垢抜けたい|まず変えるのは、人にいちばん長く見られる1着

**垢抜けたいと思ったら、最初に変えるのは、あなたが人前にいる時間のうち、いちばん長く見られている1着です。**秋冬なら、ほとんどの人にとってそれは毎日着ている上着です。
髪型、メイク、内側の服、靴、かばん。垢抜けたいと思った瞬間、変えたい場所は一度にいくつも浮かびます。けれど全部を同時に動かすと、お金も時間も分散して、どれも途中で止まりやすくなります。止まると「やっぱり自分には無理だった」という気持ちだけが残ります。
この記事では、変える場所を1か所に絞るために、1着ごとに人前にいる時間を数える方法を使います。自分の1週間を書き出さないと答えが出ないので、紙かスマホのメモを用意してから読み進めてください。
垢抜けない原因を写真で1つに絞る方法は垢抜け診断|垢抜けない原因は5か所のどれかに、鏡の見方を変える方法は垢抜けない顔だと思うときにまとめてあります。この記事は、それより手前の「どこから始めるか」の順番だけを扱います。
結論:あなたが先に変えるのは、人前の時間が1位の1着
先に答えを置いておきます。
- 1週間で人と同じ場所にいる時間を、着ていた服ごとに足す
- 1位の1着と2位の1着の時間を比べる
- 1位が2位の2倍以上なら、1位の1着だけを直す
- 2倍未満なら、1位と2位が重なる場所、つまり襟元と袖口を先に整える
秋冬にこれをやると、ほとんどの人は上着が1位になります。通勤、送り迎え、買い物、外での待ち合わせ。外にいるあいだ、内側の服は上着に隠れていて、人の目に入っているのは上着の表面です。職場や家の中で上着を脱ぐ時間が長い人は例外になるので、そのときの決め方も後で書きます。
髪やメイクを後回しにしろという意味ではありません。服の中で1か所を先に決めておくと、髪やメイクを変えるときにも、その1着に合わせて決められるので迷いが減ります。順番の起点を作る、というのがこの方法の目的です。
垢抜けたいと思うとき、起きていること
垢抜けたいという気持ちは、ある日突然出てくるものではありません。たいていは、写真に写った自分を見たとき、久しぶりに会った人と並んだとき、ショーウィンドウに映った姿が目に入ったとき。そういう一瞬に、今の自分と、頭の中にある自分の姿がずれていると感じたときに出てきます。
このずれの多くは、生活が変わったのに服が変わっていないことから来ています。仕事が変わった。住む場所が変わった。子どもが大きくなって出かける場所が変わった。年齢が上がって、前と同じ服でも違う印象になった。生活のほうが先に動いて、服がひとつ前の生活に置いていかれている状態です。
だから、垢抜けたいという気持ちを「今の自分が駄目だ」という意味に受け取る必要はありません。服を今の生活に合わせ直したい、という合図だと受け取ってください。合わせ直すなら、今の生活でいちばん長く人の目に触れている1着から始めるのが、いちばん効き目が大きいのです。
見られている時間を数える:1着ごとの人前の時間
ここからが本題です。1週間を思い出して、人と同じ場所にいた時間を書き出します。家族と家にいる時間は、この段階では数えません。職場、学校、送り迎え、電車、買い物、習い事、友人との食事など、家族以外の人が近くにいる時間だけを数えます。
書き出すときは、場面ごとに次の3つを並べます。
- 場面の名前(通勤の電車、職場の席、保育園の門の前など)
- その場面にいた時間(分単位でざっくり)
- そのとき人の目に入っていた服(上着を着ていたなら上着、脱いでいたなら内側の服)
たとえば、平日の朝に駅まで歩いて電車に乗り、職場の最寄り駅から歩くまでが片道40分、往復で80分だとします。そのあいだずっと上着を着ていたなら、上着に80分を足します。職場で上着を脱いで8時間座っていたなら、そのとき着ていたニットやブラウスに8時間を足します。
ここで注意してほしいのは、内側の服は日によって入れ替わるのに対して、上着は毎日同じ1着を着ている人が多いことです。ニットを5枚持っていて毎日違うものを着ているなら、1枚あたりの時間は5分の1になります。上着が1着しかないなら、その1着に毎日の時間がまるごと積み上がります。
数え方の例
| 場面 | 1日の時間 | 見えている服 | 週の日数 |
|---|---|---|---|
| 通勤の往復 | 80分 | 上着 | 5日 |
| 職場の席 | 8時間 | 内側の服(5枚を交代) | 5日 |
| 週末の買い物 | 2時間 | 上着 | 2日 |
この例だと、上着は80分×5日に2時間×2日を足して、週に約10時間40分です。内側の服は8時間×5日で40時間ですが、5枚を交代で着ているので、1枚あたりは8時間です。1着ごとに見ると、上着の10時間40分が1位、内側のニット1枚の8時間が2位になります。
職場の席にいる時間が長いのに上着が1位になるのは、上着だけが毎日同じ1着だからです。これが、秋冬に上着から変えるべき理由です。
送り迎えと買い物が中心の人の例
勤めに出ていない人や、時短で働いている人の場合も見ておきます。朝の保育園の送りが往復30分、夕方の迎えが往復30分、平日の買い物が1日40分だとします。どれも外にいる時間なので、上着を着ています。週末は家族で公園や買い物に出かけて、1日3時間ほど外にいます。
この場合、上着は平日に1日100分を5日、週末に3時間を2日で、週に約14時間20分になります。家の中では家族としかいないので、内側の服は数えません。人前の時間がほぼすべて上着に集まっているので、1位の上着と2位の差は2倍どころではありません。上着だけを直せば、人から見たあなたの印象はほとんど決まります。
この形の人は、内側の服に手をかけても、周りの人の目にはほとんど入っていないことに気づくはずです。垢抜けたいと思って新しいニットを買ったのに、誰にも何も言われなかったという経験があるなら、それはニットが上着の下に隠れていたからかもしれません。
数えるときに迷いやすいこと
ひとつは、電車の中で上着を脱ぐかどうかです。混んだ車内で前を開けたり脱いだりする人は、その時間を内側の服に回してください。前を開けているだけなら、上着と内側の両方に半分ずつ足すくらいの扱いで構いません。
もうひとつは、職場で羽織るカーディガンです。席では毎日同じカーディガンを羽織っているなら、それは内側のニットより時間が長くなることがあります。毎日同じ1着を着ているものは、上着でなくても上位に来るので、羽織りものも1着として数えてください。
秋冬は、上着が見られる時間の上位を占める
春や夏は上着を着ない日が多いので、人前の時間は内側の服に分散します。ところが秋が深まって、朝晩に上着が必要になると、外にいる時間のほとんどが上着の時間に変わります。
さらに秋冬は、上着を着ている場面ほど、人と近い距離ですれ違う場面になりやすいという特徴があります。満員の電車、狭い歩道、店のレジの列、保育園や学校の門の前。どれも相手との距離が1mから2mほどで、上着の表面の毛羽や袖口の擦れまで目に入る距離です。
一方で、職場の席にいるときの距離は、隣の人との距離であっても横から見ることが多く、正面から全体を見られる時間は意外と短いものです。人前の時間を数えたうえで、正面から近くで見られているかどうかも合わせて考えると、上着の比重はさらに大きくなります。
もうひとつ、上着は人の記憶に残りやすいという点もあります。内側の服は毎日入れ替わるので、職場の人が昨日何を着ていたか覚えていないことがほとんどです。けれど上着は毎日同じなので、「あの人のコート」として覚えられます。良くも悪くも、上着はその人の印象の代わりになります。
例外:上着を脱いで過ごす時間が長い人
全員の1位が上着になるわけではありません。次のような人は、内側の服が1位になることがあります。
- 職場まで車で移動していて、外を歩く時間が往復10分ほどしかない
- 接客の仕事で、上着を脱いだ制服ではない私服で一日中お客さんの前に立つ
- 内側の服を2〜3枚しか持っておらず、同じ1枚を週に2回以上着ている
- 在宅中心の仕事で、画面に映る時間が長い
最後の在宅中心の人は、画面越しでは胸から上しか映らないので、内側の服の中でも襟元と肩のあたりが1位になります。この場合は、1着の全体ではなく、首まわりの形と色を先に整えると、画面越しの印象が変わります。
接客で一日中立っている人は、内側の服を何枚持っているかで決まります。5枚以上を交代で着ているなら上着が1位に戻ることもありますし、3枚以下なら内側の1枚が1位になります。自分の持っている枚数で割ってから比べてください。
境目:1位と2位の差が2倍以上か、2倍未満か
1着ごとの時間を出したら、1位と2位を比べます。ここで判断が分かれます。
**1位が2位の2倍以上なら、1位の1着だけを直してください。**この場合、1位の1着が見られている時間が飛び抜けているので、そこを整えたときの変化が周りにもはっきり伝わります。2位以下は、1位を直し終えてから考えれば十分です。
1位が2位の2倍未満なら、どちらか一方だけを直しても、もう一方が古いままだと差が目立ってしまいます。たとえば上着だけ新しくしても、職場で脱いだ瞬間に内側のニットがくたびれていると、上着とのちぐはぐさがかえって目に入ります。
この境目を2倍に置いているのは、人の目に入る時間がそれくらい離れていると、2位の1着を見る機会が1位の半分以下になって、多少の差があっても気にならなくなるからです。1.5倍程度だと、1位を見た人がそのまま2位も見る場面が多く、どちらも同じくらい印象に残ります。
どちらとも取れるとき:上着と内側が同じくらい見られる人
1位と2位の差が2倍未満で、しかも上着と内側の服が1位と2位に並んでいる人は、いちばん迷いやすい人です。ここは少し丁寧に書きます。
この場合、先に整えるのは上着と内側の服が重なる場所です。具体的には、襟元と袖口の2か所です。上着を着ているときも脱いだときも、この2か所は必ず目に入ります。上着を着ていれば上着の襟から内側の襟がのぞき、上着の袖口から内側の袖がのぞきます。脱いでいれば、内側の襟と袖口がそのまま見えます。
襟元の重なり方を確かめる
上着を着て、鏡の前で前を留めてください。上着の襟の内側から、下に着ている服の襟がどれくらい見えているかを確かめます。
- 内側の襟が上着の襟より2cm以上上に出ているなら、首が詰まって見えやすい
- 内側の襟がまったく見えないなら、上着の色だけで顔まわりが決まる
- 内側の襟が1cm前後のぞいているなら、重なりとしては落ち着いている
2cm以上出ている場合は、内側を襟ぐりの浅い形に替えるか、上着を襟の高いものに替えるかのどちらかです。手持ちで済ませたいなら、内側の服の首まわりの形を変えるほうが早いです。
袖口の重なり方を確かめる
腕を下ろした状態で、上着の袖口から内側の袖がどれくらい出ているかを見ます。
- 内側の袖が上着の袖口から2cm以上出ているなら、もたついて見える
- 内側の袖が完全に隠れていて、上着の袖が手の甲にかかっているなら、上着の袖が長すぎる
- 上着の袖口が手首の骨のあたりで止まり、内側の袖が0〜1cmのぞくなら落ち着いている
袖口のずれは、垢抜けない印象のかなり大きな原因になります。前から見ても横から見ても目に入るうえに、手を動かすたびに動くからです。上着と内側の両方が1位と2位に並んでいる人は、まずここだけを合わせてください。服を買わなくても、内側の袖をたくし上げたり、上着の袖を直したりするだけで整うことがあります。
色の重なりを確かめる
襟元と袖口の長さが整ったら、最後に色の重なりを見ます。上着と内側の服の色が近すぎると、境目がぼやけて、全体がひとかたまりに見えます。離れすぎると、襟元と袖口だけが浮いて見えます。
確かめ方は、上着を着た状態で、少し離れた鏡から全身を見ることです。2mほど離れたときに、襟元と袖口の色の境目が、ちょうど見分けられるくらいなら落ち着いています。境目がまったく分からないなら近すぎ、境目だけが真っ先に目に入るなら離れすぎです。
近すぎるときは、内側を一段明るい色か一段暗い色に替えます。離れすぎるときは、内側の色を上着の色に寄せるか、首に巻くもので間をつなぎます。どちらも手持ちの服の組み合わせを変えるだけで試せるので、上着と内側が同じくらい見られている人は、ここまでを一度に確かめてください。
選んだ1着が古く見えるかを確かめる4か所
1位の1着が決まったら、その1着のどこが古く見えているかを確かめます。見る場所は4か所です。
| 確かめる場所 | 測り方 | 古く見えやすい状態 |
|---|---|---|
| 肩線の位置 | 縫い目と自分の肩の骨の距離 | 体に合わず3cm以上ずれている |
| 袖丈 | 腕を下ろして袖口と手首の骨の位置 | 手の甲の半分以上を覆う、または手首より上 |
| 着丈 | 上着の裾と、内側に着る服の裾の差 | 内側の裾が上着から5cm以上はみ出す |
| 表面 | 明るい窓辺で斜めから見る | 毛羽が立ち、表面が白っぽく曇っている |
この表は、どの場所に原因があるかを見つけるためのものです。4か所すべてに当てはまる必要はありません。1か所でも強く当てはまれば、そこが原因です。
肩線の位置
肩線は、上着の形が作られた時期をいちばん正直に表す場所です。肩の骨のちょうど上に縫い目がある上着と、肩の骨より外に落ちている上着では、同じ色でも印象がまったく違います。どちらが良い悪いではなく、自分の肩に対して意図した位置にあるかどうかです。
落ちた肩の上着をゆったり着たくて選んだのなら、それは古く見える原因にはなりません。けれど、もともと肩に合う形だったものが、体型の変化や生地の伸びで落ちて見えているなら、そこが原因です。肩線は直しにくい場所なので、ここに原因がある場合は買い替えの候補になります。
袖丈
袖丈は、いちばん直しやすい場所です。腕を下ろした状態で、袖口が手首の骨のあたりで止まっていれば落ち着いて見えます。手の甲の半分以上が隠れていると、上着が体より大きく見えて、借り物のような印象になります。
お直しの店で袖丈を詰めると、ボタンや飾りのない袖口なら比較的手軽に頼めます。自分で試すなら、内側に1〜2cm折り込んで安全ピンで留め、その状態で1日過ごしてみてください。それで印象が変わるなら、袖丈が原因だったということです。
着丈
着丈は、上着だけを見ても判断できません。内側に着る服との組み合わせで決まります。上着の裾から内側のスカートやニットの裾が5cm以上はみ出していると、重ね方が整っていないように見えます。
上着より長いスカートをはくこと自体は悪くありません。はみ出す長さがはっきりしていれば、意図した重ね方に見えます。問題は、中途半端に数cmだけはみ出している状態です。はみ出すなら15cm以上、隠すなら完全に隠す、のどちらかに寄せると落ち着きます。
表面の毛羽
ウールの上着は、毎日着ていると表面に毛羽が立ち、全体が少し白っぽく曇って見えるようになります。正面から見るとあまり気になりませんが、明るい窓辺で斜めから見ると、表面のつやが消えているのが分かります。
この曇りは、人が1〜2mの距離ですれ違うときに意外と目に入ります。ブラシで毛の流れを整えるだけで、表面のつやが戻ることがあります。毛玉ができているなら、毛玉取りで取ってからブラシをかけてください。毛玉の取り方はコートの毛玉の取り方にまとめています。
買い替えずに直す順番
4か所のうち原因が見つかったら、直しやすい順に手をつけます。
- 表面の毛羽と毛玉(自分でできる・その日のうちに変わる)
- 袖丈(お直しで変わる・数日から1週間)
- 着丈の組み合わせ(内側の服の選び方で変わる・手持ちで試せる)
- 肩線(直しにくい・買い替えの候補)
1から3で原因が解消されるなら、買い替える必要はありません。直したあと、少なくとも2週間はその1着を毎日着てみてください。直した直後は自分の目が慣れていないので、変化が分かりにくいことがあります。2週間たって、周りから何か言われたり、写真に写った自分を見て印象が変わったと感じたりしたら、それで十分です。
4の肩線に原因がある場合は、直すのが難しいので買い替えを考えます。ただし、すぐに買いに行く前に、手持ちの別の上着がないか確かめてください。クローゼットの奥に、何年か前に買ってあまり着ていない上着があることはよくあります。その上着が4か所の確認で問題なければ、それを1位の1着に入れ替えるだけで済みます。
買い替えるなら、何を基準にするか
買い替えると決めたときは、売り場で4か所を確かめながら選びます。特に気をつけるのは、試着のときに内側に何を着ているかです。
試着の日に薄手のシャツ1枚で行くと、上着の肩や袖丈がちょうどよく見えても、冬に厚手のニットを着たときに窮屈になります。逆に、厚手のニットを着て試着すると、薄手の日には大きく見えます。普段いちばん長く着る内側の服を着て、試着に行ってください。
もうひとつの基準は、色です。1位の1着は、人の目に入る時間がいちばん長いので、その色があなたの印象そのものになります。顔の近くにくる上着の色が、顔色を沈ませないかどうかは、明るい窓辺で上着を顔の下に当てて確かめます。上着を当てたとき、目の下のくまや口元の影が濃く見えるなら、その色は避けたほうが無難です。
試着室で確かめる順番
売り場では、つい色や形の全体の雰囲気で決めてしまいがちです。1位の1着を選ぶときは、試着室で次の順番に確かめてください。最初に、腕を下ろして袖口が手首の骨のあたりで止まるか。次に、前を留めた状態で腕を前に伸ばし、背中が突っ張らないか。それから、肩の縫い目が自分の肩の骨のどこにあるか。最後に、鏡から2歩下がって、襟元から内側の服がどれくらい見えているか。
この4つを確かめてから、色と全体の雰囲気を見ます。順番を逆にすると、色が気に入った時点で細かい合わない点を見逃してしまいます。1位の1着は、ひと冬で何百時間も人の目に入るので、売り場での数分を丁寧に使う価値があります。
価格の考え方としては、1位の1着は1日あたりの使用時間がいちばん長いので、1回あたりの費用で見るとむしろ割安になります。週に10時間以上見られる1着なら、ひと冬で150時間以上になります。他の服よりも少し丁寧に選ぶ価値があるのは、この時間の長さがあるからです。
人前の時間が短い人の、1着の選び方
在宅中心の人や、外出が週に数回しかない人は、人前の時間を数えても全体が少なくなります。1位が2〜3時間しかないこともあります。
この場合、垢抜けたいという気持ちは、他人の目よりも、鏡や画面に映る自分に向いていることが多いです。それなら、数える対象を変えてください。他人に見られる時間ではなく、自分が自分の姿を見る時間です。
在宅で画面に映る時間が長いなら、胸から上の1着がいちばん長く自分の目に入っています。家でいちばん長く着ている部屋着が、鏡の前を通るたびに目に入っているなら、その部屋着が1位です。外出が少ない人ほど、家の中の1着が気分を大きく左右します。
人前の時間が短い人が1位を直すときは、周りから何か言われることを期待しないほうが続きます。自分が鏡を見たとき、画面に映った自分を見たときに、少し気分が上がるかどうか。それを目安にしてください。
垢抜けたいと言いにくいとき
垢抜けたいという気持ちを、周りに言えずにいる人は少なくありません。家族に言うと笑われそう、友人に相談すると大げさに受け取られそう。そういう不安があると、一人で考えているうちに、変える場所がどんどん増えていきます。
この記事の方法は、誰にも言わずに進められます。1週間の時間を書き出すのも、4か所を確かめるのも、毛羽にブラシをかけるのも、一人でできます。周りから見ると、ある日上着の表面が少しきれいになって、袖口がすっきりしただけです。急に雰囲気が変わったと驚かれることもなく、自然に変わっていきます。
それでも、誰かに一言だけ聞けるなら、「このコートの袖、長いと思う?」のように、1か所だけを聞いてください。全体の印象を聞くと、相手も答えに困ります。1か所だけなら、相手も気軽に答えられますし、自分でも受け止めやすくなります。
垢抜けたいと思えるのは、今の自分を見て、まだ変えられる場所があると感じているからです。その感覚は、すでに次の一歩に向いています。
1か月で確かめる方法
1位の1着を直したら、1か月かけて変化を確かめます。確かめ方は次の3つです。
- 直す前と直した後で、同じ場所、同じ時間帯に、全身の写真を1枚ずつ撮る
- 直した後の2週間、人から服について何か言われたかを書き留める
- 1か月たったとき、もう一度1着ごとの人前の時間を数え直す
写真は、自分の目が慣れてしまう前に撮っておくのが大切です。直した直後は変化が小さく感じても、1か月前の写真と並べると、思った以上に違って見えることがあります。
人前の時間を数え直すのは、1位が入れ替わっていないかを確かめるためです。冬が深まると、外にいる時間が増えたり、逆に寒さで外出が減ったりして、1位が変わることがあります。1位が同じなら、次は2位に進みます。1位が入れ替わっていたら、新しい1位の4か所を確かめます。
2着目以降の進め方
1位の1着を直し終えたら、2位に進みます。2位も同じように4か所を確かめて、直しやすい順に手をつけます。
ただし、2位を直すときは、1位との組み合わせも見てください。上着が1位で内側のニットが2位なら、ニットを直すときには上着を着た状態での襟元と袖口の重なりも確かめます。2位の1着だけをいくら整えても、1位との重なりがずれていると、そこが目立ってしまいます。
3位以下は、無理に直さなくて構いません。人前の時間が1位の3分の1以下になる服は、多少古くても周りの印象にはあまり影響しません。気になるなら手を入れればいいですし、気にならないならそのままで大丈夫です。
髪やメイクを変えるのは、1位と2位を直し終えたあとが向いています。服の色と形が決まっていると、髪の長さや色、メイクの色を決めるときに、その服に合うかどうかで判断できます。何もない状態で髪を変えるより、迷う時間がずっと短くなります。
よくある迷い
上着が2着あって、日によって替えています
2着を交代で着ているなら、それぞれの時間は半分になります。2着とも同じくらいの時間なら、1位と2位が上着同士になります。この場合は、より古く見えるほうから直してください。4か所を確かめて、当てはまる場所が多いほうが先です。
書き出すのが苦手で、時間がうまく思い出せません
1週間を思い出すのが難しければ、これからの3日間だけ、外から帰ってきたときにメモを残してください。今日は何時から何時まで外にいたか、そのとき何を着ていたか。それだけで十分です。思い出して書くより正確になりますし、3日分あれば、1位がどれかはおおよそ見えてきます。細かい分数まで合わせる必要はなく、30分単位のざっくりした数字で構いません。比べたいのは1位と2位の差が2倍以上あるかどうかなので、多少の誤差は結果を変えません。
秋の薄手の上着と、冬の厚手の上着があります
季節で替えるなら、今の時期に着ているほうだけを数えます。秋の薄手の上着を直しても、1か月後に冬の上着に替わると、直した効果が見えなくなります。冬が近いなら、冬の上着を先に直しておくと、長い期間効き目が続きます。
1位が制服や作業着になりました
仕事で制服を着ている時間は、自分で選べない服なので数えなくて構いません。制服を除いた時間で1位を出してください。制服の上に私服の上着を着て通勤しているなら、その上着が1位になることが多いです。
数えてみたら、どの服も時間が短かった
外出が少ない時期なのかもしれません。その場合は、この記事の「人前の時間が短い人」の考え方に切り替えて、自分が鏡や画面で自分を見る時間で数えてください。誰かに見られる時間が短いことは、垢抜けたいという気持ちを否定する理由にはなりません。
今日やること
最後に、今日のうちにできることだけを書いておきます。
- 昨日1日で、家族以外の人と同じ場所にいた時間を書き出す
- そのとき見えていた服ごとに時間を足す
- 1位の1着を、明るい窓辺で斜めから見る
これだけで、最初に変える場所が見えてきます。1週間ぶんを書き出すのが大変なら、まず昨日1日だけでも構いません。秋冬なら、多くの人はこの3つ目で、上着の表面の曇りか袖口の長さに気づくはずです。
自分の生活に合わせて1着を整えると、周りの目より先に、自分の気分が変わります。垢抜けたいという気持ちは、その1着から始めれば十分に形になります。
気持ちが前向きになりにくいときの考え方は頑張ってるのに垢抜けないと感じるときに、冬の上着で老けて見えるときの見直し方は老けて見える冬のコートにまとめています。あわせて読んでください。
よくある問い
- Q. 垢抜けたいけれど、何から手をつければいいか分かりません
- 1週間のうち、人と同じ場所にいる時間を書き出して、そのとき着ていた服ごとに時間を足してください。いちばん長く見られている1着が、最初に変える場所です。秋冬は通勤や送り迎え、買い物のあいだずっと上着を着ているので、上着が1位になる人がほとんどです。髪やメイクも気になると思いますが、毎日同じ1着が何時間も人の目に入っているなら、そこを整えたときの変化がいちばん大きく出ます。全部を同時に変えると、どれが効いたのか自分でも分からなくなるので、1か所ずつ進めるほうが続きます。
- Q. 上着を新しくするお金がありません
- 買い替える前に、肩線の位置、袖丈、着丈、表面の毛羽の4か所を確かめてください。古く見える原因が毛羽や毛玉なら、ブラシと毛玉取りで戻ることがあります。袖丈が長すぎるなら、お直しで短くできます。肩線が自分の肩の骨より3cm以上外に落ちていて、それが体に合っていないと感じるなら、そこは直しにくいので買い替えの候補です。4か所のうち直せるものが2か所以上あるなら、まずは直してから1か月着てみて、それでも気になるかを確かめる順番で十分です。
- Q. 在宅の仕事で、人に会う時間がほとんどありません
- 人前の時間が短い人でも、画面に映る時間や、近所で顔を合わせる時間はあります。在宅中心なら、画面に映る胸から上の1着が1位になることが多いです。画面越しでは襟元と肩のあたりしか見えないので、そこだけ色と形を整えると変化が分かりやすくなります。人前の時間がほとんどないと感じるなら、垢抜けたいという気持ちは、他人の目よりも鏡の中の自分に向いているのかもしれません。その場合は、家でいちばん長く着ている1着から変えると、毎日の気分が変わります。
- Q. 垢抜けたいと思うこと自体が、恥ずかしい気がします
- 恥ずかしく感じる必要はありません。垢抜けたいという言葉の中身は、たいてい今の自分を否定したいのではなく、今の生活に服が追いついていないという感覚です。仕事が変わった、住む場所が変わった、子どもの成長で出かける場所が変わった。そういう変化のあと、服だけが前の生活のままになっていると、どこか合っていない感じが続きます。1着を今の生活に合わせ直すだけなので、大きく変身するつもりで構える必要もありません。
— メグラシ編集部





