メグラシ
自分を知る

服の静電気は、重なっている2枚の組み合わせで決まる|同じ側の素材を1枚だけ入れ替えると止まる

メグラシ編集部//読了 12分
重ねて着た2枚の裾を指でつまみ、離したときにどちらへ布が寄るかを確かめている手元

服の静電気は、空気が乾いているから起きているのではありません。 乾きは前提を悪くするだけで、実際に起こしているのはこすれ合っている2枚の素材の組み合わせです。だから、直す場所は空気ではなく、その2枚のうちの1枚になります。

見るのは、重なっている2枚のうちどちらを替えるか

同じ日に、同じ部屋にいて、静電気が出る日と出ない日があります。空気が同じなのに結果が違うなら、原因は着ているほうにあります。

布は、こすれると片方が電気を出し、片方が受け取ります。性質が離れた2枚どうしがこすれるほど、この受け渡しが大きくなります。

だから止め方も単純です。離れた2枚のうち、片方を真ん中に寄せる。 これだけで起きる量が変わります。

測る|どの層で起きているかを1分で特定する

全身を疑う必要はありません。張りついている場所の、すぐ内側の1枚が犯人です。

順番はこうです。

  1. 張りついている面を確かめる。 脚か、胴か、腕か。1か所に絞ります
  2. その面の外側の1枚を脱ぐ。 張りつきが消えたら、脱いだ1枚とその内側の組み合わせが原因です
  3. 消えなければ、さらに内側の1枚を疑う

多いのは3つの組み合わせです。 化学繊維のインナーと毛のニット、化学繊維のスカートとタイツ、毛のコートと化学繊維の裏地。どれも「離れた2枚が直接こすれている」形をしています。

止める|替えるのは1枚だけ

見つけた2枚のうち、どちらか一方を綿や麻の混ざったものに替えます。 両方を替える必要はありません。真ん中に寄った1枚が入ると、受け渡しの差が小さくなります。

替えるのは、面積の小さいほうからにしてください。ニットとインナーなら、インナーのほうが替えやすく、外から見えないので選択肢も広くなります。

起きている面こすれている2枚替える1枚
胴が張りつくインナーとニットインナーを綿の混ざったものへ
脚に巻きつくスカートとタイツスカートの内側に1枚、綿の裏地を足す
腕に沿うニットとコートの裏地ニットの袖の下に長袖を1枚
背中が上がるコートと背中側のトップストップスを綿の混ざったものへ

外出先|水分を1か所だけ足す

家を出たあとに気づいた日は、替える一枚がありません。そのときは、電気の逃げ道を作ります。

いちばん早いのは水分です。手を洗って水気を軽く残し、張りついている面の内側を上から下へ1回なでる。 これで、その面だけ条件が変わります。

もうひとつは、金属に2〜3秒触れさせる方法です。手すり、柱、階段の縁。布の外側を触れさせると、溜まっていた電気が逃げます。触れさせるのは自分の手ではなく、布のほうです。

どちらも効き目は永久ではありません。 30分から1時間で戻ります。だから、その日じゅう繰り返すつもりで使ってください。

脚に巻きつく日と、髪が持ち上がる日は別の話

同じ「静電気」でも、起きている場所が違えば直す場所も違います。

脚に巻きつくのは、布と布の問題です。 スカートとその内側にあるものの組み合わせで起きているので、内側の1枚を替えれば止まります。

髪が持ち上がるのは、布と髪の問題です。 インナーを替えても変わりません。頭を通すときに、ニットの内側と髪が広い面で一気にこすれるのが原因です。

髪の側は、こすれる面積を減らすほうで解きます。 脱ぐ前に髪を後ろで1つにまとめる。それだけで面積が半分以下になります。

秋の入口から、冬にかけて起きる順番

静電気は、寒くなった瞬間に始まるのではありません。重ねる枚数が増えた日から始まります。

10月に1枚増え、11月にもう1枚増える。枚数が増えるほど、こすれる面の数も増えます。 2枚なら接する面は1つですが、4枚になると3つになります。

だから、枚数を増やす日にいちばん下の1枚を綿の混ざったものにしておくと、そのあと何枚重ねても組み合わせが1つ穏やかになります。先に手を打つなら、いちばん下です。

買うときに見る場所は、札より内側の手ざわり

静電気が起きにくい一枚を選ぶとき、札の繊維名だけを見ても決まりません。同じ繊維名でも、内側の作りが違うと肌に触れる面が変わるからです。

売り場で見るのは2か所です。

  • 裏返して、肌に触れる面を指の腹でなでる。ざらつきがなく、湿り気を含みそうな感じがするものは、綿が混ざっていることが多い面です
  • 裏地の有無と、その裏地の素材。コートやスカートは、外側ではなく裏地でこすれています。外側だけを見て決めると、買ったあとに手当てが必要になります

もうひとつ、組にして考えることが効きます。手持ちのニットが毛なら、下の一枚は綿の混ざったもの。手持ちのスカートが化学繊維なら、その内側に入るものを綿へ寄せる。買う一枚だけを見て決めず、いつも重ねている相手を思い浮かべてから選んでください。

どちらとも取れるとき|どの層でも張りつく

3枚とも脱いでも張りつく面が変わらない日があります。この場合は、布どうしではなく、布と肌のあいだで起きています。

肌の側が乾いていると、電気が逃げる先がありません。内側の1枚を、肌に触れる面が綿のものに替えてください。 化学繊維でも、肌側だけ綿を使った作りのものがあります。札ではなく、内側を指でなでて確かめると分かります。

どちらとも取れるとき|スプレーをかけたのに止まらない

かけた面が違っている場合がほとんどです。こすれているのは外側ではなく、2枚のあいだの内側です。

かけ直すときは、張りついている面の内側だけにしてください。全身にかけると、量のわりに効きません。範囲は腰から裾までと、袖の内側で足ります。

どちらとも取れるとき|職場で音が出る日

歩くたびに小さな音が出る日は、脚まわりで面が大きくこすれています。その日じゅう続くなら、外側ではなく中を替えるのが早いです。

職場に予備の1枚があるなら、内側を綿の混ざったものに替えて、外側はそのままにしてください。外から見える形は変わらないので、その日の予定に影響しません。

失敗からの戻し方|張りついたまま外に出た日に、1つだけやる

出先で気づいたときに、やることは1つで足ります。

起きていること1つだけやることなぜ効くか
スカートが脚に巻きつく手を湿らせて内側を腰から裾へ1回なでるその面だけ電気が逃げる道ができる
裾が前へめくれ上がる裾の外側を金属に2〜3秒触れさせる溜まっていた分がその場で逃げる
ニットが胴に張りつく上着の前を開けて、風を1回通す面と面の接触が一度切れる
髪が顔に寄る髪を後ろで1つにまとめるこすれる面積が半分以下になる
上着を脱ぐたびに音が出る脱ぐ速度をゆっくりにする離れる速さが遅いほど受け渡しが小さい

替える一枚がない日は、面積か速度のどちらかを減らす。 これが外での考え方です。

店員に言う3点

売り場で伝える内容は3つです。素材の名前を言えなくても、この3つなら伝わります。

  1. 「この上に毛のニットを着ます。下に着ても静電気が起きにくいものを見たい」。何と重ねるかを先に言うと、片方だけを寄せた提案が返ってきます
  2. 「肌に触れる面が綿のものはありますか」。外側が化学繊維でも、肌側だけ綿を使った作りのものがあります。この聞き方が、いちばん短く目的に届きます
  3. 「裏地の素材を見せてください」。コートやスカートは、外側ではなく裏地でこすれています。売り場で裏地を確かめておくと、買ったあとの手当てが要りません

家族や同行者には、「後ろの裾が上がっていたら教えて」 と頼んでください。自分では背中側が見えないので、この一言で気づく時間が短くなります。

よくある失敗と、その直し方

よくある失敗起きること直し方
全部の層を綿に替える手間のわりに変化が小さいこすれている2枚のうち1枚だけ替える
上着の外側にスプレーをかけるかけた面がこすれていない内側、腰から裾を中心にかける
自分の手で金属に触れる布に溜まった分は残る布のほうを触れさせる
湿度だけで解こうとする外に出た瞬間に戻る組み合わせのほうを1枚替える
静電気が出てから対策を考える出先では替える一枚がない枚数が増える日にいちばん下を決めておく

まとめ|替えるのは、離れた2枚のうち1枚だけ

  1. 静電気を起こしているのは空気の乾きではなく、こすれ合う2枚の素材の組み合わせ
  2. 原因の層は、上から1枚ずつ脱いで、張りつきが消えた1枚で特定できる
  3. 止める手は、その2枚のうち面積の小さいほうを綿の混ざったものに替えること
  4. 外出先では、水分を1か所足すか、布を金属に触れさせて逃げ道を作る
  5. 髪が持ち上がるのは布どうしではなく布と髪の問題。面積を減らすほうで解く

重ねる枚数が増える季節は、接する面の数も増えます。 増える日に、いちばん下の1枚を決めておいてください。

そこが決まっていれば、上に何枚重ねても、その日の朝に考えることは1つも増えません。

関連記事

— メグラシ編集部

よくある問い

Q. スカートが脚に張りついてしまう日は、どうすればいいですか
張りついているのはスカートと脚のあいだではなく、スカートとその内側にあるもののあいだです。多くの場合はタイツやレギンスとの組み合わせで起きています。外出先での応急の手は2つです。手を洗って水気を軽く残し、スカートの内側を腰から裾へ1回なでる。もうひとつは、裾のいちばん外側を2〜3秒、金属の手すりや柱に触れさせる。どちらも布に溜まった電気の逃げ道を作る動きです。
Q. 静電気が起きにくい服の組み合わせはありますか
重なる2枚のうち、どちらか片方に綿や麻が混ざっていると起きにくくなります。逆に、化学繊維のインナーと毛のニットのように、性質が離れた2枚が直接こすれる組み合わせがいちばん強く出ます。全部を綿にする必要はありません。重なっている面のどちらか一方を替えるだけで変わります。買うときは、いちばん下の1枚を綿の混ざったものにしておくと、上に何を着ても組み合わせが1つ穏やかになります。
Q. 部屋の湿度を上げれば静電気は止まりますか
湿り気があると電気が空気中へ逃げやすくなるので、起きにくくはなります。ただし部屋の外に出た瞬間に条件は変わるので、それだけを頼りにすると外で困ります。湿度は前提を穏やかにするもので、組み合わせの問題を解いてはいません。出かける前に、重なっている2枚の素材を確かめるほうが確実です。
Q. ニットを脱ぐときに髪が持ち上がるのはなぜですか
頭を通すときに、ニットの内側と髪が広い面で一気にこすれるからです。ここは服同士の問題ではなく、髪と布の問題なので、インナーを替えても変わりません。脱ぐ前に、髪を後ろで1つにまとめてからにしてください。こすれる面積が減ります。前を開けられる形の羽織りに替えると、頭を通す動作そのものが無くなります。
Q. 静電気を防ぐ布用のスプレーは効きますか
布の表面に水分を保つ層を作るという考え方のものなので、かけた場所の起きやすさは下がります。ただし効く範囲はかけた面だけです。全身にかけるのではなく、こすれている2枚のうち内側の1枚に、腰から裾のあたりを中心にかけてください。かける前に、どの層で起きているかを特定しておかないと、関係のない場所にかけて終わります。

— メグラシ編集部

あわせて読みたい

伸びたニットは、伸びた場所が1か所か全体かで手が変わる|袖口と裾は戻せて、身頃は戻らない

自分を知る

伸びたニットは、伸びた場所が1か所か全体かで手が変わる|袖口と裾は戻せて、身頃は戻らない

伸びてしまったニットは、どこが伸びたかで打つ手がまったく違います。袖口・裾・首まわり・身頃の4か所を指1本で測って伸びた場所を特定する方法、部分だけ戻す手順、戻らない場所の使い道の変え方、やりすぎた日の戻し方、店の受付に言う3点まで整理しました。

メグラシ編集部読了 11分
縮んだニットが戻るかは、引いて離したときの残りcmで決まる|3cm残るなら戻せる段、1cm未満なら戻らない段

自分を知る

縮んだニットが戻るかは、引いて離したときの残りcmで決まる|3cm残るなら戻せる段、1cm未満なら戻らない段

洗ったあとに縮んだニットを、戻せるか戻せないかは見た目では分かりません。裾を10cm引いて離し、何cm残るかという1つの寸法で3段に分かれます。段ごとの手順、素材で変わる上限、引きすぎた日の戻し方、店の受付や家族に言う3点まで、測れる形で整理しました。

メグラシ編集部読了 12分
クリーニングに出す頻度|着た回数ではなく、素肌が触れた回数を品目ごとに積む

自分を知る

クリーニングに出す頻度|着た回数ではなく、素肌が触れた回数を品目ごとに積む

クリーニングに出す間隔を、品目ごとに自分で決められる形にしました。数えるのは着た回数ではなく、素肌が直接触れた回数と、汗ばんだ記憶のある回数の2つです。同じ5回でも、中に一枚あった5回と素肌に着た5回では、繊維に残っているものが違います。スーツの上下・中綿のアウター・喪服・ウールのコート・デニムそれぞれについて、出すまでの上限回数と、回数では数えない品目を分けました。間隔を延ばすために家でできることと、家でやってはいけない場合、混ぜると危険な組み合わせも書いています。

メグラシ編集部読了 12分
白い服の黄ばみ|落ちるかどうかは、何回目の洗濯で見えたかで分かれる

自分を知る

白い服の黄ばみ|落ちるかどうかは、何回目の洗濯で見えたかで分かれる

白い服の黄ばみは、同じ見た目でも中身が3つに分かれます。分けているのは、その服を着はじめてから何回洗ったあとに見えたかです。洗って乾いた直後に見えたもの、5回以内で見えたもの、20回以上または保管明けで見えたもの。この3つで、家で戻る範囲がまったく違います。見えた場所での切り分け、家で試す前に外すもの、混ぜてはいけない洗剤の組み合わせ、湯温と時間の上限、そして次に黄ばませないための脱いだ日の一手間まで、順番どおりに置きました。

メグラシ編集部読了 12分
大人可愛い服・50代の冬コーデ|丸み・ふくらみ・明るさは、1つだけ顔から40cm以内に置く

自分を知る

大人可愛い服・50代の冬コーデ|丸み・ふくらみ・明るさは、1つだけ顔から40cm以内に置く

可愛いと感じさせている要素は3つに分解できます。カーブの半径、布が体から離れる量、白い紙との明るさの差。冬は布そのものが厚くなるので、この3つを同時に入れると量が二重になります。だから入れるのは1つだけ、置く場所は顔から40cm以内に1か所。3つの測り方、どれを選ぶかの決め方、上着を着ると要素が1つ増える日の数え直し、2つ入ってしまったときの戻し方までまとめました。

メグラシ編集部読了 11分
運動靴の洗い方|次に履くまでの時間で、洗う範囲が決まる

自分を知る

運動靴の洗い方|次に履くまでの時間で、洗う範囲が決まる

運動靴を洗うかどうかで迷うのは、洗い方を知らないからではなく、乾く時間を先に決めていないからです。決めるのは1つ、次に履くまで何時間あるか。12時間以内なら表面だけ、24〜36時間なら中敷きを外して部分洗い、48時間以上あれば全体を洗えます。中敷きが外れるかどうかで乾く時間が半分変わる理由、接着で組まれた靴に水を入れる範囲、置く向きと風の当て方、乾ききらなかったときの立て直しまでまとめました。

メグラシ編集部読了 13分

"似合う"の輪郭が見えたら、
次は実際に試してみる段階かもしれません。

スタイリストがあなたの骨格・好みをヒアリング、季節に合わせたコーデを毎月お届けします。

まずは無料で試してみる

月額制 / 自宅で試着 / 返却時のクリーニング不要 / 送料込