カバン収納 吊り下げ|持ち手の形と重さで、掛ける場所を決める

あなたのカバンを空にして、台所のはかりにのせてください。**1kgまでで、持ち手が2本あるなら、2本をそろえて吊り下げて大丈夫です。**持ち手の幅より広いフックを1つ用意すれば、形はほとんど変わりません。
吊るのを避けたいのは、1kgを超える革のカバン、肩紐1本しかないカバン、空にすると自分の形を保てないほど柔らかいカバンの3つです。この3つは、吊る場所を変えるか、掛け方を変えるか、吊らずに棚に戻します。
この記事では、吊るかどうかの境目を「重さ」「持ち手の形」「フックの太さ」の3つで置き、並べる間隔と高さを数字で決めていきます。後半は、重さが境目にあるトート、手持ちと肩掛けの両方が付いた2wayのカバン、毎日使う重い通勤カバンなど、どちらとも取れる場合の決め方を厚めに書きました。
カバンを立てて並べるか寝かせるかの判定は、クローゼットのカバン収納|自立するかどうかで置き方が分かれるで扱っています。この記事は、その中の「吊る」を選んだあとの話です。
先に答え|空で1kgまで、持ち手2本なら吊ってよい
吊り下げて仕舞えるかどうかは、カバンの種類の名前ではなく、空の重さと持ち手の形で決まります。トートでもショルダーでも、同じ名前のカバンの中に吊ってよいものと避けたいものが混じっています。だから名前で分けずに、手元の1つずつを量って見ていくのがいちばん早い方法です。
目安は次の通りです。空にして500gまでのカバンは、どんなフックに掛けてもほぼ問題が出ません。500gから1kgのカバンは、持ち手2本をそろえて、幅の広いフックに掛ければ吊ってよい範囲です。1kgを超えるカバンは、吊るとしても短い期間にとどめるか、持ち手ではなく本体を支える掛け方に変えます。
重さの境目を1kgに置いているのは、革や合成皮革の持ち手が、細い1点で支えたときに折れ跡を残し始めるのがおおむねこのあたりだからです。布や化学繊維の軽いカバンは、もう少し重くても跡が残りにくいことがあります。ただ、迷ったときは1kgで線を引いておくと、あとで困ることがほとんどありません。
持ち手の形は、次の3つに分けます。持ち手が2本あるもの、肩紐が1本だけのもの、手持ちと肩紐の両方があるもの。吊りやすいのは1つ目で、2本の持ち手に重さが分かれるので付け根の負担が半分になります。2つ目と3つ目は掛け方に工夫が要るので、後の見出しで1つずつ書きます。
量り方|中身を出して、台所のはかりに10秒のせる
まず、カバンを空にします。内ポケットに入れたままのレシート、ハンカチ、充電の線、鍵などを全部出してください。中身が入ったまま量ると、カバンそのものの重さがわからなくなり、吊ってから伸びる原因も見えにくくなります。
次に、台所のはかりにのせます。はかりの皿より大きいカバンは、皿の上に平たい箱やまな板を置いて、先にその重さを0に合わせてからのせると量れます。表示が落ち着くまで10秒ほど待ち、数字を控えておきます。体重計で量る場合は、カバンを持って乗った数字から自分だけの数字を引きますが、100g単位の差は出にくいので、できれば台所のはかりを使ってください。
量った数字は、持ち手の内側にマスキングテープで小さく貼っておくと便利です。吊る場所を決め直すときに、もう一度量らずに済みます。秋冬のカバンは、春先にもう一度入れ替えることが多いので、1度書いておくとそのまま次の季節にも使えます。
量った数字は、だいたい3つの帯に分かれるはずです。500gまでの軽いもの、500gから1kgの中くらいのもの、1kgを超える重いもの。手持ちのカバンをこの3つに分けて並べてみると、吊る側に回せるものと、別の置き方を考えるものが、ひと目でわかるようになります。多くの人は、中くらいの帯にいちばん多くのカバンが集まります。この帯のカバンは、持ち手の形とフックの太さ次第で吊れるので、次の見出しからの確かめ方がそのまま役に立ちます。
何個も量るのは面倒に感じるかもしれませんが、1つにかかるのは30秒ほどです。手持ちが10個あっても5分で終わります。重さを手で持った感覚で判断すると、革のカバンは実際より軽く、布のカバンは実際より重く感じやすいので、数字にしておくと判断がぶれません。
持ち手の形で、掛け方が3つに分かれる
持ち手が2本あるカバンは、2本をそろえて1つのフックに掛けます。片方だけを掛けると、カバンが斜めに傾いて、掛けた側の付け根だけに重さがかかります。そろえて掛けると、本体がまっすぐ下がり、口も自然に閉じた形になります。
肩紐が1本だけのカバンは、紐で吊るのをできるだけ避けます。紐が長いと、カバンが低い位置まで下がって下の物に当たり、紐の付け根の金具に重さが集まります。掛けるなら、本体の上にある金具や、本体の縁に近い部分をフックに掛けてください。紐は本体の中に入れておくと、ほかのカバンに絡みません。
手持ちと肩紐の両方があるカバンは、手持ちの側で掛けます。肩紐は外せるなら外して、同じフックに丸めて掛けておくか、本体の中に入れます。外せない肩紐は、本体の中に収めてから手持ちを掛けると、紐が垂れて床に触れることがなくなります。
チェーンの持ち手は、吊ると金属の重さが下に引っぱり、チェーンの跡が本体に付くことがあります。チェーンの部分が本体に触れる位置で長く吊るなら、チェーンと本体の間に薄い布を1枚はさんでおきます。チェーン自体が重い場合は、吊らずに寝かせる側に回したほうが安心です。
フックの太さは、持ち手の幅より広く
吊り下げで跡が残るかどうかを最も大きく分けるのは、フックの太さです。同じ800gのカバンでも、幅3cmの平たいフックに掛けるのと、直径5mmの針金のフックに掛けるのとでは、持ち手にかかる力の集まり方がまったく違います。
測り方は簡単です。持ち手を平らに置いて、定規で幅を測ります。次に、使おうとしているフックの、持ち手がのる部分の幅か直径を測ります。フックのほうが持ち手と同じか、それより広ければ合格です。持ち手のほうが広い場合は、持ち手の両端が浮いて、真ん中の細い線だけで重さを支えることになります。
目安として、革の持ち手にはのる部分が1.5cm以上のフックを使います。布や化学繊維の持ち手なら1cm程度でも跡は残りにくいです。断面が丸いフックより、平たいフックや、ゆるい曲面のフックのほうが、持ち手に当たる面が広く取れます。
手持ちのフックが細いときは、持ち手とフックの間に、たたんだハンカチや薄いタオルを1枚はさむだけでも違います。もう1つの方法は、ハンガーを使うことです。肩の部分が太いハンガーに持ち手2本を掛ければ、広い面で支えることになるので、重めのカバンでも跡が残りにくくなります。
吊る場所の候補と、向いているカバン
吊る場所は、主にポール、扉の内側、壁、棚の下の4つです。それぞれに向いているカバンと、気をつけたいことが違います。次の表は、選ぶときに見るところをそろえて並べたものです。
| 吊る場所 | 向いている重さ | 見るところ | 気をつけたいこと |
|---|---|---|---|
| ポール(S字フック) | 1kgまで | フックの幅とカバンの横の空き | 隣の服を押す |
| 扉の内側 | 500gまで | 扉と棚の間のすき間 | 開け閉めで揺れる |
| 壁のフック | 1kg前後まで | 壁に留めた位置の強さ | 日の当たり方 |
| 棚の下のバー | 500gまで | バーと下の物の距離 | 奥が見えにくい |
ポールは、クローゼットの中でいちばん使いやすい場所です。ただし服と同じ列に並ぶので、カバンを掛けたぶん服の場所が減ります。吊るカバンが3つを超えるなら、ポールの片側の端にまとめて、服と混ぜないようにしてください。
扉の内側は、扉を閉めたときに棚や服とぶつからないかが最初の確認です。扉と中の物の間のすき間を測り、カバンの厚みがそれより薄いかどうかを見ます。すき間より厚いと、閉めるたびにカバンが押されて、形が少しずつ変わっていきます。
壁のフックは、壁に留めている部分がどのくらいの重さに耐えるかで決まります。貼るタイプのフックは、表示されている重さの半分くらいまでで使うと安心です。窓の近くの壁は、日が当たる時間が長いと革の色が変わることがあるので、日の入り方も一度見ておきます。
棚の下に付けるバーは、棚板の下のすき間を使えるので、場所の少ないクローゼットでは助かる場所です。ただ、棚板に挟んで留めるタイプのバーは、棚板の厚みと奥行きで支えられる重さが変わります。掛けるのは500gまでの軽いカバンにして、重いものは避けてください。もう1つ気をつけたいのは、棚の下は暗く、奥が見えにくいことです。棚の下に吊ったカバンは、半年たつと存在を忘れていることがよくあります。手前の1列だけに掛け、奥には掛けないと決めておくと、忘れる心配が減ります。
どの場所にも共通するのは、1か所にまとめすぎないことです。1つのフックに2つのカバンを重ねて掛けると、後ろのカバンが前のカバンの重さで押され、両方の形が崩れます。フック1つにカバン1つ、が基本です。
並べる間隔|カバンの幅に指3本分を足す
吊るカバンが2つ以上になったら、横に並べる間隔を決めます。目安は、カバンの横幅に指3本分、だいたい5cmを足した幅です。これより狭いと、取り出すときに隣のカバンの持ち手が引っかかり、ついでに落ちてきます。
間隔は、フックとフックの中心から中心までで測ってください。たとえば横幅35cmのトートなら、隣のフックまで40cmを取ります。ポールにS字フックで掛けるときは、フックが勝手に寄ってくるので、ポールに小さな目印を付けておくと位置がずれません。
奥行きのあるカバンは、横の間隔より前後の重なりに気をつけます。厚みのあるカバンを2つ並べると、手前のカバンが奥のカバンにのしかかり、奥のほうの形が崩れます。厚みが10cmを超えるカバンは、隣との間隔を指4本分、7cmほどに広げてください。
間隔が取れないほど数が多いときは、吊るカバンを減らす合図です。全部を吊ろうとするより、よく使うものを吊って、それ以外を棚に回したほうが、取り出しやすさも形の保ち方もよくなります。何を吊るかの決め方は、後の「毎日使うカバン」と「薄い布の袋」の見出しで書いています。
床からの高さ|底が下の物から10cm離れる位置
吊ったカバンの底は、下にある物や床から10cmほど離れる位置にしてください。底がほかの物に当たっていると、当たった部分だけがつぶれて、その形のまま固まることがあります。逆に高すぎると、取り出すたびに背伸びが要り、だんだん使わなくなります。
いちばん出し入れしやすいのは、フックの位置が肩の高さから目の高さの間にあるときです。それより高いと、腕を伸ばして持ち手を外すことになり、重いカバンほど落としやすくなります。毎日使うカバンほど、この高さに近づけてください。
肩紐の長いカバンを持ち手のない形で掛けるときは、紐の長さのぶん下がることを先に計算しておきます。フックの位置から紐の長さを引いて、さらにカバンの高さを引いた位置が、カバンの底の高さです。この数字が下の物から10cm以上離れていなければ、紐を2つ折りにするか、別の場所に掛けます。
扉の内側や棚の下に吊る場合は、下に靴の箱や収納の箱が置かれていることが多いので、そちらの高さも測っておきます。箱を入れ替えたときに、カバンの底が当たるようになっていないかを、季節の入れ替えのたびに見直してください。
どちらとも取れるとき①|1kg前後の革のトート
量ってみて、900gから1.2kgの間に入る革のトートは、いちばん迷うところです。吊れなくはないけれど、吊り方によっては跡が残る。この重さの帯のカバンは、次の順で決めていきます。
最初に、持ち手の付け根を見ます。付け根が本体に縫い付けてあるだけのものより、本体の内側まで革が回り込んで当て布で補強してあるもののほうが、吊ったときに強いです。指で付け根を押してみて、本体の革が一緒にへこむなら補強が薄く、硬く押し返すなら補強があります。補強があるなら、吊る側にしてかまいません。
次に、本体の底を見ます。底に芯が入っていて、空でも平らに保てるなら、吊ったときに底が丸くなりにくいです。芯がなく、空にすると底が丸まるものは、吊ると底が持ち手の側に引っぱられて、口が縦長に変形しやすくなります。このタイプは、中に丸めたタオルを入れて底を支えてから吊ってください。
最後に、どのくらいの期間吊るかを考えます。秋冬の間だけ毎週使うなら、吊っておいて週に何度か出し入れするので、ずっと同じ形で止まることがありません。半年以上使わないなら、吊るのはやめて、詰め物をして寝かせる側にしたほうが、次に出したときの形がきれいです。付け根に補強があり、底に芯があり、毎週使う。この3つのうち2つが当てはまれば吊る側、1つ以下なら寝かせる側、と決めると迷いが短くなります。
どちらとも取れるとき②|手持ちと肩掛けの両方が付いている
2wayのカバンは、手持ちで吊るか肩紐で吊るか、あるいは吊らないかで迷います。基本は手持ちの側で掛けることですが、手持ちが短いと、フックに掛けたとき本体が上に引き寄せられて、口がゆがむことがあります。
確かめ方は、手持ちを掛けた状態で、口の形を横から見ることです。口がまっすぐ閉じていれば、そのまま手持ちで吊って大丈夫です。口の中央が持ち上がって山形になっているなら、手持ちが短すぎて本体を引っぱっています。この場合は、フックを太いものに変えて、手持ちが本体から少し離れる位置で支えると、引っぱる力がやわらぎます。
肩紐で吊るのは、紐の付け根の金具が本体の上の端に付いていて、カバン全体がまっすぐ下がる場合に限ります。金具が本体の側面の中ほどに付いていると、吊ったときにカバンが前後に傾いて、口が開いた状態で止まります。口が開いたまま吊ると、ほこりが入るうえに、口の縁に癖がつきます。
どちらで掛けても形が安定しないカバンは、吊る側から外してください。2wayのカバンは、肩紐を外して本体だけを棚に立てると、場所もあまり取りません。吊るか吊らないかで長く迷うより、一度立てて置いてみて、使うときに出しやすいかどうかで決めるほうが早いです。
外した肩紐は、カバン本体と離れた場所に仕舞うと、次に使うときに見つからなくなります。丸めて本体の内ポケットに入れておくか、同じフックに一緒に掛けておくと、出かける前に慌てずに済みます。
どちらとも取れるとき③|毎日使う通勤カバンが重い
毎日持ち歩く通勤のカバンは、空でも1kgを超えることがよくあります。重いから吊らないほうがいい、と考えると、毎朝しゃがんで棚から出すことになり、それが面倒で床に置きっぱなしになりがちです。毎日使うカバンは、重さより出し入れの回数で決めたほうが続きます。
毎日使うなら、カバンが同じ形で長く止まることはありません。朝に外して、夜に戻す。吊っている時間が一晩だけなら、1kgを少し超えていても持ち手に跡が残ることはまれです。気をつけたいのは、中身を入れたまま吊ることです。書類や水筒が入ったままだと、2kgを超えることもあり、それが毎晩くり返されると付け根が伸びていきます。
続けやすい形は、吊るフックのすぐ下か横に、中身を出して置く浅い箱を1つ用意することです。帰ったらカバンの中身をその箱に出して、空になったカバンを吊る。翌朝は箱の中身をカバンに戻す。この流れにすると、カバンが空の状態で吊られる時間が長くなり、中身の入れ忘れも減ります。
それでも重さが気になるなら、壁のフックではなく、太いハンガーに持ち手を掛けてポールに吊ってください。ハンガーの肩の幅で持ち手を広く支えるので、細いフック1点に比べて付け根への負担が軽くなります。通勤カバンだけは、ほかのカバンと離して、いちばん取り出しやすい高さに置くのがおすすめです。
通勤カバンを吊る場所は、クローゼットの中でなくてもかまいません。玄関に近い壁や、部屋の出入り口の近くにフックを1つ付けて、そこを通勤カバンの定位置にする人もいます。クローゼットの扉を開けずに出し入れできるので、朝の時間が短くなります。その場合も、フックの幅と、底が下の物から離れる高さの2つは同じように確かめてください。
どちらとも取れるとき④|薄い布の袋が何枚もある
薄いトートや布のエコバッグは、軽いので吊ることにはまったく問題がありません。迷うのは、何枚あって、どれを吊るかです。1枚ずつフックに掛けると、すぐにフックが足りなくなり、壁が袋で埋まります。
まず、この1か月で使った袋を数えてください。多くの人は、持っている枚数の半分も使っていません。使った袋が3枚なら、吊るのはその3枚で十分です。残りは畳んで1つの袋にまとめ、棚の上に置きます。
1つのフックにまとめて掛けるなら、5枚までにします。それを超えると、奥の袋が取り出しにくくなり、結局手前の数枚しか使わなくなるので、吊っている意味が薄れます。厚みのあるキャンバス地の袋は、2枚で1枚分の場所を取ると考えておくとちょうどよいです。
布の袋は、吊りっぱなしにしてもほとんど形が変わらない代わりに、ほこりがたまりやすいです。季節の入れ替えのときに一度全部下ろして、使っていない袋は洗ってから畳む側に回します。吊る場所に新しい袋が増えたら、古いほうを1枚畳む側に移す、と決めておくと、フックが袋で埋まることがなくなります。
秋冬に持ち替えるカバンで変わること
秋から冬にかけて持ち替えるカバンは、厚手の革、起毛した素材、毛足のある生地など、軽い時期のカバンより重く、表面が傷つきやすいものが増えます。同じフックに同じように掛けていても、季節が変わると起きることが変わります。
1つ目は、重さが増えることです。軽い布のカバンを吊っていたフックに、そのまま秋冬の革のカバンを掛けると、フックの幅が足りなくなります。持ち替えたときに、もう一度量って、フックの幅を見直してください。前の季節に書いておいた重さの数字が、ここで役に立ちます。
2つ目は、起毛した素材の擦れです。毛足のある素材は、隣のカバンや扉に擦れると毛が寝て、そこだけ色が変わって見えます。起毛素材のカバンは、隣との間隔を普段より広く取り、扉の内側のように揺れる場所は避けます。
3つ目は、コートとの取り合いです。秋冬はクローゼットのポールにコートが増え、カバンを掛ける場所が押されます。コートの袖がカバンに触れていると、湿気がこもったり、袖の毛がカバンに移ったりします。コートとカバンは、ポールの左右に分けて、間に指3本分の空きを取ってください。4つ目は、湿気です。雨や雪の日に持ち歩いたカバンは、表面が乾いていても、中の生地や持ち手の芯に湿り気が残っていることがあります。そのままクローゼットに吊ると、扉を閉めた中で湿気がこもり、においやかびの原因になります。濡れた日に使ったカバンは、口を開けて部屋の中で一晩置き、乾いてから吊る場所に戻してください。
コートを掛ける場所の取り方は、衣類収納クローゼット|吊る服と畳む服を、パイプ1mの着数で分けるも合わせて見てください。
吊る前にしておく3つのこと
吊る前に、空にする、詰め物をする、金具を見る。この3つをしておくと、吊ったあとの形の変わり方がかなり違います。
空にするのは、量るときと同じです。内ポケットの小さな物まで出します。小銭や鍵のような重い物が1つでも残っていると、そこに重さが集まって、その部分だけが下に引っぱられます。
詰め物は、本体の形を中から支えるためのものです。丸めたタオルや、柔らかい紙を軽く詰めて、カバンが使っているときと同じくらいふくらむようにします。ぱんぱんに詰めると、持ち手と本体の縫い目に力がかかるので、手で押して少しへこむくらいでとめてください。詰め物には、色移りしないものを使います。新聞紙は、インクが内側の生地に移ることがあるので避けます。
詰め物は、吊ってからも時々入れ替えます。タオルや紙は、時間がたつと湿気を吸ってへたり、支える力が弱くなります。季節の入れ替えのときに、詰め物を出して乾いたものに替えておくと、形を保つ力が戻ります。
金具は、持ち手の付け根やファスナーの引き手が、ほかのカバンや本体の表面に当たっていないかを見ます。金具が本体に当たったまま長く吊ると、その形の跡が残ります。当たっているなら、薄い布を1枚はさむか、金具が外側を向くように掛ける向きを変えます。
吊るのをやめる合図と、戻し方
吊っているうちに、持ち手の付け根に折れ跡が出てきた、口がゆがんだまま戻らない、底が丸くなってきた。こうした変化が出たら、そのカバンは吊る側から外す合図です。続けて吊るほど跡が深くなるので、気づいた時点で寝かせる側か立てる側に移します。
軽い折れ跡なら、詰め物をして平らな場所に寝かせ、上から手のひらで軽く押さえて形を整えておくと、数日で目立たなくなることがあります。革の場合は、跡の上に柔らかい布を当てて、指でゆっくりなでるように伸ばします。熱を当てたり、水で濡らしたりするのは、素材によって色や手触りが変わることがあるので避けてください。
口のゆがみは、中に詰め物を入れて口を正しい形に閉じ、その状態で数日置くと戻りやすいです。底の丸みは、底の形に合わせて切った厚紙を中に敷き、詰め物で上から押さえておきます。
戻らない跡が出てしまった場合でも、そのカバンが使えなくなるわけではありません。跡が出た位置と、どの掛け方をしていたかを覚えておくと、次の同じようなカバンでは同じことを避けられます。重さを書いたマスキングテープの横に、「細いフックで跡」のように一言書いておくのも1つの方法です。吊るか置くかの全体の決め方は、クローゼットのカバン収納|自立するかどうかで置き方が分かれるに戻って見直してください。
2週間で確かめること
吊る場所と掛け方を決めたら、2週間だけそのまま使ってみます。2週間たったら、次の3つを確かめてください。
1つ目は、持ち手の付け根です。指でなでて、吊る前になかった線やへこみがないかを見ます。付け根に跡が出ていなければ、その掛け方で続けて大丈夫です。少しでも跡が出ていれば、フックを太いものに変えるか、ハンガーで支える形に変えます。
2つ目は、使った回数です。吊ったカバンのうち、2週間で1度も手に取らなかったものはどれか。吊っているのに使わないカバンは、吊る場所を取っているだけになっているかもしれません。季節のものなら仕舞う側に、そうでないなら持つかどうかを考え直す側に回します。
3つ目は、取り出しのときの引っかかりです。取り出すたびに隣のカバンが揺れる、持ち手が絡む、扉に当たる。こうしたことが2週間で3回以上あったなら、間隔か高さが足りていません。並べる間隔を指1本分広げるか、吊る数を1つ減らします。
確かめた結果は、重さを書いたマスキングテープの横に印をつけておくと、次の季節に迷わずに済みます。跡が出なかったカバンには丸、掛け方を変えたカバンには三角、吊るのをやめたカバンにはばつ。印が1つあるだけで、次に持ち替えたときに同じ確かめ方を最初からくり返さなくてよくなります。
この3つを見直すのは、季節の入れ替えのときにもう一度。秋冬に持ち替えたカバンを吊り始めたら、その2週間後に同じことを確かめます。上の棚にカバンを移すときの決め方は、クローゼット上棚収納|下から見えない箱は、正面の札と高さで選ぶを参考にしてください。
まとめ|量って、持ち手を見て、フックを合わせる
カバンを吊り下げて仕舞うかどうかは、空の重さ、持ち手の形、フックの太さの3つで決まります。空にして1kgまで、持ち手が2本なら、2本をそろえて持ち手の幅より広いフックに掛けてください。肩紐1本のもの、1kgを超える革のもの、柔らかく形を保てないものは、吊る場所か掛け方を変えるか、吊らない側に回します。
並べるときはカバンの幅に指3本分を足した間隔、高さは底が下の物から10cm離れる位置が目安です。重さが境目のトートは、付け根の補強、底の芯、使う頻度の3つで決めます。毎日使う通勤カバンは、重さより出し入れのしやすさを優先し、空にしてから吊る流れをつくります。
秋冬はカバンが重くなり、コートと場所を取り合う季節です。持ち替えたときにもう一度量って、フックと間隔を見直してください。吊ってから2週間後に付け根を指でなでる。それだけで、吊るのが向いているカバンかどうかがはっきりします。
クローゼット全体が散らかって見えるときの整え方は、クローゼット収納 おしゃれ|揃えた見た目が2週間で崩れる時の直し方も合わせてどうぞ。
よくある問い
- Q. カバンは吊るすと伸びたり型崩れしたりしませんか
- 伸びるかどうかは、重さが1点にかかるかどうかで決まります。空にして1kgまでのカバンを、持ち手2本をそろえて、持ち手の幅より広いフックに掛けるなら、ほとんど形は変わりません。伸びやすいのは、肩紐1本だけで吊ったとき、中身を入れたまま吊ったとき、細いフックの1点に持ち手がのっているときの3つです。心配なら2週間だけ吊ってみて、持ち手の付け根に折れ跡が出ていないかを指でなでて確かめてください。跡が出ていれば、そのカバンは寝かせる側に戻します。
- Q. S字フックでポールに掛けるのはだめですか
- だめではありません。ただし、S字フックの持ち手がのる部分が細い針金だと、重さがそこに集まって革に線が入ります。持ち手がのる部分の幅が1.5cm以上あるもの、または断面が平たいものを選んでください。もう1つ気をつけたいのは、ポールに掛けると服と同じ列に並ぶことです。カバンの厚みのぶん隣の服が押されるので、カバンの横には指3本分の空きを取ってください。
- Q. 肩掛けのカバンはどう仕舞えばいいですか
- 肩紐1本で吊ると、紐の長さのぶんカバンが低く下がり、紐の付け根に重さが集まります。肩紐を本体の中に入れて、本体側の金具か手持ち部分を掛けるのが1つ目の方法です。手持ち部分がないなら、肩紐を2つ折りにしてフックに掛け、本体の底が下の棚に軽く触れる高さにすると、紐にかかる重さを減らせます。それでも付け根に跡が出るものは、吊らずに棚に立てるか寝かせる側にしてください。
- Q. 布のエコバッグや薄いトートがたくさんあります
- 薄い布の袋は、1枚ずつ吊ると場所を取るわりに使う頻度が低いことが多いです。1つのフックにまとめて掛けるなら、5枚までを目安にしてください。それを超えると、奥のものが取り出しにくくなり、結局同じ数枚しか使わなくなります。使う数枚を手前のフックに、残りは畳んで1つの袋にまとめて棚に置く、という分け方が続けやすいです。
— メグラシ編集部





