結婚式の小物と羽織もの|バッグ・靴・ストッキング・ジャケットの可否

結論から|小物と羽織ものの可否一覧
ドレスは決まったのに、足元と手元でつまずく。結婚式の準備でいちばん多いのがこの状態だと思います。ここでは、迷いやすい小物と羽織ものの判定だけを先に並べます。
| 項目 | 判定 | ひとこと |
|---|---|---|
| 小ぶりのパーティバッグ | 可 | サテン・ビーズ・布製。A5が入らない大きさが目安 |
| サブバッグ | 可 | 布製のフォーマル用。紙袋・ショッパーは不可寄り |
| 普段使いのハンドバッグ | 条件付き可 | 小ぶりで装飾のない布・サテン素材なら |
| 通勤用トート・大きなバッグ | 不可寄り | 会場に持ち込まずクロークへ |
| 革のバッグ | 不可寄り | 殺生を連想させるとされる |
| 黒のパンプス | 可 | ツヤのある素材で。弔事用の布製だけ避ける |
| ヒール3〜7センチのパンプス | 可 | 礼装の基本の足元 |
| ローヒール・太めヒール | 可 | 歩けないヒールを我慢するより安定を優先 |
| オープントゥ・サンダル・ミュール | 不可寄り | つま先やかかとが出る靴は略式 |
| ブーツ・フラットシューズ | 不可寄り | カジュアルと見なされる |
| 肌色のストッキング | 可 | 季節を問わず基本 |
| 黒ストッキング・黒タイツ | 不可寄り | 弔事の印象。移動用と割り切る |
| 素足 | 不可 | 真夏でも履くのが前提 |
| ジャケット | 可 | 式中も着たままでよい |
| ボレロ | 可 | ニット以外の素材で |
| ショール・ストール | 可 | 大判をゆったりかける |
| カーディガン | 不可寄り | ニットは普段着の印象 |
| 羽織りものなし | 条件付き可 | 袖のあるドレスなら可 |
| パールのネックレス・イヤリング | 可 | 昼夜どちらでも、どの立場でも通る |
| パール以外のアクセサリー | 可 | ゴールド・ビジュー・色石。昼は輝きを控えめに |
| 腕時計 | 条件付き可 | 華奢なもののみ。スマートウォッチは外す |
| 髪飾り・ヘアアクセ | 条件付き可 | 小さく、白い生花は避ける |
| コート | 可 | 会場に入る前に脱いでクロークへ |
ここから先は、それぞれ「なぜそうなのか」と「条件付き可の条件は何か」を順に書きます。確かめたい項目だけ読んでいただいて構いません。服装本体の可否は結婚式の服装マナーにまとめました。
結婚式のバッグ|大きさ・素材・サブバッグ
パーティバッグは「小さくて当然」
結婚式に持ち込むバッグは、驚くほど小さいのが前提です。目安としては、A5サイズの本が入らないくらい。クラッチ、小ぶりのハンドバッグ、チェーン付きのショルダーあたりが該当します。
素材は、サテン、シルク、ビーズ、スパンコール、光沢のある布地。エナメルも使えます。避けたいのは革とスエードで、これは殺生を連想させるとされているためです。合皮であっても、見た目が革そのものであれば同じ印象になります。
なぜここまで小さいものを選ぶのかというと、披露宴のあいだ、バッグは膝の上か椅子の背に置くことになるからです。大きなバッグは置き場所がなく、隣の席の方の邪魔にもなります。「必要なものが入らない」のは欠点ではなく、そういう設計です。
バッグに入れるもの、入らないもの
小さなバッグに入れるのは、この程度です。
- ご祝儀袋(袱紗ごと入らないことが多いので、受付で渡したら袱紗はサブバッグへ)
- ハンカチ、ティッシュ
- スマートフォン
- 口紅とあぶらとり紙
- 予備のストッキング(薄いものを一足)
入らないもの、たとえば折りたたみ傘、カメラ、替えの靴、引き出物を持ち帰るための袋などは、サブバッグかクロークに回します。
サブバッグは持ってよいか
持ってよいものです。むしろ、荷物が多くなる立場ほど必要になります。条件は素材で、次のように分かれます。
| サブバッグの種類 | 判定 |
|---|---|
| 布製・サテンのフォーマル用トート | 可 |
| ドレスと同素材、または同系色の巾着 | 可 |
| ブランドの紙袋・ショッパー | 不可寄り |
| 通勤用のナイロントート、革のトート | 不可寄り |
| エコバッグ | 不可寄り |
会場での置き場所は、椅子の下か足元です。テーブルの上や椅子の上には置きません。受付では、サブバッグを一度床に置いてからご祝儀を渡す動作になるので、自立するものだと扱いやすくなります。
引き出物は式場が別の袋に入れて渡してくれることがほとんどですので、「引き出物を入れるため」にサブバッグを用意しなくても済むことが多いところです。持って行くなら、たたんで小さくなる布製が身軽です。
結婚式のバッグを普段使いにできるか
「一度きりのために買うのがもったいない」と感じる方は多いと思います。結論としては、選び方次第で普段使いに回せます。
普段にも使える一つを選ぶなら、条件は三つです。
- 色:黒、ネイビー、グレージュ、シャンパンベージュ。会場で浮かず、日常でも使える
- 形:ハンドルかチェーンが付いていて、肩にかけられるもの。クラッチ専用は日常で使いにくい
- 装飾:ビジューやリボンが大きく主張しないもの。ツヤのある無地が最も応用が効く
この条件で選ぶと、結婚式では小ぶりのフォーマルバッグとして、普段は食事会や観劇、参観日の手持ちとして使えます。逆に、全面ビーズやスパンコールのバッグは慶事専用と割り切ることになります。
価格を抑えたいときは、バッグを控えめにして、靴とアクセサリーに寄せるという配分もあります。バッグは膝の上にある時間が長く、写真では意外と写りません。色の選び方に迷うときはバッグの色の決め方も参考になります。
結婚式の靴|黒パンプスは可か、つま先の出る靴は不可か
黒のパンプスは可
はっきり書きます。黒のパンプスは可です。全身を黒で揃えていなければ、弔事の印象にはなりません。むしろ、どの色のドレスにも合い、着回しがきく一足です。
一つだけ条件があります。素材です。光沢のまったくない布製の黒パンプス、いわゆる弔事用として売られているものは、慶事の場では重く見えます。同じ黒でも、エナメル、サテン、光沢のあるスエード調であれば華やぎます。手持ちの黒パンプスを使うなら、履く前に光の当たり方を確認してみてください。
「黒い靴でもいいのか」と迷った方に付け加えると、判断されているのは色ではなく、装い全体のバランスです。ドレスが濃紺やくすみピンクなら、靴が黒でも問題は起きません。ドレスも黒、バッグも黒、ストッキングも黒、となったときにだけ、慶事から離れていきます。黒を慶事の装いに転換する考え方は30代の黒フォーマルにまとめています。
ヒールの高さとつま先の形
礼装の靴として整うのは、次の範囲です。
- ヒール高:3〜7センチ。低めが不安でも、3センチ台のヒールがあれば十分に礼装になる
- 形:ポインテッドトゥ、アーモンドトゥ、ラウンドトゥ。つま先とかかとが隠れていること
- 素材:エナメル、サテン、光沢のある布、スエード調
- 装飾:小さなリボンやビジューなら可。大きな金具やスタッズは避ける
ヒールが太いか細いかは、格には影響しません。太めのヒールやチャンキーヒールのほうが安定するなら、そちらで構いません。歩けない高さのヒールを我慢して履くと、立ち姿勢が崩れて、かえってきれいに見えません。
サンダル・ミュール・オープントゥ・ブーツは不可寄り
ここが最も質問の多いところです。判定は不可寄りで、理由は「略式だから」です。
つま先が出る靴は、フォーマルの足元とされていません。「つま先が出る」を「妻先が出る」と読み替えて、新しい門出の場にふさわしくないと語られることもあります。語呂合わせではありますが、気にする方が一定数いるのは事実です。ミュールはかかとが留まらないため、歩くたびに音が出るという実務的な理由もあって、同じく略式の扱いです。ブーツは丈にかかわらずカジュアルと見なされます。
夏の式で「サンダルではいけないのか」と迷う方が多いのですが、夏でも同じです。つま先の隠れたパンプスに肌色のストッキング。これが季節を問わない基本の形になります。暑さが気になるなら、靴の素材をメッシュ調やサテンにして、インソールで蒸れを抑えるほうが現実的です。
なお、二次会だけに参加する場合や、会費制のカジュアルなパーティであれば、オープントゥも問題になりにくくなります。判定が変わるのは、挙式と披露宴に出るときです。
ヒールが履けないときの選択肢
膝や腰に不安がある方、妊娠中の方、長時間の立ち仕事のあとに参列する方もいます。その場合の現実的な選択肢はこうなります。
| 状況 | 選ぶもの |
|---|---|
| ヒールが不安 | 3センチ台の太めヒール、またはフォーマル用のローヒールパンプス |
| 長く歩く会場 | 会場までは歩きやすい靴、控室でパンプスに履き替える |
| 足のむくみが心配 | 少しゆとりのあるサイズにして、インソールで調整する |
| どうしてもヒールが履けない | ツヤのある素材のフラットパンプス。装飾のない上品なものを |
フラットシューズは原則としては不可寄りですが、事情がある場合まで我慢する必要はありません。素材をエナメルやサテンにして、バレエシューズ調ではなく甲の浅いパンプス型を選べば、装いから浮きません。骨格タイプごとの靴の選び方は骨格タイプ別の靴選びにまとめてあります。
ストッキング|肌色が基本、黒はいつ可か
肌色が基本とされる理由
結婚式のストッキングは、肌色(ヌードカラー)が基本です。理由は二つあります。
一つは、礼装では脚を「素肌に見せない」のが前提だから。もう一つは、肌色のストッキングは脚の色を均一にして、装い全体をきれいに見せるからです。写真では、素足とストッキングの差がはっきり出ます。
厚さの目安は20〜30デニールほど。透け感がありながら、脚の色を整えてくれる範囲です。真夏でも履きます。
黒ストッキングが可になる場面
「黒はいつなら可なのか」に答えます。原則としては不可寄りですが、次のような場面では受け入れられていることがあります。
- 二次会・会費制パーティのみに出る:ドレスコードが緩い場では、黒の薄手ストッキングでも浮きません
- 夜のパーティ形式で、装い全体がモード寄り:ごく薄手の黒で、脚が透けて見える程度なら
- 会場までの移動中:厚手の黒タイツで移動し、控室で履き替える
一方、挙式に出る場合、親族の立場で参列する場合、年配のご家族が多い式の場合は、黒は避けたほうが落ち着きます。黒のストッキングやタイツは弔事の装いと結びついているためで、これは地域や世代を問わず共有されている感覚です。
「真冬に肌色は寒い」というのは、その通りです。対策としては、厚手の肌色ストッキング(40デニール前後の、透けにくいベージュ)を選ぶ、裏起毛の肌色タイツを使う、会場まではブーツと黒タイツで行って控室で全部履き替える、という三つがあります。
素足は不可
季節にかかわらず、素足は不可です。真夏の屋外での式であっても、ストッキングを履くのが前提になります。ここは条件付き可ではなく、はっきり分かれるところです。
伝線したときのために
ストッキングは、当日いちばん壊れやすい持ち物です。受付で書類を扱うとき、和室で正座するとき、椅子に座るときに引っかかります。予備を一足、バッグに入れておくと安心です。薄いものなら小さなパーティバッグにも収まります。
羽織もの|ボレロ・ショール・ジャケットの使い分け
三つの違い
羽織りものは三種類あり、それぞれ得意な場面が違います。
| 種類 | 向いている場面 | 特徴 |
|---|---|---|
| ジャケット | 親族の立場、格式の高い会場、寒い季節 | 最も格が上がる。着たままでよい |
| ボレロ | ノースリーブのドレス、上半身を軽く見せたいとき | 丈が短くウエスト位置が高く見える |
| ショール・ストール | オフショルダー、背中あき、夏の式 | 面積が自由。外して膝掛けにもできる |
迷ったときの決め方は立場です。親族として参列するならジャケット、友人ゲストならボレロかショール。この分け方で、格の過不足はほぼ起きません。立場ごとの考え方は結婚式 親族の服装に整理しています。
ボレロが「ダサい」と言われる理由
検索していると「ボレロはダサい」という言葉に出会います。形そのものが古いのではなく、そう見えてしまう条件があります。
原因は主に三つです。ニット素材であること、肩幅が合っておらず体から浮いていること、袖丈が中途半端で腕がいちばん太い位置で切れていること。この三つのどれかに当てはまると、途端に垢抜けなく見えます。
条件を変えれば解決します。素材はサテン、ジョーゼット、シフォン、レース。ドレスと同系統の生地を選ぶと、上下がひと続きに見えます。袖丈は七分か長袖にして、手首に向かって細くなる位置で切れるようにします。肩は、詰まりすぎず落ちすぎない、自分の肩先に縫い目が来るものを。
もう一つ、色を合わせるだけでも印象が変わります。ドレスと同色のボレロならワンピースのように見え、コントラストの強い色を合わせると上下が分断されて見えます。
ショールが「ダサい」と言われる理由
ショールも同じ話です。よくないのは、小さすぎるストールを首に巻いてしまうこと、素材が薄すぎてしわが目立つこと、毛足の長い素材を選ぶことです。
大判のショールを、両肩にふんわりかけて前で軽く合わせる。あるいは片側に流す。このどちらかにすると収まります。素材はシルク、サテン、シフォン。冬でも、毛足の長いファーや厚手のウールは避けて、薄手で光沢のあるものを選びます。
ショールの利点は、外したあとの扱いが楽なことです。歓談中に外して膝にかけておけば、冷房が効いた会場でも寒くなりません。ボレロやジャケットは脱いだあとの置き場所に困りますが、ショールにはそれがありません。
ジャケットは着たままでよいか
着たままで構いません。女性のジャケットには、男性のスーツのような「室内では脱ぐ」という決まりがありません。挙式から披露宴の終わりまで通して着ていても問題ありませんし、暑くなったら歓談中に脱いでも構いません。
脱ぐときの置き場所は、椅子の背にかけるか、膝の上にたたんで置きます。テーブルの上には置きません。写真撮影や親族の挨拶のタイミングで羽織り直せるように、手の届く場所に置いておくとスムーズです。
ジャケットが「ださい」と言われる理由
ドレスにジャケットを重ねると野暮ったく見える、という悩みもよく聞きます。原因はほぼ一つで、通勤用のテーラードジャケットをそのまま合わせているためです。
ドレスは光沢と落ち感のある生地でできていて、通勤用ジャケットはハリのあるウール混やポリエステルでできています。この二つを重ねると、素材の系統が違いすぎて「仕事着の上にドレスを着ている」ように見えます。
合わせるなら、ノーカラー(襟なし)のジャケット、ツイードジャケット、サテンやジョーゼットのセットアップジャケット。丈は短め、ウエストが隠れる程度までが、ドレスとのバランスが取りやすい長さです。襟のあるテーラードを使うなら、素材が柔らかいものを選び、インナーで華やぎを足します。
羽織りものなしで参列してよいか
「羽織もの なし」で調べる方がとても多い項目です。答えは条件付き可で、条件はドレスの袖です。
- 半袖・五分袖・長袖のドレス:可。肩と二の腕が覆われているので羽織りなしで問題ない
- シースルーの袖付きドレス:可。透けていても袖の形があれば覆われていると読まれる
- フレンチスリーブ・キャップスリーブ:条件付き可。肩は隠れるが二の腕は出る。挙式では一枚あると安心
- ノースリーブ:条件付き可。挙式のあいだだけでも羽織りたい
- オフショルダー・ワンショルダー・ホルターネック:羽織りを持っていく前提で
夏の式で「半袖のドレスに羽織りは要るか」と迷うなら、要りません。袖があること自体が、露出を抑えているという意味になるからです。ただ、会場の冷房は想像より強いことがあるので、薄手のストールを一枚バッグに入れておくと、体調の面で助かります。
ジャケットの選び方|素材・丈・年代・季節
素材で三つに分かれる
結婚式で使うジャケットは、大きく三種類です。
| 素材 | 印象 | 向いている立場 |
|---|---|---|
| ツイード | きちんと感が最も強い。上品で華やか | 親族、主賓、年代が上の立場 |
| サテン・ジョーゼット | 柔らかくドレスに近い | 友人ゲスト、どの年代も |
| レース・シフォン | 軽く華やか。透け感が出る | 友人ゲスト、夏の式 |
ツイードは糸にラメが織り込まれているものが多く、光の下で華やぎます。親族の立場では、これ一着あると迷いが減ります。サテンやジョーゼットのノーカラーは、ドレスとひと続きに見えるので、どの年代でも使いやすい形です。
丈は、ウエストが隠れるかどうかのあたりまで。ヒップが隠れる長い丈は、ドレスのシルエットを消してしまうため、フォーマルでは短めが基本になります。
60代・50代でジャケットを選ぶとき
年代が上がると、ジャケットの役割が「羽織り」から「装いの主役」に変わります。理由は、袖と肩を覆うことで装いが落ち着き、なおかつ素材のツヤで華やぎを足せるからです。
選び方のポイントは三つあります。素材にツヤか織りの表情があること、肩のラインが自分の肩に合っていること、そして丈が短すぎないこと。二の腕が気になる場合は、七分袖より長袖のほうが腕がすっきり見えます。
色は、濃紺、チャコール、グレージュ、深いローズ、ボルドーあたりが選びやすい範囲です。黒のジャケットを使うなら、インナーやバッグで色を足します。年代別の考え方は60代の結婚式の服装、結婚式お呼ばれ 50代女性にまとめました。
夏のジャケット
夏の式でジャケットを着るかどうかは、会場と立場で決めます。挙式のあるホテルや専門式場なら、屋内は冷房が効いているので着ていても暑くありません。屋外での演出がある場合や、移動距離が長い場合は、会場に着いてから羽織るという段取りにします。
素材は、シアーな素材のジャケット、レースのノーカラー、薄手のジョーゼット。ツイードは夏には重く見えます。夏の装い全体は夏の結婚式を涼しくでも扱っています。
アクセサリー|パールと、パール以外
パールが基本とされる理由
パールは、昼夜どちらでも使え、どの立場でも通る、唯一といっていい素材です。理由は、光を反射して鋭く輝くのではなく、内側から柔らかく光るためで、礼装の「昼は光らせない」という原則とぶつからないからです。
組み合わせは、一連のネックレスと、一粒か小ぶりのイヤリング。これで外れることはまずありません。二連のパールについては、「重なる=再婚を連想させる」とする説と、「幸せが重なる」として問題視しない考え方の両方があります。気にする方がいる場かどうか判断がつかないなら、一連にしておくと考えなくて済みます。
パール以外のアクセサリーは可か
可です。「パール以外はいけない」ということはありません。実際に選ばれているのは、こういったものです。
- ゴールドの華奢なネックレス:肌なじみがよく、黒や濃色のドレスに映える。チェーンが細いものを
- シルバー・プラチナ系:涼やかで、水色やグレーのドレスに合う
- ビジュー・スワロフスキー:夜の式向き。昼は面積を小さく
- 色石(ガーネット、アメジスト、ターコイズなど):ドレスの色と近い系統にすると馴染む
- ドレスと同色のコサージュ:アクセサリーの代わりに胸元へ。首元を空けたいときに
- 金属のバングル・華奢なブレスレット:手元に少し光を足したいとき
避けたいものもはっきりしています。カジュアルに見える樹脂やウッド、革紐、大ぶりで音の出るもの、そしてアニマルモチーフです。ネックレスが大きすぎると、集合写真で顔よりアクセサリーに視線が行きます。
パールを持っていない、買う予定もない、という方は、ゴールドの華奢なネックレス一本で十分に成立します。似合う金属の色は肌の色みで変わるので、パーソナルカラー別のアクセサリーも見てみてください。
昼と夜で変えること
厳密に分ける場面は減りましたが、考え方としては残っています。
| 昼の式 | 夜の式 | |
|---|---|---|
| 素材 | パール、マットなゴールド | ビジュー、輝きのある石、光る金属 |
| 大きさ | 小ぶり。顔まわりは控えめに | 少し大きくてもよい |
| 数 | ネックレスとイヤリングの二点まで | 三点まで足せる |
昼夜どちらでも使えるのは、やはりパールです。一つだけ持っておくなら、ここに投資すると長く使えます。
腕時計は着けてよいか
条件付き可です。「時間を気にしている」という意味になるため礼装では外す、という考え方があります。ただ現在は、ブレスレット状の華奢なものやジュエリーウォッチであれば、気にされないことがほとんどです。
外しておきたいのは、スポーツウォッチ、スマートウォッチ、大きな文字盤のもの。装いから浮きます。時間を確認したいなら、スマートフォンで足ります。
髪飾り・ヘアアクセサリー
髪飾りは、条件付き可です。条件は「小さいこと」と「白い生花でないこと」の二つです。
生花を髪に挿すのは、花嫁の領域に近い装いです。大きな花を頭の横に飾ると、遠目に花嫁の髪飾りと似た印象になります。着けるなら、耳の後ろに小さくまとめる程度に。色も、白は避けてドレスと同系色にすると落ち着きます。
使いやすいのは次のあたりです。
- パールのヘアピン:数本散らすだけで華やぎが出る。どの髪型にも合う
- 小ぶりのバレッタ:まとめ髪の留めとして。ゴールドかパール素材で
- 細いカチューシャ:太いものは幼く見えるので、細く装飾の少ないものを
- 小さなコサージュ:まとめ髪の根元に。造花で構わない
ティアラ、大きなヘッドドレス、ベールを連想させるものは避けます。花嫁と重なるためです。髪型自体は、アップでもハーフアップでも、ダウンスタイルでも構いません。ダウンにする場合は、食事のときに髪が顔にかからないよう、片側だけ耳にかけるか、緩くまとめておくと過ごしやすくなります。
季節別|夏の羽織りと冬のコート
夏の式
夏に困るのは、暑さと冷房の落差です。屋外の移動では汗をかき、会場内では冷えます。
対策は、脱ぎ着できるものを一枚持つこと。大判のシフォンストールが最も便利で、屋外では日よけになり、会場では冷房よけになり、外せば膝掛けになります。ジャケットは会場に着いてから羽織る、という段取りにすると移動が楽です。
足元は、夏でもストッキングとつま先の隠れたパンプス。汗が気になるなら、替えのストッキングと、小さな汗ふきシートをサブバッグに入れておくと安心です。
冬の式
冬は、コートの扱いが問題になります。答えははっきりしていて、コートは会場に入る前に脱いで、クロークに預けます。建物のエントランスに入ったところで脱ぐ、というのが一般的な流れです。
つまり、コートは会場内で見られないので、フォーマル用である必要はありません。手持ちのきれいめのコートで構いません。ファー付きのコートも、クロークに預けるのであれば実際には問題になりにくいところです。取り外せるファーなら外しておくと、より安心です。
会場内での寒さ対策は、羽織りものと素材で組み立てます。長袖のドレス、ツイードのジャケット、厚手の肌色ストッキング。この三つで、冬の式は十分にしのげます。
移動と履き替え
雨の日、雪の日、駅から遠い会場。こうした条件では、会場までは歩きやすい靴で移動して、控室でパンプスに履き替えるのが現実的です。履き替え用の靴はサブバッグに入れて、脱いだ靴は袋にまとめてクロークへ。同じように、黒タイツから肌色ストッキングへの履き替えも控室で済ませます。
多くの会場には、化粧室の一角か、独立した控室があります。開場時間の10分前くらいに着けば、落ち着いて整えられます。当日の段取りは結婚式お呼ばれチェックリストにまとめました。
立場で変わるところ
同じ小物でも、親族と友人ゲストでは選ぶものが少し変わります。
| 項目 | 親族 | 友人ゲスト |
|---|---|---|
| 羽織り | ジャケット(袖のあるもの) | ボレロ・ショールで可 |
| バッグ | 落ち着いた色、装飾控えめ | 華やかな素材も可 |
| 靴 | 安定したヒール、動きやすさ優先 | 好みのヒール高で |
| アクセサリー | パール中心、小ぶりに | ビジューや色石も可 |
| 髪飾り | 控えめに、または無し | 小ぶりなら可 |
親族はゲストをお迎えする側で、受付に立ったり、集合写真に並んだり、当日は動くことが多い立場です。だから、華やかさより「動けること」と「落ち着き」が優先されます。
一方、友人ゲストは略礼装の範囲で選べるため、小物で自由に華やぎを出して構いません。この差は、格の上下というより役割の違いだと考えるとわかりやすいと思います。
揃える順番と、手持ちの活かし方
小物を一から揃えると、それなりの金額になります。優先順位をつけるなら、この順です。
- 靴:立ち姿勢に直結し、写真にも写る。合わないものを履くと一日つらい
- ストッキング:肌色を一足と、予備を一足。金額に対して効果が大きい
- 羽織り:ドレスの露出をカバーする役割。ここまでで装いは成立する
- バッグ:小ぶりで色が使い回せるもの
- アクセサリー:パールか、ゴールドの華奢なもの一点から
手持ちで代用できるものもあります。黒のパンプスは、素材にツヤがあればそのまま使えます。普段使っている小さめのハンドバッグは、布やサテン素材で装飾がなければ通ります。冬のコートは、フォーマル用でなくて構いません。
一方、代用が効きにくいのは、羽織りとストッキングです。カーディガンはボレロの代わりになりませんし、黒タイツは肌色の代わりになりません。ここだけは用意しておくと、当日の落ち着きが変わります。
ドレスも小物も一式となると負担が大きいので、レンタルという方法もあります。一度きりの場に一式を買い揃えるより、装いを借りて済ませるほうが、選ぶ時間も収納も減ります。骨格に合う形の選び方は骨格診断セルフチェックから確認できます。
まとめ|足元と手元が決まれば、装いは終わる
ここまでの内容を、短くまとめます。
不可に近いのは四つだけです。素足、つま先やかかとの出る靴、黒のストッキング、そして革とファーの小物。ここさえ外せば、大きな失敗は起きません。
可なのに迷われがちなのは、黒のパンプス、サブバッグ、着たままのジャケット、そしてパール以外のアクセサリー。どれも問題なく使えます。黒のパンプスは素材にツヤがあれば可、サブバッグは布製なら可、ジャケットは室内で脱ぐ決まりがないので着たままで可、アクセサリーはゴールドでもビジューでも可です。
当日の組み立ては、この順で決まります。つま先の隠れたパンプスを履き、肌色のストッキングを合わせ、露出に応じて羽織りを一枚、小ぶりのバッグとパールを持つ。ここまでで、結婚式の小物としては整います。
あとは、会場で新郎新婦を見て、拍手をして、おいしいものを食べる。小物選びに使っていた時間を、そちらに向けていただければと思います。
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— メグラシ編集部
よくある問い
- Q. 結婚式に黒のパンプスを履いてもいいですか?
- 可です。全身が黒でなければ弔事の印象にはなりません。判断の分かれ目は素材で、光沢のまったくない布製の黒パンプス(弔事用として売られているもの)は慶事には重く見えます。エナメル、サテン、光沢のあるスエード調を選び、ヒールは3〜7センチほどにすると足元が礼装として整います。
- Q. 結婚式にサンダルやミュール、つま先の出る靴は履けますか?
- 不可寄りです。つま先やかかとが出る靴は略式の扱いで、フォーマルの足元とはされていません。オープントゥ、ミュール、サンダル、ブーツはいずれも同じ扱いになります。夏の式でも、つま先の隠れたパンプスに肌色のストッキングというのが基本の形です。
- Q. 結婚式に黒いストッキングを履いてもよいですか?
- 不可寄りです。黒のストッキングやタイツは弔事を連想させるため、季節を問わず肌色が基本とされています。寒い時期は、会場までは黒タイツで移動して控室で肌色に履き替える、厚手の肌色ストッキングを選ぶ、といった方法があります。素足は季節にかかわらず略式の扱いです。
- Q. 結婚式にサブバッグを持っていってもよいですか?
- 可です。パーティバッグは小さいため、ご祝儀袋以外の荷物が入りきらないのが普通です。布製やサテンのフォーマル用サブバッグを選び、紙袋やブランドのショッパー、通勤用トートは避けます。会場では椅子の下か足元に置き、テーブルの上には出しません。
- Q. 結婚式でジャケットは着たままでよいですか?
- 着たままで構いません。女性のジャケットは男性のスーツと違い、室内で脱ぐ決まりがないためです。挙式から披露宴まで通して着ていても問題ありませんし、暑ければ歓談中に脱いでも構いません。脱いだジャケットは椅子の背にかけるか、膝の上にたたんで置きます。
- Q. 結婚式にボレロやショールは「ダサい」のでしょうか?
- 形そのものではなく、素材と丈とサイズが合っていないときにそう見えます。ニットのボレロ、体から浮く肩幅、中途半端な袖丈が主な原因です。ドレスと同系統のサテンやジョーゼットを選び、袖丈は七分か長袖、ショールなら大判をゆったりかけると収まります。
- Q. 結婚式で羽織りものなしでも大丈夫ですか?
- 袖のあるドレスなら可です。半袖・五分袖・長袖のドレスや、シースルーの袖がついたデザインなら、羽織りなしでも肩と二の腕が覆われるため問題になりにくくなります。ノースリーブや肩の出るデザインの場合は、挙式のあいだだけでも一枚あると安心です。
— メグラシ編集部







