服の選び方がわからない|次の2週間で着る日を数えてから選ぶ

いま手帳かスマートフォンの予定表を開いて、次の2週間に何があるかを見てください。
服の選び方がわからないとき、多くの人は売り場で服を手に取ったまま「似合うかな」「流行っているのかな」と考え始めます。けれど、その問いには自分の外にある答えが必要です。だから決まらない。
この記事でやるのは、もっと手前のことです。**その服を着る日が、次の2週間に何日あるか。**これは自分の予定さえあれば、誰でも数えられます。そして多くの場合、選び方がわからない理由の半分くらいは、この数字が見えていないことにあります。
似合うかどうかの物差しは鏡で先に目が行く場所で分ける記事に、系統で迷っている人は迷った理由を4つに分ける記事に書きました。ここでは「着る日」から入ります。
結論:服を見る前に、着る日を数える
最初に言い切っておきます。服の選び方がわからないあなたは、選ぶ順番を逆にすると決まりやすくなります。
いつもの順番は、服を見る、気に入る、着る日を想像する、です。この順番だと、気に入った時点で気持ちが先に走り、着る日の想像は都合よく膨らみます。「週末に着られそう」「旅行にも使えそう」。実際にはその週末も旅行も、まだ予定に入っていないことがよくあります。
逆の順番はこうです。
- 次の2週間の予定を、服の場面に書き換える
- 一番多い場面を決める
- 売り場では、その場面に着られる服だけを手に取る
- 手に取った服が、2週間のうち何日着られるかを数える
- 2日以上あり、手持ちと3通り組めるなら買う
これだけです。センスも知識も要りません。要るのは自分の予定だけです。
この順番の良いところは、迷いが残ったときに、それが何の迷いなのかがはっきりすることです。着る日が4日あって手持ちとも組めるのに、まだ迷う。それは数ではなく気持ちの迷いです。気持ちの迷いの扱い方は、後ろの方で厚めに書きます。
2週間の予定を「服の場面」に書き換える
予定表に書いてあるのは、たいてい「会議」「歯医者」「実家」「買い物」のような用事の名前です。これを服の場面に書き換えます。
書き換えるときの場面は、多くても5つまでにしてください。たとえば次のような分け方です。
- 仕事(人に会う):打ち合わせや来客がある日
- 仕事(人に会わない):在宅や、ひとりで作業する日
- 近所:スーパー、送り迎え、病院、銀行
- 人に会う私用:友人との食事、家族の集まり
- ちょっと改まる:式、学校行事、目上の人と会う日
自分の暮らしに合わせて名前は変えて構いません。大事なのは、場面ごとに「服に求められること」が違うと自分で言えることです。近所の日は動きやすさ、人に会う私用の日は少しだけ気分が上がること、改まる日はきちんと見えること。
書き換えたら、14日分の場面を数えます。たとえば次のような結果になったとします。
- 仕事(人に会わない):6日
- 仕事(人に会う):3日
- 近所:3日
- 人に会う私用:2日
- ちょっと改まる:0日
この人にとって、次の2週間で一番服が必要なのは「人に会わない仕事の日」です。ここに着られる服が足りているかどうかが、まず確かめるべきことです。もし売り場で手に取った服が「ちょっと改まる日」向けなら、その服は2週間のうち0日しか着られません。
**数えてみると、自分が欲しいと思っていた服と、実際に必要な服がずれていることに気づく人が多いです。**それ自体は悪いことではありません。ずれを知ったうえで選べばいいだけです。
書き換えたものは、予定表の余白に場面の頭文字を1字ずつ書いておくと、売り場でひと目で見返せます。仕事で人に会う日は「会」、会わない日は「内」、近所は「近」のように、自分にわかる字で構いません。14日分の頭文字が並ぶと、どの場面が続いているか、どこで場面が切り替わるかが目で見えるようになります。
迷いやすいのは、1日の中に2つの場面がある日です。午前は在宅で仕事、午後は子どもの用事で外へ出る、というような日。この場合は、その日に家を出るときの場面を1つだけ数えてください。家の中で着替えることはあっても、外に出るときの服がその日の印象を決めるからです。どうしても1つに決められない日は、その日を両方の場面に0.5日ずつ数えても大丈夫です。
境目は「2週間で2日」
着る日が何日あれば、その服を買っていいか。この記事では境目を2週間で2日に置きます。
理由は単純です。2週間に1回しか着ない服は、季節がひとつ終わるまでに5〜6回しか着られません。秋冬の服は季節が長いとはいえ、立ち上がりから終わりまでで考えると、2週間に1回のペースでは「あまり着なかった服」として残りやすい。2週間で2日、つまり週に1回着る服なら、ひと季節で10回以上は袖を通します。
これを表にしておきます。比べるのは、着る日の数と、そのあと起きやすいことだけです。
| 2週間で着る日 | ひと季節の目安 | 起きやすいこと |
|---|---|---|
| 0日 | ほぼ着ない | 買ったことを忘れる、タグ付きで残る |
| 1日 | 5〜6回 | 着るたびに組み方を考え直す |
| 2〜3日 | 10〜15回 | 組み方が決まり、迷わず手が伸びる |
| 4日以上 | 20回以上 | 傷みが早いので、似た服をもう1枚考える |
ここで気をつけたいのは、4日以上着る服にも別の注意があることです。着る回数が多い服は、それだけ洗う回数も多く、傷みも早い。4日以上着る見込みがある服は、同じ役割の服が手持ちにもう1枚あるかを確かめておくと、季節の途中で困りません。
境目はあくまで目安です。2日に届かなくても買っていい場合は、後で「どちらとも取れるとき」として扱います。
手持ちと3通り組めるか
着る日の数え方には、ひとつ落とし穴があります。予定の上では着られる日があっても、その日に合わせる服が手持ちに無ければ、結局着ないことです。
そこで、着る日を数えるのと同じくらい大事なのが「手持ちと3通り組めるか」です。
確かめ方はこうです。
- 家を出る前に、よく着るボトムスを3本、よく着るトップスを3枚、スマートフォンで撮っておく
- 売り場で候補の服を手に取り、写真の服と1枚ずつ組み合わせていく
- 色と丈がぶつからずに一緒に着られる組み合わせを数える
ここでは似合うかどうかは見ません。見るのは「一緒に着られるか」だけです。手持ちの写真は、平置きでも、ハンガーに掛けたままでも構いません。色と丈がわかれば十分です。たとえば、候補のニットの丈が長くて、手持ちのボトムスの腰まわりを全部隠してしまうなら、それは組めないに数えます。色がぶつかるかどうかは、写真を並べたときに目が片方に引っ張られるかで判断して大丈夫です。
3通りに置いた理由は、2通りだと交互に着るだけになり、すぐに「またこの組み合わせ」と感じるからです。3通りあると、着る日が2〜3日あっても毎回少しずつ違って見えます。
手持ちが少なくて、ボトムスが2本しかない、という人もいると思います。その場合は、羽織りも数に入れてください。カーディガンやジャケットを上から重ねる組み合わせも、1通りに数えて構いません。秋冬は重ねる服が増えるので、手持ちの少ない人ほど羽織りで数を稼ぎやすい季節です。
反対に、手持ちが多すぎて3本・3枚に絞れない人は、この2週間で実際に着た服から選んでください。クローゼットにあっても着ていない服と組めることは、組める数に入りません。組めても、その組み合わせの日に手が伸びないからです。
**着る日が2日以上あって、3通り組める。**この2つがそろった服は、選び方がわからない人でも買って大丈夫な服です。
着たい気持ちと着る日がずれるとき
ここからが、この記事でいちばん書きたかったところです。
数えてみると、着る日は0日なのに、どうしても気になる服が出てきます。逆に、着る日は4日もあるのに、手に取ってもまったく気持ちが動かない服も出てきます。
服の選び方がわからないと感じている人の多くは、実はこの「ずれ」の前で止まっています。数で考えれば買わない方がいい。でも欲しい。あるいは、数で考えれば買うべき。でも欲しくない。どちらを優先すればいいのかがわからない。
先に言うと、どちらかを捨てる必要はありません。気持ちも数も、両方とも自分の情報です。気持ちが動く服は、自分がどう見られたいか、どんな日を過ごしたいかを教えてくれます。数は、いまの暮らしがどうなっているかを教えてくれます。
ずれているということは、なりたい自分と、いまの暮らしのあいだに距離があるということです。その距離をどう扱うかを、次の3つの場合に分けて書きます。
どちらとも取れるとき①:着る日が1日だけの服
2週間で1日だけ着られる服。境目の2日には届かないけれど、0日ではない。これがいちばん判断に迷う服です。
この場合は、その1日がどんな日かを見てください。
**その1日が、自分にとって大事な日なら買ってよい服です。**たとえば、久しぶりに会う友人との食事、自分の誕生日、緊張する面談。年に数回しかない日でも、その日に「これを着ていける」と思える服があることは、それだけで支えになります。こういう服は、着る回数で元を取る服ではありません。
反対に、その1日が「行くかもしれない」程度の予定なら、一度戻してください。予定が確定してから、もう一度考えれば間に合います。
迷ったときに使える問いがあります。**その1日のために、今ある服で何を着ていくか考えたことがあるか。**考えたことがあって、手持ちでは足りないと感じていたなら、その服は空いている場所を埋める服です。考えたこともなかったなら、その服は売り場で初めて「この日に着られそう」と思いついた服で、家に帰ると予定ごと忘れやすい。
もうひとつ、1日だけの服には条件をつけてください。手持ちと組めるのが1通りしかないなら、その1日にしか着られない服になります。2通り以上組めるなら、その1日をきっかけに、別の日にも出番が広がる可能性があります。
例をひとつ挙げます。2週間後に、仕事でお世話になった人の送別の食事会がある。手に取ったのは、少し光沢のある落ち着いた色のブラウス。数えると、2週間で着られるのはその食事会の1日だけです。けれど、食事会に何を着ていくかは前から気になっていて、手持ちのブラウスでは少しくだけて見える気がしていた。そして候補のブラウスは、いつものテーパードパンツとも、膝下のスカートとも組める。
この場合は、着る日が1日でも買ってよい服です。空いている場所を埋める服で、2通り以上組めるからです。食事会のあとは、人に会う仕事の日に、ジャケットの中に着る1枚として出番が回ってきます。
どちらとも取れるとき②:着る日は多いのに気持ちが動かない服
数の上では文句なし。着る日は4日、手持ちとも3通り以上組める。でも手に取っても何も感じない。
こういう服は、いまの暮らしには合っているけれど、自分の気持ちには何も足さない服です。買っても困ることはありませんが、着るたびに少しだけ気持ちが下がる、ということが起きます。
ここで確かめたいのは、気持ちが動かない理由です。だいたい次の3つのどれかに分かれます。
- すでに似た服を持っている:新しさを感じないだけで、役割は十分。手持ちの方が傷んでいるなら、入れ替えとして買ってよい
- 色か素材が好きではない:形と役割は合っているが、触ったときや見たときに気持ちが下がる。同じ形で色か素材が違うものを探す
- いまの暮らしそのものに気持ちが向いていない:服の問題ではなく、その場面で過ごす時間が楽しくないことが服に映っている
3つ目のときは、無理に気に入る服を探さなくて大丈夫です。気持ちが向かない場面の服は、ひとまず「困らない服」で十分です。たとえば、在宅で人に会わない仕事の日が2週間で6日ある人が、その日の服に気持ちが向かないのは自然なことです。誰にも見られない日の服に、気持ちを動かす理由が見つかりにくいからです。そのかわり、浮いたお金と気持ちの余裕を、自分が楽しみにしている場面の服に回してください。服の選び方がわからないという感覚は、すべての場面で同じ熱量で服を選ぼうとしているときに強くなりやすいからです。
どちらとも取れるとき③:予定が読めない暮らし
シフト勤務、子育て、介護、在宅と出社の混在。次の2週間の予定が読めない人もいます。予定が読めないと、着る日が数えられません。
この場合は、未来ではなく過去の2週間を数えてください。
写真フォルダ、カードやアプリの利用履歴、送った連絡を見返すと、どこへ行って誰に会ったかがだいたい戻ってきます。過去の2週間の場面を同じように書き換えて数えると、自分の暮らしの「いつもの比率」が出ます。
予定が読めない暮らしほど、この比率は安定していることが多いです。毎日違うことをしているように感じても、場面に書き換えると、近所が半分、仕事が3割、その他が少し、というような形に落ち着きます。
もうひとつ、予定が読めない人に向いた見方があります。**急に入った予定に、その服で行けるか。**たとえば、急に学校から呼ばれた、急に人と会うことになった。そういうときに、その服のまま、あるいは1枚羽織るだけで出られるかどうか。予定が読めない暮らしでは、場面をまたいで着られる服の価値が上がります。着る日の数え方としては、1日で2つの場面をこなせる服を「1.5日ぶん」くらいに数えてもいいと思います。
秋冬に選び方がわからなくなりやすい理由
季節の中でも、秋の立ち上がりは服の選び方がわからなくなりやすい時期です。理由はいくつかあります。
ひとつは、気温の幅が広いことです。朝晩は冷えるのに昼は暑い日があり、同じ日の中で必要な服が変わります。売り場で厚手のニットを見ても、来週それを着る日があるのかが見えにくい。
ふたつめは、重ね着が増えることです。夏は1枚で完結していた服が、秋冬は2枚、3枚の組み合わせになります。そのぶん「手持ちと組めるか」の判断が複雑になり、選び方がわからない感覚が強まります。
みっつめは、去年の秋冬の自分を忘れていることです。去年どんな服を着ていたか、何が足りなかったかを、半年以上たつと覚えていません。
この時期に着る日を数えるときは、次の2つを足してください。
- 気温で場面を分ける:同じ「仕事」でも、朝が冷える日と昼まで暖かい日では着る服が違う。天気予報の最低気温を予定表の横に書いておく
- 羽織りとその下を分けて数える:コートやカーディガンは羽織りとして、その下の服は中として、別々に着る日を数える。羽織りは中より着る日が多くなるので、境目を3日に上げてもよい
秋冬の服を選ぶときは、着る日の数だけでなく、その日の最低気温も一緒に見てください。最低気温が下がるにつれて着られる日が増える服なら、いまは1日でも、季節が進めば2日、3日と増えていきます。
売り場で使う30秒の手順
ここまでのことを、売り場で使える形にまとめます。服を手に取ってから戻すか買うかを決めるまで、30秒くらいでできます。
- 場面を言う:この服はどの場面の服か、心の中で1つ言う(言えなければ戻す)
- 日を数える:その場面が次の2週間に何日あるか、書き換えたメモを見る
- 組める数を数える:撮ってきた手持ちの写真と並べて、一緒に着られる組み合わせを数える
- 気持ちを確かめる:手に取ったとき、気持ちが上がるか、何も感じないか、下がるか
4つの答えがそろったら、判断は次の通りです。
- 日が2日以上、組める数が3以上、気持ちが上がる:買う
- 日が2日以上、組める数が3以上、気持ちが動かない:理由を確かめてから決める(どちらとも取れるとき②)
- 日が1日:その1日が大事な日かを確かめる(どちらとも取れるとき①)
- 日が0日、気持ちが上がる:写真を撮って戻し、2週間後に思い出すかを見る
- 日が0日、気持ちが動かない:戻す
慣れないうちは、メモを見ながらゆっくりで大丈夫です。2回、3回と繰り返すと、手に取った時点で場面と日数がだいたい浮かぶようになります。
着る日が0日でも欲しい服の扱い方
着る日が0日なのに、気持ちが大きく動く服。これは、なりたい自分を教えてくれる服です。
こういう服を無理に我慢すると、選び方がわからない感覚はかえって強くなります。自分が何を着たいのかを、自分で押さえつけることになるからです。
かといって、着る日が無い服を買うと、クローゼットの中で「着ていない服」として目に入り続け、それはそれで気持ちが下がります。
おすすめしたいのは、次の手順です。
- 写真を撮る。値札ではなく、服そのものを撮る
- 2週間置く。そのあいだに、その服を着ていけそうな日を予定に1日入れられるかを考える
- 2週間後に写真を見返す。まだ欲しいと思うか、予定に1日入れられたかを確かめる
2週間後もまだ欲しくて、着ていく日を1日つくれたなら、それは買っていい服です。予定をつくれなかったけれどまだ欲しいなら、その服は「いつかの自分」に向けた服です。いつかの自分のための服を1枚持つことは悪いことではありません。ただ、同じ理由の服を2枚、3枚と増やすと、クローゼットの中の「いまの自分」の場所が狭くなります。いつかの服は1枚までと決めておくと、気持ちと暮らしの両方を守れます。
この考え方は、着たい服がわからないときに、手放せない3枚から軸を測る記事とも近いところがあります。手放せない服には、たいてい「いつかの自分」が入っています。
数えた結果を残す:買わなかった服のメモ
着る日を数える習慣がつくと、買わなかった服が増えていきます。これを捨てずにメモとして残しておくと、次に選ぶときの材料になります。
メモには、次の3つだけ書けば十分です。
- どんな服だったか(色・形・素材をひとこと)
- 数えた結果(着る日の数と、組める数)
- 戻した理由(日が足りない、組めない、気持ちが動かない)
これを3か月ほど続けて見返すと、自分が売り場で何に惹かれやすいか、どの場面の服が足りていないかが見えてきます。たとえば、毎回「ちょっと改まる日」の服に惹かれて、着る日が0日で戻している。それは、改まる日の服が欲しいのではなく、改まる日のような気持ちで過ごしたい日が足りていないのかもしれません。
**服の選び方がわからないという悩みは、ある日突然わかるようになるものではありません。**数えて、残して、見返すうちに、少しずつ自分の物差しが育っていきます。手持ちの服のうち実際に着ている割合を測る方法は、着ている服の割合から着る服を見つける記事にまとめています。
よくあるつまずき
着る日を数え始めた人が、最初の数回でつまずきやすいところを挙げておきます。
通販で数え方を忘れる:画面の上で服を選ぶときも、手順は同じです。むしろ通販の方が、手持ちの写真を横に並べやすいぶん、組める数は数えやすい。気をつけたいのは丈です。画面の写真は着る人の背の高さで丈の見え方が変わるので、手持ちのいちばんよく着るボトムスと、候補の服の着丈の数字を並べて、重なる長さを確かめてから組める数に入れてください。
場面を細かく分けすぎる:場面を10個も20個も作ると、どの場面も1日か2日しかなくなり、どの服も境目に届かなくなります。場面は5つまでにしてください。
未来の予定を盛る:「たぶん行く」「行けたら行く」を着る日に数えてしまう。数えるのは確定している予定だけです。確定していない予定は、確定してから数え直します。
組める数を、似合う組み合わせで数える:組める数は「一緒に着られるか」だけで数えます。似合うかどうかまで考え始めると、また選び方がわからなくなります。
一度で決めようとする:着る日を数えても決められない日は、買わずに帰って構いません。その日にできたのは、場面を書き換えて数えたことです。それだけで次の買い物はかなり楽になります。
気持ちを後回しにする:数だけで選ぶと、着る日はあるのに着たくない服が増えます。数は判断の半分です。残りの半分は気持ちで、どちらも自分の情報として扱ってください。
選び方がわからない気持ちとの付き合い方
最後に、選び方がわからないという気持ちそのものについて書いておきます。
服の選び方がわからないと感じるとき、人は「自分にはセンスがない」「みんなは分かっているのに自分だけ分からない」と思いがちです。けれど、着る日を数えてみると、分からなかったのはセンスではなく、自分の暮らしの形だったということがよくあります。
暮らしの形は、年齢や仕事、家族、住む場所で変わります。数年前に分かっていたはずの選び方が分からなくなったなら、それは自分が後退したのではなく、暮らしが変わったということです。変わった暮らしに合わせて、選び方も組み直せばいいだけです。
もうひとつ、選び方がわからなくなる原因に、人の言葉があります。売り場ですすめられた、友人に似合うと言われた、家族に「それはやめたら」と言われた。人の言葉は、似合うかどうかについては役に立つことがあります。けれど、その服を着る日があるかどうかは、自分の予定を知っている自分にしか数えられません。
人にすすめられて迷ったときは、すすめてくれた言葉はありがたく受け取ったうえで、着る日だけは自分で数えてください。すすめられた服でも、着る日が2日以上あって手持ちと組めるなら、気持ちよく買えます。着る日が0日なら、すすめてくれた人の目に映った自分の姿を、いつかの自分として覚えておけば十分です。
服で疲れてしまった感覚がある人は、服選びに疲れた秋の、寒暖差から組み直す記事も合わせて読んでみてください。
選び方がわからない時期は、誰にでもあります。そういう時期ほど、売り場で答えを探す前に、手帳の中にある自分の2週間を見てください。答えの半分は、そこに書いてあります。
今日やること
この記事を読み終えたら、次の3つだけやってみてください。
- 次の2週間の予定を、5つ以内の服の場面に書き換えて、場面ごとの日数を数える
- よく着るボトムス3本とトップス3枚を、スマートフォンで撮っておく
- 次に売り場へ行ったら、手に取った服を1枚だけ、30秒の手順で判定してみる
1枚判定できたら、それで十分です。選び方は、1枚ずつ数えるうちに自分のものになっていきます。
よくある問い
- Q. 服の選び方がわからず、売り場で何も決められません
- 売り場に行く前に、手帳かスマートフォンの予定表を開いて、次の2週間の予定を「仕事」「近所」「人に会う」などの服の場面に書き換えてください。売り場では、手に取った服がその場面のうち何日に着られるかだけを数えます。2日以上あり、家にある服と3通り組めるなら買って大丈夫です。数えられないときは、その日は買わずに場面の書き換えだけで帰って構いません。
- Q. 予定がほとんど決まっていないので、着る日が数えられません
- 予定が読めない人は、過去の2週間を数えてください。写真フォルダやカードの利用履歴を見ると、どこへ出かけたかがだいたい戻ってきます。過去2週間で一番多かった場面が、次の2週間でも一番多い場面です。その場面に着られる服かどうかで決めると、大きく外れません。
- Q. 着る日はないけれど、どうしても欲しい服があります
- 気持ちは大事なので、捨てなくて大丈夫です。代わりに、その服を着るための日を1日、自分で予定に入れられるかを考えてください。友人と会う日、ひとりで出かける日など、1日つくれるなら買ってよい服です。つくれないなら、写真だけ撮って2週間置き、それでも思い出す服なら買う、という順番にすると後悔が減ります。
- Q. 手持ちと3通り組めるかは、どうやって確かめればいいですか
- 家を出る前に、よく着るボトムス3本とトップス3枚をスマートフォンで撮っておきます。売り場ではその写真の横に候補の服を並べて、上下のどちらかを入れ替えながら組める数を数えます。似合うかどうかではなく、色と丈がぶつからずに一緒に着られるかだけを見れば十分です。
— メグラシ編集部





