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静電気防止服|秋冬の通勤・車・会議の日に、どの1枚を替えるか

メグラシ編集部//読了 13分
職場の入口で紺のウールのコートを肩から脱ぐ女性。コートの裏地が見え、下にはベージュのカーディガンと白いインナー、グレーのスカートを着ている

**次の1週間の予定を、手帳かスマートフォンで開いてみてください。**その中に、コートを何度も脱ぎ着する日、車で出かける日、会議で長く座る日はありますか。

静電気防止服は、全身でそろえる必要はありません。静電気は、こすれ合う2枚の間で起きます。だから、その日の予定でいちばん長くこすれる場所を1か所だけ選んで、そこに入る1枚を静電気を抑える服に替えれば、多くの日は落ち着きます。**替える1枚は、予定によって変わります。**通勤の日はコートの裏地、会議の日はスカートの裏地、車の日は上着の表地、というふうにです。

どの素材とどの素材を重ねると起きるのか、という仕組みは服の静電気は、重なっている2枚の組み合わせで決まるにまとめてあります。この記事は、秋から冬の予定ごとに、どの1枚を替えるかの話です。

結論|静電気防止服は、予定ごとに1枚だけ入れる

予定ごとに、いちばんこすれる場所と、替える1枚をまとめます。

予定いちばんこすれる場所替える1枚
電車で通勤する日コートの裏地と、下に着たニットコートの裏地か、ニット
車で出かける日上着の背中とシート上着の表地
職場で過ごす日椅子の座面とスカート・パンツボトムスの裏地か、ペチコート
会議や商談がある日スカートの裏地とストッキングスカートの裏地か、ペチコート
子どもを抱っこする日自分のニットと子どもの上着自分の一番外の1枚
会食・食事会の日ニットとインナー肌に近いインナー
式・法事の日礼服の裏地とストッキングペチコート
新幹線・飛行機で移動する日上着とシート・ひざ掛け上着の表地か、ひざ掛け

**1日に予定が2つ以上あるときは、長くいるほうの予定に合わせてください。**通勤の30分と会議の2時間なら、会議のほうです。迷う日の決め方は、後半の「どちらとも取れるとき」に書きます。

静電気防止服と呼ばれるものを、表示で見分ける

売り場や通販で「静電気防止」とひとまとめに呼ばれている服には、いくつかの作りがあります。下げ札や洗濯表示の近くにある言葉で見分けられます。

表示の言葉どういう作りか向いている場所
制電・帯電防止繊維や生地に、電気をためこみにくくする工夫がしてある裏地、スカート、インナー
静電気を抑える・静電気を防ぐ加工や糸の工夫で、起きにくくしているインナー、ニット
導電性の糸入り電気を逃がす糸が、生地の中に細く入っている裏地、タイツ、インナー
表示なしで綿・麻が主体もともと電気がたまりにくい素材インナー、シャツ

**表示が無い服でも、綿や麻が多い服は起きにくい側にあります。**新しく買い足す前に、手持ちの綿のインナーやシャツを、こすれる場所に回してみるだけで足りることもあります。

加工で静電気を抑えている服は、洗濯を重ねると加工が少しずつ弱くなるものがあります。下げ札に「洗濯で効果が落ちる」という説明がある服は、よく洗うインナーより、あまり洗わない上着や裏地に使うほうが長く働きます。

起きる予定と、起きにくい予定を分ける3つの目安

同じ服を着ていても、起きる日と起きない日があります。その差は、空気の乾き方と、こすれる回数と、金属に触る回数です。

目安起きにくい起きやすい
室内の湿度50%以上40%を下回る
上着の脱ぎ着1日に2回以内1日に4回を超える
金属に触る回数ほとんどないドアノブ・車のドア・エレベーターのボタンに何度も触る

3つのうち、2つ以上が「起きやすい」に入る予定がある日は、その予定に合わせて1枚を替えてください。1つだけなら、出かける前に手を洗って、手のひらを少し湿らせておくくらいで足ります。

湿度は、職場や家に湿度計があれば、朝のうちに一度見ておきます。湿度計がない場合は、暖房が入り始めた週から「40%を下回る日」に入ったと考えてください。外の空気より、暖房をつけた室内のほうが乾くからです。

10月から2月までの予定を、先に並べておく

静電気が起きやすい予定は、季節が進むほど増えていきます。10月のうちに、年末までの予定を一度並べて、どの月にどの1枚を用意するかを決めておくと、毎回慌てずに済みます。

時期空気と暖房増える予定用意する1枚
10月下旬乾き始める秋の行事、衣替え後の通勤綿のインナー
11月朝晩に暖房が入り始める会議、会食、七五三などの行事ペチコート、裏地の確認
12月室内が乾く忘年会、年末の帰省、移動の多い日上着の表地、ひざ掛け
1月〜2月いちばん乾く新年の集まり、通勤の厚着コートの裏地

並べてみると、10月と11月は肌に近い側、12月からは外側の1枚と、用意するものが移っていきます。秋のうちは薄着なので、インナーと裏地で足ります。冬に入って上着が厚くなると、上着どうし、上着とシートの間で起きるようになるからです。

電車で通勤する日|コートを脱ぎ着する回数で決める

電車で通勤する日は、家を出てから職場の席に着くまでに、コートを何回脱ぎ着するかを数えてみてください。

脱ぎ着の回数起きやすさ替える1枚
家で着て、職場で脱ぐ(2回)起きにくい替えなくてよい
途中の店や乗り換えで脱ぐ(4回)起きやすいコートの裏地か、下のニット
職場で何度も外に出る(6回以上)起きやすい裏地とニットの両方を見直す

**脱ぐときに、コートの裏地と下のニットが大きくこすれます。**ウールのニットの上に、ポリエステルの裏地のコートを着ると、脱ぐたびに音がするくらい起きることがあります。この組み合わせの日は、ニットを綿の多いものに替えるか、裏地がキュプラのコートにするか、どちらか1つを替えます。

替えやすいのは、下のニットのほうです。コートは1着を毎日着ることが多いので、コートを替えるより、下に着るものを日によって替えるほうが手間がかかりません。綿のカットソーの上に、ウールのカーディガンを重ねるような組み合わせなら、コートの裏地に当たるのはカーディガンだけになります。

マフラーを巻く朝|髪と首まわりがこすれる

11月に入ってマフラーを巻き始めると、通勤の朝に、髪がマフラーやコートの襟に吸い寄せられて広がることが増えます。首まわりは、マフラーと髪とコートの襟の3つが重なる場所です。

マフラーコートの襟起きやすさ替える1枚
ウールポリエステルの襟起きやすいマフラーを綿か、綿とウールの混紡にする
アクリルの多いマフラーウールの襟起きやすいマフラー
綿・麻の多いマフラーどれでも起きにくい替えなくてよい

**首まわりで替えるのは、マフラーです。**コートは1着を毎日着ますが、マフラーは日によって替えやすいからです。人と会う予定があって髪を整えておきたい日は、綿の多いマフラーかストールを選び、巻く前に髪の毛先を手のひらで軽く押さえてから巻くと、広がりにくくなります。外したマフラーは、コートの上ではなく、バッグの中に入れておくと、もう一度巻くときにこすれる回数が減ります。

電車やバスの座席に、長く座る日

通勤の時間が長く、座席に30分以上座る日は、座席の布とボトムスの間でもこすれます。

座っている時間気をつけること
15分以内ほとんど気にしなくてよい
30分前後立ち上がるときに、スカートが脚に張りつきやすい
1時間以上降りてすぐ、手すりやドアに触るときに起きやすい

座席の布は化学繊維のものが多いので、ポリエステルのスカートで長く座ると、立ち上がったときにスカートが脚に張りつきます。**長く座る日は、スカートより、綿やウールの多いパンツのほうが落ち着きます。**スカートにしたい日は、スカートの下にペチコートを1枚入れるか、ストッキングの上に綿の多いレギンス型のインナーを重ねる方法もあります。

降りたあと、改札やドアの金属に触る前に、手のひら全体で壁や柱に一度触れておくと、指先にぱちっとくるのを和らげられます。

車の乗り降り|上着の背中とシートがこすれる

車で出かける日は、乗っているあいだ、上着の背中と腰がシートにこすれ続けます。降りるときにドアに触れて起きることが多いのは、そのためです。

上着の表地シートとの組み合わせ起きやすさ
ウール・ウールの混紡化学繊維のシート起きやすい
ポリエステル・ナイロン化学繊維のシート起きやすい
綿・綿の多い混紡化学繊維のシート起きにくい
制電の表示がある上着化学繊維のシート起きにくい

**車の日に替えるのは、上着の表地です。**通勤用のウールのコートで車に乗ると、シートとの間で起きます。車で出かける予定が多い週は、綿の多いジャケットやコートを車用に1着決めておくと、毎回悩まずに済みます。

降りるときは、体がシートから離れる前に、ドアの金属部分に手を触れたまま降りると、ためた電気がゆっくり抜けます。シートから体を離してからドアに触ると、そこで一度に流れます。運転席に乗るときも、乗る前に車体に一度触れておくと、乗り込んだあとに起きにくくなります。

車で行楽や帰省に出かける日は、乗っている時間が1時間を超えることもあります。長く乗る日は、上着を脱いで後ろの席に置き、綿の多いカーディガンやパーカーで乗るのも1つの方法です。シートに当たる時間が長いのは背中と腰なので、そこに当たる1枚が綿なら、降りるときのぱちっとくる強さが変わります。

職場のドア・コピー機・エレベーターに触る日

職場で過ごす日は、席を立って歩き回る回数と、金属に触る回数が増えます。

職場での動き触るもの替える1枚
会議室への移動が多いドアノブボトムスの裏地か、ペチコート
コピー機やプリンターをよく使う機械の金属部分肌に近いインナー
フロアの移動が多いエレベーターのボタン靴の中の靴下・タイツ
ほとんど席にいるパソコンや机の金属部分椅子に当たるボトムス

床の素材によっては、歩くだけで靴底と床の間で起きることがあります。カーペットの床を歩き回る職場なら、足元の靴下やタイツを綿の多いものにすると、歩いたあとに触れたときの強さが変わります。靴底が厚いゴム底の靴は電気を逃がしにくいので、職場で履き替える人は、履き替える靴を革底や薄い底のものにする方法もあります。

席にいる時間が長い日は、椅子の座面とボトムスの間でこすれます。座面が布張りの椅子なら、ボトムスの裏地か、その下に入れるペチコートを見直してください。

会議や商談で、スカートが脚に張りつく日

会議や商談のある日は、座っている時間が長く、立ち上がって挨拶や移動をする場面があります。立ち上がったときに、スカートが脚にまとわりつくのが気になる日です。

組み合わせ起きやすさ替える1枚
ポリエステルの裏地とナイロンのストッキング起きやすいペチコートか、裏地
裏地なしのウールのスカートとストッキング起きやすいペチコート
裏地がキュプラのスカートとストッキング起きにくい替えなくてよい
綿やウールのパンツ起きにくい替えなくてよい

**会議の日に替えやすいのは、ペチコートです。**スカートを替えなくても、スカートとストッキングの間に1枚入れるだけで、こすれる相手が変わります。ペチコートを選ぶときは、制電の表示があるものか、キュプラや綿の多いものを選んでください。ペチコートそのものの丈や滑りの選び方はペチコートの選び方にあります。

人前で立ち上がる場面がある会議では、立つ前にスカートの裾を手で軽く下に払っておくと、張りついたまま歩き出すことを防げます。

子どもの送り迎えや抱っこの日

子どもを抱っこしたり、手をつないで歩いたりする日は、自分の服だけでなく、子どもの上着ともこすれます。子どもの上着は、化学繊維の中綿やフリースのものが多いからです。

子どもの上着自分の一番外の1枚起きやすさ
ナイロンの中綿ウールのコート起きやすい
フリースウールのニット起きやすい
フリース綿の多いパーカー・ジャケット起きにくい
綿の上着どれでも起きにくい

**子どもの上着を替えるより、自分の一番外の1枚を替えるほうが簡単です。**送り迎えや抱っこが多い日は、綿の多いジャケットやパーカーを一番外に着ておくと、子どもの髪が自分の服に吸い寄せられることも減ります。

抱っこひもを使う日は、抱っこひもの生地と自分のコートもこすれます。抱っこひもの上からコートを着る場合は、コートの裏地を見て、ポリエステルならキュプラか綿の裏地のものに替えるか、コートの下を綿のパーカーにしておきます。

スーパーのカートとレジの前

買い物に行く日は、カートの持ち手や、セルフレジの台の金属部分に何度も触ります。

場面気をつけること
店に入ってカートを取るとき車や自転車から降りた直後で、たまっていることが多い
売り場で棚に手を伸ばすとき上着の袖と体がこすれる
レジで財布を出すとき金属の台や機械に触る

**車や自転車で店に来た日は、カートに触る前に、手のひら全体で店の柱や壁に一度触れておきます。**指先でつまむように触ると、指先にだけ一度に流れるので、ぱちっとしやすくなります。

買い物の日は、上着を脱がずに過ごすことが多いので、替えるなら上着の袖とその下の1枚です。袖口が化学繊維のフリースやボアになっている上着は、棚に手を伸ばすたびにこすれるので、買い物の日は避けておくと落ち着きます。

会食や食事会の日|ニットとインナーの間

会食や食事会では、上着を脱いでニットやブラウスで過ごす時間が長くなります。暖房の効いた店で、ニットとインナーの間でこすれて、髪がニットに吸い寄せられることもあります。

ニットインナー起きやすさ
ウールポリエステルのキャミソール起きやすい
アクリルの多いニット綿のキャミソールやや起きる
ウール綿のキャミソール起きにくい
綿のニットどれでも起きにくい

**会食の日に替えるのは、肌に近いインナーです。**ニットは見せるために選んだ1枚なので、そのままにして、下のインナーを綿の多いものか、制電の表示があるものにします。

会食のあと、上着を着るときに、ニットとコートの裏地の間でもう一度こすれます。上着を着る前に、ニットの表面を手のひらで軽くなでておくと、袖を通したときの強さが和らぎます。

式や法事の日|礼服の裏地とストッキング

秋から冬にかけての式や法事の日は、礼服やセレモニー用のワンピースを着ます。礼服には、ポリエステルの裏地がついているものが多くあります。

場面こすれる場所替える1枚
式の間、長く座る裏地とストッキングペチコート
移動のあと、受付で立つ裏地とストッキングペチコート
会場で上着を脱ぐ礼服と上着の裏地上着の裏地
焼香や献花で前に出るスカートと脚ペチコート

**式の日は、礼服そのものは替えずに、ペチコートで調えます。**礼服は手持ちの1着で出ることが多いので、礼服の下に、黒か肌に近い色の制電のペチコートを1枚入れておきます。人前に立つ場面でスカートが脚にまとわりつくと、そればかりが気になってしまいます。

式の日に合わせるストッキングの選び方は、15デニールストッキングと20デニールの黒ストッキングにあります。

新幹線や飛行機で移動する日

秋の旅行や年末の帰省で、新幹線や飛行機に長く乗る日は、座席に座っている時間が長く、乗り物の中は空気が乾いています。

移動乾き方替える1枚
新幹線で2〜3時間冬は乾きやすい上着の表地
飛行機機内はかなり乾くひざ掛け、上着の表地
長距離バス暖房で乾くボトムス

乗り物の中で使うひざ掛けやブランケットは、綿のものを持っていくと、ボトムスとのこすれが和らぎます。フリースのひざ掛けは暖かいのですが、化学繊維のボトムスと重ねると、降りるときに起きやすくなります。

移動の日は、着いてすぐに荷物を下ろしたり、改札を通ったりと、金属に触る場面が続きます。降りる前に、座席の肘掛けなどに手のひら全体で一度触れておくと、降りてすぐのぱちっとくる回数が減ります。

家の中|暖房をつけ始めた部屋

暖房をつけ始めると、家の中の空気も乾きます。家で起きやすいのは、部屋着と、毛布やひざ掛けの間です。

家での場面こすれる組み合わせ替える1枚
ソファでひざ掛けを使うフリースのひざ掛けと部屋着ひざ掛けを綿にする
部屋着を脱ぐフリースの部屋着と肌着肌着を綿にする
寝るとき化学繊維の毛布とパジャマパジャマを綿にする
暖房のそばで過ごす部屋着どうし加湿して湿度を上げる

家の中は、服を替えるより先に、**湿度を上げるほうが効きます。**加湿器がなくても、濡らしたタオルを室内に干しておくだけで、湿度は少し上がります。湿度計を見て、40%を下回る日が続くなら、肌着やパジャマを綿の多いものにして、こすれる相手を替えてください。

部屋着を脱ぐたびに起きるのが気になるなら、フリースやもこもこの部屋着の下に、綿の肌着を1枚着ます。もこもこの部屋着の扱いはもこもこルームウェアの失敗にもあります。

どの1枚を替えるか|3つの層で考える

予定ごとに替える1枚を決めるとき、服を3つの層に分けて考えると迷いません。

層例替えやすさ向いている予定
肌に近い層肌着、キャミソール、ペチコート、靴下いちばん替えやすい会食、会議、式
間の層ニット、ブラウス、スカート、パンツ見せる服なので替えにくい長く座る日
いちばん外の層コート、ジャケット、ひざ掛け1着を長く使うので替えにくい車、移動、抱っこ

**最初に替えるのは、肌に近い層です。**見えない場所なので、見た目を変えずに、こすれる相手だけを変えられます。肌に近い層で足りないときに、いちばん外の層を見直します。間の層は、その日に着たい服なので、最後まで替えずに残しておきます。

肌に近い層を替えるときは、替えた1枚の名前を手帳の予定の横に小さく書いておくと便利です。「会議・ペチコート」「車・綿のジャケット」というように書いておけば、次に同じ予定が入ったときに、何を出せばいいかがすぐに分かります。秋から冬のあいだに3〜4回書きためると、自分の予定に合う1枚の組み合わせができあがります。

素材は、プラスとマイナスのどちらに寄っているか

素材には、こすれたときにプラスに寄りやすいものと、マイナスに寄りやすいものがあります。離れたもの同士を重ねるほど起きやすく、近いもの同士なら起きにくくなります。

寄り方主な素材
プラスに寄りやすいウール、ナイロン、レーヨン
真ん中に近い綿、麻、キュプラ
マイナスに寄りやすいポリエステル、アクリル、ポリウレタン

ウールのニットにポリエステルの裏地、ナイロンのストッキングにポリエステルの裏地のように、プラスとマイナスを重ねる組み合わせが、秋冬の服でいちばんよく起きます。替える1枚には、真ん中に近い素材を選ぶと、どちらの側の服と重ねても起きにくくなります。

素材の名前は、洗濯表示の近くにある組成の表示で確かめられます。混紡の場合は、いちばん割合の多い素材を見てください。

裏地で選ぶ|コートとスカートの裏側

コートやスカートを新しく選ぶときは、表の生地より先に、裏地の素材を見ます。

裏地の素材起きやすさ選び方
ポリエステル起きやすい制電の表示があるかを見る
キュプラ起きにくいそのまま選んでよい
綿起きにくい滑りが悪いので、着脱のしやすさを確かめる
裏地なし下に着るもので決まるペチコートやインナーで調える

**キュプラの裏地は、静電気が起きにくく、滑りもよい素材です。**通勤で毎日脱ぎ着するコートや、会議で長く座るスカートを買う予定があるなら、裏地がキュプラのものを候補に入れておくと、その後の予定で替える1枚が減ります。

すでに持っているコートやスカートの裏地がポリエステルの場合は、買い替えなくても、下に着るものを替えるだけで足ります。裏地を替えたいときは、お直しの店で相談することもできますが、手間がかかるので、まずは下の1枚から試してください。

インナーで選ぶ|毎日替えられる1枚

インナーは、毎日替えられて、見た目を変えずに済む1枚です。予定に合わせて替える1枚に、いちばん向いています。

インナー素材の目安向いている予定
キャミソール綿の多いもの、制電の表示会食、会議
長袖の肌着綿の多いもの通勤、移動
ペチコートキュプラ、制電の表示会議、式
靴下・タイツ綿の多いもの、導電性の糸入り職場を歩き回る日

暖かさを重視したインナーには、ポリエステルやアクリルが多く使われているものがあります。暖かいインナーと、静電気の起きにくいインナーは、別のものとして持っておくと、予定によって選び分けられます。寒さが厳しい日は暖かいインナー、人前で動く予定がある日は綿の多いインナー、というようにです。

どちらとも取れるとき①|通勤も会議もある日

朝の通勤でコートを脱ぎ着し、日中は会議で長く座る。1日に起きやすい予定が2つ重なる日は、どちらの1枚を替えるか迷います。

予定の組み合わせ決め方
通勤30分と会議2時間長くいる会議に合わせて、ペチコートを入れる
通勤1時間と会議30分通勤に合わせて、ニットかインナーを替える
どちらも同じくらい肌に近い層を替える

**迷ったら、長くいるほうの予定に合わせます。**時間が同じくらいなら、肌に近い層を替えておくと、両方の予定で少しずつ効きます。ペチコートとインナーの両方を替えても構いませんが、2枚替えると、どちらが効いたのかが分からなくなります。最初は1枚ずつ替えて、効いた1枚を覚えておくと、次に同じ予定が来たときに迷いません。

どちらとも取れるとき②|制電の服を着ても起きる

制電の表示がある服を着ているのに起きる日があります。制電の服は、その1枚がためこみにくいだけで、重ねた他の服どうしがこすれる分までは止められないからです。

状況確かめること
制電のインナーなのに起きる上に重ねたニットと上着の裏地の組み合わせ
制電のスカートなのに張りつくストッキングの素材と、座っている椅子の布
買ったときは効いたのに、起きるようになった洗濯の回数と、下げ札の説明

**起きている2枚を特定するには、1枚ずつ脱いで、脱ぐときに音がするかを確かめます。**音がした2枚が、こすれている組み合わせです。その2枚のどちらかを、真ん中に近い素材のものに替えてください。

加工で静電気を抑えている服は、洗濯を重ねると加工が弱くなるものがあります。買ったときより起きるようになったら、加工が弱くなっている可能性があります。

どちらとも取れるとき③|原因が相手の服にある

子どもを抱っこしたとき、人と並んで座ったとき、自分の服を替えても起きることがあります。相手の服とこすれている場合です。

相手よくある組み合わせ自分の側でできること
子ども子どものフリースと自分のニット一番外を綿の上着にする
家族と並んで座る相手のダウンと自分のコート腕を組まない、間にバッグを置く
ペットを抱く毛と自分のニットエプロンや綿の羽織りを重ねる

相手の服は替えられないので、自分の一番外の1枚を、真ん中に近い素材にしておくのが確実です。子どもと過ごす時間が長い日や、ペットを抱く時間が長い家では、綿の羽織りかエプロンを1枚決めておくと、毎回こすれる相手を変えられます。

洗い方で、静電気を抑える力を弱めない

静電気を抑える服や、こすれる場所に回した綿の服も、洗い方で効き方が変わります。

洗い方効き方への影響
柔軟剤を使う表面がなめらかになり、起きにくくなる
乾燥機で乾かしすぎる乾いた直後は起きやすい
加工がある服を何度も洗う加工が弱くなるものがある
洗濯表示と違う洗い方をする加工も生地も傷みやすい

柔軟剤は、こすれる場所に回すインナーや肌着に使うと効きやすくなります。ただし、タオルのように水を吸ってほしいものに使うと、吸水が落ちることがあるので、分けて洗うと使いやすくなります。

乾燥機から出したばかりの服は、乾きすぎていて起きやすい状態です。出したらすぐにたたまず、少し室内に置いてから片付けると落ち着きます。加工がある服は、下げ札の説明に沿って洗ってください。

予定の前の晩に確かめる3つ

翌日に起きやすい予定がある日は、前の晩に3つだけ確かめておきます。

確かめることどうするか
翌日のいちばん長い予定替える1枚を決める
重ねる服の素材プラスとマイナスが重なっていないか、組成の表示を見る
部屋の湿度40%を下回っていたら、加湿して寝る

**前の晩に決めておくと、朝は迷わずに着替えられます。**翌日の予定を見て、いちばん長くいる場所を1つ選び、そこでこすれる2枚のうち1枚を替える。それだけです。

決めた1枚は、着る服と一緒に、前の晩のうちに出しておいてください。朝になってから探すと、結局いつものインナーを着てしまうことがあります。

まとめ

  • 静電気防止服は全身でそろえず、その日の予定でいちばんこすれる場所の1枚だけを替える
  • 室内の湿度が40%を下回る、上着の脱ぎ着が1日4回を超える、金属に触る回数が多い。2つ以上当てはまる予定の日に替える
  • 通勤はコートの裏地か下のニット、車は上着の表地、会議や式はペチコート、会食は肌に近いインナー
  • 替える順番は、肌に近い層、いちばん外の層、間の層
  • ウールやナイロンと、ポリエステルやアクリルを重ねない。替える1枚は綿・麻・キュプラなど真ん中に近い素材にする
  • 制電の服でも、重ねた他の2枚の間では起きる。1枚ずつ脱いで、音がする組み合わせを探す

今夜、明日の予定を見て、いちばん長くいる場所を1つ選んでみてください。そこでこすれる2枚を思い浮かべ、どちらか1枚を綿の多いものに替えて出しておく。それだけで、明日の静電気はかなり変わります。

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よくある問い

Q. 静電気防止服は、全部の服をそろえないといけませんか
そろえなくて構いません。静電気は、こすれ合う2枚の間で起きます。その日の予定でいちばん長くこすれる場所を1か所選び、そこに入る1枚だけを静電気を抑える服にすれば、多くの日は落ち着きます。通勤の日ならコートの裏地、会議の日ならスカートの裏地かペチコート、車で出かける日なら上着の表地というように、予定によって替える1枚が変わります。
Q. 制電と書かれた服を着ているのに、静電気が起きます
制電の服は、その1枚がためこみにくい作りになっているだけで、上や下に重ねた服どうしがこすれる分までは止められません。たとえば制電のインナーの上に、ウールのニットとポリエステルの裏地の上着を重ねると、ニットと裏地の間で起きます。どの2枚の間で起きているかを確かめて、そのどちらかを替えてください。洗濯を重ねて加工が弱くなっている場合もあるので、下げ札や洗濯表示の近くにある説明も見直してください。
Q. 工場や作業場で着る帯電防止の作業服と同じものですか
この記事で扱っているのは、通勤や外出に着る普段の服です。作業場で着る帯電防止の作業服は、職場の決まりや設備に合わせて選ぶもので、普段の服の静電気対策とは目的が違います。職場で指定がある場合は、その指定に従ってください。
Q. 静電気が起きやすい季節はいつからですか
空気が乾き始める10月の下旬から、暖房を使う時間が長い2月ごろまでが目安です。外の空気より、暖房をつけた室内のほうが乾くので、職場や家で暖房が入り始めた週から起きやすくなります。部屋に湿度計があれば、40%を下回る日が続くようになったら、予定に合わせて替える1枚を決め始めてください。

— メグラシ編集部

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毛羽立ったニットを復活させようとして、かえって悪くしてしまうことがあります。毛玉取りをかけすぎて生地が薄くなった、スチームを当てて表面がつぶれてテカる、ブラシをかけたら毛羽が増えた、洗ったらごわついて縮んだ、柔らかくしようとしてぺたんと伸びた。失敗を8つに分け、窓に透かして薄さを測る方法、斜めの光でテカりを見分ける方法、素材ごとの復活の限界、戻せるものと戻せないものの分かれ目、どちらとも取れるときに続けるか止めるかの決め方までまとめました。

メグラシ編集部/読了 12分
セーターの毛羽立ちを直す|会議・会食・写真の予定がある日の前夜に

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セーターの毛羽立ちを直す|会議・会食・写真の予定がある日の前夜に

セーターの毛羽立ちは、毛玉と違って切って取るものではありません。多くは寝かせれば目立たなくなります。直し方を決めるのは、黒い紙の前で横から見たときの毛羽の高さ。1mm未満ならブラシだけ、1〜3mmなら湯気を当ててから寝かせる、3mmを超える長い毛は1本ずつ切る、表面が白く曇っているなら今季は役目を変える。会議・会食・写真・式典・長い移動と、秋冬の予定ごとに見る場所と前夜の5分の使い方、秋から冬の終わりまでの予定表、どちらとも取れるときの決め方までまとめました。

メグラシ編集部/読了 12分
ダウンのクリーニング頻度|毎年出すか、襟と袖口とふくらみで決める

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ダウンのクリーニング頻度|毎年出すか、襟と袖口とふくらみで決める

ダウンは、1シーズン着たら必ずクリーニングに出すものだと思われがちです。けれど着た日数が少ない年や、汚れが襟と袖口だけに止まっている年は、出さずに次の冬へ回せることがあります。10月にしまっていたダウンを出した日に、襟の内側・袖口・キルトのふくらみの3か所を見て、今年出すか・部分だけ落とすか・来年に回すかを決める手順をまとめました。着た日数の目安、出す時期、預けるときに伝えることまで扱います。

メグラシ編集部/読了 8分

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