肩幅が広い男性のファッション|秋冬は肩線の位置と袖付けで選ぶ

**いま着ている上着の、肩の縫い目を指でたどってみてください。**縫い目は、肩先の骨の上にありますか。それとも、腕の側に落ちていますか。
肩幅が広い男性の秋冬の服は、サイズの表記より先に、肩の縫い目が肩先の骨からどこに来るかで決まります。縫い目が肩先に合うサイズを基準にして、胴の余り方を見る。それでも合わないときは、袖付けの種類を替える。この順で選ぶと、店で迷う時間が短くなります。
肩幅が広いのは、ジャケットやコートの肩がきれいに決まる体です。この記事は、その体に合う服を肩の縫い目と袖付けから選ぶ手順だけを扱います。似合う服の決め方そのものは自分に似合う服がわからない(男性)にあります。
結論:肩の縫い目を肩先に合わせ、胴が余ったら袖付けを替える
先に、秋冬の服ごとの選び方を並べます。
| 服 | 肩の合わせ方 | 胴が10cm以上余るとき |
|---|---|---|
| ジャケット | 縫い目を肩先の骨から1cm以内に | 肩パッドの無い仕立てで、胴を詰められるものを選ぶ |
| ニット | 縫い目を肩先に | ラグラン袖に切り替える |
| シャツ | 縫い目を肩先から1〜2cm外に | 身幅の細い型を選ぶ |
| スウェット・パーカー | 縫い目を肩先から0〜3cm外に | ドロップショルダーかラグランにする |
| ステンカラーコート | 縫い目を肩先に | ラグラン袖の型を選ぶ |
| チェスターコート | 縫い目を肩先から1cm以内に | 肩パッドの薄いものを選ぶ |
| ブルゾン | 縫い目を肩先から0〜2cm外に | 裾を絞れるものを選ぶ |
| ダウン・中綿の上着 | 縫い目を肩先から2〜3cm外に | ラグラン袖か、肩に縫い目の無い型にする |
**肩で合わせて、胴で困ったら袖付けを替える。**この1行が、この記事のすべてです。以下の章は、服ごとの細かい見方です。
肩幅が広い体は、秋冬の上着がきれいに決まる
秋冬は、肩幅が広い体にとって服が決まりやすい季節です。ジャケットやコートは肩で着る服なので、肩先がしっかりしている体ほど、肩の線がまっすぐ通って、上着の形がそのまま出ます。
| 上着 | 肩幅が広い体で出る良さ | 気をつけること |
|---|---|---|
| テーラードジャケット | 肩の線がまっすぐ通り、前身頃が平らに落ちる | 厚い肩パッドを重ねない |
| チェスターコート | 肩から裾まで縦の線がきれいに出る | 中に着るものの厚みで肩が詰まらないか |
| ピーコート | 肩の張りと前の2列のボタンが釣り合う | 着丈が短すぎないもの |
| ステンカラーコート | ラグラン袖でも肩の位置がはっきり出る | 身幅が大きすぎないもの |
| レザーのブルゾン | 肩の硬い素材が肩の線と合う | 裾の絞りが強すぎないもの |
困るのは、肩に合わせたときの胴の余りと、肩のあたりに厚みを足す服の2つだけです。この記事の後半は、この2つの扱い方に割いています。
先に測る|肩幅と、胴との差
店に行く前に、自分の側を2つだけ測っておきます。
| 測るもの | 測り方 | 使い道 |
|---|---|---|
| 肩幅 | 背中側で、左右の肩先の骨のあいだを測る | サイズ表の肩幅と比べる |
| 胸囲 | 脇の下を通して、胸のいちばん厚いところを1周 | 身幅のゆとりを出す |
| 胴囲 | へその高さで1周 | 胴の余りを出す |
| 裄丈 | 首の後ろの中心から肩先を通って手首まで | ラグラン袖のサイズ選び |
肩先の骨は、腕を横に上げたときにくぼむ位置のすぐ内側にある、硬い出っ張りです。肩幅は、同じ人でも測る人や姿勢で1〜2cm変わります。背すじを伸ばし、腕を体の横に自然に下ろした姿勢で、2回測って平均を取ってください。人に測ってもらうのがいちばん確かですが、ひとりのときは、壁に背中をつけて立ち、左右の肩先の位置に付箋を貼ってから、そのあいだを測ってください。
サイズ表の数字を、どの順に読むか
通販や売り場のサイズ表には、いくつかの数字が並びます。肩幅が広い人は、読む順番を決めておくと、合わないものを早く外せます。
| 順番 | 見る数字 | 自分の数字との比べ方 |
|---|---|---|
| 1 | 肩幅(セットイン袖の服) | 自分の肩幅と同じか、1〜2cm大きい |
| 2 | 裄丈(ラグラン袖の服) | 自分の裄丈と同じか、1〜2cm長い |
| 3 | 身幅 | 自分の胸囲の半分より、ニットは6〜10cm、上着は8〜12cm大きい |
| 4 | 着丈 | 服ごとの目安(ジャケットはお尻の半分以上) |
| 5 | 袖丈 | 手首の骨が隠れる長さ |
身幅のゆとりが12cmを超えるなら、胴が余るサインです。肩幅が合っていても、その型は胴が大きいので、袖付けの違う型か、身幅の細い型を探してください。
肩の縫い目の位置で、見え方は3通りに分かれる
服を着て、肩の縫い目がどこにあるかを鏡で見ます。
| 縫い目の位置 | 見え方 | 向いている服 |
|---|---|---|
| 肩先より内側(1cm以上) | 袖の付け根が突っ張り、肩の横の線が強く出る | 避ける |
| 肩先の骨から±1cm | 肩の線が体の線のまま出る | ジャケット・コート・ニット |
| 肩先から1〜3cm外 | 肩の線がなだらかに落ちる | シャツ・ブルゾン・スウェット |
| 肩先から3〜6cm外 | 肩の位置がぼやけ、腕の付け根がゆるむ | ドロップショルダーの服 |
| 肩先から6cm以上外 | 肩のあたりに布が溜まる | 避ける |
**肩先より内側に縫い目が来る服は、どの服でも避けてください。**袖の付け根が肩の上に乗って、腕を動かすたびに布が引っ張られます。見た目の問題より先に、動きにくさが出ます。
縫い目の位置は、**正面の鏡だけでなく、横からも見てください。**肩先の骨の真上に縫い目があっても、横から見て縫い目が前に回り込んでいる服は、肩の前側が詰まって、腕を前に出すと背中に横ジワが入ります。肩の縫い目は、横から見て耳の真下あたりを通っているのが目安です。
セットイン・ラグラン・ドロップショルダーを使い分ける
肩の縫い目の入り方で、服は3つに分かれます。肩幅が広い人にとって、この違いがいちばん大きく効きます。
| 袖付け | 縫い目の走り方 | 肩幅が広い人との相性 | 選ぶときに見る数字 |
|---|---|---|---|
| セットイン袖 | 肩先で袖と身頃を縫い合わせる | 肩に合えば整う。胴が余りやすい | 肩幅 |
| ラグラン袖 | 首元から脇の下へ斜めに縫う | 肩の制約が無く、胴で選べる | 胸囲・裄丈 |
| ドロップショルダー | 肩先より外で袖を縫い合わせる | 肩の位置がぼやける。落ち幅に注意 | 身幅・落ち幅 |
| 肩に縫い目の無い型 | 身頃と袖が一続き | ラグランと同じく胴で選べる | 胸囲・裄丈 |
ラグラン袖は、肩幅が広い人がいちばん楽に選べる形です。肩先に縫い目が無いので、サイズを胸囲と胴囲で選べます。首元から斜めに走る縫い目が、肩の横の線を斜めに分けるので、肩の幅も強く出ません。
ドロップショルダーは、肩の位置を外に落とすことで肩先の縫い目を外す形です。**落ち幅が3〜5cmまでなら、肩の位置がぼやけて、肩のサイズに縛られずに選べます。**それより大きく落ちると、肩の外に布の幅が加わるので、肩幅の広い体では上半身全体が大きく見えます。
ジャケット|肩パッドの厚みと、袖の付け根の形
秋冬のジャケットは、肩の作りがいちばんはっきりした服です。次の4か所を見てください。
| 見る場所 | 選びやすい | 避けたい |
|---|---|---|
| 肩の縫い目 | 肩先の骨から1cm以内 | 肩先より内側 |
| 肩パッド | 無いか、5mm以下の薄いもの | 1cm以上の厚いもの |
| 袖の付け根 | なだらかに落ちる | 丸く盛り上がる |
| 胴のボタンを留めたとき | 前に横ジワが出ない・拳1つ入る | 拳2つ以上入る |
| ラペルの幅 | 8〜9cm | 6cm以下の細いもの |
| 着丈 | お尻の半分から3分の2が隠れる | 腰骨の上で終わる短いもの |
肩パッドが厚いと、肩先の位置が実際より外に出て、肩の横の線が強くなります。肩がもともと張っている体には、パッドの薄い仕立てで十分です。ラペルは、細すぎると肩の幅との差が大きくなり、肩だけが広く見えます。肩幅に対して釣り合うのは、8〜9cm前後の幅です。
ジャケットのボタンの位置も見てください。いちばん上のボタンがみぞおちより高い位置にあると、ラペルのVが浅くなり、胸の前の縦の線が短くなります。ボタンがみぞおちからへその少し上のあいだにあると、Vが深くなって、肩の横の線と胸の縦の線が釣り合います。2つボタンなら上のボタンだけ、3つボタンなら真ん中だけを留める着方が、Vを深く見せる留め方です。
ニット|袖付けと、編み地の厚み
秋冬のニットは、袖付けで選び方が変わります。
| ニット | 袖付け | 選び方 |
|---|---|---|
| ハイゲージのクルーネック | セットイン | 肩に合わせる。胴が余るなら袖付けを替える |
| ハイゲージのVネック | セットイン | 肩に合わせる。Vが縦の線を足す |
| ミドルゲージのクルーネック | ラグラン | 胸囲で選ぶ |
| ローゲージのタートルネック | ドロップショルダー | 落ち幅3〜5cmまで |
| ケーブル編みのセーター | セットイン・ラグラン | 肩に縄編みの線が乗らないものを選ぶ |
| カーディガン | セットイン | 前を開けて縦の線を作る |
ローゲージの厚いニットは、肩のあたりに厚みが加わるので、肩の線が外にふくらみます。着るならラグラン袖か、落ち幅の小さいドロップショルダーを選んでください。ケーブル編みは、太い縄編みが肩の上を横切ると、肩の幅に縦の線が並んで、幅が強調されます。縄編みが胸の中央に集まっているものを選ぶと、胸の前に縦の線が集まります。
ニットは洗うと肩の縫い目の位置が少しずつ外に落ちていきます。買ったときに肩先ぴったりか、わずかに内側寄りのものは、数回洗ったあとにちょうどよくなることが多い一方、買ったときにすでに外へ2cm以上落ちているものは、洗うたびに肩のあたりが広がっていきます。
シャツ|首回りと肩を両方合わせる
シャツは、首回りと肩の両方にサイズがある服です。肩幅が広い人は、首回りで選ぶと肩がきつく、肩で選ぶと首回りが余ることがあります。
| 選び方 | 起きること | 対処 |
|---|---|---|
| 首回りに合わせる | 肩の縫い目が肩先より内側に来る | 1サイズ上げて、第1ボタンを開けて着る |
| 肩に合わせる | 首回りが指2本以上余る | 第1ボタンを開ける着方に決める |
| 肩ヨークが広い型 | 肩の縫い目が後ろに回り、肩先が楽になる | 背中にタックやプリーツがあるものを選ぶ |
| 身幅の細い型 | 肩に合わせても胴が余りにくい | 身幅の表記を見て選ぶ |
| 伸びる生地 | 肩が多少合わなくても動ける | 伸びる方向が横にあるものを選ぶ |
秋冬は、シャツをニットやジャケットの中に着る日が増えます。中に着るなら、第1ボタンを開ける着方に決めてしまうと、首回りのサイズを気にせず肩で選べます。ネクタイを締める日だけは首回りが合っている必要があるので、仕事でネクタイを締める人は、首回りで選んだシャツと、肩で選んだシャツを分けて持つと、どちらの日も困りません。
コート|ステンカラー・チェスター・ダッフル・ダウン
コートは、中にジャケットやニットを着たうえで、肩が合うかを見ます。試着のときは、必ず秋冬に着る厚さのものを中に着てください。
| コート | 肩の作り | 肩幅が広い人の選び方 |
|---|---|---|
| ステンカラーコート | ラグラン袖が多い | 胸囲で選べる。いちばん選びやすい |
| チェスターコート | セットイン袖 | 肩パッドの薄いもの。中にジャケットを着て肩を見る |
| ダッフルコート | ドロップショルダーが多い | 落ち幅が5cm以内のもの |
| トレンチコート | ラグランかセットイン | 肩章(肩の上の布)が無いか、細いもの |
| ダウン・中綿の上着 | ラグランか肩に縫い目の無い型 | 肩の上の中綿の段が細いもの |
| ピーコート | セットイン袖 | 肩に合わせる。前のボタンが縦に2列並ぶので縦の線ができる |
トレンチコートの肩章は、肩の上に横の線を1本足します。肩幅が広い人が着ると、肩の横の線が2本になるので、肩章の無い型を選ぶか、肩章を外せるものにしてください。ダウンは、中綿の段が肩の上を横切ると、横の線が何本も並びます。段の幅が細く、肩のあたりで斜めに入っているものが扱いやすくなります。
コートの着丈も、肩との釣り合いに効きます。肩幅が広い体は上半身の面が大きく読まれるので、着丈が腰のあたりで終わる短いコートより、膝の少し上まであるコートのほうが、縦の長さが肩の幅と釣り合います。ショート丈を選ぶなら、お尻が半分以上隠れる長さを下限にしてください。
ブルゾン・ジャンパー
ブルゾンは、腰の位置で裾が絞られる上着です。肩が広く、裾が絞られると、上半身が逆三角の形になります。
- 裾のリブの位置……腰骨の高さで絞られるものを選ぶ。ウエストで絞られる短い丈は、肩との差が大きくなる
- 肩の縫い目……肩先から0〜2cm外に落ちるものがなじむ
- 前を開けて着る……前立ての縦の線が肩の横の線を割るので、肩の幅が強く出ない
裾のリブが強く絞られるものより、ゆるく絞られるものか、ドローコードで絞り具合を調整できるもののほうが、肩との釣り合いを取りやすくなります。
ブルゾンの襟も見ておきます。スタンドカラーやリブの襟は首を囲む横の線になり、シャツ襟やテーラードの襟は縦と斜めの線になります。肩の横の線と重ねたくない人は、襟のある型を選んで、前を開けて着てください。
スウェット・パーカー
休日のスウェットやパーカーは、ドロップショルダーの型が多い服です。落ち幅は3〜5cmまでにしてください。
落ち幅が大きすぎると、肩のあたりに布が溜まり、もともと広い肩の外にさらに布の幅が加わります。パーカーのフードは首の後ろに量を足すので、肩の横の線と、首の後ろのかたまりが両方目に入ります。フードは薄手のものか、前から見てフードが肩の上に広がらない型を選んでください。
スウェットの袖口と裾のリブも見てください。リブが強く絞られていると、袖と身頃の布が上に押し上げられて、肩のあたりに布が溜まります。リブがゆるく、袖口と裾がまっすぐ落ちるものは、布が下に流れるので、肩のまわりがすっきりします。
首元の開きで、縦の線を足す
肩幅が広い体は、肩の横の線が目に入りやすい体です。首元に縦の線を1本足すと、横の線と釣り合います。
| 首元 | できる線 | 肩幅が広い人との相性 |
|---|---|---|
| Vネック | 縦のV | よい。肩の横の線と釣り合う |
| ヘンリーネック(ボタンを開ける) | 縦の短い線 | よい |
| シャツ襟(第1ボタンを開ける) | 縦の線と襟先の斜め | よい |
| クルーネック | 横の丸 | 普通。ネックレスや中のシャツで縦を足す |
| タートルネック | 首を覆う面 | 普通。上に前を開けたジャケットを重ねる |
| ボートネック | 横の線 | 肩の横の線と重なる |
クルーネックのニットを着る日は、中にシャツを着て襟を外に出すと、襟先の斜めの線が2本足されます。タートルネックの日は、上に前を開けたジャケットかコートを重ねると、前立ての縦の線が加わります。
Vネックの深さは、鎖骨のくぼみから8〜12cmが扱いやすい範囲です。浅すぎると縦の線が短く、横の線に比べて弱くなります。深すぎると、Vの下に中のTシャツの縁が見えて、横の線がもう1本加わります。
柄の向きで、横と縦の比を動かす
柄のある服は、線の向きがそのまま体の上に乗ります。
| 柄 | 線の向き | 肩幅が広い人との相性 | 気をつけること |
|---|---|---|---|
| 細いストライプ | 縦 | よい | 線の幅が細いほど縦が強く出る |
| 太いボーダー | 横 | 肩の横の線と重なる | 着るなら線の幅2cm以下のもの |
| 格子柄 | 縦と横 | 普通 | 格子の一辺が小さいものを選ぶ |
| ヘリンボーン | 斜め | よい | 斜めの線が肩の横の線を分ける |
| 無地 | なし | よい | 素材の表面で質感を出す |
肩の高さに横の切り替えがある服も、ボーダーと同じように横の線になります。胸の上で色が切り替わるラガーシャツや、肩の上に別の布が当てられたワークジャケットは、肩の横の線をもう1本足すので、選ぶなら切り替えの線が細いものにしてください。
素材の表面で、肩の見え方を変える
同じ形でも、素材の表面によって肩の見え方が変わります。
| 素材 | 肩の見え方 | 選び方 |
|---|---|---|
| ハリのあるウール | 肩の線がまっすぐ出る | 肩に合っていればいちばん整う |
| 毛足の長い起毛 | 肩のあたりがふくらんで見える | 毛足の短いものを選ぶ |
| 光沢のある素材 | 肩の上に光が集まり、面が大きく見える | 肩の上だけ光る素材は避ける |
| 目の詰まったニット | 肩の線が体に沿って出る | 厚みが中くらいまでのもの |
| 厚手のスウェット | 肩の上に厚みが乗る | ラグランかドロップショルダーの型で |
| 撥水のナイロン | 肩の線が硬く出る | 肩の縫い目の位置をいちばん厳しく見る |
肩の上に光や毛足が集まる素材は、肩の幅を実際より大きく見せます。光沢のあるダウンや、毛足の長いフリースを選ぶときは、肩の上に縫い目や切り替えが入って、面が分かれているものを選んでください。
上下の明るさで、重心を分ける
上半身が広い体は、上に明るい色を置くと、明るい面が大きく目に入ります。上を暗く、下を明るくするか、上下を同じ明るさでそろえると、上半身だけが目立つことがなくなります。
- 上を紺・チャコール・深い茶、下をグレーやベージュにする
- 上下を同じ濃さの紺やグレーでそろえる
- 明るい色を上に着たい日は、前を開けた暗い色の上着を重ねて、明るい面を縦の帯にする
白いシャツを着る日も、上に暗い色のジャケットを前を開けて羽織れば、白は胸の前の縦の帯になります。
柄と同じく、上下の明るさの差を大きくしすぎないことも効きます。上がとても暗く下がとても明るいと、上下で分かれた2つの面になり、上半身の面の大きさがかえって目に入ります。上下の明るさの差は、中くらいに収めるのが扱いやすい範囲です。
パンツの幅で、上下を釣り合わせる
肩幅が広い体は、下半身が細いパンツだと、上下の幅の差が大きく見えます。パンツの幅で釣り合いを取ります。
| パンツ | 裾幅の目安 | 肩幅が広い人との相性 |
|---|---|---|
| 細身のテーパード | 16〜17cm | 上下の差が大きく出る。上着の丈を長めに |
| 標準のテーパード | 18〜19cm | よい |
| ストレート | 20〜22cm | よい。肩との釣り合いがいちばん取りやすい |
| ワイド | 23cm以上 | よい。上着は肩に合わせてすっきりさせる |
| 太いワイド | 26cm以上 | 上下とも量が多くなる。上は細身に |
目安は、裾幅が肩幅の半分前後に来ることです。肩幅46cmなら、裾幅20〜23cmのストレートかややワイドが、上下の釣り合いを取りやすくなります。
靴とバッグ
靴とバッグも、肩との釣り合いに効きます。
- 靴……細く華奢な靴より、甲とつま先にある程度の量がある靴のほうが、肩の量と上下で釣り合う
- ショルダーバッグ……ストラップが肩の上を横切ると、肩の上に斜めの線ができる。斜めがけは、肩の横の線を斜めに分けるので相性がよい
- トートバッグ……肩に掛けると持ち手が肩の上に横に乗る。手で持つか、斜めがけのものを選ぶ
リュックは、肩のストラップが縦に2本走るので、前から見ると胸の前に縦の線ができます。ストラップの幅が太すぎないものを選べば、肩の横の線を縦に分ける役目をします。ストラップの幅は3〜5cm前後が目安です。
通勤の日と休日の組み方
| 場面 | 上 | 中・首元 | 下 |
|---|---|---|---|
| スーツの日 | 肩パッドの薄いスーツ | シャツの第1ボタンを留めてネクタイ | 裾幅19〜21cm |
| ジャケットの通勤 | 紺のジャケット(前を開ける) | Vネックのハイゲージニット | グレーのストレート |
| ゆるめの通勤 | ステンカラーコート | シャツ+クルーネックのニット | チャコールのテーパード |
| 休日の街 | ラグラン袖のブルゾン | ヘンリーネックのカットソー | ベージュのストレート |
| 休日の遠出 | ダウン・中綿(ラグラン) | タートルネック | ワイドパンツ |
スーツは、肩で合わせると胴が余る人がいちばん困る服です。肩で合わせて、胴は仕立て直しで詰めるのが確かな方法です。上着の胴の詰めは、多くの売り場で相談できます。
休日は、ラグラン袖の服を1枚、上か中のどちらかに入れると、肩のサイズで迷う場面が減ります。上着がラグランなら中はセットインのニットでよく、中がラグランのスウェットなら上はセットインのジャケットでも構いません。両方をセットインにする日は、どちらの肩も縫い目を肩先に合わせたものにしてください。
季節が進むと、中に着るものの厚みで肩が変わる
秋の入り口と冬の入り口では、上着の中に着るものの厚みが変わります。肩のサイズは、いちばん厚く重ねる時期に合わせて選んでください。
| 時期 | 中に着るもの | 上着の肩で見ること |
|---|---|---|
| 9月末〜10月前半 | シャツ1枚・薄手のカットソー | 肩の縫い目が落ちすぎないか |
| 10月後半 | シャツ+ハイゲージのニット | 肩先の骨から1cm以内に収まるか |
| 11月 | ミドルゲージのニット・薄手のジャケット | 腕を前に伸ばして突っ張らないか |
| 冬の入り口 | ジャケットの上にコート | 中のジャケットの肩とコートの肩が重なって詰まらないか |
秋の入り口に薄着で試着して肩の合うコートを選ぶと、冬にジャケットを中に着たときに肩が詰まります。コートの試着には、冬に中へ着る予定のジャケットを持っていくのが確かです。
試着室で見る順番
- 秋冬に着る厚さのものを中に着る
- 肩の縫い目が肩先の骨から何cmにあるかを鏡で見る
- 腕を前に伸ばして、背中の布が突っ張らないかを見る
- 前のボタンを留めて、胴に拳がいくつ入るかを見る
- 拳2つ以上なら、袖付けの違う型を探すか、胴を詰められるかを店で聞く
- 鏡から2m下がって、肩の横の線と、首元・前立ての縦の線の釣り合いを見る
腕を前に伸ばす動きは必ずやってください。肩幅が広い人は、立っているときに合っていても、腕を動かしたときに背中が突っ張ることがあります。通販で買うときは、手持ちでいちばん肩が合っている服を平らに置いて肩幅と身幅を測り、その数字をサイズ表と比べてください。自分の体の数字より、合っている服の数字のほうが、ずれが少なく済みます。
どちらとも取れるとき①|肩に合わせると胴がぶかぶか
肩で合わせて胴に拳2つ以上入るなら、次の順で解決します。
| 順番 | やること | 向いている服 |
|---|---|---|
| 1 | ラグラン袖や肩に縫い目の無い型を探す | ニット・コート・ダウン |
| 2 | 身幅の細い型を探す | シャツ・カットソー |
| 3 | 胴を詰める仕立て直しを頼む | ジャケット・スーツ・コート |
| 4 | 裾を絞れるものを選ぶ | ブルゾン・パーカー |
同じ型で1サイズ下げるのは最後の手段です。肩が内側に入り、腕を動かしたときに突っ張ります。
仕立て直しで胴を詰めるときは、脇の縫い目で詰めるか、背中の中心の縫い目で詰めるかを店で聞いてください。背中の中心で詰められる服は、肩の位置を変えずに胴だけを細くできます。脇で大きく詰めると、ポケットの位置がずれて見えることがあるので、詰める幅は片側2cmまでが目安です。
どちらとも取れるとき②|肩幅は広いが、なで肩
肩先の骨のあいだは広いのに、首の付け根から肩先への線が下がっている体です。
- ジャケットは、肩パッドが薄く入ったものを選ぶと、肩の線が水平に近づく
- シャツは、肩の線がまっすぐな、ハリのある生地のものを選ぶ
- ドロップショルダーは、肩の傾きが強く見えることがあるので、落ち幅3cm以内に
- ラグラン袖は、斜めの縫い目が肩の傾きと重なるので、肩の線がさらになだらかに見える
なで肩の人は、**肩パッドを避ける必要はありません。**5mm以下の薄いパッドが、肩の線を水平に近づける役目をします。シャツの下に着るカットソーやニットも、肩の線がまっすぐなセットイン袖のものを選ぶと、上に重ねたジャケットの肩の線が下から支えられて、形が保たれます。
どちらとも取れるとき③|体に厚みもある
肩幅が広く、胸や背中にも厚みがある体は、横からの厚みと正面の幅の両方があります。
| 見る場所 | 選び方 |
|---|---|
| 生地 | ハリがあって、体に沿いすぎないもの |
| 首元 | Vネックかシャツ襟で縦の線を足す |
| 上着の前 | 前を開けて着て、縦の線を2本作る |
| 着丈 | お尻の半分以上が隠れる長さで、上半身の厚みと釣り合わせる |
**薄く柔らかい生地は、体の厚みをそのまま拾います。**秋冬は、ハリのあるウールや目の詰まったニットのように、体から少し離れて落ちる生地を選んでください。
よくある行き違い
**「肩幅が広いなら、オーバーサイズで肩をぼかせばいい」。**落ち幅が6cmを超えると、肩のあたりに布が溜まり、肩の外にさらに量が加わります。ぼかすなら、落ち幅3〜5cmまでのドロップショルダーか、ラグラン袖を選んでください。
**「細身のパンツを履けば、全体がすっきりする」。**肩幅が広い体に細いパンツを合わせると、上下の幅の差が大きくなります。裾幅を肩幅の半分前後にすると、上下が釣り合います。
**「肩パッドは入っていないほうがいい」。**なで肩の人や、肩先が丸い人は、薄いパッドがあるほうが肩の線が整います。避けたいのは厚いパッドだけです。
**「サイズはS・M・Lの表記で決まる」。**同じLでも、袖付けの種類で肩の合い方はまったく違います。表記より、縫い目の位置で見てください。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 肩幅が広い男性は、服のサイズをどう選べばいいですか
- 肩の縫い目が、肩先の骨から1cm以内に来るサイズを基準にしてください。サイズ表の肩幅より、実際に着て縫い目の位置を見るほうが確かです。そのサイズで胴が10cm以上余る場合は、同じ形で1サイズ下げるのではなく、ラグラン袖やドロップショルダーのように、肩の縫い目が肩先に来ない形に切り替えると、胴に合うサイズを選べます。
- Q. 肩パッドの入ったジャケットは避けたほうがいいですか
- 肩パッドは薄いものか、入っていないものが扱いやすくなります。肩先がもともと張っている体に厚いパッドが重なると、肩先の位置が実際より外に出て、肩の横の線が強く見えます。肩の縫い目が肩先に合い、パッドの厚みが5mm以下のものか、パッドを入れずに仕立てたものを選んでください。袖の付け根が丸く盛り上がる仕立てより、なだらかに落ちる仕立てのほうが、肩の線が自然に見えます。
- Q. 肩幅が広いと、ニットはどんな形が合いますか
- 袖付けで選ぶのが近道です。肩の縫い目が肩先に来るセットイン袖は、肩のサイズで選ぶと胴が余りやすくなります。肩から首元へ斜めに縫い目が走るラグラン袖は、肩先に縫い目が無いので、胴のサイズで選べます。首元はVネックかヘンリーネックにすると、胸の前に縦の線ができて、肩の横の線と釣り合います。
- Q. 肩幅が広いのに、なで肩と言われます
- 肩先の骨のあいだは広いけれど、首の付け根から肩先へ向かう線が下がっている体です。この場合は、肩の縫い目を肩先に合わせたうえで、薄い肩パッドのジャケットや、肩の線がまっすぐなシャツを選ぶと、肩の線が水平に近づきます。ドロップショルダーは肩の傾きがさらに強く見えることがあるので、落ち幅が3cm以内のものにしてください。
— メグラシ編集部





