服選びに疲れた|疲れる場面を3つに分けて、1つだけ減らす

**服選びに疲れたと感じるなら、先週の7日間を思い出してください。**着替えを2回以上した朝、売り場で迷って何も買わずに帰った日、人に会う前に「これでいいかな」と鏡を見直した回数。この3つのうち、いちばん多かったものが、あなたの疲れている場所です。
服選びの疲れは、毎日の全部にうっすら広がっているように感じます。けれど数えてみると、たいてい1つの場面に偏っています。朝の5分なのか、買い物の1時間なのか、人に会う前の数秒なのか。場所が違えば、減らし方もまったく違います。
この記事では、疲れを3つの場面に分けて、先週の自分の回数で「どこが重いか」を決めます。そのうえで、一番重い場面だけを減らします。2つが同じくらい重いときの決め方も、あとで詳しく書きます。
結論:疲れている場面は1つに偏っている。減らすのはそこだけ
服選びの疲れは、だいたい次の3つの場面のどれかで起きています。
- 場面A:朝の着替え(クローゼットの前で決められない、着てから脱ぎ直す)
- 場面B:買う日(売り場で迷う、買ったのに着ない、買う前から疲れている)
- 場面C:人の目(会う相手を思い浮かべて着替える、また同じ服と思われるのが嫌)
結論から言うと、手を入れるのは一番重い場面の1つだけです。3つとも疲れているように感じても、3つ同時に変えようとすると、新しく決めることが増えて、かえって疲れます。1つ減らすと、ほかの2つも少し軽くなることが多いのは、疲れがつながっているからです。朝に迷う人は買う日にも「朝に迷わない服」を探して迷い、人の目が気になる人は朝の着替えも増えます。
だから、最初にやることは服を減らすことでも、新しい服を買うことでもありません。先週の自分を数えることです。
まず先週の7日間を、3つの場面で数える
紙かスマートフォンのメモに、次の3行を書いてください。思い出せる範囲で構いません。
- 朝、一度着た服を脱いで着替え直した日は、7日のうち何日あったか
- この2週間で、売り場(店でもネットでも)を見て迷い、30分以上たっても決められなかったことは何回あったか
- この7日間で、会う相手を思い浮かべて服を替えた、または鏡を見直して落ち着かなかったことは何回あったか
数えるときのコツは、「疲れた気がする」ではなく、起きたことの回数で書くことです。気分で書くと3つとも同じくらい重く感じて、どこから手をつけるかが決まりません。回数なら差が出ます。
| 場面 | 数えるもの | 重いと見る目安 |
|---|---|---|
| A 朝の着替え | 着替え直した日数(7日中) | 週2日以上 |
| B 買う日 | 30分以上迷って決められなかった回数(2週間) | 2回以上 |
| C 人の目 | 相手を思って替えた・見直した回数(7日中) | 3回以上 |
目安を超えているものが1つだけなら、そこがあなたの場所です。2つ以上超えているときは、後の「どちらとも取れるとき」の章に進んでください。どれも超えていないのに疲れているときは、疲れの中身が服選びそのものではなく、服を「持っていること」にある場合があります。その場合も、最後のほうで扱います。
場面A:朝に疲れている人 ── 着替え直す日が週2日以上
朝の疲れは、時間の短さから来ます。出かけるまでの数分で、天気、予定、気分、体の調子を一度に考えて、1枚を決めなければいけない。決める材料が多いのに、使える時間は少ない。それが毎日くり返されます。
朝に疲れている人に多いのは、次のような様子です。
- 前の晩には決めていたのに、朝の天気や気温を見て変えてしまう
- 上を決めてから下を合わせると、下に合う上が見つからず、上からやり直す
- 鏡で見ると、首元や袖の長さが思っていたのと違い、脱ぐ
- 脱いだ服がベッドや椅子の上にたまり、帰ってきてからそれを片づけるのも重い
着替え直す日が週2日を超えているなら、朝のどこかに「その場で決めている項目」が多すぎます。ここで大事なのは、服の数を減らす前に、朝に決める項目を減らすことです。
朝に決めている項目を書き出してみる
朝、服を決めるまでに頭のなかで決めていることを、一度すべて書き出してみてください。多くの人は、次のような項目を順番に決めています。
- 今日の予定(誰に会うか、どこへ行くか、座る時間が長いか)
- 天気と気温(雨か、風が強いか、昼に暑くなるか)
- 体の調子(むくんでいるか、お腹まわりが気になるか、肌寒く感じるか)
- 気分(明るい色を着たいか、目立たずにいたいか)
- 上と下と靴、上着、小物
書き出すと、5つから7つの項目を、着替えの数分で決めていることがわかります。これを毎朝くり返していれば、疲れて当然です。このうち、予定と天気は前の晩にほぼわかります。朝にしかわからないのは、体の調子と気分くらいです。だから前の晩に予定と天気の分を決めておけば、朝に残るのは2つだけになります。
朝の疲れを減らす:決めるのを前の晩の1回にまとめる
朝に決める項目を減らすいちばん簡単な方法は、決める時間を前の晩に移すことです。ただし、前の晩に1組だけ決めると、朝の天気が違ったときに崩れます。そこで、前の晩に決めるのは「2組」にします。
- 1組目は、明日の天気予報どおりだった場合の組み合わせ
- 2組目は、予報より寒かった場合の組み合わせ(1組目に上着かインナーを1枚足すだけでよい)
朝は、外の気温を見て1組目か2組目かを選ぶだけです。選択肢が2つなら、迷っても数秒で終わります。2つの組は、ハンガーに上下を掛けて並べておくか、椅子の背に重ねておきます。
もう1つ効くのは、「首元と袖」を前の晩に鏡で確かめておくことです。朝に脱ぎ直す理由で多いのは、着てから首元の開きや袖の長さが気になることでした。これは、前の晩に一度着てみればわかります。上だけでいいので、袖を通して鏡を見ておくと、朝に脱ぐ回数がはっきり減ります。
それでも朝に変えたくなる日があってもかまいません。そのときは「変えた理由」を1語だけメモしておくと、次の週に役立ちます。「寒かった」が続くなら2組目の作り方を見直し、「気分」が続くなら、手持ちの服に今の気分に合うものが足りないのかもしれません。
場面B:買う日に疲れている人 ── 30分迷って決められない日がある
買う日の疲れは、選択肢の多さから来ます。手持ちの服なら数十枚ですが、売り場には数百、ネットなら数千の服があります。そのなかから「自分に合って、手持ちと合わせやすくて、値段も納得できる1枚」を探すのは、とても重い作業です。
買う日に疲れている人に多いのは、次のような様子です。
- 何を買いに来たのか、売り場に着いてからわからなくなる
- 試着して悪くないと思っても、「もっといいものがあるかも」と戻してしまう
- 結局、似たような色と形をまた買ってしまう
- 買って帰ったのに、合わせる服がなくて着ないまま季節が終わる
2週間で2回以上、30分を超えて決められなかったなら、買う前に決めておくべきことが決まっていません。売り場で考えることが多すぎるのです。
買う疲れを減らす:買う前に「何の代わりか」を1行で書く
買う疲れを減らすには、売り場に入る前に1行だけ書いておきます。
「〇〇の代わりになる1枚」
たとえば「毛玉が増えた紺のニットの代わり」「丈が短くなって座ると気になる黒のスカートの代わり」。何の代わりかが決まっていれば、色と形の範囲が狭まり、売り場で見る服の数が一気に減ります。代わりになるものが思いつかないなら、それは「足りない服」ではなく「欲しい服」です。欲しい服を買うのが悪いわけではありませんが、疲れている時期は後回しにしてかまいません。
もう1つ決めておくのは、売り場にいる時間です。30分と決めて、30分たったら一度売り場を離れます。離れてから、もう一度戻りたいと思った服だけが候補です。戻りたい服がなければ、その日は買わずに帰ってよい日です。何も買わずに帰ることを「失敗」と数えないでください。
試着のときに見る場所も、先に2か所に絞っておきます。肩の縫い目の位置と、座ったときの丈です。この2つが合っていれば、ほかの小さな違いは着ているうちに気にならなくなることが多いからです。
ネットで買うときに疲れる人へ
ネットの売り場は、店よりもさらに疲れやすい場所です。終わりがないので、30分のつもりが1時間、2時間と過ぎていきます。似た服を何枚も開いて見比べ、写真の色と実物の色の違いを想像し、寸法表を読んで手持ちの服と比べる。1枚を決めるまでに、店の何倍もの作業をしています。
ネットで買うときは、見る前に「手持ちの1枚の寸法」を測っておきます。気に入っている同じ種類の服を床に置き、肩幅、身幅、着丈の3つを測ってメモします。売り場では、この3つの数字から前後2cm以内の服だけを候補にします。数字で絞ると、見る服の数が一気に減り、写真を見比べる疲れも減ります。
もう1つ、ネットでは「お気に入りに入れたまま3日待つ」と決めておくのも効きます。3日たっても欲しいと思う服だけを買います。3日待つあいだに忘れてしまった服は、その程度の服だったということです。待つことを決めておくと、売り場を開くたびに「今買わないと」と焦る疲れもなくなります。
場面C:人の目で疲れている人 ── 相手を思って替える回数が週3回以上
人の目の疲れは、相手の頭のなかを想像することから来ます。「この服、前にも着ていたと思われるかな」「今日の集まりにこれは浮くかな」。服そのものではなく、服を見た誰かの反応を考えて、疲れています。
SNSで多くの人が共感していた言葉があります。
「また同じ服?って思われるのが嫌だった。でも職場のひとが昨日何着てたかまったく覚えてない」
この言葉のとおり、自分が他人の服を細かく覚えていないことに気づくと、少し楽になる人は多いようです。毎日会う相手でも、前日の服を覚えているのは、強い色、大きな柄、形に特徴のある上着くらいです。無地で中間の色の服を続けて着ても、気づく人はあまりいません。
もう1つ、よく聞く言葉があります。
「あんまり気に入ってない服も満遍なく着なきゃいけない強迫観念に縛られてた」
これも人の目の疲れの一種です。服をまんべんなく回すことで、「同じ服ばかり」と思われないようにしている。でも、気に入っていない服を着た日は、朝も迷い、日中も落ち着きません。結果として、疲れが増えています。
人の目の疲れを減らす:気にする相手を2人までに絞る
人の目の疲れを減らすには、気にする相手を決めます。思い浮かべる人を全員ではなく、2人までに絞るのです。
紙に、この1週間で会う人を書き出してください。そのなかで、「この人に会う日は服を気にする」という人に印をつけます。印が3人以上ついたら、そのなかで本当に気になる2人だけを残します。残らなかった人に会う日は、服を気にしなくていい日だと決めてしまいます。
残った2人に会う日だけは、強い色や柄の服を前回と替えます。逆に、無地で中間の色の服なら続けて着てもかまいません。気にする日が週に1日か2日になれば、朝に考えることも、買う日に考えることも、同時に軽くなります。
もう1つ、「まんべんなく着なきゃ」という縛りは、思い切って外してかまいません。気に入っている服を週に2回着ても、誰も困りません。着ない服は、袖を通さない理由を1行書いて、クローゼットの端か別の場所に寄せておきます。理由が書けない服は、着たくない理由がまだ言葉になっていないだけです。
集まりの前に「浮かないか」が気になるとき
人の目の疲れで、もう1つ多いのが、ふだん会わない人たちの集まりの前です。久しぶりの友人との食事、子どもの学校の行事、職場の歓送迎会。どんな服で来るかわからない相手に合わせようとして、何度も着替えてしまいます。
このときは、相手に合わせるのではなく、場所に合わせます。行く場所が、座敷か椅子か、屋内か屋外か、明るい店か落ち着いた店か。場所がわかれば、丈や素材のおおよその範囲は決まります。そのうえで、色を中間の明るさにしておけば、まわりがどんな服でも大きく浮くことはありません。
それでも気になるときは、相手に一言聞いてしまうのも1つの方法です。「当日はどんな感じの服で行く?」と聞かれて嫌な顔をする人は、あまりいません。聞いてしまえば、想像で疲れる時間がなくなります。
どちらとも取れるとき:2つの場面が同じくらい重い場合
数えてみたら、2つの場面がどちらも目安を超えていた。これはよくあることです。たとえば、着替え直す日が週3日で、相手を思って替えた回数も週4回。どちらから手をつけるかで迷います。
このときの決め方は、3つあります。上から順に当てはめてください。
**1つ目:週に起きる回数が多いほうから。**朝の着替えは毎日起きます。買う日は月に数回、人の目は会う予定がある日だけ。回数が多いほうを先に軽くしたほうが、疲れの総量が早く減ります。だから、朝と何か1つが重いときは、たいてい朝が先です。
**2つ目:片方がもう片方の原因になっていないか。**人の目が気になるから朝に着替え直している、という人は多くいます。着替え直した理由を思い出して、「あの人に会うから」が半分以上なら、根っこは人の目です。そのときは、朝の手順を変えるより先に、気にする相手を2人に絞るほうが効きます。逆に、朝に決められないから買い物で「決めやすい服」を探して迷っている人は、根っこが朝にあります。
**3つ目:やってみて1週間で変わらなければ、もう片方に替える。**どちらが根っこか、考えてもわからないことはあります。そのときは、朝から始めて1週間試し、数え直します。着替え直す日が1日以上減っていればそのまま続け、減っていなければ、もう片方に切り替えます。決め方を間違えても、1週間で取り戻せます。
2つ目の確かめ方を、もう少し具体的に書いておきます。先週、着替え直した朝のことを思い出して、そのときに頭にあったことを1つずつ書きます。「寒そうだった」「上と下が合わなかった」「午後に打ち合わせがあった」「友だちとランチだった」。このなかで、人に会う予定が理由になっているものが半分を超えていたら、朝の疲れの正体は人の目です。半分に届かなければ、朝そのものの決め方に問題があります。
買う日と人の目が重なっている場合も、同じ考え方を使います。買い物で迷った服のことを思い出し、迷った理由に「あの集まりで浮かないか」「前と同じに見えないか」が入っていたら、根っこは人の目です。入っていなければ、買う前の1行が書けていないことのほうが原因です。
例:着替え直しが週3日、相手を思って替えたのが週4回の人
具体的な例で考えてみます。ある人の先週は、着替え直した朝が3日、相手を思って服を替えたり鏡を見直したりしたのが4回でした。どちらも目安を超えています。
まず1つ目の決め方で見ると、朝の着替えは毎日起きるので、朝が先になります。次に2つ目の決め方で、着替え直した3日の理由を書き出しました。「午後に上司との面談があった」「保護者会があった」「寒かった」。3つのうち2つが、人に会う予定です。半分を超えているので、この人の根っこは人の目だとわかります。
そこでこの人は、朝の手順を変える前に、気にする相手を2人に絞ることから始めました。上司と、保護者会でよく話す1人です。この2人に会う日だけ前の晩に服を決め、ほかの日は気にしないと決めました。1週間後に数え直すと、着替え直した朝は1日に、相手を思って替えた回数は2回に減っていました。朝の手順には手をつけていないのに、朝が軽くなったのです。
このように、2つが重なっているときは、片方を減らすともう片方も一緒に減ることがあります。どちらが根っこかを確かめる手間を、最初に少しだけかけてください。
3つとも重いとき:まず朝から減らす理由
3つの場面がすべて目安を超えている人もいます。その場合は、迷わず朝から始めてください。理由は2つあります。
1つは、朝は毎日あるので、減らしたときの変化を実感しやすいことです。前の晩に2組決めておくだけで、次の朝から変わります。変化が見えると、ほかの場面に手をつける気力が出てきます。
もう1つは、朝が軽くなると、ほかの2つにも余白ができることです。朝に迷わなくなると、「朝に迷わない服」を探して売り場で迷う必要が減ります。前の晩に、会う相手を思い浮かべて2組を決めるので、人の目への備えも前の晩に済みます。朝の決め方を変えることが、結果として3つすべてに少しずつ効くのです。
3つとも重い時期は、服以外のことでも疲れている場合があります。仕事が忙しい、家のことが重なっている、眠りが浅い。服選びの疲れは、そうした疲れの表に出てくる場所の1つにすぎないこともあります。服の手順を変えても1か月変わらないときは、服の問題として抱えすぎていないかを、一度ふり返ってみてください。
どれも目安を超えていないのに疲れているとき
数えてみたら、どの場面も目安に届かなかった。それでも「服選びに疲れた」と感じる。そういうときの疲れは、選ぶことではなく、服を「持っていること」にあるかもしれません。
- クローゼットを開けるたびに、着ていない服が目に入る
- 買ったのに着ていない服の値段を思い出してしまう
- 服の手入れ(洗濯、アイロン、毛玉取り)が追いつかない
こうした疲れは、服の数や置き方を変えることで軽くなります。着ていない服を、ふだん開ける場所から見えない場所へ移すだけでも、扉を開けたときの重さが変わります。手放すかどうかは、移したあとで決めてかまいません。収納の場所の分け方は、奥行きのあるクローゼット収納で前後2列に分ける方法を書いています。
手入れが追いつかない場合は、手入れが必要な服の割合を見直します。洗うたびにアイロンが要る服が全体の3割を超えているなら、それだけで毎週の作業が増えています。次に買うときに「何の代わりか」を書く際、手入れの軽さも1つの条件として書き足してください。
寄せた服を見直すときの3つの問い
見えない場所へ移した服は、1か月ほどたってから見直します。そのとき、次の3つを順に自分に聞いてください。
- この1か月で、その服を思い出して着たくなったことがあったか
- 次に着るとしたら、どの予定の日か、具体的に1つ挙げられるか
- 同じ役割の服が、ふだん開ける場所にもう1枚あるか
1つ目と2つ目に「はい」と答えられた服は、元の場所に戻してかまいません。3つ目に「はい」と答えた服は、役割が重なっているので、手放す候補にします。どの問いにも答えられない服は、もう1か月そのまま置いておきます。急いで決めなくても、服は逃げません。決めることを先に延ばしてよいと思えるだけで、扉を開けるときの重さはかなり変わります。
秋冬は疲れが増えやすい:決める項目が2つか3つ増える
秋から冬にかけて、服選びの疲れが増える人は少なくありません。理由ははっきりしていて、決める項目が増えるからです。
夏の朝に決めるのは、上と下と靴くらいでした。秋冬になると、そこに上着の有無、インナーの厚み、首元の始末(ストールを巻くか、タートルにするか)、靴下やタイツの厚みが加わります。さらに朝と昼の気温差が大きく、通勤の電車や職場の暖房で、外とは別の暑さ寒さも考えなければいけません。決める項目が2つか3つ増えると、朝の数分では足りなくなります。
秋冬の朝を軽くするには、上着と中の1枚を「組」にして決めておくことです。このコートの下にはこのニット、このジャケットの下にはこのブラウス、というように、組をいくつか作っておきます。朝は、組のなかから1つを選んで、下を合わせるだけにします。組は3つか4つあれば、1週間を回すのに足ります。
組を作るときは、上着の色から決めます。たとえば紺のコートなら、中は白か薄い灰色のニット。茶のジャケットなら、中は生成りのブラウス。上着が決まれば、中の1枚は2つか3つの候補に絞れます。中の1枚まで決まっていれば、下は手持ちの暗い色のパンツかスカートのどちらかで済みます。
組ができたら、上着と中の1枚を同じハンガーに重ねて掛けておくと、朝に探す手間もなくなります。クローゼットを開けたときに、組がそのまま目に入るからです。気温が下がって中の1枚を厚くしたいときは、組のなかの1枚だけを入れ替えます。組ごと作り直す必要はありません。
もう1つ、秋冬は「買う日」の疲れも増えます。コートやブーツのように値段の張るものを選ぶ時期だからです。値段が高いほど、失敗したくない気持ちが強くなって、迷う時間が長くなります。ここでも「何の代わりか」の1行が効きます。代わりになるものがはっきりしていれば、高い買い物でも、比べる範囲が狭くなります。
「疲れた」と言っていい日を作る:同じ服を続ける週
服選びに疲れているときは、いっそ選ばない週を作ってもかまいません。1週間だけ、上下の組み合わせを2つか3つに決めて、それを順番に着るのです。
この週の目的は、服選びを休むことです。同じ服を続けても周りは気づかないことが多い、と体で確かめる週でもあります。週の終わりに、誰かに何か言われたかを思い出してください。たいていは、何も言われていないはずです。
選ばない週を過ごすと、自分が本当に着たい服がどれかもはっきりします。2つか3つに絞るとき、自然と手が伸びた服が、あなたが今いちばん楽に着られる服です。逆に、絞るときに一度も候補にあがらなかった服は、しばらく出番がない服です。
選ばない週は、何度くり返してもかまいません。疲れている時期は月に1週、余裕が出てきたら季節の変わり目に1週、というように、休む週を予定に入れてしまうのも1つの方法です。
やらないほうがいい減らし方
疲れていると、一気に解決したくなります。けれど、次のような減らし方は、かえって疲れを増やすことがあります。
**一度に全部を手放す。**疲れの場所が朝でも買う日でも人の目でもないうちに、服を大量に手放すと、あとで足りなくなって買い直すことになります。買う日の疲れが増えるだけです。手放すのは、場所を見つけてからにしてください。
**制服のように毎日同じ組み合わせにする、と急に決める。**合う人には合いますが、人の目が気になっている人にとっては、毎日同じであることがかえって不安になることがあります。まずは1週間の「選ばない週」で試してから決めても遅くありません。
**新しいルールをいくつも同時に作る。**前の晩に2組決める、売り場は30分、気にする相手は2人、と全部を同時に始めると、ルールを守ること自体が新しい疲れになります。始めるのは、一番重い場面の1つだけです。
**疲れを自分のセンスのせいにする。**服選びに疲れるのは、センスが足りないからではありません。決める項目と時間のつり合いが崩れているだけです。似合う服がわからないことが疲れの根にあるなら、自分に似合う服がわからない診断で、鏡で先に目が行く場所から整理する方法を試してみてください。
1週間の試し方
最後に、1週間でできる手順をまとめておきます。
- 1日目:先週の7日間を思い出して、3つの場面の回数を書く
- 1日目:目安を超えた場面に印をつけ、一番重い場面を1つ決める(2つ以上なら「どちらとも取れるとき」の順で決める)
- 2日目から7日目:その場面だけ、減らす方法を1つ試す(朝なら前の晩の2組、買う日なら何の代わりかの1行、人の目なら気にする相手を2人に絞る)
- 8日目:同じ3行をもう一度数える
8日目に、選んだ場面の回数が1つ以上減っていれば、その方法をもう1週間続けます。減っていなければ、方法を替えるか、場面を替えます。どちらにするかは、減らなかった理由を1語書いてみると決まります。「忘れた」なら同じ方法をもう1週、「合わなかった」なら別の方法へ、「別の場面のほうが気になった」なら場面を替えます。
2週間たって、選んだ場面が目安の下まで下がったら、次に重い場面に移ります。3つの場面がすべて目安の下になるころには、服選びが重い作業ではなくなっているはずです。
数え直すときに気をつけること
数え直すときは、最初に数えたときと同じ時間帯に、同じ紙かメモを見ながら書いてください。夜の疲れているときに数えると、朝の着替えも人の目も重く思い出されがちです。最初が夜なら、数え直しも夜にします。条件をそろえておけば、減ったかどうかを正しく比べられます。
また、その週に特別な予定があった場合は、その日だけ数から外してかまいません。式典や大事な面接のように、ふだんと違う服を選ぶ日は、迷うのが自然だからです。外した日は、メモの横に理由を1語書いておきます。
服を選ぶ日数そのものを見直したい人は、服の選び方がわからないで、次の2週間に着る日を数えてから選ぶ方法を書いています。人に会う間隔から替える日を決める方法は、同じ服ばかり着ているが詳しく扱っています。
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よくある問い
- Q. 服選びに疲れたら、服を減らせば楽になりますか
- 疲れている場面が朝なら、減らすことで楽になる場合があります。けれど疲れが買う日や人の目に偏っているなら、服を減らしても疲れは残ります。先に3つの場面で先週の回数を数え、一番重い場面を確かめてから、減らすかどうかを決めてください。
- Q. 毎日同じ服を着ると、周りにどう思われますか
- 職場のように毎日会う相手でも、前日の服を細かく覚えている人はあまり多くありません。覚えられやすいのは、強い色や大きな柄、形に特徴のある上着です。無地で中間の色の服なら、続けて着ても気づかれにくいと考えてよいでしょう。気になる相手を2人までに絞ると、替える日もはっきりします。
- Q. 好きではない服も、まんべんなく着たほうがいいですか
- まんべんなく着る必要はありません。気に入っていない服を着た日は、朝の迷いが増え、日中も気になりやすくなります。着ない服は、袖を通さない理由を1行書いて別の場所に寄せてください。手放すかどうかは、その札を読み返したときに決めれば足ります。
- Q. 秋冬になると服選びがつらくなるのはなぜですか
- 重ねる枚数が増え、朝と昼の気温差も大きくなるので、1日に決めることが増えるからです。上着の有無、インナーの厚み、首元の始末と、夏より決める項目が2つか3つ多くなります。秋冬は、上着と中の1枚を組にして決めておくと、朝の迷いが減ります。
— メグラシ編集部





