折れ跡が戻りやすい順にします。
- カットソーや薄手のスウェット
- 薄手のニットやカーディガン(印を付けた「どちらでもいい服」)
- 薄い季節に着る、とろみのない軽いブラウス
とろみのあるブラウスやプリーツスカートは、季節が変わっても吊る側に残してください。たたむと跡が付きやすく、次に着るときに手間がかかります。
秋冬のあいだは使わない薄手の服を、パイプから下ろして箱や引き出しに入れる場合は、パイプの奥か上の棚に回します。上の棚の使い方は、クローゼット上棚収納で、下から見えない箱を正面の札と高さで選ぶ方法を書いています。奥行きのあるクローゼットなら、前後2列で入れ替える方法も使えます。
はみ出したときに何から下ろすか
計算してもパイプの8割に収まらないときは、次の順で吊る服を減らしていきます。
**1番目:どちらでもいい服を、たたむ側へ。**印を付けた服から移します。ここで収まれば、それで終わりです。
**2番目:月に1回も着ていない吊る服を、別の場所へ。**この半年で一度も袖を通していない服は、パイプの上で場所を取っているだけです。手放すかどうかは別として、いったんパイプから下ろし、カバーを掛けて別の場所へ移します。
**3番目:同じ役割の服を、1着ずつに。**紺のジャケットが3着、白いブラウスが5着、というように、同じ役割の服が重なっていないかを見ます。重なっている服は、一番よく着る1着か2着だけを吊る側に残し、ほかは別の場所へ移します。
下ろした服が、また戻ってくるのを防ぐ
一度パイプから下ろした服が、気づくとまた吊る側に戻っている。これはよくあることです。洗濯から戻ってきたとき、たたむ場所が決まっていないと、とりあえずハンガーに掛けてしまうからです。
これを防ぐには、たたむ側に回した服の「帰る場所」を、引き出しや棚に先に空けておきます。洗濯物を取り込んだとき、その服を入れる場所がすぐ目に入れば、ハンガーに掛ける理由がなくなります。引き出しの手前に、その服が入る分の隙間を1枚分だけ残しておくのがこつです。
もう1つは、ハンガーの本数を先に決めてしまうことです。8割に収まった時点で掛かっているハンガーの本数を数え、それ以上のハンガーはクローゼットに置かないようにします。空いたハンガーがなければ、新しく吊る服が増えたときに、どれかを下ろすか決めることになります。本数で上限を決めておくと、計算をし直さなくても8割を保てます。
4番目に来るのが、収納用品を足すことです。パイプを2段にする、扉の裏にフックを付ける、といった方法は、吊る服の量を決めてから考えたほうが、無駄な買い物になりません。
下ろした服をどこに置くかで迷ったら、取り出す頻度で決めてください。季節が変わるまで出さない服は、上の棚や奥へ。月に1回くらい出す可能性がある服は、たたむ側の引き出しの一番下へ。手の届きやすい場所は、よく着る服のために空けておきます。
たたむ側の置き場所:高さと深さで決める
たたむ側に回した服の置き場所は、取り出す頻度と、引き出しや棚の高さで決めます。
- 腰から胸の高さ:よく着るカットソーやニット。立ったまま手が届き、上からのぞいて選べる
- ひざから腰の高さ:パンツやスウェット。かがむ回数が少し増えても困らない服
- 床に近い高さ・上の棚:季節外の服や、月に1回も出さない服
引き出しの深さは、服を立てて入れたときに、上に指2本分の空きができるくらいがちょうどよい目安です。深すぎると服が倒れ、浅すぎると引き出すときに上の服が引っかかります。深い引き出しには、仕切りを入れて服が倒れないようにします。
たたむ幅も、引き出しの内側の幅に合わせてそろえます。内側の幅が36cmなら、服を12cm幅にたたむと3列、18cm幅なら2列で並びます。幅がそろうと、立てたときに隙間ができず、服が倒れにくくなります。
カバンや小物をパイプのそばに置きたい場合は、吊る服の量とのつり合いを考えます。カバンの置き方は、クローゼットのカバン収納で、自立するかどうかで置き方を分ける方法を書いています。
30分でやる手順
最後に、吊る服とたたむ服を分け直す手順を、30分でできる形にまとめます。
- 5分:パイプの使える長さを測り、8割の長さを出す
- 10分:掛かっている服を、ジャケット・コート・とろみ素材などの「吊る側」と、厚手のニット・カットソーなどの「たたむ側」と、「どちらでもいい服」の3つに分ける
- 5分:吊る側とどちらでもいい服の着数を数え、厚みを掛けて合計を出す
- 5分:合計が8割を超えていたら、どちらでもいい服からたたむ側へ移す
- 5分:どちらでもいい服に印のクリップを付け、たたむ側の服を引き出しに立てて入れる
迷った服は、その場で決めずに、一晩吊って肩を見るか、一晩たたんで折れ跡を見るかで決めます。翌朝見れば、どちらに置くかは数秒で決まります。
一度分けてしまえば、季節が変わっても同じ物差しで入れ替えられます。コートが入ってくる時期にはどちらでもいい服をたたむ側へ、コートを片づける時期にはどちらでもいい服を吊る側へ戻すだけです。
1か月後に見直すこと
分け直してから1か月ほどたったら、もう一度パイプを片側に寄せて、厚みを測ってください。8割に収めたはずのパイプが、いつのまにか9割近くになっていることがあります。新しく買った服や、たたむ側から戻した服が、少しずつ増えていくからです。
増えていたら、増えた分の服を1着ずつ見て、吊る側に置く理由があるかを確かめます。理由が「なんとなく掛けた」なら、たたむ側か、別の場所へ戻します。もう1つ、この1か月で一度も取り出さなかった吊る服がないかも見ておきます。取り出さなかった服は、パイプの奥か端へ移し、よく着る服の場所を空けてください。
見直しを習慣にするなら、月に1回、同じ日に測ると決めておくと続けやすくなります。メジャーをクローゼットの扉の内側に掛けておけば、測るのは1分もかかりません。
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よくある問い
- Q. クローゼットのパイプには何着くらい掛けられますか
- 服の厚みによって大きく変わります。薄手のブラウスやシャツなら1着2.5cmほどなので、1mで40着前後。ジャケットは5cmほどで20着前後、ウールのコートは8cmほどで12着前後が目安です。ただし、長さいっぱいに掛けると服が押し合ってしわになるので、使うのは8割までにしてください。
- Q. ニットは吊るしてはいけないのですか
- 厚手で重いニットは、吊ると肩に出っ張りができたり、丈が伸びたりしやすいので、たたむ側に回すのが無難です。薄手で軽いニットやカーディガンは、肩の幅に合ったハンガーなら吊っても形が崩れにくいものもあります。迷ったら一晩吊って、肩に出っ張りが出るかどうかで決めてください。
- Q. パンツは吊るのとたたむのと、どちらがいいですか
- センタープレスのあるパンツや、ひざが出やすい素材のパンツは、吊るほうが形を保てます。デニムや厚手のコットンパンツは、たたんでも折れ跡が目立ちにくいので、パイプが足りないときはたたむ側に回せます。吊るときは、ハンガーのバーに二つ折りで掛けるより、裾を挟んで下げるほうが横の幅を取りません。
- Q. 秋冬の衣替えで、コートが入らなくなります
- 先にコートの本数に8cmを掛けて、必要な長さを出してください。その長さが空くまで、薄手の服を吊る側からたたむ側へ移します。移す順番は、たたんでも折れ跡が戻りやすいカットソー、次に薄手のニット、最後にとろみのあるブラウスです。
— メグラシ編集部





