ドレスコード 女性|表記6段階と昼夜で、着る服を1枚の表で決める

**ドレスコードとは、招待状やお店が、その場にふさわしい服装の格を前もって示した目安のことです。**女性の場合、表記はフォーマル・セミフォーマル・インフォーマル・平服・スマートカジュアル・カジュアルの6段階に置き直せて、そこに昼か夜かを足すと、着るものがほぼ1つに決まります。
いちばん多い「セミフォーマル」なら、昼は膝下丈で光沢を抑えたワンピースかスーツ、夜は少し光沢のある膝下〜ふくらはぎ丈のワンピースやドレスです。「平服」は普段着ではなく略礼装で、ワンピースかセットアップを指します。ただし法要の案内での「平服」だけは、黒・紺・グレーの地味な服を意味します。
この記事は、メグラシのドレスコードの記事の全体の地図です。先に6段階×昼夜の表で自分の行き先の段を決め、そのあとで結婚式・式典・レストラン・ホテル・パーティーの場面別、迷ったときに段を決める3つの質問、靴・バッグ・足元の線引き、手持ちの服での組み方へ進みます。それぞれの場面の細かい線引きは、各節の終わりで詳しい記事へ案内します。
結論:ドレスコードは「格の段」と「時間帯」の2つで読む
ドレスコードの表記は、言葉が違っても、指しているのは2つのことだけです。1つは格の段、もう1つは時間帯です。
格の段は、上からフォーマル(正礼装)、セミフォーマル(準礼装)、インフォーマル(略礼装)、平服、スマートカジュアル、カジュアルの6つ。平服は慶事ではインフォーマルとほぼ同じ段ですが、案内に書かれる言葉としてよく出るので、独立させておきます。時間帯は、おおむね夕方5時ごろまでの始まりが昼、それ以降が夜です。
**段が1つ決まり、昼か夜かが決まれば、着る服の形・丈・光り方はほぼ自動で決まります。**迷うのは、たいてい表記がどの段に当たるのかが分からないときです。だからこの記事では、まず表記を段に置き直すところから始めます。
表記ごとに女性が着るもの|6段階×昼夜の早見表
自分の行き先の表記を、左の列で探してください。
| 表記(段) | 昼(夕方まで) | 夜(夕方以降) | 和装なら |
|---|---|---|---|
| フォーマル(正礼装) | 光沢を抑えた長袖・くるぶし丈前後のドレス | 床に届く丈のイブニングドレス。肩や背中を出してよい | 既婚は黒留袖、未婚は振袖 |
| セミフォーマル(準礼装) | 膝下丈のワンピース、アンサンブル、スーツ | 光沢のあるカクテルドレスやディナードレス | 色留袖、訪問着 |
| インフォーマル(略礼装) | 膝下丈のワンピースやセットアップ | 同じ形で、少し光沢のある素材か小物 | 訪問着、付け下げ、色無地 |
| 平服(慶事) | インフォーマルと同じ。華やかさは控えめ | インフォーマルと同じ | 付け下げ、色無地 |
| スマートカジュアル | ジャケットか襟のあるきれいめなトップスに、スラックスやスカート | 同じ形で、素材か小物を1段きちんと | 小紋 |
| カジュアル | 清潔感のある普段着 | 店の格に合わせて上下 | 小紋、紬 |
この表で決まるのは「形の方向」までです。色や小物、靴やバッグの線引きは、このあとの節で段ごとに分けて説明します。
フォーマル(正礼装)|ゲストで着る場面は限られる
フォーマルは、いちばん格の高い段です。昼のアフタヌーンドレスは、肌をあまり出さず、光沢を抑えた素材で、丈はくるぶし前後。夜のイブニングドレスは、床に届く長さで、肩や背中を出したデザインや、光沢のある素材が正式です。和装では、既婚の女性は黒留袖、未婚の女性は振袖がこの段に当たります。
ただし、ゲストとしてこの段まで上げる場面は多くありません。結婚式で正礼装を着るのは、ふつう新郎新婦の母親や仲人など、主催する側です。招待状に「ホワイトタイ」と書かれた夜の式典や、格式の高い晩餐会などを除けば、ゲストは次のセミフォーマルで十分です。
主催する側より上の段を着ない、というのがドレスコード全体に共通する考え方です。正礼装の指定がない限り、ゲストが自分から正礼装を選ぶ必要はありません。
セミフォーマル(準礼装)|招待状でいちばん多い段
結婚式の披露宴、式典のあとの祝賀会、ホテルでの格式ある会食など、招待状に書かれるドレスコードでいちばん多いのがこの段です。
昼は、膝下丈のワンピース、ワンピースにジャケットを合わせたアンサンブル、スカートのスーツが基本です。光沢は抑えめにし、肩や胸元はあまり出しません。夜は、少し光沢のある素材のカクテルドレスやディナードレスで、丈は膝下からふくらはぎ。袖のないデザインも夜なら着られますが、移動や式の間はショールやボレロを羽織ります。和装では色留袖か訪問着です。
招待状に「ブラックタイ」とある夜の会は、男性はタキシードの段なので、女性はこの段の夜の装いか、床に近い長さのドレスを選びます。
インフォーマル(略礼装)|ワンピース1枚で決まる段
インフォーマルは、礼装のいちばん軽い段です。膝下丈のワンピースか、上下のそろったセットアップに、パンプスと小ぶりのバッグ。これで成り立ちます。
セミフォーマルとの違いは、素材と華やかさの量です。インフォーマルなら、光沢は控えめでよく、デザインも装飾の少ないものが合います。会費制の結婚パーティー、子どもの入学式や卒業式、両家の顔合わせ、会社の記念の会などが、この段に当たることが多い場です。
夜のインフォーマルは、昼と同じ形の服に、少し光沢のある素材を選ぶか、アクセサリーやバッグで光を足します。服を替えるより、小物で段を動かす方が手持ちで対応しやすくなります。
平服|慶事と弔事で中身が逆になる
案内状の「平服でお越しください」は、6段階の中でいちばん誤解の多い言葉です。
慶事、つまり祝いの席での平服は、普段着ではなく略礼装のことです。主催者が「正礼装まではしなくてよい」という気持ちで書く言葉なので、インフォーマルの段の服を着て行けば間違いありません。膝下丈のワンピースかセットアップで、華やかさはやや控えめにします。
一方、法要の案内での平服は、略喪服のことです。黒・紺・グレーの地味な色のワンピースやスーツで、光る素材やアクセサリーは避けます。同じ「平服」という言葉でも、慶事と弔事で中身がほぼ逆になるので、案内がどちらの場のものかを最初に確かめてください。四十九日の法要でどこまで下げるかは49日法要の服装|「平服で」と言われた日、どこまで下げるか、祝いの席での平服は祝賀会の服装 女性|「平服でお越しください」の読み方で詳しく扱っています。
スマートカジュアル|「きれいめ」より1段上
スマートカジュアルは、礼装ではなく、普段着の中でいちばんきちんとした段です。ジャケットか、襟のあるきれいめなトップス、または上質な素材のブラウスに、スラックスや膝下丈のスカートを合わせます。
よく似た言葉の「きれいめ」と比べると、スマートカジュアルの方が1段上です。きれいめは普段着のままでも清潔感があればよい段で、スマートカジュアルは、そこにジャケットや襟のようなきちんとした要素を1つ足した段だと考えてください。
デニム、スニーカー、サンダルが許されるかは、店によって分かれます。迷ったら避けておけば外れません。店の格ごとの線引きと、手持ちでの組み方はスマートカジュアル 女性|お店の格5段階の線引きで、半袖やデニムの可否まで分けて説明しています。
カジュアル・ドレスコードなし|店の格で読み替える
ドレスコードが「なし」か「カジュアル」のときは、普段着で構いません。ただし、「なし」は「何でもよい」ではなく、「店の側から特に指定はしていない」という意味です。
ここで読むのは、店の格と、誰と何の集まりかです。白いテーブルクロスが掛かっている店、照明を落とした店、コース料理だけの店なら、指定がなくてもスマートカジュアルに寄せた方が落ち着きます。友人との気軽な食事なら、清潔感のある普段着で十分です。
指定のない店で何を着るかは、店の情報から読む方法をドレスコードなしのレストラン、女性は何を着るかに、集まりの相手から決める方法をドレスコードなしのレストランの服装 女性|誰と何の集まりかで決めるにまとめています。
昼と夜で変わる3つ|肌・光・丈
同じ段でも、昼と夜では3つのことが変わります。肌の出し方、光り物、丈です。
| 変わること | 昼(夕方まで) | 夜(夕方以降) |
|---|---|---|
| 肌の出し方 | 肩・胸元・背中は控えめ。袖のない服には羽織りを | 段が高いほど、肩や背中を出してよい |
| 光り物 | パールや半貴石など、穏やかな艶のもの | 光る石、ビーズ、サテンなど、光を返す素材 |
| 丈 | 膝下が基本。正礼装はくるぶし前後 | 段が高いほど長く。正礼装は床に届く丈 |
昼は自然光の中で過ごすので、光りすぎる素材は浮いて見えます。夜は照明の下で過ごすので、光る素材がむしろ場になじみます。昼と夜にまたがる集まり、たとえば午後3時に始まって夜まで続く披露宴では、昼の段で装い、夜に向けてアクセサリーを1つ足すか替えると、両方の時間に合わせられます。
書き方が違う表記の読み替え|英語・和語・お店の一言
招待状やお店の案内では、6段階の言葉そのものではなく、別の書き方で指定されることがよくあります。主な表記を、段に置き直しておきます。
| 案内の書き方 | 置き直す段 | 女性の目安 |
|---|---|---|
| 夜の会で、男性に燕尾服を求める指定 | フォーマル(夜) | 床に届く丈のイブニングドレス |
| 夜の会で、男性にタキシードを求める指定 | セミフォーマル〜フォーマル(夜) | カクテルドレスか、床に近い丈のドレス |
| 男性は濃い色のスーツで、と書かれた会 | インフォーマル | 落ち着いた色のワンピースかスーツ |
| ジャケット着用、ジャケット推奨 | スマートカジュアル | ジャケットか、それに見合うきちんとしたトップス |
| 華やかに、ドレッシーに | スマートカジュアル〜インフォーマル | 光沢のある素材か、膝下丈のワンピース |
| きれいめで、上品なカジュアルで | カジュアル〜スマートカジュアル | 清潔感のある普段着に、きちんとした要素を1つ |
| 平服で(慶事) | インフォーマル | 膝下丈のワンピースかセットアップ |
| 平服で(法要) | 略喪服 | 黒・紺・グレーの地味な服 |
お店の案内で多い「男性はジャケット着用」という書き方は、女性への指定が書かれていなくても、男性と同じ段、つまりスマートカジュアル以上を求めていると読んでください。案内の一言を読み違えたときに起きることと、当日の直し方はディナーのドレスコード|案内の一言を読み違えて浮く型と、当日の直しで型ごとに分けています。
場面別①結婚式・披露宴
結婚式の招待状にドレスコードの指定がない場合、ゲストはセミフォーマルが基本です。会費制のパーティーや、レストランでの披露パーティーなら、インフォーマルまで下げて構いません。
結婚式ならではの決まりごとが、いくつかあります。白や白に見える淡い色は花嫁の色なので避けます。全身を黒でまとめるときは、アクセサリーやバッグで華やかさを足し、喪の装いに見えないようにします。毛皮や動物の柄は、殺生を連想させるので避けるのが慣例です。
靴とバッグ、羽織りの細かい線引きは結婚式の小物と羽織ものに、服装の可否を条件ごとに分けた一覧は結婚式でパンツドレスはダメ?服装マナーを可・条件付き可でにまとめています。会費制の結婚パーティーは結婚パーティーの服装は膝下丈に羽織り一枚で通るを見てください。
場面別②式典|入学式・卒業式・祝賀会・法要
子どもの入学式や卒業式は、セミフォーマルからインフォーマルの段です。紺・グレー・ベージュなど落ち着いた色のスーツか、ワンピースにジャケットを合わせた装いが中心で、昼の式典なので光沢は控えめにします。卒業式は落ち着いた色、入学式は明るめの色、と分けて考える人が多くいます。
会社や団体の祝賀会は、案内に「平服で」とあればインフォーマル、指定がなければ会場の格に合わせます。ホテルの宴会場ならセミフォーマルに寄せ、会社の会議室や貸し切りの店ならインフォーマルで構いません。
法要は、喪の場なので、ここまでの慶事の段とは別に考えます。通夜や葬儀は喪服、四十九日以降の法要で「平服で」とあれば略喪服です。秋冬の式典に1着のスーツで出る組み方はスーツの着こなし 女性|秋冬の式典・商談・会食で1着を着分けるにあります。
場面別③レストラン
レストランのドレスコードは、店の格と、料理の出し方で決まります。コース料理だけを出す格式のある店はスマートカジュアル以上、ジャケット着用を求める店も多くあります。アラカルトのある店や、昼の営業ではカジュアルまで下がることがほとんどです。
女性の場合、迷いやすいのは素足・サンダル・デニム・大きな荷物の4つです。格式のある店では、素足とサンダルは避け、デニムは店の判断によるので避けておく方が無難です。大きな荷物は、入口で預けるか、椅子の下に置ける大きさに収めます。
格式の高い店での具体的な線引きは高級レストランのドレスコード|女性の服装と、素足・サンダル・デニムの可否で、店の格ごとに分けています。会社の食事会のように、仕事の服から何を変えるかで迷う場合は会社の食事会の服装を見てください。
場面別④ホテル|ダイニング・ラウンジ・ビュッフェ
ホテルは、同じ建物の中でも場所によって段が変わります。メインダイニングや格式のあるバーはスマートカジュアル以上、ラウンジやカフェはきれいめな普段着、ビュッフェはカジュアルで入れることがほとんどです。
ホテルで気をつけたいのは、ロビーやエレベーターを通って移動する時間です。目的の店がカジュアルでも、ロビーを通るときに浮かない程度の装いにしておくと落ち着きます。ビーチサンダルや運動着のような、明らかに屋外や運動用の服は、カジュアルの店でも避けます。
施設ごとに変わる基準を行く前に確かめる方法はホテルのレストランの服装とドレスコードに、ビュッフェで断られる線と浮く線の違いはホテルのビュッフェにドレスコードはあるかに、冬のコートと足元の扱いはホテルディナーの服装 冬にあります。
場面別⑤パーティー|立食・会費制・二次会
パーティーは、招待状の段に加えて、立って過ごすかどうかで装いが変わります。
立食のパーティーでは、片手にグラス、もう片手に皿を持つ時間が長くなります。バッグは肩にかけられるか、腕に通せる小さなものにし、靴は2時間立っていられるヒールの高さにします。高いヒールに慣れていなければ、3〜5cmのパンプスで十分です。
会費制のパーティーや結婚式の二次会は、インフォーマルからスマートカジュアルの段です。披露宴から続けて出るなら、披露宴の装いのまま、羽織りや小物を少し軽くすれば対応できます。二次会から出席するなら、膝下丈のワンピースに、光沢のある小物を1つ足すくらいがちょうどよい段です。
場面別⑥顔合わせ・会社の会食・観劇|指定が書かれない集まり
ドレスコードが書かれないのに、装いの段が気になる集まりもあります。両家の顔合わせ、会社の会食、観劇がその代表です。
両家の顔合わせは、「カジュアルで」と言われても、インフォーマルに寄せるのが基本です。この場の「カジュアル」は、正礼装までは要らないという意味で、普段着でよいという意味ではありません。両家で装いの段をそろえることがいちばん大事なので、事前に相手の家と、どの程度の装いにするかを一言確かめておくと、当日の差が出ません。詳しくは顔合わせの服装|「カジュアルで」の本当の意味にあります。
会社の会食は、仕事の服を基準に、店の格に合わせて1か所だけ変えます。上着を少し艶のあるものにする、靴をきちんとしたものに替える、アクセサリーを1つ足す、といった程度です。観劇は、劇場や演目によって段が変わりますが、ほとんどはスマートカジュアル程度で、客席で後ろの人の視界をさえぎらない髪型と、音の出ない小物を選ぶことが、装いの段より大切になります。判断の軸は観劇・舞台鑑賞の服装で5つに分けています。
迷ったときの決め方|3つの質問で段を1つ決める
ドレスコードが書かれていない、または書かれていても段が読み取れないときは、次の3つの質問に順に答えてください。
- その場の主役は誰か:主役がいる集まり(結婚式、祝賀会、記念の会)なら、主役と主催する側より上の段にはしない。主役がいない集まり(友人との食事、会社の会食)なら、相手と同じ段にそろえる
- 何時に始まるか:夕方5時ごろより前に始まるなら昼の装い、それ以降なら夜の装いにする
- 会場の床と卓は何か:じゅうたん敷きの床、白いテーブルクロス、照明を落とした店なら1段上に寄せる。木の床、クロスのない卓、明るい照明の店なら、その段のままにする
3つの答えを重ねると、段は1つに絞れます。たとえば、夜7時から、友人の誕生日を祝う集まりで、白いクロスの店なら、主役より控えめに、夜の装いで、1段上のスマートカジュアル寄りのインフォーマル、と決まります。
どちらとも取れるとき|1段上に寄せて、外せる1点を持つ
3つの質問に答えても、2つの段の間で決めきれないことがあります。そのときは、上の段に寄せて、その場で外せる1点を持つと決めてください。
上の段に寄せる理由は、上すぎたときは外して下げられますが、下すぎたときは足すものがないからです。外せる1点とは、ジャケット、ショール、光るアクセサリー、コサージュなど、着いてから会場の様子を見て外せるものです。
逆に、下の段に寄せたいとき、たとえば仕事帰りにそのまま会食へ行く日は、バッグの中に足せる1点を入れておきます。小さな光るイヤリング、薄手のショール、きちんとした靴に替えられる小さな袋。仕事の服のまま、1つ足すだけで1段上がります。
靴の線引き|段ごとに何がよくて、何を避けるか
靴は、段の差がいちばんはっきり出る場所です。
| 段 | 合う靴 | 避ける靴 |
|---|---|---|
| フォーマル・セミフォーマル | 布か革のパンプス。つま先とかかとが覆われ、ヒール3〜7cm。夜はサテンや控えめな光沢も | サンダル、ミュール、ブーツ、つま先の開いた靴、カジュアルな素材の靴 |
| インフォーマル・平服 | パンプス。ローヒールやストラップ付きも | サンダル、スニーカー、ブーツ |
| スマートカジュアル | ローヒールのパンプス、ローファー、きれいめなフラットシューズ | スニーカー、ビーチサンダル、汚れの目立つ靴 |
| カジュアル | 店の床と歩く距離に合う靴 | 運動用の靴や屋外用のサンダルは、店の格による |
結婚式では、つま先の開いた靴は避けるのが無難とされています。黒のパンプスが使えるかは素材とヒールで決まり、その判断の仕方は結婚式の靴|黒のパンプスはOK?素材とヒールで決まる可否判断で分けています。
バッグの線引き|大きさと素材
バッグは、段が上がるほど小さく、素材は光を返すものになります。
フォーマルとセミフォーマルでは、長い辺が20cm前後の小ぶりなバッグを選び、素材は布、サテン、ビーズ、上質な革にします。財布、スマートフォン、ハンカチ、口紅が入れば足ります。それ以上の荷物は、サブバッグに入れてクロークに預けます。爬虫類の革や毛皮のバッグは、結婚式では避けるのが慣例です。
インフォーマルと平服では、少し大きめの革のバッグでも構いません。スマートカジュアルでは、普段の革のバッグで十分ですが、口の開いた大きなトートは椅子の下に置けないことがあるので、預けるか、小さなバッグに入れ替えます。普段のバッグで式に出られる条件は結婚式のバッグは普段使いできる?に、荷物をクロークにどこまで預けるかは結婚式の荷物はどこまでクロークに預ける?にあります。
足元の線引き|ストッキング・素足・タイツ
足元は、段が上がるほど素肌を見せない方向に寄ります。
フォーマル、セミフォーマル、インフォーマル、慶事の平服では、肌の色に近いストッキングが基本です。素足は避けてください。黒のストッキングは、慶事では弔事を連想させるとして避ける考え方がいまも残っています。夜のパーティーで薄手の黒を合わせる人もいますが、結婚式や式典では肌色を選んでおけば外れません。
厚手のタイツはカジュアルに寄るので、式や正式な会食では避けるのが無難です。秋冬の式典で冷えが気になる日は、薄手のストッキングを重ねる、移動中だけ厚手を履いて会場で履き替える、といった工夫をします。秋の式典でのストッキングの厚みの選び方と冷える日の足し方は15デニールストッキングにまとめています。
スマートカジュアルとカジュアルでは、季節と店に合わせて自由です。ただし格式のある店では、夏でも素足は避けておく方が落ち着きます。
色と柄の線引き|白・黒・明るい色
段が決まっても、色で迷うことがあります。色の線引きは、段よりも場の性格で決まります。
慶事でいちばん気をつけるのは白です。結婚式では、白とそれに見える淡いベージュやごく淡い灰色は花嫁の色なので、ゲストは避けます。写真に写ったときに白く飛ぶ色も同じ扱いです。式典や祝賀会では白が禁じられているわけではありませんが、全身を白でまとめるより、ジャケットか小物に白を入れる程度にしておくと、主役と重なりません。
黒は、慶事にも弔事にも使える色です。慶事に使うときは、光る小物か色のある小物を1つ以上合わせ、喪の装いと見分けがつくようにします。弔事では逆に、光るものと色を外します。明るい色や大きな柄は、昼のインフォーマルやパーティーで華やかさとして生きますが、式典や格式のある会食では、無地か小さな柄の方が段に合います。
アクセサリーと髪の線引き|昼のパール、夜の光
アクセサリーは、昼と夜の差がいちばん分かりやすく出る場所です。昼は穏やかな艶のもの、夜は光を返すもの、と覚えておけば迷いません。
昼の式典や結婚式では、パールのネックレスやイヤリングが段を問わず使える基本です。パール以外でも、半貴石や艶を抑えた金属のものなら昼に合います。夜は、光る石やビーズ、揺れるイヤリングなど、照明を受けて光るものが場になじみます。弔事では、一連のパールか、何も付けないのが基本で、二連のネックレスは不幸が重なるとして避けます。
髪は、段が上がるほどまとめる方向に寄ります。セミフォーマル以上では、肩より長い髪は耳の後ろか首の後ろでまとめると、食事の間も顔まわりが落ち着きます。スマートカジュアルやカジュアルなら、下ろしたままで構いません。ただし格式のある店では、料理に髪がかからないよう、前に落ちる髪だけでも留めておくと安心です。パール以外のネックレスの線引きは結婚式のお呼ばれネックレス|パール以外は何が許されるのかにあります。
秋冬の羽織りとコートの線引き
これからの季節は、会場に着くまでのコートと、会場の中での羽織りを分けて考えます。
コートは、会場に入る前に脱いでクロークに預けるのが基本です。そのため、コートそのものには段の決まりはそれほど厳しくありません。ただし結婚式では、毛皮のコートや動物の柄のマフラーは避けます。カジュアルなダウンやアウトドア用の上着は、セミフォーマル以上の場では、会場の入口まで着て行くだけでも浮きやすいので、ウールのコートを選んでください。
会場の中での羽織りは、段の一部です。袖のないドレスやワンピースには、昼はボレロやジャケット、夜はショールを合わせます。行き帰りのコートと羽織りを会場でどう扱うかは結婚式の上着|行き帰りのコートと羽織を、会場でどうするかに詳しくあります。
手持ちの服で組む①黒か紺の膝下丈ワンピース1着で3段
ドレスコードのたびに服を買う必要はありません。黒か紺の、膝下丈で装飾の少ないワンピースが1着あれば、小物の入れ替えで3つの段に使えます。
| 段 | ワンピースに足すもの |
|---|---|
| インフォーマル(昼) | パールのネックレス、革のパンプス、小ぶりな革のバッグ、肌色のストッキング |
| セミフォーマル(夜) | 光る石のイヤリング、サテンかビーズの小さなバッグ、光沢のあるショール |
| スマートカジュアル | ジャケットかきれいめなカーディガン、ローヒールの靴、普段の革のバッグ |
結婚式に黒のワンピースで出るときは、全身が黒にならないよう、ショールかバッグか靴のどれかに色か光を入れてください。法要に使うなら、光るものをすべて外し、黒のストッキングと光沢のない黒のパンプスに替えます。同じ1着が、小物だけで慶事にも弔事にも動かせます。
手持ちの服で組む②セットアップとパンツ
ワンピースを持っていない人や、パンツの方が落ち着く人は、上下のそろったセットアップで組みます。
とろみのある素材のブラウスとワイドパンツのセットアップなら、インフォーマルからセミフォーマルの昼まで使えます。光沢のある素材なら、夜のインフォーマルにも合います。パンツは裾が床に近い長さのものを選ぶと、ドレスに近い印象になり、段が上がります。ジャケットとパンツのスーツは、式典のインフォーマルと、スマートカジュアルの両方に使えます。
パンツスタイルで段を上げたいときは、靴をパンプスにし、アクセサリーを顔の近くに1つ足します。段を下げたいときは、ジャケットをカーディガンに替え、靴をローファーにします。
当日、浮いたと感じたときの直し方
会場に着いてから、周りと装いの段がずれていると気づくこともあります。そのときの直し方を、上すぎた場合と下すぎた場合に分けておきます。
上すぎたときは、外すことで下げます。光るアクセサリーを1つ外す、ショールを外してバッグにしまう、ジャケットの前を開ける。これだけで、半段から1段下がります。
下すぎたときは、足すことで上げます。バッグの中に入れておいたイヤリングを付ける、口紅を少しはっきりした色に塗り直す、カーディガンを羽織って肩を覆う。足せるものを何も持っていないときは、背筋を伸ばして、座り方と所作を整えるだけでも、周りからの見え方は変わります。どちらの場合も、気にしすぎて会話がおろそかになるより、短い時間で直して、あとは場を楽しむ方がずっと大切です。
行き先別に読む記事|この先の道案内
最後に、行き先ごとに、次に読む記事を並べます。この記事で段を決めたら、それぞれの場の細かい線引きへ進んでください。
- 格式のあるレストラン:高級レストランのドレスコード
- ホテルのレストラン:ホテルのレストランの服装とドレスコード
- 案内の一言の読み方:ディナーのドレスコード|読み違えて浮く型と当日の直し
- スマートカジュアルの指定:スマートカジュアル 女性|お店の格5段階の線引き
- 指定がない店:ドレスコードなしのレストランの服装 女性
- 祝いの席の平服:祝賀会の服装 女性
- 法要の平服:49日法要の服装
- 結婚式の小物:結婚式の小物と羽織もの
- 両家の顔合わせ:顔合わせの服装|「カジュアルで」の本当の意味
- 観劇や舞台:観劇・舞台鑑賞の服装|ドレスコードの可否を判断する5つの軸
ドレスコードは、相手と場への気づかいを、服の段に置き換えたものです。段を1つ決めて、外せる1点を持って行けば、どの場でも大きく外れることはありません。招待状やお店の案内を受け取ったら、まず表記を6つの段のどれかに置き直し、次に始まる時間で昼か夜かを決め、最後に会場の床と卓を思い浮かべて半段だけ上下させる。この順番さえ守れば、見慣れない表記に出会っても、手持ちの服と小物の中から答えが見つかります。
よくある問い
- Q. 招待状に「平服でお越しください」とあります。普段着で行っていいですか
- 慶事の「平服」は普段着ではなく、略礼装のことです。膝下丈のワンピースかセットアップに、パンプスと小ぶりのバッグを合わせてください。主催者が堅苦しくしないでほしいという気持ちで書く言葉なので、正礼装までは上げなくて構いません。ただし法要の案内での「平服」は意味が変わり、黒・紺・グレーの地味な服、つまり略喪服を指します。
- Q. ドレスコードの指定がないとき、何を基準にすればいいですか
- 主役は誰か、何時に始まるか、会場の床は何か、の3つで決めます。主役がいる集まりなら主役より目立たない範囲で、夕方以降の始まりなら夜の扱いで、じゅうたん敷きの床や白いテーブルクロスのある会場なら1段上に寄せます。迷ったら1段上を選び、ジャケットやアクセサリーなど、当日その場で外せる1点を持って行けば、上すぎたときにも下げられます。
- Q. 結婚式にパンツスタイルで行ってもいいですか
- セミフォーマルやインフォーマルの段なら、上下がそろったパンツドレスやセットアップで出席できます。とろみや光沢のある素材で、裾が床に近い長さのものを選び、靴はパンプス、小物で華やかさを足してください。親族として出る場合や、正礼装の指定がある場合は、ワンピースかドレスの方が無難です。
- Q. スマートカジュアルとインフォーマルは、どう違いますか
- インフォーマル(略礼装)は、式や会食に出るための礼装のいちばん軽い段で、ワンピースやセットアップが中心です。スマートカジュアルは、礼装ではなく普段着のいちばんきちんとした段で、ジャケットや襟のあるきれいめなトップスに、スラックスやスカートを合わせます。お店や会食での指定に多く、結婚式や式典では使われません。
— メグラシ編集部





