老けて見える服 冬|コートを着る季節は、顔の下の暗い面積から直す

**寒くなってから急に老けて見える気がするのは、顔が変わったからではありません。あごから胸までの帯に、暗い面が一気に広がったからです。**その帯の暗さを少し戻すだけで、窓に映った自分を見たときの落ち込みは小さくなります。
コートを着始めた朝、駅のガラスや店の窓に映った自分を見て、どきっとする。夏の終わりまでは気にならなかったのに、なんだか疲れて見える、老けて見える。この時期にそう感じる人は少なくありません。
けれど、数週間で顔そのものが大きく変わることはありません。**変わったのは、顔のすぐ下にある服の面です。**夏は首元が開いて肌が見えていた場所が、冬にはコート、マフラー、タートルネックの暗い布で埋まります。顔の下が暗くなると、顔と服の明るさの差が大きくなり、顔のまわりの影や色の差が目立ちやすくなるのです。
この記事では、顔の下の帯を測って、暗い面の割合で見え方を分け、好きな冬服を手放さずに直す方法を並べます。色の選び方そのものは老けて見える色とはに、明るく変えて落ち着かなかったときの戻し方は地味な服で老けて見えるにまとめてあります。この記事は、冬に起きることだけを扱います。
結論:冬に老けて見えるのは、顔の下の暗い面が急に広がるから
| 顔の下の帯の様子 | 見え方 | 直し方 |
|---|---|---|
| 暗い面が3割以下 | 夏とほぼ同じ | そのままでよい |
| 暗い面が5割くらい | 落ち着いて見える | そのままでよい |
| 暗い面が7割くらい | 顔が服に引っぱられ始める | 明るい線を1本入れる |
| 暗い面が9割以上 | 顔のまわりの影が目立つ | 襟を開くか、明るい面を足す |
| 暗い面が全面で、首まで詰まる | 顔だけが浮いて見える | 首元の詰まりを1か所ゆるめる |
**直すのは、顔の下の帯だけです。**全身の色や、コートそのものを替える必要はありません。帯の中の暗い面を5割くらいまで戻すと、冬服を着ていても、夏の終わりと近い印象に戻ります。
帯は狭い範囲なので、直すのにかかる手間もわずかです。マフラーの巻き方を変える、インナーを1枚替える、ネックレスを1本足す。どれも朝の数分でできることばかりです。全身を見直すより先に、この狭い帯から始めてください。
「急に老けた気がする」のは、顔ではなく服が変わったから
冬に老けて見えると感じたとき、多くの人は顔を見直そうとします。けれど、9月と11月で顔が大きく変わることはありません。変わったのは、顔のまわりにある服の明るさです。
人の目は、顔そのものの明るさよりも、顔とその周りの明るさの差を見ています。周りが明るければ顔は落ち着いて見え、周りが急に暗くなると、顔の中の影や色の差がはっきり見えるようになります。同じ顔でも、下に置く服の明るさで、見え方は変わります。
だから、落ち込む必要はありません。直す場所は顔ではなく、服の側にあります。
秋から冬に変わる時期は、着る服が数週間で大きく入れ替わります。夏の終わりの薄くて明るい服から、冬の厚くて暗い服へ。その変化が一度に起きるので、顔の見え方も一度に変わったように感じます。少しずつ変わっていれば気づかないことが、急に変わるから目につくのです。
夏と冬で、顔の下の面がどう変わるか
| 顔の下の場所 | 夏の終わり | 冬 |
|---|---|---|
| 首 | 肌が見えている | タートルネックやマフラーで覆われる |
| 鎖骨のまわり | 肌か、明るいインナー | コートの襟と厚手のニット |
| 胸の上 | 薄手の明るい色の服 | 暗い色のコートの前身頃 |
| 肩 | 明るい服の肩 | コートの肩、マフラーの端 |
| 全体の明るさ | 明るい面が多い | 暗い面が多い |
夏の終わりは、顔の下の帯の半分くらいが、肌や明るい色の服でした。冬はそこが、黒、紺、チャコール、濃い茶といった暗い布で埋まります。帯の明るさが半分から1割に下がる、というくらいの変化が、数週間で起きています。
しかも冬の服は、布が厚く、面が大きくなります。夏の薄いシャツなら、首元の開きや布のしわに光が入って、暗い色でも明るさが残ります。冬の厚手のコートやニットは、面が平らで大きく、光を吸う素材も多いので、同じ色でも夏より暗く見えます。
測る|あごから胸までの「顔の下の帯」
顔の下の帯は、あごの先から下に向かって、手のひら2枚分の範囲です。指を閉じた手のひらを横にして、あごの下に1枚、その下にもう1枚当ててください。その2枚が覆っている範囲が、顔の印象を左右する帯になります。
| 帯の中の場所 | 何があるか |
|---|---|
| 1枚目の上半分 | 首、タートルネックの首、マフラー |
| 1枚目の下半分 | 鎖骨、コートの襟、インナーの首元 |
| 2枚目 | 胸の上、コートの前身頃、ニットの胸 |
**この帯の中で、暗い色の布が占める割合を目で見積もってください。**3割、5割、7割、9割、くらいの粗さで十分です。鏡の前で、帯の範囲に手を当てたまま見ると分かりやすくなります。
手のひらの幅は身長に比例するので、この測り方なら、背の高さや首の長さが違っても、同じように帯の範囲が決まります。手を当てるときは、指をそろえて、手の甲を鏡に向けてください。見積もるときは、手を外してから、さっきまで手があった範囲を見ます。
帯の中の暗い面の割合で分ける
見積もった割合で、今の見え方と、何をすればよいかが分かります。
| 暗い面の割合 | 鏡で見えること | すること |
|---|---|---|
| 3割以下 | 顔が明るく、服と自然につながる | 何もしなくてよい |
| 5割くらい | 落ち着いた印象 | 何もしなくてよい |
| 7割くらい | 顔の色が少し沈む | 明るい線を1本入れる |
| 9割くらい | 顔のまわりの影が濃く見える | 襟を開くか、明るい面を足す |
| 10割(首まで暗い) | 顔だけが明るく浮く | 首元を1か所ゆるめる |
**7割を超えたあたりから、顔が服に引っぱられ始めます。**5割以下まで戻せば、多くの人は気にならなくなります。
9割と10割の違いは、首が見えているかどうかです。首が少しでも見えていれば、顔と服の間に肌の明るさが入り、顔は服から離れて見えます。首まで暗い布で埋まると、顔だけが明るく、服の暗さの上に浮かんだように見えます。この場合は、明るさを足すより、首元を1か所ゆるめるほうが早く効きます。
写真を白黒にして見る
暗い面の割合が分かりにくいときは、鏡の前で写真を撮り、白黒にして見てください。色の印象が消えて、明るさの差だけが残ります。
| 白黒の写真で見えること | 判断 |
|---|---|
| 顔の下が真っ黒に写る | 帯の暗い面が9割を超えている |
| 顔の下に灰色の面がある | 帯の暗さは中くらい |
| 顔の下に白い線か面がある | 帯に明るさが入っている |
| 顔と服の境目がはっきりしない | 顔と服の明るさが近い |
白黒の写真で顔の下が真っ黒に写るなら、色の名前が紺でも茶でも、明るさとしては黒と同じ働きをしています。色ではなく、明るさで見るのがこの方法のよいところです。
暗い面を作る冬物5つ
顔の下の帯を暗くしている冬物は、だいたい次の5つです。自分の装いのどれが帯を埋めているかを確かめてください。
| 冬物 | 帯のどこを埋めるか | 暗さの強さ |
|---|---|---|
| 暗い色のコート | 鎖骨から胸まで、襟の形で変わる | 強い |
| 暗い色のマフラー | 首から鎖骨まで | 強い |
| 暗い色のタートルネック | 首から胸まで全部 | とても強い |
| 厚手の暗い色のニット | 鎖骨から胸まで | 中くらい |
| 黒いインナー | 首元にのぞく部分 | 小さいが顔に最も近い |
**全部を一度に直す必要はありません。**この中で、いちばん顔に近いものを1つ選んで直すだけで、帯の割合は大きく変わります。
顔に近いものから直すのは、同じ明るさを足しても、顔に近いほど印象に効くからです。首元の黒いインナーを明るい色に替えると、面積は小さくても、顔のすぐ下に明るさが入ります。胸のあたりのコートの色を替えるより、ずっと少ない手間で済みます。
コートの襟|襟の形で、帯の暗さが変わる
コートの色を変えなくても、襟の形で帯の暗さは変わります。
| 襟の形 | 帯の暗い面 | 直し方 |
|---|---|---|
| 襟を開いて着るもの | 中の服が見えるので少ない | 中の服の首元を明るくする |
| 襟を立てて着るもの | 首まで暗い面が続く | 襟を寝かせて着る日を作る |
| 襟のないもの | 首元の開きで変わる | 中に明るいインナーを見せる |
| 大きな襟 | 肩まで暗い面が広がる | 襟の内側に明るい色を足す |
| フードつき | 首の後ろから横まで暗い | フードを背中側に落とす |
| 毛足のある襟(ファー風) | 首のまわりが光を吸う | 襟の色を明るいものに |
| 細い襟(スタンドカラー) | 首の下半分が暗い | 中に明るい色の縁をのぞかせる |
**襟を開いて着るコートなら、中の服の首元を明るくするだけで、帯の暗さは半分になります。**手持ちのコートが襟を立てる形なら、寒い日以外は襟を寝かせて、首元の開きを作ってください。
コートを新しく選ぶときは、襟の内側の色も見ておくと役に立ちます。襟を折り返したときに、裏側の生地が少し明るい色だと、襟元に自然に明るい線ができます。表の色が同じ黒でも、襟の作りで帯の暗さは変わります。
マフラーとストール|巻き方で帯が埋まる
マフラーは、首から鎖骨までを一気に埋めます。暗い色のマフラーを首にぐるぐると巻くと、帯の上半分がほぼ暗い面になります。
| 巻き方 | 帯の上半分 | 向く日 |
|---|---|---|
| 首にぐるぐる巻く | ほぼ全部が埋まる | とても寒い日だけ |
| 1回巻いて前に垂らす | 首の横は埋まり、前は縦に開く | 普段の日 |
| 肩に掛けて垂らす | 首元が開く | 室内や暖かい日 |
| 輪にして通す | 首の前に結び目ができる | 結び目を明るい色の面にする |
**前に垂らす巻き方にすると、帯の真ん中に縦の隙間ができて、そこに中の服の明るさがのぞきます。**暗い色のマフラーを使うなら、垂らす巻き方を基本にしてください。マフラーを明るい色に替えるなら、ぐるぐる巻いても帯は暗くなりません。
寒い日に首元を開けたくないときは、マフラーの色を2色使いにする方法もあります。外側が暗く、内側が明るい色のマフラーなら、巻いたときに顔に近い側に明るい面が来ます。リバーシブルのものや、端だけ色が違うものを選ぶと、巻き方で明るさを調整できます。
タートルネック|首まで暗い色で詰めるとき
暗い色のタートルネックは、帯を首まで全部埋める服です。帯の暗い面はほぼ10割になります。それでも、タートルネックが好きな人は多く、暖かさの面でも冬に手放しにくい服です。
暗い色のタートルネックを着るときは、帯のどこかに明るさを1つ足してください。
| 足し方 | 帯の明るさ |
|---|---|
| 明るい色の上着を重ねる | 胸から下が明るくなる |
| 長めのネックレスを1本 | 胸の上に光る線ができる |
| 首の部分を折り返して短くする | 首の見える長さが増える |
| タートルネックを明るい色に替える | 帯全体が明るくなる |
タートルネックの首は、折り返して短くすると、あごの下に少し隙間ができます。あごと布の間に指1本分の隙間があるだけで、顔と服が離れて、顔が服に引っぱられにくくなります。
タートルネックの色を替えるなら、真っ白でなくてもかまいません。グレーやベージュ、生成りなど、コートより明るい色であれば、首まで詰まっていても帯の暗さは大きく下がります。暗い色のタートルネックは、明るい色のコートやジャケットの中に着る日に回すと、手持ちを生かせます。
色を変えずに直す|帯の中に明るい線を1本
暗い色の服を変えたくないときは、帯の中に明るい線を1本入れます。線の幅は、指1本分くらいで十分です。
| 明るい線の入れ方 | 線の位置 |
|---|---|
| 白いシャツの襟を、ニットの首元から少し出す | 鎖骨のあたり |
| 明るい色のインナーの縁を、コートの襟元にのぞかせる | 鎖骨の下 |
| 明るい色の細いストールを1本垂らす | 首から胸まで縦に |
| 明るい色の縁取りがあるニットを選ぶ | 首元をぐるりと |
| 細いネックレスを1本 | 胸の上に横か縦に |
| 明るい色のボタンのカーディガンを重ねる | 胸の上に点で |
**指1本分の明るい線でも、帯の中の暗い面はつながりが切れて、大きな暗い塊に見えなくなります。**色の印象はほとんど変わらないので、暗い色が好きな人にも続けやすい方法です。
線は、横に入れるか縦に入れるかで印象が変わります。首元をぐるりと囲む横の線は、顔の下に明るい縁を作って顔を引き立てます。ストールやネックレスの縦の線は、帯を左右に割って、暗い面を細く見せます。どちらでも帯の割合は下がるので、手持ちのもので入れやすいほうを選んでください。
色で直す|帯の中だけ明るくする
色で直すなら、全身を明るくする必要はありません。帯の中だけを明るくします。コートは暗い色のまま、マフラーかインナーだけを明るい色にすると、帯の暗い面は5割以下に下がります。
明るい色といっても、白や淡い色だけではありません。グレー、ベージュ、明るい茶、くすんだ青など、コートより2段くらい明るい色なら十分に効きます。**大切なのは色の名前ではなく、コートとの明るさの差です。**白黒の写真で、コートと明らかに違う明るさに写れば、それで足ります。
明るい色をどこに置くかで迷ったら、マフラーから始めてください。マフラーは外せるので、室内に入ったら外し、外に出たら巻く、という使い分けができます。インナーの色を変えるより気軽に試せて、合わなければ翌日に戻すのも簡単です。
素材で直す|光を返す面を1つ置く
色を足したくない人は、素材で明るさを足す方法があります。光を返す素材は、同じ暗い色でも、表面が明るく見えます。
| 素材 | 光の返し方 | 帯での使い方 |
|---|---|---|
| つやのある生地 | 光をなめらかに返す | 首元にのぞくインナー |
| 細かい光沢のあるニット | 表面がやわらかく光る | 首元のニット |
| 起毛した生地 | 光を吸う | 帯からは離す |
| ざっくり編んだニット | 凹凸に影ができる | 帯に入れるなら明るい色で |
| 金属の小さな飾り | 点で光る | ボタンやネックレス |
**起毛したコートやざっくりしたニットは、光を吸って暗く見えやすい素材です。**帯の中に1つだけ、つやのある面を入れると、色を変えずに明るさが戻ります。
つやのある素材は、多すぎると今度は顔のまわりが光りすぎて落ち着かなくなります。帯の中に1つ、首元にのぞく程度で十分です。冬の装いは光を吸う素材が多いので、その中に1つだけ光るものがあると、それだけで目が集まり、顔の下が明るく見えます。
黒いコートを手放さなくていい理由
黒いコートは老けて見える、という声はよく聞きます。けれど、黒いコートで気になるのは、コートの色そのものではありません。襟元まで黒い面が続いて、顔の下の帯が黒く埋まることです。
黒は、冬の装いの中でいちばん合わせやすい色の一つです。どんな色の服の上にも重ねられ、汚れも目立ちにくく、長く着られます。その便利さを手放してまで、帯の暗さを直す必要はありません。
帯の外にある黒い面、つまり胸から下のコートの前身頃や袖は、顔の印象にはほとんど関わりません。むしろ、全身を引き締めて、きちんとした印象を作ってくれます。**黒いコートは、帯の中だけを直せば、そのまま着続けられます。**好きで選んだコートを手放す前に、襟元から試してください。
コートを脱いだあと|室内のニットの首元
職場や店の中では、コートを脱いで過ごす時間が長くなります。このとき帯を埋めているのは、ニットやカットソーの首元です。コートを着ているときは襟を開いて明るさを出していても、脱いだあとのニットが暗い色で首まで詰まっていると、室内での帯はまた暗くなります。
| ニットの首元 | 帯の暗い面 | 直し方 |
|---|---|---|
| 丸首(鎖骨の上で止まる) | 首は肌が見え、胸は暗い | 中に明るいインナーの縁を |
| Vネック | 縦に肌が見えて、暗い面が割れる | そのままでよい |
| ボートネック(横に広い) | 鎖骨が横に見える | そのままでよい |
| ハイネック(首の半分まで) | 首の下半分まで暗い | 折り返すか、ネックレスを1本 |
| タートルネック | 首まで全部暗い | 明るい上着か、明るい色に替える |
**室内で長く過ごす日は、コートよりもニットの首元が帯を決めます。**朝、コートを着る前に、ニット1枚の状態で鏡を見ておくと、室内での見え方が分かります。
冬の光|日が短く、室内の照明で見る時間が長い
冬は日が短く、朝の通勤も夕方の帰り道も暗い時間になります。人に見られる時間の多くが、室内の照明の下になります。
| 光 | 暗い服の見え方 | 顔の見え方 |
|---|---|---|
| 冬の昼の日なた | 色が読める | 明るく見える |
| 曇りの日の屋外 | 暗い服はさらに暗い | 影がやわらかい |
| 真上からの室内照明 | 暗い面が沈む | 目の下や口元に影ができる |
| 電車や店の窓に映る姿 | 黒く沈む | 影が強く写る |
| 夜の街の明かり | ほとんど黒 | 顔だけが浮く |
真上からの照明の下では、顔の下に影ができやすく、そこに暗い服が続くと、影と服の境目がなくなります。**冬に老けて見えると感じる場面の多くは、この真上からの光の下です。**帯に明るさがあると、照明の光を服が受けて、顔の下に返してくれます。
ショーウィンドウや電車の窓に映る自分
冬に落ち込むきっかけになりやすいのが、店のショーウィンドウや電車の窓に映った自分の姿です。窓は鏡と違って、明るい部分だけを映し、暗い部分は背景に溶けます。暗い色のコートは窓の中でほとんど黒く沈み、顔だけが浮いて見えます。
窓に映った姿は、実際に人から見える姿とは違います。人から見たときには、コートの色も素材も、顔の表情も、窓より多くの情報が見えています。**窓の中の自分で落ち込んだときは、鏡か写真で見直してください。**それでも気になるなら、帯の中を直します。
窓に映る姿は、外が暗く、中が明るいときほどはっきり映ります。冬の夕方から夜は、ちょうどその条件がそろう時間です。一年の中で、窓に映る自分を見る回数がいちばん増える季節だからこそ、気になりやすいのだと知っておくと、落ち込み方も少し変わります。
場面ごと|通勤・買い物・人と会う日
| 場面 | 見られる距離と光 | 帯の直し方 |
|---|---|---|
| 通勤 | 室内照明、電車の窓 | 明るい線を1本、首元から |
| 職場の席 | 向かい合う距離、真上の照明 | コートを脱いだあとのニットの首元を明るく |
| 休日の買い物 | 屋外と店内の行き来 | マフラーを明るい色に |
| 人と会う食事 | 向かい合う距離、暖色の照明 | つやのある素材を首元に |
| 写真を撮る日 | 正面から、強い光 | 帯の暗い面を5割以下に |
| 家族や親戚と会う日 | 座って話す、近い距離 | 首元のインナーを明るい色に |
| 夜の外出 | 街の明かり、暗い店内 | つやのある素材か白い線を |
人と向かい合う予定の日だけ、帯を丁寧に直すというやり方でもかまいません。毎日全部を直そうとすると、続かなくなります。
通勤の日は、明るい線を1本入れるところまでを決まりにしておくと、朝に迷う時間が増えません。ネックレスを1本、玄関に掛けておく、白いシャツの襟を出すと決めておく、といった小さな決まりで十分です。
周りに言われたとき、自分で思い込むとき
「疲れてる?」と聞かれた、「冬は老けて見えるね」と冗談で言われた。そうした一言で、気持ちが沈むこともあります。
その一言が指しているのは、多くの場合、顔ではなく、顔のまわりの明るさの変化です。言った人も、何が変わったかを言葉にできていないことがほとんどです。**言われた言葉を顔の話として受け取らず、服の帯の話として受け取り直してください。**直す場所が見えると、気持ちも少し軽くなります。
自分で思い込んでいるときも同じです。寒くなって外が暗くなり、鏡を見る時間が朝の暗いうちになると、それだけで顔が沈んで見えます。思い込みかどうかは、昼の窓際で写真を撮って確かめられます。
冬の朝は、部屋の照明だけで身支度をすることも多くなります。洗面所の真上の照明は、顔の下に影を作りやすい光です。そこで見た自分を基準にすると、実際より沈んで見えます。休みの日の昼に、窓際で一度見ておくと、普段の自分の見え方の基準ができます。
「年相応」と「老けて見える」は違う
年齢を重ねた顔に合う服を選ぶことと、老けて見えることは、別のことです。年齢に合った落ち着いた色や形は、その人を自然に見せてくれます。老けて見えるのは、服の明るさが顔の明るさと離れすぎて、顔に影が集まって見えるときです。
**暗い色を着ること自体は、年相応の選び方の一つです。**問題になるのは、顔の下の帯が暗い面で埋まり切ったときだけです。年齢を重ねるほど、落ち着いた色や上質な素材がよくなじむ、と感じる人も多いはずです。その感覚は大切にしてかまいません。帯の暗さだけを気にかけておけば、落ち着いた色の装いは、むしろその人らしさを伝えてくれます。年齢に合わせて服を選ぶ考え方は年齢に合う服装がわからないで扱っています。
どちらとも取れるとき①|明るい色を顔の近くに置くと落ち着かない
明るい色を顔の近くに置くと、自分らしくない気がして落ち着かない、という人もいます。この場合は、色ではなく、線と素材で直してください。
指1本分の明るい線なら、色の印象はほとんど変わりません。それでも気になるなら、色は暗いまま、つやのある素材を首元に置きます。**明るさは色だけで作るものではなく、光の返り方でも作れます。**自分が落ち着ける方法で、帯の暗さを少しだけ戻せば十分です。
落ち着かないと感じるのは、見慣れていないからということもあります。明るい線を入れた装いで3日ほど過ごすと、見慣れて気にならなくなることがよくあります。1日で判断せず、数日続けてから決めてください。
どちらとも取れるとき②|暗い色が好きで、それが自分らしい
黒や濃い色を着ているときがいちばん自分らしい、という人もいます。その気持ちは大切にしてください。暗い色をやめる必要はありません。
暗い色が好きな人は、帯の中の暗い面を7割くらいに保つことを目安にします。9割を超えたときだけ、線か素材で1か所を直す。それ以外は、好きな暗い色のままでかまいません。自分らしさを残しながら、顔が服に引っぱられない境目を知っておくことが、この場合の答えになります。
暗い色同士でも、明るさに差をつけると帯は軽くなります。黒いコートの中に濃いグレーのニット、紺のコートの中に濃い茶のニット、というように、暗い色の中で1段だけ明るさを変えると、暗い色の好みを守ったまま、帯の中に境目ができます。
どちらとも取れるとき③|鏡では平気なのに、写真で老けて見える
写真は、鏡よりも明るさの差を強く写します。とくに冬の屋外や室内の照明の下で撮った写真では、暗い服の面がさらに暗く写り、顔のまわりの影も濃く出ます。
鏡で平気なら、普段の装いは変えなくてかまいません。写真を撮る予定がある日だけ、帯の暗い面を5割以下にしてください。明るい色のマフラーを1本持っておくと、写真の前にさっと掛けるだけで直せます。
写真を撮る人に、少し窓のほうを向いて撮ってもらうのも一つの方法です。横からの光が入ると、暗い服にも明るさが乗り、顔の下の影もやわらぎます。服を変えずに、光の向きだけで写り方は変わります。
1週間で確かめる
| 日 | すること | 見るところ |
|---|---|---|
| 1日目 | いつもの冬の装いで写真を撮る | 帯の暗い面の割合 |
| 2日目 | 写真を白黒にして見る | 顔の下が真っ黒か |
| 3日目 | 明るい線を1本入れて撮る | 帯の割合がどう変わったか |
| 4日目 | 襟を開くか、巻き方を変えて撮る | 首元の開き |
| 5日目 | つやのある素材を首元に置いて撮る | 色を変えずに明るくなるか |
| 6日目 | いちばん落ち着けた方法で1日過ごす | 窓に映った姿の印象 |
| 7日目 | 1日目と6日目の写真を並べる | 気持ちの変わり方 |
**1日目と6日目の写真を並べると、変わったのが服の帯だけだと分かります。**顔は同じです。
確かめる1週間は、同じ場所、同じ時間、同じ光で撮るようにしてください。たとえば、出かける前の玄関で、毎朝同じ位置から撮る、と決めておきます。光の条件がそろっていると、帯の違いだけがはっきり見えます。
よくある行き違い
| よく言われること | 実際のところ |
|---|---|
| 冬に老けて見えるのは年齢のせい | 顔の下の帯が暗い面で埋まったことが大きい |
| 黒いコートは着ないほうがいい | 帯の中だけ直せば、そのまま着られる |
| 明るい色を全身に足さないといけない | 帯の中に指1本分の線を入れるだけでも変わる |
| 窓に映った姿が本当の見え方 | 窓は暗い面を沈ませ、影を強く映す |
| 暗い色が好きなら諦めるしかない | 帯の暗い面を7割くらいに保てば、暗い色のまま着られる |
一つ目の「年齢のせい」は、冬になって急に気になる、という時期の重なりから生まれやすい思い込みです。**数週間で変わったのは服であって、顔ではありません。**直す場所が服にあると分かれば、冬服を選ぶ時間も、もう少し楽しくなります。
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よくある問い
- Q. 冬になると老けて見えるのはなぜですか
- 顔が急に変わったわけではありません。冬はコート、マフラー、タートルネック、厚手のニットと、顔のすぐ下に暗い色の面が重なる季節です。夏は首元が開いて肌が見えていた場所が、冬には暗い布で埋まります。顔の下に暗い面が広がると、顔と服の明るさの差が大きくなり、顔のまわりの影や色の差が目立ちやすくなります。服の側で顔の下の帯を少し明るくすると、その印象は戻ります。
- Q. 黒いコートは老けて見えるので、やめたほうがいいですか
- やめなくて大丈夫です。黒いコートで気になるのは、コートの色そのものではなく、襟元まで黒い面が続いて、顔の下の帯が暗く埋まることです。襟を開いて中の明るい色を見せる、明るい色のストールを細く1本垂らす、光を返す素材のインナーを首元にのぞかせる。このどれか1つで、帯の中の暗い面の割合は下がります。好きなコートを手放す前に、襟元から試してください。
- Q. 明るい色を顔の近くに置くと、落ち着かなくて続きません
- 明るい色を大きな面で置く必要はありません。帯の中に、指1本分くらいの幅の明るい線を1本入れるだけでも、暗い面の割合は下がります。白いシャツの襟を少しのぞかせる、インナーの縁だけを明るい色にする、といった小さな足し方なら、色の印象は変わりにくく、落ち着かなさも出にくくなります。それでも気になるなら、色ではなく、光を返す素材で明るさを足す方法があります。
- Q. 鏡では気にならないのに、写真で老けて見えます
- 写真は、鏡よりも明るさの差を強く写します。とくに冬の屋外や、室内の照明の下で撮った写真では、暗い服の面がさらに暗く、顔のまわりの影も濃く写ります。写真で気になる人は、写真を白黒にして見てください。顔の下の帯が真っ黒に写っているなら、帯の中に明るい面を足すと、次の写真から変わります。鏡で平気なら、普段の装いは変えなくてかまいません。
— メグラシ編集部





