メグラシ
自分を知る

壁面収納クローゼット|壁の高さを3段に割って、冬服の置き場を決める

メグラシ編集部//読了 22分
部屋の壁一面の棚とハンガーパイプに、冬のコートとたたんだニットとふた付きの箱が高さを分けて収まっている様子

**あなたの壁面収納で最初に決めるのは、棚の数ではなく、壁を割る3つの高さです。**腰骨の高さ、目の高さ、腕を上に伸ばした指先の高さ。この3つで壁を上・中・下に分けると、冬のコート、毎日のニット、季節外の服をどこに置けばいいかが、迷わず決まります。

壁面収納は、扉で囲われたクローゼットと違って、壁一面が見えています。見えているぶん、どこにでも置けるように感じますが、どこにでも置けると、毎日使う服が手の届きにくい場所に紛れ込みます。この記事では、壁面収納をクローゼット代わりに使う人に向けて、冬服の置き場を高さで決める方法をまとめます。

結論:壁は「体の3つの高さ」で上・中・下に割る

壁面収納の使いやすさは、何をどの高さに置くかでほぼ決まります。棚の数や仕切りの種類は、そのあとで十分です。

高さを割る基準は、床からの寸法ではなく、自分の体です。同じ壁でも、使う人の身長によって、手が自然に届く範囲が違うからです。

段範囲置くもの
中段腰骨の高さから目の高さまで毎日着る上着、この1週間に着るニットやシャツ
下段床から腰骨の高さまでボトム、重いもの、靴まわりの小物
上段目の高さから伸ばした指先まで季節外の服、月に1回も使わないもの

中段は、腕を曲げたまま、しゃがまず背伸びもせずに手が届く範囲です。ここに置いた服は、毎朝ほとんど考えずに取り出せます。冬は着る服の枚数が増えるので、中段の広さがそのまま朝の速さになります。

表は割り方の軸を示すためのもので、何をどこに置くかは、自分の冬服の量と生活によって変わります。以下で、測り方から段ごとの決め方、どちらとも取れる場合までを順に見ていきます。

冬に壁面収納が使いにくくなる理由

壁面収納をクローゼット代わりにしている人の多くが、秋の終わりから冬にかけて「急に入らなくなった」「取り出しにくくなった」と感じます。理由は、冬服が夏服と比べて、長く、厚く、重いからです。

長いのは上着です。夏は腰までのシャツを掛けていたパイプに、膝下まであるコートを掛けると、裾が下の棚や床に当たります。厚いのはニットです。夏のTシャツなら1枚1センチほどの厚みで重ねられたのが、冬のニットは1枚で3センチから5センチになり、同じ棚に入る枚数が3分の1ほどに減ります。重いのは上着とボトムです。ウールのコートや厚手のパンツを高い段に置くと、取り出すたびに腕に負担がかかります。

壁面収納は、夏服の量に合わせて段を決めていることが多いので、冬服が出てきた瞬間にずれが表に出ます。だからこそ、冬服を出すタイミングで、段の割り方を一度見直す価値があります。

準備:自分の体の3つの高さを測る

壁を割る前に、自分の体の3つの高さを測ります。靴下だけの状態で、壁に背をつけて立ってください。

1つ目は、床から腰骨までの高さです。脚の付け根の少し上、ベルトを締める位置のあたりに手を当てて、そこまでの高さを測ります。この高さより下は、しゃがむか、腰を曲げないと手が届きません。

2つ目は、床から目までの高さです。まっすぐ前を見たときの目の位置を測ります。この高さより上は、物が見えにくくなり、手を伸ばす動きが必要になります。

3つ目は、腕をまっすぐ上に伸ばしたときの、指先までの高さです。かかとを床につけたまま、背伸びをせずに測ってください。この高さより上は、踏み台がないと手が届きません。

3つの数字を、壁面収納の側面か、近くの壁に、マスキングテープで印をつけておくと便利です。この印が、これから決める段の境目になります。

測った数字の当てはめ方の例

たとえば、腰骨までが95センチ、目までが145センチ、伸ばした指先までが190センチだった人がいるとします。この人の中段は95センチから145センチまでの50センチ、下段は床から95センチまで、上段は145センチから190センチまでです。

壁面収納の棚板が、床から40センチ、80センチ、120センチ、160センチ、200センチの位置にあるとすると、80センチと120センチの棚板の間、そして120センチと160センチの棚板の間が中段にかかります。120センチの棚板の上が、この人にとっていちばん手に取りやすい場所です。ここに今週のニットを置き、その上の空間、つまり120センチから160センチのあいだにハンガーパイプを通して上着を掛ける、という割り振りになります。

200センチの棚板は、指先の190センチを超えています。この人にとっては踏み台が必要な段なので、年に1回しか使わないものだけを置きます。40センチの棚板から下は、ボトムやブーツの段です。

同じ壁面収納でも、腰骨が85センチ、目が135センチの人なら、80センチと120センチの棚板の間がほぼ全部中段になり、120センチの棚板の上は目に近い高さになります。測った数字を当てはめると、同じ棚が人によって違う段になることがわかります。

中段|毎日の冬服は、腰から目の高さに集める

中段は、壁面収納でいちばん価値のある場所です。腰骨の高さから目の高さまでの範囲で、身長によって違いますが、だいたい60センチから80センチほどの高さになります。

この範囲には、この1週間に着る服だけを置きます。毎日着る上着、今週のニットやシャツ、よく使うストール。冬は朝が寒く、着替えを急ぎたい季節なので、中段に置いた服がそのまま朝の流れになります。

中段に置く服の量は、1週間ぶんが目安です。ニットなら5枚から7枚、上着なら1着か2着。それより多く置くと、中段の中で服が重なって、下の服が取り出しにくくなります。中段は「全部をしまう場所」ではなく「いま使っている服を置く場所」と決めてください。

中段の中でも、手前と奥で使いやすさが違います。奥行きのある棚なら、手前の半分に今週の服、奥の半分に来週着る予定の服を置くと、1つの段が2週間ぶんの置き場になります。手前の服を着終わったら、奥の服を手前に出すだけで入れ替えが済みます。

中段にハンガーパイプがある場合は、パイプの高さが目の高さより少し下になるように付けると、ハンガーを掛け外しするときに腕を上げすぎずに済みます。目の高さより上にパイプがあると、毎回腕を上げる動きになり、冬の厚手の上着では肩が疲れやすくなります。

下段|重いものとボトムは、腰より下に置く

下段は、床から腰骨の高さまでです。しゃがむか腰を曲げる必要がありますが、そのぶん重いものを置いても安全です。

冬の下段には、ボトム、厚手のパンツ、重い上着の予備、ブーツなどを置きます。ボトムは、上半身の服と比べて、毎日替えなくても困らない人が多いので、少し取り出しにくい場所でも負担が小さくなります。

下段でよくある失敗は、床に直接服を置いてしまうことです。床に近い場所は、ほこりがたまりやすく、冬は窓からの冷気で結露が出ることもあります。下段のいちばん下には、床から10センチ以上の空きを作るか、脚のついた箱や引き出しを置いてください。

下段の中でも、腰に近い上の部分と、床に近い下の部分では使いやすさが違います。腰に近い部分は、軽く腰を曲げるだけで手が届くので、週に2回から3回使うボトムや、出かける前に手に取るバッグを置くのに向いています。床に近い部分は、しゃがまないと届かないので、ブーツや、冬のあいだに1回か2回しか使わない厚手の上着の予備を置きます。

冬のブーツは、筒の部分が倒れて折れぐせがつきやすいので、下段に置くときは筒の中に丸めた紙や筒状の詰め物を入れて立てておいてください。立てて置くと、隣のブーツとの間にすき間ができ、湿気もこもりにくくなります。帰ってきたばかりのブーツは、すぐに下段に戻さず、玄関で一晩おいて湿気を抜いてから戻すと安心です。

下段に引き出しを置く場合は、引き出しの奥行きと、手前に立つ場所の広さを確かめます。引き出しを全部引き出したときに、自分が立つ場所が残っていないと、引き出しを半分しか開けられず、奥の服が取り出せなくなります。

上段|季節外と月に1回の服は、目より上へ

上段は、目の高さから、腕を上に伸ばした指先の高さまでです。見えにくく、手を伸ばさないと届かない場所なので、毎日使うものは置きません。

冬に上段に置くのは、季節外の服、つまり夏の服と、冬の中でも月に1回使うかどうかの服です。冠婚葬祭の服、旅行用の厚手の上着、年に数回しか使わない帽子や手袋などがここに入ります。

上段に置くものは、軽いものに限ってください。目より上に重いものを置くと、取り出すときに落としやすくなります。冬のウールのコートやブーツのような重いものは、季節外であっても下段に回します。

指先より上の高さに棚がある場合、そこは踏み台が必要な場所です。踏み台を出すのが面倒になると、その段には何年も手が届かなくなります。指先より上には、本当に年に1回しか使わないものだけを置き、何を置いたかを箱の外に書いておいてください。

冬のハンガーパイプは、いちばん長い上着で高さを決める

壁面収納にハンガーパイプを付ける、または付け直すなら、冬のいちばん長い上着で高さを決めます。夏服に合わせて付けたパイプは、冬の上着には低すぎることが多いからです。

パイプの必要な高さは、3つの長さを足して出します。いちばん長い上着の丈、ハンガーの高さ、床または下の棚からの空きです。上着の丈は、肩の縫い目から裾までを測ります。ハンガーの高さは、フックの上端から肩の部分まで、だいたい15センチ前後です。床からの空きは、裾が床やほこりに触れないように、10センチほど取っておきます。

たとえば丈が105センチのコートなら、105センチに15センチと10センチを足して、パイプの高さは床から130センチ以上が必要です。この高さに、自分の目の高さを重ねてみてください。パイプが目の高さより少し下に来るなら、中段の使い方としてちょうどいい位置です。

パイプの高さが目の高さを大きく超えてしまう場合は、長い上着だけを壁の端に寄せて掛ける方法があります。次の項目で説明します。

ロングコートは、壁の端に縦の通り道を1本作る

膝下まであるロングコートは、壁面収納を横に割った段の考え方と、うまく合わないことがあります。パイプを高くすると中段が使いにくくなり、パイプを低くするとロングコートの裾が下の棚に当たります。

この場合は、壁の端に、上から下まで何も置かない縦の通り道を1本作ってください。幅は、ロングコートを掛ける枚数によりますが、1着なら15センチから20センチ、2着なら30センチほどです。この通り道だけはパイプを高めに付け、下の棚を外して、ロングコートの裾が床近くまで下りられるようにします。

縦の通り道を作ると、そのぶん中段と下段の横幅が狭くなります。狭くなったぶんは、中段に置く服を1週間ぶんに絞ることで吸収してください。ロングコートが1着しかないなら、縦の通り道を作るより、扉の裏や部屋の別の場所に掛けたほうが、壁全体の使い勝手を保てることもあります。

奥行きで掛け方を決める

壁面収納の奥行きは、扉付きのクローゼットよりも浅いことが多く、30センチから45センチほどのものがよくあります。この奥行きで、上着の掛け方が決まります。

ハンガーを壁と平行に掛ける横向きの掛け方には、肩幅にハンガーの余りと前後の空きを足した奥行きが必要です。冬の厚手の上着だと、だいたい55センチから60センチです。壁面収納の奥行きがそれより浅いと、上着の肩が前にはみ出したり、後ろの壁に押しつけられて形が崩れたりします。

奥行きが足りないときは、ハンガーを正面に向けて掛ける金具を使う方法があります。服の正面がこちらを向く掛け方で、奥行きは服の厚みぶんだけで済むので、30センチから45センチの棚でも上着が掛けられます。

奥行き横向きの掛け方正面向きの掛け方
55cm以上冬の上着も収まる必要ない
45cm前後薄手の上着なら収まる。厚手は肩がはみ出す厚手の上着も収まる
35cm以下掛けられない薄手から中厚の上着なら収まる

正面向きの掛け方には、並べられる枚数が少ないという弱点があります。横向きなら1本のパイプに10着並べられる幅でも、正面向きでは前後に重ねるため、手前の1着以外は取り出しにくくなります。正面向きは、毎日着る上着だけに使うのがいちばん合っています。

どちらとも取れるとき|奥行き45cm前後の壁面収納

ここまでの考え方で、いちばん判断が分かれるのが、奥行きが45センチ前後の壁面収納です。冬の上着を横向きに掛けると、厚手は少しはみ出し、薄手なら収まる。正面向きにすると収まるけれど、枚数が減る。どちらでもできてしまうので、迷う人が多い寸法です。

このときは、上着の厚みと枚数の2つで決めてください。まず、冬に着る上着を全部並べて、いちばん厚いものの肩幅と厚みを測ります。肩幅に5センチ、厚みの半分を足した長さが45センチ以下なら、横向きで収まります。45センチを超えるなら、その上着だけは横向きではみ出します。

次に、はみ出す上着が何着あるかを数えます。1着か2着なら、その上着だけを正面向きの金具に掛け、ほかは横向きにする混ぜ方ができます。3着以上はみ出すなら、横向きはあきらめて、毎日着る1着から2着を正面向きにし、残りは別の場所、たとえば玄関近くのコート掛けや、部屋の別の壁に回してください。

もうひとつの判断の手がかりは、はみ出したときにどこに当たるかです。壁面収納の前が通路になっていて、はみ出した上着に体が当たる位置なら、少しのはみ出しでも毎日の小さなストレスになります。前に十分な空きがあり、はみ出しても何にも当たらないなら、多少のはみ出しは許容して横向きで掛けても構いません。

高さについても、どちらとも取れる服があります。毎日替えるボトムを中段に置くか下段に置くか、です。ボトムを毎日替える人にとっては、下段に置くと毎朝しゃがむことになり、上着とニットに中段を使うと、ボトムの入る幅が足りなくなります。

この場合は、1週間でボトムを何本使うかを数えてください。3本以上を毎日入れ替えて使うなら、ボトムも中段に置く価値があります。そのぶん、ニットの枚数を5枚に減らして、残りを下段か別の場所に回します。2本以下なら、ボトムは下段で構いません。2本を交互に履くだけなら、しゃがむ回数は週に数回で済むからです。

迷ったときに避けたいのは、横向きで無理に詰めることです。厚手の上着を浅い棚に詰めると、肩の形が崩れ、えりに折りぐせがつきます。冬の上着は数年着るものなので、収納で形を崩すのはもったいない選択です。

ニットは、たたむ段の高さを1枚の厚みで決める

冬のニットは、掛けるより、たたんで棚に置くほうが形が保てます。ニットを長くハンガーに掛けておくと、肩の部分が伸びたり、ハンガーの跡が残ったりするからです。

ニットを置く棚の高さは、1枚の厚みと、重ねる枚数で決めます。ざっくりした厚手のニットは1枚で5センチほど、薄手のニットは2センチから3センチほどです。重ねるのは3枚から4枚までにしてください。それ以上重ねると、下のニットを取り出すときに上が崩れます。

厚手のニットを4枚重ねると20センチ、そこに取り出すための手の空きを10センチ足して、棚と棚の間は30センチほどが目安です。薄手なら20センチほどで足ります。棚の位置を動かせる壁面収納なら、冬のあいだだけニットの段を高めにし、春に薄手に戻すときに低くする、という使い方もできます。

たたむときの幅も、棚に合わせて決めておくと、取り出したあとに崩れにくくなります。棚の奥行きが35センチなら、ニットを奥行き30センチほどの四角にたたみます。棚の奥行きより大きくたためば手前にはみ出し、小さくたたみすぎると奥に押し込まれて取り出しにくくなります。棚の奥行きから5センチ引いた長さを、たたむ幅の目安にしてください。

ニットの段は、中段に置くのが基本です。ただ、中段に上着とニットの両方を置くと幅が足りない場合は、ニットを中段の下寄り、つまり腰の高さのすぐ上に置いてください。腰の高さのすぐ上は、少しかがむだけで手が届き、たたんだニットの顔が見えやすい位置です。

扉のない壁面収納と、冬の光とほこり

壁面収納には、扉のあるものとないものがあります。扉のない壁面収納は、毎朝の取り出しが速いという利点がありますが、冬服をそのまま出しておくときには、光とほこりに少し気をつける必要があります。

冬は太陽の位置が低く、夏よりも部屋の奥まで日差しが入ります。窓に面した壁の壁面収納だと、冬の朝や夕方に、中段や上段の服に日が当たることがあります。濃い色のウールや綿は、日に当たり続けると色があせやすいので、日が当たる位置には毎日着て入れ替わる服だけを置き、しばらく着ない服は日の当たらない段か、ふた付きの箱に入れてください。

ほこりは、上段と下段にたまりやすくなります。上段は手が届きにくく掃除の回数が減るから、下段は床に近いからです。季節外の服を上段に置くときは、ふた付きの箱か、通気性のある布の袋に入れておくと安心です。

日差しとほこりの問題をもっと詳しく知りたいときは、クローゼットがない部屋の収納|出したままの冬服を日差しと埃から守るを参考にしてください。

壁の幅が足りないときは、段ではなく季節で分ける

壁面収納の幅が、冬服をすべて置くには足りないことがあります。とくに一人暮らしの部屋では、壁の幅が1メートル前後しかないことも珍しくありません。

この場合は、段を増やすより、季節で分けて考えてください。壁面収納には、この冬に着る服だけを置き、季節外の服は別の場所、たとえばベッドの下や押し入れの上段、収納ケースに移します。壁面収納は「いまの季節専用」と決めてしまうと、限られた幅でも中段に1週間ぶんの服を並べることができます。

季節で分けるときの目安は、上着が2着から3着、ニットが7枚から10枚、ボトムが3本から5本です。この量なら、幅1メートルほどの壁面収納でも、中段と下段に収まります。それより多い場合は、この冬に一度も着ていない服から、別の場所に移していきます。

壁の幅から収納の形を決める考え方は、部屋をクローゼットにする|壁の幅で、I型・二列・L型を決めるにまとめています。コートの厚みとハンガーの選び方は、コートの収納|厚みと肩幅で、掛ける場所とハンガーを決めるが役に立ちます。

置き場を変えたら、1週間は印を残す

壁面収納の割り振りを変えたあと、最初の1週間は、どの服をどこに置いたかを迷いやすくなります。体が前の置き場を覚えているので、朝の急いでいるときほど、前の段に手が伸びてしまいます。

この1週間だけは、段の端にマスキングテープを貼り、「上着」「今週のニット」「ボトム」のように、置いたものの名前を書いておいてください。慣れてきたら外して構いません。印があるだけで、間違った段に戻してしまうことが減り、新しい割り振りが早く身につきます。

服を戻すときにも、同じ印が役に立ちます。冬は脱いだ上着やニットを、とりあえず手近な場所に置いてしまいがちです。印があれば、戻す場所に迷わないので、夜のうちに中段が元の形に戻ります。翌朝の取り出しやすさは、前の晩にどれだけ元の段に戻せたかで決まります。

脱いだ服の一時置き場を、中段の端に1つ作る

一度着たけれどまだ洗わない服、たとえば1日だけ着たニットや上着の置き場がないと、壁面収納の段がすぐに崩れます。洗濯済みの服と、一度着た服が同じ段で混ざるからです。

中段の端に、一度着た服だけを置く場所を1つ決めてください。幅は20センチから30センチほどで足ります。フックを2つか3つ付けるか、浅いかごを1つ置くだけでも構いません。ここに置く服は、2回目に着るか洗うまでの一時的なものなので、ほかの段とは分けておきます。

一時置き場を作ると、毎日着る服がすべて中段の中で回るようになります。今週の服、一度着た服、上着の3つが中段に集まれば、平日の朝はほとんど中段だけで着替えが済みます。冬は1日で洗わない服が増える季節なので、この置き場があるかどうかで、ひと冬の散らかり方が大きく変わります。

季節の入れ替えで、段を組み直す

壁面収納の段は、一度決めたら終わりではありません。季節が変わるたびに、中段に置く服が変わるので、段の組み方も少し動かします。

冬の入り口では、中段のパイプを上げ、ニットの段を高めにします。夏に中段にあった薄手の服は上段に移し、上段にあった冬の上着を中段に下ろします。このとき、上段から下ろした上着は、一度広げて風を通してから掛けてください。季節外のあいだに折りぐせや湿気がついていることがあるからです。

冬の終わりには、その逆をします。中段の冬の上着を上段か別の場所に移し、パイプを下げ、ニットの段を低くして薄手の服に合わせます。

入れ替えの日は、天気のよい乾いた日を選んでください。湿気の多い日に季節外の服を箱に詰めると、次の季節に出したときに、においや折りぐせが残りやすくなります。箱に入れる前に、一度着た服は洗うか手入れをしてからしまい、ふたの外側に中身と入れた日付を書いておくと、次の入れ替えのときに中を開けずに目的の箱を探せます。入れ替えにかかる時間は、壁面収納1面ぶんでおよそ1時間から2時間が目安です。半日かけずに終わる量に絞っておくと、季節ごとの入れ替えが負担になりません。

段を動かせない作り付けの壁面収納では、段の高さは変えられませんが、何をどの段に置くかを入れ替えるだけでも、毎朝の使い勝手は大きく変わります。

測ったあとに確かめる3つのこと

壁を3段に割り、パイプの高さと掛け方と棚の高さを決めたら、最後に3つのことを確かめてください。

1つ目は、毎朝の着替えで、しゃがむ回数と背伸びをする回数です。1週間ぶんの服を中段に置けていれば、平日の朝は1回もしゃがまず、1回も背伸びをせずに着替えられるはずです。毎朝しゃがんだり背伸びをしたりしているなら、その服は中段に移すべき服です。

2つ目は、上段に置いた服を、この冬に何回取り出したかです。1か月たって一度も取り出していない服は、そのまま上段で構いません。2回以上取り出している服は、中段か下段に下ろしてください。

3つ目は、ロングコートの裾と、上着の肩です。裾が床や下の棚に当たっていないか、肩が棚の前にはみ出していないかを、冬のはじめに一度だけ確かめます。当たっている場合は、縦の通り道を作るか、掛け方を正面向きに変えてください。

壁面収納の後悔しやすい点についてはクローゼットシステムで後悔すること|組んでから困る7か所の直し方に、一人暮らしの部屋全体の収納の考え方は一人暮らしの服の収納|先に決めるのは、一度着た服を置く場所にまとめています。

よくある質問

身長が低くて、上段がほとんど使えません

上段が使えないなら、無理に使う必要はありません。指先の高さより上には、年に1回しか使わないものだけを置き、それ以外は中段と下段に収めてください。中段と下段に入りきらない分は、壁面収納ではなく別の場所、ベッドの下の収納などに回すほうが、毎日の負担が少なくなります。

家族と共用の壁面収納では、だれの高さで割ればいいですか

いちばん毎日使う人の高さで中段を決め、ほかの人の服はその人の中段にあたる高さに置いてください。身長差が大きい場合は、壁を左右に分け、それぞれの側をその人の高さで割るほうがうまくいきます。

壁面収納の棚板の位置を変えられません

作り付けで棚板が動かせないときは、棚板の位置に合わせて置くものを選び直してください。自分の中段にかかる棚板を1枚見つけ、そこに今週の服を集めます。棚と棚のあいだが高すぎて空間が余るときは、たたんだニットを重ねる代わりに、浅い箱を2段に重ねて使うと、余った高さも中段として使えます。

冬の小物はどこに置けばいいですか

手袋、マフラー、帽子などの冬の小物は、毎日使うものだけを中段の端に、浅い箱にまとめて置いてください。玄関で使うものは、壁面収納より玄関の近くに置くほうが、外に出る直前に手に取れて便利です。たまにしか使わない小物は、上段のふた付きの箱に入れておきます。

壁面収納にハンガーパイプを付けられません

パイプが付けられない場合は、冬の上着は別の場所に掛け、壁面収納はたたむ服専用にしてください。ニット、ボトム、ストールなど、たたんでも形が崩れにくい冬服だけを置けば、パイプがなくても中段を十分に使えます。

壁面収納は、壁一面が見えているぶん、何をどこに置くかがそのまま毎日の動きになります。棚を増やす前に、自分の体の3つの高さで壁を割ってみてください。同じ壁が、冬の朝に迷わず手が届く場所に変わります。

よくある問い

Q. 壁面収納をクローゼット代わりにするとき、最初に何を測ればいいですか
壁の幅と高さと奥行きの3つより先に、自分の体の3つの高さを測ってください。床から腰骨まで、床から目まで、腕をまっすぐ上に伸ばした指先までです。この3つで壁を上・中・下の3段に割ると、どの服をどこに置くかが決まります。壁の寸法は、その後で段ごとに当てはめていきます。
Q. 壁面収納の奥行きが浅くて、コートが掛けられません
ハンガーを壁と平行に掛ける横向きの掛け方には、肩幅にハンガーの余りを足した奥行きが必要です。奥行きが足りないときは、ハンガーを正面に向けて掛ける金具に変えると、浅い棚でも上着が掛けられます。ただし並べられる枚数は横向きのおよそ半分になるので、毎日着る上着だけを正面掛けにし、残りは別の場所にしてください。
Q. ロングコートを掛けると裾が床につきます
パイプの高さが、コートの丈とハンガーの高さを足した長さより低いと、裾が床につきます。パイプを上げられないときは、ロングコートだけを壁の端に寄せ、その下に何も置かない縦の通り道を1本作ってください。中段に置く予定だった服は、その横の幅に回します。
Q. 扉のない壁面収納は、冬服の収納に向いていますか
毎日手に取る服には向いています。扉の開け閉めがないぶん、朝の取り出しが早くなるからです。一方で、季節外の服や、しばらく着ない冬服をそのまま出しておくと、ほこりや光の影響を受けやすくなります。上段に置くものだけは、ふた付きの箱に入れておくと安心です。

— メグラシ編集部

Next Read·次に読みたい3記事
低い冬の日差しが床の奥まで伸びる部屋の隅、棚に重ねた濃い色のウールのセーターに生成りの麻の布が半分かけてあるPick

自分を知る

クローゼットがない部屋の収納|出したままの冬服を日差しと埃から守る

クローゼットがない部屋では、服は部屋の中に出したまま置くことになります。そのとき傷む原因は、日差しによる色あせと、上を向いた面に積もる埃の2つです。秋冬は日が低くなって部屋の奥まで差し込むので、夏には安全だった場所が日の当たる場所に変わります。窓から床に日が落ちる奥行きの測り方、覆う服と出しておく服の分け方、濃い色の冬服の守り方、結露する窓際の扱い方まで。自分の部屋を測らないと答えが出ない形でまとめました。

続きを読む
引き戸を開けた寝室のクローゼットで、ニットや短い上着を吊ったパイプの下に本が並ぶ低い木の本棚が置かれ、長いウールのコートは本棚のない端に吊られている

自分を知る

クローゼット本棚|衣替えで服が増える10月に、本と服の境目を決める

クローゼットの中に本棚を置くなら、場所は、衣替えで冬物が増えても動かさずに済むところに決めます。冬物は夏物より丈が長く、かさも増えるので、10月の衣替えでパイプの下の空きが減り、たたむ服の段も足りなくなります。先に測る奥行き・パイプの高さ・幅・扉の4つ、本の大きさごとの奥行き、パイプの下・片側の縦一列・枕棚・扉の内側の4つの置き方、動かない段と季節で空ける段の分け方、本と服が同じ空気の中で湿気を受けること、重さと暗さ、クローゼットを丸ごと本棚にするとき、賃貸で棚板を足せないときまでまとめました。

続きを読む

Try the Diagnosis

文章で読んだら、次は 自分で試してみる。

骨格・パーソナルカラー・セルフイメージを組み合わせた、装い直結の無料診断へ。

無料で診断してみる

無料 / 10分程度 / airClosetサイト

あわせて読みたい

クローゼットがない部屋の収納|出したままの冬服を日差しと埃から守る

自分を知る

クローゼットがない部屋の収納|出したままの冬服を日差しと埃から守る

クローゼットがない部屋では、服は部屋の中に出したまま置くことになります。そのとき傷む原因は、日差しによる色あせと、上を向いた面に積もる埃の2つです。秋冬は日が低くなって部屋の奥まで差し込むので、夏には安全だった場所が日の当たる場所に変わります。窓から床に日が落ちる奥行きの測り方、覆う服と出しておく服の分け方、濃い色の冬服の守り方、結露する窓際の扱い方まで。自分の部屋を測らないと答えが出ない形でまとめました。

メグラシ編集部/読了 20分
クローゼット本棚|衣替えで服が増える10月に、本と服の境目を決める

自分を知る

クローゼット本棚|衣替えで服が増える10月に、本と服の境目を決める

クローゼットの中に本棚を置くなら、場所は、衣替えで冬物が増えても動かさずに済むところに決めます。冬物は夏物より丈が長く、かさも増えるので、10月の衣替えでパイプの下の空きが減り、たたむ服の段も足りなくなります。先に測る奥行き・パイプの高さ・幅・扉の4つ、本の大きさごとの奥行き、パイプの下・片側の縦一列・枕棚・扉の内側の4つの置き方、動かない段と季節で空ける段の分け方、本と服が同じ空気の中で湿気を受けること、重さと暗さ、クローゼットを丸ごと本棚にするとき、賃貸で棚板を足せないときまでまとめました。

メグラシ編集部/読了 11分
クローゼットのおもちゃ収納|箱は子どもが1回で出す量で分ける

自分を知る

クローゼットのおもちゃ収納|箱は子どもが1回で出す量で分ける

クローゼットにおもちゃを収納して散らかるのは、箱が足りないからではなく、1つの箱に入っている量が、子どもが1回で出して5分で戻せる量を超えているからです。床に広げたときにバスタオル1枚に収まる量を1箱にして、種類ではなく一緒に遊ぶもので分ける。出しておく箱は2つまでにして、残りは上の段で休ませる。服と同じクローゼットで区画を分ける方法、箱の深さの目安、細かいおもちゃやきょうだいで使う場合、秋に区画を決めておく理由までまとめました。

メグラシ編集部/読了 9分
クローゼット上棚収納|下から見えない箱は、正面の札と高さで選ぶ

自分を知る

クローゼット上棚収納|下から見えない箱は、正面の札と高さで選ぶ

クローゼットの上棚に置いた箱は、下から中身も上面も見えません。目の高さと棚板の高さの差を測り、差に合わせて箱の高さと札の書き方を決めます。夏物を上げる秋の入れ替え、家族で背の高さが違うときの置き方も書きました。

メグラシ編集部/読了 15分
カバン収納 吊り下げ|持ち手の形と重さで、掛ける場所を決める

自分を知る

カバン収納 吊り下げ|持ち手の形と重さで、掛ける場所を決める

カバンを吊り下げて仕舞うかどうかは、空にしたときの重さと持ち手の形でほぼ決まります。台所のはかりで量って1kgまでなら、持ち手2本をそろえて太いフックへ。肩紐1本のものや重い革のものは、吊る場所と掛け方を変えます。フックの太さ、並べる間隔、床からの高さを自分で測れる形で置き、重さが境目のトートや2wayのカバン、毎日使う通勤カバンのような迷う場合の決め方まで書きました。

メグラシ編集部/読了 15分
シューズクロークの棚|段の高さは、筒の長さと履く回数で決める

自分を知る

シューズクロークの棚|段の高さは、筒の長さと履く回数で決める

シューズクロークの棚は、段の高さを均等に刺すと秋冬に必ず足りなくなります。先に持っている靴の中でいちばん長い筒を測り、週に1回以上履く靴が何足あるかを数えると、可動棚をどの高さに刺すか、何段にするか、ロングブーツを立てるか寝かせるかが決まります。ショートブーツだけの人、ロングブーツが2足以上ある人、家族と共用の人、奥行きが30cmしか無い人で手順がどう変わるか。段の間隔の目安、手が届く高さの範囲、どちらとも取れるときの決め方まで、自分の靴の寸法で決める記事です。

メグラシ編集部/読了 8分

"似合う"の輪郭が見えたら、
次は実際に試してみる段階かもしれません。

スタイリストがあなたの骨格・好みをヒアリング、季節に合わせたコーデを毎月お届けします。

まずは無料で試してみる

月額制 / 自宅で試着 / 返却時のクリーニング不要 / 送料込