服選びに疲れた|秋冬の朝は、決める順番を外側から固定する

あなたが服選びに疲れているのは、服が多いからでも、センスがないからでもありません。朝に決める箇所が多すぎるからです。
とくに秋冬は、上着、中に着る服、首まわり、靴、靴下、ときには手袋まで、決める箇所が一気に増えます。薄着の頃は、上と下と靴の3つで済んでいた朝が、6つも7つも決める朝に変わります。服選びに疲れた、服迷子になった、と感じる方が秋の深まりとともに増えるのは、そのためです。
この記事では、まず自分が朝に何回決めているかを数えます。そのうえで、朝に決めるのは外側の3つまでに絞り、残りは前の晩に回す、という順番を固定していきます。服を買い足したり、減らしたりするのは、そのあとで十分です。
手持ちの服で、気に入っていないのに着なければと思っている服があるなら、気に入らない服も着なきゃと思う|もったいなさは3回着て区切るも合わせて読んでください。年齢に合っているか不安で選べなくなっている方は、若作りに見えるか不安|好きな服をやめる前に、3か所だけ測るが先です。
結論:朝に決めるのは外側の3つまで。残りは前の晩に決める
服選びの疲れを減らすために、最初に決めてほしいのは、朝に決める箇所を3つまでにすることです。
3つは、外から見て目に入る順に選びます。1つめは上着、2つめは靴、3つめは上着の下から見える、いちばん上の服です。この3つは、その日の天気や気温、予定によって変わるので、朝に決めるのが向いています。
それ以外の部分、たとえば下着、中に着るインナー、ズボンやスカート、靴下、バッグの中身は、前の晩に決めてしまいます。こうした部分は、天気が変わっても、気分が変わっても、あまり入れ替える理由がありません。前の晩に決めておけば、朝はそのまま着るだけです。
| 決める時間 | 決める箇所 | 理由 |
|---|---|---|
| 朝 | 上着・靴・いちばん上の服 | 天気・気温・予定で変わる |
| 前の晩 | インナー・ズボンやスカート・靴下・バッグ | 朝に変える理由が少ない |
この表は、すべての方に同じように当てはまるわけではありません。たとえば、スカートかズボンかを朝の天気で決めたい方もいます。その場合は、朝に決める3つのうちの1つを入れ替えてください。大事なのは、朝に決める数を3つまでにすることです。どの3つにするかは、自分で決めて構いません。
服選びに疲れた朝に、起きていること
服選びに疲れたと感じる朝には、たいてい同じことが起きています。1枚目を選んで着てみて、鏡を見て、何か違うと感じて脱ぐ。2枚目を選んで、今度は下と合わないと感じて、下も替える。下を替えたら、靴が合わなくなる。靴を替えたら、上着が合わなくなる。
これは、1か所を決めるたびに、他の箇所の決め直しが起きている状態です。決める箇所が3つなら、決め直しは何度起きても、たかが知れています。ところが、決める箇所が6つや7つになると、1か所を替えるたびに、他の5つや6つとの組み合わせを考え直すことになります。
秋冬に服選びが急に大変になるのは、この決め直しが、重ね着で増えた箇所の数だけ起きるからです。センスがないからでも、服が足りないからでもありません。決める箇所が増えて、その組み合わせを毎朝ゼロから考えているから、疲れるのです。
もう1つ、疲れを大きくしているのが、決める時間です。朝は、時計を見ながら決めています。出かける時間が迫っていると、1つの決め直しにかかる気持ちの負担は、夜の何倍にもなります。同じ6つを決めるのでも、夜に時間をかけて決めるのと、朝に急いで決めるのとでは、疲れ方がまるで違います。
自分が朝に何回決めているかを、1週間だけ数える
ここからは、自分の場合に当てはめていきます。最初にやってほしいのは、朝の服選びで、何回迷ったかを数えることです。
やり方は簡単です。1週間、朝の着替えが終わったら、スマートフォンのメモに、その日迷った箇所を書いてください。上着で迷った、靴で迷った、首まわりで迷った、というように、箇所だけで構いません。何分かかったかも、だいたいで書いておきます。
1週間たったら、メモを見返します。見るのは2つです。
1つは、迷った箇所がどこに集まっているかです。多くの方は、迷う箇所が2つか3つに集中しています。上着と靴で毎日迷っている方もいれば、首まわりと中に着る服で毎日迷っている方もいます。その2つか3つが、あなたの服選びの疲れの中心です。
もう1つは、朝の服選びにかかった時間です。5分を超えた日が何日あったかを数えてください。
境目:朝の服選びが5分を超える日が、週に3日以上あるか
朝の服選びにかかる時間には、人によって幅があります。2分で決まる方もいれば、10分かける方もいます。どちらがよい、悪いというものではありません。
ただ、服選びの疲れに手を入れるかどうかの目安として、5分を超える日が週に3日以上あるかどうかを見てください。
週に3日以上5分を超えているなら、朝に決める箇所が多すぎるか、決め直しが何度も起きている状態です。この記事の順番を試す価値があります。
週に1〜2日だけ5分を超えるなら、その日に何があったかを見てください。雨の日だけ長い、人に会う日だけ長い、というように、特定の日に集まっていることが多いです。その場合は、その日のためだけに、前の晩に候補を2つ出しておけば十分です。毎日の順番を変える必要はありません。
毎日5分以内に決まっているのに、疲れを感じるという方もいます。その場合は、時間ではなく、選んだあとの気持ちが疲れの元になっていることがあります。選んだ服で出かけても、一日中「これでよかったのかな」と気にしている状態です。これについては、後の「どちらとも取れるとき」で扱います。
なぜ外側から決めるのか
朝に決める3つを、外側から選ぶのには理由があります。外側の服ほど、その日の天気や気温、予定に左右されるからです。
上着は、雨が降るか、風が強いか、気温が何度かで、選ぶものが変わります。靴も、雨の日と晴れの日、よく歩く日と座っている日で変わります。これらは、前の晩に決めても、朝の天気予報を見て変えることが多い部分です。
反対に、内側の服は、天気が変わっても入れ替える理由があまりありません。中に着るインナーやニットは、上着を何にするかで多少変わりますが、上着に合わせて替えるより、上着を中の服に合わせて選ぶほうが、決め直しが少なくて済みます。
もう1つの理由は、外側の服ほど、人の目に入るということです。会う人が目にするのは、上着と、上着の下から見える服と、靴です。インナーや靴下は、ほとんど見られません。人の目に入る部分にだけ、朝の判断を使う。そう決めておくと、朝に気にする範囲が狭くなり、気持ちの負担も軽くなります。
前の晩に決めるときの、3つの質問
前の晩に決める部分は、次の3つの質問で決めてください。
1つめは、明日はどこで、どのくらいの時間を過ごすかです。職場に一日いるのか、外を歩き回るのか、家で過ごすのか。座っている時間が長いなら、ウエストの楽なズボンやスカートを選びます。歩く時間が長いなら、裾が足にまとわりつかないものを選びます。
2つめは、明日の朝と昼の気温差はどのくらいかです。天気予報で、朝の最低気温と昼の最高気温を見てください。差が8度以上あるなら、中に着る服は、上着を脱いでも成り立つものにしておきます。差が小さいなら、上着を着たままの前提で選んで構いません。
3つめは、明日、誰に会うかです。初めて会う人がいるのか、いつもの人だけなのか。初めての人がいるなら、上着の下から見える服を、少しきちんとしたものに寄せます。いつもの人だけなら、着慣れた服で十分です。
朝晩と昼の気温差が大きい時期に、前の晩の候補を2通り用意しておく方法は服選びに疲れた|秋の朝は、寒暖差の幅で前の晩に2通りだけ決めるに詳しく書いています。この記事では、気温差は3つの質問のうちの1つとして扱い、それより先に、朝に決める箇所の数を減らすことを優先します。
この3つの質問に答えると、中に着る服、ズボンやスカート、靴下は、ほとんど自動的に決まります。決まったら、その服を椅子の背か、扉のフックに掛けておいてください。朝は、それを着て、外側の3つを選ぶだけです。
朝に選ぶ外側の3つは、2択にしておく
前の晩に内側を決めたら、外側の3つについても、候補を2つずつ出しておくと、朝の迷いがさらに減ります。
上着なら、厚手と薄手を1枚ずつ。靴なら、歩きやすいものと、きちんとしたものを1足ずつ。いちばん上の服なら、色の明るいものと落ち着いたものを1枚ずつ。こうして2択にしておけば、朝は天気予報と気分を見て、どちらかを選ぶだけで済みます。
2択にするのは、選ぶ楽しさを残すためでもあります。全部を前の晩に決めてしまうと、朝の気分を入れる余地がなくなって、かえって窮屈に感じる方がいます。2択なら、迷う時間は短く、それでいて、その日の気分で選んだという感覚が残ります。
候補を2つ出すときのコツは、2つのあいだに、はっきりした違いを持たせることです。似たような上着を2枚出すと、朝にどちらにするかで、かえって迷います。厚さが違う、色が違う、きちんと感が違う、というように、どちらを選んでも別の一日になる2つにしてください。
服迷子になったときは、似合う服を探すのを一度やめる
服選びに疲れたという方の中には、「何が似合うのか分からなくなった」「服迷子になった」と感じている方も多くいます。以前は迷わず選べていたのに、いつの頃からか、どの服を着ても何か違うと感じるようになった、という状態です。
このとき、似合う服を探して、診断を受けたり、新しい服を買ったりすることもできます。ただ、服選びにすでに疲れているなら、まずは似合う服を探すのを一度やめてください。探すことそのものが、疲れを大きくしていることがあるからです。
かわりにやってほしいのは、手持ちの服の中から、着たときに顔に目が行く服を3枚だけ見つけることです。鏡の前で服を体に当てて、最初に自分の顔に目が行くか、服に目が行くかを見てください。顔に目が行く服は、少なくとも、いまの自分から外れてはいません。
3枚見つかったら、その3枚を、この秋冬の「いちばん上の服」の候補にします。外側の3つを2択にするときも、この3枚から選んでください。似合う服を新しく探すのは、この3枚で一か月ほど回してみて、まだ迷いが残るときで構いません。
鏡で目が行く場所の見分け方をもっと細かく知りたい方は、自分に似合う服がわからない診断|鏡で先に目が行く場所で分けるにまとめています。
顔に目が行く服が1枚も見つからないとき
鏡の前で何枚当ててみても、どれも服に目が行ってしまう、顔に目が行く服が1枚も見つからない、という方もいます。そういうときに、手持ちの服が全部合わなくなったと考えて、全部を買い替えようとするのは、いちばん疲れる道です。
まず確かめてほしいのは、鏡を見ている時間と場所です。朝の急いでいる時間に、薄暗い廊下の鏡で見ていると、どの服を当てても、顔より服の色のほうが強く見えます。休日の昼間、窓から光が入る場所で、もう一度同じ服を当ててみてください。光の向きが変わるだけで、顔に目が行く服が1枚か2枚、見つかることがよくあります。
次に確かめてほしいのは、服を当てる高さです。服を体の前にぶら下げるように当てると、襟の位置が実際より下になり、顔と服のあいだに間が空いて、服だけが浮いて見えます。襟が鎖骨の位置にくるように持ち上げて当ててください。実際に着たときの見え方に近くなります。
それでも1枚も見つからない場合は、色ではなく、首まわりの形を見てください。首の詰まった服ばかりなら、首の開いた服を、首の開いた服ばかりなら、首の詰まった服を、1枚だけ当ててみます。首まわりの形が変わるだけで、顔に目が行くかどうかが変わることは少なくありません。そこで見つかった形の服を、次に1枚足す候補にしてください。全部を買い替える必要はありません。
どちらとも取れるときの考え方
ここからは、この記事でいちばん厚く書きたい部分です。服選びの疲れは、自分ではどちらとも取れる形で混ざっていることが多く、どちらなのかによって、やることが変わります。
どちらとも取れるとき1|疲れの正体が「選ぶこと」か「見られること」か
服選びの疲れには、大きく分けて2つの正体があります。1つは、選ぶことそのものの疲れ。もう1つは、見られることへの疲れです。この2つは、どちらとも取れる形で混ざっていることが多く、どちらなのかによって、やることが変わります。
選ぶことの疲れは、ここまで書いてきた、決める箇所の多さや、決め直しの多さから来ます。これは、決める順番を固定し、前の晩に決めるだけで、かなり軽くなります。
見られることへの疲れは、選んだ服で出かけたあとに出てきます。「この服、変じゃないかな」「また同じ服だと思われていないかな」「年齢に合っていないと思われていないかな」と、一日中気にしている状態です。朝の服選びに時間がかかっていなくても、疲れが残るのはこちらです。
どちらなのかを確かめるには、休日の家で過ごす日の服選びを思い出してください。誰にも会わない日でも、服選びに疲れるなら、選ぶことの疲れです。誰にも会わない日は楽に選べるのに、人に会う日だけ疲れるなら、見られることへの疲れです。
見られることへの疲れが大きい場合は、決める順番を固定するだけでは、楽になりきらないことがあります。その場合は、次の「どちらとも取れるとき2」と「3」も読んでください。
どちらとも取れるとき2|同じ服ばかりで、いいのかどうか
見られることへの疲れの中で、いちばん多いのが、「同じ服ばかり着ていると思われていないか」という気がかりです。決める順番を固定すると、着る服が決まってくるので、この気がかりは、むしろ大きくなるかもしれません。
まず知っておいてほしいのは、周りの人は、他人が昨日何を着ていたかを、ほとんど覚えていないということです。職場の人が昨日何を着ていたか、思い出してみてください。思い出せる方は少ないはずです。あなたが気にしているほど、周りはあなたの服を見ていません。
それでも気になる場合は、同じ服を回すことを悪いことと考えずに、いちばん上に見える服だけを、週に2回以上同じにしないことを目安にしてください。上着、ズボンやスカート、靴は、毎日同じでも構いません。人の目に入って印象に残りやすいのは、顔に近い、いちばん上の服だからです。いちばん上の服が3枚あれば、週5日をどれも2回以内で回せます。
同じ服ばかりになるのが、自分で飽きているから気になる、という場合もあります。この場合は、見られることではなく、自分の気持ちの問題です。飽きているなら、同じ服の中で、首まわりの小物や、袖の折り方、上着の前を開けるか閉めるかを変えるだけで、自分の中の飽きは意外と薄れます。
どちらとも取れるとき3|好きな服が多すぎるのか、少なすぎるのか
服選びに疲れた方からは、「服が多すぎて選べない」という声と、「着たい服がなくて選べない」という声の、両方が聞こえてきます。自分がどちらなのか分からない、という方もいます。
確かめるには、クローゼットの前に立って、この秋冬に着たいと思う服を、上だけ5枚選んでください。5枚がすぐに選べて、さらに選びたい服が残っているなら、服が多すぎるほうです。5枚選ぶのに迷って、3枚くらいで止まってしまうなら、着たい服が少なすぎるほうです。
服が多すぎる方は、決める順番を固定したうえで、この秋冬に回す服を、上は5枚、下は3枚に絞ってください。絞った服以外は、クローゼットの奥や、別の場所に移します。捨てる必要はありません。朝に見える範囲から外すだけです。見える服が減ると、朝の迷いは目に見えて減ります。
着たい服が少なすぎる方は、決める順番を固定したうえで、足りない部分を1か所だけ見つけてください。足りないのは、たいてい、いちばん上に見える服か、上着のどちらかです。その1か所だけを、1枚か2枚足せば、残りは手持ちの服で回るようになります。いっぺんに何枚も買い足すと、今度は服が多すぎるほうに振れて、また迷いが増えます。
どちらとも言えない、5枚はぎりぎり選べたけれど、迷いながらだった、という方は、選んだ5枚で2週間回してみてください。2週間たって、5枚のうち一度も着なかった服があれば、それを外して、別の服を1枚入れます。こうして入れ替えていくと、1か月ほどで、迷わず着られる5枚が決まってきます。
どちらとも取れるとき4|順番を固定すると、おしゃれを楽しめなくなる気がする
決める順番を固定するという話をすると、「それでは毎日が作業のようになって、おしゃれを楽しめなくなるのでは」と心配される方がいます。服選びに疲れてはいるけれど、服そのものは好きだ、という方ほど、この心配は大きいようです。
確かめてほしいのは、楽しいと感じているのが、選ぶ時間なのか、着て出かけた時間なのかです。休日の前の晩に、明日何を着ようかと考えている時間が楽しいなら、選ぶ時間を楽しんでいます。その場合は、平日だけ順番を固定して、休日は自由に選ぶ日にしてください。平日の朝の疲れが減るぶん、休日に選ぶ時間は、むしろ前より楽しくなります。
着て出かけた時間が楽しいなら、順番を固定しても、楽しさはほとんど減りません。前の晩に選ぶ時間は、朝の急いだ時間より落ち着いて服と向き合えるので、選んだ服に満足して出かけられる日が増えます。どちらの方も、まずは平日の3日間だけ試して、楽しさが減ったと感じたら、その曜日だけ元に戻してください。
年齢を重ねて、服選びの迷いが増えたと感じるとき
30代の後半や40代に入って、急に服選びに迷うようになった、という方も多くいます。以前は似合っていた服が、何か違うと感じるようになった。若作りに見えないか、老けて見えないか、地味すぎないかと、気にする箇所が増えた。
これは、年齢が服選びを難しくしているというより、気にする箇所が増えたことで、決める箇所が増えている状態です。以前は「好きかどうか」の1つで決めていたのが、「年齢に合っているか」「若作りに見えないか」「地味すぎないか」と、1枚を選ぶたびに3つも4つも判断していると、疲れるのは当然です。
この場合も、まずは決める順番を固定してください。そのうえで、年齢に合っているかどうかを判断するのは、いちばん上に見える服だけにします。上着や靴、ズボンやスカートは、年齢による違いが出にくい部分です。顔に近い、いちばん上の服だけを、年齢に合っているか見るようにすれば、気にする範囲が狭くなります。
いちばん上の服の判断に迷うなら、先ほどの「顔に目が行くか、服に目が行くか」の確かめ方を使ってください。顔に目が行くなら、年齢に合っているかどうかを考える前に、その服はあなたに合っています。
疲れた日は、決めない日にする
決める順番を固定しても、どうしても服を選ぶ気力がない日はあります。体調が悪い日、前の晩に何も決められなかった日、朝から予定が詰まっている日です。
そういう日のために、決めない日の一式を1組だけ用意しておいてください。上着、いちばん上の服、ズボンかスカート、靴の4つを決めて、クローゼットの中で、その4つがすぐ取れる場所にまとめておきます。決めない日には、迷わずその一式を着ます。
決めない日の一式は、いちばん着慣れていて、どんな予定にも大きく外れない服で組んでください。新しい服や、まだ着たことのない組み合わせは入れません。この一式を着る日は、服のことを一切考えない日だからです。
決めない日の一式は、季節が変わったら組み直します。秋の初めと、冬の入り口の2回で十分です。この一式があるだけで、「今日は何も決められない」という朝が来ても、服選びで一日の気力を使い果たすことはなくなります。
家族の支度と重なる朝は、自分の分を先に済ませる
服選びに疲れたという方の中には、自分の服を選ぶ時間そのものが、家族の支度に削られている方も多くいます。子どもの着替えを手伝い、朝食を出し、持ち物を確かめてから、ようやく自分の番が回ってくる。そのときには出かける時間が迫っていて、自分の服は、目についたものを急いで着ることになります。
こういう朝は、決める順番を固定するだけでは足りません。自分の服を決める時間を、家族の支度より前に移すことが必要です。前の晩に内側を決め、外側の2択も出しておくのは同じですが、それに加えて、朝起きてすぐ、家族が起きる前に、内側の服だけは着てしまってください。
内側の服を先に着ておけば、家族の支度が終わったあとにやることは、外側の3つを2択から選ぶだけになります。上着と靴は、玄関で選んでも構いません。上着と靴の2択を玄関の近くに置いておけば、出かける直前の1分で決まります。
家族の支度と重なる朝に、いちばん避けたいのは、自分の服選びを後回しにして、結局、気に入らない服で出かけることです。それが何日も続くと、服選びそのものが嫌になっていきます。自分の分を先に済ませるのは、わがままではなく、毎朝を回し続けるための工夫です。
雨や寒波の朝に、決め直しを起こさないために
秋冬は、天気が急に変わる季節でもあります。前の晩に決めていた服が、朝起きたら雨で、気温も予報より下がっていた、ということがよくあります。こういう朝に、前の晩に決めた内側の服まで全部替えようとすると、決め直しが一気に起きて、いちばん疲れる朝になります。
これを避けるには、前の晩に決めるときに、内側の服は天気が崩れても成り立つものにしておくことです。たとえば、雨の日に裾が濡れて困るような長いズボンやスカートは、天気予報で雨の可能性が少しでもある日は、前の晩の候補から外しておきます。気温が下がりそうな日は、中に着る服を、首の詰まったものや、袖の長いものにしておきます。
そのうえで、天気が崩れたときに替えるのは、外側の3つだけにしてください。上着を厚手のほうに替える、靴を雨に強いほうに替える、いちばん上の服の上に、首まわりを温める小物を1つ足す。この3つで、たいていの天気の変化には対応できます。内側まで替えなくて済むように前の晩に選んでおけば、朝の決め直しは外側だけで止まります。
1か月続けたあとに、見直すこと
決める順番を固定して、1か月続けたら、もう一度、1週間だけメモを取ってください。朝の服選びで迷った箇所と、かかった時間です。
最初のメモと比べて、5分を超える日が減っていれば、順番の固定はうまくいっています。そのまま続けてください。迷った箇所が、最初は上着と靴に集まっていたのが、いまは首まわりに移っている、というように、場所が変わっていることもあります。その場合は、朝に決める3つのうち、迷わなくなった1つを前の晩に移して、新しく迷うようになった1つを朝に入れ替えてください。
5分を超える日が減っていない場合は、朝に決める3つの候補が、2択になっていないか、2つの候補が似すぎている可能性があります。前の晩に出す2つの候補に、はっきりした違いを持たせているか、もう一度見直してください。
見直しのときには、メモの中で、迷わずに決まった朝のことも見てください。迷わなかった朝には、たいてい共通点があります。前の晩に2択を出しておいた、前の日と同じ上着にした、出かける予定が一つだけだった、といったことです。その共通点を、迷った朝にも持ち込めないかを考えます。たとえば、予定が一つだけの日は迷わないなら、予定が多い日は、いちばん大事な予定一つに合わせて選び、他の予定のことは考えないと決めてしまいます。
迷わなかった朝の共通点は、人によってまったく違います。だからこそ、自分のメモから見つけたものが、いちばん確かな手がかりになります。
それでも減らない場合は、疲れの正体が、選ぶことではなく、見られることのほうかもしれません。「どちらとも取れるとき」の1から3を、もう一度読んでみてください。
まとめ:服を見直す前に、決める順番を見直す
服選びに疲れたとき、多くの方は、服を減らすか、買い足すか、似合う服を探すかを考えます。でも、疲れの正体が、朝に決める箇所の多さにあるなら、服を見直すより先に、決める順番を見直したほうが、ずっと早く楽になります。
朝に決めるのは、外側の3つまで。上着、靴、いちばん上に見える服。残りは前の晩に、どこで過ごすか、気温差はどのくらいか、誰に会うかの3つの質問で決めておきます。外側の3つは、はっきり違う2択にしておきます。
秋冬は、重ね着で決める箇所が増える季節です。だからこそ、決める順番を固定する効果が、いちばん大きく出る季節でもあります。まずは1週間、朝に迷った箇所を数えるところから始めてください。手持ちの服のうち、実際に着ている服の割合から考えたい方は、クローゼットの服、何割着ている?も参考にしてください。
よくある問い
- Q. 服選びに疲れたとき、服を減らせば楽になりますか
- 減らすことで楽になる方もいますが、疲れの正体が「決める回数の多さ」なら、服を減らしても朝の迷いはあまり変わりません。先に1週間、朝の服選びで何回迷ったかをメモしてください。迷った箇所が上着や靴など特定の場所に集まっているなら、服の数ではなく決める順番の問題です。減らすのは、その後で十分です。
- Q. 同じ服ばかり着ているのは、よくないことですか
- よくないことではありません。周りの人は、他人が昨日何を着ていたかを、思っているほど覚えていません。同じ服ばかりになるのが気になるのは、自分が飽きているか、季節や場面に合わなくなってきているときです。そのどちらでもないなら、同じ服を回すのは、服選びの疲れを減らすいちばん確かな方法の一つです。
- Q. 何を着ても似合っていない気がして、服選びが楽しくありません
- 似合うかどうかが分からなくなったときは、服を見る前に、鏡の前で自分の顔に目が行くか、服に目が行くかを確かめてください。顔に目が行く服は、少なくとも外れてはいません。すべての服で服に目が行くようなら、手持ちの服の色や形が、いまの自分から少し離れてきている可能性があります。その場合は、全部を見直すのではなく、顔に近い1枚だけを替えるところから始めてください。
- Q. 前の晩に決めても、朝になると気分が変わって着替えてしまいます
- 前の晩に決めるのは、全部ではなく、気分で変わりにくい部分だけにしてください。中に着る服、ズボンやスカート、靴下などは前の晩に決め、いちばん上の上着や、首まわりの小物は朝に選べるように2つだけ候補を出しておきます。朝に決める箇所を2択に絞っておけば、気分を入れる余地を残しつつ、迷う時間は短くなります。
— メグラシ編集部





