七五三の母親のパンツスーツ|参道・撮影・食事会の一日で着こなす

**七五三の当日、あなたの予定は参拝だけですか。それとも写真館と食事会まで続きますか。**パンツスーツで行く日の着こなしは、場面の数で変わります。
七五三の母親にとって、パンツスーツは動きやすい1着です。石段のある神社や砂利の参道で歩きやすく、子どもの帯を直すためにしゃがんだり、下の子を抱き上げたりしても、裾を気にせずに済みます。一方で、仕事の服として持っている人が多いぶん、そのまま着ると職場に向かう人のように見えることがあります。
この記事では、子どもが和装か洋装か、写真をどこで撮るか、祖父母が同席するかの3つから、七五三の日のパンツスーツの着こなしを決めます。パンツスーツそのものの裾丈の決め方はパンツスーツの着こなしに、七五三の親の服装の可否は七五三の親の服装にまとめてあります。
結論:色は子どもより一段引き、中の1枚と小物で行事に寄せる
七五三の日のパンツスーツは、次の組み方が基本です。
| 場所 | 選ぶもの | 理由 |
|---|---|---|
| 色 | 紺・灰・ベージュの中から、子どもの晴れ着とぶつからないもの | 主役は子ども。母親は輪郭を作る側 |
| ジャケットの丈 | 腰骨にかかるくらい | しゃがんだときに背中が出ず、立ったときに重く見えない |
| パンツの形 | 裾に向かってまっすぐか、ややゆとりのあるもの | 石段で膝が突っ張らない |
| 裾丈 | かかとの上半分にかかる長さ | 参道の砂利で裾が汚れない |
| 中の1枚 | 柔らかい素材のブラウス | 仕事の印象を薄める、いちばん効く場所 |
| 小物 | 小ぶりのハンドバッグと、胸元に光るもの1つ | 行事の日であることを示す |
| 足元 | ヒール3〜5cmの太めのかかとのパンプス | 石段と砂利で歩ける |
**仕事の服と行事の服の違いは、中の1枚と小物に出ます。**スーツ本体はそのままで構いません。
七五三の日の母親は、写真に写る人であり、同時に子どもの世話をする人でもあります。草履を履かせ、帯を直し、千歳飴の袋を持ち、下の子の手を引く。その合間に家族写真の列に並びます。パンツスーツは、この2つの役を1着で引き受けられる服です。ワンピースのように裾を押さえる必要がなく、着物のように動きが制限されることもありません。だからこそ、写る人としての側を、中の1枚と小物で補ってあげる必要があります。
七五三の一日を4つの場面に分ける
七五三の日の予定は、家族によって違います。場面ごとに、パンツスーツで気をつける場所が変わります。
| 場面 | よくある時間 | 母親の動き | パンツスーツで見る場所 |
|---|---|---|---|
| ① 受付と祈祷 | 30〜60分 | 立つ・座る・お辞儀 | ジャケットの前を留めるか |
| ② 参道と境内の撮影 | 20〜40分 | 歩く・しゃがむ・抱き上げる | 膝と腰の突っ張り、裾の汚れ |
| ③ 写真館 | 60〜120分 | 子どもの着替えを手伝う・並んで立つ | 色と、ジャケットのしわ |
| ④ 食事会 | 90〜120分 | 座る・取り分ける | 脱いだあとの中の1枚 |
参拝だけの日は①と②、写真館で撮る日は③が加わり、祖父母と食事をする日は④まで続きます。場面が増えるほど、中の1枚の重みが増すと考えてください。参拝だけの日の考え方は七五三のお参りだけの日にもあります。
先に決める①|子どもが和装か洋装か
子どもの装いで、母親のパンツスーツの格と色の幅が決まります。
| 子どもの装い | 母親のパンツスーツ | 中の1枚 | ひとこと |
|---|---|---|---|
| 着物(3歳の被布) | 紺・灰・ベージュ | 柔らかいブラウス | 被布の色を見てから決める |
| 着物(5歳の羽織袴) | 紺・濃い灰 | 白か淡い色のブラウス | 父親がスーツなら並べて色を見る |
| 着物(7歳の帯付き) | 紺・灰・ベージュ | 光沢のある無地 | 帯の色と母のブラウスをそろえると写真でつながる |
| ワンピースやドレス | 紺・灰・ベージュ | 柔らかいブラウス | 子の服と同じ素材感を避ける |
| 子ども用のスーツ | 灰・ベージュ | 淡い色のブラウス | 紺の上下が親子で並ぶと重くなる |
| 普段着に近い装い | 手持ちのジャケットとパンツでもよい | ニットでもよい | 母親が上回らないように |
**子どもが着物の日は、母親がパンツスーツでも浮きません。**写真に並んだとき、主役の着物の華やかさが際立つからです。気になるなら、胸元にブローチやコサージュを1つ足すと、行事の装いであることがはっきりします。
子どもが洋装の日は、親子の服の素材が近くなりやすい点に気をつけてください。子どものワンピースがベロアなら母親のブラウスはなめらかな織りに、子どものスーツがウールなら母親は光沢のあるブラウスに、と素材の表情をずらすと、親子で並んだときにどちらが主役かがはっきりします。
先に決める②|写真館で撮るか、神社で撮るか
写真をどこで撮るかで、色の決め方が変わります。
| 撮る場所 | 光 | 母親のスーツの色で気をつけること |
|---|---|---|
| 写真館のスタジオ | 正面からの強い照明 | 黒は沈み、白っぽいベージュは飛びやすい |
| 神社の境内(晴れ) | 上からの日差しと木の影 | 明るい灰とベージュは影でくすむ |
| 神社の境内(曇り) | 柔らかく全体に回る | 紺と灰はどちらも落ち着く |
| 社殿の前(屋根の下) | 暗め | 濃い紺と黒は輪郭が消えやすい |
| 撮らない | なし | 色は自由に選んでよい |
家族写真で全員の色を合わせる考え方は七五三の家族写真にあります。母親のパンツスーツは、家族の中で子どもの次に面積が大きい1着なので、写真の印象を左右します。
先に決める③|祖父母が同席するか
祖父母が同席する日は、全体の格をそろえる必要が出てきます。
| 同席する人 | 祖父母の装い | 母親のパンツスーツ |
|---|---|---|
| 祖父母なし | なし | 手持ちのものでよい |
| 片方の祖父母 | スーツや訪問着 | ジャケットの前を留め、中を明るく |
| 両家の祖父母 | スーツや訪問着 | 濃い色を選び、小物を控えめに |
| 祖母が着物 | 訪問着や色無地 | パンツスーツで構わない。中の1枚に光沢を |
| 祖父母がカジュアル | ジャケットなし | ジャケットを脱いでも成り立つ中の1枚に |
祖母が着物で、母親がパンツスーツという組み合わせは珍しくありません。母親が子どもの世話で動き回る役だと、祖父母のほうも分かっているからです。
色|子どもの晴れ着から一段引く
母親のパンツスーツの色は、子どもの晴れ着の地色を見てから決めます。
| 子どもの晴れ着の地色 | 合わせやすい母親の色 | 合わせにくい色 |
|---|---|---|
| 赤・朱 | 紺・濃い灰・ベージュ | 赤みの強い茶色 |
| ピンク・桃色 | 紺・灰・ベージュ | 明るいピンクのブラウスとの組み合わせ |
| 黄・山吹 | 紺・濃い灰 | 黄みの強いベージュ |
| 水色・薄い青 | 紺・灰・ベージュ | 明るい水色のブラウス |
| 白・生成り | 紺・濃い灰 | 白いブラウスの上下 |
| 紺・黒(羽織袴など) | 明るい灰・ベージュ | 濃い紺の上下 |
| 緑・抹茶 | 灰・ベージュ | 緑みの灰 |
| 紫・藤 | 紺・灰 | 紫みのブラウス |
色の濃さは、子どもの晴れ着の隣に置いて、先に目に入るのが子どものほうになるかで確かめます。前日に子どもの着物かドレスを床に広げ、その横に自分のパンツスーツを置いてみてください。
晴れ着をレンタルする家族は、当日まで実物を見られないこともあります。その場合は、予約のときの写真や見本の色を手元に残しておき、紺・灰・ベージュのどれに合わせるかを先に決めておくと、当日の朝に迷いません。写真が手元にないなら、どの色の晴れ着にも合わせやすい濃い紺か灰を選んでおくのが安全です。
生地|秋の神社の光と、座る時間
七五三は10月から11月の行事です。秋の生地を選ぶと、季節に合います。
| 生地 | 見え方 | 七五三の日 |
|---|---|---|
| 秋冬向けのウール | 表面がなめらかで落ち着く | 向いている |
| ウールに化繊が混ざったもの | しわになりにくい | 写真館や食事会が続く日に |
| 化繊のストレッチ | 動きやすい | しゃがむ・抱き上げる日に。光沢が強すぎないものを |
| ツイードや起毛 | 柔らかく見える | 行事らしさが出る。抱っこした子の着物に毛が付かないか確認 |
| 夏向けの薄い生地 | 秋の境内では寒く見える | 10月上旬の暖かい日まで |
| 光沢の強い生地 | 晴れた境内で光る | 写真で目立ちすぎることがある |
座る時間が長い日は、しわになりにくい生地を選びます。祈祷で30分、食事会で2時間座ると、膝の裏と腰にしわが残ります。写真館での撮影が食事会のあとなら、なおさらです。
生地のしわになりやすさは、家で確かめられます。パンツの膝の裏の布を手のひらで10秒握り、離したあとにしわがどれだけ残るかを見てください。すぐに戻るなら当日の長い座り時間にも耐えます。握った跡がくっきり残るなら、祈祷のあとに撮影を入れる、食事会の前に写真館に行く、と予定の順番で補うこともできます。
ジャケットの丈|しゃがむ・抱き上げる
七五三の母親は、何度もしゃがみます。子どもの草履を履かせる、帯を直す、目線を合わせて話す。ジャケットの丈は、この動きで決めます。
| ジャケットの丈 | 立ったとき | しゃがんだとき | 七五三の日 |
|---|---|---|---|
| 腰骨より上(短め) | 軽く見える | 背中とブラウスの裾が出る | 中の1枚を長めにすれば可 |
| 腰骨にかかる | 落ち着いて見える | 背中が出ない | 向いている |
| お尻の半分まで | きちんと見える | 裾が床に付くことがある | 向いている |
| お尻が隠れる長さ | 重く見えることがある | 裾が床に付く | 抱き上げる場面が多い日は避けたい |
家で一度、ジャケットを着たまましゃがみ、背中の裾が出ないか、裾が床に付かないかを鏡で確かめておきます。ジャケットの丈の考え方はジャケットの丈が中途半端に見えるにも書いてあります。
パンツの形|石段と参道の砂利
神社には、石段と砂利の参道があることが多いです。パンツの形は、脚を大きく上げる動きで選びます。
| パンツの形 | 石段 | しゃがむ | 七五三の日 |
|---|---|---|---|
| 裾に向かってまっすぐ | 上りやすい | 膝が突っ張らない | 向いている |
| 腰から裾まで幅が広い | 上りやすい | 裾が地面に付きやすい | 裾丈を短めに |
| 裾に向かって細い | 膝が突っ張ることがある | 太ももが張る | ストレッチの生地なら可 |
| 裾が広がる | 裾を踏みやすい | 裾が地面に付く | 石段の多い神社では避けたい |
| くるぶしより上の丈 | 上りやすい | 足首が出る | 秋の朝は寒く見えることがある |
石段を上る前に、パンツの太ももをつまんで少し持ち上げると、膝が突っ張らずに上れます。着物の子どもの手を引きながら上るときも、自分の脚が自由に動くことがいちばん大事です。
着物を着た子どもは、裾が狭いので石段を上るのに時間がかかります。母親は子どもより一段下に立って、手を引くか、背中を支えることになります。このとき、自分の膝が子どもの帯の高さまで上がります。パンツの腰まわりに指1本ぶんのゆとりがあれば、この動きで突っ張ることはありません。
裾丈|歩く靴のかかとの高さ
パンツの裾丈は、当日に履く靴で決まります。
| 当日の靴 | かかとの高さ | 合う裾丈 |
|---|---|---|
| 太めのかかとのパンプス | 3〜5cm | かかとの上半分にかかる |
| 低いかかとのパンプス | 1〜2cm | かかとの上端にかかる |
| ローファーなどの平らな靴 | 1cm前後 | くるぶしの下 |
| ショートブーツ | 3〜5cm | ブーツの筒に少しかかる |
参道の砂利の上では、裾が長いと地面に擦れて汚れます。靴を履いた状態で鏡の前に立ち、裾が床から1cm以上離れているかを見てください。足元の決め方は七五三の母親の服装は足元からに詳しくあります。
中の1枚|ジャケットを脱ぐ食事会まで考える
パンツスーツを行事の装いに寄せる、いちばん効く場所が中の1枚です。
| 中の1枚 | 印象 | 七五三の日 |
|---|---|---|
| 白い襟付きのシャツ | 仕事・式典 | 避けたい。着るなら襟を外に出さない |
| 柔らかい素材のブラウス | 行事・お祝い | 向いている |
| ボウタイのブラウス | 華やか | 向いている。結び目が抱っこで潰れないか確認 |
| 光沢のある無地のカットソー | 落ち着いた華やかさ | 向いている |
| 薄手のニット | 柔らかい | 向いている。毛玉のないものを |
| フリルの多いブラウス | 甘い | 子どもより目立たないか確認 |
| ノースリーブ | ジャケットを脱ぐと寒く見える | 食事会がある日は避けたい |
食事会でジャケットを脱ぐ日は、中の1枚が主役になります。袖があり、肌着の線が透けないものを選んでください。色は、子どもの晴れ着の中の1色を淡くしたものにすると、写真で家族がつながって見えます。
中の1枚の襟元は、ジャケットの襟の開きに合わせて選びます。ジャケットの襟が深く開いているなら、首元が詰まったボウタイや丸首のブラウスで開きを埋めます。ジャケットの襟が浅いなら、Vの開きのブラウスにすると、襟元が二重に詰まって窮屈に見えることを避けられます。どちらの場合も、お辞儀をしたときに胸元が開きすぎないかを鏡で見ておくと安心です。
足元|参道で歩ける靴
足元は、石段と砂利で歩けることが最優先です。
| 靴 | 石段 | 砂利 | 七五三の日 |
|---|---|---|---|
| 太めのかかとのパンプス(3〜5cm) | 歩きやすい | 歩きやすい | 向いている |
| 細いかかとのパンプス | 歩きにくい | 砂利に埋まる | 避けたい |
| 低いかかとのパンプス | 歩きやすい | 歩きやすい | 向いている |
| ローファー | 歩きやすい | 歩きやすい | パンツスーツなら向いている |
| スニーカー | 歩きやすい | 歩きやすい | 祈祷がある日は避けたい |
| ショートブーツ | 歩きやすい | 歩きやすい | 11月下旬の寒い日に。飾りのないものを |
ストッキングは肌色にします。子どもの草履を持ち歩く日は、自分の靴も歩きやすさを優先してください。
新しい靴を七五三の日に初めて履くのは避けてください。参道を往復し、石段を上り下りし、写真館まで歩くと、合計で数千歩になることがあります。前の週末に一度履いて近所を歩いておくと、当日に靴擦れで子どもの世話に集中できなくなる心配が減ります。
羽織り|11月の朝と夕方
七五三の朝と夕方は、日中より冷えます。11月中旬を過ぎると、朝の気温が10度を下回る日もあります。
| 朝の気温 | 羽織り | ひとこと |
|---|---|---|
| 15度以上 | なし | ジャケットだけで足りる |
| 10〜14度 | 薄手のコートか、大判のストール | 祈祷のあいだは脱ぐ |
| 9度以下 | 膝上丈のコート | ジャケットの裾が出ない長さを |
| 雨の日 | 撥水のコート | 子どもの着物を濡らさない傘の大きさも |
コートは、祈祷の前と撮影のときに脱ぐことになります。脱いだあとの置き場所がない神社もあるので、父親や祖父母に持ってもらう段取りを決めておきます。
七五三の時期は、10月の初めと11月の終わりで気温が大きく違います。10月の暖かい日はジャケットだけで汗ばむこともあり、11月下旬の曇りの日は境内で長く立つと体が冷えます。どちらの日にも合わせやすいのは、ジャケットの上から羽織れる大判のストールです。祈祷のあいだは畳んでサブバッグに入れ、撮影の合間だけ肩に掛けると、写真に写る時間を邪魔しません。
小物|鞄・アクセサリー・胸元
小物は、仕事の印象を薄めるもう1つの場所です。
| 小物 | 七五三の日 | ひとこと |
|---|---|---|
| 鞄 | 小ぶりのハンドバッグ | 子どもの着替えはサブバッグに分ける |
| サブバッグ | 布か革の、底が広いもの | 草履・着替え・飲み物を入れる |
| ネックレス | 一連の真珠や、小さな粒のもの | 抱っこで引っかからない長さに |
| ブローチ・コサージュ | 胸元に1つ | 子どもの着物より小さいものを |
| 時計 | 細いベルトのもの | ビジネス用の大きな時計は外す |
| 髪飾り | 小さなバレッタ | 子どもより大きな飾りは避けたい |
仕事用の大きな鞄は持たないようにしてください。中身を入れ替えるのが面倒でも、行事の日はハンドバッグとサブバッグに分けたほうが、写真に写ったときの印象が変わります。
サブバッグには、子どもの草履の替え、足袋の予備、おしぼり、飲み物、絆創膏などが入ります。家族写真を撮るときは、サブバッグを父親か祖父母に預けるか、写真に写らない位置に置いてから並んでください。ハンドバッグは手に持ったまま写っても構いませんが、肩に掛けた大きな鞄は写真の中で目立ちます。
場面1|受付と祈祷
社務所で受付をして、祈祷を受けます。
| すること | パンツスーツで気をつけること |
|---|---|
| 受付で申し込む | ジャケットの前を留める |
| 待合で待つ | 座ったときに膝の裏にしわがよらないか |
| 社殿に上がる | 靴を脱ぐ神社なら、ストッキングのつま先を確認 |
| 祈祷を受ける | ジャケットは着たまま。コートは脱ぐ |
| お辞儀をする | ジャケットの胸元が開きすぎないか |
社殿に上がるときに靴を脱ぐ神社があります。伝線のないストッキングと、脱ぎ履きしやすい靴を選んでおくと、子どもの草履を脱がせる手間に集中できます。
祈祷のあいだは、椅子か畳に座って20分から30分ほど過ごします。椅子の場合は膝を揃えて座り、ジャケットのボタンは留めたままにします。畳の場合は正座が基本ですが、子どもを膝に乗せることもあります。パンツスーツなら、膝を崩して子どもを抱いても裾が乱れません。祈祷が終わって立ち上がるときは、ジャケットの裾を軽く引いて、背中のしわを伸ばしておくと、そのあとの撮影で後ろ姿が整います。
場面2|参道と境内の撮影
祈祷のあとは、参道や境内で写真を撮ります。母親がいちばん動く場面です。
| 動き | パンツスーツで気をつけること |
|---|---|
| 子どもの帯や襟を直す | しゃがんだときに背中が出ないか |
| 子どもを抱き上げる | ジャケットの肩が突っ張らないか |
| 石段を上る | 膝が突っ張らないか |
| 千歳飴を持たせる | ジャケットの袖口が汚れないか |
| 家族で並ぶ | ジャケットの前を留めるか、開けるか |
家族で並んで撮るときは、ジャケットの前を留めた状態で撮ると、写真の中で母親の輪郭がまとまります。動いているあいだは前を開けておき、並ぶときだけ留めると、しわも付きにくくなります。
場面3|写真館
写真館では、子どもの着付けやヘアセットを待つ時間が長くなります。
| すること | パンツスーツで気をつけること |
|---|---|
| 着付けを待つ | 座ったままの時間が長い。しわになりにくい生地を |
| 着替えを手伝う | 袖をまくらなくて済むように、袖口の狭いブラウスを |
| 家族写真を撮る | スタジオの照明でスーツの色がどう見えるか |
| 母親だけ立つ写真 | 足を揃えて立ったときに裾が床に付かないか |
写真館によっては、家族の撮影の前に母親の衣装を確かめてくれるところもあります。気になるなら、予約のときに母親の服の色を伝えておくと、背景の色を合わせてくれることがあります。
写真館で子どもの着付けを待つあいだは、母親も付き添って細かい作業を手伝うことがあります。足袋を履かせる、髪飾りを渡す、着替えた洋服を畳む。このとき袖口が広いブラウスだと、子どもの着物や髪に引っかかります。袖口がボタンで留まるか、手首に沿う形のブラウスにしておくと、作業の邪魔になりません。
場面4|食事会
祈祷や撮影のあとに、祖父母と食事をする家族も多いです。
| 食事会の場所 | ジャケット | 中の1枚で気をつけること |
|---|---|---|
| 個室のテーブル席 | 席に着いてから脱いでよい | 袖があり、透けないもの |
| 座敷 | 脱いで畳み、自分の後ろか横に | 座ったときに背中が出ない丈 |
| ホテルのレストラン | 着たままでもよい | 中の1枚の襟元が整っているか |
| 自宅 | 脱いでよい | 汚れても目立たない色を |
座敷では、パンツスーツのほうが正座や横座りがしやすいです。ただし長時間の正座で膝が突っ張ることもあるので、ストレッチの効いた生地だと楽に過ごせます。
食事会では、子どもの着物を汚さないように、母親が取り分けや食べさせる役を担うことが多くなります。中の1枚の袖口が料理に触れないよう、ブラウスの袖を少し折り返せる形だと便利です。膝の上にはハンカチか小さな布を広げておくと、パンツに染みが付くのを防げます。
父親と並ぶとき
父親がスーツで来るなら、両親のスーツの色の関係を見ておきます。
| 父親のスーツ | 母親のパンツスーツ | 並んだときの印象 |
|---|---|---|
| 濃い紺 | 灰かベージュ | 両親がはっきり分かれる |
| 濃い紺 | 濃い紺 | 制服のようにそろう。中の1枚で差を |
| 濃い灰 | 紺かベージュ | 落ち着いてまとまる |
| 黒 | 灰かベージュ | 父親が重くなりすぎない |
| ジャケットとパンツ | 灰かベージュ | 母親が上回らないように |
両親がまったく同じ色の上下だと、写真で並んだときに制服のように見えることがあります。中の1枚の色で差を付けるか、母親が一段明るい色を選んでください。父親の装いの決め方は七五三の父親の服装にあります。
兄弟や姉妹がいる家族では、両親と子どもたちの色の数が増えます。家族全員の色を数えて、晴れ着の色を含めて3色か4色に収まっていれば、写真がまとまりやすくなります。母親のパンツスーツを紺か灰にしておくと、ほかの家族の色を受け止める土台になり、全体の色数が増えすぎません。
どちらとも取れるとき①|子どもが着物で、自分のパンツスーツが浮かないか
子どもが着物を着て、祖母も着物、母親だけがパンツスーツ。この組み合わせで浮かないか迷う人は多いです。
**浮くかどうかは、パンツスーツの色と中の1枚で決まります。**紺や灰の落ち着いた色で、中に柔らかいブラウスを着ていれば、着物の家族と並んでも違和感はありません。浮くのは、黒の上下に白いシャツを合わせて、仕事の装いのまま来たときです。迷ったら、胸元にブローチを1つ足してください。
反対に、母親がパンツスーツであることを気にして、ブラウスやアクセサリーで華やかさを足しすぎるのも避けたいところです。足すのは胸元の1か所までにして、それ以外は控えめにしておくと、着物の家族と並んだときにちょうどよい釣り合いになります。
どちらとも取れるとき②|手持ちが黒のパンツスーツしかない
黒のパンツスーツは、七五三に着ても構いません。ただし、そのままだと式典や仕事の印象が強くなります。
| 変える場所 | 黒のスーツを寄せるやり方 |
|---|---|
| 中の1枚 | 白ではなく、アイボリー・淡いピンク・明るい水色のブラウス |
| 胸元 | 一連の真珠か、小さなブローチ |
| 足元 | 肌色のストッキングに、黒か茶色のパンプス |
| 鞄 | ベージュや淡い色の小ぶりのハンドバッグ |
**4か所のうち2か所を変えるだけで、黒のスーツの印象はやわらぎます。**黒のタイツと黒の靴を合わせると全体が重くなるので、足元は肌色を残してください。
どちらとも取れるとき③|下の子を抱っこする
下の子が乳児や幼児で、当日ずっと抱っこする場合は、パンツスーツの選び方が少し変わります。
| 気をつけること | 選び方 |
|---|---|
| 抱っこ紐の跡 | ジャケットの上から抱っこ紐を使うなら、しわになりにくい生地を |
| 肩の動き | 腕を上げても肩が突っ張らない、ゆとりのあるジャケット |
| よだれや汚れ | 中の1枚とジャケットの肩に、汚れが目立ちにくい色を |
| 授乳 | 前が開くブラウスか、裾から上げられるカットソー |
抱っこの時間が長い日は、ジャケットを脱いで中の1枚だけで過ごす時間も増えます。その時間にも行事の装いに見えるよう、中の1枚を整えておいてください。
抱っこ紐をジャケットの上から使うと、肩と胸元に跡が残ります。家族写真を撮る直前だけ抱っこ紐を外して父親に預け、ジャケットの前を留め直してから並ぶ段取りにしておくと、写真の中では跡が目立ちません。
どちらとも取れるとき④|仕事用のパンツスーツをそのまま着たい
七五三のために新しくスーツを用意しなくても大丈夫です。仕事用のパンツスーツを、行事の装いに寄せる場所は2つです。
| 変える場所 | 仕事の日 | 七五三の日 |
|---|---|---|
| 中の1枚 | 白いシャツ・無地のカットソー | 柔らかい素材のブラウス |
| 鞄 | 書類の入る大きな鞄 | 小ぶりのハンドバッグ |
| 時計 | ビジネス用 | 細いベルトのもの、または外す |
| 胸元 | なし | ブローチか一連のネックレス |
**中の1枚と鞄の2つを変えれば、同じスーツでも行事の装いになります。**時計と胸元は、余裕があれば足してください。
前日に確かめる7つ
| 確かめること | 見方 |
|---|---|
| 子どもの晴れ着との色 | 床に並べて、先に目に入るのが子どもか |
| しゃがんだときの背中 | 鏡の前でしゃがむ |
| 石段を上る動き | 階段を2段飛ばしで上ってみる |
| 裾丈 | 当日の靴を履いて、床から1cm以上離れているか |
| 中の1枚の透け | 明るい窓の前で、肌着の線が出ないか |
| ストッキングの伝線 | 予備を1足、サブバッグに |
| 羽織りの置き場所 | 誰が持つか、家族で決めておく |
よくある行き違い
| よくある思い込み | 実際はこう |
|---|---|
| 七五三の母親はワンピースでないといけない | パンツスーツでも構わない。動きやすさで選ぶ人も多い |
| 黒のパンツスーツは避ける | 中の1枚と小物を変えれば着られる |
| 白いシャツなら間違いない | 仕事の印象が強くなる。柔らかいブラウスが合わせやすい |
| 父親と同じ色にそろえると統一感が出る | 同じ色の上下だと制服のように見えることがある |
| 子どもが着物なら母親も着物でないと浮く | 落ち着いた色のパンツスーツなら並んでも浮きにくい |
| 新しいスーツを買わないといけない | 手持ちのスーツの中の1枚と鞄を変えれば足りる |
七五三の母親のパンツスーツで見られているのは、スーツの新しさではありません。子どもを引き立てる色と、当日の動きについていける形です。前日に一度しゃがんで、石段を上ってみるだけで、当日の不安はかなり減ります。
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よくある問い
- Q. 七五三の母親がパンツスーツで行っても大丈夫ですか
- 大丈夫です。七五三は子どもの成長を祝う行事で、母親の装いに決まった形はありません。石段のある神社や砂利の参道では、スカートよりもパンツのほうが歩きやすく、子どもの着付けを直すためにしゃがむ場面でも裾を気にせずに済みます。気をつけたいのは、仕事用に見えすぎないことです。中の1枚を柔らかいブラウスにする、胸元に小さなブローチを足すといった1か所の変化で、行事の装いに寄せられます。
- Q. 子どもが着物のとき、母親のパンツスーツは何色がいいですか
- 子どもの着物の地色から一段引いた色を選びます。赤やピンクの着物なら、紺・濃い灰・ベージュのどれでも合います。紺や黒の着物なら、明るい灰かベージュにすると、写真で子どもと母親の境目が沈みません。白や淡い色の着物なら、紺か濃い灰で輪郭を作ると子どもが引き立ちます。迷ったら、子どもの着物を床に広げ、その横に手持ちのスーツを置いて、どちらが先に目に入るかを見てください。
- Q. 黒のパンツスーツしか持っていません
- 黒でも行けます。ただし黒の上下に白いシャツを合わせると、式典や仕事の印象が強くなります。中の1枚を、白ではなく淡いピンクやアイボリー、明るい水色のブラウスにして、胸元か襟元に光るものを1つ足してください。足元も黒のパンプスなら、ストッキングは肌色にします。黒のタイツと黒の靴を合わせると、全体が重くなります。
- Q. 仕事で着ているパンツスーツをそのまま着てもいいですか
- 着て構いません。七五三のために新しく用意する必要はありません。仕事の印象を薄めるには、中の1枚と小物の2か所を変えます。シャツを柔らかい素材のブラウスにする、ビジネス用の大きな鞄を小ぶりのハンドバッグにする。この2つだけで、同じスーツでも行事の装いに見えます。
- Q. 食事会でジャケットを脱いでもいいですか
- 個室の食事会なら、席に着いてから脱いで構いません。脱いだあとは中の1枚が主役になるので、ノースリーブや肌着の線が透けるものは避け、袖のあるブラウスにしてください。祖父母が同席する席で、座敷に上がる場合は、ジャケットを脱いで畳み、自分の後ろか横に置きます。
— メグラシ編集部





