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地味な服装の男性|色を変えずに垢抜ける、肩・袖・裾の位置

メグラシ編集部//読了 14分
紺のニットの袖を一度折り返し、グレーのパンツの裾を靴の甲で収めた男性の肩から膝まで

**いちばんよく着ている上下を、いま着て鏡の前に立ってみてください。**見るのは色ではなく、肩の縫い目、袖の終わり、パンツの裾の3か所です。

紺とグレーと黒しか持っていない人は多いのに、同じ3色で地味に見える人と、落ち着いて見える人がいます。その違いの大半は、服の端が体のどこで止まっているかです。**3か所が体の決まった位置に止まっていれば、色が少なくても地味には見えません。**逆に、色を明るくしても3か所がずれていれば、冴えなさはそのまま残ります。

色の明るさの段差で見る方法は地味な格好に見えるとき|効いているのは色数ではなく明度の段差に、布のくたびれで見る方法は地味な服で年齢が上に見える日と、落ち着いて見える日の違いにまとめてあります。この記事は、男性の服の端の位置だけを扱います。

結論:地味に見える原因は色ではなく、肩・袖・裾の3か所の位置

あなたの服装が地味に見えているなら、まず疑うのは色ではなく大きさです。もう少し正確に言うと、服の大きさそのものより、服の端が体のどこで終わっているかです。

人が他人の服装を見て「整っている」「冴えない」と感じるとき、色や柄より先に目に入るのは輪郭です。輪郭を決めているのは、肩の縫い目、袖口、パンツの裾という3つの端です。この3つが体の骨や関節の位置にそろっていると、服が体に沿って見えます。外れていると、服が体からはみ出して見え、どんな色でもぼやけた印象になります。

男性の服装で地味という言葉が使われるとき、言った側が感じているのは、多くの場合このぼやけです。色が暗いことを指しているように聞こえても、同じ暗い色を着た別の人には同じ言葉を使っていないはずです。

だからこの記事では、色の話は後回しにします。3か所の位置を測り、ずれている数を数え、ずれを手持ちの服で直す。そのあとで、まだ物足りなければ素材を1つ変える。色を変えるのは、いちばん最後です。

まず鏡の前で測る:3か所の合格ライン

測るときは、全身が映る鏡の前に、ふだんの靴を履いて立ちます。靴を履くのは、裾の位置が靴によって変わるからです。腕は体の横に自然に下ろし、背筋を伸ばしすぎないでください。いつもの立ち方で見たほうが、人から見える姿に近くなります。

3か所の合格ラインは次のとおりです。

場所合格の位置ずれている状態
肩の縫い目肩先の骨の真上〜外に2cmまで外に3cm以上落ちている/骨より内側に入っている
袖の終わり手首の骨が隠れるか隠れないか親指の付け根にかかる/手首の骨より5cm以上上
パンツの裾靴の甲に当たってシワが0〜1本シワが3本以上溜まる/くるぶしより上で浮いている

表は、どこを見るかの軸を示すためのものです。ここに当てはめて「合格」「ずれ」を付けたあとで、どちらとも取れる場合の判断が必要になります。その判断は後半で詳しく書きます。

測るのは、いちばんよく着ている組み合わせから始めてください。いちばんよく着ている服は、人から見られている回数もいちばん多い服です。たまにしか着ない服がきれいに合っていても、印象を作っているのは毎日の1着のほうです。

肩:縫い目が肩先の骨から何cm外にあるか

肩の骨のいちばん外側、腕を上げ下げしたときに動く出っ張りを指で探してください。そこが肩先です。シャツやニットの肩の縫い目が、この骨の真上から外に2cmまでに収まっていれば合格です。

3cm以上外に落ちていると、肩のラインがなだらかに下がり、上半身が実際より丸く見えます。肩幅が狭い人ほど、この落ちが目立ちます。服の側の肩が落ちていると、本人の肩の位置がわからなくなるからです。

反対に、縫い目が骨より内側に入っている場合は、服が小さく、腕を前に出したときに背中が突っ張ります。こちらは窮屈に見えるので、地味というより、無理をしている印象になります。

肩の位置は、手持ちの服では直しにくい場所です。肩の縫い目を動かすには袖を付け直す必要があり、手間がかかるわりに仕上がりが読みにくいからです。そのため肩は「次に買う1着で合わせる場所」と考えてください。今ある服は、肩のずれを前提に、袖と裾で取り戻します。

肩幅が広い人の秋冬の選び方は肩幅が広い男性のファッション|秋冬は肩線の位置と袖付けで選ぶで詳しく扱っています。広い人も狭い人も、縫い目を骨の位置に置くという考え方は同じです。

上着の肩は、下に着る服の厚みを足して見る

ジャケットやコートの肩は、中に着る服の厚みのぶんだけ外に出ていてかまいません。薄いシャツの上なら外に2cmまで、厚手のニットの上に着るコートなら外に3cmまでが目安です。

ただし、このゆとりは上着だけに許されるものです。ニットそのものの肩が落ちていて、その上にさらに肩の落ちたコートを着ると、ずれが二重になり、肩の位置が完全に消えます。秋冬に急に地味に見え始める人は、この二重のずれが原因になっていることがよくあります。

袖:手首の骨と親指の付け根のあいだのどこで止まるか

腕を下ろした状態で、手首の外側の出っ張った骨を探します。袖口がこの骨を隠すか隠さないか、その位置が合格です。

袖口が親指の付け根にかかっていると、手の甲の半分が布に覆われます。人は相手の手をよく見ているので、手が隠れていると、服に着られている印象が強く出ます。袖が長いことは、3か所の中でもいちばん「地味」「冴えない」に結びつきやすいずれです。

逆に、手首の骨より5cm以上上で袖が終わっている場合は、服が縮んだか、体に対して小さすぎます。こちらは子どもっぽく見えやすく、落ち着いた印象からは遠ざかります。

袖は、3か所の中でいちばん手持ちで直しやすい場所です。ニットやスウェットなら袖口を一度だけ折り返す、シャツなら袖をまくって肘の下で止める。この2つで、手首の骨を見せることができます。折り返すときは、折った幅が3〜4cmに収まるようにしてください。それ以上折ると、折った部分が厚くなり、手首まわりが重く見えます。

シャツと上着を重ねたときの袖の順番

シャツの上にジャケットを着るときは、シャツの袖が上着の袖口から1〜1.5cmのぞく状態が整って見えます。上着の袖がシャツより長いと、手首まわりが上着の布だけで終わり、重く見えます。

秋冬にニットの上にコートを着るときは、ニットの袖がコートからのぞかないほうがすっきりします。ニットの袖口はシャツより厚く、のぞいた部分が段になって見えるからです。ニットの袖が長くてコートからはみ出す場合は、ニットの袖を折り返してからコートを着てください。

裾:靴の甲に当たるシワが何本あるか

パンツの裾が靴の甲に当たったとき、その上にできる横向きのシワを数えます。0本か1本なら合格です。

シワが3本以上できて裾が靴の上に溜まっていると、脚が実際より短く、太く見えます。裾が溜まった部分に影ができて、足元が暗い塊のようになるからです。暗い色のパンツほど、この塊は大きく見えます。紺や黒のパンツが地味に見える人の多くは、色ではなくこの溜まりが原因です。

反対に、くるぶしより上で裾が浮いている場合は、意図して短くしているかどうかで見え方が変わります。靴下と靴の色が合っていて、裾の幅が細めなら整って見えます。裾の幅が広いまま短いと、丈の足りないパンツに見えます。

裾は、袖の次に手持ちで直しやすい場所です。ロールアップで一度か二度折り返す、あるいはお直しで丈を詰める。丈詰めは仕上がりが確実で、費用も服を買い直すより小さく済むことがほとんどです。お気に入りのパンツが1本あるなら、そのパンツから詰めてください。

靴によって裾の合格位置は変わる

厚みのあるスニーカーやブーツを履く日は、甲が高いぶん裾が持ち上がり、シワが減ります。薄い革靴を履く日は、甲が低いぶん裾が下がり、シワが増えます。

1本のパンツを両方の靴で履くなら、甲の低い靴に合わせて丈を決めてください。甲の高い靴に合わせると、低い靴の日に裾が溜まります。秋冬にブーツを履く日が増える人は、ブーツの日だけ裾がちょうどよく、それ以外の日は溜まっている、という状態になりやすいので注意が必要です。

3か所のうち、ずれている数で地味の度合いが決まる

3か所を測ったら、ずれている数を数えてください。数によって、見え方はおおよそ次のように分かれます。

0か所なら、色が紺・グレー・黒だけでも整って見えます。この状態で「地味」と言われたなら、それは色の好みについての感想で、あなたの服装が崩れているという意味ではありません。直す必要はなく、変えたいときだけ素材や首元で足せば十分です。

1か所なら、落ち着いて見えます。ずれている1か所が袖や裾なら、手持ちで直せばすぐ0か所になります。肩なら、そのまま着ても大きな問題はありません。

2か所なら、地味あるいは冴えないという印象が出始めます。多くの人がこの段階で「何か垢抜けない」と感じ始めます。この段階では、色を変えても効果が薄く、袖と裾を直すと印象がはっきり変わります。

3か所すべてずれていると、服が体から外れて見え、どんな色を着ていてもぼやけます。このときは、まず袖と裾を直して1か所まで減らし、肩は次に買うときに合わせてください。

数えるだけなので、手持ちの服を全部並べて1枚ずつ確かめることもできます。ずれが2か所以上ある服は、ずれを直してから着るか、直せないなら着る回数を減らす候補にします。

手持ちを全部測るときは、上と下を分けて数える

一度に全部の服を確かめるときは、上の服と下の服を分けてください。上の服では肩と袖の2か所、下の服では裾の1か所だけを見ます。

上の服は、肩も袖も合っているもの、肩だけずれているもの、袖だけずれているもの、両方ずれているものの4つに分けます。袖だけずれている服は、折り返せばすぐ合格になるので、いちばん活躍させやすい服です。肩だけずれている服は、袖と裾を合わせた日に着る服にします。両方ずれている服は、部屋着に回すか、手放す候補です。

下の服は、裾が合っているもの、溜まっているもの、浮いているものの3つに分けます。溜まっているものは丈詰めの候補、浮いているものは靴下と靴を合わせて履く日を決めます。

こうして分けておくと、朝に服を選ぶとき、上と下のずれが重ならない組み合わせを選べるようになります。肩のずれた上の日は、裾の合った下を合わせる。それだけで、ずれは1か所に収まります。

写真で見ると、鏡より厳しく出る

鏡で見て合格だったのに、写真で見ると冴えないことがあります。鏡の中の自分は正面から少し動いて見ていますが、写真は斜めや横からの一瞬を切り取るからです。

迷ったら、家族に頼むか、タイマーで全身を横から1枚撮ってください。横から見ると、袖が手を覆っているか、裾が靴の上で溜まっているかが、鏡よりはっきりわかります。肩の落ちは、正面より斜め前から撮ったほうが見えます。

どちらとも取れるとき:大きめを着たいのか、大きいのを着ているのか

ここからが、表だけでは答えが出ない部分です。

いまは肩の落ちた大きめの服が多く売られていて、それを選ぶこと自体は何も間違っていません。問題は、自分が「大きめを着ている」のか「大きい服を着ている」のか、外から区別がつかなくなることです。

区別の目安は、ずらしている場所の数です。大きめの服を意図して着こなしている人は、ずらす場所を1か所に絞っています。肩を落としたら、袖は手首の骨で止める。肩と袖が大きめなら、パンツは細めにして裾を靴の上で溜めない。どこか1か所が大きいぶん、残りの2か所を体の位置に戻しているので、全体としては輪郭が保たれます。

反対に、肩も袖も裾も全部大きいと、着る人の体の位置が服のどこにも表れません。これが「大きいのを着ている」状態です。本人は流行りの大きめを選んだつもりでも、外からは単にサイズが合っていないように見えます。

迷ったら、鏡の前で袖を一度折り返してみてください。袖を折って手首の骨を出しただけで、急に整って見えたなら、その服は大きめとして着こなせる服です。袖を折っても全体がぼやけたままなら、肩か裾にもずれがあり、その服は大きすぎます。

迷ったら残すのは「肩の落ち」、戻すのは「袖と裾」

1か所だけずらすなら、どこをずらすのがよいか。手持ちの服で考えるなら、ずらしたまま残すのは肩、体の位置に戻すのは袖と裾です。

理由は単純で、肩は手持ちで直せず、袖と裾は直せるからです。肩の落ちた服を持っているなら、その落ちを「大きめの1か所」として受け入れ、袖と裾を合わせれば、着こなしとして成り立ちます。

どちらとも取れるとき:体に合わせると窮屈、合わせないと地味

もう1つ迷いやすいのが、体型が気になって、体に沿う服を着たくない場合です。

ここで勘違いしやすいのは、3か所を合わせることと、体にぴったりさせることを同じだと考えてしまうことです。この記事で合わせているのは、服と体のあいだの隙間ではなく、服の端の位置です。胴まわりや太ももにゆとりがあっても、肩の縫い目が肩先にあり、袖口が手首にあり、裾が靴の上で溜まっていなければ、輪郭は整って見えます。

むしろ、体を隠そうとして全部を大きくすると、服の端がすべて体から外れ、体の大きさがわからなくなります。人はわからない部分を大きめに想像しがちなので、隠したつもりが、かえって体が大きく見えることがあります。

胴にはゆとりを残し、端だけを体に合わせる。この組み立てにすると、窮屈さを感じずに、地味な印象だけを減らせます。

肩幅に合わせると胴がきつい場合

肩を合わせると胴がきつく、胴に合わせると肩が落ちる。この場合は、肩が少し落ちることを受け入れて、胴に合うほうを選んでください。そのうえで、袖と裾を体の位置に戻します。

肩のずれが3cm程度なら、袖と裾が合っていれば全体の印象はそれほど崩れません。胴がきつい服は、座ったときや腕を動かしたときにシワが出て、そちらのほうが目立つからです。

秋冬は重ねる分だけ、ずれが増える:上着とその下の順番

秋冬に服装が急に地味に見えるのは、色が暗くなるからだけではありません。重ねる枚数が増えると、3か所のずれが重なって大きくなるからです。

まず袖です。シャツの上にニット、その上にコートと重ねると、袖口が3つの段になります。一番内側のシャツの袖が長く、ニットの袖も長く、コートの袖はちょうど、という状態だと、コートの袖口から布が2重にはみ出して、手首まわりが重くなります。重ねる日は、内側から順に袖を短くしていくのが基本です。いちばん外側のコートが手首の骨にかかり、その内側はのぞかないか、のぞいても1cm程度に収めます。

次に肩です。肩の落ちたニットの上に、肩の落ちたコートを着ると、肩の位置が二重にぼやけます。どちらかの肩は骨の位置に合わせてください。コートの肩が落ちているなら、中のニットは肩の合ったものを選ぶ。ニットの肩が落ちているなら、コートは肩の位置が決まったものにする。

裾については、コートの丈とパンツの裾の関係が加わります。長めのコートを着る日に裾が靴の上で溜まっていると、全身が上から下まで布で覆われて、輪郭がどこにもなくなります。長いコートを着る日ほど、パンツの裾を靴の上ですっきり終わらせてください。

コートの丈は、上着の裾から何cm出るか

ジャケットの上にコートを着るなら、コートの丈はジャケットの裾が隠れる長さにしてください。ジャケットの裾がコートの下からのぞくと、裾の段が増えて重く見えます。ニットの上に直接コートを着るなら、この制約はなく、腰の位置で終わる短い丈でも整って見えます。

色はそのままでいい:変えるなら素材を1つだけ

3か所の位置が整ったら、色は好きなままで構いません。暗い色が落ち着く、明るい色は自分らしくないと感じるなら、無理に変える必要はありません。

色を変えずにもう少し変化をつけたいなら、素材を1つだけ変えてください。秋冬は素材の違いが出やすい季節です。

紺のニットに紺のパンツを合わせる場合でも、ニットの編み目がはっきり見えるものと、表面が平らなパンツを組むと、同じ色の中に段差ができます。グレーのパンツなら、起毛した厚手のものと、表面のなめらかなものとでは、光の当たり方が変わり、同じグレーでも違う色のように見えます。コーデュロイの畝や、ウールの毛羽も、色を変えずに段差を作る手段になります。

注意したいのは、素材を変えるのは1か所だけにすることです。上も下も上着も、すべて違う質感にすると、色が少ないぶん質感だけが目立ち、まとまりがなくなります。上下のどちらか1つを変える、それで十分です。

色の明るさの段差で変化をつける方法は明度の段差の記事で扱っています。素材を変えても物足りないときは、そちらを試してください。

首元と足元:3か所を直したあとに見る2点

3か所の位置が整い、素材を1つ変えたら、最後に首元と足元を見ます。この2点は面積が小さいので、ここを変えても全体の色の印象は大きく変わりません。そのぶん、暗い色が好きな人でも取り入れやすい場所です。

首元は、ニットやカットソーの襟ぐりが伸びていないかを見ます。首まわりがゆるく波打っていると、それだけで服全体がくたびれて見えます。襟ぐりが伸びた服は、上にシャツの襟を出すか、タートルネックで覆うと隠れます。秋冬なら、薄手のタートルネックをニットの下に1枚入れるだけで、首元が締まって見えます。

足元は、靴の表面がくすんでいないか、かかとがすり減っていないかを見ます。裾を靴の上で整えると、靴がよく見えるようになります。靴が見えるようになったぶん、靴の状態がそのまま印象に出るので、裾を直したあとに靴が目立つと感じたら、拭く・磨くだけでも十分変わります。

この2点で色を足すなら、靴下か、首元にのぞくインナーの色を1段だけ明るくするところから始めてください。上着やパンツの色を変えるより、本人の違和感がずっと少なく済みます。

秋冬の首元は、襟の高さで重さが変わる

秋冬はマフラーやタートルネックで首元が覆われる日が増えます。首元を覆うと、顔のすぐ下に布の面が増えるので、暗い色のマフラーを巻くと顔まわりまで暗く見えます。

首元を覆う日は、マフラーかタートルネックのどちらか1つにしてください。両方を重ねると、首から顎までが厚い布で埋まり、肩の位置もわかりにくくなります。マフラーを巻くなら中は襟の低いニット、タートルネックを着るならマフラーは巻かずにコートの襟を立てない。首元の厚みを1つに絞ると、肩の縫い目の位置が見えやすくなり、ここまで整えた3か所の効果がそのまま残ります。

年代で変わること・変わらないこと

3か所の位置の合格ラインは、年代によって変わりません。20代でも50代でも、肩の縫い目は肩先の骨に、袖は手首の骨に、裾は靴の甲に置きます。

年代で変わるのは、ずれが生まれる原因のほうです。20代では、流行りの大きめの服をそのまま着て、3か所全部がずれていることが多くあります。30代から40代にかけては、体型の変化に合わせてサイズを上げた結果、胴は合ったものの肩と袖が大きくなっていることがよくあります。50代以降は、何年も同じ服を着ているうちに、生地がのびて袖や裾が下がっていることが増えます。

つまり、年代によって見る順番を変えると効率がよくなります。20代なら肩から、30代・40代なら袖から、50代以降なら裾と首元から見てください。

また、年代が上がるほど、ずれが1か所でも冴えなく見えやすくなります。若いうちは多少のずれも勢いとして受け取られますが、年齢が上がると、ずれはそのまま手入れの差として見られがちです。50代以降の人ほど、ずれを0か所にすることの効果が大きくなります。

人から「地味」と言われたときの受け取り方

家族や友人、職場の人から「地味」と言われると、色を変えなければと考えがちです。けれど、言った側が具体的に何を見てそう言ったのかは、本人もはっきり言葉にできていないことがほとんどです。

そういうときは、言われた日に着ていた服で3か所を測ってください。ずれが2か所以上あったなら、言われた地味の正体は大きさです。色を変える前に、袖と裾を直してみてください。

ずれが0か所か1か所なら、言った側が感じているのは色の好みの違いです。自分が今の色を気に入っているなら、そのままで構いません。気になるなら、首元や足元の小さな面積で色を1つ足して、反応を見てください。

もし言った人が身近な家族なら、どこが地味に見えるかを、具体的に聞いてみるのもよい方法です。「色が暗い」と言われたら首元と足元、「なんだか冴えない」と言われたら3か所、「年齢より上に見える」と言われたら布のくたびれを疑う。言葉によって、見る場所を変えられます。布のくたびれの見方は地味な服で年齢が上に見える日の違いを参考にしてください。

買い足す前に、手持ちで直す順番

ここまで読んで「新しい服を買わないといけない」と感じたかもしれませんが、先に手持ちで直せるところを直してください。順番は次のとおりです。

1つ目は袖です。折り返す、まくる、という手持ちの工夫だけで変えられます。今日からできます。

2つ目は裾です。ロールアップで一度試し、効果があると感じたら、いちばんよく履くパンツから丈詰めに出します。

3つ目は首元です。襟ぐりの伸びた服は、インナーで隠すか、着る回数を減らします。

4つ目が肩です。肩は手持ちで直しにくいので、次に上着やニットを買うときに、肩先の骨と縫い目の位置を必ず確かめてください。売り場の鏡の前で、腕を下ろして縫い目を指で探すだけで十分です。

この順番で進めると、服を買い足さずに、ずれの多くが1か所以下まで減ります。そのうえで、色や素材を変えるかどうかを考えてください。

自分に似合う服そのものがわからないと感じるときは、自分に似合う服がわからない(男性)で、体と顔の答えがぶつかったときの決め方を扱っています。3か所を整えたあとに、次の一歩として読んでみてください。

次に買う1着で、売り場の鏡の前で確かめること

手持ちで直せない肩は、次に買う1着で合わせるしかありません。売り場で試着するときに、何を見ればよいかをまとめておきます。

まず、試着するときは、ふだん中に着る服と同じ厚みのものを着ていってください。秋冬の上着を選ぶなら、ふだんの厚手のニットを着た状態で羽織ります。薄いシャツ1枚で試着すると、肩も袖もちょうどよく見えて、家でニットの上に着たときに窮屈になります。反対に、厚手のニットを着ていったのに薄手の上着を選ぶ場合は、肩の縫い目が外に出すぎないかを確かめてください。

次に、鏡の前で腕を下ろし、肩の縫い目を指で探します。肩先の骨から外に2cm以内、上着なら3cm以内に縫い目があるか。そのあと、腕を前に伸ばして、背中が突っ張らないかを確かめます。突っ張るなら、ひとつ上の大きさを試してください。

袖は、腕を下ろした状態で手首の骨にかかるかを見ます。袖が少し長い程度なら、あとで詰められます。肩が合っていて袖だけが長い服は、買ってから袖丈を直せば合格になるので、候補から外す必要はありません。肩が合っていない服は、袖をいくら詰めても輪郭は戻らないので、こちらは見送ります。

パンツは、ふだん履く靴を持っていくか、近い高さの靴を借りて試着してください。裸足やスリッパで丈を決めると、靴を履いたときに裾が溜まります。丈は直せるので、試着で見るのは腰まわりと太ももの幅、裾の幅です。裾の幅が広すぎると、丈を詰めても靴の上で布が広がって重く見えます。

大きめの服を選ぶときの、売り場での見分け方

肩の落ちた大きめの服を選ぶ場合は、試着したまま袖を一度折り返してみてください。折り返して手首の骨を出したとき、肩の落ちと袖の長さが釣り合って見えれば、その服は大きめとして着こなせます。袖を折っても、腕のまわりの布が余って波打っているなら、その服は自分の体には大きすぎます。

また、大きめの上を選んだら、下は裾が靴の上で溜まらないものを合わせて試着してください。売り場では上だけを見て決めがちですが、大きめの服が整って見えるかどうかは、残りの2か所が体の位置に戻っているかで決まります。上下を一緒に見てはじめて、ずれが1か所に収まっているかがわかります。

店員にサイズを聞かれたときの答え方

売り場で「普段はどの大きさですか」と聞かれたら、いつもの表記の大きさを答えたうえで、「肩の縫い目が肩先に来るものを探しています」と付け加えてください。大きさの表記は服によって違うので、表記だけで選ぶと、同じ大きさでも肩の位置がばらつきます。見てほしい場所を先に伝えておくと、合う候補を出してもらいやすくなります。

まとめ:色を変える前に、服の端を体に戻す

地味な服装に見えるかどうかは、色の数や明るさより先に、肩・袖・裾の3つの端がどこで止まっているかで決まります。

3か所を鏡の前で測り、ずれている数を数える。0か所なら色が少なくても整っている。1か所なら落ち着いて見える。2か所以上なら、色ではなく大きさを直す。大きめを着たいなら、ずらすのは1か所だけにして、残りの2か所は体の位置に戻す。秋冬は重ねる枚数が増えるぶん、内側から順に袖を短くして、肩の落ちを二重にしない。

色はそのままで構いません。好きな紺もグレーも黒も、服の端が体の位置にそろっていれば、地味ではなく落ち着いた装いとして見えます。変えたくなったら、素材を1つ、首元か足元の色を1つ、小さいところから足していってください。

よくある問い

Q. 地味な服装と言われました。まず何を変えればいいですか
色を変える前に、いちばんよく着ている上下を着て鏡の前に立ち、肩の縫い目・袖の終わり・パンツの裾の3か所を見てください。肩の縫い目が肩先の骨から3cm以上外に落ちている、袖が親指の付け根にかかっている、裾が靴の甲で3本以上のシワになって溜まっている。この3つのうち2つ以上に当てはまるなら、言われた地味の正体は色ではなく大きさです。直すのは袖と裾からが早く、どちらも手持ちのまま折る・詰めるで変えられます。肩だけは直しが効きにくいので、次に買う1着で合わせます。
Q. 暗い色が好きです。明るい色を着ないと垢抜けませんか
暗い色のままで構いません。暗い色ばかりでも整って見える人は、3か所の位置が合っていて、そのうえで素材が1つ違っています。たとえば紺のニットに紺のパンツでも、ニットの編み目が見えるものとパンツの表面が平らなものを組むと、同じ色の中に段差ができます。色を足すのは最後で、足すとしても首元か足元の小さな面積から。上着やパンツの色を急に明るくすると、本人が落ち着かず結局着なくなることが多いので、好きな色を残すほうが長続きします。
Q. 流行りの大きめの服を着ると、だらしなく見えます
大きめの服が整って見えるかどうかは、3か所のうちいくつをずらしているかで決まります。肩を落としたなら袖は手首の骨で止め、裾は靴の甲で1本のシワまでに収める。ずらすのは1か所だけで、残りの2か所は体の位置に戻すのが目安です。肩も袖も裾も全部大きいと、意図して大きめを着ているのではなく、大きい服を着ているように見えます。手持ちの大きめの服なら、袖を折り返して手首の骨を出すだけでも、だらしなさの大半は消えます。
Q. 体型が気になって、ぴったりした服を着たくありません
ぴったりさせる必要はありません。合わせるのは服と体のあいだの隙間ではなく、肩・袖・裾という3つの終わりの位置です。胴まわりにゆとりがあっても、肩の縫い目が肩先にあり、袖が手首で止まり、裾が靴の上で溜まっていなければ、輪郭は整って見えます。むしろ体を隠そうとして全部を大きくすると、服の端がすべて体から外れて、かえって体が大きく見えることがあります。胴はゆとりを残し、端だけを体に合わせると考えてください。

— メグラシ編集部

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