七五三の父親の服装は、スーツの濃さを一段で決める|母と子から引き算する手順

七五三の父親の装いで最初に決めるのは、形ではありません。濃さです。
上着の名前や生地の種類をいくら比べても、当日の写真で決まるのはそこではありません。並んだ家族のなかで、自分がどの明るさに立っているか。ここが一段ずれると、服そのものは整っていても列が割れて見えます。
濃さは、白いコピー用紙を一枚あてれば数えられます。準備は30秒です。
濃さを三段に分ける|白い紙を一枚あてる
窓のそばに立って、上着の生地の上に白い紙を置いてください。紙と生地を同時に見て、明るさの差を見ます。
- 濃い段:紙との差がはっきり大きい。離れて見ると面が沈む
- 中の段:紙より暗いが、差が中くらい。輪郭が読める
- 明るい段:紙に近い。離れると面が飛ぶ
判定はこの三段で足ります。色の名前では決めません。同じ色名でも、織りが粗いものは光を吸って一段濃く見え、表面が滑らかなものは一段明るく見えます。見た目の段は、名前ではなく紙との差で決まります。
パンツも同じ手順で測ってください。上着とパンツが同じ段か、隣り合う段に入っていれば、上下が別の生地でも一組として見えます。
母の装いと、何段離れていいか
段を数えたら、次に母の装いの段を同じ方法で測ります。ここが本題です。
父と母は、同じ段か一段差までに収めてください。 二段以上離れると、離れて見たときに二人が別の場に向かう格好に見えます。
| 母の段 | 父を置く段 | 理由 |
|---|---|---|
| 明るい段 | 中の段 | 差が一段で収まる |
| 中の段 | 中の段か濃い段 | どちらでも一段以内 |
| 濃い段 | 濃い段 | 明るい側へ外すと父に視線が行く |
外れる方向にも向きがあります。父が母より明るい側へ二段外れると、写真で先に目に入るのは父になります。 逆に父が濃い側へ外れても、視線は移りません。迷ったら濃い側です。
段を合わせるのは、どちらが正しいかを競う話ではありません。二人が同じ段に見えることが、写真での並びを決めています。
子の衣装の色が強い日は、濃い側へ寄せる
子どもが和装の日は、衣装の色の面積が大きく、模様も入ります。ここに父が明るい段で立つと、画面のなかに明るい面が二つできます。
濃い段に寄せると、明るい面は子の一つだけになります。 主役をつくるのは色を足すことではなく、周りの段を下げることです。
子どもが洋装で色が控えめな日は、父は中の段でかまいません。この場合、家族全体が中の段でまとまるので、どこか一か所に明るさを残したほうが写真が沈みません。残す場所は、首元か胸元の一か所です。
目に入る飾りは一つまで
濃さが決まったら、次に減らすのは飾りの数です。
留め具、胸元の差し込み、腕の時計、鞄の金具。1メートル離れて目に入るものを数えて、一つに減らしてください。
子どもが和装の日は、衣装に模様があります。父の飾りが二つ以上あると、写真のなかで模様と競います。一つに減らすだけで、視線の行き先が変わります。
飾りを一つも置かない選び方もできます。その場合は、生地の表面に細かい織りの凹凸があるものを選ぶと、面が単調になりません。光る点を足さずに、面の情報量だけを上げるやり方です。
襟とシャツ|首元で段が一つ動く
上着の段が決まっていても、首元で見え方が一段動きます。
見るのは二か所です。
一つ目、上着の襟の返りの幅。 首の付け根で襟が折り返る部分の幅が、指二本ぶんより広いと、面が大きく見えて段が一つ濃く見えます。狭いと軽く見えます。上着が中の段で、もう少し落ち着かせたい日は、返りの広いほうを選ぶと段が下がります。
二つ目、シャツの襟の開き角度。 左右の襟先がつくる角度が広いほど、顔まわりの空きが大きくなり、上着の段より明るい印象になります。狭いほど詰まって見えます。
首元に何かを結ぶかどうかは、この記事では決めません。そこは七五三の親の服装で条件ごとに整理しています。ここで言えるのは、結ぶ場合は上着より濃い段に置くと、首元だけが浮かないということです。
足元|つま先の形と、砂利で沈む幅
参道は砂利や玉砂利であることが多く、そのうえ立っている時間が長い場所です。
見るのは三か所です。
- つま先が覆われているか。 ここは条件でゆるめません
- かかとの接地面の幅。 親指の腹ほどより狭いと砂利に沈みます
- 甲の光の返り方。 紙をあてて、上着より明るい段に飛んでいたら磨きすぎです
足元は写真に写る面積が小さい場所ですが、沈むと歩幅が縮み、立ち姿が硬くなります。見た目より、立っていられるかを先に決めて構いません。
上着が写真に写る一枚か、移動だけの一枚か
11月の境内で効くのは、気温そのものより動かない時間の長さです。受付、待ち時間、ご祈祷、写真の立ち位置。歩いている時間より、止まっている時間のほうが長くなります。
ここで多い外し方が、寒さに負けて上から厚いものを羽織り、写真でそこだけ普段着になることです。
分けてください。
| 役割 | いつ着るか | 選ぶ基準 |
|---|---|---|
| 写真に写る一枚 | 参拝・撮影 | 上着の裾が隠れる丈。表面が平ら |
| 移動だけの一枚 | 行き帰り・待ち時間 | 暖かさだけで選んでよい |
写真に写る一枚は、中に着ている上着の裾が出ない丈にしてください。裾が出ていると、そこだけ二重の線が見えます。移動だけの一枚は、写真の前に脱いで手に持つか、荷物にまとめます。
12月に入る日程なら、移動だけの一枚は風を通さないものへ替えてください。境内は風の通り道になっていることがあり、同じ気温でも体感が一段下がります。
抱っこと、しゃがむ動作から見る二か所
三歳の参拝では、抱っこと、目線を合わせるためにしゃがむ動作が何度も入ります。
肩の線。 腕を前に伸ばして、肩の縫い目が動くかを見てください。動くなら余裕があります。動かずに背中が突っ張るなら、抱き上げた瞬間に上着の前が開いて形が崩れます。
膝の余裕。 片膝をついてしゃがみ、太ももの前が張るかを見てください。張るものは、しゃがむたびに膝が出て、写真で折り目が消えます。
この二か所は、家で一度やってみれば分かります。当日の朝に確かめるものではなく、前の週に確かめるものです。
前撮りと当日で、変えるか変えないか
前撮りは屋内で、当日は屋外です。条件が違うので、同じ一組で通すと片方が外れます。
前撮りは、屋内の照明で撮ります。濃い段は屋内で沈みやすいので、中の段まで上げても構いません。飾りは一つのままです。
当日は屋外です。木立の下や社殿の軒下は思ったより暗く写ります。ここは濃さを変えるより、首元だけを一段明るくするほうが速く済みます。
両方で同じものを着る場合は、当日の条件に合わせてください。屋外のほうが調整の余地が少ないからです。
どちらとも取れる①|上着とパンツの段が二段離れている
手元にある上着とパンツで、段が二段離れているときの進め方です。
動かすのは上着ではなく、パンツのほうです。 上着は面積が大きく、顔に近い側にあるので、ここを替えると全体の印象が変わります。パンツは面積が下にあるぶん、替えても上半身の見え方が動きません。
パンツを替えられない日は、上着の前を閉じてください。前を開けたままだと、中の面と外の面の段差が縦の線として見えます。閉じれば、見える面が上着の段に統一されます。
それでも離れているときは、濃いほうを下に置きます。 上が明るく下が濃い並びは、離れて見ると落ち着きます。逆は上が浮きます。
どちらとも取れる②|上着が一着しかない
選択肢が一つしかない日は、比べる作業が要りません。代わりに、その一着の段に、他を合わせにいきます。
手順は三つです。
- その一着の段を紙で測る
- 母の装いを、同じ段か一段以内に寄せられるか相談する
- 寄せられないなら、父の側で飾りを一つに減らし、首元を上着より濃い段にする
一着しかないことは、当日の見え方には関係ありません。段が合っているかどうかだけが見えています。
どちらとも取れる③|「そんなにきちんとしなくていい」と言われた日
家のなかでそう言われることがあります。ここで全部をゆるめると、写真で自分だけ段が違う側に立つことになります。
言葉のとおりに一段下げてよいのは、次の条件がそろったときです。
- 社殿に上がらず、社務所の一室か外で参拝を済ませる
- 撮影の予定がない
- 集まるのが家族だけで、祖父母や親族が来ない
三つそろえば、中の段まで下げて構いません。二つ以下なら、下げるのは飾りの数だけにしてください。濃さの段は動かさないほうが、当日そろいます。
言われた側が判断に迷うのは、言った人が「どこを下げていいか」まで言っていないからです。下げる場所を飾りに限定すると、両方が成立します。
早見表|当日の朝に見る五か所
| 見る場所 | 満たしていること | 外れていたら |
|---|---|---|
| 上着の段 | 母と同じ段か一段以内 | 濃い側へ寄せる |
| 上下の段 | 同じ段か隣の段 | 上着の前を閉じる |
| 飾りの数 | 1メートル先から一つまで | 多いほうを外す |
| 上着の裾 | 外で着る一枚に隠れている | 丈の長いほうへ替える |
| つま先 | 覆われている | ここだけは替える |
まとめ|数えるのは段と、飾りの数だけ
父親の装いで当日に見えているのは、形の名前ではありません。家族のなかでの濃さの段と、目に入る飾りの数です。
白い紙を一枚あてて三段に分け、母と同じ段か一段以内に置く。子の衣装の色が強い日は濃い側へ寄せる。飾りは一つまで。写真に写る一枚と、移動だけの一枚を分ける。
この四つが決まっていれば、上下が別の生地でも、上着が一着しかない日でも、写真の列は割れません。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 七五三の父親はスーツでないと成立しませんか。
- 上下が同じ生地である必要はありません。決め手になるのは形の名前ではなく、上着とパンツの濃さの差です。白い紙を両方にあてて、明るさの段が同じか隣り合っていれば、別の生地でも一組として見えます。二段以上離れていると、離れて見たときに上と下が別の日の服に見えます。上着が一枚あって、その濃さがパンツと近ければ、それで足ります。
- Q. 濃さはどうやって測ればいいですか。
- 白いコピー用紙を一枚用意して、生地の上に置きます。窓のそばで、紙と生地を並べて見てください。紙との差がはっきり大きいものが濃い段、紙に近いものが明るい段、その中間が中の段です。判定は三段で足ります。生地の色の名前ではなく、紙との差で見るのがこつです。同じ色名でも、織り方で段が変わります。
- Q. 母親より濃いほうがいいですか、明るいほうがいいですか。
- 同じ段か、一段濃い側に置いてください。父が明るい側に外れると、写真で並んだときに視線が父に先に行きます。母が明るい色の日は、父は中の段に置くと差が一段で収まります。母が濃い日は、父も濃い段でかまいません。並んだ二人が同じ段に見えることのほうが、それぞれが正しいことより効きます。
- Q. 子どもが和装のとき、父の装いは何を変えますか。
- 変えるのは濃さと、目に入る飾りの数です。子の衣装は色の面積が大きく、模様も入ります。父が明るい段に立つと、その面積が二つになって画面が分かれます。濃い段に寄せると、子の色だけが浮き上がります。飾りは、留め具や胸元の差し込みなど目に入るものを一つまでに減らしてください。二つ以上あると、子の模様と競合します。
- Q. 参拝の日にコートはどうすればいいですか。
- 写真に写る一枚と、移動だけの一枚を分けてください。11月の境内は待ち時間が長く、動かない時間のほうが歩く時間より長くなります。移動用は暖かさだけで選んで構いません。写真に写る一枚は、上着の裾が隠れる丈で、表面が平らなものにします。一枚で兼ねると、暖かさを取れば写真で普段着に寄り、見た目を取れば外で足りません。
— メグラシ編集部





