若作りに見えるか不安|好きな服をやめる前に、3か所だけ測る

あなたが今「若作りに見えるかも」と迷っている服は、たぶん、やめなくて大丈夫です。若作りに見えるかどうかは年齢の数字では決まりません。服と今の自分の間に「ずれ」が見えたときにだけ、そう見えます。
ずれが出る場所は、だいたい3か所に限られます。飾りの面積、丈と開き、顔から30cmの範囲の色の強さ。この3か所を、手のひらと定規と写真で測ってください。3か所のうち2か所以上が外れていなければ、その服は今のあなたに合っています。
この記事では、3か所それぞれの測り方と、外れているかどうかの境目を置いていきます。後半は、2か所だけ外れているとき、好きでどうしてもやめたくないとき、人に言われた一言が離れないとき、ずっと同じ系統を着てきたときなど、どちらとも取れる場合の決め方を厚めに書きました。
服を手放す話ではありません。好きな服を、気持ちよく着続けるための確かめ方です。
先に答え|3か所のうち2か所が外れていなければ、やめなくていい
若作りに見えるか不安になったとき、多くの人は「この服は何歳向けか」を考えます。でも、服に年齢が書いてあるわけではありません。同じブラウスでも、合って見える人とずれて見える人がいます。違いを生んでいるのは年齢ではなく、服の中の3か所が、着ている人の今に合っているかどうかです。
1か所目は、飾りの面積です。フリル、リボン、大きな柄、ギャザーなど、服の中で目を引く部分が、上半身でどのくらいの広さを占めているか。2か所目は、丈と開きです。スカートやワンピースの丈がひざからどのくらい離れているか、首元や胸元がどのくらい開いているか。3か所目は、顔から30cmの範囲の色の強さです。顔のすぐ下に、どのくらい鮮やかで明るい色が来ているか。
この3か所を測って、外れている場所が0か1なら、その服はやめる理由がありません。1か所外れていても、ほかの2か所が合っていれば、全体のずれは目立たないからです。2か所以上が外れていると、服が先に目に入り、「頑張っている感じ」が出やすくなります。若作りと言われるのは、多くの場合この状態です。
外れているかどうかは、自分で測れる形で置いています。感覚で「若すぎるかも」と考えるより、手と定規で測るほうが、気持ちに引っぱられずに判断できます。
用意するのは、鏡、定規か巻き尺、スマートフォンの3つだけです。1着を測るのにかかるのは5分ほどです。慣れてくると、3分もかからなくなります。気になっている服が何着かあるなら、休みの日の午前中、窓から光が入る時間にまとめて測ると、写真の色の見え方もそろいます。夜の照明の下で撮ると、色が黄色っぽく写って判断がずれるので、できれば昼の明るい時間に測ってください。
「若作り」に見えるのは、服ではなく「ずれ」が見えたとき
若作りという言葉には、どこか責めるような響きがあります。でも、人が服を見て若作りだと感じるとき、その人が見ているのは服そのものより、服と着ている人の間の「ずれ」です。
たとえば、大きなリボンの付いたブラウスを着た人がいたとします。リボンが小さく、色が落ち着いていて、丈もちょうどよければ、誰もそのブラウスを若作りだとは思いません。同じリボンが顔より大きく、色が鮮やかで、丈が短めだと、服が着ている人より先に目に入ってきます。この「服が先に目に入る」状態が、ずれの正体です。
ずれは、年齢を重ねたから生まれるものではありません。20代でも、急に飾りの多い服に変えた人は、まわりから「いつもと違う」と見られます。逆に、どの年代でも、自分に合った量の飾りと丈と色を選んでいる人は、何を着ていても自然に見えます。暮らしが変わる、髪型が変わる、肌の色の見え方が変わる、似合う色が少し動く。こうした変化はゆっくり起きるので、服のほうが前のままだと、少しずつずれていきます。逆に言えば、変わったところに服を合わせ直せば、ずれは消えます。
だから、若作りが怖いからといって、好きな服を全部やめる必要はありません。ずれが見えるかどうかは、服の名前や売り場ではなく、着ている人との組み合わせで決まるからです。どこがずれているかを1か所ずつ見て、ずれている場所だけを直す。それで、好きなものを着続けながら、不安を小さくできます。似合う服そのものがわからなくなっているときは、自分に似合う服がわからない診断|鏡で先に目が行く場所で分けるから読むのもおすすめです。
1か所目|飾りの面積を、手のひらで測る
飾りの面積は、手のひらで測ります。服を着て鏡の前に立ち、上半身にある飾りを、自分の手のひらで覆ってみてください。フリル、リボン、大きな柄、刺しゅう、目立つボタンなど、無地の生地より目を引く部分が対象です。
手のひら1枚で覆いきれるなら、その飾りは「1か所のアクセント」として効いています。顔と服のどちらにも目が行き、服が引き立て役になっている状態です。手のひら2枚分までなら、まだ合っている範囲です。手のひら2枚を超えて、3枚分、4枚分と広がっていると、飾りが上半身の主役になり、ずれが出やすくなります。
柄の服は、柄の1つの大きさと、柄が占める広さの2つを見ます。小さな柄が全体に散っている服は、柄1つは小さくても、遠くから見ると1枚の色の面になるので、飾りの面積としては数えません。大きな柄が1つか2つ入っている服は、その柄の大きさを手のひらで測ります。
飾りが外れていると判定するのは、手のひら2枚分を超えたときです。ただし、飾りの色が生地と同じ色で、近くで見ないとわからない場合は、面積が大きくても外れとは数えません。目を引くかどうかは、面積と色の差の両方で決まるからです。
飾りは上半身だけでなく、袖にも付いていることがあります。袖のフリルや大きくふくらんだ袖は、腕を下ろしたときに上半身の横に並ぶので、上半身の飾りと合わせて数えてください。腕を下ろした状態で正面から鏡を見て、袖の飾りも含めて手のひらで覆える広さを確かめます。
2か所目|丈と開きを、ひざと鎖骨から測る
丈は、ひざのお皿の上の端を基準に測ります。スカートやワンピースを着て立ち、裾がひざの上の端からどのくらい上にあるか、または下にあるかを、定規で測ってください。
ひざの上の端より上に5cmを超えていると、外れと数えます。ひざが見えるかどうかではなく、太ももがどのくらい見えるかで、服の印象は大きく変わるからです。5cmまでなら、座ったときに少し上がっても落ち着いて見える範囲です。ひざの下に裾がある場合は、丈で外れることはありません。
開きは、鎖骨を基準に測ります。首元の開きの一番下が、鎖骨のくぼみからどのくらい下にあるか。指を横にして、何本分下にあるかを数えてください。指3本分、だいたい5cmまでなら、顔まわりが明るく見える開きです。指4本分を超えて深くなると、顔より先に胸元に目が行きやすくなり、外れと数えます。
丈と開きは、2つまとめて1か所として数えます。どちらか一方が外れていたら、この1か所は外れです。ただし、丈が短くても下に厚手のタイツや細身のパンツを重ねていれば、肌が見える広さは減るので、外れとは数えません。開きが深くても、中に1枚着ていれば同じです。測るのは、服の寸法ではなく、実際に見える肌の広さです。
丈は、立った状態だけでなく、座った状態でも一度確かめておくと安心です。いすに座ると、スカートの裾は立っているときより5cmから10cmほど上がります。座ったときに裾がひざの上の端から10cmを超えて上がるなら、座る時間の長い場面では外れに近いと考えてください。
3か所目|顔から30cmの色の強さを、写真で測る
色の強さは、写真で測ります。服を着て、明るい窓の近くに立ち、胸から上が入る写真を撮ってください。スマートフォンで十分です。撮った写真を見て、顔のあご先から下に30cm、だいたい胸の下あたりまでの範囲に入っている色を確かめます。
見るのは、その範囲でいちばん鮮やかな色が、顔の肌よりどのくらい目立っているかです。写真を少し離して見て、最初に目が行くのが顔なら、色の強さは合っています。最初に目が行くのが服の色なら、色の強さが外れています。
もう1つの確かめ方は、写真の色を消して白黒にすることです。白黒にしたとき、服の部分が顔より極端に明るいか、極端に暗いと、色の差が大きすぎます。顔と服の明るさが近いか、服のほうが少しだけ違う程度なら、色の強さは合っています。
色は、明るければ若く、暗ければ落ち着く、という単純なものではありません。明るい色でも、肌の色に近い明るさなら顔になじみます。暗い色でも、顔の近くに広く来ると、顔まわりが沈んで見えます。だから、色の名前で判断するのではなく、写真で「最初に目が行くのはどこか」を確かめる方法がいちばん確かです。
3か所の数え方|○と×をつけて足す
3か所を測ったら、それぞれに○か×をつけて、×の数を数えます。比べるときに見るところを、表にまとめました。
| 測る場所 | 測り方 | ○(合っている) | ×(外れている) |
|---|---|---|---|
| 飾りの面積 | 上半身の飾りを手のひらで覆う | 手のひら2枚分まで | 2枚分を超える |
| 丈と開き | ひざの上の端・鎖骨のくぼみから測る | 膝上5cmまで・指3本分まで | どちらかを超える |
| 顔から30cmの色 | 窓辺で写真を撮り、最初に目が行く所を見る | 顔に目が行く | 服の色に目が行く |
×が0か1なら、その服は今のあなたに合っています。そのまま着てください。×が2なら、どちらか1か所を合わせで戻せないかを試します。×が3なら、その服は着る場面を絞るか、手放すかを考える服です。
数えるときに大切なのは、服を1着ずつ測ることです。全身のコーディネートで測ると、どの服がずれを作っているのかわからなくなります。気になる服を1着選んで、それ以外はいつも着ている落ち着いた服と合わせた状態で測ってください。
測った結果は、服のタグの近くに小さなメモを付けておくか、スマートフォンのメモに服の写真と一緒に残しておくと便利です。次の季節に同じ服を出したとき、もう一度測り直す手間が省けますし、どこを直せば着られるのかをすぐに思い出せます。
どちらとも取れるとき①|2か所だけ外れている
×がちょうど2つだったとき、その服をやめるかどうかでいちばん迷います。この場合は、やめる前に、2つのうちどちらか1つを合わせで戻せないかを試してください。
飾りの面積が外れているなら、上に1枚羽織ります。カーディガンやジャケットの前を開けて着ると、飾りの見える面積が手のひら1枚分か2枚分に減ります。飾りを全部隠す必要はありません。見える部分が減れば、飾りは主役から引き立て役に戻ります。
丈と開きが外れているなら、下に重ねます。丈が短いなら、厚手のタイツやひざ下まであるレギンス、細身のパンツを合わせると、見える肌の広さが減ります。開きが深いなら、中に1枚、首元の詰まったものを着ます。秋冬は重ね着がしやすい季節なので、丈と開きはいちばん戻しやすい場所です。
色の強さが外れているなら、顔と服の間に落ち着いた色をはさみます。ストールやマフラーを顔の近くに巻くと、服の色が顔から少し離れて、最初に目が行くのが顔に戻ります。1か所を戻せれば×は1つになり、そのまま着られる範囲に入ります。どちらも戻せないときだけ、着る場面を絞るか、手放すかに進んでください。
どちらとも取れるとき②|好きで、どうしてもやめたくない
測ってみたら×が2つや3つだった。でも、その服が好きで、どうしてもやめたくない。この気持ちは、服を選ぶうえでとても大事なものです。好きな服を着ている日は、表情や姿勢が自然と変わります。そこを無理に手放す必要はありません。
まず考えたいのは、どこで着るかです。若作りに見えるかどうかが気になるのは、多くの場合、人に見られる場面です。家の中や近所への買い物、1人で出かける日なら、ずれが少しあっても誰も気にしません。好きな服は、気兼ねなく着られる場面に絞って、着続けることができます。
次に考えたいのは、どの部分が好きなのかです。好きなのはその色なのか、形なのか、手触りなのか。好きな部分がはっきりすれば、その部分を残しながら、ずれている部分だけを直せないかを考えられます。たとえば色が好きなら、同じ色で飾りの少ない服を探す。形が好きなら、同じ形で色の落ち着いた服を探す。
好きな服をやめるかどうかは、最後はあなたが決めることです。測った結果は、やめるための理由ではなく、どう着れば気持ちよく着られるかを考えるための材料です。人の目を気にして好きな服をしまい込むより、場面と合わせを工夫して着るほうが、ずっと気持ちが軽くなります。
どちらとも取れるとき③|言われた一言が頭から離れない
家族や友人、職場の人から「それ、若くない?」と言われた。その一言が頭から離れず、それ以来その服を着られなくなった。こういう相談はとても多いです。
言われた一言が重く感じるのは、どこを見て言われたのかがわからないからです。服全体を否定されたように感じると、その服を着る自分まで否定されたように思えてきます。まず、その服を着て3か所を測ってください。外れている場所が見つかれば、言った人が見ていたのはおそらくそこです。そこだけを直せば、同じ一言を言われることは減ります。
測ってみて、どこも外れていなかったら、その一言は服のずれから出たものではないかもしれません。言った人の好みと違った、見慣れない服だった、ちょっとした冗談のつもりだった。人の言葉には、服とは関係のない理由がたくさん混じっています。
どうしても気になるなら、言った人に一度だけ「どこが気になった?」と具体的に聞いてみてください。「リボンが大きいかなと思って」「色が明るくて目立ったから」と、思っていたより小さな理由が返ってくることがほとんどです。理由がわかれば、それは直せることか、気にしなくていいことかのどちらかになります。一言のために好きな服を全部やめてしまう前に、確かめてください。
聞くのが難しい相手なら、別の信頼できる人に写真を見せて「この服で、最初に目が行くのはどこ?」とだけ聞いてみる方法もあります。「若作りに見える?」と聞くと、相手も答えにくくなりますが、目が行く場所なら答えやすく、3か所のどこがずれているかを知る手がかりになります。答えが「顔」なら、その服は合っています。
どちらとも取れるとき④|ずっと同じ系統を着てきた
若いころからずっと同じ系統の服を着てきた人は、「そろそろ変えないと若作りに見えるのでは」と不安になることがあります。でも、長く同じ系統を着てきたこと自体は、若作りとはまったく違います。
若作りに見えるのは、服と今の自分の間にずれがあるときでした。長く同じ系統を着てきた人は、その系統がすでに自分の一部になっていて、まわりの人も見慣れています。見慣れている服は、ずれとして目に入りにくいものです。急に若い服に変えた人より、ずっと同じ系統を着ている人のほうが、自然に見えることが多いのです。
ただし、同じ系統でも、服そのものは少しずつ入れ替わっています。昔買った服と同じ形を、今も同じ店の同じ売り場で選んでいると、飾りの量や丈が、今の自分とずれていくことがあります。系統を変える必要はありませんが、3か所の測り方は同じように使えます。
系統はそのままに、1着ずつ3か所を測って、外れた服だけを入れ替えていきます。そうすれば、自分らしさを手放さずに、ずれだけを直せます。同じ服ばかり着てしまうことが気になっているなら、同じ服ばかり着ている|人に会う間隔で、気にする日だけ替えるも参考にしてください。
どちらとも取れるとき⑤|年下の家族と同じ服を選んでいた
娘や姪、年下のきょうだいと同じ店で同じような服を選んでいて、ふと「これでいいのかな」と思う。家族で服を共有したり、一緒に買い物をしたりする人によくある迷いです。
同じ服を選ぶこと自体に問題はありません。服に年齢の線はないので、年下の家族が着ている服を着てはいけない理由はありません。ただ、同じ服でも、着る人によって3か所の見え方が変わります。年下の家族には合っていた飾りの量が、自分には少し多く見えることもあれば、その逆もあります。
確かめ方は、同じ服を2人で着て、それぞれ3か所を測ることです。同じ服でも、手のひらで覆える飾りの面積は体の大きさで変わり、丈はひざとの位置で変わり、色は顔の色との差で変わります。自分のほうで×が2つ以上なら、合わせで1か所戻すか、同じ系統で少し飾りの少ないものを選ぶ、という形で調整します。
一緒に服を選ぶ時間そのものが楽しいなら、それを手放す必要はありません。同じ店で、同じ系統の中から、自分の3か所に合う1着を探す。それだけで、一緒に買い物をする楽しさはそのままに、ずれの不安を減らせます。
年下の家族に「似合ってる?」と聞くのも、意外と役に立ちます。年下の人は、年上の人の服を見るとき、年齢よりも「その人らしいかどうか」を見ていることが多いからです。「いつもの感じと違う」と言われたら、それはずれが出ている合図かもしれません。「いいね」と言われたなら、3か所を測る前から、その服はあなたに合っている可能性が高いです。
職場と休日で、基準を分けてよい
若作りに見えるかどうかが気になる度合いは、場面によって違います。職場や子どもの学校の行事、目上の人と会う場では気になるけれど、休日に友人と出かけるときや1人で過ごす日は気にならない。そう感じるのは自然なことです。3か所の基準も、場面ごとに分けてかまいません。
人の目が多い場面では、この記事の基準通り、×が1つまでの服を選びます。職場は毎日同じ人と顔を合わせる場所なので、服のずれが続くと印象として残りやすいからです。一方、休日や気心の知れた人と会う日は、×が2つまでの服を着てもかまいません。好きな服を思いきり着られる日を、自分で決めておくのです。
こう分けておくと、「この服はもう着られない」と全部を決めなくて済みます。職場では着ないけれど、休日には着る。そういう服があってよいのです。クローゼットの中で、職場用と休日用の服の場所を左右に分けておくと、朝に迷う時間も短くなります。
場面を分けるときに気をつけたいのは、休日用が増えすぎないことです。休日にしか着ない服が、職場で着る服より多くなっていたら、実際に着ている回数を数えてみてください。月に1度も着ていない服は、好きな服というより、手放せない服になっているかもしれません。
秋冬は、面積が増えるぶん判定が変わる
秋から冬にかけては、服の面積が増える季節です。ニット、カーディガン、コート、ストールと、体を覆う布が増えるぶん、3か所の見え方が変わります。秋冬に若作りの不安が強くなる人がいるのは、この面積の変化が理由のことが多いです。
飾りの面積は、秋冬に増えやすい場所です。編み地の模様が大きいニット、襟の大きなコート、ボリュームのある袖。1枚ずつは小さな飾りでも、重ねると手のひら2枚分を超えやすくなります。重ね着をしたときは、いちばん外側に見えている飾りの面積を測ってください。
色の強さは、コートで大きく変わります。コートは顔の下から全身を覆う、いちばん面積の大きい服です。明るい色や鮮やかな色のコートは、顔から30cmの範囲だけでなく、全身の印象を決めます。コートを着た状態で写真を撮り、最初に目が行くのが顔かどうかを確かめてください。
逆に、丈と開きは秋冬に外れにくくなります。タイツやブーツ、首元の詰まったニットが増えるので、見える肌の広さが自然と減るからです。春夏には外れていたワンピースも、秋冬に重ね着をすると×が消えることがあります。季節によって判定が変わるので、季節の入れ替えのたびに、気になる服を測り直してください。
秋冬に新しく服を買うときは、売り場の鏡の前で同じ3か所を確かめると、買ったあとで迷うことが減ります。手のひらで飾りを覆う、ひざと鎖骨からの距離を見る、試着室の照明ではなく売り場の明るい場所で顔まわりの色を見る。試着の時間が少し延びるだけで、家に帰ってから若作りかどうか悩む時間がなくなります。
外れた1か所だけを変える、手持ちでの寄せ方
測って外れた場所が見つかったら、新しく服を買う前に、手持ちの服で寄せられないかを試します。外れた場所ごとに、寄せ方は決まっています。
飾りの面積が外れているときは、上に羽織るか、下を無地にします。羽織りものの前を開けて着ると、飾りが見える面積が半分ほどに減ります。下に合わせる服を無地の落ち着いた色にすると、飾りが全身の中で1か所に絞られ、主役ではなく引き立て役に見えます。
丈と開きが外れているときは、重ねます。短い丈には、厚手のタイツか、ひざ下まで隠れるパンツ。深い開きには、首元の詰まったインナー。秋冬は重ねるものが手元にそろっていることが多いので、新しく買わなくても寄せられることがほとんどです。
色の強さが外れているときは、顔と服の間に1色はさみます。ストール、マフラー、襟付きのシャツを中に着るなど、顔のすぐ下に落ち着いた色が入ると、服の色が顔から離れて見えます。はさむ色は、自分の肌の色に近い明るさのものを選ぶと、顔になじみやすいです。自分に合う色がわからないときは、診断ツールで確かめてから選ぶのも1つの方法です。
「地味に寄せれば安全」ではない理由
若作りが怖くなると、飾りを全部やめて、色も暗く落ち着いたものばかり選ぶようになることがあります。それで安心できるならよいのですが、実際には、別の不安が生まれることがよくあります。「なんだか老けて見える」「顔が疲れて見える」という不安です。
若作りに見える不安と、老けて見える不安は、同じ物差しの両端にあります。飾りも色も足しすぎると服が先に目に入り、引きすぎると顔まわりが沈んで見えます。どちらも、服と顔の間のバランスが崩れている状態です。
自分がどちらの側に寄っているかは、クローゼットを開けて、上半身に着る服を10着ほど並べてみるとわかります。10着のうち、飾りが手のひら2枚分を超えるものが半分以上なら足しすぎの側、飾りがまったくないものが8着以上なら引きすぎの側に寄っています。どちらにも寄っていなければ、手持ちの服は真ん中に近く、1着ずつの調整で十分です。
3か所の測り方は、引きすぎの側にも使えます。飾りの面積が0、つまり上半身に目を引くところが何もない。開きがまったくなく、首元まで詰まっている。顔から30cmの範囲の色が、顔よりずっと暗い。この3つが重なっていると、顔まわりが沈んで、実際より疲れて見えやすくなります。
引きすぎの側に外れていたら、どれか1か所だけを戻してください。顔の近くに、肌の色に近い明るさの色を1つ入れる。首元を指2本分だけ開ける。手のひら1枚分の飾りを1つ足す。1か所戻すだけで、顔まわりが明るく見えます。
地味に寄せた服ばかりになっている人ほど、何を足せばいいのかわからなくなっていることがあります。そういうときは、3か所の中で、いちばん戻しやすい色から試してください。手持ちのストールやスカーフの中から、顔の近くに当てたときに写真で顔に目が行くものを1枚選ぶ。それを1週間、毎日同じように使ってみると、足すことへの怖さが少しずつ減っていきます。若作りも老け見えも、足すか引くかの量の問題です。真ん中に戻せば、どちらの不安も小さくなります。
まとめ|年齢ではなく、ずれを測る
若作りに見えるかどうかは、年齢の数字では決まりません。服と今の自分の間にずれが見えたとき、そう見えます。ずれが出る場所は、飾りの面積、丈と開き、顔から30cmの範囲の色の強さの3か所です。
飾りの面積は手のひらで、丈と開きはひざと鎖骨から定規と指で、色の強さは窓辺で撮った写真で測ります。3か所のうち2か所以上が外れていなければ、その服はやめなくて大丈夫です。2か所外れていたら、1か所を合わせで戻せないかを試します。秋冬は面積が増えるので、季節が変わるたびに測り直してください。
好きでやめたくない服は、場面を絞って着続けられます。言われた一言が気になるなら、3か所を測って、言った人がどこを見ていたのかを確かめてください。地味に寄せすぎると、今度は老けて見える不安が出てきます。足すか引くかの量を、真ん中に戻すことが大切です。
服選びそのものに疲れてしまっているときは、服選びに疲れた|疲れる場面を3つに分けて、1つだけ減らすもあわせて読んでみてください。
よくある問い
- Q. 何歳から若作りに見えるようになりますか
- 年齢で線が引けるものではありません。同じ服でも、似合って見える人とずれて見える人がいるのは、年齢の数字ではなく、服の飾りの量や丈、色の強さが、その人の今の暮らしや顔まわりと合っているかどうかで見え方が変わるからです。年齢で服をやめるのではなく、飾りの面積、丈と開き、顔から30cmの色の強さの3か所を測ってください。2か所以上が外れていなければ、その服は今のあなたに合っています。
- Q. 家族に「若作りじゃない?」と言われて気になっています
- 言われた一言は、服のどこを見て言ったのかがわからないと、全部を否定されたように感じてしまいます。その服を着た写真を撮り、3か所を測ってみてください。外れている場所が見つかれば、そこだけを直せば済みます。どこも外れていないなら、その一言は服の問題ではなく、言った人の好みや見慣れなさから出たものかもしれません。気になるなら、どこが気になったのかを一度だけ具体的に聞いてみると、思っていたより小さな理由だったということがよくあります。
- Q. 若作りが怖くて、地味な服ばかり選ぶようになりました
- 地味に寄せれば安全、とは限りません。飾りも色も控えた服ばかりになると、今度は顔まわりが暗く沈んで、実際より疲れて見えることがあります。若作りの不安と、老けて見える不安は、同じ物差しの両端です。3か所を測ると、外れているのは「足しすぎ」の側か「引きすぎ」の側かが見えてきます。引きすぎの側に外れていたら、顔から30cmの範囲に明るい色を1つだけ戻してみてください。
- Q. 好きな服がちょうど2か所外れていました。やめるべきですか
- すぐにやめなくて大丈夫です。2か所外れているなら、そのうち1か所を合わせで戻せないかを先に試してください。丈なら下に重ねる、飾りなら上に1枚羽織って面積を減らす、色なら顔の近くに落ち着いた色を挟む。1か所戻せれば、外れは1か所になり、そのまま着られる範囲に入ります。合わせで戻せないときだけ、着る場面を絞るか、手放すかを考えます。
— メグラシ編集部





