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ニットセットアップの着こなし|仕事に着ていく日の編み目と体との隙間

メグラシ編集部//読了 18分
グレージュの細かい編み目のニットセットアップを上下で着た女性が、駅の通路を歩きながら振り返る。スカートの裾がわずかに揺れている

**あなたのニットのセットアップを、明るい窓に向けて広げてみてください。**生地の向こうに、窓枠の形が見えますか。

ニットのセットアップを仕事に着ていけるかどうかは、**編み目の細かさと、体との隙間の2つで決まります。**色や形を考えるのは、そのあとです。同じ紺色のニットのセットアップでも、編み目が細かく体から少し離れていれば会議の席に座れますし、編み目が粗く体の線に沿っていれば、休日の服に見えます。

この記事では、その2つを定規と指で測れる目安に置きました。そのうえで、上下そろえて着る日、ジャケットを重ねる日、上下を分けて着る日を選び分けます。

布のセットアップを上下別々に着る話はセットアップの着こなし|上下を別々に着るなら、艶と色の濃さを見るに、中に着るものの選び方はセットアップの中に着るもの レディース|襟の開きで首元を選ぶに分けてあります。

結論:編み目と隙間の組み合わせで、仕事の日の着方が決まる

編み目が細かいか粗いか、体との隙間があるかないか。この2つを組み合わせると、ニットのセットアップは4つに分かれます。

編み目体との隙間仕事の日の着方
細かい(1cmに5目以上)あり(2cm以上つまめる)上下そろえてそのまま仕事着にできる
細かいなし(つまめない)上下で着るなら、腰が隠れる長さの羽織りを足す
粗い(1cmに3目以下)あり布のジャケットを重ねるか、上下を分けて片方だけ着る
粗いなし仕事の日には着ない。休日と在宅の日に回す

**左上の組み合わせなら、上下そろえて着るだけで仕事着になります。**それ以外の3つも、足すものを決めれば多くは仕事の日に使えます。使えないのは、編み目が粗く体にも沿うものだけです。

1cmに4目のような、細かいと粗いのあいだに入るものは、後の章で扱います。ここではまず、自分のセットアップがどこに入るかを測ってください。

編み目の細かさを、定規と光で測る

ニットの編み目の細かさは、売り場では「ハイゲージ」「ローゲージ」と呼ばれることが多い数字で表されます。でも、手持ちの服にはその表示がないことも多いので、家で測る方法を使います。

用意するのは、目盛りのはっきりした定規だけです。トップスの胸のあたり、縫い目のない平らな場所に定規を横に当てて、1cmのあいだにVの字の編み目が横にいくつ並んでいるかを数えます。

**1cmに5目以上なら細かい編み目です。**遠目には布のように見え、表面が平らにそろっているので、光が当たってもでこぼこの影が出ません。1cmに3目以下なら粗い編み目です。編み目のひとつひとつが目で数えられ、表面に影ができて、手編みのような温かさが出ます。

もうひとつの確かめ方が、光に透かすことです。生地を1枚だけ広げて明るい窓に向け、向こうの景色の形が分かるかを見てください。細かい編み目の薄手の生地は、明るさは透けても形までは分かりません。編み目の粗い生地は、編み目のすき間から窓枠の線まで見えることがあります。

形まで透けるなら、上下で着たときに下着の色や線も透けやすいということです。仕事の日には、中に何を着るかを先に決めておく必要があります。

編み目の細かさと一緒に、表面の模様も見る

同じ1cmに5目の細かい編み目でも、表面に模様があるかどうかで印象は変わります。いちばん仕事の服に近いのは、表面が平らで、縦にも横にも線の出ない編み方です。遠目には布と見分けがつかず、上下で着てもワンピースのように見えます。

縦に細い畝が走るリブ編みは、体の線に沿って縦の線が出るので、すっきり見える反面、体に沿いやすくなります。リブのセットアップは、次の章の隙間を、平らな編み方より少し厳しめに見てください。

縄のようにねじれた模様や、立体的な編み模様が入ったものは、編み目が細かくても手編みの印象が強く出ます。模様のあるものは、編み目の数え方では細かい側でも、粗い側に入れて考えると外れません。

体との隙間を、脇とお尻の横でつまむ

次に、セットアップを上下とも着て、体との隙間を確かめます。鏡の前でまっすぐ立って、2か所をつまんでください。

1か所目はトップスの脇の下、ウエストの高さです。脇の縫い目のあたりの生地を、体から離すように親指と人差し指でつまみます。2か所目はスカートかパンツの、お尻のいちばん高い位置の横です。

**どちらも2cm以上つまめれば、隙間ありです。**体と生地のあいだに空気の層があって、ニットが体の線をそのまま写さない状態です。どちらか片方でもつまめない、つまんでもすぐに体に張りつくなら、隙間なしと考えてください。

隙間がないニットは、立っていると縦のラインがきれいに見えますが、座ったり腕を動かしたりすると、下着の線やお腹まわりの段がそのまま表に出ます。仕事の場では、立っている時間より座っている時間のほうが長いので、立った姿の鏡だけで判断しないことが大切です。

確かめるときは、椅子に座ってもう一度、お尻の横とお腹の前をつまんでください。立って2cmつまめても、座ると1cmしかつまめない、ということはよくあります。座って1cm以上残っていれば、隙間ありの側に入れて構いません。

沿い方は、サイズより生地の重さで変わる

隙間がないと分かると、ひとつ上のサイズにすれば解決すると考えがちです。でもニットの場合、サイズを上げても肩や袖丈が合わなくなるだけで、腰まわりの沿い方はあまり変わらないことがあります。

沿うかどうかを左右するのは、生地の重さです。同じ細かい編み目でも、薄くて軽い生地は体に吸いつくように沿い、少し厚みがあって重さのある生地は、自分の重さで下に落ちて体から離れます。手のひらにトップスを乗せて、ずしりと重みを感じるものは沿いにくく、ふわりと軽いものは沿いやすいと考えてください。

**売り場で同じ色が2種類あるなら、サイズを比べる前に、重さを比べてください。**重いほうが、同じサイズでも隙間が残りやすくなります。ただし重い生地は、次に書く通り、暖房の効いた職場では暑く感じやすいので、職場の暖かさとの釣り合いで選びます。

上下そろえて着る日|いちばん簡単で、いちばん差が出る

編み目が細かく、隙間もあるセットアップなら、上下そろえて着るのがいちばん簡単です。上下が同じ色と同じ表面でつながるので、遠目には1枚のワンピースのように見えて、縦に長い印象になります。

ただし、上下が1枚に見えるぶん、**足元と手元が全体の印象を決めます。**ニットの柔らかさに、柔らかい靴と柔らかいバッグを合わせると、全身がくつろいだ印象にまとまり、休日の服に近づきます。仕事の日には、靴は甲が覆われた革のパンプスかローファー、バッグは自立する形のものを選んで、どこか1か所に硬さを置いてください。

色は、仕事の日ならグレー、紺、黒、ベージュ、茶の濃いほうが使いやすいでしょう。明るいアイボリーや淡い色のニットのセットアップは、柔らかさがさらに前に出るので、靴とバッグを濃い色にして締めると職場になじみます。

上下そろえた日にアクセサリーを足すなら、首元か耳元のどちらか1か所にしてください。ニットの表面にはもともと細かな陰影があるので、アクセサリーを何か所も足すと、表面の情報が多くなって落ち着かなく見えます。

明るい色のセットアップを仕事の日に着るなら

アイボリーや淡いベージュ、淡い灰色のニットのセットアップは、柔らかさがいちばん前に出る色です。仕事の日に着るなら、上下の中で暗い色をどこに置くかを先に決めてください。

置き場所の候補は、靴とバッグ、そして首元か腰の1か所です。首元なら、中に濃い色の襟付きシャツを入れて襟だけ出す。腰なら、細い革のベルトを1本締める。どちらか1か所に暗い色が入ると、淡い色の面が上下に分かれて、ぼんやりした印象が引き締まります。

暗い色を置く場所は、全部で3か所までにしてください。靴とバッグと、首元か腰のどちらか。それより増えると、今度は淡い色のセットアップを選んだ意味が薄れて、ちぐはぐに見えます。

上に布のジャケットを重ねる日|ニットに布の肩を足す

編み目が粗い、あるいは職場の雰囲気がきちんとしていて、ニットだけでは柔らかすぎると感じる日には、上に布のジャケットを重ねます。ニットの柔らかい肩の上に、布の硬い肩の線が乗ると、それだけで仕事の服の輪郭になります。

重ねるときに見るのは、ジャケットの着丈とニットのトップスの着丈の関係です。ニットのトップスの裾が、ジャケットの裾から出ない長さが基本です。ジャケットの裾からニットが2〜3cmはみ出すと、柔らかい生地が硬い生地の下から垂れて見えて、だらしない印象になります。

ニットのトップスのほうが長い場合は、トップスの裾をスカートやパンツの中に入れて、ジャケットの丈の中に収めてください。ニットはタックインすると腰まわりがふくらみやすいので、薄手のものに限ります。

ジャケットの色は、セットアップと同じ色の濃いほうか、はっきり違う色のどちらかにします。セットアップより少しだけ明るい、少しだけ違う色、という中途半端な色を重ねると、上下とジャケットの3つが似ていて違うという、落ち着かない組み合わせになりやすいからです。

ジャケットの代わりに、布のベストやシャツを羽織る

きちんとしたジャケットまでは要らないけれど、ニットだけでは柔らかすぎる。そういう日には、布のベストや、シャツを前を開けて羽織る着方も使えます。

布のベストは、肩の線は足さずに、胸から腰までの前の面だけを硬くします。ニットのトップスの上に重ねると、ニットの柔らかさが袖と首元だけに残り、胴の部分は布の印象になります。ベストの裾が、ニットのトップスの裾より上で終わる丈にすると、柔らかい生地が下からのぞいても段差がきれいに見えます。

前を開けて羽織るシャツは、ジャケットより軽く、職場で羽織ったり脱いだりしやすいのが利点です。張りのある綿や、ウールの入った厚手のシャツを選ぶと、ニットの上でも形がくずれません。薄く柔らかいシャツは、ニットと同じくらい柔らかく見えるので、硬さを足す役には向きません。

上下を分けて着る日|トップスだけ、スカートやパンツだけ

ニットのセットアップは、上下を分けると出番が倍になります。ニットのトップスを布のパンツに、ニットのスカートを布のブラウスに。仕事の日には、片方を布にすることで、ニットの柔らかさが半分になり、きちんとした印象に寄せられます。

分けて着るときの組み合わせの目安は、ニットではない側を、ニットより表面が平らで硬いものにすることです。ニットのトップスには、センタープレスのウール混のパンツや、張りのある布のスカート。ニットのスカートには、襟のあるシャツや、光沢を抑えたブラウス。ニットとニットの組み合わせは、仕事の日には避けてください。

ひとつ気をつけたいのは、ニットのセットアップは上下で傷み方が違うことです。トップスは脇の下と袖口、スカートやパンツはお尻と膝から、毛玉や伸びが出ます。別々に着る回数が多いと、片方だけ表面の感じが変わって、いざ上下で着たときにそろわなくなります。

上下でも着たいなら、別々に着る日と上下で着る日を、おおよそ同じ回数にしてください。もう上下で着るつもりがないなら、気にせず別々に回して構いません。

中に着るもの|首元と袖口から何を出すか

前開きのカーディガンとスカートのセットアップなら、中に何を着るかで印象が大きく変わります。かぶって着るトップスのセットアップなら、中に着るものは基本的に見せず、透けと汗を防ぐために着ると考えてください。

カーディガンの中に着るなら、仕事の日には首元の詰まった細い編み目のニットか、襟のある布のシャツが合わせやすいでしょう。シャツの襟をカーディガンの上に出すと、ニットだけの柔らかさに、布の線が1本加わります。

かぶって着るトップスの中には、肌の色に近いインナーを着てください。ニットは編み目のすき間から中が透けやすく、白いインナーは思った以上に浮いて見えます。袖口から中のインナーの袖がのぞかないように、インナーの袖丈はニットより2cm以上短いものを選ぶと安心です。

首元が大きく開いたニットのトップスは、職場によっては中にもう1枚見せる必要があります。どこまで開いていいかの目安は、中に着るものの記事に分けてあるので、そちらを参考にしてください。

秋と冬で変わる重さ|薄手を秋に、厚手を冬に置くとは限らない

ニットのセットアップは、秋は薄手、冬は厚手、と考えがちです。でも仕事の日に限って言えば、厚さは季節ではなく、職場の暖かさで選ぶほうが外れません。

暖房のよく効いた職場では、厚手のニットを上下で着ていると、昼すぎには暑く感じるようになります。上着のように脱ぐことができないので、暑さから逃げる方法がありません。席のまわりが暖かい職場なら、冬でも細かい編み目の薄手のセットアップを選んで、通勤の寒さはコートで受け止めるほうが、1日を快適に過ごせます。

反対に、暖房の弱い職場や、窓際の席、外回りの多い日には、厚手のセットアップが頼りになります。上下とも厚手のニットなら、それだけで布の服の重ね着1枚分くらいの暖かさがあります。

秋の立ち上がり、まだ冷房と暖房のどちらも入らない時期には、薄手のセットアップの上に布のジャケットを重ねる着方が調整しやすいでしょう。朝晩は重ね、日中は脱いで、ニットのセットアップだけで過ごせます。

座る仕事で毛玉と伸びが出る場所|お尻と肘から

デスクワークの多い人がニットのセットアップを着ると、傷みはお尻と肘から出てきます。座っている間、お尻の生地は座面にこすれ、肘は机に当たり続けるからです。

1日着たあと、スカートやパンツを裏返さずに平らに置いて、お尻のあたりを見てください。丸く伸びたふくらみが残っていたら、その生地は座る時間に対して余裕が足りていません。肘も同じように、袖を平らに置いて、肘の位置にふくらみがないかを見ます。

同じセットアップを2日続けて着ないことが、いちばんの予防です。ニットは1日休ませると、伸びた部分がある程度戻ります。休ませるときは、ハンガーに吊るさずに、たたんで棚に置いてください。吊るすと自分の重さで縦に伸びて、お尻のふくらみがかえって長く残ります。

毛玉は、太ももの内側同士がこすれる場所と、バッグを肩にかける位置にも出やすい場所です。ショルダーバッグを同じ肩にかけ続けると、その肩だけ毛玉が増えます。ニットのセットアップの日には、手で持つバッグにするか、かける肩を毎日替えると長持ちします。

洗い方と置き方|仕事着として毎週回すための手入れ

仕事の日に着るニットのセットアップは、休日の服より着る回数が多くなります。週に1〜2回着れば、ひと冬で20回を超えます。そのぶん、洗い方と置き方で、編み目と隙間の2つが保てるかどうかが変わります。

まず、毎回洗う必要はありません。1日着たら、たたんで一晩置いて、湿気を飛ばしてから棚に戻します。汗をかいた日や、食べ物のにおいがついた日だけ洗うようにすると、編み目が詰まったり、表面が毛羽立ったりするのを遅らせられます。

洗えるセットアップを家で洗うときは、上下を同じ日に、同じ方法で洗ってください。**片方だけ洗う回数が多いと、そちらだけ色が抜けたり、編み目が詰まって縮んだりして、上下がそろわなくなります。**スカートだけ汚れた日も、トップスと一緒に洗うほうが、長い目で見て上下の差が出ません。

洗ったあとは、平らな場所に広げて形を整えてから乾かします。ハンガーに干すと、水を含んだ重さで縦に伸びて、隙間の具合が変わってしまいます。乾いたあと、脇とお尻の横をつまんで、洗う前と同じ2cmが残っているかを確かめておくと安心です。

毛玉は、見つけたら早めに取ります。毛玉取りの道具を使うときは、生地を平らな台に置いて、軽く当てる程度にしてください。強く当てると、編み目そのものを削って薄くしてしまいます。薄くなった部分は透けやすくなり、編み目の細かさの判定が変わります。

どちらとも取れるとき|編み目は細かいのに、体に沿ってしまう

細かい編み目で表面はきれいなのに、着ると体の線に沿ってしまう。こういうセットアップは、立っている姿の鏡では上品に見えるので、手放しにくい1着です。

まず、どこが沿っているかを確かめてください。お尻の横がつまめないのか、お腹の前がつまめないのか、二の腕がつまめないのか。沿っている場所によって、足すものが変わります。

**お尻とお腹が沿うなら、腰が隠れる長さの羽織りを足します。**ニットのトップスの上に、お尻の半分以上が隠れる丈のカーディガンやジャケットを重ねると、いちばん目に入りやすい腰まわりが隠れて、ニットの縦のつながりだけが残ります。羽織りの丈が腰骨で終わる短いものだと、隠したい場所のすぐ上で横の線が切れて、かえって腰まわりに目がいきます。

スカートが沿う場合は、スカートの下に滑りのよいペチコートを履くのも効果があります。ニットの生地がタイツや肌に引っかからなくなり、体の線を拾いにくくなります。座ったときにお尻の形に伸びるのも、少し防げます。

二の腕が沿うなら、羽織りを脱がない日に着る、と決めてください。夏ではないので、職場で羽織りを着たまま過ごしても不自然ではありません。どうしても羽織りを足したくないなら、上下で着るのをやめて、スカートやパンツだけを布のトップスと合わせる日に回すのが確実です。

どちらとも取れるとき|隙間はあるのに、編み目が粗い

体からはほどよく離れているけれど、編み目が粗くて手編みのような表情がある。こういうセットアップは、着ていて楽で、見た目にも温かいので、秋冬にいちばん手が伸びやすい1着かもしれません。

粗い編み目は、それだけで休日の印象を運んできます。仕事の日に着るなら、ニットの面積を減らすか、布の硬さを足すかのどちらかを選んでください。

ニットの面積を減らすなら、上下を分けて片方だけ着ます。粗い編み目のトップスを、張りのある布のパンツと合わせる。粗い編み目のスカートを、襟のある布のシャツと合わせる。全身の半分が布になると、粗い編み目は「温かみのある1枚」として職場になじみます。

布の硬さを足すなら、上下で着たうえに布のジャケットを重ねます。粗い編み目のニットは厚みがあるので、ジャケットは肩と身幅に余裕のある形でないと、腕を動かしたときに窮屈になります。いつものジャケットに袖を通して、腕を前に伸ばしたとき、背中が突っ張らないかを確かめてください。

1cmに4目のような、細かいと粗いのあいだのセットアップは、職場の雰囲気で決めて構いません。スーツの人が多い職場では粗い側に、私服の人が多い職場では細かい側に入れて、それぞれの着方を選んでください。

職場の雰囲気で変わる線|スーツが多い職場・きれいめの職場・私服の職場

同じニットのセットアップでも、職場によって通る線は動きます。自分の職場がどこに近いかで、上の表の使い方を少し変えてください。

スーツの人が多い職場では、上下そろえて着るのは、編み目が細かく隙間もあるものに限るのが安全です。それでも来客や外部との会議がある日は、上に布のジャケットを重ねたほうが落ち着きます。ニットのセットアップだけで1日過ごすのは、内勤の日にしておくと迷いません。

きれいめの服装の人が多い職場では、表の通りに使えます。編み目と隙間の組み合わせで着方を決めれば、浮くことはまずありません。

私服の人が多い職場では、粗い編み目のセットアップを上下で着ても、ほとんど目立ちません。ただ、私服の職場でも、取引先との打ち合わせやプレゼンの日には、細かい編み目のものを選ぶか、ジャケットを足すかしたほうが話に集中してもらえます。服が話の邪魔をしない、というのが仕事の日の線引きです。

靴とバッグで受け止める|ニットの柔らかさを足元で締める

ニットのセットアップは、全身が柔らかい表面でつながるぶん、靴とバッグの影響を強く受けます。同じセットアップでも、合わせる靴で仕事の服にも休日の服にもなります。

仕事の日の靴は、甲が覆われていて、表面がなめらかな革のものが合わせやすいでしょう。パンプス、ローファー、甲の浅いブーツなどです。スニーカーや、スエードのような起毛した靴を合わせると、ニットの柔らかさと重なって、くつろいだ印象が強くなります。

**ニットのスカートに合わせる靴は、スカートの裾と靴のあいだに見える脚の色で選んでください。**タイツの色をスカートか靴のどちらかにそろえると、裾から足元までが途切れずにつながって見えます。肌色のストッキングで脚が見えると、スカートと靴が離れて見えて、全身が上下に分かれます。

バッグは、自立する形の革か、張りのある布のものを選びます。くたっとした布のトートや、編み目のあるかごのバッグは、ニットの柔らかさと重なります。バッグの色は靴とそろえると、離れた2か所に同じ色が置かれて、全身がまとまって見えます。

買う前に試着室で見る5つ

これから仕事用にニットのセットアップを買うなら、試着室でこの5つを確かめてください。

  1. 定規の代わりに指の幅で、編み目が細かくそろっているかを見る。指1本の幅(約1.5cm)に7〜8目以上並んでいれば、1cmに5目の目安に届く
  2. 上下とも着て、脇の下とお尻の横をつまむ。2cm以上つまめるか
  3. 試着室の椅子に座って、お尻の横とお腹の前をもう一度つまむ。1cm以上残るか
  4. 腕を前に伸ばして、背中と脇が突っ張らないかを見る。上にジャケットを重ねる予定なら、いつものジャケットの身幅を思い出して比べる
  5. 試着室の照明の下で生地を1枚だけ広げて、手のひらが透けて見えないかを見る

試着できない通販で買うときに見るところ

通販でニットのセットアップを買う場合は、試着室の5つが使えません。そのかわりに、商品の説明と写真から、編み目と隙間を読み取ります。

編み目は、説明の中の素材と編み方の書き方で見当がつきます。「ハイゲージ」と書かれていれば細かい側、「ローゲージ」「ざっくり」と書かれていれば粗い側です。書かれていないときは、生地を近くで写した写真を探して、編み目のひとつひとつが見分けられるかを見てください。見分けられないほど細かければ、細かい側と考えて構いません。

隙間は、身幅とヒップの寸法から読みます。自分の手持ちで、隙間がちょうどよかったニットを平らに置いて身幅を測り、商品の身幅と比べます。手持ちより2cm以上小さい身幅なら、体に沿う側に入ると考えてください。モデルの着用写真は、背の高さや姿勢で見え方が変わるので、寸法の比べ合わせを優先します。

5つのうち、編み目と隙間の2つが通っていれば、上下そろえて仕事に着られる1着です。どちらか片方だけなら、上の章のどの組み合わせに入るかを考えて、羽織りやジャケットを足す前提で買うかどうかを決めてください。

迷ったら、窓と指で確かめてから家を出る

ニットのセットアップを仕事に着ていくか迷う朝は、色や形を見比べる前に、2つだけ確かめてください。窓に透かして編み目を見ること、脇とお尻の横をつまむこと。

編み目が細かく、隙間があれば、そのまま上下で着て出かけられます。どちらかが外れたら、外れたほうを布の服で補います。編み目が粗ければ布の上着を、隙間がなければ長めの羽織りを。

**上下を考えなくていいのがセットアップのいいところですが、仕事の日だけは、足すものを1つ考えておく。**そのひと手間で、楽な服のまま、職場で落ち着いて過ごせます。

よくある問い

Q. ニットのセットアップは、仕事にはカジュアルすぎますか
編み目の細かさと、体との隙間しだいです。定規を当てて1cmに5目以上ある細かい編み目で、脇とお尻の横の生地が2cm以上つまめるなら、上下そろえて着ても、きれいめの職場で浮くことはまずありません。編み目が3目以下の粗いものや、体の線にぴったり沿うものは、ニットらしさが前に出て休日の印象に寄ります。その場合も、上に布のジャケットを重ねるか、上下を分けて片方だけ着れば、仕事の日に使えます。
Q. ニットのスカートが座るとお尻の形に伸びてしまいます。防ぐ方法はありますか
完全には防げませんが、伸びにくくすることはできます。まず同じセットアップを2日続けて着ないこと。ニットは1日休ませると、伸びた部分が戻りやすくなります。次に、スカートの下に滑りのよいペチコートを履くと、座ったときに生地が引っ張られにくくなります。保管はハンガーに吊るさず、たたんで棚に置いてください。吊るすと自分の重さで縦に伸びて、お尻の丸みがかえって残ります。それでも座る時間が長い日には、ニットのスカートではなく布のスカートを合わせて、トップスだけを着る日に回すのが確実です。
Q. セットアップの上下を別々に着てもいいですか
着て構いません。ただ、ニットのセットアップは上下で傷み方が違うことを知っておいてください。トップスは脇と袖口、スカートやパンツはお尻と膝から毛玉や伸びが出ます。別々に着る回数が多いと、片方だけ色や表面の感じが変わって、いざ上下で着たときにそろわなくなります。上下でも着たいなら、別々に着る日と上下で着る日をおおよそ同じ回数にしてください。もう上下で着るつもりがないなら、気にせず別々に回して構いません。
Q. 厚手のニットセットアップは冬の職場で暑くないですか
暖房の効いた職場では、厚手のニットを上下で着ると暑く感じることがあります。冬だから厚手を選ぶ、とは限りません。席のまわりが暖かい職場なら、細かい編み目の薄手のセットアップを選んで、通勤の寒さはコートで受け止めるほうが1日を快適に過ごせます。厚手のセットアップは、暖房の弱い職場や、外回りの多い日に向いています。

— メグラシ編集部

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