セットアップの着こなし|上下を別々に着るなら、艶と色の濃さを見る

**手持ちのセットアップのジャケットを、窓際で斜めから見てください。**生地の上に、光の筋が走って見えますか。
セットアップの着こなしは、上下をそろえて着るか、別々に使うかで考え方が変わります。そして、どちらに向いているかは形ではなく、生地の艶と色の濃さと表面の凹凸でほぼ決まっています。先にそこを確かめてから、合わせ方を決めてください。
スーツとしてのパンツスーツの着方はパンツスーツの着こなしに、デニムの上下はデニムセットアップは上下の濃さで決まるに分けてあります。この記事は、ウールやポリエステルのきれいめなセットアップを、何通りに使えるかの話です。
結論:艶・色の濃さ・凹凸の3つで、別々に着られるかが分かる
| 見る場所 | 別々に着やすい | そろえて着る前提 |
|---|---|---|
| 艶 | 斜めから見ても光の筋が出ない | 光の筋がはっきり出る |
| 色の濃さ | 中間の濃さ(グレー・ベージュ・茶・くすんだ色) | 黒・濃紺の無地 |
| 表面の凹凸 | 指でなでて引っかかりがある(起毛・織りの目) | つるりとして平ら |
**3つのうち2つ以上が左側なら、上下を別々に着られます。**1つ以下なら、そろえて着ることを基本にして、別々に使うのは下だけにしておくと無理がありません。
艶があって、色が濃くて、表面が平ら。この3つがそろった生地は、上だけを着るとスーツのジャケットだけを着ているように見えます。それが悪いのではなく、そういう役目の生地だということです。
確かめ方|手持ちでも店でも、3分で済む
- 艶……窓際か照明の下で、生地を45度くらい斜めから見る。光が細い線になって走れば「艶あり」
- 色の濃さ……白い紙の上に袖口を置く。紙との差が強すぎて色の名前が言いにくいほど暗ければ「濃い」
- 凹凸……指の腹で生地を縦になでる。引っかかりや毛羽を感じれば「凹凸あり」
店で確かめるときは、売り場の照明が強いぶん艶が出て見えます。**迷ったら、艶ありの側に数えてください。**家の光の下では、店より艶が控えめに見えることが多いからです。
上下そろえて着る|段は中の1枚と靴で決める
そろえて着るときに動かすのは、中の1枚と靴の2か所だけです。
| 段 | 中の1枚 | 靴 |
|---|---|---|
| きちんと(会議・来客) | 襟のあるブラウス | かかとのある革靴 |
| ふだんの仕事 | 首元の詰まったニット | かかとの低い革靴 |
| 休日 | 無地のカットソー | スニーカー・ぺたんこ靴 |
2か所を両方変えると段がはっきり動き、片方だけなら中間になります。**ジャケットと下は触りません。**そろえて着ることの強みは、上下の面が1枚につながって見えることなので、そこを崩すと別々に着るのと同じ難しさが出てきます。
秋の日中に上着を脱ぐ時間が長い日は、脱いだあとの中が下とつながるかも見てください。中の1枚が下と同じ系統の色なら、脱いでも全身がまとまります。
ジャケットだけを使う|下は2段離すか、素材を変える
ジャケットだけを使うときに、いちばん失敗しやすいのは近い色の違う生地を合わせることです。紺のジャケットに、少しだけ色味の違う紺のパンツ。並べると、そろえようとして合わなかったように見えます。
選び方は2つのどちらかです。
- 明るさを2段離す……紺なら、明るいグレー・生成り・淡いベージュ。黒なら、グレーやベージュ
- 素材をはっきり変える……同じくらい濃い色でも、デニム・ニット・コーデュロイのように表面が違うもの
明るさの段は、白い紙の上に2つを並べて、目を細めても2色に分かれて見えるかで確かめます。細めると1色に溶けるなら、近すぎます。ジャケットの色と合わせる相手の考え方はネイビージャケットコーデにも詳しく書きました。
下だけを使う|パンツもスカートも、上を柔らかくする
下だけを使うのは、ジャケットだけを使うより簡単です。パンツやスカートは、単品で見ると少しきちんとしたボトムとして読まれるからです。
合わせる上は、下より柔らかいものにします。ニット、とろみのあるブラウス、カットソー。上も硬い素材にすると、ジャケットを忘れて出てきたように見えることがあります。
センタープレスのはっきりしたパンツは仕事寄り、プレスのないものや裾に向かって広がるものは休日にも寄せられます。センタープレスのあるパンツの合わせ方はスラックスコーデにまとめてあります。
秋冬のセットアップ|ウール・フランネル・ツイードは別々に着やすい
秋から冬にかけて売り場に並ぶセットアップは、ウールやフランネル、ツイードのように表面に起毛や織りの目があるものが増えます。これらは3つの見方のうち凹凸で必ず左側に入るので、別々に着やすい生地です。
特にツイードやざっくりした織りのジャケットは、単品で着ても違和感がなく、デニムやニットのスカートとも合います。逆に、下のほうは織りの目が目立つぶん、合わせる上をなめらかな素材にすると釣り合いが取れます。
コートを重ねる季節は、ジャケットの着丈とコートの着丈に10cm以上の差があるかも見てください。差が小さいと、コートの裾からジャケットが少しだけのぞきます。秋のジャケットの重ね方は秋のジャケットコーデにもあります。
どちらとも取れるとき①|艶は控えめだが、色が黒や濃紺
艶は出ないけれど色が濃い、というセットアップは多くあります。3つのうち「艶なし」と「凹凸あり」で2つ左側なら、別々に着られる側です。
ただし、ジャケットだけを使うなら素材を変えるほうを選んでください。濃い色のジャケットに明るい下を合わせると、上に重さが集まりやすくなります。濃い色のまま、デニムや厚手のニットスカートのように表面の違う下を合わせるほうが、全体の重さが散ります。
下だけなら、濃い色のパンツやスカートとして、どんな上とも合わせやすい1枚です。
どちらとも取れるとき②|中間の色だが、とろみと艶がある
ベージュやグレーでも、ポリエステルのとろみのある生地は艶が出ます。色は左側、艶は右側、凹凸はたいてい右側です。
この場合は、そろえて着るのを基本にしてください。別々に使うなら下だけにします。とろみのあるパンツやスカートは、ニットやカットソーと合わせると、休日にも無理なく寄せられます。
ジャケットだけを使うと、光沢が合わせる下と釣り合わないことが多くなります。どうしても使いたいときは、下も艶のある素材にして、光り方の量をそろえてください。
どちらとも取れるとき③|上下で、ゆとりの量が違う
ジャケットが大きめで、パンツが細め。あるいはその逆。上下のゆとりの量が違うセットアップは、そろえて着るとその差がそのまま形になります。
そろえて着るときは、中の1枚を体に沿うものにして、差を広げすぎないようにします。別々に使うときは、大きいほうを外に出すと扱いやすくなります。大きめのジャケットなら、細めのデニムやタイトなスカートと。細めのジャケットなら、ゆとりのあるパンツと。
上下で傷み方をそろえる
セットアップを長く上下で着るなら、上下の色がずれないように扱うことも大切です。パンツやスカートだけを何度も洗うと、ジャケットより先に色が抜けていきます。
別々に着る日が多い1着ほど、下だけが先に明るくなりやすい傾向があります。そろえて着る日の前に、一度上下を並べて色の差を見ておいてください。差が出てきたら、そろえて着る日を減らし、別々に使う日を増やしていくのが自然な流れです。洗い方そのものはスーツの洗い方に分けてあります。
買うときに見る場所
別々にも使いたいなら、買う前に次の3つを試してください。
- 売り場の照明の下で、斜めから生地を見る
- 袖口を、自分の手持ちの服に近い色の横に置いてみる
- 下だけを試着して、手持ちのトップスを思い浮かべる
3つのうち2つ以上が合えば、別々に使える1着です。1つ以下なら、そろえて着る前提で選び、中の1枚と靴で段を変える使い方を考えてください。どちらが良い悪いではなく、役目が違うだけです。
よくある行き違い
**「セットアップは上下別々に着てこそ元が取れる」。**そろえて着る前提の生地を無理に別々にすると、どちらも半端に見えます。中の1枚と靴で3段に使い分ければ、そろえて着るだけでも十分に回ります。
**「ジャケットだけなら、同じ色の下を合わせれば間違いない」。**近い色の違う生地がいちばん失敗しやすい組み合わせです。2段離すか、素材を変えてください。
**「秋冬のセットアップは重いので、別々に着るほうがいい」。**起毛や織りのある生地は別々に着やすいのは確かですが、そろえて着ると面がつながって、かえって軽く見えることもあります。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. セットアップを上下別々に着ても変に見えませんか
- 生地によります。窓際で斜めから見て光の筋が出ない、白い紙の上に置いて色が沈みすぎない、指でなでて表面に引っかかりがある。この3つのうち2つ以上当てはまれば、別々に着ても片方だけ取り残された感じにはなりません。反対に、艶があって黒や濃紺の無地なら、ジャケットだけを着るとスーツの上だけを着ているように見えやすくなります。その場合は下だけを使うほうが無理がありません。
- Q. ジャケットだけを着るとき、下は何を合わせればいいですか
- セットアップの色から、明るさを2段離した色か、素材がはっきり違うものを合わせます。紺のジャケットなら、明るいグレーや生成り、あるいは濃い色でもデニムやニットのように表面の違う素材です。避けたいのは、同じくらいの濃さの紺や黒を別の生地で合わせることです。近い色の違う生地は、そろえようとして失敗したように見えます。
- Q. 仕事と休日の両方でセットアップを使いたいです。何を変えればいいですか
- 中の1枚と靴の2か所だけを変えます。仕事の日は、襟のあるブラウスか首元の詰まったニットと、かかとのある革靴。休日は、無地のカットソーかクルーネックのニットと、スニーカーかぺたんこの靴。ジャケットと下はそのままで構いません。2か所を両方変えると印象がはっきり切り替わり、片方だけなら中間になります。
- Q. セットアップを買うとき、別々に着られるかを店で確かめる方法はありますか
- 3つを試してください。売り場の照明の下で斜めから生地を見て、光の筋が出るか。袖口を自分の手持ちの服の色に近いものの横に置いて、並べて違和感がないか。パンツやスカートだけを試着して、手持ちのトップスを思い浮かべて合いそうか。3つのうち2つ以上が合えば、別々に使える1着です。1つ以下なら、そろえて着る前提で買ってください。
— メグラシ編集部





